JPH0872613A - 電動ミラー - Google Patents

電動ミラー

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JPH0872613A
JPH0872613A JP16264895A JP16264895A JPH0872613A JP H0872613 A JPH0872613 A JP H0872613A JP 16264895 A JP16264895 A JP 16264895A JP 16264895 A JP16264895 A JP 16264895A JP H0872613 A JPH0872613 A JP H0872613A
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Kazunari Horimuki
一成 堀向
Shinji Nakagawa
慎治 中川
Toru Wake
徹 和気
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ISHIZAKI HONTEN KK
Ishizaki Honten Co Ltd
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ISHIZAKI HONTEN KK
Ishizaki Honten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミラー本体の回動抵抗力を大きくすることな
く、簡単な構成で使用位置におけるミラー本体のがたつ
きを防止する。 【構成】 ミラー本体1の回動範囲を使用位置と格納位
置との間に規制する回動範囲規制機構と、支持軸5の周
囲に取り付けられたサンギヤ23と、このサンギヤ23
に噛み合うプラネタリギヤ15と、このプラネタリギヤ
15を駆動する回転駆動機構6とを設けるとともに、プ
ラネタリギヤ15を回転させることにより上記ミラー本
体1を回動させる駆動力を付与する電動モータからなる
回転駆動源と、一定限度の駆動トルクが作用した場合に
上記回転駆動源の駆動力がプラネタリギヤ15に伝達さ
れるのを規制する摩擦クラッチ18と、上記ミラー本体
1の回転規制状態において駆動回路を切り換える切換手
段26とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に装備される
電動ミラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のドア等に折畳可能に装着される
サイドミラーは、一般に車体の側方に突出した状態で使
用されるが、この状態でミラー本体が停車時に通行人の
邪魔にならないようにするとともに、上記ミラー本体が
障害物に接触して破損等することのないように上記使用
位置と車体に沿った格納位置との間で回動可能な状態で
車体に装着されている。
【0003】さらに近年は、運転者等が車室内から遠隔
操作で上記ミラー本体を回動させるように構成された電
動ミラーも提案されている。このような電動ミラーにお
いては、ミラー本体を上記使用位置および格納位置で確
実に停止させることが必要であるのに加え、上記使用位
置でのミラー本体の保持剛性を高く維持することが望ま
れる。すなわち、上記使用位置で、駆動伝達用に設けら
れている歯車同士のバックラッシュに起因してミラー本
体ががたつき易い状態にあると、車両の高速運転時にミ
ラー本体が振動することによって視界不良や騒音等の要
因となるとともに、ドア閉め時に異音が発生する要因と
なるため、上記のようながたつきを極力抑制することが
望ましい。
【0004】しかしながら、ミラー本体のがたつきを防
止するためにミラー本体の回動抵抗力を大きく設定する
と、この大きな回動抵抗力に抗してミラー本体を回動さ
せるために大きな駆動力が必要となり、この駆動力を得
るために大型のモータや減速比の大きな駆動伝達機構を
用いなければならず、ミラー本体の小型化の妨げとなっ
ていた。
【0005】そこで、実開昭63−169341号公報
には、ベース側にシャフトを立てるとともに、ミラー本
体に正逆転可能な電動モータを内蔵させ、この電動モー
タの駆動力を歯車機構等により上記シャフト回りのミラ
ー本体の駆動力に変換し、かつミラー本体の回動を起立
位置(使用位置)と格納位置とで停止させる規制手段を
設け、この規制手段によりミラー本体の回動が強制的に
規制された場合におけるモータ電流の変化に基づいて上
記ミラー本体が使用位置および格納位置に達したことを
検出し、この検出時に電動モータを停止させるように制
御する装置が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
装置によれば、ミラー本体が使用位置あるいは格納位置
に達してその回動が規制されてから上記歯車同士のバッ
クラッシュを詰める状態まで強制的に電動モータが駆動
され、モータ電流が一定以上に上昇した時点で電動モー
タの作動が停止されるので、ミラー本体の回転抵抗力を
特に大きく設定することなく、使用位置において上記バ
ックラッシュに起因したミラー本体のがたつきを防止で
きるという利点がある。この反面、ミラー本体が使用位
置および格納位置に達した時のモータ電流の変化を検出
し、この検出結果に基づいて電動モータの駆動制御を行
うようにしているので、このような制御を行うために複
雑な制御回路が必要であり、製造コストが高くなるとい
う問題がある。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
れされたものであり、ミラー本体の回動抵抗力を大きく
することなく、しかも簡単な構成でミラー本体のがたつ
きを効果的に防止できる電動ミラーを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
車体に突設された支持軸を支点にしてミラー本体が回動
可能に支持された電動ミラーにおいて、上記ミラー本体
の回動範囲を使用位置と格納位置との間に規制する回動
範囲規制機構と、上記支持軸の周囲に取り付けられたサ
ンギヤと、上記ミラー本体側に回転可能に取り付けられ
て上記サンギヤに噛み合うプラネタリギヤと、このプラ
ネタリギヤを駆動する回転駆動機構とを設けるととも
に、プラネタリギヤを回転させることにより上記ミラー
本体を上記格納位置および使用位置に回動させる駆動力
を付与する回転駆動源と、一定限度の駆動トルクが作用
した場合に上記回転駆動源の駆動力がプラネタリギヤに
伝達されるのを規制する摩擦クラッチとを上記回転駆動
機構に設け、かつ上記回転駆動源の作動時にミラー本体
の回動を回動範囲規制機構により規制した状態で回転駆
動源の駆動を停止し、かつその逆方向への駆動のみを許
容するように上記回転駆動源の駆動回路を切り換える切
換手段を設けたものである。
【0009】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の電動ミラーにおいて、車体の左右に設けられた両ミラ
ーの回転駆動源を同時に操作する操作スイッチと、共通
の駆動回路とを設けるとともに、回転駆動源の作動時に
ミラー本体の回動を回動範囲規制機構により規制した状
態で上記両回転駆動源の駆動を同時に停止し、かつその
逆方向への駆動のみを許容するように上記駆動回路を切
り換える切換手段を設けたものである。
【0010】請求項3に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の電動ミラーにおいて、回転駆動源の駆動力を
プラネタリギヤに伝達する回転駆動機構と並列に、回転
駆動源の駆動力を切換手段に伝達する動力伝達機構を設
け、この動力伝達機構の減速比を上記回転駆動機構の減
速比よりも小さな値に設定したものである。
【0011】請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3
のいずれかに記載の電動ミラーにおいて、回転駆動源の
駆動力を回転駆動機構に入力する第1ウォームギヤと、
プラネタリギヤに直結された出力ギヤに駆動力を伝達す
る第2ウォームギヤとを設け、この第1,第2ウォーム
ギヤの間に摩擦クラッチを配設したものである。
【0012】請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4
のいずれかに記載の電動ミラーにおいて、回動範囲規制
機構に、ミラー本体を使用位置に係止する第1係止部
と、ミラー本体をオーバラン位置に係止する第2係止部
とを設けたものである。
【0013】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、回転駆動源
を作動させて格納位置にあるミラー本体を使用位置に突
出させ、あるいは使用位置にあるミラー本体を格納位置
に変位させる際に、回動範囲規制機構によってミラー本
体の回転が規制されて回転駆動源の駆動トルクが増大
し、この駆動トルクが一定限度以上となった時点で、摩
擦クラッチがスリップして一定限度以上の駆動力がプラ
ネタリギヤに伝達されることが阻止される。そして、上
記回動範囲規制機構によってミラー本体の回転が規制さ
れた状態となると、切換手段により回転駆動源の駆動回
路が開状態とされて回転駆動源の作動が停止されるとと
もに、この回転駆動源を上記回転方向と逆方向にのみ回
転させることができるように上記駆動回路が切り換えら
れることになる。
【0014】また、上記請求項2記載の発明によれば、
ミラー本体の回転駆動時に、上記回動範囲規制機構によ
ってミラー本体の回転が規制された状態となると、切換
手段により左右の回転駆動源の作動が同時に停止される
とともに、この両回転駆動源を上記回転方向と逆方向に
のみ回転させることができるように上記駆動回路が切り
換えられることになる。
【0015】また、上記請求項3記載の発明によれば、
回転駆動源から動力伝達機構によって切換手段に伝達さ
れる駆動力に応じ、この切換手段を構成するスイッチア
ッセンブリ等が速い速度で駆動され、このスイッチアッ
センブリがオン状態からオフ状態に変化する際に、その
接点部が迅速に離間することになる。
【0016】さらに、上記請求項4記載の発明によれ
ば、ミラー本体の回転駆動時に、回転駆動源の回転駆動
力が第1,第2ウォームギヤによって二段階に減速され
てプラネタリギヤに伝達されることになる。また、ミラ
ー本体の停止状態においてこのミラー本体に逆駆動力が
入力された場合には、この逆駆動力が回転駆動源に伝達
されることが第2ウォームギヤの設置部において遮断さ
れることになる。
【0017】また、上記請求項5記載の発明によれば、
使用位置にあるミラー本体を前方に押動する外力が作用
し、ミラー本体が回動範囲規制機構の第1係止部による
規制位置を乗り越えた場合に、このミラー本体がオーバ
ランしてさらに回動変位することが第2係止部によって
係止されることになる。そして、上記外力に応じて回動
範囲規制機構の回動規制位置と、回転駆動源の駆動回路
を切り換える切換手段の切換位置との間にずれが生じた
場合には、上記第1,第2係止部が位置修正用の規制部
として利用されることにより、上記位置ずれが修正され
ることになる。
【0018】
【実施例】図1ないし図4は、本発明に係る電動ミラー
の実施例を示している。この電動ミラーは、ミラー本体
1と、このミラー本体1内に配設された駆動ケース2お
よびミラー取付部3と、車体側に設けられた合成樹脂材
等からなるベース4とを有し、このベース4の上面に
は、ミラー本体1の回動支点となる支持軸5が一体に突
設されている。
【0019】上記支持軸5は、ステンレス製のパイプ材
等からなるメインスピンドル6を抱持する小径の上方部
7と、コイルスプリング8からなる付勢部材が配設され
る大径の下方部とを有する筒状に形成されている。そし
て、上記支持軸5を支点として回動可能にミラー本体1
が装着されるとともに、このミラー本体1を駆動するた
めの回転駆動機構9と、この回転駆動機構9に駆動力を
入力する電動モータ10からなる回転駆動源とが駆動ケ
ース2内に配設されている。
【0020】この回転駆動機構9は、上記電動モータ1
0の出力軸に設けられた第1ウォームギヤ11からなる
駆動ギヤと、この第1ウォームギヤ11に噛み合う第1
ウォームホイール12からなる従動ギヤと、この第1ウ
ォームホイール12と同軸上に配設された第2ウォーム
ギヤ13と、この第2ウォームギヤ13に噛み合う第2
ウォームホイール14とによって構成されている。上記
第2ウォームホイール14は、プラネタリギヤ15と一
体に形成されてこのプラネタリギヤ15に駆動力を伝達
する出力ギヤを構成し、サブスピンドル16によって回
転自在に支持されるように構成されている。
【0021】上記電動モータ10およびサブスピンドル
16の下端部は、図1に示されるように、上記駆動ケー
ス2によって支持され、かつ上記電動モータ10および
サブスピンドル16の上端部は、上記駆動ケース2の上
端部にビス止めされた上部プレート17によって係止さ
れることによって支持されている。そして上記電動モー
タ10の駆動力が、上記第1ウォームギヤ11から第1
ウォームホイール12、第2ウォームギヤ13および第
2ウォームホイール14を介してプラネタリギヤ15に
伝達されるようになっている。
【0022】上記第2ウォームギヤ13には、先窄まり
のテーパ面17aを有する膨出部17と、上記第1ウォ
ームホイール12を回転自在かつスライド自在に支持す
る回転軸13aとが一体に形成されている。この回転軸
13aには、上記第1ウォームホイール12を膨出部1
7に向けて付勢するコイルスプリング19が外嵌される
とともに、このコイルスプリング19の先端部を係止す
るプッシュナット20が取り付けられるようになってい
る。また、上記第1ウォームホイール12の一端面に
は、膨出部17のテーパ面17aに対応する先広がりの
テーパ面12aが形成され、この両テーパ面12a,1
7aによって摩擦クラッチ18が構成されている。
【0023】すなわち、上記両テーパ面12a,17a
が上記コイルスプリング19の付勢力に応じて圧接さ
れ、電動モータ10の第1ウォームギヤ11から上記第
1ウォームホイール12に入力される駆動力が一定限度
以下の場合には、上記摩擦クラッチ18が締結状態に維
持されて上記電動モータ10の駆動力が第2ウォームギ
ヤ13に伝達され、一定限度以上の駆動力が入力された
場合には、上記摩擦クラッチ18がスリップして上記電
動モータ10からプラネタリギヤ15に対する駆動力の
伝達が規制されるようになっている。
【0024】上記支持軸5の上方部7には、係合クラッ
チ21およびワッシャクラッチ22が上記駆動ケース2
の基板2aを挾んでその上下に配設されている。また、
上記係合クラッチ21の上方にはメインスピンドル6に
支持されたサンギヤ23が配設され、このサンギヤ23
と上記プラネタリギヤ15とが噛み合うように設置され
ている。
【0025】上記メインスピンドル6には、中間部にサ
ンギヤ23の上端面に当接するフランジ部24が形成さ
れるとともに、下端部に上記コイルスプリング8の下端
部を係止するプッシュナット25が係合されることによ
り、上記コイルスプリング8の付勢力によってサンギヤ
23が下方に付勢され、その下端面が係合クラッチ21
の上端面に圧接されるようになっている。
【0026】また、上記上部プレート17上には、後述
するように電動モータ10の作動時に、ミラー本体1の
回動を回動範囲規制機構により規制した状態で上記電動
モータ10の駆動を停止し、かつその逆方向への駆動を
許容するように電動モータ10の駆動回路を切り換える
切換手段26が設けられている。そして、上記駆動ケー
ス2と車体側のベース4との間には、カラー27が配設
されるとともに、上記駆動ケース2の上面にはカバー2
8が装着されるようになっている。
【0027】上記ワッシャクラッチ22は、その内周面
に形成された突部29が上記支持軸5の上方部7の周面
に形成された縦溝30に係合されることにより、上記支
持軸5に係止されるようになっている。また、上記ワッ
シャクラッチ22の上面には上方に突出する突起31が
相対向する二個所に形成されるとともに、上記駆動ケー
ス2の基板2aの下面には、図5および図6に示すよう
に、上記突起31に対応する突部32が相対向する二個
所に形成され、これらの突起31および突部32によっ
てミラー本体1の回動範囲を規制する回動範囲規制機構
が構成されている。
【0028】そして、ミラー本体1が図2に一点鎖線で
示す使用位置に到達した時点で、図7(A)に示すよう
に、駆動ケース2の突部32がワッシャクラッチ22の
突起31の一端部側壁に当接し、かつミラー本体1が図
2の二点鎖線で示す格納位置に到達した時点で、図7
(B)に示すように、上記突部32がワッシャクラッチ
22の突起31の他端部側壁に当接するように、上記ワ
ッシャクラッチ22の支持軸5に対する取付位置が設定
されている。これによってミラー本体1の回動範囲が上
記使用位置と格納位置との間に規制されている。
【0029】なお、ミラー本体1に不測の大きなトルク
が作用した場合には、上記コイルスプリング8の付勢力
に抗して駆動ケース2が押し上げられることにより、上
記駆動ケース2の突部32がワッシャクラッチ22の突
起31上に乗り上げるようにこれらの突起31および突
部32の突出寸法および形状が設定されている。
【0030】上記係合クラッチ21には、図4に示すよ
うに、上面に4個の突起33が突設されるとともに、内
周面に上記支持軸5の上方部7に形成された縦溝30に
係合される係合用突部34が形成されている。また、サ
ンギヤ23の下面には、図8に示すように、上記突起3
3に対応する凹部35が形成され、これらが相係合され
ることにより、通常時に上記サンギヤ23の回転が阻止
され、ミラー本体1に過大なトルクが作用した場合に、
上記突起33と凹部35との係合が外れてサンギヤ23
の回転が許容されるようになっている。
【0031】上記構成において、カラー27と、ワッシ
ャクラッチ22と、駆動ケース2と、係合クラッチ21
と、サンギヤ23が装着されたメインスピンドル6とが
上記支持軸5に取り付けられるとともに、電動モータ1
0と、第2ウォームホイール14およびプラネタリギヤ
15と、サブスピンドル16と、上部プレート17とが
駆動ケース2に取り付けられた後、上記上部プレート1
7上に回転駆動機構9を構成する第1ウォームホイール
12および第2ウォームギヤ13等が組み付けられると
ともに、上記切換手段26が組み付けられるようになっ
ている。
【0032】そして、上記支持軸5の下端部に形成され
た空間部内にコイルスプリング8を配設した状態で、工
具36によって上記プッシュナット25をコイルスプリ
ング8の弾発力に抗して上記支持軸5の下端部内に挿入
することによってメインスピンドル6の下端部に係止す
る。この組立状態において、上記サンギヤ23とプラネ
タリギヤ15とが噛み合っており、このプラネタリギヤ
15がサブスピンドル16を支点にして回転することに
より、上記プラネタリギヤ15がサンギヤ23の回りを
公転し、この公転に伴ってミラー本体1が支持軸5を支
点にして回転することとなる。
【0033】上記切換手段26は、図3に示すように、
駆動回路の開閉スイッチを構成するスイッチアセンブリ
37と、このスイッチアッセンブリ37に電動モータ1
0の駆動力を伝達するギヤ機構38からなる動力伝達機
構とを有している。このギヤ機構38は、上記電動モー
タ10の出力軸に取り付けられた第1ウォームギヤ11
に噛み合う第3ウォームホイール39からなる従動ギヤ
と、この第3ウォームホイール39の回転軸39a上に
一体に形成された第3ウォームギヤ40と、この第3ウ
ォームギヤ40に噛み合う第4ウォームホイール41と
によって構成されている。
【0034】そして、上記第3ウォームホール39およ
び第3ウォームギヤ40の回転軸39aと、第1ウォー
ムホイール12および第1ウォームギヤ13の回転軸1
3aとは、その一端部が上部プレート17の一端部に設
けられた支持部42,43に挿入されて回転自在に支持
されるとともに、他端部が上部プレート17の他端部に
設けられた支持部44,45に、押えプレート46によ
って係止されることにより回転自在に支持されている。
上記ギヤ機構38の減速比は、回転駆動機構9の減速比
よりも小さく設定され、上記スイッチアッセンブリ37
の可動側接点部材48が速い速度で回転駆動されるよう
になっている。
【0035】また、上記スイッチアッセンブリ37は、
図9および図10に示すように、上記第4ウォームホイ
ール41の上端部に一体に形成された可動プレート47
と、この可動プレート47の上面に固着されたリン青銅
等の導電材料からなる可動側接点部材48と、上記可動
プレート47の上端部に係止された固定プレート49
と、この固定プレート49の下面に取り付けられた導電
材料からなる固定側接点部材50と、上記固定プレート
49の上面に設けられた第1,第2ダイオード51,5
2とによって構成されている。
【0036】上記可動側接点部材48は、上方に突出す
る第1〜第3可動接点部53〜55が設けられている。
また、上記固定側接点部材50は、固定プレート49に
形成された取付孔49aの外方部においてその全周を囲
繞するように設置された第1固定接点部56と、その外
方において所定範囲に設置された第2固定接点部57
と、その外方部において所定範囲に設置された第3固定
接点部58とからなり、上記第2固定接点部57と第3
固定設定部58との一部が周方向にオーバーラップする
ようにその設置範囲が設定されている。
【0037】そして、上記第2固定接点部57と、図1
1に示すように、駆動電源Bに接続された第1リード線
60の接続端子61と、上記固定側接点部材50の第2
固定接点部57とが第1ダイオード51を介して接続さ
れるとともに、上記接続端子61と、上記第3固定接点
部58とが第2ダイオード52を介して接続されてい
る。また、上記第1固定接点部56は、第2リード線6
2を介して電動モータ10に接続されている。
【0038】上記構成において、ミラー本体1が上記使
用位置と格納位置との間にある通常の駆動時には、図1
2(A)に示すように、可動側接点部材48の各接点部
53〜55が、第2固定接点部57と第3固定接点部5
8とのオーバーラップ範囲に位置し、上記可動側接点部
材48を介して固定側接点部材48の各接点部56〜5
8が互いに接続されるようになっている。
【0039】この結果、上記第1リード線60が電源の
プラス側に接続された正駆動時には、第2ダイオード5
2によって第3固定接点部58への電流の流れが遮断さ
れるため、上記第1ダイオード51から第2固定接点部
57および第1固定接点部56を経て上記第2リード線
62に電流が流れ、上記電動モータ10が正回転してミ
ラー本体1が格納位置から使用位置に向けて正駆動され
ることになる。
【0040】また、上記第2リード線62が電源のプラ
ス側に接続された逆駆動時には、第2固定接点部57か
ら第1リード線60への電流の流れが第1ダイオード5
1によって遮断されるため、電流が第1固定接点部56
から上記第3固定接点部58および第2ダイオード52
を経て上記第1リード線60に流れることにより、上記
電動モータ10が逆回転してミラー本体1が使用位置か
ら格納位置に向けて逆駆動されることになる。
【0041】そして、上記正駆動時に、ミラー本体1が
使用位置に変位した時点から所定時間が経過すると、図
12(B)に示すように、可動側接点部材48の第3可
動接点部55が上記第3固定接点部58の設置範囲から
外れることにより、上記正駆動が停止されて逆駆動のみ
が許容されるように上記第3固定接点部58の設置範囲
が設定されている。また、上記逆駆動時に、ミラー本体
1が格納位置に変位した時点から所定時間が経過する
と、図12(C)に示すように、可動側接点部材48の
第2可動接点部54が上記第2固定接点部57の設置範
囲から外れることにより、上記電動モータ10の逆駆動
が停止されて正駆動のみが許容されるように上記第2固
定接点部57の設置範囲が設定されている。
【0042】また、図11に示すように、駆動回路63
には、電動モータ10接続された第1リード線60およ
び電源Bに接続された第2リード線62に対する電流の
流れを変化させる操作スイッチ64が設けられている。
この操作スイッチ64は、車体側に設けられている。ま
た、上記第1リード線60は、分岐線60a,bを介し
て左右のミラーの電動モータ10にそれぞれ接続されて
いる。
【0043】次に、上記電動ミラーの作用を説明する。
まず、格納位置にあるミラー本体1を使用位置に変位さ
せるには、上記操作スイッチ64を図11の実線に示す
ように、右側に操作して電源Bのプラス側を第1リード
線60に接続し、第1ダイオード51を介して電動モー
タ10に電流を流すことにより、この電動モータ10を
正駆動する。これによって図13に示すように、プラネ
タリギヤ15が反時計方向に回転し、サンギヤ23の周
囲を反時計方向に公転することにより、上記プラネタリ
ギヤ15とともにミラー本体1が格納位置から使用位置
へ向かう方向に回転する。
【0044】そして、上記ミラー本体1が使用位置に達
すると、図7(A)に示すように、ワッシャクラッチ2
2に形成された突起31の一側端面に、駆動ケース2に
形成された突部32が当接して上記プラネタリギヤ15
およびミラー本体1の回動が規制される。この結果、上
記電動モータ10の駆動力が一定値以上に上昇して回転
駆動機構9の摩擦クラッチ18に作用し、この摩擦クラ
ッチ18がスリップ状態となることにより、上記プラネ
タリギヤ15に一定値以上の駆動力が伝達されることが
阻止される。
【0045】また、上記突起31および突部32からな
る回動範囲規制機構によってミラー本体1の回転が規制
された状態においても、電動モータ10の出力軸は回転
しているため、第1ウォームギヤ11によって上記切換
手段26のギヤ機構38が回転駆動される。そして、上
記切換手段26の可動プレート47に設けられた可動側
接点部材48が、図12(B)に示す位置まで回転する
と、可動側接点部材48の第3可動接点部55が固定側
接点部材50の第3固定接点部58の設置範囲から外
れ、駆動回路63が開状態となって電動モータ10の駆
動が停止されることになる。
【0046】すなわち、図14に示すように、電動モー
タ10の駆動が開始されると、一時的に大きな駆動電流
が流れた後、電動モータ10の回転が安定した時点A
で、左右両ミラーの駆動モータ10に一定の駆動電流が
流れることになる。そして、所定時間が経過して左側に
位置するミラー本体1の回転が規制された時点Bで、左
側ミラーの駆動モータ10に通電される駆動電流が増大
する。その後、右側に位置するミラー本体1の回転が規
制された時点Cで、右側ミラーの駆動モータ10に通電
される駆動電流が増大し、さらに上記切換手段26によ
って駆動回路63が開状態となった時点Dで、左右の駆
動モータ10が同時に停止状態となる。
【0047】このように左側のミラー本体1の回転が、
右側に比べて早く規制されるのは、右ハンドル車では、
左側ミラーの使用位置における張出し角度が小さいので
その回動範囲が53°程度に設定されるとともに、右側
ミラーの使用位置における張出し角度が大きいのでその
回動範囲が65°程度に設定され、左側ミラーの回動範
囲が右側に比べて小さく設定されているためである。し
たがって、上記のように右側のミラー本体1が使用位置
に変位した後に、上記駆動回路63を開状態とするよう
に構成することにより、単一の切換手段26によってミ
ラーの駆動制御を適正に実行することができる。
【0048】上記のようにミラー本体1が使用位置に変
位した状態で所定時間に亘って上記電動モータ10の駆
動が継続された後に、電動モータ10を停止させるよう
に構成したため、上記サンギヤ23とプラネタリギヤ1
5との間のバックラッシュが確実に詰められており、こ
のバックラッシュに起因するミラー本体1にがたつきが
生じることはない。
【0049】上記使用位置においては、固定側接点部材
50の第1固定接点部56と、第2固定接点部57と
が、可動側接点部材48を介して接続状態に維持されて
いるため、この状態から操作スイッチ64が図11の破
線で示すように左側位置に切り換えられることにより、
電動モータ10に通電されて逆方向に回転し、その駆動
力によってプラネタリギヤ15が上記正転駆動時とは逆
の方向(図13の時計方向)に回転駆動されてサンギヤ
23の周囲を時計方向に公転することにより、このプラ
ネタリギヤ15とともにミラー本体1が使用位置から格
納位置へ向かう方向に回転する。
【0050】上記ミラー本体1が格納位置に達すると、
図7(B)に示すように、駆動ケース2に形成された突
部32が、ワッシャクラッチ22の各突起31の他側端
部に当接して上記プラネタリギヤ15およびミラー本体
1の回動が規制され、回転駆動機構9の摩擦クラッチ1
8がスリップ状態となって、上記電動モータ10からプ
ラネタリギヤ15に一定値以上の駆動力が伝達されるこ
とが阻止される。
【0051】そして、上記切換手段26の可動プレート
47に設けられた可動側接点部材48が、図12(C)
に示す位置まで回転すると、可動側接点部材48の第2
可動接点部54が固定側接点部材50の第2固定接点部
57の設置範囲から外れ、駆動回路63が開状態となっ
て電動モータ10の駆動が停止される。
【0052】以上のように、ワッシャクラッチ22に設
けられた突起31と、駆動ケース2に設けられた突部3
2とからなる回動範囲規制機構により、ミラー本体1の
回動範囲を格納位置と使用位置との間に規制するととも
に、この規制状態で電動モータ10の駆動力がプラネタ
リギヤ15に伝達されるのを規制する摩擦クラッチ18
を、上記回転駆動機構9の第2ウォームギヤ13の回転
軸13a上に設けたため、上記電動モータ10に過大な
負荷を作用させることなくミラー本体1が使用位置に到
達した後も電動モータ10を作動状態に維持することが
できる。
【0053】そして、ミラー本体1が使用位置に到達し
た後、所定時間が経過した時点で、上記切換手段26に
よって電動モータ10を停止させるように構成したた
め、この電動モータ10の作動時間をミラー本体1の移
動範囲に正確に対応させるように構成したり、従来のよ
うにモータ電流を検出して電動モータの作動制御を行な
う等の複雑な制御を行なったりする等の複雑な構成を採
用することなく、上記ミラー本体1を適正位置まで確実
に回転させることができる。
【0054】しかも、上記切換手段26によって電動モ
ータ10を停止させるのと同時に、その逆方向のみへの
駆動を可能とするように上記駆動回路63を切り換える
ように構成したため、ミラー本体1が使用位置にある場
合には、格納位置に変位させる方向のみへの駆動が可能
であり、使用位置にあるミラー本体1をさらに突出させ
る方向に電動モータ10が誤操作されるという事態の発
生を確実に防止することができる。
【0055】また、上記電動ミラーによれば、ミラー本
体1が使用位置にまで到達する前に、障害物に当たる等
により、大きな駆動抵抗が作用すれば上記摩擦クラッチ
18がスリップ状態となるため、電動モータ10の過負
荷が作用して焼き付きが生じる等の事態の発生を簡単か
つ確実に防止することができる。なお、この場合には、
上記回動範囲規制機構によるミラー本体1の回動規制位
置と、上記切換手段26による電動モータ10の作動停
止位置との対応関係にずれが生じるため、この対応関係
を設定し直す必要がある。
【0056】すなわち、上記駆動抵抗に応じて上記切換
手段26による電動モータ10の作動停止位置が、ミラ
ー本体1を使用位置に規制する回動範囲規制機構の規制
位置よりも格納側にずれる位置ずれが生じると、ミラー
本体1を本来の使用位置に到達する前に回動範囲規制機
構によってミラー本体1の移動が規制されるという事態
が生じることになる。このような事態が生じた場合に
は、回転駆動機構9によってミラー本体1を一旦格納方
向に移動させ、駆動ケース2の突部32をワッシャクラ
ッチ22の突起31に当接させてミラー本体1の回動を
規制した状態で、回転駆動機構9の摩擦クラッチ18を
スリップさせて駆動モータ10およびスイッチアッセン
ブリ37を空回りさせることにより、上記位置ずれを修
正することができる。
【0057】さらに、上記使用位置および格納位置でミ
ラー本体1が停止した状態においては、上記プラネタリ
ギヤ15には、摩擦クラッチ18によって規制される一
定限度の駆動力が付与されることになるため、コイルス
プリング8の弾発力によってミラー本体1の回転抵抗力
を過度に増加させる等の手段を講じることなく、上記使
用位置でのミラー本体1の保持剛性を高め、そのがたつ
きを防止して高速運転時に振動が生じること等を効果的
に防止することができる。
【0058】また、上記実施例では、車体の左右に設け
られた上記電動モータ10からなる両ミラーの回転駆動
源を同時に操作する操作スイッチ64と、共通の駆動回
路63とを設けるとともに、単一の切換手段26によっ
て上記電動モータ10の駆動を停止し、かつその逆方向
への駆動を許容するように上記駆動回路63を切り換え
るように構成したため、簡単な構成で適正時期に上記左
右の電動モータ10を同時に作動制御することができ
る。
【0059】なお、上記可動側接点部材48および固定
側接点部材50からなる切換手段26に代え、リミット
スイッチ等からなる従来周知のオン・オフスイッチを有
する切換手段を設けた構造としてよい。また、上記切換
手段26を左右独立して設けられた駆動回路にそれぞれ
設け、各ミラー本体1の回動範囲に適合したタイミング
で両電動モータ10をそれぞれ駆動制御するように構成
してもよい。
【0060】また、上記実施例では、電動モータ10の
出力軸に設けられた第1ウォームギヤ11と、プラネタ
リギヤ15を駆動する第2ウォームギヤ13との2つの
ウォームギヤを上記回転駆動機構9に設けたため、上記
電動モータ10の回転速度を効率よく減速することがで
きる。したがって、上記回転駆動機構9に設けられるギ
ヤの個数を減少させることができるとともに、簡単な構
成でミラー本体1を駆動するのに必要な駆動力を上記プ
ラネタリギヤ15に付与することができる。
【0061】そして、上記第1ウォームギヤ11と第2
ウォームギヤ13との間に上記摩擦クラッチ18を配設
したため、ミラー本体1に加えられた逆駆動トルクが上
記摩擦クラッチ18に伝達されるのを上記第2ウォーム
ギヤ13の設置部において確実に阻止し、上記逆駆動ト
ルクに応じて摩擦クラッチ18がスリップするという事
態に発生を確実に防止することができる。
【0062】したがって、回転駆動機構9に上記摩擦ク
ラッチ18を配設した場合においても、ミラー本体1が
上記逆駆動トルクによって逆駆動されることがないの
で、使用位置にあるミラー本体1が強制的に回動操作さ
れて上記回動範囲規制機構によるミラー本体1の回動規
制位置と、上記切換手段26による電動モータ10の作
動停止位置との対応関係にずれが生じるという事態が生
じるのを確実に防止することができる。なお、摩擦クラ
ッチ18は、上記位置に限定されることなく、回転駆動
機構9の第1ウォームホイール12と、第2ウォームギ
ヤ13との間において、任意の位置に配設することがで
きる。
【0063】また、上記のように電動モータ10の駆動
力をプラネタリギヤ15に伝達する回転駆動機構9と並
列に、電動モータ10の駆動力を切換手段26のスイッ
チアッセンブリ37に伝達するギヤ機構38からなる動
力伝達機構を設け、このギヤ機構38の減速比を上記回
転駆動機構9の減速比よりも小さく設定することによ
り、上記スイッチアッセンブリ37の可動側接点部材4
8の回転速度が速くなるように構成した場合には、簡単
な構成で上記切換手段26の切換時に火花が飛ぶのを効
果的に防止することができる。
【0064】すなわち、上記構成によれば、スイッチア
ッセンブリ37の接点部をオン状態からオフ状態に変化
させる際に、上記回転側設定部材48の慣性によって両
接点を早期に離間させることにより、火花が飛ぶことを
防止することができる。このため、大容量の電動モータ
10を使用した場合においても、上記スイッチアッセン
ブリ37が損傷するのを効果的に防止することができ
る。
【0065】なお、上記のようにスイッチアッセンブリ
37の可動側接点部材48の回転速度を速くするように
した構成に代え、上記駆動回路63にスナバ回路または
サージキラー用の素子等を設けることにより、上記スイ
ッチアッセンブリ37の接点部をオン状態からオフ状態
に変化させる際に火花が飛ぶのを防止するように構成し
てもよい。
【0066】また、上記実施例では、支持軸5の上端部
に係止されたワッシャクラッチ22に形成された突起3
1と、駆動ケース2に形成されたおよび突部32とから
なる回動範囲規制機構により、ミラー本体1の回転範囲
を規制するとともに、使用位置にあるミラー本体1をさ
らに突出させる方向、あるいは格納位置にあるミラー本
体1をさらに車体に沿わせる方向に過大なトルクが作用
した場合に、上記突起31と突部32との係合が外れて
ミラー本体1の回転が許容されるように構成したため、
ミラー本体1の使用位置等おいて、これに大きな外力等
が作用してもミラー本体1が破損するのを未然に防ぐこ
とができる。
【0067】さらに、上記実施例では、係合クラッチ2
1の上面に突起33を形成するとともに、サンギヤ23
の下面に上記突起33に対応する凹部35を形成し、ミ
ラー本体1に過大なトルクが作用した場合に、上記突起
33が凹部35から外れてサンギヤ23が係合クラッチ
21の上方に乗り上げるように構成されているので、停
止状態にあるミラー本体1の回動変位を効果的に抑制す
ることができる。
【0068】特に、使用位置にあるミラー本体1をさら
に突出させる方向、あるいは格納位置にあるミラー本体
1をさらに車体に沿わせる方向に駆動トルクが作用した
場合には、上記回動範囲規制機構の回動規制作用と、係
合クラッチ21の回動規制作用との相乗作用により、ミ
ラー本体1の回転を確実に防止することができる。例え
ば、使用位置にある上記ミラー本体1を突出方向に回転
させるためには、図16(A)に示すように、駆動ケー
ス2の突部32をワッシャクラッチ22の突起31上に
乗り上げさせるとともに、係合クラッチ21の突起33
と、サンギヤ23の凹部35との係合を離脱させる必要
があるため、上記コイルスプリング8の付勢力によって
付与される回転抵抗に対応する大きな駆動トルクが必要
となる。
【0069】これに対して使用位置にあるミラー本体1
を格納方向に回転させる場合には、図16(B)に示す
ように、上記駆動ケース2の突部32をワッシャクラッ
チ22の突起31上に乗り上げさせる必要がないので、
それ程大きな駆動トルクを必要としない。このため、手
動操作で使用位置にあるミラー本体1を格納方向に変位
させることも実質的には可能である。上記使用位置にあ
るミラー本体1を手動操作で移動させる場合に、必要な
駆動トルクを測定データの一例を示せば、図17に示す
にようになる。
【0070】上記データから使用位置にあるミラー本体
1をさらに突出させる方向に回転させるには、1000
kgf・mm以上の駆動トルクが必要であるのに対し、
使用位置にあるミラー本体1を格納方向に回転させるた
めには、800kgf・mm程度の駆動トルクを作用さ
せればよいことがわかる。
【0071】また、上記実施例に示すように、駆動ケー
ス2に電動モータ10の下端部を保持させた状態で、上
記駆動ケース2の上端面に取り付けられる上部プレート
17によって上記電動モータ10の上端部およびその出
力軸の上端部を係止するようにした構成によると、特別
な係止手段を設けて上記電動モータ10を係止するよう
にした場合に比べて、簡単な構成で上記電動モータ10
を安定状態に支持させることができるという利点があ
る。
【0072】なお、上記実施例では、ミラー本体1が使
用位置および格納位置の両方に位置する状態となった場
合に、その回動を制御するように構成した例について説
明したが、この構成に代えて上記使用位置もしくは格納
位置にいずれか一方に位置する状態となった時に、上記
のようにして電動モータ10の通電を切るようにするこ
とにより、ミラー本体1の保持剛性を高めるように構成
してもよい。
【0073】また、図17に示すように、回動範囲規制
機構を構成するワッシャクラッチ22の上面に、ミラー
本体1を使用位置に係止する突起からなる第1係止部3
1aを形成するとともに、この第1係止部31aの上面
に、ミラー本体1をオーバラン位置に係止する突起から
なる第2係止部31bを形成し、ミラー本体1の前方へ
の回動変位を二段階で規制するように構成してもよい。
【0074】上記構成によると、自動車の後退時に使用
位置にあるミラー本体1が障害物に当接する等により、
このミラー本体1を前方に押動する大きな外力が作用し
た場合に、駆動ケース2の突部32がワッシャクラッチ
22の第1係止部31aを乗り越えたとしても、上記ミ
ラー本体1がさらに前方に移動してオーバランするのを
上記第2係止部31bによって効果的に規制することが
できる。
【0075】また、上記外力に応じてミラー本体1が大
きく前方に押動され、図18に示すように、駆動ケース
2の突部32がワッシャクラッチ22の第2係止部31
b上に乗り上げ、上記切換手段26による電動モータ1
0の作動停止位置、つまり回転駆動源の駆動回路63を
切り換える切換手段26の切換位置が、ミラー本体1を
使用位置に規制する回動範囲規制機構の規制位置よりも
前方側に大きくずれる事態が生じた場合には、上記第
1,第2係止部31a,31bを位置修正用の規制部と
して利用し、ミラー本体1を回動させることにより上記
位置ずれを修正することができる。
【0076】すなわち、上記のように駆動ケース2の突
部32がワッシャクラッチ22の第2係止部31b上に
乗り上げるという事態が生じた場合には、上記駆動回路
63の操作スイッチ64を操作してミラー本体1を格納
方向に回動させることにより、駆動ケース2の突部32
を矢印に示すようにワッシャクラッチ22の第1係止部
31a側にスライド変位させる。
【0077】上記ミラー本体1を格納方向に移動させる
際に、その回動量が図12に示すスイッチアッセンブリ
37を有する駆動回路63の切換手段26により設定さ
れた一定範囲に制限されていることにより、上記駆動ケ
ース2の突部32を正規の位置まで戻すことはできない
場合においても、図19に示すように、上記突部32が
ワッシャクラッチ22の第2係止部31bから第1係止
部31a上に移動することになる。
【0078】その後、上記操作スイッチ64を操作して
ミラー本体1を使用方向に回動させることにより、駆動
ケース2の突部32を矢印X方向、つまり第2係止部3
1bに接近させる方向に駆動してこの第2係止部31b
に上記突部32を当接させる。これによって回転駆動機
構9の摩擦クラッチ18がスリップして駆動モータ10
およびスイッチアッセンブリ37が空回りし、上記回動
範囲規制機構の規制位置と、切換手段26の切換位置と
の位置ずれがある程度、修正される。
【0079】次いで、上記操作スイッチ64を再度ミラ
ー本体1の使用方向に操作することにより、駆動ケース
2の突部32を矢印Y方向、つまり第2係止部31bか
ら離間させる方向に駆動する。この結果、図20に示す
ように、上記突部32がワッシャクラッチ22の第1係
止部31a上から本来の位置、つまりワッシャクラッチ
22の底部上に移動することになる。
【0080】そして、上記操作スイッチ64を再度ミラ
ー本体1の格納方向に操作することにより、駆動ケース
2の突部32を駆動ケース2の突部32を矢印方向、つ
まり第1係止部31aに接近させる方向に駆動してこの
第1係止部31aに上記突部32を当接させる。これに
よって回転駆動機構9の摩擦クラッチ18がスリップし
て駆動モータ10およびスイッチアッセンブリ37が空
回りし、上記回動範囲規制機構の規制位置と、切換手段
26の切換位置との位置ずれを完全に修正することがで
きる。
【0081】このように、回動範囲規制機構に、ミラー
本体1を使用位置に係止する第1係止部31aと、ミラ
ー本体1をオーバラン位置に係止する第2係止部31b
とを設けた場合には、外力に応じて回動範囲規制機構の
回動規制位置と、回転駆動源の駆動回路63を切り換え
る切換手段26の切換位置との間にずれが生じ、駆動ケ
ース2の突部32がワッシャクラッチ22の突起31上
に乗り上げてその前方部まで移動したとしても、上記突
部32が突起31上に乗り上げままの状態に保持される
という事態が生じることがなく、簡単な構成で上記位置
ずれを確実に修正することができる。
【0082】すなわち、図4および図5に示すように、
ワッシャクラッチ22の突起31上に第2係止部となる
突起が設けられていない場合には、上記突起31上に乗
り上げた駆動ケース2の突部32が、切換手段26によ
って設定された一定範囲だけ突起31上を前後に往復動
するという事態が生じる可能性がある。これを防止する
ためには、上記回動範囲規制機構によって規制されるミ
ラー本体1の回動範囲に比べて回転駆動源の駆動回路6
3を切り換える切換手段26の切換位置との差を大きく
する必要があり、通常の使用時に摩擦クラッチ18のス
リップ時間が長くなることが避けられないため、駆動機
構に故障が生じ易い傾向がある。
【0083】これに対して上記ワッシャクラッチ22の
第1係止部31a上に第2係止部31bを設けて上記位
置ずれを段階的に修正するように構成した場合には、上
記摩擦クラッチ18のスリップ時間を最小限に抑えつ
つ、上記第1,第2係止部31a,31bからなるワッ
シャクラッチ22の突起上に乗り上げた駆動ケース2の
突部32を正規の位置に確実に戻すことができる。
【0084】なお、上記実施例では、第1ウォームホイ
ール12および第2ウォームギヤ13が形成された回転
軸13aと、第3ウォームホイール39および第3ウォ
ームギヤ40の回転軸39aとを、押えプレート46に
よって上部プレート17に係止するように構成した例に
ついて説明したが、図21に示すように、上記回転軸1
3a,39aの端部上面および側面を保持する保持部6
8,69と、回転軸13a,39aの下面を支持する支
持部70,71とを上部プレート17に設け、上記保持
部68,69内に回転軸13a,39aの両端部を挿入
して支持させるように構成してもよい。
【0085】すなわち、上記両保持部68,69の一
方、例えば保持部69に回転軸13a,39aの端部が
挿入される空間部72を形成し、図22に示すように、
保持部69内に上記回転軸13a,39aの端部を斜め
向きに挿入してこの軸端部を上記空間部72に導入した
後、回転軸13a,39aの他端部を上記支持部70に
移動させて保持部68に対向させる。そして、図23の
矢印に示すように、上記回転軸13a,39aを保持部
68側にスライド変位させて挿入することにより、上記
押えプレート46を使用することなく、回転軸13a,
39aの両端部を上部プレート17に支持させることが
できる。
【0086】上記のように構成した場合には、押えプレ
ート46を省略することにより、部品点数を低減して製
造コストを安価に抑えることができるとともに、上記押
えプレート46のねじ止めが不要となって組付作業を簡
略できるという利点がある。なお、図24に示すよう
に、駆動ケース2の上面に上記回転軸13a,39aの
側端部を係止する係止用突部73を形成するとともに、
上記上部プレート17に係止用突部73の挿通孔74を
形成し、かつ上記回転軸13a,39aを上部プレート
17に組付た後、この上部プレート17を駆動ケース2
に取り付けることにより、上記空間部72内に係止用突
部73を導入させ、この係止用突部73により回転軸1
3a,39aの側方移動を規制して外れ止めとするよう
に構成することが望ましい。
【0087】また、上記実施例では、車体側のベース4
と支持軸5とを合成樹脂材によって一体に形成するよう
に構成した例について説明したが、図25に示すよう
に、ベースプレート4と支持軸5とを別体に形成するこ
とにより、この支持軸5と、これに係合されるワッシャ
クラッチ22とを左ハンドル車および右ハンドル車で共
用化できるように構成してもよい。
【0088】すなわち、図17に示すように、上記ワッ
シャクラッチ22の下面に一対の係合用突部75a,7
5bを形成し、かつ図26に示すように、支持軸5の大
径部5bの上面に上記係合用突部75a,75bが係合
される左ハンドル車用の第1,第2係合溝76a,76
bを形成するとともに、これに対向する位置に右ハンド
ル車用の第1,第2係合溝77a,77bを形成した構
造としてもよい。
【0089】上記構成によると、ワッシャクラッチ22
を支持軸5に取り付ける際に、支持軸5の左ハンドル車
用の係合溝76a,76bもしくは右ハンドル用車の係
合溝77a,77bのいずれか一方に上記係合用突部7
5a,75bを係合することにより、上記ワッシャクラ
ッチ22によって位置決めされるミラー本体1の設置角
度を、左ハンドル車と左ハンドル車とに適合した所定角
度に設定することができる。
【0090】この場合、仮想線で示すように、左ハンド
ル車用の第1係合溝76aに対して第2係合溝76b´
を180°オフセットさせて配設するとともに、右ハン
ドル車用の第1係合溝77aに対して第2係合溝77b
´を180°オフセットさせて配設することも考えられ
る。しかし、上記第1係合溝76a,77aは、180
°に近い角度だけオフセットした位置、つまり180°
に対して左右ハンドルの設置角度差(通常12°程度)
に対応する角度だけオフセットした位置にそれぞれ配設
されているため、左ハンドル車用の第2係合溝76bが
右ハンドル車用の第1係合溝77aとオーバラップする
とともに、右ハンドル車用の第2係合溝77b´が左ハ
ンドル車用の第1係合部76bとオーバラップして、こ
れらの位置決め機能が損なわれることになる。
【0091】したがって、図26の実線で示すように、
上記第2係合溝76b,77bの設置角度を、第1係合
溝76a,77aに対向する180°オフセットした位
置から所定角度αだけずらすことにより、上記両第2係
合溝76b,77bが第1係合溝77a,76aとオー
バラップするのを防止するように構成することが望まし
い。なお、ワッシャクラッチ22の係合用突部75およ
び支持軸5の第1,第2係合溝76,77の個数は2個
に限られず、3個以上であってもよい。
【0092】また、上記図25に示すように、スイッチ
アッセンブリ37を支持する筒状部78と、コイルスプ
リング8が外嵌されて係止される支持部材79とを別体
に形成するとともに、この支持部材79と、係合クラッ
チ21aとを合成樹脂材等によって一体に形成した構造
としてもよい。そして、上記支持部材79の上端部を駆
動ケース2の基板2aに形成された凹孔2b内に嵌入す
るとともに、その下方に位置する上記係合クラッチ21
aを、サンギヤ23aの上面に形成された凹部内に嵌入
してその底部に圧接させた状態で、上記支持部材79を
駆動ケース2および支持軸5に取り付けるように構成し
てもよい。
【0093】
【発明の効果】以上のように請求項1に係る発明は、回
動範囲規制手段によりミラー本体の回動範囲を格納位置
と使用位置との間に規制するとともに、このミラー本体
が使用位置に到達した後に、電動モータ等からなる回転
駆動源の駆動力がプラネタリギヤに伝達されるのを摩擦
クラッチによって規制するとともに、回転駆動源の作動
時にミラー本体の回動を回動範囲規制機構により規制し
た状態で、切換手段によって上記回転駆動源の作動を停
止し、かつその逆方向への駆動を許容するように構成し
たため、従来装置のようにモータ電流を検出し、これに
基づいて駆動制御を行う等の複雑な構成を採用すること
なく、ミラー本体を適正位置に回動変位させた後に上記
回転駆動源を停止させることができるとともに、この停
止位置から上記回転駆動源を再駆動する際にその駆動方
向が適正方向と反対向きとなる誤操作が生じるのを確実
に防止できるという利点がある。
【0094】そして、上記使用位置でミラー本体が停止
した状態では、上記回転駆動源の駆動力によってプラネ
タリギヤとサンギヤとのバックラッシュが詰められるた
め、ミラー本体の回転抵抗力を特に増加させなくても、
上記使用位置でのミラー本体の支持剛性を高めてそのが
たつきを防止することができ、これによって高速運転時
等にミラー本体が振動して騒音が発生したり、視界不良
が生じたりするのを効果的に防止することができるとと
もに、ドア閉め時に異音が発生するのを確実に防止する
ことができる。
【0095】また請求項2に係る発明は、車体の左右に
設けられた両ミラーの回転駆動源を同時に操作する操作
スイッチと、共通の駆動回路とを設けるとともに、回転
駆動源の作動時にミラー本体の回動を回動範囲規制機構
により規制した状態で上記回転駆動源の作動を停止し、
かつその逆方向への駆動を許容するように上記駆動回路
を切り換える切換手段を設けたため、簡単な構成で両ミ
ラーの回転駆動源を適正に駆動制御できるという利点が
ある。
【0096】請求項3に係る発明は、回転駆動源の駆動
力をプラネタリギヤに伝達する回転駆動機構と並列に、
回転駆動源の駆動力を切換手段に伝達するギヤ機構を設
け、このギヤ機構の減速比を上記回転駆動機構の減速比
よりも小さく設定したため、上記切換手段の切換時に火
花が飛ぶのを防止し、この切換手段を構成するスイッチ
アッセンブリ等が損傷することを効果的に防止すること
ができる。
【0097】また、請求項4に係る発明では、回転駆動
源の駆動力を回転駆動機構に入力する第1ウォームギヤ
と、プラネタリギヤに直結された出力ギヤに駆動力を伝
達する第2ウォームギヤとを設け、この第1,第2ウォ
ームギヤの間に摩擦クラッチを配設し、上記回転駆動源
の回転速度を効率よく減速できるように構成したため、
上記回転駆動機構に設けられるギヤの個数を効果的に低
減しつつ、ミラー本体を駆動するのに必要な駆動力を上
記プラネタリギヤに付与することができる。
【0098】しかも、上記第1ウォームギヤと第2ウォ
ームギヤとの間に、上記摩擦クラッチを配設したため、
ミラー本体に加えられる逆駆動トルクが上記摩擦クラッ
チの設置部に伝達されのるを上記第2ウォームギヤの設
置部において確実に阻止し、ミラー本体が上記逆駆動力
に応じて回転するという事態の発生を効果的に防止して
ミラー本体の保持状態を安定させることができる等の利
点がある。
【0099】また、請求項5に係る発明は、回動範囲規
制機構に、ミラー本体を使用位置に係止する第1係止部
と、ミラー本体をオーバラン位置に係止する第2係止部
とを設けたため、使用位置にあるミラー本体をさらに前
方に押動する外力が作用した場合に、ミラー本体が回動
変位するのを上記第1,第2係止部によって二段階で規
制することにより、このミラー本体が前方側にオーバラ
ンして回動するのを効果的に防止することができる。
【0100】また、上記外力に応じて回動範囲規制機構
の回動規制位置と、回転駆動源の駆動回路を切り換える
切換手段の切換位置との間にずれが生じた場合には、上
記第1,第2係止部を位置修正用の規制部として利用す
ることにより、簡単な構成で上記位置ずれを確実に修正
できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における電動ミラーの断面正
面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】上記電動ミラーに設けられた回転駆動機構の分
解斜視図である。
【図4】上記電動ミラーに設けられた回転支持部の分解
斜視図である。
【図5】上記電動ミラーに設けられた回動範囲規制機構
の構成を示す断面図である。
【図6】(A),(B)は回動範囲規制機構を構成する
突起の底面図および突部の平面図である。
【図7】(A),(B)は上記突起と突部との係合状態
を状態を示す底面図である。
【図8】コイルスプリングの設置状態を示す断面図であ
る。
【図9】切換手段の構成を示す分解断面図である。
【図10】(A),(B)は切換手段を構成する固定側
接点部材の底面図および可動側接点部材の平面図であ
る。
【図11】駆動回路の構成を示す説明図である。
【図12】(A),(B),(C)は切換手段の作用を
示す説明図である。
【図13】プラネタリギヤの回転状態を示す説明図であ
る。
【図14】ミラー本体の回転時における電流の変化状態
を示すタイムチャートである。
【図15】(A),(B)はミラー本体を逆駆動させた
状態を示す説明図である。
【図16】使用位置で静止したミラー本体に外力が作用
した時のミラー本体の回転角度とミラー本体に作用する
トルクとの関係を示すグラフである。
【図17】クラッチワッシャの別の例を示す斜視図であ
る。
【図18】駆動ケースの突部がクラッチワッシャの第2
係止部上に乗り上げた状態を示す説明図である。
【図19】駆動ケースの突部をクラッチワッシャの第1
係止部上に移動させた状態を示す説明図である。
【図20】駆動ケースの突部を正常位置に復帰させた状
態を示す説明図である。
【図21】回転軸の支持部の別の例を示す断面図であ
る。
【図22】回転軸の組付作業の第1工程を示す断面図で
ある。
【図23】回転軸の組付作業の第2工程を示す断面図で
ある。
【図24】回転軸の支持部のさらに別の例を示す断面図
である。
【図25】本発明に係る電動ミラーの別の実施例を示す
断面図である。
【図26】ワッシャクラッチの係合部を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 ミラー本体 5 支持軸 10 電動モータ(回転駆動源) 11 第1ウォームギヤ 13 第3ウォームギヤ 14 第2ウォームホイール(出力ギヤ) 15 プラネタリギヤ 18 摩擦クラッチ 23 サンギヤ 26 切換手段 31 突起(回動範囲規制機構) 32 突部(回動範囲規制機構) 37 ギヤ機構(動力伝達機構) 63 駆動回路 64 操作スイッチ 31a 第1係止部 31b 第2係止部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に突設された支持軸を支点にしてミ
    ラー本体が回動可能に支持された電動ミラーにおいて、
    上記ミラー本体の回動範囲を使用位置と格納位置との間
    に規制する回動範囲規制機構と、上記支持軸の周囲に取
    り付けられたサンギヤと、上記ミラー本体側に回転可能
    に取り付けられて上記サンギヤに噛み合うプラネタリギ
    ヤと、このプラネタリギヤを駆動する回転駆動機構とを
    設けるとともに、プラネタリギヤを回転させることによ
    り上記ミラー本体を上記格納位置および使用位置に回動
    させる駆動力を付与する回転駆動源と、一定限度の駆動
    トルクが作用した場合に上記回転駆動源の駆動力がプラ
    ネタリギヤに伝達されるのを規制する摩擦クラッチとを
    上記回転駆動機構に設け、かつ上記回転駆動源の作動時
    にミラー本体の回動を回動範囲規制機構により規制した
    状態で回転駆動源の駆動を停止し、かつその逆方向への
    駆動のみを許容するように上記回転駆動源の駆動回路を
    切り換える切換手段を設けたことを特徴とする電動ミラ
    ー。
  2. 【請求項2】 車体の左右に設けられた両ミラーの回転
    駆動源を同時に操作する操作スイッチと、共通の駆動回
    路とを設けるとともに、回転駆動源の作動時にミラー本
    体の回動を回動範囲規制機構により規制した状態で上記
    両回転駆動源の駆動を同時に停止し、かつその逆方向へ
    の駆動のみを許容するように上記駆動回路を切り換える
    切換手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の電動
    ミラー。
  3. 【請求項3】 回転駆動源の駆動力をプラネタリギヤに
    伝達する回転駆動機構と並列に、回転駆動源の駆動力を
    切換手段に伝達する動力伝達機構を設け、この動力伝達
    機構の減速比を上記回転駆動機構の減速比よりも小さな
    値に設定したことを特徴とする請求項1または2記載の
    電動ミラー。
  4. 【請求項4】 回転駆動源の駆動力を回転駆動機構に入
    力する第1ウォームギヤと、プラネタリギヤに直結され
    た出力ギヤに駆動力を伝達する第2ウォームギヤとを設
    け、この第1,第2ウォームギヤの間に摩擦クラッチを
    配設したことを特徴とする請求項1記載〜3のいずれか
    に記載の電動ミラー。
  5. 【請求項5】 回動範囲規制機構に、ミラー本体を使用
    位置に係止する第1係止部と、ミラー本体をオーバラン
    位置に係止する第2係止部とを設けたことを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の電動ミラー。
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