JP2005342749A - レーザ加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビームスポット径を25μm以下とし、銅導体層の加工条件を平均出力100mW以上、絶縁層の加工条件を平均出力100mW以下、として各層毎に加工をする。また、パルス状のレーザを出力するレーザ源の出力を一定にしておき、加工部に照射するレーザの周波数と照射数を制御することにより、前記平均出力を制御する。
【選択図】図2
Description
レーザ発振器1は、周波数F(ここでは、40kHz)のUVレーザを出力する。レーザ発振器1から出射された、出射パルスビーム2はビーム径調整器3により外径を整形され、音響光学方式のパルス整形器(AOM)4により、周波数がF/2である光軸の異なる2つの分岐ビーム5、6に分岐される。パルス整形器(AOM)4は、分岐ビーム5、6のパルス数を制御できると共に、1個のパルスのエネルギを制御することができる。
分岐ビーム5、6は、それぞれビームスプリッタ7、8により、スプリットビーム9〜12に分岐され、それぞれXYガルバノユニット13〜16、fθレンズ17〜20により、光軸を位置決めされ、図示を省略するワークに照射される。
分岐ビーム5、6は、パルス整形器(AOM)4により時間2分岐されるので、パルスエネルギは維持されるが、平均パルス周波数、平均出力は1/2に低下する。また、スプリットビーム9〜12はビームスプリッタ7、8により2分割されるので、パルスエネルギ、平均出力とも1/2に低下する。
(1)パルス整形器の調整比率を35%に設定し、連続パルスの4パルスのうち3パルス間引く場合。:なお、この場合、パルス周波数は5KHzになり、エネルギ密度3.7J/cm2かつ平均出力は92mWになる。
(2)パルス整形器の調整比率を25%に設定し、連続パルスの3パルスのうち2パルス間引く場合。:なお、この場合、パルス周波数は7KHzになり、エネルギ密度2.7J/cm2かつ平均出力は92mWになる。
(3)パルス整形器の調整比率を18%に設定し、連続パルスの2パルスのうち1パルス間引く場合。:なお、この場合、パルス周波数は10KHzになり、エネルギ密度1.9J/cm2かつ平均出力は92mWになる。
すなわち、ガラス繊維径(3〜7μm)に応じて、加工に必要なエネルギ密度(1.8〜4J/cm2)で加工することにより、同レベルの穴品質を確保できる。
すなわち、銅導体層を加工してから、絶縁層の態様に合わせて、パルス整形器により、低出力、低周波数のビームに切り換えことにより、穴品質に優れる加工結果を得ることができる。
なお、パルス周波数が高くエネルギ密度が低い低出力のパルスと、エネルギ密度が比較的高い低出力の低周波数パルスを、合わせて、以下、「絶縁物加工条件I」という。
図4〜図8は、本発明の具体的な加工例を説明する図である。
穴径25μm以下のBHを加工する場合、同図(a)に示すように、エネルギ密度Cになるように出力調整した直径25μm以下のビームにより、表面銅導体層を除去してから、同図(b)に示すように、絶縁物加工条件Iで、平均出力100mW以下のビームにより、絶縁層を除去して、穴径25μm以下のBHを形成する。
穴径25〜50μmのBHを加工する場合、同図(a)に示すように、エネルギ密度Cになるように出力調整した直径25μm以下のビームにより、隣り合うパルスピッチを5μm以上かつビーム径の1/2〜1/5に設定して、照射位置を円周方向にずらせながら加工(サークル加工)することにより表面銅導体層を除去し、その後、同図(b)に示すように、絶縁物加工条件Iで、平均出力100mW以下のビームにして、サークル加工により絶縁層を除去して、穴径25〜50μmのBHを形成する。
穴径50μm以上のを加工する場合、先ず、同図(a)に示すように、エネルギ密度Cになるように出力調整した直径25μm以下のビームにより、隣り合うパルスピッチを5μm以上に設定して、サークル加工を行いリング状に表面銅導体層を除去する。次に、同図(b)に示すように、パルスピッチが周方向および径方向にビームスポット径に対して約1/2〜1になるように設定して、エネルギ密度Cになるように出力調整した直径25μm以下のビームにより、中央部の導体層をサークル加工する。次に、同図(c)に示すように、絶縁物加工条件Iで、平均出力100mW以下のビームにして、隣り合うパルスピッチを周方向および径方向に、ビームスポット径に対して約1/2〜1になるように設定して、サークル加工により絶縁層を除去し、穴径50μm以上のBHを形成する。なお、サークル加工に用いるサークルについては後述する。
穴径が50μm以上のTHを加工する場合、レーザ透過性のよい、粘着性のバックアップシ−ト100をワークの下面に貼り、サークル加工により裏面に通じるリング溝を形成して、中央部に未加工部分を残したまま加工を終え、加工後に粘着シ−トを剥離する際に同時に除去する。
図9、10は、本発明に係るサークルパタ−ンの説明図である。
ガルバノミラ−とfθレンズによりスキャンエリア内の位置決め加工を行う場合、スキャンエリア内の加工速度Vは、ガルバノ位置決め時間T、パルス周期1/F、パルス数/穴M、またビーム数Nを用いて、式1で表すことができる。
V=1/{T+1/F×(M−1)}×N・・・(式1)
したがって、発振周波数40KHzから分岐して得られる20KHzの4ビーム、50パルス、スポット径25μmで銅箔12μmを加工する場合、また10KHz、50パルス、スポット径25μmでポリイミド絶縁層25μmを加工するときの加工速度Vは、式(1)より461穴/秒である。
ただし、
ガルバノ位置決め時間T:0.67ms(位置決め周波数1500Hz)
パルス周期1/F:0.00005ms(パルス周波数20KHz)
パルス数/穴M:127
一方、従来条件による実用発振周波数20KHz、30KHz、1ビームの加工速度Vは、それぞれ式(1)より115穴/秒、160穴/秒である。
すなわち、生産性は従来1軸加工の2.9〜4.0倍に向上する。
5、6 分岐ビーム
9〜12 スプリットビーム
Claims (8)
- パルス状のレーザにより、銅導体層と絶縁層とが交互に積層されたワークに穴を加工するレーザ加工方法において、
ビームスポット径を25μm以下とし、銅導体層の加工条件を平均出力100mW以上、絶縁層の加工条件を平均出力100mW以下、として各層毎に加工をすることを特徴とするレーザ加工方法。 - パルス状のレーザを出力するレーザ源の出力を一定にしておき、加工部に照射するレーザの周波数と照射数を制御することにより、前記平均出力を制御することを特徴とするレーザ加工方法。
- 前記レーザ源から出力されたレーザのエネルギを制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ加工方法。
- 加工する穴の直径がビームスポット径よりも5μmを超える穴を加工する場合は、照射ピッチを5μm以上とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレーザ加工方法。
- 前記内部を加工する穴の直径がビームスポット径の2倍を超える穴を加工する場合は、照射ピッチを5μm以上として、先ず加工しようとする穴の外周を円周方向にサークル加工し、その後内部を加工することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のレーザ加工方法。
- 前記内部に第2の前記サークル加工をする場合は、第2周目に前記レーザを照射する位置を円周方向に1/2〜1ピッチずらすことを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工方法。
- 前記銅導体層の下部の前記絶縁層を加工する場合は、ビームスポット径を前記銅導体層を加工した場合のビームスポット径よりも大径にすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレーザ加工方法。
- 前記ワークの下部に粘着性のバックアップシ−トを配置する場合は、加工しようとする穴の外周を円周方向にサークル加工することを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載のレーザ加工方法。
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