JPS6123884A - 回転圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えばエンジンにおける吸気過給のための機
械式過給機として使用されるもので、ロータと同期的に
回転する回転スリーブを有づる回転圧縮機に関し、特に
そのエアベアリング圧の安定供給対策に関する （従来技術） 従来より、このような回転スリーブを有がる回転圧縮機
は広く知られている（例えば「容積膨圧縮機」　（昭和
５４年４月５日産業図街株式会社発行）の図１５．１（
ａ）金魚）。すなわち、円筒状のセンターハウジングと
その両側に配置し゛たサイドハウジングとで形成される
ケーシング内に、回転スリーブが回転自在に嵌合されて
おり、外部から駆動されるロータが該回転スリーブの回
転中−心に対して偏心して配設されているとともに、該
ロータには複数の板状のベーンが出没自在に嵌装されて
いて、上記［１−夕の回転によりベーンを介して回転ス
リーブをロータと同期的に回転させるようにしたもので
ある。そして、この回転圧縮機は、回転スリーブがベー
ンと共に回転するために、ベーン先端の摺動による発熱
や摩耗が未然に防止されて耐久性の点で有利であること
から、低回転から高回転までの広範囲の回転域で運転さ
れるエンジン等の過給機に最適なものとして最近Ｈ目さ
れている。

しかし、スリーブを回転させるようにしたものでは、回
転スリーブ内周面とロータ外周囲とで画成される圧縮室
の高圧側（吐出ポート側）と低圧側（吸入ポート側）と
の差圧にＪ：つて生じる回転スリーブの内的作用力によ
って、該回転スリーブがセンターハウジング内周面の吐
出ポート側へ押しやられ、該センターハウジング内周面
と接触して局部塵耗を生じるほか、スリーブの回転も制
限されることとなり、回転スリーブ本来の機能が十分に
発揮できないものとならざるを得なかった。

前述した従来の回転圧縮機はこれらの問題点を解決づる
ために、回転スリーブとセンターハウジングとの間にオ
イルを供給してオイルベアリングの作用を付与せしめて
いるが、このオイルの供給は摩耗を減じるには効果があ
るが、数十ミクロンの間隙しかない回転スリーブとセン
ターハウジング間にオイルが充満し、その高い粘性によ
りスリーブの回転を抑Ｔｈ＋１−！Ｊる抵抗源となり、
圧縮機の駆動トルク損失の増大となるのを避けられず、
低速回転の圧縮機ならともかく毎分数千回転という高速
回転が要求されるエンジンの過給機用としては実用に供
せないものＣあった。

（発明が解決しようとする問題点） このため、上記回転スリーブをエアベアリングタイプと
して、該回転スリーブ外部のエアベアリング層に圧力変
動の少ない高圧空気を供給することにより、この高圧の
エアベアリング作用によって回転スリーブとセンターハ
ウジングとの接触防止を、駆動トルク損失を小さく抑え
て行うことが望まれる。その一つの技術として、ポンプ
内で最も高圧となる吐出直前の圧縮室の、しかも吐出ポ
ートから遠い側の圧縮室の高圧空気をセンターハウジン
グ内周面に設けた空気溜めに導入する導入通路を設ける
とともに、該空気溜めと吐出ポートとを連通ずる連通路
を設け、該連通路に吐出ポートの圧力が空気溜めの圧力
（すなわち圧縮室の高圧ゾーンの圧力）よりも高いとき
にのみ開く逆止弁を設けることにより、上記高圧ゾーン
の高圧空気の圧力をエアベアリング圧とづるが、該高圧
空気の圧力は高圧ではあるが脈動により圧力変動が著し
いのＣ′、この圧力変動による高圧空気の圧力低下時に
は吐出ポートからの圧力供給により補い、一定圧以上の
圧力をエアベアリング層に供給でるようにすることが考
えられる。

しかるに、このものでは、高圧ゾーンの高圧空気がその
圧力変動により低圧になったとぎにのみ、その圧力低下
を吐出ポートの圧力で補うにずぎず、高圧ゾーンの高圧
空気の圧力変動そのものは解潤されず、圧力変動を十分
に抑制することができないので、回転スリーブとセンタ
ーハウジングとの接触防止を有効に行い得ないという問
題がある。

そこで、本発明はかかる点に鑑み、イの目的とするとこ
ろは、上記提案のものをさらに改善し、高圧ゾーンの高
圧空気の脈動そのものを抑制緩和して、イれを１アベア
リング圧とし、さらにこの抑制緩和による低圧時の圧力
低下を上述の提案のものと同様に吐出ポー１〜からの圧
力供給にＪ：り補うことにより、圧力変動のほとんどな
い安定かつ平均した圧力をエアベアリング層に供給し、
よって回転スリーブとセンターハウジングとの接触防止
を有効に行い得るようにすることにある。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成するため、本発明の解決手段は、上述
の如き回転スリーブを有する回転圧縮機において、一端
が吐出ポートのない側のサイドハウジングの高圧ゾーン
に面する位置に間口し他端が回転スリーブ外周面とセン
ターハウジング内周面との間に形成される空気軸受室（
エアベアリング層）に連通ずる導入通路を設けるととも
に、該導入通路の途中に上記高圧ゾーンの高圧空気の脈
動を抑制緩和する脈動抑制室を設ける。さらに、一端が
吐出ポートに連通し他端が上記脈動抑制室に連通ずる連
通路を設け、該連通路に、吐出ポートの圧力が脈動抑制
室の圧力よりも設定値以上高くなると開く逆止弁を介設
したものである。

（作用） 上記の手段により、本発明Ｃは、ポンプの中で最も高圧
となる吐出直前′の高圧ゾーンの、しかも吐出ポートか
ら遠い側の高圧空気が導入通路を介して空気軸受室（エ
アベアリング層）に導入されるが、その途中の脈動抑制
室で上記高圧ゾーンの高圧空気の脈動が抑制緩和され、
この圧力変動が緩和された高圧空気が空気軸受室に導入
されて、基本のエアベアリング圧とする。それと同時に
、上記脈動抑制室を設けたことにより生じる脈動抑制室
の圧力の低圧時には、吐出ポートと脈動抑制室との圧力
差が設定値以上となって逆止弁が開かれることにより、
吐出ポートの圧力が脈動抑制室に供給されて、低圧時の
圧力低下を補い、上記エアベアリング圧を圧力変動のほ
とんどない安定かつ平均した圧力にすることになり、よ
って回転スリーブとセンターハウジングとの接触を未然
にかつ確実に防止される。

尚、以上の説明では作動ガスとして空気について述べた
が、その他のガス流体についてし同様のことが言え、本
発明の技術的範囲に含まれるものである。

（実施例） 以下、本発明の技術的手段の具体例どしての実施例を図
面に基づいて説明する。

第１図および第２図において、１はケーシングであって
、該ケーシング１は、円筒状のセンターハウジング２と
での左右両側に配置されたフＩ」ント側およびリヤ側の
サイドハウジング３，３とが複数本（図では４本）の締
結ボルト４．４・・・によって締結されて構成されてい
る。該ケーシング１内には、外径がセンターハウジング
２の内径Ｊ：りも若干小さい円筒状の回転スリーブ５が
センターハウジング２の軸心と同心的にかつ回転自在に
嵌合されていて、該回転スリーブ５の外周面５ａとセン
ターハウジング２の内周面２ａとの間の間隙（例えば３
０〜・５０μ）によって空気軸受室６が形成されている
。さらに、上記回転スリーブ５の内側には、両端に軸部
７ａ、７ａを有する円柱状のロータ７が回転スリーブ５
の回転中心（センターハウジング２の軸心）に対して偏
心してかつ回転スリーブ５にタンジェントシール点Ｐで
最も接近するように配設されており、上記回転スリーブ
５の内周面５ｂとロータ７の外周面７ｂとの間に略三日
月状の空間部８が形成される。

上記リヤ側のサイドハウジング３（第１図で左側の→ノ
イドハウジング）には上記空間部８に対向して、該空間
部８のトレーリング側（第２図で右側）に吸入ポート９
が、また空間部８のリーディング側（第２図の左側）に
吐出ポート１０がそれぞれ間口されている。また、両サ
イドハウジング３．３ｄ内壁面３ａ　、３ａ−には回転
スリーブ５の両端面５ｃ、５ｃに対応して環状のシール
満１１゜１１が形成されており、該各シール満１１には
回転スリーブ端面５Ｃに摺接してガスシールするサーイ
ドシール１２が装着されている。

また、上記ロータ７はイの軸部７ａ、７ａにおいて、そ
れぞれ両サイドハウジング３．３に設けた支持孔１３．
１３にベアリング１４．１４を介して回転自在に支承さ
れており、一方の軸部７ａ（第１図で右側の軸部）はケ
ーシング１外に延出され、該軸部７ａの延出部にはエン
ジン等の回転駆動装置（図示せず）にベルト駆動連結さ
れたプーリ１５が装着されていて、外部の回転駆動装置
によりブー９１５を介してロータ７を回転駆動でるよう
になされている。

さらに、上記ロータ７の外周面７！〕には軸方向に沿っ
て半径方向に凹ｌυだ複数（図では４つ）のベーン溝Ｉ
Ｃ＋、１６・・・が円周方向に等間隔に形成され、該各
ベーン渦１６にはそれぞれ板状のベーン１７が［１−り
７の半径方向に摺動かつ出没自在に嵌装されている。該
ベーン１７，１７・・・は、ロータ７の回転時に遠心力
を受けて外端部が回転スリーブ５の内周面５ｂに気密状
態に圧接することにＪ：す、回転スリーブ内周面５ｂと
ロータ外周囲７１）との空間部８を４つの圧縮室１８．
１８・・・に画成するとともに、この状態で回転スリー
ブ５をロータ７と同期的に回転させるようになされてい
る。

そして、１９はケーシング１のフロント側サイドハウジ
ング３おにびセンターハウジング２内を貫通して形成さ
れた導入通路であって、該導入通路１９の一端１９ａは
フロント側サイドハウジング３の内壁面３ａにおいて上
記空間部８のうち吐出ポート１０に対向するフロント側
（第１図で右゛側）の高圧ゾーンに連通ずるように開口
し、該導入通路１つの他端１９ｂは、フロント側サイド
ハウジング３丙を経てセンターハウジング２内で複数に
分岐されて、該センターハウジング２の内周面２ａの上
記吐出ポート１０に対応する部分つまり接触領域θにお
いて上記空気軸受室６に連通するように間口しており、
上記高圧ゾーンの高圧空気を空気軸受室６′に噴出導入
Ｑで１アベアリング層を形成するようにしている。上記
導入通路１９の空気軸受室６への開口部は座ぐり形状に
形成されて、センターハウジング２の内周面に空気溜り
室２０を形成している。

また、上記導入通路１９の途中分岐部には、センターハ
ウジング２内を軸方向に貫通して形成された所定容積の
脈動抑制室２１が設けられており、古人通路１９によっ
て導入される高圧ゾーンの高圧空気の脈動を抑制緩和す
るものである。

さらに、上記リヤ側サイドハウジング３には、一端が吐
出ポート１０に連通開口し、他端が上記脈動抑制室２１
に連通開口する連通路２２が形成されており、該連通路
２２の脈動抑制室２１への開口部には、吐出ポー！〜１
０の圧力が脈動抑制室２１の圧力よりも設定値以上高（
なると開くリードパルプ等よりなる逆廿弁２３が介設さ
れていて、脈動抑′制室２１の圧力が低くな−）で吐出
ポート１０の圧力が脈動抑制室２１゛の圧力よりも設定
値以上高くなると、該吐出ポー１−１０の圧力を脈動抑
制室２１に供給づるようにしている。また、上記逆止弁
２３は吐出ポート１０への吐出′圧が低いときに脈動抑
制室２１の圧力が連通路２２を介して吐出ポート１０へ
吹き抜けるのを阻止する働ぎも有する。尚、２４はロー
タ７の軽量化のために該ロータ７内部に形成された中空
部である。

尚、上記回転スリーブ５が従来局部的に接触していたセ
ンターハウジング２の内周面２ａの上記吐出ポート１０
付近に対応する部分つまり接触領域θは、回転スリーブ
５のロータ７とのタンジェントシール点Ｐを通る直径線
９１と直交する直径ａ　９２に対してトレーリング側に
７０°、リーディング側に吐出ポート１０の中心を通る
角麿θ０から最大７０’までの範囲、つまりθｏ＋７０
’≦θ≦、１４０’の範囲であることが実験的に求めら
れている。

次に、上記実施例の作動について説明するに、エンジン
等の外部の回転駒８装置によりロータ７を第２図ぐＸ方
向に回転駆動すると、該ロータ７の各ベーン溝１６に嵌
装されたベーン１７は、それぞれ遠心力を受けてその外
端部が回転スリーブ５の内周面５ｂに気密状態に圧接−
４ることにより、回転スリーブ内周面５ｂとロータ外周
囲７ｂとの間の空間部８が４つの圧縮室１８．１８・・
・に画成されるとともに、この状態を保持しながら上記
ロータ７の回転力がベーン１７，１７・・・を介して回
転スリーブ５に伝達されて、該回転スリーブ５がロータ
７と同期的に回転する。そして、このロータ７と回転ス
リーブ５との同期的回転に伴って上記圧縮室１８の容積
は同期的に変化し、圧縮室１８が吸入ポート９側から吐
出ポート１０側に移動するに従って徐々に増大し°Ｃ最
大容積になった後徐々に減少する。このことにより、吸
入ポート９Ｊ：り圧縮室１８に吸入された空気は該圧縮
室１８内で圧縮加圧されたのち吐出ポーｈ　１０からケ
ーシング１外に吐出されることになる。

その際、吐出ポート１０付近に位置する圧縮室１８（高
圧ゾーン）内の、吐出ポート１０から遠い位置にあるフ
ロント側の高圧空気の一部は、該圧縮室１８と空気軸受
室６との圧力差にＪ：す、接触領域θ近傍において導入
通路１９を介し【空気軸受室６内に噴出供給されて、接
触領域θにおける空気軸受室６内は高圧の空気が満たさ
れ、エアベアリング層が形成される。この場合、上記高
圧ゾーンの高圧空気はその脈動により圧力変動が著しい
が、その導入途中の脈動抑制室２１において上記脈動が
抑制緩和されて、圧力変動の緩和された高圧空気が空気
軸受室６に導入される。

それと同時に、上記脈動抑制室２１を設けたことによっ
て上記高圧空気の圧力は変動が小さいながらも一部分低
くなる。この低圧時には、吐出ポート１０の圧力が脈動
抑制室２１の圧力よりも設定（ｔｅ１以上高くなって逆
止弁２３が開くことにより、吐出ポート１０の圧力が連
通路２２を介して脈動抑制室２１に供給されて、上記圧
力低下が補われることになる。　　　　゛ したがって、上記エアベアリング層は圧力変動の小さい
安定かつ平均した高圧状態に維持されるので、回転スリ
ーブ５が圧縮室１８の高圧側（吐出ポート１０側）と低
圧側（吸入ポート９側）との圧力差による内的作用力に
よりセンターハウジング内周面２ａの接触領域θへ押し
付けられＪ、うとしでも、この回転スリーブ５を上記安
定した高圧の空気圧で支えてその接触を未然に防止し、
回転スリーブ５を滑らかに回転させることができ、よっ
て従来の如き局部摩耗を防止でき、また駆動トルク損失
を低減できる。

今、具体的に、ロータ回転数５００Ｏｒｐｍ、吐出圧１
．０ｈ／ｃｎｒＧの条件で、上記実施例の回転圧縮機に
お【プる各部分の圧力特性を測定したところ、第３図に
示すような結果が得られた。第３図において、高圧ゾー
ンのフロント側の高圧空気の圧力は一点鎖線で示す如き
特性で、圧力変動が著しい。また、吐出ポートの圧力は
破線で示す如き特性で、上記高圧ゾーンの高圧空気より
も圧力が若干低いものの、その圧力変動は比較的小さい
。

一方、脈動抑制室の圧力は二点鎖線で示す如き特性とな
り、高圧ゾーンの高圧空気の圧力変動（−魚類ｍ）は緩
和しているが、仝体向に圧力が低くなる。そのうち、図
中斜線Ｃ囲む部分が吐出ポートと脈動抑制室との差圧が
設定値以上となる低圧の領域であり、そのときには逆止
弁の開動作により吐出ポートの圧力（破Ｆｌｌ）が脈動
抑制室に供給されて実線で示す圧力値まで持ち上げられ
る。その結果、空気軸受室（エアベアリング層）の圧力
は実線で示ず如（、圧力変動の小さい安定かつ平均した
高圧状態の特性となる。

（発明の効果〉 以上説明したように、本発明の回転圧縮機によれば、吐
出ポート周辺の高圧ゾーンの内でも最も高圧と・なる吐
出ポートから遠い位置の高圧エアの脈動を抑制緩和して
エアベアリング層に導入するとともに、その低圧時の圧
力低下を吐出ポートからの圧力供給ににっで補い、エア
ベアリング圧を圧力変動のほとんどない安定かつ平均し
た圧力にすることができるので、回転スリーブとセンタ
ーハウジングとの接触防止を駆動トルク損失少なく行う
エアベアリングタイプの回転圧縮機の実現を可能とする
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を例示し、第１図は第２図のＩ−
、Ｔ線における断面図、第２図は第１図の■−■線にお
ける断面図、第３図は回転圧縮機の各部分の圧力特性を
示す実験結果図である。 １・・・ケーシング、２・・・センターハウジング、３
・・・サイドハウジング、５・・・回転スリーブ、７・
・・ロータ、９・・・吸入ポート、１０・・・吐出ポー
１−１１７・・・ベーン、１９・・・導入通路、２１・
・・脈動抑制室、２２・・・連通路、２３・・・逆止弁
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）円筒状のセンターハウジングとその両側に配置さ
   れ吸入ポートおよび吐出ポートを有するサイドハウジン
   グとで形成されたケーシングと、該ケーシング内に回転
   自在に嵌合された回転スリーブと、該回転スリーブの回
   転中心に対して偏心して配設され外部から回転駆動され
   るロータと、該ロータに出没自在に嵌装された複数個の
   板状のベーンとを備え、上記ロータの回転によりベーン
   を介して回転スリーブを回転させるようにした回転圧縮
   機において、一端が吐出ポートのない側のサイドハウジ
   ングの高圧ゾーンに面する位置に開口し他端が回転スリ
   ーブ外周面とセンターハウジング内周面との間に形成さ
   れる空気軸受室に連通する導入通路と、該導入通路に設
   けられ上記高圧ゾーンの高圧空気の脈動を抑制緩和する
   脈動抑制室と、一端が吐出ポートに連通し他端が上記脈
   動抑制室に連通する連通路と、該連通路に介設され吐出
   ポートの圧力が脈動抑制室の圧力よりも設定値以上高く
   なると開く逆止弁とを備えたことを特徴とする回転圧縮
   機。