JP2002005039A - トロコイド式オイルポンプ - Google Patents

トロコイド式オイルポンプ

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JP2002005039A
JP2002005039A JP2000192943A JP2000192943A JP2002005039A JP 2002005039 A JP2002005039 A JP 2002005039A JP 2000192943 A JP2000192943 A JP 2000192943A JP 2000192943 A JP2000192943 A JP 2000192943A JP 2002005039 A JP2002005039 A JP 2002005039A
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JP
Japan
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rotor
pressure
oil pump
pressure balance
outer rotor
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Application number
JP2000192943A
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English (en)
Inventor
Takashi Kosugi
尚 小杉
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トロコイド式オイルポンプにおいて、圧力差
によるロータの傾きを抑制して、ロータの回転を円滑に
する。 【解決手段】 トロコイド式オイルポンプの内歯6aを有
するアウタロータ6の吐出室とは反対側の側面に環状の
圧力バランス溝12を形成する。吐出室で加圧された潤滑
油がアウタロータ6、インナロータ、ポンプハウジング
間の隙間から僅かに漏れて、圧力バランス溝12に導入さ
れる。圧力バランス溝12内に導入された潤滑油の圧力が
アウタロータ6の側面とポンプハウジングとの間に作用
して、アウタロータ6を吐出室側へ押圧する。この圧力
と吐出室側の圧力とがバランスすることにより、アウタ
ロータ6の両側面に作用する圧力差が解消されてアウタ
ロータ6の傾きが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの潤滑装
置等に潤滑油を供給するためのトロコイド式オイルポン
プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの潤滑装置に潤滑油を供給する
オイルポンプには、図10に示すようなトロコイド式オイ
ルポンプ1がある。図10に示すように、トロコイド式オ
イルポンプ1は、ポンプケース2に、吸込室3及び吐出室4
を有するポンプハウジング5が形成され、ポンプハウジ
ング5内に、互いに噛み合う内歯6a及び外歯7aを有する
アウタロータ6及びインナロータ7が回転可能に嵌装され
ており、インナロータ7に駆動軸8が連結されている。
ポンプケース2の取付面9には、ロータプレート(図示せ
ず)が装着されており、ポンプハウジング5は、吸込室3
および吐出室4を除いて密閉されている。
【0003】そして、アウタロータ6に対して偏心して
配置されたインナロータ7を駆動軸8によって図中の矢印
の方向に回転させると、インナロータ7の外歯7aに噛合
う内歯6aを有するアウタロータ6が回転し、両ロータ6,
7の回転によって、両ロータ6,7間に形成されるポンプ
室10が吸込室3側から吐出室4側へ移動するとともに、そ
の容積が吸込室3側で増大して吐出室側4で減少すること
によって吸込室3側から吐出室4側へ潤滑油が圧送され
る。
【0004】このようなトロコイド式オイルポンプは、
小型で、かつ、吐出圧力および吐出量が大きいので、自
動車用エンジン等の潤滑装置に広く用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトロコイド式オイルポンプ1では、次のような問題
があった。図11および図12に示すように。、アウタロー
タ6及びインナロータ7の吸込室3に面した部分には、常
時負圧が作用し、また、吐出室4に面した部分には、常
時正圧が作用するため、この圧力差によって両ロータ
6、7に偶力(正負相反する力)が作用して、ポンプハウジ
ング5内で両ロータ6、7が低圧の吸込室側3に傾くことに
なる(図11および図12には、アウタロータ6のみ図示す
る)。このため、ロータの摺動摩擦が増大するととも
に、振動、騒音を発生しやすくなる。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みて成されたもの
であり、ロータの傾きを抑制して円滑に作動できるよう
にしたトロコイド式オイルポンプを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、吸込室および吐出室を有する
ポンプハウジング内に、互いに噛合う内歯および外歯を
有するアウタロータ及びインナロータを配置して、両ロ
ータの回転によって、該両ロータ間に形成されるポンプ
室を前記吸込室側から吐出室側へ移動させて吐出圧力を
得るようにしたトロコイド式オイルポンプにおいて、前
記アウタまたはインナロータの前記吐出室側とは反対側
の側面と前記ポンプハウジングとの合せ面に圧力バラン
ス溝を形成したことを特徴とする。このように構成した
ことにより、吐出室で加圧された潤滑油が両ロータ、ポ
ンプハウジング間の隙間を通って圧力バランス溝に導入
され、圧力バランス溝内の潤滑油がロータを押圧するこ
とによって、ロータの両側面に作用する圧力がバランス
される。
【0008】請求項2の発明は、上記請求項1の構成にお
いて、前記圧力バランス溝は、前記アウタロータの側面
に、その周方向に沿って形成された環状の溝であること
を特徴とする。このように構成したことにより、圧力バ
ランス溝を容易に形成することができる。
【0009】請求項3の発明は、上記請求項1の構成にお
いて、前記圧力バランス溝は、前記ポンプハウジング側
に形成されていることを特徴とする。このように構成し
たことにより、ポンプハウジング側に形成された圧力バ
ランス溝内に導入された潤滑油がロータを押圧して、ロ
ータの両側面に作用する圧力がバランスされる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。なお、図10に示す従来例と同
様の部分には同一の符号を付して、異なる部分について
のみ詳細に説明する。
【0011】本実施形態に係るトロコイド式オイルポン
プでは、図1ないし図4に示すように、アウタロータ6の
吸込室3及び吐出室4とは反対側の側面、すなわち、ポン
プハウジング5の吸込室3及び吐出室4とは反対側の側面
を形成するポンプケースプレート11に対向する側面に、
その周方向に沿って環状の圧力バランス溝12が形成され
ている。圧力バランス溝12は、ポンプハウジング5、ア
ウタロータ6、インナロータ7、ポンプケースプレート11
間の隙間を介して吐出室4に連通されている。
【0012】このように構成したことにより、トロコイ
ドポンプの作動時に、吐出室4で加圧された潤滑油が、
ポンプハウジング5、アウタロータ6、インナロータ7、
ポンプケースプレート11間の隙間から僅かに漏れて、圧
力バランス溝12に導入される。この圧力バランス溝12内
に導入された潤滑油が、アウタロータ6とポンプケース
プレート11との間に作用して、アウタロータ6を吐出室4
側へ押圧する。その結果、アウタロータ6の両側面に作
用する圧力がバランスして、圧力差によるアウタロータ
6の傾きが抑制される。
【0013】このようにして、アウタロータ6の傾きを
抑制することにより、摩擦及び振動、騒音を低減して、
アウタロータ6及びインナロータ7を円滑に回転させるこ
とができる。なお、アウタロータ6の環状の圧力バラン
ス溝12は、アウタロータ6の成形時、または、その後の
機械加工等によって容易に形成することができる。
【0014】圧力バランス溝12の断面形状及びその寸法
は、吐出圧力、ポンプハウジング5、アウタロータ6、イ
ンナロータ7、ポンプケースプレート11間の隙間の大き
さ、アウタロータ6とポンプケースプレート11との合せ
面形状(傾斜面(図5参照)、コーンケーブ(図6参照)、コ
ンベックス等)に応じて、適宜決定することができ、図
4に示すように平坦な底部12aを有する長方形の他、例
えば、図5に示すように、傾斜した底部12bを有する形
状、図6に示すように、凸状の底部12c又は凹状の底部12
dを有する形状とすることができる。
【0015】また、図7に示すように、傾斜した底部12e
を有する三角形状とし、更に、凸状の底部12f又は凹状
の底部12gを有する形状、あるいは、図8に示すように、
傾斜方向の異なる底部12hを有する三角形状とし、更
に、凸状の底部12i又は凹状の底部12jを有する形状とす
ることもできる。
【0016】また、アウタロータ6に圧力バランス溝12
を設ける代りに、図9に示すように、アウタロータ6の吐
出室4とは反対側の側面に対向するポンプケースプレー
ト11に、同様の圧力バランス溝13を形成することもでき
る。これにより、アウタロータ6側に圧力バランス溝12
を設けた場合と同様の作用、効果を奏することができ
る。この場合、ポンプケースプレート11の圧力バランス
溝13は、吐出室4に対して移動しないので、アウタロー
タ6との対向部分の全周に形成することなく、吐出室4と
の対向部分のみに形成することによっても、その圧力を
吐出室4側の圧力とバランスさせることができる。
【0017】この他、圧力バランス溝は、インナロータ
7の側面部またはポンプケースプレート11のインナロー
タ7の側面との対向面に形成することもでき、これによ
り、上記と同様、両側面に作用する圧力のバランスによ
って、インナロータ7の傾きを抑制することができる。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係るト
ロコイド式オイルポンプによれば、圧力バランス溝を設
けたことにより、吐出室で加圧された潤滑油が両ロー
タ、ポンプハウジング間の隙間を通って圧力バランス溝
に導入され、圧力バランス溝内の潤滑油がロータを押圧
することによって、ロータの両側面に作用する圧力がバ
ランスされる。その結果、圧力差によるロータの傾きを
抑制することができ、摩擦及び振動、騒音を低減して、
ロータを円滑に回転させることができる。
【0019】請求項2に係るトロコイド式オイルポンプ
によれば、圧力バランス溝をアウタロータの側面に形成
される環状の溝としたことにより、圧力バランス溝を容
易に形成することができる。
【0020】また、請求項3に係るトロコイド式オイル
ポンプによれば、圧力バランス溝をポンプハウジング側
に形成したことにより、ポンプハウジング側に形成した
圧力バランス溝内に潤滑油を導入して、ロータの両側面
に作用する圧力をバランスさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプのアウタロータの側面図である。
【図2】図1のA-A線による縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプのロータに作用する圧力を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプの圧力バランス溝を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプの圧力バランス溝の変形例を拡大して示す縦断面
図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプの圧力バランス溝の他の変形例を拡大して示す縦
断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプの圧力バランス溝の他の変形例を拡大して示す縦
断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプの圧力バランス溝の更に他の変形例を拡大して示
す縦断面図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るトロコイド式オイル
ポンプの圧力バランス溝を設けたポンプケースプレート
の正面図である。
【図10】従来のトロコイド式オイルポンプの正面図で
ある。
【図11】従来のトロコイド式オイルポンプのアウタロ
ータの側面図である。
【図12】図11のB‐B線による縦断面図である。
【符号の説明】
3 吸込室 4 吐出室 5 ポンプハウジング 6 アウタロータ 6a 内歯 7 インナロータ 7a 外歯 10 ポンプ室 11 ポンプケースプレート(ポンプハウジング) 12,13 圧力バランス溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込室および吐出室を有するポンプハウ
    ジング内に、互いに噛合う内歯および外歯を有するアウ
    タロータ及びインナロータを配置して、両ロータの回転
    によって、該両ロータ間に形成されるポンプ室を前記吸
    込室側から吐出室側へ移動させて吐出圧力を得るように
    したトロコイド式オイルポンプにおいて、 前記アウタまたはインナロータの前記吐出室側とは反対
    側の側面と前記ポンプハウジングとの合せ面に圧力バラ
    ンス溝を形成したことを特徴とするトロコイド式オイル
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記圧力バランス溝は、前記アウタロー
    タの側面に、その周方向に沿って形成された環状の溝で
    あることを特徴とする請求項1に記載のトロコイド式オ
    イルポンプ。
  3. 【請求項3】 前記圧力バランス溝は、前記ポンプハウ
    ジング側に形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のトロコイド式オイルポンプ。
JP2000192943A 2000-06-27 2000-06-27 トロコイド式オイルポンプ Pending JP2002005039A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101000265B1 (ko) 2003-05-19 2010-12-10 현대자동차주식회사 오일 펌프의 기어 구조
CN108662423A (zh) * 2018-08-16 2018-10-16 湖南机油泵股份有限公司 一种能平衡端面油压的转子式机油泵
US10767645B2 (en) 2015-07-16 2020-09-08 Denso Corporation Fuel pump

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