JPH0882786A - 論理回路及び液晶表示装置 - Google Patents

論理回路及び液晶表示装置

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JPH0882786A
JPH0882786A JP6219088A JP21908894A JPH0882786A JP H0882786 A JPH0882786 A JP H0882786A JP 6219088 A JP6219088 A JP 6219088A JP 21908894 A JP21908894 A JP 21908894A JP H0882786 A JPH0882786 A JP H0882786A
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靖 久保田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動作安定性に優れ、回路規模が小さく、か
つ、高速動作と低消費電力性を兼ね備えた論理回路を実
現する。 【構成】 複数の電界効果型トランジスタにより構成さ
れ、2値論理信号により各内部ノードが浮遊状態になる
ことなく動作する論理回路110を、パス・トランジス
タ論理回路111a,111b,111cを含む構成と
し、しかもこのパス・トランジスタ論理回路を構成する
トランジスタを薄膜トランジスタとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、論理回路及び液晶表示
装置に関し、特に電界効果型薄膜トランジスタにより構
成されるパストランジスタ論理回路を含み、回路の基板
上での占有面積及び消費電力が小さく、しかも高速動作
が可能で、かつ動作マージンが大きい論理回路、及び該
論理回路を搭載した液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置などにおける論理回路の特性
としては、動作速度や消費電力、占有面積、動作安定度
などが挙げられるが、これらの特性向上への要求は、シ
ステムの小型化や集積化に伴い、ますます大きくなって
きている。
【0003】従来の論理回路としては、一般にCMOS
論理回路と呼ばれるものが広く知られている。このCM
OS論理回路は、図8に示すように、電源(VCC)端
子と接地(GND)端子との間に複数のトランジスタが
接続され、各トランジスタのゲート電極に2値論理信号
が入力される基本回路からなっており、電源電圧VCC
と接地レベルGNDとの差電圧を動作マージンとしてと
ることができる。
【0004】この基本回路としては、図8に示すよう
な、INV(反転)回路1(図8(a),(d))、N
AND(否定論理積)回路2(図8(b),(e))、
NOR(否定論理和)回路3(図8(c),(f))な
どがあり、より複雑な論理は、ブール代数理論に基づい
て、これら基本回路の組み合わせにより実現される。な
お、ここで図8(a),(b),(c)は上記各基本回
路の具体的な回路構成を、図8(d),(e),(f)
は各基本回路のシンボルマークを示している。
【0005】例えば、加算器などに多用される排他的論
理和(XOR)回路10を、上記各種の基本回路で実現
しようとすると、図9(b)に示すように、2個のIN
V回路1と3個のNOR回路2が必要となり、かなり大
きな回路となってしまう。なお図9(c)は上記XOR
回路10のシンボルマークを示す。
【0006】これに対して、近年、論理回路として、パ
ス・トランジスタ論理回路が注目されている(例えば、
IEEE JOURNAL OF SOLID−STA
TECIRCUITS Vol.25 No2,APR
IL 1990 p.388−395参照)。このパス
・トランジスタ論理回路は、普通、nチャネル型トラン
ジスタのみで論理が構成されており、論理回路を構成す
るトランジスタのゲート電極だけでなく、ドレイン電極
にも2値論理信号を入力する回路構成とすることによ
り、構成するトランジスタの数を削減し、それに伴い、
動作速度の向上と消費電力の低減を図ろうとするもので
ある。
【0007】図10に示すように、このパス・トランジ
スタ論理回路では、ある種の論理,例えば、入力信号
A,BのAND出力とNAND出力とを論理出力として
出力するAND/NAND回路4(図10(a))、入
力信号A,BのOR出力とNOR出力とを論理出力とし
て出力するOR/NOR回路5(図10(b))など比
較的単純な論理に対してはCMOS論理回路に比べてメ
リットは薄いが、入力信号A,BのXOR出力とXNO
R出力とを論理出力として出力するXOR/XNOR回
路6(図10(c))など比較的複雑な論理に対しては
トランジスタ数を削減することができる。なお、図10
(d),(e),(f)は上記各論理回路4,5,6の
シンボルマークを示している。
【0008】ところで、電界効果型トランジスタにおい
て、入力信号がゲート電極だけでなくドレイン電極側か
らも入力されるものとしては、特開昭59−65879
号公報に示されるような転送ゲート(トランスファ・ゲ
ート)がある。しかし、この公報記載の転送ゲートは、
入力として、論理信号ではなく映像信号を受け、しかも
これを論理演算するのではなく、転送,保持するもので
あり、また、転送ゲート遮断時には、出力側のノードが
論理ゲートのように一定のレベルに確定するのではな
く、浮遊状態となるものである。このような転送ゲート
は、論理回路を構成する論理ゲートとは全く機能が異な
り、単なるアナログ・スイッチと見なされるべきもので
ある。すなわち、転送ゲートは、パス・トランジスタ論
理回路やCMOS論理回路を構成するトランジスタ(論
理ゲート)とは、全く別のものである。
【0009】また一方で、近年、動作速度や信頼性(耐
放射線性)の向上を目的として、単結晶半導体薄膜(S
OI)上に形成された薄膜トランジスタにより構成した
集積回路が提案されている。また、液晶表示装置などの
画像表示装置において、多結晶半導体薄膜あるいは非晶
質半導体薄膜上に形成された薄膜トランジスタにより、
画素用の素子と一体形成された駆動回路なども提案され
ている。後者は、システムの小型化のみならず、実装工
程の簡略化や信頼性向上の点からも有効である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のパス
・トランジスタ論理回路では、一方の伝導型(上記例で
はnチャネル型)のトランジスタのみを介して信号を伝
達させるため、該トランジスタの閾値電圧に相当する分
だけ、高レベル側(pチャネル型トランジスタの場合に
は低レベル側)の出力電圧が劣化(電源電圧より低下)
するという、トランジスタ素子の構造上の本質的な点に
起因する問題がある。
【0011】また、例えばp型半導体基板上に形成した
nチャネルトランジスタでは、これを安定に動作させる
ため、基板部分(バルク部分)とn型ソース,ドレイン
領域との間には逆バイアスが印加されるよう基板電位を
設定している。このため、高レベルの信号を転送する場
合などのように、トランジスタのソース電位及びドレイ
ン電位が基板電位よりも高くなる場合には、基板電圧効
果により、実効的な閾値電圧,言い換えるとゲート電極
直下の領域にチャネルが形成される時のゲート電圧は更
に大きくなっている。例えば、電源電圧5V、閾値電圧
0.8Vに対して、出力電圧は約3.3Vと、約1.7
Vも低下する。このことは、論理回路の動作マージンを
低下させ、誤動作の大きな原因となる可能性がある。
【0012】また、このパス・トランジスタ論理回路で
は、ドレイン電極側から入力される信号は、チャネル−
ゲート間の容量(ゲート絶縁膜容量)のみならず、ソー
ス電極及びドレイン電極の対基板間の寄生容量(pn接
合容量)をも駆動(充放電)する必要があるので、信号
の負荷が大きくなる。複数の基本回路を直列に接続した
場合には、多数のチャネル−ゲート間容量、及び、ソー
ス−基板間容量、ドレイン−基板間容量を駆動すること
になるため、その出力信号は著しく波形が鈍ることがあ
る。そこで、何段かの基本回路毎にバッファ(インバー
タなど)を挿入して、波形整形を行う必要があり、その
ため、パストランジスタ論理回路を用いたことによる動
作速度の向上やトランジスタ数の削減の効果が低下して
しまうという問題があった。
【0013】更に、CMOS論理回路においては、普
通、nチャネル型トランジスタとpチャネル型トランジ
スタの数が同じであり、また、その配置も規則的である
のに対し、パス・トランジスタ論理回路においては、通
常論理演算部分が1つの伝導型のトランジスタにより構
成されるため、論理演算部分と、CMOS構成のバッフ
ァ部分等との接続関係や位置関係に一貫性がない。ま
た、それぞれの部分において、使用されるnチャネル型
トランジスタとpチャネル型トランジスタの数も異なる
ため、nチャネル型トランジスタとpチャネル型トラン
ジスタの配置がランダムになる。このため、パス・トラ
ンジスタ論理回路を半導体基板上に構成する場合には、
ウェル形状が複雑になる、多数の小さなウェルに分割さ
れる、ウェル内の無効領域が大きくなる、安定したウェ
ル電源の確保が難しくなる、などといった問題が生じ、
基板上でのウェルの効率的なレイアウトが困難になる場
合があった。
【0014】一方、単結晶、或いは、多結晶、非晶質に
拘らず、薄膜トランジスタで構成された集積回路におい
ても、従来の半導体基板上の集積回路と同様に、動作速
度の向上や消費電力の低減、占有面積の削減などの特性
向上が強く要求されている。しかし、薄膜トランジスタ
の製造プロセスについては、従来の半導体基板(バルク
結晶)上に形成された集積回路と比べて、技術上の蓄積
が少なく、また、絶縁膜上で半導体層の結晶性向上のた
めの処理を行うことから、プロセス上の、特に温度に関
する制約も多い。このようなことから、薄膜トランジス
タについては、微細化が難しく、大幅な特性向上が困難
な面がある。
【0015】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、パス・トランジスタ論理回路にお
ける基板電圧効果による動作マージンの低下、及びこれ
による出力信号の波形の鈍りを回避でき、さらにウェル
構造に起因して素子のレイアウトが困難になるのを防止
でき、しかも薄膜トランジスタの製造プロセス上の問題
に起因する回路特性の劣化をある程度低減でき、これに
より占有面積の削減、消費電力の低減、高速動作を実現
しつつ、かつ、動作マージンを大きくした論理回路、及
び該論理回路を搭載した液晶表示装置を提供することが
本発明の目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る論理回路
は、複数の電界効果型トランジスタにより構成され、複
数の2値論理信号により、各内部ノードが浮遊状態にな
ることなく動作する論理回路であって、そのゲート電
極、及びそのドレインあるいはソース電極に、異なる2
値論理信号が入力される電界効果型トランジスタを複数
組み合わせてなり、これらのトランジスタのソースある
いはドレイン電極の共通接続ノードから、該2値論理信
号に基づく論理出力が出力されるパストランジスタ論理
回路を含み、該パストランジスタ論理回路を構成する電
界効果型トランジスタを、半導体薄膜上に形成された薄
膜トランジスタとしたものであり、そのことにより上記
目的が達成される。
【0017】この発明は上記論理回路において、上記パ
ストランジスタ論理回路を、前記2値論理信号を受けて
これに基づく論理出力を出力する薄膜トランジスタを複
数備え、出力信号として、論理演算結果としての信号と
その反転信号の両者を出力する構成としたものである。
【0018】この発明は上記論理回路において、上記パ
ストランジスタ論理回路を構成する薄膜トランジスタに
は、チャネル両側のトランジスタ領域における寄生抵抗
を含めたチャネル幅当たりのオン抵抗が小さい方の伝導
型の薄膜トランジスタを用いているものである。
【0019】この発明は上記論理回路において、上記パ
ストランジスタ論理回路を、前記2値論理信号を受けて
これに基づく論理出力を出力する薄膜トランジスタとし
て、N型及びP型の両方の伝導型の薄膜トランジスタを
有する回路構成としたものである。
【0020】この発明は上記論理回路において、上記半
導体薄膜を、非晶質、多結晶、または単結晶のシリコン
薄膜としたものである。
【0021】この発明は上記論理回路において、上記半
導体薄膜を、ガラス基板上に形成された多結晶シリコン
薄膜としたものである。
【0022】この発明は上記論理回路において、上記パ
ストランジスタ論理回路が液晶表示装置の画素スイッチ
と同一基板上に形成されているものである。
【0023】この発明に係る液晶表示装置は、絶縁基板
上に、少なくとも、マトリクス状に配列してなる複数の
画素と、該画素の各列毎に設けられ、画素へデータ信号
を供給するための複数のデータ信号線と、該画素の各行
毎に設けられ、該データ信号の画素への書き込みを制御
する走査信号線と、各データ信号線へデータ信号を書き
込むデータ信号線駆動回路と、各走査信号線を制御する
走査信号線駆動回路とを備えている。該データ信号線駆
動回路、該走査信号線駆動回路、及び該画素のうちの少
なくとも1つは、複数の電界効果型トランジスタにより
構成され、複数の2値論理信号により、各内部ノードが
浮遊状態になることなく動作する論理回路を有してい
る。該論理回路は、そのゲート電極、及びそのドレイン
あるいはソース電極に、異なる2値論理信号が入力され
る電界効果型トランジスタを複数組み合わせてなり、こ
れらのトランジスタのソースあるいはドレイン電極の共
通接続ノードから、該2値論理信号に基づく論理出力が
出力されるパストランジスタ論理回路を含んでいる。該
パストランジスタ論理回路を構成する電界効果型トラン
ジスタは、半導体薄膜上に形成された薄膜トランジスタ
である。そのことにより上記目的が達成される。
【0024】
【作用】本発明においては、論理回路をパス・トランジ
スタ論理回路を含む構成としたから、論理回路を構成す
るトランジスタの数を削減することが可能となる。これ
により信号経路における素子数の削減により回路動作が
高速化され、さらに回路における消費電力が低減され
る。また、上記素子数の削減により、上記論理回路を薄
膜トランジスタで構成した場合の問題、つまりその製造
技術では微細化が簡単ではなく、回路特性の大幅な向上
が困難であるという問題をある程度カバーすることがで
きる。
【0025】また、パス・トランジスタ論理回路を構成
する電界効果型トランジスタを、薄膜トランジスタによ
り構成しているため、バルク結晶上に形成したトランジ
スタの構造に起因する、動作マージンの低下,信号波形
の鈍り,ウェル配置の複雑化という問題を回避できる。
【0026】つまり、絶縁膜上に形成されている薄膜ト
ランジスタでは、ソース電極及びドレイン電極の電位が
基板電位よりも高い場合に実効的な閾値電圧が大きくな
る基板電圧効果が現れないため、信号レベルの劣化(信
号振幅の減少)が抑えられることとなり、動作マージン
が拡大され、安定した回路動作が得られる。
【0027】また、絶縁膜上に配置されている薄膜トラ
ンジスタでは、ソース電極及びドレイン電極の、基板と
の間での寄生容量が殆どないため、半導体基板上のトラ
ンジスタに比べて、入力信号に対する負荷が非常に小さ
くなり、さらなる高速化と低消費電力化を実現すること
ができる。また、上述のように負荷が小さくなることに
より、信号のなまりが緩和されるので、波形整形のため
に挿入すべきバッファの数を削減することができるとい
う利点もある。これにより、さらに回路規模が小さくな
る。
【0028】また、薄膜トランジスタは、絶縁膜上に配
置されているため、基板のバルク結晶上に形成されてい
る通常のトランジスタのように、素子が安定動作するよ
う基板に電圧を印加するものとは異なり、異なる伝導型
のトランジスタを同一の半導体薄膜中に形成する場合で
も、素子を安定動作させるためのウェルを必要としな
い。このため、パス・トランジスタ論理回路では複雑に
なりやすいnチャネル型トランジスタとpチャネル型ト
ランジスタの配置関係などを考慮する必要が特になく、
素子のレイアウトが容易になる。また、ウェルの配置や
ウェル電位設定のための配線、さらにウェルの境界部分
に要する領域が不要となるため、回路の占有面積の削減
が図られる。
【0029】この発明においては、論理回路から出力さ
れる信号を、論理演算結果としての信号とその反転信号
の両者とすることにより、情報は両信号の差として伝達
されるので、上記効果に加えて、動作マージンがより大
きくなる。
【0030】この発明においては、上記パストランジス
タ論理回路を構成する薄膜トランジスタには、チャネル
両側のトランジスタ領域における寄生抵抗を含めたチャ
ネル幅当たりのオン抵抗が小さい方の伝導型の薄膜トラ
ンジスタを用いるので、上記の効果に加えて、より高速
に動作させることが可能となる。例えば、キャリア移動
度の他、製造プロセスや素子構造、トランジスタのチャ
ネル長などによっては、nチャネル型トランジスタとp
チャネル型トランジスタのコンダクタンスが大きく異な
る場合があり、そのような場合には、コンダクタンスの
大きい方の伝導型のトランジスタのみで論理回路を構成
することのメリットは特に大きい。また、一方の伝導型
のトランジスタのみで構成したときには、工程数を削減
することができる場合があり、生産性を大幅に向上させ
ることが可能となる。
【0031】この発明においては、パス・トランジスタ
論理回路を、n型とp型の両方の伝導型の薄膜トランジ
スタにより論理を構成した回路構成としたので、1つの
信号により伝導型の異なるトランジスタを相補的に動作
させることが可能となり、信号の数を削減する(例え
ば、反転信号を無くすなど)することも可能となる。こ
のため、反転信号を作成するための回路が不要となって
トランジスタ数の削減が可能となるとともに、配線も削
減されることになり、上記効果に加えて、より低消費電
力化が図られる。
【0032】この発明においては、論理回路が構成され
る半導体薄膜としてシリコン薄膜を用いるので、従来か
ら蓄積された、シリコン材料を用いたプロセス技術や設
計技術を活用することができるので、論理回路を簡単に
製造することができる。
【0033】この発明においては、上記論理回路が構成
される半導体薄膜として、ガラス基板上に形成された多
結晶シリコン薄膜を用いるので、駆動能力の高いトラン
ジスタを大面積に渡って形成することができる。これに
より、例えば、表示エリアが大きく、表示品位の高い表
示装置を実現することが可能となる。
【0034】この発明においては、上記論理回路を、液
晶表示装置の画素スイッチと同一基板上に形成するの
で、小型・低コストで表示性能の優れた液晶表示装置を
提供することが可能となる。
【0035】この発明においては、液晶表示装置におい
て表示部のトランジスタを駆動制御する論理回路を、パ
ス・トランジスタ論理回路を含む構成とし、しかもこの
パス・トランジスタ論理回路を構成するトランジスタを
薄膜トランジスタとしたので、パス・トランジスタ論理
回路では素子数を少なくできるという効果により、薄膜
トランジスタで論理回路を構成した場合の、微細化や特
性の向上がそのプロセス技術上困難であるという点をカ
バーできる。また、薄膜トランジスタは、絶縁膜上に形
成されているため、パス・トランジスタ論理回路ではソ
ース,ドレイン領域と基板との間での寄生容量の影響を
大きく受けるという点を回避することができ、さらに薄
膜トランジスタはウェルを必要としないため、パス・ト
ランジスタ論理回路で複雑化する素子の配置の問題を回
避できる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明は、以下の実施例に限らず、同様の概念に
基づく他の構成についても当てはまるものである。
【0037】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
によるパス・トランジスタを含む論理回路を説明するた
めの図であり、図2は、上記パス・トランジスタとして
の薄膜トランジスタの断面構造を示す図である。この薄
膜トランジスタの構造は、本実施例のパス・トランジス
タに限らず、他の実施例のパス・トランジスタにおいて
も当てはまるものである。
【0038】まず、図2において、100は上記論理回
路のパス・トランジスタを構成する薄膜トランジスタ
で、その絶縁性基板101上には活性層102としてシ
リコン薄膜が形成されている。ここで絶縁性基板として
は、石英基板やサファイア基板、ガラス基板などの絶縁
体のほか、表面に酸化膜を施したシリコン基板のように
表面のみが絶縁体である基板であってもよい。またシリ
コン薄膜としては、単結晶シリコン、或いは、多結晶シ
リコン、非晶質シリコンのいずれであっても構わない。
【0039】上記活性層102の中央部分はチャネル領
域102a、その両側部分にはソース領域102b及び
ドレイン領域102cが形成されている。該ソース領域
およびドレイン領域は、シリコン薄膜に不純物をドーピ
ングして形成されたものであり、この不純物の種類によ
って、nチャネル型トランジスタ、あるいはpチャネル
型トランジスタが形成される。例えば、不純物としてリ
ン、ヒ素などのV族元素をドーピングした場合はnチャ
ネル型トランジスタが形成され、不純物としてホウ素な
どのIII族元素をドーピングした場合は、pチャネル型
トランジス タが形成される。
【0040】また、上記チャネル領域102a上には、
シリコン酸化膜等のゲート絶縁膜104を介してゲート
電極103が形成されている。このゲート電極の材料と
しては、多結晶シリコンやタングステン、チタン、モリ
ブデン、アルミニウムなどが用いられる。
【0041】また上記トランジスタの活性層102及び
ゲート電極103は、シリコン酸化膜等の層間絶縁膜1
05により覆われており、該層間絶縁膜105の、ソー
ス領域102b及びドレイン領域102cに対応する部
分にはコンタクトホール105aが形成されている。そ
して、上記層間絶縁膜上には、ソース電極106a及び
ドレイン電極106bが、上記コンタクトホール105
を介してソース領域102a及びドレイン領域102b
につながるよう形成されている。このソース,ドレイン
電極の材料としては、アルミニウムや銅などが一般に用
いられる。
【0042】次に、図1(a)において、110は排他
的論理和(XOR)を3個直列に接続した構成のパス・
トランジスタ論理回路である。この回路の構成例は、例
えば、CPU(中央演算処理装置)などに内蔵されてい
る乗算器の構成要素となる4−2加算器200(図11
参照)のクリティカル・パス(遅延の最も大きい信号経
路)に対応するものである(例えば、IEEE JOU
RNAL OF SOLID−STATE CIRCU
ITS Vol.26 No.4 APRIL1991
p.600−606参照)。この加算器200のクリ
ティカル・パスは、図11に示す和信号Sを出力する経
路に相当し、またこの4−2加算器200の4−2は、
入力信号のA〜D(4つ)と出力信号のSとC1(2
つ)を示している。
【0043】また上記パス・トランジスタ論理回路11
0の出力部には、閾値電圧分だけ低下した振幅を回復さ
せるために、図1(c)に示すようなプルアップ回路1
12を付加している。なお、図1(e)はこのプルアッ
プ回路112のシンボルを示している。また、ここで、
各XOR回路は、図1(b)に示すように、4個のnチ
ャネル型トランジスタ21〜24から構成されている。
該トランジスタ21及び22はそのソース電極が共通接
続され、該トランジスタ21のゲート電極には信号/B
が、そのドレイン電極には信号Aが入力され、トランジ
スタ22のゲート電極には信号Bが、そのドレイン電極
には信号/Aが入力されるようになっている。また該ト
ランジスタ23及び24はそのソース電極が共通接続さ
れ、該トランジスタ23のゲート電極には信号/Bが、
そのドレイン電極には信号/Aが入力され、トランジス
タ24のゲート電極には信号Bが、そのドレイン電極に
は信号Aが入力されるようになっている。そして上記ト
ランジスタ21及び22の共通接続のソース電極には論
理出力Cが、またトランジスタ23及び24の共通接続
のソース電極には、論理出力/Cが出力されるようにな
っている。ここで、信号/A,信号/B,論理出力/C
は、それぞれ信号A,信号B,論理出力Cの反転信号で
ある。
【0044】次に作用効果について説明する。
【0045】一般に、電子の移動度のほうが正孔の移動
度よりも大きいという理由から、nチャネル型トランジ
スタの方がpチャネル型トランジスタよりもコンダクタ
ンスが大きく、動作速度の点で有利である。しかし、あ
る種の製造工程で形成された多結晶シリコン薄膜トラン
ジスタのように、信頼性(素子耐圧)やリーク電流に関
する特性が劣っているものでは、その対策のために、n
チャネル型トランジスタの素子構造を通常のものとは変
えている場合がある。例えば、チャネル長を大きくした
り、LDD構造あるいはオフセット構造を採用したりし
ている。そのときには、このような対策を施したnチャ
ネル型トランジスタより、ノーマルな構造のpチャネル
型トランジスタの方がコンダクタンス、つまりチャネル
両側のトランジスタ領域における寄生抵抗を含めたチャ
ネル幅当たりのオン抵抗が小さくなることもある。その
ような場合には、pチャネル型トランジスタを用いて論
理回路を構成することが望ましい。
【0046】図1(a)に示すパス・トランジスタによ
り構成した論理回路110を、従来のCMOS論理回路
で構成した、同一機能の論理回路(図9(a)参照)と
比較すると、トランジスタの数は、CMOS論理回路で
は48個あるのに対し、パス・トランジスタ論理回路で
は14個となり、大幅に削減できることが分かる。これ
に伴い、回路の占有面積も小さくなり、寄生容量が削減
されることから消費電力の削減も図られる。
【0047】図3は、XOR回路3段分の動作を、パス
・トランジスタ論理回路により構成したもの(図1
(a))と、CMOS論理回路により構成したもの(図
9(a))とについてシミュレーションした結果を示し
ている。またこの図では、上記各論理回路を構成するト
ランジスタが半導体基板上に形成したものである場合
と、論理回路の構成トランジスタが絶縁膜上の薄膜半導
体層中に形成したものである場合とについても、そのシ
ミュレーション結果を合わせて示している。
【0048】図中、INPUTは入力信号Aの信号波
形、PTL−TFTは薄膜トランジスタで構成したパス
・トランジスタ論理回路の出力Eの信号波形、CMOS
−TFTは薄膜トランジスタで構成したCMOS論理回
路の出力Eの信号波形、PTL−ICは半導体基板上に
構成したパス・トランジスタ論理回路の出力Eの信号波
形、CMOS−ICは半導体上に構成したCMOS論理
回路の出力Eの信号波形である。
【0049】ここで各論理回路を構成するトランジスタ
としては、ゲート長0.8μmのトランジスタを仮定し
ている。また、薄膜トランジスタの基板材料としては、
単結晶シリコン薄膜を仮定している。図3では、入力端
子Aの電位を低レベルから高レベルに(/Aの電位を高
レベルから低レベルに)したときの、上記各論理回路の
出力信号の変化を示している。入力信号の変化から出力
信号の確定までの時間、具体的には入力信号が振幅の1
/2になった時点から、出力信号が振幅の1/2になる
までの時間は、薄膜トランジスタを用いた場合、CMO
S論理回路では0.97nsecであるのに対し、パス
・トランジスタ論理回路では0.14nsecと、動作
速度がかなり大きいことが示されており、上述の効果を
裏付けている。
【0050】また、半導体基板上に形成した素子を用い
た場合には、CMOS論理回路とパス・トランジスタ論
理回路との遅延時間の比は0.69であるのに対し、薄
膜トランジスタを用いた場合には、その比は0.41で
あり、半導体基板上に形成した素子を用いた場合と比較
して、薄膜トランジスタによりパス・トランジスタ論理
回路を構成するメリットが非常に大きいことを示してい
る。
【0051】このように本実施例では、論理回路110
をパス・トランジスタ論理回路111a,111b,1
11cを含む構成としたので、論理回路を構成するトラ
ンジスタの数を削減することが可能となる。これにより
信号経路における素子数の削減により回路動作が高速化
され、さらに回路における消費電力が低減される。ま
た、上記素子数の削減により、上記論理回路を薄膜トラ
ンジスタで構成した場合の問題、つまりその製造技術で
は微細化が簡単ではなく、回路特性の大幅な向上が困難
であるという問題をある程度カバーすることができる。
【0052】また、パス・トランジスタ論理回路を構成
する電界効果型トランジスタを、薄膜トランジスタ10
0により構成しているため、バルク結晶上に形成したト
ランジスタの構造に起因する、動作マージンの低下,信
号波形の鈍り,ウェル配置の複雑化という問題を回避で
きる。
【0053】つまり、絶縁性基板上に形成されている薄
膜トランジスタでは、半導体基板上のトランジスタのよ
うにソース電極及びドレイン電極の電位が基板電位より
も高い場合に実効的な閾値電圧が大きくなる基板電圧効
果が現れないため、信号レベルの劣化(信号振幅の減
少)が抑えられることとなり、動作マージンの拡大が図
られ、安定した回路動作が得られる。
【0054】また、絶縁膜上に配置されている薄膜トラ
ンジスタでは、ソース電極及びドレイン電極の、基板と
の間での寄生容量が殆どないため、半導体基板上のトラ
ンジスタに比べて、入力信号に対する負荷が非常に小さ
くなり、さらなる高速化と低消費電力化を実現すること
ができる。また、上述のように負荷が小さくなることに
より、信号のなまりが緩和されるので、波形整形のため
に挿入すべきバッファの数を削減することができるとい
う利点もある。これにより、さらに回路規模が小さくな
る。
【0055】また、薄膜トランジスタは、絶縁膜上に配
置されているため、基板のバルク結晶上に形成されてい
る通常のトランジスタのように、素子が安定動作するよ
う基板に電圧を印加するものとは異なり、異なる伝導型
のトランジスタを同一の半導体薄膜中に形成する場合で
も、素子の安定動作のためのウェルを必要としない。こ
のため、パス・トランジスタ論理回路では複雑になりや
すいnチャネル型トランジスタとpチャネル型トランジ
スタの配置関係などを考慮する必要が特になく、素子の
レイアウトが容易になる。また、ウェルの配置やウェル
電位設定のための配線、さらにウェルの境界部分に要す
る領域が不要となるため、回路の占有面積の削減が図ら
れる。
【0056】また、論理回路110は、論理演算結果と
しての信号とその反転信号の両者とを出力するよう構成
されているため、情報は両信号の差として伝達されるこ
ととなり、上記効果に加えて、動作マージンがより大き
くなる。
【0057】また、上記パストランジスタ論理回路を構
成する薄膜トランジスタには、チャネル両側のトランジ
スタ領域における寄生抵抗を含めたチャネル幅当たりの
オン抵抗が小さい方の伝導型の薄膜トランジスタを用い
るので、上記の効果に加えて、より高速に動作させるこ
とが可能となる。例えば、キャリア移動度の他、製造プ
ロセスや素子構造、トランジスタのチャネル長などによ
っては、nチャネル型トランジスタとpチャネル型トラ
ンジスタのコンダクタンスが大きく異なる場合があり、
そのような場合には、コンダクタンスの大きい方の伝導
型のトランジスタのみで論理回路を構成することのメリ
ットは特に大きい。また、一方の伝導型のトランジスタ
のみで構成したときには、工程数を削減することができ
る場合があり、生産性を大幅に向上させることが可能と
なる。
【0058】また、論理回路が構成される半導体薄膜と
してシリコン薄膜を用いるので、従来から蓄積された、
シリコン材料を用いたプロセス技術や設計技術を活用す
ることができ、論理回路を簡単に製造することができ
る。
【0059】また、上記論理回路が構成される半導体薄
膜として、ガラス基板上に形成された多結晶シリコン薄
膜を用いるので、駆動能力の高いトランジスタを大面積
に渡って形成することができる。これにより、例えば、
表示エリアが大きく、表示品位の高い表示装置を実現す
ることが可能となる。
【0060】(実施例2)図4は、本発明の第2の実施
例によるパス・トランジスタを用いた論理回路の構成例
を示した図である。図4において、120は本実施例の
パストランジスタ論理回路で、これは、図7(a)に示
す液晶表示装置の走査信号線駆動回路GDの一部として
用いられるものである。
【0061】ここで、図7(a)、(b)を参照にし
て、液晶表示装置の構成について簡単に述べる。図7
(a)に見られるように、液晶表示装置では、データ信
号線SLjと走査信号線GLiとの交点にマトリクス状
に画素PIXELが配置され、各データ信号線SLjに
はデータ信号線駆動回路SDから映像信号が供給され、
各走査信号線GLiには走査信号線駆動回路GDから走
査信号が供給されるようになっている。
【0062】図7(b)は、上記画素PIXELの内部
構成を示す図であり、スイッチとしてのトランジスタS
Wと液晶容量CL、及び、必要に応じて付加される補助
容量CSからなっている。そして、ある走査信号線GL
iが選択されると、画素内のスイッチSWが導通し、デ
ータ信号線SLjから画素電極へ映像信号が書き込まれ
る。この映像信号を液晶容量CL及び補助容量CSによ
り保持するとともに、画素電極と対向電極(図示せず)
との間の電位差によって、画素電極と対向電極との間に
封入された液晶の透過率を変調して表示を行う。ここ
で、CLKG、SPSG、GPS、CLKS、SPSS
は、走査信号線駆動回路及びデータ信号線駆動回路を動
作させるためのタイミング信号であり、DATAは画素
に書き込まれる映像信号である。
【0063】図7(a)において、走査信号線駆動回路
GDは、クロック信号CLKGとスタート信号SPS
G、及び、パルス信号GPSにより走査信号GLiを生
成して、順次走査信号線に供給するものである。図12
は、上記走査信号線駆動回路の従来の回路構成の一例を
示す。これは、垂直方向に隣接する複数の画素に、同時
に同じ映像信号が書き込まれるのを防ぐためのものであ
り、隣接する2つのシフト・レジスタSR出力とパルス
信号GPSとの積を、走査信号線GLiに供給するため
の論理回路部分(3入力NAND)NAND3を有して
いる。
【0064】本実施例においては、この論理回路部分を
パス・トランジスタ論理回路にて構成しており、図4に
示されるように、2個のnチャネル型トランジスタと2
個のpチャネル型トランジスタで構成している。
【0065】図5(a)は図4の論理回路部分NAND
3と次段のバッファ(INV)を取り出して示し、図5
(b)は、図12の論理回路部分NAND3と次段のバ
ッファ(INV)を取り出して示している。本発明の実
施例におけるトランジスタ構成では、並列に接続された
2個のトランジスタのドレイン電極からの入力が高レベ
ルにクリップされているため、この2個のトランジスタ
はpチャネル型トランジスタとした方が動作速度の点で
有利である。これはpチャネル型トランジスタでは、ハ
イレベルとしては電源電圧がそのまま出力されるため、
負荷の駆動能力を大きくできるからである。また、この
ように、nチャネル型トランジスタとpチャネル型トラ
ンジスタを併用することにより、トランジスタを相補的
に動作させる場合、反転信号をつくる必要がなくなり、
その場合には、回路規模がより小さくなる。
【0066】本実施例のように、パストランジスタ論理
回路で構成した論理回路部分(図5(a)参照)を有す
る走査信号線駆動回路では、従来のCMOS論理回路で
構成した該論理回路部分(図5(b)参照)を有する走
査信号線駆動回路に比べて、論理回路部分の素子数が2
/3に減少している。
【0067】また、図6(a)及び(b)は、上記図5
(a)及び(b)に示す論理回路について、ゲート長8
μmの多結晶シリコン薄膜トランジスタを仮定して、回
路シミュレーションを行った結果を示す。図中、PUL
SEは入力Bおよび/B、OUT(PTL)はパス・ト
ランジスタ論理回路での出力OUT、OUT(CMO
S)はCMOS論理回路での出力OUTの信号波形を示
す。この結果によれば、パストランジスタ論理回路で
は、CMOS論理回路に比べて動作速度も約30%向上
していることが分かる。この動作速度の比較は、入力P
ULSEが7Vまで立ち上がった後出力OUTが7Vま
で立ち上がるまでの時間をXとし、入力PULSEが7
Vまで立ち下がった後出力OUTが7Vまで立ち下がる
までの時間をYとし、X,Yの2乗平均,つまり(X2
+Y2)/2の正の平方根を用いて行った。
【0068】このような構成の本実施例では、上記実施
例の効果に加えて、パス・トランジスタ論理回路を、n
型とp型の両方の伝導型の薄膜トランジスタにより論理
を構成した回路構成としたので、1つの信号により伝導
型の異なるトランジスタを相補的に動作させることが可
能となり、信号の数を削減する(例えば、反転信号を無
くすなど)することも可能となる。このため、反転信号
を作成するための回路が不要となってトランジスタ数の
削減が可能となるとともに、配線も削減されることにな
り、上記効果に加えて、より低消費電力化が図られる。
【0069】(実施例3)図13は、本発明の第3の実
施例によるパス・トランジスタを用いた論理回路の構成
例を示した図である。図13において、130は、本実
施例のパストランジスタ論理回路で、これは、図7
(a)に示す液晶表示装置のデータ信号線駆動回路SD
の一部(NAND回路部分)として用いられるものであ
る。
【0070】図7(a)において、データ信号線駆動回
路SDは、クロック信号CLKSとスタート信号SPS
Sを用いて、映像信号DATAを順次サンプリングして
データ信号線SLjに書き込むものである。図14はこ
のデータ信号線駆動回路の従来の回路構成の一例を示し
ている。これは、水平方向に隣接する2つのデータ信号
線に、同時に同じ映像信号が書き込まれるのを防ぐた
め、及び、サンプリング・スイッチでの映像信号の変動
を最小限に抑えるためのものであり、隣接する2つのシ
フト・レジスタSR出力の積をとり、この信号とその反
転信号によって、nチャネル型トランジスタとpチャネ
ル型トランジスタで構成されるサンプリング・スイッチ
を制御するようになっている。
【0071】この点について、以下に簡単に説明する。
隣接する2つのシフト・レジスタSR出力の積をとるこ
とによって、隣接するデータ信号線に対応するサンプリ
ング・パルスの重なり部分をなくして、データ信号線へ
余分な(不必要な)映像データが書き込まれないように
することで、低消費電力化を図るとともに、書き込み途
中でのスイッチ開閉による映像信号のレベル変動を抑え
ることができる。
【0072】つまり、図17に示すような構成のシフト
レジスタでは、各段の出力N1,N2,N3は、図18
(a)に示すように、それぞれ半パルス分だけ重なった
ものとなる。このため、隣接段の出力の積(交わり部
分)をとることにより、図18(b)に示すように、各
段の出力パルスの交わり部分はなくなる。
【0073】また、サンプリングパルスに重なり部分が
あると、図19に示すように、映像信号をあるデータ信
号線(出力段N2に対応するもの)に書き込んでいる期
間中に、前のデータ信号線(出力段N1に対応するも
の)への書き込みを終えたり、次のデータ信号線(出力
段N3に対応するもの)への書き込みを始めたりするこ
ととなる。このため、映像信号線の負荷の変動、サンプ
リングトランジスタの寄生容量によるON/OFF時の
雑音、次のデータ信号線からの信号の逆流などが生じ、
映像信号のレベル変動が起こる。このようなサンプリン
グパルスの重なり部分をなくすことにより、これらの現
象が生じなくなるか、あるいは小さくなり、この結果映
像信号のレベル変動が抑制される。
【0074】また、nチャネル型トランジスタとpチャ
ネル型トランジスタとを並列に接続したCMOS構成の
サンプリング・スイッチを用いることにより、サンプリ
ング・トランジスタの遮断時に発生する雑音をある程度
相殺することが可能となり、表示品位の高い映像を得る
ことができる。
【0075】本実施例においては、上記NAND回路部
分をパス・トランジスタ論理回路130にて構成してお
り、図13に示されるように、4個のnチャネル型トラ
ンジスタで構成されている。
【0076】図16(a)は図13のデータ信号線駆動
回路のNAND回路部分とその後段の複数のバッファ
(INV)を取り出して示し、図16(b)は、図14
のデータ信号線駆動回路のNAND回路部分とその後段
の複数のバッファ(INV)を取り出して示している。
【0077】図13から分かるように、シフト・レジス
タSRでは中間信号として反転信号も生成されているた
め、反転信号を新たに作る必要がなく、相補的な入力を
必要とするパス・トランジスタ論理回路に適している。
また、相補的信号を出力する構成をとっているので、新
たに出力の反転信号を生成する必要がなく、CMOS構
成の2つのサンプリング・スイッチを駆動するのに適し
ている。
【0078】本実施例のようにパストランジスタ論理回
路で構成したNAND回路部分(図16(a)参照)を
有するデータ信号線駆動回路では、従来のCMOS論理
回路で構成したNAND回路部分(図16(b)参照)
を有するデータ信号線駆動回路に比べて、論理回路部分
の素子数は同じであるが、反転信号を新たに生成する必
要がないため、反転回路が1段分少なくなっている。
【0079】また、図15(a)及び(b)は、上記図
16(a)及び(b)に示す論理回路について、ゲート
長8μmの多結晶シリコン薄膜トランジスタを仮定し
て、回路シミュレーション行った結果を示す。図中、I
NPUTは入力A及び/A、OUT(PTL)はパス・
トランジスタ論理回路での出力OUT、OUT(CMO
S)はCMOS論理回路での出力OUTの信号波形を示
す。この結果によれば、動作速度も約30%向上してい
ることが分かる。この動作速度の比較は、入力PULS
Eが7Vまで立ち上がった後出力OUTが7Vまで立ち
上がるまでの時間をXとし、入力PULSEが7Vまで
立ち下がった後出力OUTが7Vまで立ち下がるまでの
時間をYとし、X,Yの2乗平均,つまり(X2+Y2
/2の正の平方根を用いて行った。
【0080】以上のように、このデータ信号線駆動回路
において、パス・トランジスタ論理回路のメリットは大
きく、従来の回路と比較して、回路規模が小さくなり、
また、動作速度が大きくなることが確認された。
【0081】このような構成の第3の実施例において
も、上記第2の実施例と同様な効果がある。
【0082】なお、上記実施例2及び3の論理回路は、
液晶表示装置の駆動回路に応用した例である。これらの
駆動回路は、画素アレイとは別の絶縁基板上に構成して
もよいが、画素トランジスタが薄膜トランジスタで形成
されている場合には、同一絶縁基板上に画素アレイと一
体形成することにより、プロセス・コスト、実装コス
ト、システムの小型化などの点で有利である。
【0083】以上のように、論理回路をパス・トランジ
スタ論理回路とすることにより、論理回路の占有面積が
小さくなるため、液晶表示装置の周辺回路(駆動回路な
ど)の面積が小さくなり、同一サイズの絶縁基板を用い
た場合に、より表示エリアの大きい液晶パネルを提供す
ることができる。
【0084】また、パス・トランジスタ論理回路を画素
アレイ内に用いた場合には、回路規模が小さくなるた
め、表示電極の面積を大きく取ることができるので、開
口率が高くなり、表示品位のよい(明るくコントラスト
が大きい)液晶表示装置を得ることができる。また、バ
ックライトの輝度を小さくすることができるので、液晶
パネルとしての消費電力を抑えることも可能となる。
【0085】以上、単結晶および多結晶シリコン薄膜ト
ランジスタの応用例を示してきたが、本発明は、これに
限らず、非晶質シリコン、或いは、シリコン以外の材料
で形成したトランジスタを用いてもよい。また、回路例
としては、加算器の一部としての排他的論理和(XO
R)の組み合わせ、及び、液晶表示装置の構成要素であ
る走査信号線駆動回路の一部、及び、データ信号線駆動
回路の一部を示したが、本発明はこれに限らず、他の回
路やシステムにも適用できるものである。
【0086】例えば、上記のような構成素子として薄膜
トランジスタを含むパス・トランジスタ論理回路は、図
20(a),(b)に示すように、液晶表示装置を構成
する各画素内に設けてもよい。図20(a)に示すパス
・トランジスタ論理回路201は、画素スイッチSWと
液晶容量CL及び補助容量CSとの間に設けられたもの
で、画素スイッチSWの出力とコントロール信号Coに
基づく論理出力を上記液晶容量CL及び補助容量CSに
供給するようになっている。
【0087】また、図20(b)に示す1画素の回路構
成は、図7(b)に示す1画素の回路構成において、画
素スイッチとしてのトランジスタに代えて、パス・トラ
ンジスタ論理回路202を設けたもので、このパス・ト
ランジスタ論理回路202は、データ信号線SLj及び
走査信号線GLiを論理入力として、これらに基づく論
理出力を、上記液晶容量CL及び補助容量CSに供給す
るようになっている。
【0088】なお、上記説明においては、パス・トラン
ジスタとして、ゲート電極とドレイン電極に信号を入力
するものを示しているが、電界効果型トランジスタにお
いては、ドレイン電極とソース電極は等価なものである
ので、上記パス・トランジスタは、ゲート電極及びソー
ス電極に信号を入力するものでもよい。
【0089】また、上記説明で用いた信号A,B,C及
びこれらの反転信号/A,/B,/Cは各図間で同一の
ものを意味するものではなく、各図の間では独立したも
のである。
【0090】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係る論理回路に
よれば、論理回路をパス・トランジスタ論理回路を含む
構成としたので、論理回路を構成するトランジスタの数
を削減することが可能となり、回路動作の高速化及び消
費電力の低減を図ることができる。また、上記素子数の
削減により、上記論理回路を薄膜トランジスタで構成し
た場合の問題、つまりその製造技術では微細化が簡単で
はなく、回路特性の大幅な向上が困難であるという問題
をある程度カバーすることができる効果がある。
【0091】また、パス・トランジスタ論理回路を構成
する電界効果型トランジスタを、薄膜トランジスタによ
り構成しているため、バルク結晶上に形成したトランジ
スタの構造に起因する、動作マージンの低下,信号波形
の鈍り,ウェル配置の複雑化という問題を回避できる。
【0092】この発明によれば、上記論理回路におい
て、論理回路から、論理演算結果としての信号とその反
転信号の両者を出力するようにしたので、情報は両信号
の差として伝達されることから、上記効果に加えて、動
作マージンがより大きくなる効果がある。
【0093】この発明によれば、上記論理回路におい
て、上記パストランジスタ論理回路を構成する薄膜トラ
ンジスタには、チャネル両側のトランジスタ領域におけ
る寄生抵抗を含めたチャネル幅当たりのオン抵抗が小さ
い方の伝導型の薄膜トランジスタを用いるので、上記の
効果に加えて、より高速に動作させることが可能とな
る。また一方の伝導型のトランジスタのみで構成したと
きには、工程数を削減することができる場合があり、生
産性を大幅に向上させることが可能となる効果がある。
【0094】この発明によれば、上記論理回路におい
て、パス・トランジスタ論理回路を、n型とp型の両方
の伝導型の薄膜トランジスタにより構成したので、1つ
の信号により伝導型の異なるトランジスタを相補的に動
作させることが可能となり、信号の数を削減することも
可能となり、素子や配線の削減により、より低消費電力
化を図ることができるという効果がある。
【0095】この発明によれば、論理回路が構成される
半導体薄膜としてシリコン薄膜を用いるので、従来から
蓄積された、シリコン材料を用いたプロセス技術や設計
技術を活用することができ、論理回路を簡単に製造する
ことができる効果がある。
【0096】この発明によれば、上記論理回路が構成さ
れる半導体薄膜として、ガラス基板上に形成された多結
晶シリコン薄膜を用いるので、駆動能力の高いトランジ
スタを大面積に渡って形成することができ、これによ
り、例えば、表示エリアが大きく、表示品位の高い表示
装置を実現することが可能となるという効果がある。
【0097】この発明によれば、上記論理回路を、液晶
表示装置の画素スイッチと同一基板上に形成するので、
小型・低コストで表示性能の優れた液晶表示装置を提供
することが可能となる。
【0098】この発明に係る液晶表示装置によれば、液
晶表示装置において表示部のトランジスタを駆動制御す
る論理回路を、パス・トランジスタ論理回路を含む構成
とし、しかもこのパス・トランジスタ論理回路を構成す
るトランジスタを薄膜トランジスタとしたので、パス・
トランジスタ論理回路では素子数を少なくできるという
効果により、薄膜トランジスタで論理回路を構成した場
合の、微細化や特性の向上がそのプロセス技術上困難で
あるという点をカバーできる。また、薄膜トランジスタ
は、絶縁膜上に形成されているため、パス・トランジス
タ論理回路ではソース,ドレイン領域と基板との間での
寄生容量の影響を大きく受けるという点を解消すること
ができ、さらに薄膜トランジスタはウェルを必要としな
いため、パス・トランジスタ論理回路で複雑化する素子
の配置の問題を回避できる。
【0099】この結果、パス・トランジスタ論理回路に
おける基板電圧効果による動作マージンの低下、これに
よる出力信号の波形の鈍りを回避でき、さらにウェル構
造に起因して素子のレイアウトが困難になるのを防止で
き、しかも薄膜トランジスタの製造プロセス上の問題に
起因する回路特性の劣化をある程度低減でき、これによ
り占有面積の削減、消費電力の低減、高速動作を実現し
つつ、かつ、動作マージンを大きくした論理回路を搭載
した液晶表示装置を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の第1の実施例によるパ
ス・トランジスタ論理回路の構成例を示す回路図であ
る。図1(b)及び図1(c)はそれぞれ上記パストラ
ンジスタ論理回路を構成する排他的論理和回路及びプル
アップ回路の内部構成を示す図である。図1(d)及び
図1(e)は、排他的論理和回路及びプルアップ回路の
シンボルマークを示している。
【図2】本発明の各実施例のパストランジスタ論理回路
を構成する薄膜トランジスタの構造例を示す断面図であ
る。
【図3】図1に示す第1の実施例のパストランジスタ論
理回路、及び、図9に示す従来のCMOS論理回路の動
作特性を示すシミュレーション波形図である。
【図4】本発明の第2の実施例による論理回路における
パス・トランジスタ論理回路の構成例を示す回路図であ
る。
【図5】図4におけるパストランジスタ論理回路部分
(図5(a))と、それに対応する従来のCMOS論理
回路(図5(b))を示す図である。
【図6】図5(a)、(b)に示すそれぞれの論理回路
の動作特性を示すシミュレーション波形図である。
【図7】図4に示す論理回路が用いられている液晶表示
装置の構成例を説明するための図である。図7(a)は
該液晶表示装置のブロック図、図7(b)該液晶表示装
置を構成する画素部を示す図である。
【図8】従来のCMOS論理回路を構成する基本回路の
例を示す回路図である。図8(a)は反転(INV)回
路の回路図、図8(b)は否定論理積(NAND)回路
の回路図、(c)は否定論理和(NOR)回路の回路図
である。図8(d),(e),(f)は、上記各論理回
路のシンボルマークを示す図である。
【図9】図9(a)は、図1(a)のパストランジスタ
論理回路に対応する従来のCMOS論理回路を示す回路
図である。図9(b)は、図9(a)の回路を構成する
排他的論理和回路の内部構成を示す回路図、図9(c)
はそのシンボルマークを示す図である。
【図10】パス・トランジスタにより構成した論理回路
の基本回路の例を示す回路図である。図10(a)は論
理積/否定論理積(AND/NAND)回路、図10
(b)は論理和/否定論理和(OR/NOR)回路、図
10(c)は排他的論理和/排他的否定論理和(XOR
/XNOR)回路である。図10(d),(e),
(f)は上記各論理回路のシンボルマークを示す図であ
る。
【図11】図1に示すパストランジスタ論理回路が用い
られている、乗算器などに用いられる4−2加算器の構
成例を示す回路図である。
【図12】図4に示す走査信号線駆動回路を、従来のC
MOS論理回路で構成した場合の回路図である。
【図13】本発明の第3の実施例によるデータ信号線駆
動回路に含まれるパス・トランジスタ論理回路の構成例
を示す回路図である。
【図14】図13に示すデータ信号線駆動回路を、従来
のCMOS論理回路で構成した場合の回路図である。
【図15】図16(a)、(b)に示すそれぞれの論理
回路の動作特性を示すシミュレーション波形図である。
【図16】図16(a)は図13におけるパストランジ
スタ論理回路部分及びその後段のインバータ部分を示
し、図16(b)はこれらに対応する従来のCMOS論
理回路部分及びその後段のインバータ部分を示す回路図
である。
【図17】図13及び図14に示すデータ信号線駆動回
路におけるシフトレジスタ部分を示す回路図である。
【図18】図13及び図14に示すデータ信号線駆動回
路の内部ノードでの信号波形を示す図であり、図18
(a)は該データ信号線駆動回路のシフトレジスタ部分
の出力波形、図18(b)は該データ信号線駆動回路の
論理回路部分の出力波形を示している。
【図19】映像信号を1つのデータ信号線に書き込んで
いる期間中における、サンプリングスイッチの開閉によ
る映像信号のレベル変動を示す図である。
【図20】本発明の適用例として、液晶表示装置を構成
する各画素内に、薄膜トランジスタを構成素子として含
むパス・トランジスタ論理回路を設けた構成例を示す図
であり、図20(a)は、画素スイッチと液晶容量及び
補助容量との間にパス・トランジスタ論理回路を設けた
構成、図20(b)は、画素スイッチの代わりにパス・
トランジスタ論理回路を設けた構成を示す。
【符号の説明】
21,22,23,24 nチャネル型トランジスタ 100 薄膜トランジスタ 101 絶縁性基板 102a チャネル領域 102b ソース領域 102c ドレイン領域 103 ゲート電極 104 ゲート絶縁膜 105 層間絶縁膜 106a,106b ソース電極,ドレイン電極 110,200 論理回路 111a,111b,111c 排他的論理和回路 112 プルアップ回路 4,5,6,120,130 パストランジスタ論理回
路 VCC 電源電圧 GND 接地電圧 SPS スタート・パルス CLK,/CLK クロック信号 GPS ゲート・パルス SR シフト・レジスタ NAND3 3入力否定論理積回路 CLKG,CLKS クロック信号 SPSG,SPSS スタート・パルス GLi 走査信号線 DATA 映像信号 GD 走査線駆動回路 SD データ線駆動回路 SLj データ信号線 PIXEL 画素 CL 液晶容量 CS 補助容量 SW スイッチング素子 C1,C2 桁上げ信号 S 和信号 Cin 桁上げ入力信号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電界効果型トランジスタにより構
    成され、複数の2値論理信号により、各内部ノードが浮
    遊状態になることなく動作する論理回路であって、 そのゲート電極、及びそのドレインあるいはソース電極
    に、異なる2値論理信号が入力される電界効果型トラン
    ジスタを複数組み合わせてなり、これらのトランジスタ
    のソースあるいはドレイン電極の共通接続ノードから、
    該2値論理信号に基づく論理出力が出力されるパストラ
    ンジスタ論理回路を含み、 該パストランジスタ論理回路を構成する電界効果型トラ
    ンジスタは、半導体薄膜上に形成された薄膜トランジス
    タである論理回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の論理回路において、 前記パストランジスタ論理回路は、前記2値論理信号を
    受けてこれに基づく論理出力を出力する薄膜トランジス
    タを複数備え、出力信号として、論理演算結果としての
    信号とその反転信号の両者を出力するよう構成したもの
    である論理回路。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の論理回路にお
    いて、 前記パストランジスタ論理回路を構成する薄膜トランジ
    スタには、 チャネル両側のトランジスタ領域における寄生抵抗を含
    めたチャネル幅当たりのオン抵抗が小さい方の伝導型の
    薄膜トランジスタを用いている論理回路。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の論理回路において、 前記パストランジスタ論理回路は、前記2値論理信号を
    受けてこれに基づく論理出力を出力する薄膜トランジス
    タとして、N型及びP型の両方の伝導型の薄膜トランジ
    スタを備えている論理回路。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の論
    理回路において、 前記半導体薄膜は、非晶質、多結晶、または単結晶のシ
    リコン薄膜である論理回路。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の論理回路において、 前記半導体薄膜は、ガラス基板上に形成された多結晶シ
    リコン薄膜である論理回路。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の論
    理回路において、 前記パストランジスタ論理回路が液晶表示装置の画素ス
    イッチと同一基板上に形成されている論理回路。
  8. 【請求項8】 絶縁基板上に、少なくとも、マトリクス
    状に配列してなる複数の画素と、該画素の各列毎に設け
    られ、画素へデータ信号を供給するための複数のデータ
    信号線と、該画素の各行毎に設けられ、該データ信号の
    画素への書き込みを制御する走査信号線と、各データ信
    号線へデータ信号を書き込むデータ信号線駆動回路と、
    各走査信号線を制御する走査信号線駆動回路とを備え、 該データ信号線駆動回路、該走査信号線駆動回路、及び
    該画素のうちの少なくとも1つは、複数の電界効果型ト
    ランジスタにより構成され、複数の2値論理信号によ
    り、各内部ノードが浮遊状態になることなく動作する論
    理回路を有し、 該論理回路は、 そのゲート電極、及びそのドレインあるいはソース電極
    に、異なる2値論理信号が入力される電界効果型トラン
    ジスタを複数組み合わせてなり、これらのトランジスタ
    のソースあるいはドレイン電極の共通接続ノードから、
    該2値論理信号に基づく論理出力が出力されるパストラ
    ンジスタ論理回路を含み、 該パストランジスタ論理回路を構成する電界効果型トラ
    ンジスタは、半導体薄膜上に形成された薄膜トランジス
    タである液晶表示装置。
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