JPH09107168A - 配線基板のレーザ加工方法、配線基板のレーザ加工装置及び配線基板加工用の炭酸ガスレーザ発振器 - Google Patents

配線基板のレーザ加工方法、配線基板のレーザ加工装置及び配線基板加工用の炭酸ガスレーザ発振器

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JPH09107168A
JPH09107168A JP8059862A JP5986296A JPH09107168A JP H09107168 A JPH09107168 A JP H09107168A JP 8059862 A JP8059862 A JP 8059862A JP 5986296 A JP5986296 A JP 5986296A JP H09107168 A JPH09107168 A JP H09107168A
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laser
laser beam
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pulse
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JP8059862A
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Mitsuki Kurosawa
満樹 黒澤
Tsukasa Fukushima
司 福島
Masanori Mizuno
正紀 水野
Yoshimizu Takeno
祥瑞 竹野
Masaharu Moriyasu
雅治 森安
Masayuki Kaneko
雅之 金子
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/30Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
    • HELECTRICITY
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K2203/0554Metal used as mask for etching vias, e.g. by laser ablation
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K2203/00Indexing scheme relating to apparatus or processes for manufacturing printed circuits covered by H05K3/00
    • H05K2203/08Treatments involving gases
    • H05K2203/081Blowing of gas, e.g. for cooling or for providing heat during solder reflowing

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスクロスを含む配線基板をレーザビーム
を用いて加工する際に、ガラスクロスの突出が発生し加
工穴が粗雑となり、さらに、加熱時間が長いため加工穴
壁面に炭化層が発生するといった課題があった。 【解決手段】 配線基板の被加工部に対しレーザビーム
を約10μsから約200μsの範囲のビーム照射時間
でエネルギ密度を約20J/cm2 以上としてパルス的
に照射し、配線基板にスルーホールやブラインドバイア
ホールの穴あけや溝加工、外形カット等を行う配線基板
のレーザ加工方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、配線基板、いわ
ゆるプリント基板と呼称される配線基板へのスルーホー
ル、インナーバイアホール、ブラインドバイアホール、
溝加工、外形カット等のレーザを用いた配線基板の加工
方法及び配線基板の加工装置に関し、特に微細な導通穴
を迅速かつ精度よく形成できる配線基板の加工方法及び
配線基板の加工装置、並びに前記加工に最適なパルス状
レーザビームを発生する炭酸ガスレーザ発振器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プリント基板は導体層を設けた絶縁基材
を複数枚、多層状に積層し接合することにより構成され
ている。そして、各絶縁基材に設けた導体層は、その上
下方向における任意の導体層との間にスルーホール、イ
ンナバイアホール、ブラインドバイアホールと呼称され
る導通穴を介して電気的に接続される。図33は、この
ような従来の多層のプリント基板の断面図であり、図に
おいて、51はプリント基板、52〜56は導体層、5
7は金属メッキ、61〜64は絶縁基材、65〜68は
導通穴である。導体層52〜56からなる5層のプリン
ト基板51は、両面に銅箔を張り付けた絶縁基材61,
63と銅箔からなる導体層56とをプリプレグと呼称さ
れる絶縁基材62,64を用いて積層接合し、導体層5
2〜56の間に導通穴65〜68を穿設して構成され
る。
【0003】図33に示すように、導通穴65は絶縁基
材61の導体層52と導体層53との間を導通するも
の、導通穴66は絶縁基材61の導体層52と絶縁基材
63の導体層54との間を導通するものであり、ブライ
ンドバイアホール(BVH)と呼称される。導通穴67
は絶縁基材63の導体層54と導体層55との間を導通
するものであり、インナーバイアホール(IVH)と呼
称される。導通穴68は絶縁基材61の導体層52と絶
縁基材64により積層接合された導体層56との間を導
通するものであり、スルーホール(TH)と呼称され
る。
【0004】図33に示す導通穴65〜68はドリルに
よって加工された穿孔である。また、これらの導通穴は
穴あけ後、導通穴に金属メッキ57を施し、導体層間を
電気的に接続する。
【0005】従来、導通穴の加工方法としては、例え
ば、回転刃物によるドリル加工がある。また、溝加工や
外形カットの加工方法としては、例えば、回転刃物によ
るルーター加工がある。一方、最近の電子機器の高性能
化に伴い、配線の高密度化が要求されており、この要求
を満たすにはプリント基板の多層化、小型化が要求され
ている。この要求を満たすためには、導通穴の穴径の微
細化が必須となるが、現状ではこれらのプリント基板の
導通穴はドリルを用いた機械加工により行うことが一般
的である。しかし、この方法では穴径の微細化には限界
があり、例えばφ0.2mm以下の穴あけは極めて困難
で、ドリルの折損等の消耗が激しく、ドリルの交換に多
大な時間を要するため生産性が上がらないという欠点が
あった。また、近接した箇所を同時に加工することが困
難であり、かなりの加工時間を必要とした。さらに、小
型化のため絶縁基材厚さが0.1mm以下まで薄くなっ
ており、ドリル加工では穴深さを0.1mm以下の精度
で制御することが困難なため、このような薄い絶縁基材
のブラインドバイアホール形成は困難であった。同様に
溝加工や外形カットについてもプリント基板の小型化や
歩留り向上によるコストダウンを実現するため、溝加工
の精密な深さ制御、切断幅の狭化、部品実装後の切断加
工が必要とされているが、ルーター加工等の機械加工で
は上述したように限界があり、実現困難であった。
【0006】これらの機械加工によるプリント基板の加
工方法に代わる方法として、IBMジャーナル オブ
リサーチ アンド ディベロップメント(IBM J.
Res.Develop.)第126巻、第3号、30
6〜317ぺージ(1982年)や、特公平4−367
6号公報で示されているエキシマレーザや炭酸ガスレー
ザ等のレーザビームを応用する方法が注目され、一部実
用化されている。これらのレーザ加工法は、プリント基
板を構成する絶縁基材である樹脂やガラス繊維と導体層
である銅に対するエキシマレーザや炭酸ガスレーザの光
エネルギの吸収率の差を利用したものである。例えば、
銅はかかるレーザから放射されたレーザビームをほとん
ど反射するので、表面の銅箔に必要な穴径の銅箔除去部
をエッチング等により形成し、この銅箔除去部にレーザ
ビームを照射することにより樹脂やガラスを選択的に分
解、除去することができ、微細なスルーホール、インナ
ーバイアホールを短時間で形成できる。また、加工部の
内部に内層銅箔を予め積層しておけば絶縁基材の分解、
除去は内層銅箔で停止するため、底面銅箔で確実に止ま
るブラインドバイアホールを形成できる。これらレーザ
を用いた加工は非接触加工であるため工具の折損等消耗
が全くないという利点がある。
【0007】前記のようなレーザを用いたレーザ加工に
はエキシマレーザやTEA−炭酸ガスレーザ等のパルス
幅が1μs以下の極短いパルスレーザが使用され、
(1)ポリイミド、エポキシ等の高分子材料の単一基
材、(2)アラミド繊維等で補強したポリイミド、エポ
キシ等の複合材料、(3)ガラス等の無機材料を粉々の
チップ状に砕き、ポリイミド、エポキシ等の中に分散さ
せた複合材料を、絶縁基材として用いたプリント基板に
対しては、加工部がなめらかで変質層が少ない良好な加
工穴が迅速かつ精度よく形成できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の配線基板のレー
ザ加工法は以上のように構成されているので、エキシマ
レーザやTEA−炭酸ガスレーザを用いて、基板材料と
して一般的に多く用いられる、ガラス繊維からなるガラ
スクロスと樹脂とからなる絶縁基材を有するプリント基
板、例えばガラスクロスとエポキシ樹脂とからなるFR
−4と呼称されるガラスエポキシプリント基板にスルー
ホール、インナーバイアホールを加工すると穴内壁が極
めて粗雑な穴となり、穴内壁を導体化するためのめっき
が付きにくくなるとか、めっきの信頼性が確保できない
といった課題があった。この原因としては、プリント基
板の絶縁基材が有機材料と無機材料とからなる複合材料
であることと、有機材料と無機材料とがある程度かたま
って存在する不均一材料であることが挙げられる。
【0009】また、有機材料部と無機材料部とではレー
ザ光の吸収率、分解温度、熱拡散率等が異なるため均一
な加工穴が得られないという課題があった。例えば、エ
キシマレーザの場合にはそのレーザビームの波長がガラ
スに対して吸収されにくいため、ガラスを分解するのに
十分なエネルギが投入されずガラスの部分の除去が困難
となり、加工穴が粗雑になるという課題があった。一
方、TEA−炭酸ガスレーザの場合には、樹脂、ガラス
共に吸収率は高いものの、ガラスエポキシ材を効率よく
加工するのに必要なエネルギ密度20J/cm2 を得よ
うとすると、パルス幅が1μs以下と短いためにパワー
密度が2×107 W/cm2 以上と非常に高くなる。こ
のようにパワー密度が高くなると加工部にプラズマが発
生し易く、ひとたびプラズマが形成されるとレーザエネ
ルギがそこで吸収されてしまい、加工部に到達するエネ
ルギが不十分となるので、分解温度の高いガラスの除去
が困難になり、加工穴が粗雑になるという課題があっ
た。
【0010】さらに、プラズマが生じないようなエネル
ギ密度にすると加工の進展がきわめて遅くなり、生産性
が低下するという課題があった。
【0011】さらに、前記(1),(2),(3)の材
料に対して良好な加工が可能としても、それは加工部よ
りもビーム径が大きい場合に限られる。その反対にビー
ム径よりも加工部が大きい場合、例えば切断、溝掘りや
大径の穴あけの場合には、ビーム照射部で発生する除去
物がビーム照射部以外に付着する。その結果、加工後の
加工部は再付着物の煤で覆われてしまい、プリント基板
の絶縁信頼性やめっきの信頼性が低下してしまうので、
ウエットエッチング等の複雑な後処理等の工程が必要と
なってしまうという課題があった。
【0012】エキシマレーザやTEA−炭酸ガスレーザ
等の極短いパルスレーザ以外に、従来の一般的な高速軸
流型あるいは三軸直交型の炭酸ガスレーザを用いた、配
線基板のレーザ加工方法もあるが、これら従来の炭酸ガ
スレーザは発振効率を向上させるためパルス出力特性よ
りもCW出力特性を重視したものであり、原理的にパル
ス発振させたときのパルス応答性、特にレーザパルスの
立ち下がりに時間がかかるという特性がある。したがっ
て、このような特性を持つ従来の炭酸ガスレーザを加工
に用いると、結果的に加工部にレーザ光が照射される時
間が長くなるため加工部周辺の温度勾配がなだらかにな
り、図34に示すように分解温度の差による樹脂とガラ
スの除去量の差が大きくなる。樹脂だけが多く除去され
ると図35に示すようにガラス繊維の突出が発生して加
工穴が粗雑となり、さらに、加熱時間が長いため穴壁面
に炭化層が発生するという課題があった。
【0013】さらに、加工部周辺には炭化物が生成さ
れ、これを介して銅にレーザ光が吸収されてしまうの
で、図36に示すように銅箔を損傷させることが多いた
め、ブラインドバイアホールが加工困難であるという課
題があった。以上は穴加工の場合について述べたが、溝
加工、切断の場合でも同様の課題がある。
【0014】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、絶縁基材中にガラス繊維が布状に
含有されるプリント基板へのスルーホール、インナーバ
イアホール、ブラインドバイアホール、溝加工、外形カ
ット等の加工を、加工部を粗雑にすることや再付着物の
複雑な後処理等の必要もなく、迅速かつ精度よく形成す
ると共に、銅箔の損傷が生じない安定な配線基板のレー
ザ加工方法、及びかかる配線基板のレーザ加工方法を実
現するとともに生産性向上を図った配線基板のレーザ加
工装置を得ることを目的とする。
【0015】また、この発明は、配線基板のレーザ加工
方法に最適なパルス幅を持つレーザビームの出力が可能
な配線基板加工用の炭酸ガスレーザ発振器を得ることを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る配線基板のレーザ加工方法は、レーザビームを10μ
sから200μsの範囲のビーム照射時間で、エネルギ
密度を20J/cm2以上としてパルス的に配線基板の
被加工部に照射するものである。
【0017】請求項2記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、配線基板の同一の被加工部に対して、レ
ーザビームを15ms以上のビーム照射休止時間間隔を
おいて、エネルギ密度を20J/cm2 以上としてパル
ス的に照射するものである。
【0018】請求項3記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、20J/cm2 以上のエネルギ密度をそ
れぞれ有し所定のビーム照射休止時間間隔をおいて発生
される複数のパルスのレーザビームを組み合わせて1つ
のパルス群とし、配線基板の同一の被加工部に対して、
複数のパルスからそれぞれ構成される複数のパルス群の
レーザビームを所定のビーム照射休止時間よりも長いパ
ルス群間照射休止時間の間隔をおいてパルス的に照射す
るものである。
【0019】請求項4記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、請求項3記載の配線基板のレーザ加工方
法において、所定のビーム照射休止時間は4ms以上で
あり、パルス群のパルス数は4パルス以下であり、パル
ス群間照射休止時間は20msを越えるものである。
【0020】請求項5記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、レーザビームを配線基板の被加工部にパ
ルス的に照射しながら配線基板表面上を走査する際に、
15msを越えないビーム照射休止時間の間隔をおいて
連続して4パルスを越えるレーザビームが被加工部に照
射しないようにレーザビームの走査を行うものである。
【0021】請求項6記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、被加工部表面上におけるビーム径を1m
mとし、10μsから200μsの範囲のビーム照射時
間で且つ2.5msのビーム照射休止時間の間隔をおい
てレーザビームを被加工部に照射しながら、8m/分か
ら6m/分の範囲の走査速度で配線基板表面上を走査す
るものである。
【0022】請求項7記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、配線基板の被加工部の加工に有効なレー
ザビームのスポット形状を四角形とし、レーザビームを
配線基板の被加工部にパルス的に照射しながら配線基板
表面上を走査させるものである。
【0023】請求項8記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、請求項7記載の配線基板のレーザ加工方
法において、被加工部上での四角形のレーザビームのス
ポットの寸法を0.9mm×0.9mmとし、10μs
から200μsの範囲のビーム照射時間で且つ1.25
msのビーム照射休止時間の間隔をおいてレーザビーム
を被加工部に照射しながら、6m/分の走査速度、20
0μmの走査ピッチで配線基板表面上を走査するもので
ある。
【0024】請求項9記載の発明に係る配線基板のレー
ザ加工方法は、配線基板の被加工部に対応する配線基板
上の金属層の部分を予め除去し、金属層の除去した部分
を介して被加工部の基材に対しレーザビームを照射する
ことにより加工を施し基材除去部を形成し、基材除去部
及び基材除去部の周辺、又は基材除去部の周辺のみにさ
らにレーザビームを照射するものである。
【0025】請求項10記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、請求項9記載の配線基板のレーザ加工
方法において、再度照射されるレーザビームは、最初の
レーザビームのピーク出力より小さなピーク出力を有
し、且つ、最初のレーザビーム照射の際の走査速度より
大きな走査速度で走査されるものである。
【0026】請求項11記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、被加工部に対応する配線基板上の金属
層の部分を予め除去する際に、被加工部の基材にレーザ
ビームを照射して形成しようとする基材除去部の外周部
のみにレーザビームが到達するように金属層を部分的に
除去するものである。
【0027】請求項12記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、請求項11記載の配線基板のレーザ加
工方法において、10μsから200μsの範囲のビー
ム照射時間で且つ2.5msのビーム照射休止時間の間
隔をおいてレーザビームを被加工部に照射しながら、8
m/分の走査速度、100μmの走査ピッチで配線基板
表面上を走査するものである。
【0028】請求項13記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、被加工部に対応する配線基板上の金属
層の部分を予め除去し、金属層の除去した部分を介して
被加工部の基材に対しレーザビームを走査させながら照
射することにより加工を施す際に、被加工部におけるレ
ーザビーム走査開始点からレーザビーム走査終了点に向
かう方向にガスを流すものである。
【0029】請求項14記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、配線基板上の金属層を溶融、除去しう
る強度を有するレーザビームをパルス照射することで金
属層を部分的に除去して所望の形状を有する金属層を形
成し、金属層を溶融させない強度及び10μsから20
0μsのビーム照射時間を有し且つ15ms以上のビー
ム照射休止時間の間隔で連なる複数のパルスのレーザビ
ームを金属層の除去された部分を介して配線基板の被加
工部にさらに照射するものである。
【0030】請求項15記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、請求項14記載の配線基板のレーザ加
工方法において、レーザビームを照射する目標位置にあ
り加工を施すべき形状より小さい範囲の金属層をエッチ
ング等の他の加工方法を用いて予め除去し被加工部を露
出させるものである。
【0031】請求項16記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、請求項14または請求項15記載の配
線基板のレーザ加工方法において、レーザビーム照射以
前に、配線基板表面の金属層の表面に予め粗面化処理を
施すものである。
【0032】請求項17記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、レーザビームのパルス周波数に同期し
てレーザビームのスポットを配線基板上の各目標位置に
順次位置決めしながらレーザビームをパルス的に照射す
る際に、目標位置のそれぞれに照射する任意の連続する
2つのパルス状のレーザビーム間の時間間隔がパルス周
波数にかかわらず15ms以上になるように、その間に
出力されるパルス状のレーザビームを他の目標位置に照
射するものである。
【0033】請求項18記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、加工すべき配線基板がそれぞれ載置さ
れる複数の加工ステーションを設け、レーザ発振器から
パルス的に出力されるレーザビームを1パルス毎に複数
の加工ステーションのそれぞれに順次振り分けるととも
に、複数の加工ステーションのそれぞれには15ms以
上の時間間隔をおいてパルス状のレーザビームを導光す
るものである。
【0034】請求項19記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、請求項1から請求項18記載の配線基
板のレーザ加工方法において、レーザビームの光源とし
て炭酸ガスレーザを用いるものである。
【0035】請求項20記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工方法は、請求項1から請求項19記載の配線基
板のレーザ加工方法において、配線基板はガラスクロス
を含むものである。
【0036】請求項21記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工装置は、レーザビームのスポットを配線基板上
の各目標位置に順次位置決めしながらレーザビームの方
向を変えて配線基板上を移動させるための光学手段と、
レーザビーム発振器のパルス発振動作と光学手段の動作
とを同期制御するとともに、目標位置のそれぞれに照射
する任意の連続する2つのパルス状のレーザビーム間の
時間間隔がレーザ発振器のパルス周波数にかかわらず1
5ms以上になるように光学手段を制御する制御手段と
を備えたものである。
【0037】請求項22記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工装置は、レーザ発振器からパルス的に出力され
るレーザビームを1パルス毎に複数の加工ステーション
のそれぞれに順次振り分けるとともに、複数の加工ステ
ーションのそれぞれには15ms以上の時間間隔をおい
てパルス状のレーザビームを1パルス毎に導光する光学
手段と、光学手段の振り分け動作とレーザ発振器のパル
ス発振動作が同期するように制御する同期制御手段とを
備えたものである。
【0038】請求項23記載の発明に係る配線基板のレ
ーザ加工装置は、請求項22記載の配線基板のレーザ加
工装置において、光学手段は回転軸に垂直な面内の軸周
りを等分割する位置に複数の反射面と複数の通過部とを
有し所定の回転速度で回転する少なくとも1つの回転チ
ョッパーを具備し、同期制御手段は回転チョッパーの複
数の反射面及び複数の通過部の全ての等分領域がそれぞ
れレーザビームの光軸にさしかかった際にトリガを発生
するトリガ発生装置を具備するものである。
【0039】請求項24記載の発明に係る配線基板加工
用の炭酸ガスレーザ発振器は、放電空間のガス流方向の
長さは少なくともアパーチャの幅以上であり、アパーチ
ャの中心をなす光軸が、アパーチャの全領域が放電空間
のガス流方向長さの領域からはみ出すことのない範囲で
あってガス流に対して最も上流側に位置するように設定
され、さらに、放電空間に投入される放電電力の立ち上
がり及び立ち下がり時間が50μs以下であるものであ
る。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による配
線基板のレーザ加工方法を適用した場合の模式図であ
り、図において、1Aはプリント基板(配線基板)、
2,3,4は銅箔により形成されている導体層(金属
層)、8は表面の導体層2にエッチングで形成された銅
箔除去部、9は炭酸ガスレーザから放射されるレーザビ
ーム27を収束させるためのZnSeレンズ、10はレ
ンズ保護用のアシストガスであり、ここでは空気を用い
ている。11,12は絶縁基材、19はアシストガス1
0が噴出するガスノズルである。尚、銅箔除去部8は、
導体層2の絶縁基材11の被加工部に対応している部分
に形成されている。
【0041】この実施の形態1では、多層のプリント基
板1Aとして厚さ200μmの3層の両面銅箔張りのガ
ラスエポキシプリント基板(FR−4)を用いている。
また、導体層2,3,4における銅箔の厚さは18μm
であり、表面の導体層2には、直径200μmの銅箔除
去部8をエッチングで形成した。
【0042】次に動作について説明する。図2は炭酸ガ
スレーザを光源として、そのレーザビーム27の1パル
スのエネルギを変化させることにより、プリント基板1
Aの被加工部に対応する銅箔除去部8におけるエネルギ
密度を7J/cm2 から35J/cm2 の範囲で変化さ
せ、銅箔除去部8を介して絶縁基材11の露出した部分
に1パルスのみ照射した場合の加工結果を示すグラフ図
であり、その横軸はエネルギ密度(J/cm2 )、縦軸
はガラスエポキシ材の加工深さ(μm)を示している。
図2から明らかなように、1パルスのレーザビーム27
のエネルギ密度を変化させると、ガラスエポキシから成
るプリント基板1Aに対する加工深さが変化し、エネル
ギ密度20J/cm2 以下では加工はされるものの除去
量はわずかであり、100μmのガラスエポキシを貫通
するのに多数のパルスを照射せねばならなくなる。従っ
て、生産性を考慮した場合1穴当たり数パルスで穴を貫
通する必要があるため、図2に示す実験結果から、進展
の速い効率のよい加工を行うには20J/cm2 以上の
エネルギ密度のレーザビーム27を照射する必要がある
ことがわかる。
【0043】図3は1パルスのレーザビーム27のエネ
ルギを200mJに固定し、プリント基板1Aの被加工
部表面でのビーム直径が500μmとなるようにZnS
eレンズ9を用いてレーザビーム27を集光することに
よりそのエネルギ密度を100J/cm2 とし、さら
に、パルス幅を1μs〜500μsの範囲で変化させ、
鋼箔除去部8に1パルスのみ照射した場合の加工結果を
示すグラフ図であり、図において、横軸はパルス幅(μ
s)、縦軸はガラスクロスの突出量(μm)及び銅箔の
損傷の比率(%)を示す。この際、レンズ保護用のアシ
ストガス10として空気を10リットル/分の流量でガ
スノズル19を介して被加工部に供給した。
【0044】レーザビーム27のパルス幅を変化させた
ときの加工穴(ないし基材除去部)ガラスクロスの突出
量は、図35に示したように加工穴の断面を顕微鏡によ
り観察することで調べることができ、図3はそのガラス
クロスの突出量の最大値と銅箔の損傷の比率の変化を1
μs〜500μsの範囲のパルス幅変化に対してプロッ
トしたものである。銅箔の損傷比率は加工穴1000個
中に占める底面銅箔である導体層3に穴があいてしまっ
た加工穴の数の百分率で示した。図3に示すように、レ
ーザビーム27のパルス幅が10μs〜200μsの範
囲にある場合に、ガラスクロス突出量が少なく、底面銅
箔の損傷が全くない加工穴が得られた。このように、ビ
ーム照射時間を200μs以下にすることでプリント基
板1Aの加工中の加工部(以下、本明細書では加工部と
は加工中ないし加工後の加工穴等のことを意味する)の
その表面から内部に至る温度勾配を急にすることがで
き、ガラスクロスの突出量を実用上無視できる程度にす
ることができる。さらに、炭化物の発生も少なくなるた
め、銅箔の損傷も低減でき、安定してブラインドバイア
ホールを形成することができる。
【0045】得られた加工穴に対し、超音波洗浄、デス
ミア処理の後、銅めっき、パターン形成を施し、断面観
察を行ったところ、レーザビーム27のパルス幅が10
μs未満である際にはレーザ加工中に加工部においてプ
ラズマが発生しており、そのためにガラスクロスが完全
に除去されなかった。この結果、底面銅箔まで完全にめ
っきにより導体化できず、導通穴として機能しないもの
が多数見られた。これに対して、レーザビーム27のパ
ルス幅が10μs〜200μsの範囲にある場合には、
めっきにより底面銅箔まで完全に導体化された良好な導
通穴が得られた。なお、同様の加工を直径200μmの
ダイアモンドドリルを用いて行ったが、深さの制御が困
難で、加工総数1000個の内の10%が裏面の銅箔で
ある導体層4まで穴があいてしまい、導体層3と導体層
4とが短絡してしまった。このように、ドリル加工では
この実施の形態1による配線基板のレーザ加工方法によ
り達成される効果を得るのは困難であった。
【0046】以上述べたように、この実施の形態1によ
れば、ガラスクロスとエポキシ樹脂からなるガラスエポ
キシ材のプリント基板1Aを効率よく加工するのに必要
な20J/cm2 以上のエネルギ密度のレーザビーム2
7を被加工部に照射する際に、ビーム照射時間を10μ
sから200μsまでの範囲で適宜設定することにより
パワー密度を2×106 W/cm2 以下に抑えることが
できるため、加工部にプラズマを発生させることなく加
工が可能となる。また、ビーム照射時間を200μs以
下にすることでプリント基板1Aの加工中の加工部のそ
の表面から内部に至る温度勾配を急にすることができ、
ガラスクロスの突出量を実用上無視できる程度にするこ
とができる。さらに、炭化物の発生も少なくすることが
できるので、銅箔の損傷も抑制でき、安定してブライン
ドバイアホールを形成することができる。
【0047】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2による配線基板のレーザ加工方法を説明するための
模式図であり、図において、図1と同一の部分について
は同一符号を付し説明を省略する。また、図4におい
て、1Bは多層のプリント基板、5は導体層、6は多層
のプリント基板1Bの裏面の導体層、7は穿孔17の内
面に施された金属メッキ、13,14は絶縁基材であ
る。図5はこの実施の形態2におけるレーザビーム27
の照射パターンを示す波形図である。
【0048】この実施の形態2では、プリント基板1B
として厚さ400μmの5層のガラスポリイミド基板を
用いた。表面の導体層2と裏面の導体層6である銅箔の
厚さは18μmであり、加工しようとする導通穴に対応
する導体層2及び導体層6の部分にはそれぞれ直径20
0μmの銅箔除去部8をそれぞれエッチングで形成し
た。
【0049】次に動作について説明する。このプリント
基板1Bにパルス幅50μs、パルスエネルギ280m
Jの炭酸ガスレーザを被加工部表面でのレーザビーム径
が直径500μmとなるようにZnSeレンズ9を用い
て集光することで、エネルギ密度を143J/cm2
し、図5に示すビーム照射休止時間を12.5msから
50msの範囲で変化させ、銅箔除去部8を介して絶縁
基材11の露出した部分にパルス状にレーザビーム27
を照射した。この際、レンズ保護用のアシストガス10
として空気を10リットル/分の流量でガスノズル19
を介して被加工部に供給した。図6はこのようにビーム
照射休止時間を変化させた場合の加工直後に加工穴裏側
で観察される炭化層の厚さ(μm)の変化を示したグラ
フ図である。炭化層の厚さは図35のように加工穴の断
面を顕微鏡により観察することで調べることができる。
【0050】図6に示すように、ビーム照射休止時間が
15msより下回ると炭化層厚さが急激に増加する。レ
ーザ加工の後、得られたプリント基板1Bを純水で3分
間超音波洗浄したところ、ビーム照射休止時間が15m
s以上の場合は完全に炭化層を除去することができた。
得られた加工穴に対し、超音波洗浄、デスミア処理の
後、銅めっき、パターン形成を施し、断面観察を行った
ところ、ビーム照射休止時間が15ms以上の場合には
直径200μmの内壁がなめらかな良好なスルーホール
が得られた。これに対して、ビーム照射休止時間が15
ms未満の場合には、めっき膜とプリント基板1Bの基
材との間に炭化層の残留とガラスクロスの突出とがみら
れ、穴内壁が粗雑であり、めっきの付きまわり性に問題
がみられた。
【0051】この理由は、図7に示すようにビーム照射
休止時間が15ms未満の場合では、加工中の加工部の
その表面からの距離に応じた加工による温度勾配が緩や
かになると共に、本来温度上昇する必要のない加工部表
面から深い部分の温度が上がり過ぎてしまうためである
と考えられる。他方、レーザビーム27を同一のビーム
照射部にビーム照射休止時間が15ms以上でパルス的
に照射することで、パルス毎に加工部が完全に冷えるま
での冷却時間を確保することができる。図7に示すよう
に、ビーム照射休止時間が15ms以上の場合にはレー
ザビーム27照射時の加工部の温度上昇に伴う温度勾配
がなだらかになることを抑制でき、ガラスクロスの突出
を低減できる。
【0052】以上のように、炭酸ガスレーザを用い適正
な照射間隔を設けてマルチパルス照射することにより、
単パルスでは得られない高アスペクト比の導通穴を得る
ことができ、ガラスクロスを含むプリント基板を迅速且
つ精度良く加工できる。
【0053】なお、同様の加工を直径200μmのダイ
アモンドドリルを用いて行ったが、加工穴総数1000
個程度でドリルの損耗が生じて穴内壁が粗雑になるとと
もに、ドリルが折損してしまうこともあり、このため
に、この実施の形態2による配線基板のレーザ加工方法
の約10倍の加工時間を必要とした。
【0054】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、レーザビームが同一のビーム照射部にビーム照射休
止時間が15ms以上でパルス的に照射することで、加
工部が完全に冷えるまでの冷却時間が各パルス毎に確保
され、図7に示すように、加工部の温度勾配を大きくす
ることができ、加工部が加熱してしまうのを抑制でき
る。このため、ガラスクロスの突出を低減でき、マルチ
パルス照射とした場合にもガラスクロスを含むプリント
基板を迅速かつ精度よく加工することが可能となる。
【0055】実施の形態3.図8は、この発明の実施の
形態3による配線基板のレーザ加工方法におけるレーザ
ビームの照射パターンを示す波形図である。この実施の
形態3では、前記実施の形態2の図4と同様の厚さ40
0μmの5層のガラスポリイミド基板である多層のプリ
ント基板1Bを用いた。表面の導体層2と裏面の導体層
6である銅箔の厚さは18μmであり、加工しようとす
る導通穴に対応する導体層2及び導体層6の部分にはそ
れぞれ直径200μmの銅箔除去部8をそれぞれエッチ
ングで形成した。
【0056】次に動作について説明する。多層のプリン
ト基板1Bにパルス幅50μs、パルスエネルギ280
mJを一定とした炭酸ガスレーザから放射されたレーザ
ビーム27を、被加工部表面でその直径が500μmと
なるようにZnSeレンズ9を用いて集光することでエ
ネルギ密度を143J/cm2 とし、図8に示すように
ビーム照射休止時間をt1とした2〜10パルスのパル
スからそれぞれ構成される複数のパルス群をパルス群間
ビーム照射休止時間t2で照射した。
【0057】この実施の形態では、ビーム照射休止時間
t1を0から10msの範囲で、パルス群間ビーム照射
休止時間t2を50msから10msの範囲で変化さ
せ、銅箔除去部8を介して絶縁基材11の露出した部分
に52パルス照射した。このとき、レンズ保護用のアシ
ストガス10として空気を10リットル/分の流量でガ
スノズル19を介して被加工部に供給した。
【0058】図9は、パルス群中の各パルス間のビーム
照射休止時間t1を変化させたとき、加工直後に加工穴
裏側で観察される炭化層の厚さの変化を示すグラフ図で
ある。このとき、パルス群間ビーム照射休止時間t2は
十分大きい値である50msとした。図9に示したよう
に、ビーム照射休止時間t1が4ms以上の場合には炭
化層の厚さはビーム照射休止時間t1が0msの場合の
厚さ(50μm〜100μm程度)よりも小さくなり炭
化層の厚さ低減に効果があることがわかる。
【0059】図10は、パルス群間ビーム照射休止時間
t2を50msから10msまで変化させたとき、加工
直後に加工穴裏側で観察される炭化層の厚さの変化を示
したグラフ図である。このとき、パルス群中のパルスは
2パルスとし、ビーム照射休止時間t1は10msとし
た。図10に示したように、パルス群間ビーム照射休止
時間t2が20ms以下になると、炭化層厚さは急激に
増大する。
【0060】図11は、パルス群中のパルス数を変化さ
せたときの穴あけに要する加工時間の変化に対する、加
工直後に加工穴裏側で観察される炭化層の厚さの変化を
示したグラフ図である。このとき、各パルス間のビーム
照射休止間隔t1は25ms、パルス群間ビーム照射休
止時間t2は50msとした。図11に示すように、パ
ルス数が4以下である場合には、単一のパルス周波数で
加工したものと比較して、同じ加工品質で加工時間を6
〜22%程度低減することができる。
【0061】得られた加工穴に対し、超音波洗浄、デス
ミア処理の後、銅メッキ、パターン形成を施し断面観察
を行ったところ、パルス間のビーム照射休止時間t1が
4ms以上、パルス群間ビーム照射休止時間t2が20
ms以上、パルス群のパルスが4以下の場合には、単一
のパルス周波数の場合と同様に直径200μmの内壁が
なめらかな良好なスルーホールが得られた。また、板厚
が薄いものではビーム照射休止時間t1、パルス群間ビ
ーム照射休止時間t2の条件を守ることで、パルス群の
パルス数が4以上の場合でも良好なスルーホールが得ら
れた。すなわち、ビーム照射休止時間t1、パルス群間
ビーム照射休止時間t2の条件を守ることにより板厚に
応じた適当なパルス群中のパルス数を選択することで加
工時間を短縮できる。尚、ビーム照射休止時間t1、パ
ルス群間ビーム照射休止時間t2の条件を外れたものに
対してはメッキ膜とプリント基板1Bの基材との間に炭
化層の残留とガラスクロスの突出がみられ、穴内壁が粗
雑であり、メッキの付きまわり性に問題がみられた。
【0062】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、適正なビーム照射休止時間を設けて数パルスからな
るパルス群をマルチパルス照射することにより、単一パ
ルスよりも加工時間を短縮でき、同一のビーム照射部に
所定のビーム照射休止時間間隔の複数のパルスからそれ
ぞれ成る複数のパルス群のレーザビームを各パルス間の
ビーム照射休止時間よりも長いパルス群間ビーム照射休
止時間で加工部にパルス的に照射することで、加工部の
温度上昇を防止でき、加工部表面からの深さ距離に対す
る温度勾配がなだらかになるのを抑制でき、ガラスクロ
スの突出を低減できる。
【0063】実施の形態4.図12は、この発明の実施
の形態4による配線基板のレーザ加工方法を説明するた
めの模式図であり、図1と同一または相当の部分につい
ては同一符号を付し説明を省略する。この実施の形態で
は、厚さ500μmの3層ガラスエポキシプリント基板
(FR−4)を多層のプリント基板1Cとして用いた。
導体層2,3,4としての銅箔の厚さは18μm、導体
層2と導体層3との距離は200μmであり、表面の導
体層2に直径200μmの銅箔除去部8をエッチングで
形成した。
【0064】次に動作について説明する。プリント基板
1Cにパルスエネルギ280mJ、パルス幅50μs、
パルス周波数400Hzを一定とした炭酸ガスレーザか
ら放射されたレーザビーム27を、被加工部表面でその
直径が1mmとなるようにZnSeレンズ9を用いて集
光することでエネルギ密度を35J/cm2 とし、図1
3に示すように銅箔除去部8の存在領域25全てにレー
ザビーム27が照射されるように走査速度を8m/分か
ら3m/分まで変化させ、走査ピッチ100μmで経路
26上をラスタ走査した。このとき、レンズ保護用のア
シストガス10として空気を10リットル/分の流量で
ガスノズル19を介して被加工部に供給した。
【0065】図14は、レーザビーム27の走査速度を
変化させたときの加工穴のガラスクロスの突出量の変化
を示したグラフ図である。ここで、ガラスクロスの突出
量はその最大値をプロットしている。図14に示したよ
うに、レーザビーム27の走査速度が8m/分〜6m/
分の範囲にある場合にガラスクロスの突出量が少なく、
底面銅箔の損傷が全くない加工穴が得られる。
【0066】得られた加工穴に対し、超音波洗浄、デス
ミア処理の後、銅メッキ、パターン形成を施し断面観察
を行ったところ、レーザビーム27の走査速度が6m/
分以下の場合には熱影響のためガラスクロスの突出量が
20μm以上となってメッキのつきまわり性が悪く、ガ
ラスクロスに沿ってメッキのしみ込みのあるものが多数
見られた。これに対し、レーザビーム27の走査速度が
8m/分〜6m/分の範囲にある場合には、メッキによ
り底面銅箔まで完全に導体化された良好な導通穴が高効
率に得られた。
【0067】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、同様の加工を1つ1つの被加工部に対してレーザビ
ーム27を位置決めして行う場合と同じ加工品質を保ち
ながら、飛躍的に加工速度を増加させることができ、プ
リント基板加工の際のガラスクロスの突出などを低減し
た高品質のスルーホールやブラインドバイアホールの穴
あけや溝加工、外形カット等を行うことが可能となる。
【0068】実施の形態5.図15はこの発明の実施の
形態5による配線基板のレーザ加工方法を説明するため
の模式図であり、図において、図1と同一の部分につい
ては同一符号を付し説明を省略する。48は被加工部表
面でのレーザビーム27のビームスポット形状が0.9
mm×0.9mmとなるようにレーザビーム27をカラ
イドスコープにより整形するビーム整形光学系である。
【0069】この実施の形態5では、前記実施の形態4
と同様にプリント基板1Cとして厚さ500μmの3層
ガラスエポキシプリント基板(FR−4)を用いた。導
体層2,3,4としての銅箔の厚さは18μm、導体層
2と導体層3との距離が200μmであり、表面の導体
層2に直径200μmの銅箔除去部8をエッチングで形
成した。
【0070】次に動作について説明する。多層のプリン
ト基板1Cにパルスエネルギ280mJ、パルス幅50
μs、パルス周波数800Hzを一定とした炭酸ガスレ
ーザから放射されたレーザビーム27を、被加工部表面
でのレーザビーム27のビームスポット形状が0.9m
m×0.9mmとなるようにカライドスコープによるビ
ーム整形光学系48を用いて整形した後にZnSeレン
ズ9を用いて集光することでエネルギ密度を35J/c
2 とし、前記実施の形態4と同様に銅箔除去部8の存
在領域全てにレーザビーム27が照射されるように走査
速度を6m/分にすると共に走査ピッチを200μmで
ラスタ走査した。このとき、ZnSeレンズ9の保護用
のアシストガス10として空気を10リットル/分の流
量でガスノズル19を介して被加工部に供給した。ま
た、比較のため、同一のエネルギ密度を有する直径1m
mの円形ビームでも同様のレーザ加工を行った。
【0071】その結果、図16(a)に示すように、加
工領域21に対しレーザビーム形状を四角形レーザビー
ム27aとして経路26上を走査した場合ではガラスク
ロスの突出量が少なく、底面銅箔の損傷の全くない加工
穴が得られる。これに対し、図16(b)に示すよう
に、円形レーザビーム27bの場合には、加工穴内の炭
化や底面銅箔の穴あきが発生する。
【0072】この理由は、プリント基板1Cの加工領域
21に対しレーザビーム形状を四角形とした四角形レー
ザビーム27aを走査することで、図16(a)及び
(b)に示すように、ビーム照射部の重合部分24を円
形レーザビーム27bを用いたときに比べて少なくでき
るためであり、この結果、加工部の温度上昇に伴い温度
勾配が緩やかになる部分を少なくでき、ビーム照射休止
時間の下限値を円形レーザビーム27bの場合よりも短
縮できる。したがって、パルス炭酸ガスレーザをプリン
ト基板1Cの表面上で走査し、プリント基板1Cに対し
て行うスルーホールやブラインドバイアホールの穴あけ
や溝加工、外形カット等を、円形レーザビーム27bで
の同品質の場合と比較してより速い加工速度で加工でき
る。
【0073】このようにして得られた加工穴に対して超
音波洗浄とデスミア処理を行った後、銅メッキ、パター
ン形成を施し断面観察を行ったところ、円形レーザビー
ム27bでは熱影響のためガラスクロスの突出量が20
μm以上で、メッキのつきまわり性が悪くガラスクロス
に沿ってメッキのしみ込みのあるものが多数見られた。
これに対し、四角形レーザビーム27aではメッキによ
り底面銅箔まで完全に導体化された良好な導通穴が得ら
れた。
【0074】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、試料表面でのレーザビーム形状を四角形とすること
で、良好な加工品質を保ったまま、円形レーザビーム2
7bの場合よりも加工速度を増大させることができる。
【0075】実施の形態6.図17は、この発明の実施
の形態6による配線基板のレーザ加工方法を説明するた
めの模式図であり、図において、図1と同一の部分につ
いては同一符号を付し説明を省略する。1Dはプリント
基板であり、厚さ200μmの両面銅張りガラスエポキ
シプリント基板(FR−4)を用いている。導体層2,
3としての銅箔の厚さは18μmである。プリント基板
1Dの表面と裏面の導体層2,3の同一場所にピッチ1
0mmで幅1mm、長さ10mmの寸法でエッチングに
より銅箔が除去された銅箔除去部8が形成されている。
【0076】次に動作について説明する。この実施の形
態6では、プリント基板1Dに炭酸ガスレーザによるレ
ーザビーム27をパルスエネルギ280mJ、パルス幅
50μs、パルス周波数400Hz一定として被加工部
表面でのレーザビーム27の直径が1mmとなるように
ZnSeレンズ9を用いて集光することでエネルギ密度
を35J/cm2 とし、図13に示すように、銅箔除去
部8の存在領域25全てにレーザビーム27が照射され
るように走査速度を8m/分、走査ピッチ100μmで
ラスタ走査した。このとき、ZnSeレンズ9の保護用
のアシストガス10として、空気を10リットル/分の
流量でガスノズル19を介して被加工部に供給した。こ
れにより、ガラスクロスの突出や炭化層の発生はなかっ
たが、除去体積が大きいため加工された加工穴周辺に強
固な再付着物が残留した。
【0077】加工後、このプリント基板1Dにパルスエ
ネルギ200mJ、パルス幅50μs、パルス周波数4
00Hz一定とした炭酸ガスレーザから放射されるレー
ザビーム27を、被加工部表面でそのビーム直径が1m
mとなるようにZnSeレンズ9を用いて集光すること
でエネルギ密度を25J/cm2 とし、加工時と同様に
銅箔除去部8の存在領域25全てにレーザビーム27が
照射されるように走査速度を10m/分で、走査ピッチ
100μmで再度ラスタ走査した。このとき、ZnSe
レンズ9の保護用のアシストガス10として、空気を1
0リットル/分の流量でガスノズル19を介して被加工
部に供給した。これにより、加工穴周辺の再付着物は表
面銅箔を損傷させることなくほとんど除去された。
【0078】さらに、得られた加工基板に対し、超音波
洗浄とデスミア処理を行った後、銅メッキ、パターン形
成を施して断面観察を行ったところ、加工穴周辺に再付
着物の残留がなく、メッキにより完全に導体化された良
好なスリットが得られた。
【0079】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、ビーム照射により基材を除去した後に、加工穴と加
工穴周辺、あるいは加工穴周辺のみにさらにレーザビー
ム27を照射して加工穴に再付着した煤を除去し、2回
目のビーム照射では煤のみが除去されるようにするた
め、除去量が少なく煤の再付着は生じない。これにより
レーザビーム径よりも加工すべき部分が大きい場合、例
えば切断、溝掘りや大径の穴あけの場合でも、加工後の
加工穴に残留する再付着物の煤の除去のためのウエット
エッチング等の複雑な後処理等の工程を必要とせずに再
付着物を除去でき、プリント基板の絶縁信頼性やメッキ
の信頼性の低下を防止できる。
【0080】実施の形態7.図18は、この発明の実施
の形態7による配線基板のレーザ加工方法を説明するた
めの模式図であり、図において、図1と同一の部分につ
いては同一符号を付し説明を省略する。18は銅箔除去
部である。この実施の形態7では、前記実施の形態6と
同様な厚さ200μmの両面銅張りガラスエポキシプリ
ント基板(FR−4)をプリント基板1Dとして用い
た。また、導体層2,3としての銅箔の厚さは18μm
であり、プリント基板1Dの表面と裏面の導体層2,3
の同一場所に幅1mm、長さ10mmの銅箔除去部18
を2mmピッチでエッチングで形成した。この銅箔除去
部18は、図19(a)に示すように、銅箔除去部18
の外周部18aのみの銅箔を幅100μmでエッチング
除去したものである。また、この銅箔除去部18を使用
した場合の効果を確認するために、図19(b)に示す
ように、前記実施の形態6のような被加工部に相当する
部分を全て除去した銅箔除去部8をエッチングにより形
成したものも作成した。
【0081】次に動作について説明する。プリント基板
1Dにパルスエネルギ280mJ、パルス幅50μs、
パルス周波数400Hz一定とした炭酸ガスレーザから
放射されたレーザビーム27を、被加工部表面でそのビ
ーム直径を1mmとなるようにZnSeレンズ9を用い
て集光することでそのエネルギ密度を35J/cm2
し、前記実施の形態6と同様に、銅箔除去部18の存在
領域全てにレーザビーム27が照射されるように走査速
度を8m/分、走査ピッチ100μmでラスタ走査し
た。このとき、レンズ保護用のアシストガス10とし
て、空気を10リットル/分の流量でガスノズル19を
介して被加工部に供給した。
【0082】この結果、図19(a)に示すように、銅
箔除去部18の外周部18aのみを加工したものについ
ては、ガラスクロスの突出、炭化層の発生、加工穴周辺
への強固な再付着物はなく良好なスリットが形成され
た。これに対し、図19(b)に示すように、被加工部
に相当する部分を全て除去した銅箔除去部8を形成した
ものは、既に述べたように、ガラスクロスの突出や炭化
層の発生はなかったが、除去体積が大きいため加工され
た加工穴周辺に強固な再付着物が残留した。
【0083】銅箔除去部18の外周部18aのみを加工
して得られたプリント基板1Dに対し、超音波洗浄、デ
スミア処理の後、銅メッキ、パターン形成を施し断面観
察を行ったところ、加工穴周辺への再付着物の残留や銅
箔の剥がれのない、メッキにより完全に導体化された良
好なスリットが得られた。
【0084】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、銅箔除去部18の外周部18aのみを加工するので
加工時の除去体積を少なくして、加工後に同形状の加工
穴が得られる。このとき、加工体積が小さいため、加工
穴周辺の温度上昇を低減できるため、図7に示すように
温度勾配が緩やかになることを抑制できる。即ち、温度
勾配を大きくすることができ、非除去部分に対し除去部
分の割合が多い加工において銅箔の剥がれ等の不良が発
生しない良好な加工が可能になる。さらに、被加工部全
てにビーム照射する場合に比べてビーム照射休止時間を
短くできるのでより高速に加工を行うことができる。
【0085】実施の形態8.図20は、この発明の実施
の形態8による配線基板のレーザ加工方法を説明するた
めの模式図であり、図において、図1と同一の部分につ
いては同一符号を付し説明を省略する。この実施の形態
8では、加工の対象となるプリント基板1Dとして前記
実施の形態6と同様の厚さ200μmの両面銅張りガラ
スエポキシプリント基板(FR−4)を用いる。導体層
2,3としての銅箔の厚さは18μmであり、プリント
基板1Dの表面、裏面の導体層2,3の同一場所に幅1
mm、長さ10mmの銅箔除去部8をピッチ10mmで
エッチングにより形成した。
【0086】次に動作について説明する。プリント基板
1Dにパルスエネルギ280mJ、パルス幅50μs、
パルス周波数400Hzを一定とした炭酸ガスレーザか
ら放射されたレーザビーム27を、被加工部表面でその
ビーム直径が1mmとなるようにZnSeレンズ9を用
いて集光することでそのエネルギ密度を35J/cm2
とし、図21に示すように、銅箔除去部8の存在領域2
5全てにレーザビーム27が照射されるように走査速度
を8m/分にして走査ピッチ100μmで経路26に沿
ってラスタ走査した。このとき、アシストガス10とし
て空気を50リットル/分の流量でレーザビーム27と
一体に移動するガスノズル19を介して加工開始部から
加工終了部に向かう方向へ被加工部に吹き掛け供給し
た。
【0087】この結果、加工された加工穴周辺の再付着
物はアシストガスに吹き飛ばされ、未加工部のみに付着
するようになった。この再付着物は加工時にレーザビー
ム27により除去され、最終的には加工終了部にのみ少
量の再付着物が残留した。この再付着物は前記実施の形
態6の配線基板のレーザ加工方法で説明したのと同じ方
法で除去した。
【0088】このようにして得られたプリント基板1D
に対し、超音波洗浄、デスミア処理を行った後、銅メッ
キとパターン形成を施して断面観察を行ったところ、加
工穴周辺に再付着物の残留がなく、メッキにより完全に
導体化された良好なスリットが得られた。
【0089】以上のように、この実施の形態8によれ
ば、被加工部のビーム照射開始部からビーム照射終了部
に向かう方向にガス流を現在加工中のプリント基板1D
上へ吹き掛けることで、除去物はこれからレーザビーム
27が照射される領域に飛んで行きその表面に堆積す
る。この堆積物は基材の除去時に同時に除去されるた
め、加工後のプリント基板1D表面に堆積する除去物を
少なくすることができ、加工後のプリント基板洗浄工程
が低減できる。また、除去体積の多い加工においても再
付着物の残留する領域を著しく減少することができる。
【0090】実施の形態9.図22は、この発明の実施
の形態9による配線基板のレーザ加工方法を適用した場
合の模式図を示したものであり、図において、図1と同
一の部分については同一符号を付し説明を省略する。こ
の実施の形態9では、プリント基板1Eとして厚さ20
0μmの3層の両面銅箔張りのガラスエポキシプリント
基板(FR−4)を用いる。導体層2,3,4としての
銅箔の厚さは18μmであり、表面の導体層2にはエッ
チングによる銅箔除去部は設けられていない。
【0091】次に動作について説明する。プリント基板
1Eにパルスエネルギ400mJ、パルス幅100μs
の炭酸ガスレーザから放射されたレーザビーム27を被
加工部表面でそのスポット径が最小となるジャストフォ
ーカス位置となるように、ZnSeレンズ9でレーザビ
ーム27を集光して1パルス照射し、その後50msの
ビーム照射休止時間毎にパルスエネルギ150mJ、パ
ルス幅100μsのレーザビーム27を10パルス照射
する。このとき、レンズ保護用のアシストガス10とし
て空気を10リットル/分の流量でガスノズル19を介
して被加工部に供給する。初めに照射されるレーザビー
ム27のパルスエネルギは表層の導体層2を溶融、除去
しうる強度であり、2発目以降のレーザビーム27のパ
ルスエネルギは表層の導体層2を溶融させない強度であ
る。
【0092】図23は、この実施の形態9によるプリン
ト基板の加工結果の一例を示す模式図である。表層の導
体層2では、直径200μmのほぼ真円の銅箔が、周辺
への熱影響をほとんど呈すること無く除去され、それよ
り下方ではガラスクロス29の突出の少ないほぼストレ
ートな穴が最下層の銅箔までにわたり加工される。得ら
れた加工穴に対し、超音波洗浄、デスミア処理の後、銅
めっき、パターン形成を施し、断面観察を行ったところ
直径200μmの内壁がなめらかな良好なスルーホール
が得られた。
【0093】以上のように、予めエッチング等の別工程
により銅箔を除去しなくても、炭酸ガスレーザのパルス
状のレーザビーム27をジャストフォーカス位置にて被
加工部分に照射することでエネルギ密度を大きくするこ
とにより、周辺に熱影響をほとんど及ぼすことなく表層
の銅箔を微細に除去でき、その後ビーム照射休止時間を
大きく取りながらパルスエネルギの小さいレーザビーム
27を複数回照射することにより炭化層の無いスルーホ
ールを加工することができる。これにより従来法では不
可欠であった前工程のエッチング処理が省略でき製造工
程の簡素化が可能となる。また、何れのビーム照射条件
も、上記実施の形態1,2等で述べたような、ガラスエ
ポキシ基板の加工に最適な10μsから200μsの範
囲のビーム照射時間、15ms以上のビーム照射休止時
間間隔でレーザビーム27をパルス的に照射しているの
で加工部の温度勾配を急にすることができ、ガラスクロ
スの突出量が実用上無視できるめっきに適した穴を得る
ことができる。以上のように、プリント基板表面の銅箔
等の導体層を予めエッチング等で除去すること無く、表
面に銅箔の貼られたガラスクロスを含むプリント基板で
もレーザ加工工程のみで迅速かつ精度よく加工可能とな
る。
【0094】実施の形態10.図24は、この発明の実
施の形態10による配線基板のレーザ加工方法を適用し
た場合の模式図を示したものであり、図において、図1
と同一の部分については同一符号を付し説明を省略す
る。この実施の形態では、上記した実施の形態9と同様
に、プリント基板1Eとして厚さ200μmの3層の両
面銅箔張りのガラスエポキシプリント基板(FR−4)
を用いる。導体層2,3,4としての銅箔の厚さは18
μmであり、表面の導体層2には加工すべき形状の大き
さよりも小さい範囲で微細除去部30が設けられてい
る。
【0095】次に動作について説明する。パルスエネル
ギ200mJ、パルス幅100μsの炭酸ガスレーザか
ら放射されたレーザビーム27を用いて、プリント基板
1Eの被加工部表面でのスポット径が最小となるジャス
トフォーカス位置となるようにZnSeレンズ9でレー
ザビーム27を集光して1パルス照射し、その後50m
sのビーム照射休止時間毎にパルスエネルギ150m
J、パルス幅100μsのレーザビーム27を10パル
ス照射する。この結果、実施の形態9と同様に、表層の
導体層2では、直径200μmのほぼ真円な銅箔が周辺
への熱影響をほとんど呈すること無く除去され、それよ
り以下はガラスクロスの突出の少ないほぼストレートな
穴を最下層の導体層4の銅箔までにわたり加工すること
ができる。
【0096】図24に示した微細除去部30の代わり
に、図25に示すように、導体層2の表面に符号31で
示される粗面化処理を施してもよい。この粗面化処理
は、例えば、樹脂層と導体層の密着性を向上するために
一般的に行われる化学処理を利用したものである。導体
層2の表面の粗面化処理により、導体層2の銅箔を所望
の形状に除去する際のレーザビーム27の吸収を高める
ことができ、効率良くより安定した穴あけ加工が可能と
なる。
【0097】以上のように、ビーム照射部の銅箔を予め
エッチングにより僅かに除去したり、表面を粗面化処理
しておくと、その部分が炭酸ガスレーザのレーザビーム
27の吸収のきっかけとなり、実施の形態9のように、
初めに照射するビームのエネルギ密度が高くなくても表
層の銅箔を除去することが可能となる。
【0098】また、この実施の形態10によるビーム照
射部の銅箔を予めエッチングにより僅かに除去する方法
と、表面を粗面化処理する方法とを併用してもよい。さ
らに、これらの方法のいずれかを上記実施の形態9と併
用してもよいし、これらの方法を上記実施の形態9と併
用してもよい。いずれの場合も、実施の形態9のよう
に、初めに照射するビームのエネルギ密度が高くなくて
も表層の銅箔を除去することが可能となる。
【0099】実施の形態11.図26は、この発明の実
施の形態11による配線基板のレーザ加工方法及び配線
基板のレーザ加工装置を示す模式図であり、図におい
て、32はレーザ発振器、33はレーザビーム27を集
光するためのfθレンズ、34はガルバノメータ式スキ
ャナを用いたビームスキャナ装置(光学手段)、35は
ビームスキャナ装置34ヘの駆動指令およびレーザ発振
器32へのレーザ発振のトリガを出力するスキャナドラ
イブ/レーザトリガ装置(制御手段)である。
【0100】次に動作について説明する。スキャナドラ
イブ/レーザトリガ装置35は、レーザ発振器32への
レーザ発振のトリガを所定のパルス周波数で出力すると
ともに、2つのビームスキャナ装置34ヘ駆動指令をす
ることにより、多数の穴あけ位置を有するプリント基板
1F上の任意の穴あけ位置にレーザ発振器32から放射
されるレーザビーム27のパルス周波数に同期してレー
ザビーム27のスポットを高速に位置決めすることがで
きる。
【0101】パルス周波数が高いほど単位時間当たりの
加工速度は速くなるが、1箇所の穴あけ加工に複数のパ
ルス照射が必要とされる場合は、高いパルス周波数で連
続して照射すると炭化層が厚くなり良好な穴が得られな
い。例えば、図6に示した関係より、15ms未満のビ
ーム照射休止時間、即ち67Hzより大きい繰り返しビ
ーム照射すると炭化層が厚くなる。
【0102】そこで、1パルス毎に順次レーザビーム2
7のスポットを他の穴あけ位置に移動させ、スキャン視
野内に含まれる多数の穴あけ位置の全てに1パルスずつ
照射した後(実質的に15ms以上経過した後)、又
は、初めの穴あけ位置にレーザビーム27を照射してか
ら15ms以上経過した後に、初めの穴あけ位置に戻
り、再度、順次にスポットを移動させるという動作を数
回繰り返すことにより、1箇所の穴あけ位置に対して1
5ms以上のビーム照射休止時間を確保して複数回のレ
ーザビーム照射を行うことができる。例えば、ガルバノ
メータ式スキャナを用いて200Hzで同期させた場合
は、1穴当たりに要する時間は5msとなるのでスキャ
ン視野内に3箇所以上の穴あけ位置があり、それぞれに
順次スポットを移動させれば各穴あけ位置には15ms
以上のビーム照射休止時間が確保されることになる。
【0103】以上のように、この実施の形態11によれ
ば、高いパルス周波数のレーザビーム27を使用した場
合であっても、各々の被加工箇所には15ms以上のビ
ーム照射休止時間を確保してビーム照射することができ
るので、炭化層がほとんど形成されておらず、且つガラ
スクロスの突出のないめっきに適した高品質な穴を加工
することができる。さらに、レーザビーム27のスポッ
トのスキャニング周波数を限界まで高めることができる
ので、高速な穴あけ加工が可能となり多数の穴あけ加工
を短時間に実行でき、それ故、ガラスクロスを含むプリ
ント基板の生産性を大幅に向上できる。
【0104】実施の形態12.図27は、この発明の実
施の形態12による配線基板のレーザ加工方法及び配線
基板のレーザ加工装置を示す模式図であり、図におい
て、36はレーザビーム27の光軸上におかれた反射ミ
ラー、37は3枚のプリント基板1Fを乗せてこれらを
水平面内に移動するXYテーブルである。即ち、XYテ
ーブル37は3つの加工ステーションを具備している。
さらに、38はXYテーブル37の制御装置、39は回
転チョッパー、40はトリガ発生装置、41はトリガ計
数部、ST1〜ST3はそれぞれレーザビーム27の1
パルスである。この実施の形態12による配線基板のレ
ーザ加工方法は、複数枚のプリント基板1Fを同時に加
工するものであり、ここでは、一例として3枚のプリン
ト基板1Fを同時に加工する方法について述べる。尚、
この実施の形態では、光学手段は回転チョッパー39及
び反射ミラー36から構成され、同期制御手段はトリガ
発生装置40及びトリガ計数部41から構成される。
【0105】次に動作について説明する。図28に示す
ように、各回転チョッパー39は、回転軸に垂直に取り
付けられた円盤を(3×n)等分(n=1、2、3・・
・)し、各等分域が回転方向に沿って反射面39a、通
過部39b、通過部39bの順番で繰り返すように構成
したものである。図28に示す例では、回転チョッパー
39は(3×4)等分され、4つの反射面39aを有す
る十字形状の円盤である。
【0106】図27に示すように、レーザ発振器32と
反射ミラー36との間に設けられた2枚の回転チョッパ
ー39は等分域がひとつ分だけずれて同期して同一の速
度で回転するように設定される。いずれか一方の回転チ
ョッパー39には(3×n)個のそれぞれ等分域がレー
ザビーム27の光軸上にさしかかったときトリガ計数部
41に対してトリガを出力するトリガ発生装置40が設
けられている。トリガ発生装置40は発生したトリガ信
号をトリガ計数部41に送る。トリガ計数部41は受信
したトリガを計数するとともに、それが有効であるなら
ば(所定の計数値に達していないならば)レーザ発振器
32へそのトリガを送付する。レーザ発振器32はトリ
ガ計数部41を介してトリガ発生装置40からのトリガ
を受けると直ちにパルス幅200μs以下で1パルスだ
けレーザビーム27を出力する。このようにして出力さ
れた連続する任意の3パルスのレーザビーム27のそれ
ぞれは2枚の回転チョッパー39及び反射ミラー36の
いずれかにより順次反射され3箇所の加工ステーション
に導光され、ZnSeレンズ9を通して3つのプリント
基板1F上にそれぞれ照射される。トリガ計数部41
は、所定のトリガ数を計数するとそれ以降のレーザ発振
器32へのトリガを無効にし、XYテーブル37の制御
装置38へテーブル移動トリガを送り、XYテーブル3
7の位置決めが完了したらXYテーブル37の制御装置
38からの位置決め完了信号を受け、再びトリガを有効
とする。
【0107】図29は、この実施の形態12におけるト
リガとレーザパルスのタイムチャートを示したものであ
る。各々の加工ステーションでは、図29に示すよう
に、トリガ発生装置40の3つのトリガ発生について1
回だけ、参照文字ST1,ST2及びST3のいずれか
1つで示されるレーザビーム27が照射されることにな
るので、たとえばトリガ発生装置40からのトリガの周
期が5ms以上になるように2つの回転チョッパー39
を回転させると、それぞれの加工ステーションには15
ms以上の時間間隔でパルスが照射されることになり、
図6に示した関係により炭化層の発生の少ない良好な穴
あけ加工が可能となる。1カ所の穴あけ加工にm回のビ
ーム照射が必要で、順次他の穴を加工する場合は、トリ
ガ計数部41での所定のトリガ数を(3×m)回とする
ことでビーム照射、テーブル移動を繰り返し3つのプリ
ント基板1F全域の加工を行うことが可能となる。
【0108】以上のように、この実施の形態12によれ
ば、各加工ステーションでのレーザビーム27のエネル
ギの減少が無く、また、各々の加工ステーションには1
5ms以上の時間間隔でレーザビーム27が伝送される
ように回転チョッパー39の回転速度が設定されている
ため、ガラスクロスの突出の無いめっきに適した高品質
な穴を複数のプリント基板1Fに対し同時に加工するこ
とが可能となり、ガラスクロスを含むプリント基板1F
をさらに迅速に加工でき、生産性を大幅に向上できる。
また、前記実施の形態11のビームスキャナ装置34と
この実施の形態12を組み合わせると、テーブル移動に
要する時間を削減でき、さらに高速に複数枚のプリント
基板を加工することが可能となる。
【0109】実施の形態13.図30は、この発明の実
施の形態13による配線基板加工用の炭酸ガスレーザ発
振器の構成を示す斜視図であり、図において、42はそ
の間隙に放電空間43を形成するための一対の放電電
極、44は共振器ミラー、45はレーザ媒質であるガス
流、46はレーザビーム27の光軸、47はレーザビー
ム27のモード次数を選択するアパーチャである。この
ようなレーザビーム27の光軸46とガス流45と放電
方向とが直交するように構成されたものは一般的に三軸
直交型レーザ発振器と呼ばれる。
【0110】次に動作について説明する。放電電極42
からの放電電力の投入により形成される放電空間43に
入るガス流45に含まれる分子は、放電のエネルギによ
り励起され光に対するゲインを持つようになる。そし
て、放電空間43が定常的に形成されると、図31
(a)のような放電空間43の下流近傍にピークを持つ
定常的なゲイン分布を形成する。従って、定常的なレー
ザ発振、すなわち連続出力(CW出力)を効率良く得る
には、図31(b)のように、ゲイン分布が最大となる
放電空間43の下流を縦に走る線上に光軸46およびア
パーチャ47を配置する必要があり、従来の一般的な三
軸直交型炭酸ガスレーザ発振器はこのような構成を有し
ていた。
【0111】これに対して、この発明の実施の形態13
によるプリント基板加工用の炭酸ガスレーザ発振器は、
従来とは異なり、図32に示すように、アパーチャ47
は放電空間43からはみ出さない範囲で光軸46を放電
空間43の最も上流側の縦に走る線上に設けるように配
置されている。
【0112】図31(b)に示す従来の構成では、放電
空間43上流のA点にある励起分子のエネルギは光軸4
6上のB点に到達したときにレーザビーム27に変換さ
れると見なされ、放電が停止された瞬間にA点にあった
励起分子は、ガス流速をV、A点からB点までの距離を
Xとすると、(X/V)時間後にレーザビーム27に変
換されることになる。従って、図31(b)に示すよう
に、放電空間43下流に光軸46を配置すると、放電停
止後にレーザビーム27が消えるまでに要する時間は、
図30に示すこの実施の形態13の構成のように、光軸
46を放電空間43上流に配置した場合に比較して長く
なり、パルス発振させたときのレーザパルスの立ち下り
が遅くなる。例えば、A,B間の距離、すなわち放電電
極42の幅が30mmであり、ガス流速が80m/sで
ある従来のレーザ発振器では、レーザパルスの立ち下が
り時間は375μsとなり、放電電力そのものの立ち下
がり時間を短くしてもレーザパルス立ち下がり時間の短
縮は不可能である。
【0113】一方、図32に示すこの実施の形態13に
よれば、アパーチャ47は放電空間43からはみ出さな
い範囲で配置され、且つ光軸46が放電空間43の上流
側を縦に走る線上に配置され、例えばA,B間の距離が
6.5mmに設定されガス流速が80m/sである場合
において、パルスの立ち下がり時間81μsが実現され
る。この場合、放電電力の立ち下がり時間がパルスの立
ち下がり時間よりも長いとパルスの立ち下がり時間に影
響を与えるため、放電電力の立ち下がり時間は十分短か
くする必要がある。図32に示すこの実施の形態のよう
な光軸46の配置では、放電電力の立ち下がり時間は5
0μs以下であることが好ましい。また、図32に示す
この実施の形態13のような光軸46の配置の場合に
は、放電電力の立ち上がり時間がパルスの立ち上がり時
間にも影響を与えるので、200μs以下の短いパルス
幅を得るには放電電力の立ち上がり時間は同様に50μ
s以下であることが好ましい。
【0114】以上のように、この実施の形態13によれ
ば、従来の炭酸ガスレーザでは得られなかった急峻な立
ち上がり、立ち下がり及び200μs以下のパルス幅を
有するレーザパルスを実現でき、このレーザパルスをプ
リント基板の加工に応用することにより、ガラスクロス
の突出、炭化層の発生のない加工が可能となる。
【0115】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、配線基板のレーザ加工方法をレーザビームを10
μsから200μsの範囲のビーム照射時間で、エネル
ギ密度を20J/cm2 以上としてパルス的に配線基板
の被加工部に照射するように構成したので、ガラスクロ
ス等が混入した複合材料からなる基板に対するスルーホ
ールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外形
カット等について良好かつ微細加工ができる効果があ
る。
【0116】請求項2記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法を配線基板の同一の被加工部に対して、
レーザビームを15ms以上のビーム照射休止時間間隔
でエネルギ密度を20J/cm2 以上としてパルス的に
照射するように構成したので、単パルスでは得られない
高アスペクト比の導通穴を得ることができ、さらに、ガ
ラスクロスの突出を低減でき、マルチパルス照射とした
場合にもガラスクロスを含む配線基板を迅速かつ精度よ
く加工ができる効果がある。
【0117】請求項3記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法を20J/cm2 以上のエネルギ密度を
それぞれ有した複数のパルスからそれぞれ構成される複
数のパルス群のレーザビームを所定のビーム照射休止時
間よりも長いパルス群間照射休止時間の間隔をおいてパ
ルス的に配線基板の同一の被加工部に照射するように構
成したので、単一パルス周波数で加工を行うよりも短い
時間で導通穴を得ることができ、さらに、加工部の温度
上昇を防止でき、加工部表面からの深さ距離に対する温
度勾配がなだらかになるのを抑制でき、ガラスクロスの
突出を低減できる効果がある。
【0118】請求項4記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法を所定のビーム照射休止時間は4ms以
上であり、パルス群のパルス数は4パルス以下であり、
パルス群間照射休止時間は20msを越えるように構成
したので、加工穴の炭化層の発生を抑制し、スルーホー
ルやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外形カ
ット等について良好かつ微細な加工ができる効果があ
る。
【0119】請求項5記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法をレーザビームを配線基板の被加工部に
パルス的に照射しながら配線基板表面上を走査する際
に、15msを越えないビーム照射休止時間の間隔をお
いて連続して4パルスを越えるレーザビームが被加工部
に照射しないようにレーザビームの走査を行うように構
成したので、加工穴の炭化層の発生を抑制し、またそれ
ぞれの加工部に対してビームを位置決めして加工した場
合と同じ加工品質を維持した状態で、加工速度を増大で
きる効果がある。
【0120】請求項6記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法を被加工部表面上におけるビーム径を1
mmとし、10μsから200μsの範囲のビーム照射
時間で且つ2.5msのビーム照射休止時間の間隔をお
いてレーザビームを被加工部に照射しながら、8m/分
から6m/分の範囲の走査速度で配線基板表面上を走査
するように構成したので、それぞれの加工部に対してビ
ームを位置決めして加工した場合と同じ加工品質を維持
した状態で加工速度を増大でき、ガラス等が混入した複
合材料からなる基板に対するブラインドバイアホールの
穴あけなどの良好かつ微細な加工ができる効果がある。
【0121】請求項7記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法を配線基板の被加工部の加工に有効なレ
ーザビームのスポット形状を四角形とし、レーザビーム
を配線基板の被加工部にパルス的に照射しながら配線基
板表面上を走査させるように構成したので、良好な加工
品質を保ったまま円形ビームの場合よりも加工速度を増
大できる効果がある。
【0122】請求項8記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法を被加工部上での四角形のレーザビーム
のスポットの寸法を0.9mm×0.9mmとし、10
μsから200μsの範囲のビーム照射時間で且つ1.
25msのビーム照射休止時間の間隔をおいてレーザビ
ームを被加工部に照射しながら、6m/分の走査速度、
200μmの走査ピッチで配線基板表面上を走査するよ
うに構成したので、円形ビームの場合よりも良好な品質
を維持することができ、また加工速度を増大できる効果
がある。
【0123】請求項9記載の発明によれば、配線基板の
レーザ加工方法を配線基板の被加工部に対応する配線基
板上の金属層の部分を予め除去し、金属層の除去した部
分を介して被加工部の基材に対しレーザビームを照射す
ることにより加工を施し基材除去部を形成し、基材除去
部及び基材除去部の周辺、又は基材除去部の周辺のみに
さらにレーザビームを照射するように構成したので、除
去体積の多い加工においてもウエットエッチング等の複
雑な工程を必要とすることなく加工時の強固な再付着物
を簡便に除去できる効果がある。
【0124】請求項10記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法を配線基板の被加工部に対応する配線
基板上の金属層の部分を予め除去し、金属層の除去した
部分を介して被加工部の基材に対しレーザビームを照射
することにより加工を施し基材除去部を形成し、基材除
去部及び基材除去部の周辺、又は基材除去部の周辺のみ
にさきのレーザビームよりピーク出力の小さいレーザビ
ームを最初のレーザビーム照射の際の走査速度より大き
な走査速度で照射、走査するように構成したので、除去
体積の多い加工においてもウエットエッチング等の複雑
な工程を必要とすることなく加工時の強固な再付着物を
簡便に除去できる効果がある。
【0125】請求項11記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法を被加工部に対応する配線基板上の金
属層の部分を予め除去する際に、被加工部の基材にレー
ザビームを照射して形成しようとする基材除去部の外周
部のみにレーザビームが到達するように金属層を部分的
に除去するように構成したので、非除去部に対する除去
部の割合が多い加工においても、金属層の剥がれ等の不
良が発生しない良好な加工ができる効果がある。
【0126】請求項12記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法を被加工部の基材にレーザビームを照
射して形成しようとする基材除去部の外周部のみにレー
ザビームが到達するように金属層を部分的に除去し、1
0μsから200μsの範囲のビーム照射時間で且つ
2.5msのビーム照射休止時間の間隔をおいてレーザ
ビームを被加工部に照射しながら、8m/分の走査速
度、100μmの走査ピッチで配線基板表面上を走査す
るように構成したので、非除去部に対する基材除去部の
割合が多い加工においても、基材除去部を全面的に除去
することがないので金属層の剥がれ等の不良が発生しな
い良好な加工ができる効果がある。
【0127】請求項13記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法を被加工部に対応する配線基板上の金
属層の部分を予め除去し、金属層の除去した部分を介し
て被加工部の基材に対しレーザビームを走査させながら
照射することにより加工を施す際に、被加工部における
レーザビーム走査開始点からレーザビーム走査終了点に
向かう方向にガスを流すように構成したので、除去体積
の多い加工においても残留する再付着物が加工に及ぼす
悪影響を有効に排除でき、前記再付着物の残留する領域
を著しく減少できる効果がある。
【0128】請求項14記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法を配線基板上の金属層を溶融、除去し
うる強度を有するレーザビームをパルス照射することで
金属層を部分的に除去して所望の形状を有する金属層を
形成し、金属層を溶融させない強度及び10μsから2
00μsのビーム照射時間を有し且つ15ms以上のビ
ーム照射休止時間の間隔で連なる複数のパルスのレーザ
ビームを金属層の除去された部分を介して配線基板の被
加工部にさらに照射するように構成したので、配線基板
表面の金属層を予めエッチング等で除去すること無く、
表面に銅箔の貼られたガラスクロスを含む配線基板でも
レーザ加工工程のみで迅速かつ精度よく加工できる効果
がある。
【0129】請求項15記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法をレーザビームを照射する目標位置に
あり加工を施すべき形状より小さい範囲の金属層をエッ
チング等の他の加工方法を用いて予め除去し被加工部を
露出させるように構成したので、レーザビームの吸収を
高めることができ、効率良くより安定した穴あけ加工が
できる効果がある。
【0130】請求項16記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法をレーザビーム照射以前に、配線基板
表面の金属層の表面に予め粗面化処理を施すように構成
したので、レーザビームのピーク出力が低くてもレーザ
ビームの吸収を高めることにより金属層の除去が可能と
なり、効率良くより安定した穴あけ加工ができる効果が
ある。
【0131】請求項17記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法をレーザビームのパルス周波数に同期
してレーザビームのスポットを配線基板上の各目標位置
に順次位置決めしながらレーザビームをパルス的に照射
する際に、目標位置のそれぞれに照射する任意の連続す
る2つのパルス状のレーザビーム間の時間間隔がパルス
周波数にかかわらず15ms以上になるように、その間
に出力されるパルス状のレーザビームを他の目標位置に
照射するように構成したので、高いパルス周波数のレー
ザビームを使用した場合であっても各々の被加工箇所に
は15ms以上のビーム照射休止時間を確保してビーム
照射することができるので、炭化層がほとんど形成され
ておらず且つガラスクロスの突出のないめっきに適した
高品質な穴を加工することができる効果がある。さら
に、レーザビームのスポットのスキャニング周波数を限
界まで高めることができるので、高速な穴あけ加工が可
能となり多数の穴あけ加工を短時間に実行でき、それ
故、配線基板の生産性を大幅に向上できる効果がある。
【0132】請求項18記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法を加工すべき配線基板がそれぞれ載置
される複数の加工ステーションを設け、レーザ発振器か
らパルス的に出力されるレーザビームを1パルス毎に複
数の加工ステーションのそれぞれに順次振り分けるとと
もに、複数の加工ステーションのそれぞれには15ms
以上の時間間隔をおいてパルス状のレーザビームを導光
するように構成したので、複数の加工ステーションで加
工穴の品質を低下すること無く迅速な導通穴加工が可能
となり、配線基板の生産性を大幅に向上できる効果があ
る。
【0133】請求項19記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法をレーザビームの光源として炭酸ガス
レーザを用いるように構成したので、ガラスに対して高
い吸収率炭酸ガスレーザを使用することにより、他のレ
ーザでは加工が困難なガラスクロスを含む配線基板でも
迅速かつ精度よく加工できる効果がある。
【0134】請求項20記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工方法における配線基板はガラスクロスを含
むように構成したので、ガラスクロスの突出を低減で
き、ガラスクロスを含む配線基板を迅速かつ精度よく加
工できる効果がある。
【0135】請求項21記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工装置をレーザビームのスポットを配線基板
上の各目標位置に順次位置決めしながらレーザビームの
方向を変えて配線基板上を移動させるための光学手段
と、レーザビーム発振器のパルス発振動作と光学手段の
動作とを同期制御するとともに、目標位置のそれぞれに
照射する任意の連続する2つのパルス状のレーザビーム
間の時間間隔がレーザ発振器のパルス周波数にかかわら
ず15ms以上になるように光学手段を制御する制御手
段とを備えるように構成したので、高いパルス周波数の
レーザビームを使用した場合であっても各々の被加工箇
所には15ms以上のビーム照射休止時間を確保してビ
ーム照射することができるので、炭化層がほとんど形成
されておらず且つガラスクロスの突出のないめっきに適
した高品質な穴を加工できる効果がある。さらに、レー
ザビームのスポットのスキャニング周波数を限界まで高
めることができるので、高速な穴あけ加工が可能となり
多数の穴あけ加工を短時間に実行でき、それ故、配線基
板の生産性を大幅に向上できる効果がある。
【0136】請求項22記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工装置をレーザ発振器からパルス的に出力さ
れるレーザビームを1パルス毎に複数の加工ステーショ
ンのそれぞれに順次振り分けるとともに、複数の加工ス
テーションのそれぞれには15ms以上の時間間隔をお
いてパルス状のレーザビームを1パルス毎に導光する光
学手段と、光学手段の振り分け動作とレーザ発振器のパ
ルス発振動作が同期するように制御する同期制御手段と
を備えるように構成したので、複数の加工ステーション
で加工穴の品質を低下すること無く迅速に加工穴を加工
できる効果がある。
【0137】請求項23記載の発明によれば、配線基板
のレーザ加工装置を光学手段は回転軸に垂直な面内の軸
周りを等分割する位置に複数の反射面と複数の通過部と
を有し所定の回転速度で回転する少なくとも1つの回転
チョッパーを具備し、同期制御手段は回転チョッパーの
複数の反射面及び複数の通過部の全ての等分領域がそれ
ぞれレーザビームの光軸にさしかかった際にトリガを発
生するトリガ発生装置を具備するように構成したので、
複数の加工ステーションで加工穴の品質を低下すること
無く迅速に加工穴を加工できる効果がある。
【0138】請求項24記載の発明によれば、配線基板
加工用の炭酸ガスレーザ発振器を放電空間のガス流方向
の長さは少なくともアパーチャの幅以上であり、アパー
チャの中心をなす光軸が、アパーチャの全領域が放電空
間のガス流方向長さの領域からはみ出すことのない範囲
であってガス流に対して最も上流側に位置するように設
定され、さらに、放電空間に投入される放電電力の立ち
上がり及び立ち下がり時間が50μs以下であるように
構成したので、レーザパルスの立ち上がり、立ち下がり
を短縮でき、配線基板加工に適したビーム照射時間の短
いレーザビームを得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による配線基板のレ
ーザ加工方法を説明するための模式図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による配線基板のレ
ーザ加工方法におけるレーザビームのエネルギ密度とガ
ラスエポキシ材加工深さとの関係を示すグラフ図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態1による配線基板のレ
ーザ加工方法におけるパルス幅を変化させたときの加工
部のガラスクロスの突出量および銅箔の損傷の比率の変
化を示すグラフ図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による配線基板のレ
ーザ加工方法を示す模式図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による配線基板のレ
ーザ加工方法におけるレーザビームの照射パターンを示
す波形図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による配線基板のレ
ーザ加工方法におけるビーム照射休止時間を変化させた
ときの加工直後に加工穴裏側で観察されるの炭化層の厚
さの変化を示したグラフ図である。
【図7】 ビーム照射休止時間をパラメータとしたとき
の加工部表面からの距離と温度との関係を示す加工部の
温度特性図である。
【図8】 この発明の実施の形態3におけるレーザビー
ムの照射パターンを示す波形図である。
【図9】 この発明の実施の形態3による配線基板のレ
ーザ加工方法においてパルス群中の各パルス間のビーム
照射休止時間を変化させたときの炭化層の厚さの変化を
示すグラフ図である。
【図10】 この発明の実施の形態3による配線基板の
レーザ加工方法においてパルス群間ビーム照射休止時間
を変化させたときの炭化層の厚さの変化を示すグラフ図
である。
【図11】 この発明の実施の形態3による配線基板の
レーザ加工方法においてパルス群中のパルス数を変化さ
せたときの穴あけに要する加工時間の変化を示したグラ
フ図である。
【図12】 この発明の実施の形態4による配線基板の
レーザ加工方法を説明するための模式図である。
【図13】 この発明の実施の形態4による配線基板の
レーザ加工方法における銅箔除去部の存在領域とラスタ
走査する走査経路を示す説明図である。
【図14】 この発明の実施の形態4による配線基板の
レーザ加工方法におけるレーザビームの走査速度を変化
させたときの加工部のガラスクロスの突出量の変化を示
したグラフ図である。
【図15】 この発明の実施の形態5による配線基板の
レーザ加工方法を説明するための模式図である。
【図16】 この発明の実施の形態5による配線基板の
レーザ加工方法において円形ビームと四角形ビームとで
走査したときのビーム照射部の重合部分を示す説明図で
ある。
【図17】 この発明の実施の形態6による配線基板の
レーザ加工方法を説明するための模式図である。
【図18】 この発明の実施の形態7による配線基板の
レーザ加工方法を説明するための模式図である。
【図19】 この発明の実施の形態7による配線基板の
レーザ加工方法における銅箔除去部の加工形状を示す説
明図である。
【図20】 この発明の実施の形態8による配線基板の
レーザ加工方法を説明するための模式図である。
【図21】 この発明の実施の形態8による配線基板の
レーザ加工方法におけるレーザビームをラスタ走査する
方向とガス流を吹き付ける方向とを示す説明図である。
【図22】 この発明の実施の形態9による配線基板の
レーザ加工方法を示す模式図である。
【図23】 この発明の実施の形態9によるプリント基
板の加工結果を示す模式図である。
【図24】 この発明の実施の形態10による配線基板
のレーザ加工方法を示す模式図である。
【図25】 この発明の実施の形態10の一変形例によ
る配線基板のレーザ加工方法を示す模式図である。
【図26】 この発明の実施の形態11による配線基板
のレーザ加工方法及び配線基板のレーザ加工装置を示す
模式図である。
【図27】 この発明の実施の形態12による配線基板
のレーザ加工方法及び配線基板のレーザ加工装置を示す
模式図である。
【図28】 この発明の実施の形態12における回転チ
ョッパーの模式図である。
【図29】 この発明の実施の形態12におけるトリガ
とレーザパルスのタイムチャートである。
【図30】 この発明の実施の形態13による配線基板
加工用の炭酸ガスレーザ発振器の斜視図である。
【図31】 従来の炭酸ガスレーザ発振器における放電
空間のゲイン分布及び光軸の配置を示す模式図である。
【図32】 この発明の実施の形態13による配線基板
加工用の炭酸ガスレーザ発振器における光軸の配置を示
す模式図である。
【図33】 従来の多層のプリント基板の構造を示す断
面図である。
【図34】 従来の配線基板のレーザ加工方法における
品質低下の発生機構を示すグラフ図である。
【図35】 従来の配線基板のレーザ加工方法における
ガラスクロスの突出と炭化層の厚さを示した加工部の断
面図である。
【図36】 従来の配線基板のレーザ加工方法における
銅箔の損傷を示した加工部の断面図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D,1E,1F プリント基板
(配線基板)、2 導体層(金属層)、8,18 銅箔
除去部(被加工部)、27 レーザビーム、32レーザ
発振器、34 ビームスキャナ装置(光学手段)、35
スキャナドライブ/レーザトリガ装置(制御手段)、
36 反射ミラー(光学手段)、39回転チョッパー
(光学手段)、40 トリガ発生装置(同期制御手
段)、41トリガ計数部(同期制御手段)、43 放電
空間、47 アパーチャ。
フロントページの続き (72)発明者 竹野 祥瑞 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 森安 雅治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 金子 雅之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを用いて配線基板にスルー
    ホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外
    形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法において、
    前記レーザビームを10μsから200μsの範囲のビ
    ーム照射時間で、エネルギ密度を20J/cm2 以上と
    してパルス的に前記配線基板の被加工部に照射すること
    を特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  2. 【請求項2】 レーザビームを用いて配線基板にスルー
    ホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外
    形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法において、
    前記配線基板の同一の被加工部に対して、前記レーザビ
    ームを15ms以上のビーム照射休止時間間隔をおい
    て、エネルギ密度を20J/cm2 以上としてパルス的
    に照射することを特徴とする配線基板のレーザ加工方
    法。
  3. 【請求項3】 レーザビームを用いて配線基板にスルー
    ホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外
    形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法において、
    20J/cm2 以上のエネルギ密度をそれぞれ有し所定
    のビーム照射休止時間間隔をおいて発生される複数のパ
    ルスのレーザビームを組み合わせて1つのパルス群と
    し、前記配線基板の同一の被加工部に対して、前記複数
    のパルスからそれぞれ構成される複数のパルス群のレー
    ザビームを前記所定のビーム照射休止時間よりも長いパ
    ルス群間照射休止時間の間隔をおいてパルス的に照射す
    ることを特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  4. 【請求項4】 所定のビーム照射休止時間は4ms以上
    であり、パルス群のパルス数は4パルス以下であり、前
    記パルス群間照射休止時間は20msを越えることを特
    徴とする請求項3記載の配線基板のレーザ加工方法。
  5. 【請求項5】 レーザビームを用いて配線基板にスルー
    ホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外
    形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法において、
    前記レーザビームを前記配線基板の被加工部にパルス的
    に照射しながら前記配線基板表面上を走査する際に、1
    5msを越えないビーム照射休止時間の間隔をおいて連
    続して4パルスを越える前記レーザビームが前記被加工
    部に照射しないように前記レーザビームの走査を行うこ
    とを特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  6. 【請求項6】 レーザビームを用いて配線基板にスルー
    ホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外
    形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法において、
    前記レーザビームを前記配線基板の被加工部にパルス的
    に照射しながら前記配線基板表面上を走査する際に、前
    記被加工部表面上におけるビーム径を1mmとし、10
    μsから200μsの範囲のビーム照射時間で且つ2.
    5msのビーム照射休止時間の間隔をおいて前記レーザ
    ビームを前記被加工部に照射しながら、8m/分から6
    m/分の範囲の走査速度で前記配線基板表面上を走査す
    ることを特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  7. 【請求項7】 レーザビームを用いて配線基板にスルー
    ホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、外
    形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法において、
    前記配線基板の被加工部の加工に有効な前記レーザビー
    ムのスポット形状を四角形とし、前記レーザビームを前
    記配線基板の前記被加工部にパルス的に照射しながら前
    記配線基板表面上を走査させることを特徴とする配線基
    板のレーザ加工方法。
  8. 【請求項8】 被加工部上での四角形のレーザビームの
    スポットの寸法を0.9mm×0.9mmとし、10μ
    sから200μsの範囲のビーム照射時間で且つ1.2
    5msのビーム照射休止時間の間隔をおいて前記レーザ
    ビームを前記被加工部に照射しながら、6m/分の走査
    速度、200μmの走査ピッチで前記配線基板表面上を
    走査することを特徴とする請求項7記載の配線基板のレ
    ーザ加工方法。
  9. 【請求項9】 レーザビームを用いて基材表面に金属層
    が形成された配線基板にスルーホールやブラインドバイ
    アホールの穴あけや溝加工、外形カット等を行う配線基
    板のレーザ加工方法において、前記配線基板の被加工部
    に対応する前記金属層の部分を予め除去し、前記金属層
    の除去した部分を介して前記被加工部の基材に対しレー
    ザビームを照射することにより加工を施し基材除去部を
    形成し、前記基材除去部及び前記基材除去部の周辺、又
    は前記基材除去部の周辺のみにさらにレーザビームを照
    射することを特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  10. 【請求項10】 再度照射されるレーザビームは、最初
    のレーザビームのピーク出力より小さなピーク出力を有
    し、且つ、最初のレーザビーム照射の際の走査速度より
    大きな走査速度で走査されることを特徴とする請求項9
    記載の配線基板のレーザ加工方法。
  11. 【請求項11】 レーザビームを用いて基材表面に金属
    層が形成された配線基板にスルーホールやブラインドバ
    イアホールの穴あけや溝加工、外形カット等を行う配線
    基板のレーザ加工方法において、前記配線基板の被加工
    部に対応する前記金属層の部分を予め除去する際に、前
    記被加工部の基材に前記レーザビームを照射して形成し
    ようとする基材除去部の外周部のみに前記レーザビーム
    が到達するように前記金属層を部分的に除去することを
    特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  12. 【請求項12】 10μsから200μsの範囲のビー
    ム照射時間で且つ2.5msのビーム照射休止時間の間
    隔をおいてレーザビームを被加工部に照射しながら、8
    m/分の走査速度、100μmの走査ピッチで配線基板
    表面上を走査することを特徴とする請求項11記載の配
    線基板レーザ加工方法。
  13. 【請求項13】 レーザビームを用いて基材表面に金属
    層が形成された配線基板にスルーホールやブラインドバ
    イアホールの穴あけや溝加工、外形カット等を行う配線
    基板のレーザ加工方法において、前記配線基板の被加工
    部に対応する前記金属層の部分を予め除去し、前記金属
    層の除去した部分を介して前記被加工部の基材に対しレ
    ーザビームを走査させながら照射することにより加工を
    施す際に、前記被加工部におけるレーザビーム走査開始
    点からレーザビーム走査終了点に向かう方向にガスを流
    すことを特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  14. 【請求項14】 レーザビームを用いて基材表面に金属
    層が形成された配線基板にスルーホールやブラインドバ
    イアホールの穴あけや溝加工、外形カット等を行う配線
    基板のレーザ加工方法において、前記金属層を溶融、除
    去しうる強度を有するレーザビームをパルス照射するこ
    とで前記金属層を部分的に除去して所望の形状を有する
    前記金属層を形成し、前記金属層を溶融させない強度及
    び10μsから200μsのビーム照射時間を有し且つ
    15ms以上のビーム照射休止時間の間隔で連なる複数
    のパルスのレーザビームを前記金属層の除去された部分
    を介して前記配線基板の被加工部にさらに照射すること
    を特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  15. 【請求項15】 レーザビームを照射する目標位置にあ
    り加工を施すべき形状より小さい範囲の前記金属層をエ
    ッチング等の他の加工方法を用いて予め除去し被加工部
    を露出させることを特徴とする請求項14記載の配線基
    板のレーザ加工方法。
  16. 【請求項16】 レーザビーム照射以前に、配線基板表
    面の金属層の表面に予め粗面化処理を施すことを特徴と
    する請求項14または請求項15記載の配線基板のレー
    ザ加工方法。
  17. 【請求項17】 レーザビームを用いて配線基板にスル
    ーホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、
    外形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法におい
    て、前記レーザビームのパルス周波数に同期して前記レ
    ーザビームのスポットを前記配線基板上の各目標位置に
    順次位置決めしながら前記レーザビームをパルス的に照
    射する際に、前記目標位置のそれぞれに照射する任意の
    連続する2つのパルス状のレーザビーム間の時間間隔が
    前記パルス周波数にかかわらず15ms以上になるよう
    に、その間に出力されるパルス状のレーザビームを他の
    目標位置に照射することを特徴とする配線基板のレーザ
    加工方法。
  18. 【請求項18】 レーザビームを用いて配線基板にスル
    ーホールやブラインドバイアホールの穴あけや溝加工、
    外形カット等を行う配線基板のレーザ加工方法におい
    て、加工すべき配線基板がそれぞれ載置される複数の加
    工ステーションを設け、レーザ発振器からパルス的に出
    力されるレーザビームを1パルス毎に前記複数の加工ス
    テーションのそれぞれに順次振り分けるとともに、前記
    複数の加工ステーションのそれぞれには15ms以上の
    時間間隔をおいてパルス状の前記レーザビームを導光す
    ることを特徴とする配線基板のレーザ加工方法。
  19. 【請求項19】 レーザビームの光源として炭酸ガスレ
    ーザを用いることを特徴とする請求項1から請求項18
    のうちのいずれか1項記載の配線基板のレーザ加工方
    法。
  20. 【請求項20】 配線基板はガラスクロスを含むことを
    特徴とする請求項1から請求項19のうちのいずれか1
    項記載の配線基板のレーザ加工方法。
  21. 【請求項21】 レーザ発振器から放射されるレーザビ
    ームを用いて配線基板にスルーホールやブラインドバイ
    アホールの穴あけや溝加工、外形カット等を行う配線基
    板のレーザ加工装置において、前記レーザビームのスポ
    ットを前記配線基板上の各目標位置に順次位置決めしな
    がら前記レーザビームの方向を変えて前記配線基板上を
    移動させるための光学手段と、前記レーザ発振器のパル
    ス発振動作と前記光学手段の動作とを同期制御するとと
    もに、前記目標位置のそれぞれに照射する任意の連続す
    る2つのパルス状のレーザビーム間の時間間隔が前記レ
    ーザ発振器のパルス周波数にかかわらず15ms以上に
    なるように前記光学手段を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とする配線基板のレーザ加工装置。
  22. 【請求項22】 レーザ発振器から放射されるレーザビ
    ームを用いて配線基板にスルーホールやブラインドバイ
    アホールの穴あけや溝加工、外形カット等を行う配線基
    板のレーザ加工装置において、加工すべき配線基板がそ
    れぞれ載置される複数の加工ステーションと、前記レー
    ザ発振器からパルス的に出力されるレーザビームを1パ
    ルス毎に前記複数の加工ステーションのそれぞれに順次
    振り分けるとともに、前記複数の加工ステーションのそ
    れぞれには15ms以上の時間間隔をおいてパルス状の
    前記レーザビームを1パルス毎に導光する光学手段と、
    前記光学手段の振り分け動作と前記レーザ発振器のパル
    ス発振動作が同期するように制御する同期制御手段とを
    備えたことを特徴とする配線基板のレーザ加工装置。
  23. 【請求項23】 光学手段は回転軸に垂直な面内の軸周
    りを等分割する位置に複数の反射面と複数の通過部とを
    有し所定の回転速度で回転する少なくとも1つの回転チ
    ョッパーを具備し、同期制御手段は前記回転チョッパー
    の前記複数の反射面及び前記複数の通過部の全ての等分
    領域がそれぞれレーザビームの光軸にさしかかった際に
    トリガを発生するトリガ発生装置を具備することを特徴
    とする請求項22記載の配線基板のレーザ加工装置。
  24. 【請求項24】 レーザ媒質としての高速のガス流中に
    放電電力をパルス的に投入することにより形成される放
    電空間と、前記放電空間からレーザビームをその光軸が
    前記ガス流に対し直交するように取り出すアパーチャと
    を備えており、前記放電空間のガス流方向の長さは少な
    くとも前記アパーチャの幅以上であり、前記アパーチャ
    の中心をなす前記光軸が、前記アパーチャの全領域が前
    記放電空間のガス流方向長さの領域からはみ出すことの
    ない範囲であって前記ガス流に対して最も上流側に位置
    するように設定され、さらに、前記放電空間に投入され
    る前記放電電力の立ち上がり及び立ち下がり時間が50
    μs以下であることを特徴とする配線基板加工用の炭酸
    ガスレーザ発振器。
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