JPH09110752A - ジメチロール化合物の製造方法 - Google Patents
ジメチロール化合物の製造方法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
リメチルフェノールを原料として、簡便な方法で、純度
の高いジメチロール体を収率よく製造する。 【解決手段】 (A)2,5−キシレノールを用いる場
合は、2,5−キシレノールに対してホルムアルデヒド
を2〜4モル倍用い、2,5−キシレノールに対して1
〜1.5モル倍の塩基触媒および、該塩基触媒に対して4
〜10重量倍の水の存在下に、15〜25℃の温度で反
応させ、そして(B)2,3,5−トリメチルフェノー
ルを用いる場合は、2,3,5−トリメチルフェノール
に対してホルムアルデヒドを1〜8モル倍用い、2,
3,5−トリメチルフェノールに対して1〜3モル倍の
塩基触媒および、該塩基触媒に対して9〜20重量倍の
水の存在下に、5〜15℃の温度で反応させることによ
り、それぞれの化合物の4,6−ジメチロール体を製造
する。
Description
ールまたは2,3,5−トリメチルフェノールのジメチ
ロール体を、高純度でしかも簡便に製造する方法に関す
るものである。
るところから、脱水縮合反応の出発原料として有用であ
る。そこで、目的とするメチロール化合物を高純度、高
収率で短時間に合成する方法が種々試みられている。例
えば、p−クレゾールのジメチロール体は結晶性がよい
ため、容易に合成が可能である。
ル類、例えば2,5−キシレノールのジメチロール体
は、結晶性が悪く、高純度、高収率で製造することが困
難であった。そこで特開平 4-266841 号公報には、オル
ソ位に置換基を有するフェノール類を一旦アルカリ金属
塩としたあと、ホルムアルデヒドと反応させる方法が開
示されている。しかしながらこの方法によっても、得ら
れるメチロール化合物の純度は90%以下であり、メチ
ロール化合物をさらに高純度で製造しうる方法の開発が
望まれていた。
を行った結果、2,5−キシレノールまたは2,3,5
−トリメチルフェノールについては、反応条件を選択す
ることにより、高純度、高収率でジメチロール体が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。したが
って本発明の目的は、2,5−キシレノールまたは2,
3,5−トリメチルフェノールを原料として、簡便な方
法で、純度の高いジメチロール体を収率よく製造するこ
とにある。
5−キシレノールまたは2,3,5−トリメチルフェノ
ールをホルムアルデヒドと反応させるにあたり、(A)
2,5−キシレノールを用いる場合は、2,5−キシ
レノールに対してホルムアルデヒドを2〜4モル倍用
い、2,5−キシレノールに対して1〜1.5モル倍の塩
基触媒および、該塩基触媒に対して4〜10重量倍の水
の存在下に、15〜25℃の温度で反応させ、そして
(B) 2,3,5−トリメチルフェノールを用いる場
合は、2,3,5−トリメチルフェノールに対してホル
ムアルデヒドを1〜8モル倍用い、2,3,5−トリメ
チルフェノールに対して1〜3モル倍の塩基触媒およ
び、該塩基触媒に対して9〜20重量倍の水の存在下
に、5〜15℃の温度で反応させることにより、式
(I)
示されるジメチロール化合物を製造する方法を提供する
ものである。
ルデヒドとの反応により、式(I)においてRが水素で
あるジメチロール化合物、すなわち、2,4−ジヒドロ
キシメチル−3,6−ジメチルフェノールが得られる。
この反応は、2,5−キシレノールとホルムアルデヒド
とのモル比1:2〜4の範囲で、2,5−キシレノール
に対して1〜1.5モル倍の塩基触媒および、その塩基触
媒に対して4〜10重量倍の水の存在下に、15〜25
℃の温度で行われる。2,5−キシレノールとホルムア
ルデヒドとのモル比は、1:2.5〜3.5の範囲が一層好
ましい。
が好ましく、例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
などが挙げられるが、なかでも水酸化ナトリウムが好ま
しく用いられる。塩基触媒は、2,5−キシレノールに
対して1〜1.5モル倍の範囲で使用されるが、好ましく
は1.1〜1.4モル倍の範囲で使用される。
塩基触媒に対して4〜10重量倍の範囲で使用される。
この反応は、2,5−キシレノール、塩基触媒および水
の存在する系に、ホルムアルデヒドを添加しながら進行
させるのが好ましく、この際ホルムアルデヒドは、特に
限定されるわけではないが、通常水溶液の形で用いられ
る。そこで上記水の量は、少なくとも反応の初期に達成
されている必要があるが、反応終期においても上記範囲
に入っているのが好ましい。水は、少なくとも反応初期
には、塩基触媒に対して4〜9重量倍、とりわけ5〜8
重量倍存在させるのが好ましい。この反応は、15〜2
5℃、好ましくは18〜22℃の温度で行われる。
ムアルデヒドとの反応により、 式(I)においてRが
メチルであるジメチロール化合物、すなわち、2,4−
ジヒドロキシメチル−3,5,6−トリメチルフェノー
ルが得られる。この反応は、2,3,5−トリメチルフ
ェノールとホルムアルデヒドとのモル比1:1〜8の範
囲で、2,3,5−トリメチルフェノールに対して1〜
3モル倍の塩基触媒および、その塩基触媒に対して9〜
20重量倍の水の存在下に、5〜15℃の温度で行われ
る。2,3,5−トリメチルフェノールとホルムアルデ
ヒドとのモル比は、1:2〜8の範囲、さらには1:3
〜6の範囲、とりわけ1:5〜6の範囲が一層好まし
い。
属水酸化物であるのが好ましく、例えば水酸化ナトリウ
ムや水酸化カリウムなどが挙げられるが、なかでも水酸
化ナトリウムが好ましく用いられる。塩基触媒は、2,
3,5−トリメチルフェノールに対して1〜3モル倍の
範囲で使用されるが、好ましくは1.2〜2モル倍の範囲
で使用される。
塩基触媒に対して9〜20重量倍の範囲で使用される。
この反応は、2,3,5−トリメチルフェノール、塩基
触媒および水の存在する系に、ホルムアルデヒドを添加
しながら進行させるのが好ましく、この際ホルムアルデ
ヒドは、特に限定されるわけではないが、通常水溶液の
形で用いられる。 そこで上記水の量は、少なくとも反
応の初期に達成されている必要があるが、反応終期にお
いても上記範囲に入っているのが好ましい。水は少なく
とも反応初期には、塩基触媒に対して9〜19重量倍、
とりわけ10〜16重量倍存在させるのが好ましい。こ
の反応は、5〜15℃、好ましくは5℃を越え15℃以
下、さらに好ましくは8〜12℃の温度で行われる。
は、任意の操作を施すことにより、目的とするジメチロ
ール体を取り出すことができる。例えば、反応マスを中
和したあと、必要により固形物を濾別し、次にメチルイ
ソブチルケトンのような良溶媒で抽出し、その抽出液を
必要により濃縮したあと、そこへトルエンのような貧溶
媒を加えて攪拌することにより、目的とするジメチロー
ル体を析出させることができる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら
限定されるものではない。例中にある%は、特にことわ
らないかぎり重量基準である。
gおよび水120gを500mlの四つ口フラスコに仕込
み、20℃で攪拌しながら、37%ホルマリン97.3g
を30分かけて滴下し、引き続き同温度で1時間反応さ
せた。反応終了後、28%アンモニア水30gを仕込
み、30分攪拌してから酢酸39gを仕込み、濾過し
た。濾液をメチルイソブチルケトンで抽出し、水洗後濃
縮し、次にトルエン40gを仕込んで室温で2時間攪拌
したあと濾過した。濾過物をトルエンでリンスしたあと
乾燥することにより、2,4−ジヒドロキシメチル−
3,6−ジメチルフェノール62.4g(液体クロマトグ
ラフィーによる純度97%)を得た。収率83.0%。
9 (s, 3H); 2.15 (s, 3H);4.34 (d, J = 7.8 Hz, 2H);
4.65 (s, 2H);4.78 (t, J = 7.8 Hz, 1H); 5.30 (brs,
1H);6.92 (s, 1H); 8.70 (brs, 1H).
トリウム24gおよび水330gを1リットルの四つ口
フラスコに仕込み、9℃で攪拌しながら、37%ホルマ
リン194.6gを1時間かけて滴下し、引き続き同温度
で8時間反応させた。反応終了後、28%アンモニア水
97.1gを仕込み、30分攪拌してから酢酸145.1g
を仕込み、濾過した。濾液をメチルイソブチルケトン4
00gで抽出し、水洗後濃縮し、次にトルエン40gを
仕込んで室温で1時間攪拌したあと濾過した。濾過物を
トルエンでリンスしたあと乾燥することにより、2,4
−ジヒドロキシメチル−3,5,6−トリメチルフェノ
ール59.9g(液体クロマトグラフィーによる純度98
%)を得た。収率74.8%。
6 (s, 3H); 2.19 (s, 3H); 2.21 (s, 3H);4.41 (d, J =
8.2 Hz, 2H);4.43 (t, J = 8.2 Hz, 1H); 4.62 (s, 2
H);5.41 (brs, 1H); 8.80 (brs, 1H).
−キシレノールまたは2,3,5−トリメチルフェノー
ルのジメチロール体を、高純度、例えば95%以上の純
度で、しかも高い収率で製造することができる。そして
得られるジメチロール体は、縮合反応の出発原料として
有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】2,5−キシレノールまたは2,3,5−
トリメチルフェノールをホルムアルデヒドと反応させる
にあたり、(A) 2,5−キシレノールを用いる場合
は、2,5−キシレノールに対してホルムアルデヒドを
2〜4モル倍用い、2,5−キシレノールに対して1〜
1.5モル倍の塩基触媒および、該塩基触媒に対して4〜
10重量倍の水の存在下に、15〜25℃の温度で反応
させ、そして(B) 2,3,5−トリメチルフェノー
ルを用いる場合は、2,3,5−トリメチルフェノール
に対してホルムアルデヒドを1〜8モル倍用い、2,
3,5−トリメチルフェノールに対して1〜3モル倍の
塩基触媒および、該塩基触媒に対して9〜20重量倍の
水の存在下に、5〜15℃の温度で反応させることを特
徴とする、式(I) (式中、Rは水素またはメチルを表す)で示されるジメ
チロール化合物の製造方法。 - 【請求項2】2,5−キシレノールとホルムアルデヒド
とを1:2〜4のモル比で、2,5−キシレノールに対
して1〜1.5モル倍の塩基触媒および、該塩基触媒に対
して4〜10重量倍の水の存在下に、15〜25℃の温
度で反応させることを特徴とする、2,4−ジヒドロキ
シメチル−3,6−ジメチルフェノールの製造方法。 - 【請求項3】2,3,5−トリメチルフェノールとホル
ムアルデヒドとを1:1〜8のモル比で、2,3,5−
トリメチルフェノールに対して1〜3モル倍の塩基触媒
および、該塩基触媒に対して9〜20重量倍の水の存在
下に、5〜15℃の温度で反応させることを特徴とす
る、2,4−ジヒドロキシメチル−3,5,6−トリメ
チルフェノールの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27029995A JP3787863B2 (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | ジメチロール化合物の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09110753A (ja) * | 1995-10-18 | 1997-04-28 | Sumitomo Chem Co Ltd | モノメチロール化合物の製造方法 |
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-
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- 1995-10-18 JP JP27029995A patent/JP3787863B2/ja not_active Expired - Fee Related
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