JP2708006B2 - 薄膜集積回路 - Google Patents
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Description
多結晶シリコン等の非単結晶シリコンからなる薄膜トラ
ンジスタを用いた薄膜集積回路に関するものであり、特
に、薄膜トランジスタの閾値電圧の変動を回復させる手
段を有する薄膜集積回路に関する。
スの小型化指向が高まり、ファクシミリ等の画像原稿読
み取り装置においては密着イメージセンサが多く用いら
れるようになってきている。又、画像表示装置において
は液晶ディスプレイパネル等が多く見られるようになっ
てきている。
である画素は光電変換素子により構成されるが、それぞ
れの画素に対して一対一対応で信号処理回路を用意した
のでは、デバイス全体のうち画素部分の占有面積に対し
て信号処理回路の占有面積の方が非常に大きくなってし
まい、小型化の利点を生かすことができないばかりでな
く信号処理回路のコストが高くなってしまう。一方、液
晶ディスプレイパネルの場合も同様であり、特に液晶デ
ィスプレイパネルは一般に二次元表示であるため、前述
のような画素と一対一対応の信号処理回路ではデバイス
の構成自体が物理的に不可能となる。
して、密着イメージセンサでは画素群を複数個にブロッ
ク化し、これらのブロックをマトリクス配線することに
より、1ブロック毎に画像読み取り信号を順次取り出す
方式が採られている。又、液晶ディスプレイパネルでは
画素群を走査線毎にブロック化し、これらのブロックを
マトリクス配線することにより、1ブロック毎に画素表
示信号を順次画素に書き込む方式が採られている。
て薄膜トランジスタからなるスイッチ素子を設けてこれ
らのスイッチ素子をブロック単位で順次選択する方式と
し、その選択を行うためのシフトレジスタ回路を個別の
ICによって構成する方式から薄膜トランジスタで構成
する方式に変更することにより、スイッチ素子とシフト
レジスタ回路とを同一基板上に形成したものが提案され
ている。この方式によるシフトレジスタ回路としては、
従来、図7に示すものが知られている。この回路の動作
を図8に用いて説明する。薄膜トランジスタTr12,T
r32のドレイン電極にはクロックΦ1 が、印加され、T
r22,Tr42のドレイン電極にはクロックΦ1 と逆位相
のクロックΦ2 が印加されている。トランジスタTr11
のゲート電極にハイレベル(以下、Hレベルと記す)の
スタートパルスDが印加されるとTr11がオン状態にな
って、ノードA1が電源電圧VDDまで充電される。ノー
ドA1 は、Tr12のゲート〜ドレイン間電極容量、ゲー
ト〜ソース間電極容量およびTr13のゲート〜ドレイン
間電極容量からなるキャパシタを形成している。スター
トパルスDがロウレベル(以下、Lレベルと記す)に下
がるとTr11はオフ状態となり、ノードA1 は電荷を保
持する。
と、ブートストラップ効果によりノードA1 の電位は電
源電圧VDD以上にまで引き上げられると同時に、駆動用
トランジスタTr12を通して出力Q1 がHレベルとなっ
て、負荷Z1 を駆動する。そしてクロックΦ1 がLレベ
ルに下がると出力Q1 はLレベルに下がり、続いて出力
Q2 がHレベルに上がるので、リセット用トランジスタ
Tr13のゲート電極がHレベルになり、トランジスタT
r13がオン状態になる。その結果、ノードA1 の電位は
グランドレベルにリセットされてTr12はオフ状態とな
る。以上のようにして、出力Qは順次シフトしていく。
しているため、薄膜トランジスタTr12のゲート電極に
電源電圧VDDによりも高い電圧を印加することができ、
その結果、トランジスタTr12から十分なオン電流を取
り出すことができるという利点がある。また、駆動用ト
ランジスタからグランド電位に直接流れる回路貫通電流
がないため、消費電力の小さいシフトレジスタ回路を実
現することができる。
状態になっている時間が長いため、外部からのノイズ等
によりノードAの電位が不安定に変動し、シフトレジス
タ回路が誤動作し易いという欠点がある。例えば図8の
例では、スタートパルスDまたは出力Q2 がHレベルの
時にしかノードA1 が所定の電位に固定されない。従っ
て誤動作を防止するためには、ノードAがHレベルにあ
るとき以外は常にノードAをLレベルに固定すれば良
く、図7のリセット用トランジスタTr13のゲート電極
にHレベル電圧を与えておけばよい。
多結晶薄膜トランジスタは、ゲート絶縁膜と半導体膜と
の界面及び各々の膜内部に欠陥が存在するために、閾値
電圧が変動するという現象が生じ易い。すなわち、薄膜
トランジスタにゲート〜ソース間電圧を印加した場合、
その電圧が正の場合には閾値電圧が正に変動する。ま
た、ゲート〜ソース間電圧が負の場合には逆に閾値電圧
が負に変動する。これらの変動量は一般に、印加するゲ
ート〜ソース間電圧値及びその印加時間に比例すること
が知られている。この閾値電圧変動は界面及び膜の欠陥
を減らすことによりある程度は改善することができる
が、上記のような非単結晶トランジスタでは閾値電圧変
動を根本的になくすことは難しいのが現状である。
時間の正(Hレベル)電圧を印加することは、リセット
用トランジスタTr13の閾値電圧を正に変動させるの
で、トランジスタTr13をオン状態にさせるゲート〜ソ
ース間電圧が一定であれば薄膜トランジスタのオン電流
が低下することになる。従って、トランジスタTr13は
ノードA1 を十分にリセットすることができなくなり、
ひいてはシフトレジスタ回路の誤動作を招くことにな
る。
タを用いた場合の問題点の対策としては、例えば特開平
5−267636号公報に開示された技術が知られてい
る。図9に上記公報記載の回路図を示す。図9において
トランジスタTr3 ,Tr4はノードAリセット用トラ
ンジスタで、これらのトランジスタに各々正のゲート〜
ソース間電圧を時系列的に印加することにより、個々の
トランジスタに対するゲート〜ソース間電圧印加時間を
減少させて、閾値電圧変動量を緩和している。また、ト
ランジスタTr12のゲート電極部におけるブートストラ
ップ効果を利用して、駆動用トランジスタTr12のゲー
ト電極に電源電圧VDDよりも高い電圧を印加できるよう
にすることにより、駆動用トランジスタのオン電流を大
きく確保するようにしている。更に、キャパシタCB を
介してのブートストラップ効果によりリセット用トラン
ジスタTr3 ,Tr4 の閾値電圧が正方向に変動して
も、ある程度のオン電流を確保してリセット能力を高め
るようにしている。
めにゲート〜ソース間に負電圧を印加する方式が特開平
5−30278号公報に開示されている。図10は、上
記公報記載の回路図を示す。電圧端子VC1には負電圧を
設定しておく。抵抗R11はトランジスタTr12,Tr13
によるインバータの負荷抵抗(トランジスタTr12が負
荷トランジスタで、この負荷抵抗値と駆動トランジスタ
Tr13のオン抵抗の比は6:1以上が望ましい)よりも
十分大きな抵抗値としておく。インバータ出力がLレベ
ルになり、更にパストランジスタTr11がオフ状態にな
ると、抵抗R11を通して負電圧がトランジスタTr13の
ゲート電極に印加されるようになっている。これによ
り、正に変動した閾値電圧を元に戻す。
技術には、以下のような問題点があった。先ず、特開平
5−267636号公報記載の回路では、複数のリセッ
ト用トランジスタを用いたとしても、正のゲート〜ソー
ス間電圧が印加される限り閾値電圧変動を完全に防止す
ることはできない。しかも、この例ではキャパシタCB
におけるブートストラップ効果を利用してリセット用ト
ランジスタのゲート〜ソース間電圧を上昇させている
が、これは結局のところ正の閾値電圧変動を増加させる
ことになり、シフトレジスタ回路の動作寿命を十分に伸
ばすことができないという問題点がある。
回路には、回路構成がインバータ方式であるため、回路
の貫通電流があり消費電力が大きいという問題点があ
る。ところで、シフトレジスタ回路が駆動する負荷は本
発明の製品分野から見ると、マトリクス配線およびそれ
に接続されたセンサ素子あるいは薄膜トランジスタから
なるスイッチ素子である。よって、駆動する負荷の電気
的性質は抵抗と容量の分布定数回路と見なすことができ
る。このうち抵抗についてはマトリスク配線導体の抵抗
分であり、容量についてはマトリクス配線導体の容量分
と、センサ素子あるいはスイッチ素子の寄生容量分であ
る。これらのうち抵抗分は、配線材料を電気抵抗の小さ
いアルミニウム等で形成することにより大幅に低減する
ことができる。しかし、容量分は製造プロセス上、大幅
な低減を実現するのは難しいのが現状である。
考えた場合、出力がLレベル→Hレベルに変化するとき
の時定数はトランジスタTr12の抵抗値と負荷容量とに
よって決定される。また、出力がHレベル→Lレベルに
変化するときの時定数はトランジスタTr13のオン抵抗
と負荷容量とによって決定される。従って、望ましい回
路定数設定条件では、Lレベル→Hレベルに変化すると
きの時定数はHレベル→Lレベルに変化するときの時定
数の6倍となってしまい、シフトレジスタ回路の出力パ
ルス形状が立ち上がりと立ち下がりとで非対称になって
しまう。このため、立ち上がり時間が所望の時定数にな
るようにトランジスタTr12のサイズを決定した場合、
トランジスタTr13の素子サイズが非常に大きくなって
しまい、シフトレジスタ回路の占有面積が大きくなりデ
バイスの小型化が困難となる。さらに、素子サイズが大
きくなると素子寄生容量も大きくなるので、抵抗R11に
よる負荷電圧印加の時定数も長くなり、十分な閾値電圧
変動回復効果が得られなくなるという問題点がある。
課題に鑑み、負荷の駆動能力を増大させつつ、低消費電
力化、小型化を実現し、且つ閾値電圧変動のある薄膜ト
ランジスタを用いた場合であっても閾値電圧変動を回復
させることにより、長期間に渡って誤動作のない、高信
頼性の薄膜集積回路を提供することにある。
は、シフトレジスタ回路を薄膜トランジスタで構成した
薄膜集積回路において、ブートストラップ効果により駆
動用トランジスタの駆動能力を増大させ、且つ薄膜トラ
ンジスタの閾値電圧変動を回復させるために、負電圧を
持つ信号をリセット用トランジスタを初めとするリセッ
ト用回路に印加することを特徴とするものである。
トランジスタのような薄膜素子からなる複数の回路と、
前記複数の回路のそれぞれを負荷としそれら負荷をスタ
ートパルスの入力に応じて順次交互に駆動して行くため
の、薄膜トランジスタを用いて構成されたシフトレジス
タであって、信号入力点に与えられた信号をシフトパル
スにより信号出力点に転送しその出力信号により負荷を
駆動する信号転送回路を単位としてこれを複数縦列に接
続し、それぞれの信号転送回路に交互に逆位相のシフト
パルスを加えて得られる並列の出力信号で前記負荷を駆
動する構成のシフトレジスタとを備える薄膜集積回路に
おいて、前記単位の信号転送回路は、ゲート電極を信号
入力点とする入力トランジスタと、ゲート電極が前記入
力トランジスタの一方の主電極に接続され一方の主電極
を信号出力点としてその信号出力点に負荷が接続される
駆動トランジスタとを含み、前記信号入力点に入力され
たパルス信号を、前記駆動トランジスタのゲート電極部
に付随する容量の電荷蓄積作用と前記駆動トランジスタ
の他方の主電極へのシフトパルスの印加とに基づいて、
ブートストラップ効果を伴うダイナミック動作で前記信
号出力点に転送する構成の信号転送部と、一方の主電極
が前記駆動トランジスタのゲート電極に接続されて、前
記駆動トランジスタが遮断状態のときその遮断状態を保
たせるリセットトランジスタと、初段の信号転送回路に
入力されたスタートパルスが最終段の信号転送回路に順
次転送されてゆくそのシフト動作中の駆動トランジスタ
が遮断状態にある期間、前記リセットトランジスタのゲ
ート電極に、基準電位に対して負の電圧と正の電圧とを
交互に印加するゲート電圧制御手段とを備えることを特
徴とする。
圧と負電圧とを、前記スタートパルスに同期して同一周
波数で、デューティ比50%で交互に発生する第1の電
圧発生手段と、前記駆動トランジスタが導通状態にある
とき、前記第1の電圧発生手段の出力点の電位を0電位
に強制する第2の電圧発生手段とから成ることを特徴と
する。
圧供給端子と負直流電圧供給端子との間に直列に接続さ
れ、その直列接続点が前記リセットトランジスタのゲー
ト電極に接続された第1,第2の2つのトランジスタ
と、それら2つのトランジスタの直列接続点と0電位点
との間に電流経路を成すように接続された第3のトラン
ジスタとを含み、前記第1のトランジスタには、前記正
直流電圧と負直流電圧とで決まる振幅をもち前記シフト
パルスと同位相のパルス信号をゲート入力として与え、
前記第2のトランジスタには、前記第1のトランジスタ
のゲート入力と同一振幅で逆位相のパルス信号を与え
て、2つのトランジスタが前記シフトパルスに応じて交
互に導通状態になって前記リセットトランジスタのゲー
ト電極に前記正電圧と前記負電圧とを交互に加えるよう
にすると共に、前記第3のトランジスタには、前記信号
出力点の信号をゲート入力として与えて、前記駆動トラ
ンジスタが導通状態にあるとき前記第3のトランジスタ
が導通状態になって前記リセットトランジスタのゲート
電圧を0に強制するように構成したことを特徴とする。
照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例による
薄膜集積回路中のシフトレジスタ回路の回路図であり、
また図2はそのタイムチャートである。図1,2を参照
して、トランジスタTr11, Tr15のドレイン電極には
正の電源電圧V1 が印加され、トランジスタTr16のソ
ース電極には負の電源電圧V2 が印加されている。クロ
ックΦ1 は0〜V1の電圧振幅を持ち、クロックΦ2 は
クロックΦ1 と振幅が等しく且つ逆位相のクロックであ
る。また、クロックΦ1RはクロックΦ1 と同位相で且つ
V2 〜V1 の電圧振幅を持ち、クロックΦ2Rはクロック
Φ1Rと振幅が等しく且つ逆位相のクロックである。
ルのスタートパルスDが印加されるとトランジスタTr
11がオン状態になり、ノードA1 が電源電圧V1 まで充
電される。なお、ノードA1 はトランジスタTr12のゲ
ート〜ドレイン間電極容量、ゲート〜ソース間電極容量
およびトランジスタTr13のゲート〜ドレイン間電極容
量からなるキャパシタを形成している。スタートパルス
DがLレベルに下がるとトランジスタTr11はオフ状態
となり、ノードA1 は電荷を保持する。
と、ブートストラップ効果によりノードA1 の電位は電
源電圧VDD以上にまで引き上げられると同時に、駆動用
トランジスタTr12を通して出力Q1 がHレベルとなっ
て負荷Z1 を駆動する。
ると、出力Q1 がLレベルに下がると同時にブートスト
ラップ効果によりノードA1 の電位が電源電圧VDDに戻
る。
プ効果を利用しているため、薄膜トランジスタTr12の
ゲート電極に電源電圧VDDよりも高い電圧を印加でき、
その結果トランジスタTr12から十分なオン電流を取り
出すことができる。従って、ブートストラップ効果を利
用しない場合に比べてトランジスタTr12の素子サイズ
を小さくすることができる。一般に、シフトレジスタ回
路を構成するトランジスタの中で最も大きな駆動能力を
必要とされるのは駆動用トランジスタであるので、この
トランジスタの素子サイズを小さくすることは、シフト
レジスタ回路の小型化に大きく寄与する。
タからグランド電位に直接流れる回路貫通電流がないた
め、シフトレジスタ回路の消費電力が小さいという利点
がある。
説明する。ノードR1 は通常はトランジスタTr15,T
r16が交互にオン・オフすることにより、電位V1 ,V
2 に交互に固定される。すなわち、ノードR1 の電位は
V1 〜V2 の電圧振幅を持ったデューティ比50%のパ
ルス波となっている。ここで、負荷Z1 が駆動される状
態、すなわち出力Q1 が0→Hレベルになる状態を考え
る。このときトランジスタTr15がオン状態になること
により、ノードR1 の電位は本来V2 →V1 に変化する
が、同時にトランジスタTr14もオン状態になるので、
ノードR1 の電圧は0に固定される。この状態ではトラ
ンジスタTr13はオフ状態のままであり、ノードA1 は
リセットされない。但し、トランジスタTr14のサイズ
はトランジスタTr15,Tr16に比べて十分大きいもの
とする。
〜ソース間に印加される電圧を見てみると、トランジス
タTr13,Tr15,Tr16のゲート電圧は、正負の電圧
振幅V1 〜V2 を持つデューティ比50%のパルス波と
なっている。薄膜トランジスタの閾値電圧が正負の方向
に変動することは先にも述べたが、絶対値が等しく互い
に逆極性のゲート〜ソース間電圧を印加した場合のそれ
ぞれの閾値電圧変動量は必ずしも等しくはならず、一般
的には正電圧による閾値電圧変動量の方が負電圧による
ものよりも2〜4倍程度大きい。従って、それぞれの変
動量に応じた正負電圧V1 ,V2 を設定して閾値電圧変
動量とその回復量とをバランスさせる。具体例としては
|V1 /V2 |=2〜4となる正電圧V1 及び負電圧V
2 をそれぞれ印加することにより、閾値電圧変動量を非
常に小さく抑えることが可能となる。これにより、長期
間に渡ってシフトレジスタ回路の安定動作を維持するこ
とができる。
デューティ比50%のパルス波によって逐次リセットさ
れるので、ノードA1 は外部ノイズに対して安定性を確
保することができる。
する。図3は、本発明の第2の実施例による薄膜集積回
路中のシフトレジスタ回路の回路図であり、また図4は
そのタイムチャートである。シフト動作は第1の実施例
と同様である。
て説明する。ノードR1 は通常はトランジタTr15,T
r16が交互にオン・オフすることにより、電位V1 ,V
2 に交互に固定されている。すなわち、ノードR1 の電
位は、V1 〜V2 の電圧振幅を持ったデューティ50%
のパルス波となっている。ここで、負荷Z1 が駆動され
る直前では前段の負荷Z0 が駆動されるので、出力Q0
がHレベルになりトランジスタTr17がオン状態にな
る。従ってノードR1 の電位は本来V1 →V2 に変化す
るところを、トランジスタTr17により0に固定され
る。そして負荷Z1が駆動されるときにはトランジスタ
Tr14がオン状態になるので、ノードR1 の電位は0を
維持する。これらの一連の状態ではトランジスタTr13
はオフ状態のままであり、ノードA1 はリセットされな
い。但し、トランジスタTr14のサイズはトランジスタ
Tr15,Tr16に比べて十分大きいものとする。
変化する時においても、トランジスタTr13は安定的に
オフ状態を維持することができる。
する。図5は、本発明の第3の実施例による薄膜集積回
路中のシフトレジスタ回路の回路図である。尚、タイム
チャートは、第1の実施例によるものと同じである。こ
の実施例では、第1の実施例に加えて出力Q1側にもリ
セット用トランジスタTr17を設けることにより、ノー
ドA1がLレベルで駆動用トランジスタTr12がオフの
状態すなわち非選択状態であっても、出力Q1の電位を
外部ノイズに対して安定的にグランドレベルに固定する
ことができる。
する。図6は、本発明の第4の実施例による薄膜集積回
路中のシフトレジスタ回路の回路図である。尚、タイム
チャートの第2の実施例によるものと同じである。本実
施例では第2の実施例に加えて、出力Q1 側にもリセッ
ト用トランジスタTr17を設けることにより、ノードA
1 がLレベルで駆動用トランジスタTr12がオフの状態
すなわち非選択状態であっても、出力Q1 の電位を外部
ノイズに対して安定的にグランドレベルに固定すること
ができる。また、出力Q1 がHレベルに変化する時にお
いても、トランジスタTr13は安定的にオフ状態を維持
することができる。
回路は、ブートストラップ効果を伴うダイナミック動作
型のシフトレジスタ回路を備え、そのシフトレシスタ回
路のリセット用トランジスタのゲート電極に、一連のシ
フト動作中、負電圧と正電圧とを交互に加えるように構
成している。
動作による低消費電力性と、ブートストラップ効果によ
る高負荷駆動能力とを兼ね備え、小型で且つ外部からの
ノイズに対して安定な動作をするシフトレジスタ回路を
備える薄膜集積回路を提供できる。しかも、そのシフト
レジスタ回路は、一連のシフト動作を行ないながら、同
時に、これを構成する薄膜トランジスタの閾値電圧変動
を回復させつつ動作するので、長期間に渡って誤動作せ
ず、信頼性が非常に高い。
いられるシフトレジスタ回路の回路図である。
ャート図である。
いられるシフトレジスタ回路の回路図である。
ャート図である。
いられるシフトレジスタ回路の回路図である。
いられるシフトレジスタ回路の回路図である。
る従来のシフトレジスタ回路の一例の回路図である。
ャート図である。
る従来のシフトレジスタ回路の他の例の回路図である。
れる従来のシフトレジスタ回路の更に他の例の回路図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 同一の絶縁性基板上に、薄膜トランジス
タのような薄膜素子からなる複数の回路と、前記複数の
回路のそれぞれを負荷としそれら負荷をスタートパルス
の入力に応じて順次交互に駆動して行くための、薄膜ト
ランジスタを用いて構成されたシフトレジスタであっ
て、信号入力点に与えられた信号をシフトパルスにより
信号出力点に転送しその出力信号により負荷を駆動する
信号転送回路を単位としてこれを複数縦列に接続し、そ
れぞれの信号転送回路に交互に逆位相のシフトパルスを
加えて得られる並列の出力信号で前記負荷を駆動する構
成のシフトレジスタとを備える薄膜集積回路において、 前記単位の信号転送回路は、ゲート電極を信号入力点と
する入力トランジスタと、ゲート電極が前記入力トラン
ジスタの一方の主電極に接続され一方の主電極を信号出
力点としてその信号出力点に負荷が接続される駆動トラ
ンジスタとを含み、前記信号入力点に入力されたパルス
信号を、前記駆動トランジスタのゲート電極部に付随す
る容量の電荷蓄積作用と前記駆動トランジスタの他方の
主電極へのシフトパルスの印加とに基づいて、ブートス
トラップ効果を伴うダイナミック動作で前記信号出力点
に転送する構成の信号転送部と、 一方の主電極が前記駆動トランジスタのゲート電極に接
続されて、前記駆動トランジスタが遮断状態のときその
遮断状態を保たせるリセットトランジスタと、 初段の信号転送回路に入力されたスタートパルスが最終
段の信号転送回路に順次転送されてゆくそのシフト動作
中の駆動トランジスタが遮断状態にある期間、前記リセ
ットトランジスタのゲート電極に、基準電位に対して負
の電圧と正の電圧とを交互に印加する ゲート電圧制御手
段とを備えることを特徴とする薄膜集積回路。 - 【請求項2】 請求項1記載の薄膜集積回路において、前記ゲート電圧制御手段 が、正電圧と負電圧とを、前記
スタートパルスに同期して同一周波数で、デューティ比
50%で交互に発生する第1の電圧発生手段と、前記駆
動トランジスタが導通状態にあるとき、前記第1の電圧
発生手段の出力点の電位を0電位に強制する第2の電圧
発生手段とから成ることを特徴とする薄膜集積回路。 - 【請求項3】 請求項2記載の薄膜集積回路において、 前記ゲート電圧制御手段は、正直流電圧供給端子と負直
流電圧供給端子との間に直列に接続され、その直列接続
点が前記リセットトランジスタのゲート電極に接続され
た第1,第2の2つのトランジスタと、それら2つのト
ランジスタの直列接続点と0電位点との間に電流経路を
成すように接続された第3のトランジスタとを含み、 前記第1のトランジスタには、前記正直流電圧と負直流
電圧とで決まる振幅をもち前記シフトパルスと同位相の
パルス信号をゲート入力として与え、前記第2のトラン
ジスタには、前記第1のトランジスタのゲート入力と同
一振幅で逆位相のパルス信号を与えて、2つのトランジ
スタが前記シフトパルスに応じて交互に導通状態になっ
て前記リセットトランジスタのゲート電極に前記正電圧
と前記負電圧とを交互に加えるようにすると共に、 前記第3のトランジスタには、前記信号出力点の信号を
ゲート入力として与えて、前記駆動トランジスタが導通
状態にあるとき前記第3のトランジスタが導通状態にな
って前記リセットトランジスタのゲート電圧を0に強制
するように構成したことを特徴とする薄膜集積回路。 - 【請求項4】 請求項3記載の薄膜集積回路において、
前記第3のトランジスタに並列に第4のトランジスタを
接続し、その第4のトランジスタのゲート電極を、前段
の信号転送回路の信号出力点に接続したことを特徴とす
る薄膜集積回路。 - 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の薄膜集積回
路において、 前記ゲート電圧制御手段に、前記信号出力点と前記0電
位点との間に電流経路を成すように接続された第5のト
ランジスタを設け、その第5のトランジスタのゲート電
極を前記第1及び第2のトランジスタの直列接続点に接
続したことを特徴とする薄膜集積回路。
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