JP2000071878A - 電動ミラー - Google Patents

電動ミラー

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JP2000071878A
JP2000071878A JP10242157A JP24215798A JP2000071878A JP 2000071878 A JP2000071878 A JP 2000071878A JP 10242157 A JP10242157 A JP 10242157A JP 24215798 A JP24215798 A JP 24215798A JP 2000071878 A JP2000071878 A JP 2000071878A
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gear
driving
mirror
rotation
electric motor
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JP10242157A
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Yoji Mukoyama
洋史 向山
Toru Wake
徹 和気
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ISHIZAKI HONTEN KK
Ishizaki Honten Co Ltd
Original Assignee
ISHIZAKI HONTEN KK
Ishizaki Honten Co Ltd
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Publication date
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  • Rear-View Mirror Devices That Are Mounted On The Exterior Of The Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつコンパクトな構成でミラー本体を使
用位置と格納位置に適正に回動変位させることができる
ようにする。 【解決手段】 ミラー本体の支持軸3に取り付けられた
従動ギヤ8と、この従動ギヤ8を回転駆動する駆動ギヤ
9と、電動モータ4からなる回転駆動源の駆動力を駆動
ギヤ9および上記切換手段6に伝達する単一の動力伝達
軸10とを有する回動機構を支持ケース7内に配設する
とともに、上記動力伝達軸10に一定限度の駆動トルク
が作用した場合に、上記回転駆動源の駆動力が駆動ギヤ
9に伝達されるのを規制する摩擦クラッチ20を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に装備される
電動ミラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば実開昭63−169341
号公報には、ベース側にシャフトを立てるとともに、ミ
ラー本体に正逆転可能な電動モータを内蔵させ、この電
動モータの駆動力を歯車機構等により上記シャフト回り
のミラー本体の駆動力に変換し、かつミラー本体の回動
を起立位置(使用位置)と格納位置とで停止させる規制
手段を設け、この規制手段によりミラー本体の回動が強
制的に規制された場合におけるモータ電流の変化に基づ
いて上記ミラー本体が使用位置および格納位置に達した
ことを検出し、この検出時に電動モータを停止させるよ
うに制御する装置が示されている。
【0003】上記公報に記載された装置によれば、ミラ
ー本体が使用位置あるいは格納位置に達してその回動が
規制されてから上記歯車同士のバックラッシュを詰める
状態まで強制的に電動モータが駆動され、モータ電流が
一定以上に上昇した時点で電動モータの作動が停止され
るので、ミラー本体の回転抵抗力を特に大きく設定する
ことなく、使用位置において上記バックラッシュに起因
したミラー本体のがたつきを防止できるという利点があ
る。この反面、ミラー本体が使用位置および格納位置に
達した時のモータ電流の変化を検出し、この検出結果に
基づいて電動モータの駆動制御を行うようにしているの
で、このような制御を行うために複雑な制御回路が必要
であり、製造コストが高くなるという問題がある。
【0004】このため、特開平8−72613号公報に
示されるように、車体に突設された支持軸を支点にして
ミラー本体が回動可能に支持された電動ミラーにおい
て、上記ミラー本体の回動範囲を使用位置と格納位置と
の間に規制する回動範囲規制機構と、上記支持軸の周囲
に取り付けられたサンギヤと、上記ミラー本体側に回転
可能に取り付けられて上記サンギヤを回転駆動するプラ
ネタリギヤと、このプラネタリギヤを駆動する回転駆動
機構とを設けるとともに、サンギヤを回転させることに
より上記ミラー本体を上記格納位置および使用位置に回
動させる駆動力を付与する回転駆動源と、一定限度の駆
動トルクが作用した場合に上記回転駆動源の駆動力がプ
ラネタリギヤに伝達されるのを規制する摩擦クラッチと
を上記回転駆動機構に設け、かつ上記回転駆動源の作動
時にミラー本体の回動を回動範囲規制機構により規制し
た状態で回転駆動源の駆動を停止し、かつその逆方向へ
の駆動のみを許容するように上記回転駆動源の駆動回路
を切り換える切換手段を設けるが行われている。
【0005】上記構成を採用することにより、従来装置
のようにモータ電流を検出し、これに基づいて駆動制御
を行う等の複雑な構成を採用することなく、ミラー本体
を適正位置に回動変位させた後に上記回転駆動源を停止
させることができるとともに、この停止位置から上記回
転駆動源を再駆動する際にその駆動方向が適正方向と反
対向きとなる誤操作が生じるのを確実に防止できるよう
にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように回転駆動
源の駆動力を、回転駆動機構を介してプラネタリギヤに
伝達して上記ミラー本体を上記格納位置および使用位置
に回動させるとともに、上記回転駆動源の作動時にミラ
ー本体の回動を回動範囲規制機構により規制した状態
で、切換手段によって上記回転駆動源の駆動回路を切り
換えることにより、回転駆動源の駆動を停止し、かつそ
の逆方向への駆動のみを許容するように構成される電動
ミラーにおいて、上記公報に記載されているように、回
転駆動源の駆動力をプラネタリギヤに伝達する上記回転
駆動機構と並列に、回転駆動源の駆動力を切換手段に伝
達するギヤ機構からなる回動機構を設けた場合には、装
置が大型化するとともに、装置の構造が複雑になること
が避けられないという問題があった。
【0007】すなわち、回転駆動源となる電動モータの
出力軸に取り付けられたウォームギヤと噛み合うウォー
ムホイールおよびウォームギヤ等を有する一対の回転軸
を設け、一方の回転軸に設けられたウォームギヤによっ
て上記回転駆動源の駆動力をプラネタリギヤに伝達する
とともに、他方の回転軸に設けられたウォームギヤによ
って上記回転駆動源の駆動力を切換手段に伝達するよう
に構成し、上記電動モータの出力軸を中心に一対の回転
軸を配設した場合には、装置が大型化するとともに、装
置の構造が複雑になるという問題があった。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
れされたものであり、簡単かつコンパクトな構成でミラ
ー本体を車体の側方に突出した使用位置と、車体に沿っ
た格納位置に適正に回動変位させることができる電動ミ
ラーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
ミラー本体の支持軸を駆動してミラー本体を使用位置と
格納位置との間で回動変位させる駆動力を付与する回転
駆動源と、上記ミラー本体の回動範囲を規制する回動範
囲規制機構と、上記回転駆動源の作動時にミラー本体の
回動を回動範囲規制機構により規制した状態で回転駆動
源の駆動を停止し、かつその逆方向への駆動のみを許容
するように上記回転駆動源の駆動回路を切り換える切換
手段とを備えた電動ミラーにおいて、上記ミラー本体の
支持軸に取り付けられた従動ギヤと、この従動ギヤに噛
み合う駆動ギヤと、上記回転駆動源の駆動力を駆動ギヤ
および上記切換手段に伝達する動力伝達軸とを有する回
動機構を支持ケース内に配設するとともに、上記動力伝
達軸に一定限度の駆動トルクが作用した場合に、上記回
転駆動源の駆動力が駆動ギヤに伝達されるのを規制する
摩擦クラッチを設けたものである。
【0010】上記構成によれば、回転駆動源を作動させ
て格納位置にあるミラー本体を使用位置に突出させ、あ
るいは使用位置にあるミラー本体を格納位置に変位させ
る際に、上記回転駆動源の駆動力が単一の動力伝達軸を
介して上記駆動ギヤおよび切換手段にそれぞれ伝達さ
れ、この駆動ギヤによって従動ギヤが駆動されてミラー
本体の支持軸が回転駆動される。そして、ミラー本体が
所定位置まで回動変位すると、上記回動範囲規制機構に
よってミラー本体の回転が規制されて回転駆動源の駆動
トルクが増大し、この駆動トルクが一定限度以上となっ
た時点で、摩擦クラッチがスリップして一定限度以上の
駆動力が駆動ギヤに伝達されることが阻止された状態
で、上記切換手段により回転駆動源の駆動回路が開状態
とされて回転駆動源の作動が停止されるとともに、この
回転駆動源を上記回転方向と逆方向にのみ回転させるこ
とができるように上記駆動回路が切り換えられることに
なる。
【0011】請求項2に係る発明は、上記請求項2に係
る電動ミラーにおいて、回転駆動源の出力軸に設けられ
た第1ウォームギヤに噛み合う第1ウォームホイール
と、この第1ウォームホイールと一体に回転する第2ウ
ォームギヤと、これらと同軸上に配設された第3ウォー
ムギヤとを、動力伝達軸に設けるとともに、上記第1ウ
ォームギヤから第1ウォームホイールに伝達された駆動
力を、上記第2ウォームギヤおよび第3ウォームギヤを
介して駆動ギアおよび切換手段にそれぞれ伝達するよう
に構成するとともに、上記第1ウォームホイールおよび
第2ウォームギヤと、第3ウォームギヤとの間に摩擦ク
ラッチを配設したものである。
【0012】上記構成によれば、上記回転駆動源の第1
ウォームギヤから入力された駆動力が、動力伝達軸の第
2ウォームギヤを介して切換手段にそれぞれ伝達される
とともに、上記摩擦クラッチおよび第3ウォームギヤを
経て駆動ギヤに伝達された駆動力によって上記従動ギヤ
が駆動されてミラー本体の支持軸が回転駆動されること
になる。
【0013】
【実施形態】図1〜図5は、本発明に係る電動ミラーの
実施形態を示している。この電動ミラーは、トラックま
たワゴン車等の左前方側に設置されるミラー本体1と、
このミラー本体1の下部軸2に固定される支持軸3と、
この支持軸3を駆動してミラー本体1を後方の使用位置
と前方の格納位置との間で回動変位させるための駆動力
を付与する電動モータ4からなる回転駆動源と、上記ミ
ラー本体1の回動範囲を規制する回動範囲規制機構5
と、上記電動モータ4の作動時にミラー本体1の回動を
回動範囲規制機構5により規制した状態で電動モータ4
の駆動を停止し、かつその逆方向への駆動のみを許容す
るように上記電動モータ4の駆動回路を切り換える切換
手段6とを備えている。
【0014】上記ミラー本体1の支持軸3は、支持ケー
ス7によって回転自在に支持されるとともに、下端部に
平歯車からなる従動ギヤ8が取り付けられるように構成
されている。上記支持ケース7内には、ミラー本体1の
支持軸3に取り付けられた上記従動ギヤ8を回転駆動す
る駆動ギヤ9と、この駆動ギヤ9および上記切換手段6
に、上記電動モータ4の駆動力を伝達する単一の動力伝
達軸10とが設けられている。
【0015】上記動力伝達軸10は、電動モータ4の出
力軸に設けられた第1ウォームギヤ11に噛み合う第1
ウォームホイール12と、この第1ウォームホイール1
2と一体に形成された第2ウォームギヤ13と、これら
と同軸上に配設された第3ウォームギヤ14とを有して
いる。そして、上記電動モータ4の第1ウォームギヤ1
1から上記第1ウォームホイール12に伝達された駆動
力が上記第2ウォームギヤ13および第3ウォームギヤ
14を介して上記切換手段6に設けられた第3ウォーム
ホイール15および上記駆動ギヤ9にそれぞれ伝達する
回動機構が構成されている。
【0016】上記第3ウォームギヤ14の一端部には、
第2ウォームギヤ13の端面が圧接される鍔部16と、
上記第1ウォームホイール12および第2ウォームギヤ
13からなる動力伝達ギヤ69を支持する支持軸部17
とが設けられている。この支持軸部17には、上記動力
伝達ギヤ69を第3ウォームギヤ14側に付勢するコイ
ルスプリング18を係止するプッシュナット19が取り
付けられている。
【0017】上記コイルスプリング18により所定の押
圧力で互いに圧接される上記第2ウォームギヤ13と、
上記鍔部16とによって摩擦クラッチ20が構成されて
いる。すなわち、電動モータ4の第1ウォームギヤ11
から上記動力伝達ギヤ69に入力される駆動力が一定限
度以下の場合には、上記摩擦クラッチ20が締結状態に
維持されて上記電動モータ4の駆動力が第3ウォームギ
ヤ14に伝達され、一定限度以上の駆動力が入力された
場合には、上記摩擦クラッチ20がスリップすることに
より、上記電動モータ4の駆動力が駆動ギヤ9に伝達さ
れることが制限されるようになっている。
【0018】上記駆動ギヤ9は、動力伝達軸10の第3
ウォームギヤ14によって駆動される第4ウォームホイ
ール21と、上記従動ギヤ8と噛み合う平歯車22とが
一体に形成されてなり、上記支持ケース7に立設された
スピンドル23により回転可能に支持されるように構成
されている。
【0019】また、上記支持軸3には、上下一対のスプ
リングシート25,26と、シールリング27と、コイ
ルスプリング28と、係合クラッチ29と、上記従動ギ
ヤ8と、Uプレート30とが取り付けられ、上記コイル
スプリング28の付勢力によって従動ギヤ8が上方に付
勢されることにより、その上端面が係合クラッチ29の
下端面に圧接されるようになっている。
【0020】上記係合クラッチ29には、周面が角形に
面取りされた支持軸3の角形部31に対応した角孔32
が形成され、この角孔32に上記角形部31が挿通され
ることにより、上記支持軸3に対して係合クラッチ29
が所定範囲に亘って昇降自在に支持されるとともに、係
合クラッチ29と支持軸3とが一体に回転するように連
結されている。そして、上記係合クラッチ29の下部が
従動ギヤ8の上面に形成された凹孔内に挿入されること
により、従動ギヤ8に入力された駆動力が上記係合クラ
ッチ29に伝達されて上記支持軸3が回転駆動されるよ
うに構成されている。
【0021】すなわち、図6に示すように、上記係合ク
ラッチ29の下面には、複数個の突起33が形成される
とともに、従動ギヤ8の上面には、上記突起33に対応
した凹部34が形成され、この凹部34に突起33が挿
入されて係合されることにより、通常時には、従動ギヤ
8と係合クラッチ29とが一体に回転して従動ギア8に
伝達された駆動力により上記支持軸3が回転駆動される
ようになっている。また、ミラー本体1に過大なトルク
が作用した場合には、後述するように上記突起33と凹
部34との係合が外れて従動ギヤ8が空回りするよう
に、上記突起33および凹部34の寸法および形状が形
成されるとともに、この突起33および凹部34の両側
端部にテーパ面が形成されている。
【0022】また、図7に示すように、上記支持ケース
7の上面には、円弧状に伸びる一対のガイド溝部35が
所定範囲に亘って形成され、このガイド溝35に、上記
支持軸3の上端部に位置する取付フランジ部37の下面
に設けられた突部38が係合されるようになっている。
そして、この支持軸3の突部38と、上記ガイド溝35
とによってミラー本体1の回動範囲を規制する上記回動
範囲規制機構5が構成されている。
【0023】すなわち、上記ミラー本体1が図3の仮想
線で示すように、後部外方側の使用位置に到達した時点
で、図7に示すように、支持軸3の突部38が上記ガイ
ド溝35の一側端部に当接し、かつミラー本体1が図3
の矢印αに示す方向に回動変位して前部外方側の格納位
置に到達した時点で、図8に示すように、上記突部38
がガイド溝35の他側端部に当接するように、上記支持
軸3の突部38と、ガイド溝35とが形成されることに
より、ミラー本体1の回動範囲が上記使用位置と格納位
置との間に規制されている。
【0024】なお、ミラー本体1に不測の大きなトルク
が作用した場合には、上記コイルスプリング28の付勢
力に抗して支持軸3が押し上げられることにより、上記
突部38がガイド溝35外に導出されるように、これら
の突部38およびガイド溝35の寸法が設定されるとと
もに、この突部38およびガイド溝35の両側端部にテ
ーパ面が形成されている。また、上記ガイド溝35の使
用位置側の側端部には、後述するようにミラー本体1の
後方への回動変位を二段階で規制するためのクラッチピ
ン42を有する第1係止部43と、クラッチピン44を
有する第1係止部45とが設けられている。
【0025】そして、上記支持ケース7に、駆動ギヤ9
が取り付けられたスピンドル23と、上記支持軸3とが
設置されるとともに、この支持軸3に上下一対のスプリ
ングシート25,26と、シールリング27と、コイル
スプリング28と、係合クラッチ29と、上記従動ギヤ
8と、Uプレート30とが取り付けられる。また、上記
支持ケース7内に設置されるインナケース39に、上記
電動モータ4と切換手段6とを支持させた状態で、この
インナーケース39を上記支持ケース7内に配設すると
ともに、上記支持ケース7の下端開口部を覆うカバー4
0に、上記動力伝達軸10を支持させた状態で、上記カ
バー40を支持ケース7に取り付けることにより、上記
各ギヤが係合されるようになっている。
【0026】また、上記支持ケース7の上面には、図1
に示すように、一対のストッパー65が設けられるとと
もに、支持軸3の取付フランジ部37には、上記ストッ
パー65に当接する係止部66が設けられ、この係止部
66および上記ストッパー65によってミラー本体1の
最大回動範囲を制限するストッパー機構が構成されてい
る。そして、上記ストッパー機構によりミラー本体1の
最大回動範囲が制限されることにより、ミラー本体1が
車体に当接することが防止されるようになっている。
【0027】上記切換手段6は、電動モータ4の駆動回
路を開閉するスイッチアセンブリ41を有し、このスイ
ッチアッセンブリ41の下面に取り付けられた上記第3
ウォームホイール15が、上記電動モータ4から第2ウ
ォームギヤ13を介して入力される駆動力によって回転
駆動されるように構成されている。上記切換手段6に駆
動力を伝達する第3ウォームホイール15と、上記第2
ウォームギヤ13とからなる第2駆動部の減速比は、ミ
ラー本体1の支持軸3に駆動力を伝達する上記第3ウォ
ームギヤ14、ウォームホイール21、平歯車22およ
び従動ギヤ8からなる第1駆動部の減速比よりも小さく
設定され、上記スイッチアッセンブリ41の可動側接点
部材48が、上記支持軸3よりも速い速度で回転駆動さ
れるようになっている。
【0028】また、上記スイッチアッセンブリ41は、
図9〜図11に示すように、上記第3ウォームホイール
15の上端部に一体に形成された可動プレート47と、
この可動プレート47の上面に固着されたリン青銅等の
導電材料からなる可動側接点部材48と、上記可動プレ
ート47の上端部に係止された固定プレート49と、こ
の固定プレート49の下面に取り付けられた導電材料か
らなる固定側接点部材50と、上記固定プレート49の
上面に設けられた第1,第2ダイオード51,52等と
を有している。
【0029】上記可動側接点部材48は、上方に突出す
る第1〜第3可動接点部53〜55が設けられている。
また、上記固定側接点部材50は、固定プレート49に
形成された取付孔49aの外方部においてその全周を囲
繞するように設置された第1固定接点部56と、その外
方において所定範囲に設置された第2固定接点部57
と、その外方部において所定範囲に設置された第3固定
接点部58とからなり、上記第2固定接点部57と第3
固定設定部58との一部が周方向にオーバーラップする
ように、その設置範囲が設定されている。
【0030】そして、上記第2固定接点部57と、図1
2に示す駆動電源Bに接続された第1リード線60の接
続端子61と、上記固定側接点部材50の第2固定接点
部57とが第1ダイオード51を介して接続されるとと
もに、上記接続端子61と、上記第3固定接点部58と
が第2ダイオード52を介して接続されている。また、
上記第1固定接点部56は、第2リード線62を介して
電動モータ4に接続されている。
【0031】上記構成において、ミラー本体1が上記使
用位置と格納位置との間にある通常の駆動時には、図1
3(A)に示すように、可動側接点部材48の各接点部
53〜55が、第2固定接点部57と第3固定接点部5
8とのオーバーラップ範囲に位置し、上記可動側接点部
材48を介して固定側接点部材48の各接点部56〜5
8が互いに接続されるようになっている。
【0032】この結果、上記第1リード線60が電源の
プラス側に接続された正駆動時には、第2ダイオード5
2によって第3固定接点部58への電流の流れが遮断さ
れるため、上記第1ダイオード51から第2固定接点部
57および第1固定接点部56を経て上記第2リード線
62に電流が流れ、上記電動モータ4が正回転してミラ
ー本体1が格納位置から使用位置に向けて正駆動される
ことになる。
【0033】また、上記第2リード線62が電源のプラ
ス側に接続された逆駆動時には、第2固定接点部57か
ら第1リード線60への電流の流れが第1ダイオード5
1によって遮断されるため、電流が第1固定接点部56
から上記第3固定接点部58および第2ダイオード52
を経て上記第1リード線60に流れることにより、上記
電動モータ4が逆回転してミラー本体1が使用位置から
格納位置に向けて逆駆動されることになる。
【0034】そして、上記正駆動時に、ミラー本体1が
使用位置に変位した時点から所定時間が経過すると、図
13(B)に示すように、可動側接点部材48の第3可
動接点部55が上記第3固定接点部58の設置範囲から
外れることにより、上記正駆動が停止されて逆駆動のみ
が許容されるように上記第3固定接点部58の設置範囲
が設定されている。また、上記逆駆動時に、ミラー本体
1が格納位置に変位した時点から所定時間が経過する
と、図13(C)に示すように、可動側接点部材48の
第2可動接点部54が上記第2固定接点部57の設置範
囲から外れることにより、上記電動モータ4の逆駆動が
停止されて正駆動のみが許容されるように上記第2固定
接点部57の設置範囲が設定されている。
【0035】また、図12に示すように、上記電動モー
タ4の駆動回路63には、電動モータ4に接続された第
1リード線60および電源Bに接続された第2リード線
62に対する電流の流れを変化させる操作スイッチ64
が設けられている。この操作スイッチ64は、車体側に
設けられている。また、上記第1リード線60は、分岐
線60a,60bを介して車体の左右に配設された電動
ミラーの電動モータ4にそれぞれ接続されている。
【0036】次に、上記電動ミラーの作用を説明する。
まず、格納位置にあるミラー本体1を使用位置に変位さ
せるには、上記操作スイッチ64を図12の実線に示す
ように、左側に操作して電源Bのプラス側を第1リード
線60に接続し、第1ダイオード51を介して電動モー
タ4に電流を流すことにより、この電動モータ4を正駆
動する。これによって図14に示すように、駆動ギヤ9
が反時計方向に回転して、従動ギヤ8が時計方向に回転
駆動されることにより、上記支持軸3ととともにミラー
本体1が前部内方の格納位置から後部外方の使用位置へ
向かう方向に回転する。
【0037】そして、上記ミラー本体1が使用位置に達
すると、図7に示すように、支持軸3の取付フランジ部
37に設けられた突起38が上記ガイド溝35の一側端
部に当接して上記支持軸3およびミラー本体1の回動が
規制される。この結果、上記電動モータ4の駆動力が一
定値以上に上昇して上記摩擦クラッチ20に作用し、こ
の摩擦クラッチ20がスリップ状態となることにより、
上記駆動ギヤ9に一定値以上の駆動力が伝達されること
が阻止される。
【0038】また、上記突起38およびガイド溝35か
らなる回動範囲規制機構5によってミラー本体1の回転
が規制された状態では、上記摩擦クラッチ20がスリッ
プ状態となって電動モータ4の出力軸が回転状態に維持
されているため、第2ウォームギヤ13によって上記切
換手段6の第3ウォームホイール15が回転駆動され
る。そして、上記切換手段6の可動プレート47に設け
られた可動側接点部材48が、図13(B)に示す位置
まで回転すると、可動側接点部材48の第3可動接点部
55が固定側接点部材50の第3固定接点部58の設置
範囲から外れ、駆動回路63が開状態となって電動モー
タ4の駆動が停止されることになる。
【0039】すなわち、図15に示すように、電動モー
タ4の駆動が開始されると、一時的に大きな駆動電流が
流れた後、電動モータ4の回転が安定した時点Aで、車
体の左右に配設された両ミラーの電動モータ4に一定の
駆動電流が流れることになる。そして、所定時間が経過
して右側に位置するミラー本体1の回転が規制された時
点Bで、右側ミラーの電動モータ4に通電される駆動電
流が増大する。その後、左側に位置するミラー本体1の
回転が規制された時点Cで、左側ミラーの電動モータ4
に通電される駆動電流が増大し、さらに上記切換手段6
によって駆動回路63が開状態となった時点Dで、左右
の電動モータ4が同時に停止状態となる。
【0040】このように右側のミラー本体1の回転が、
左側に比べて早く規制されるのは、右ハンドル車では、
左側ミラーの使用位置までの回転角度が大きいのに対
し、右側ミラーの使用位置までの回転角度が小さく設定
されているためである。したがって、上記のように左側
のミラー本体1が使用位置に変位した後に、上記駆動回
路63を開状態とするように構成することにより、単一
の切換手段6によってミラーの駆動制御を適正に実行す
ることが可能となる。
【0041】上記のようにミラー本体1が使用位置に変
位した状態で所定時間に亘って上記電動モータ4の駆動
が継続された後に、電動モータ4を停止させるように構
成したため、上記従動ギヤ8と駆動ギヤ9との間のバッ
クラッシュが確実に詰められており、このバックラッシ
ュに起因したがたつきがミラー本体1の駆動部に生じる
ことはない。
【0042】上記使用位置においては、固定側接点部材
50の第1固定接点部56と、第2固定接点部57と
が、可動側接点部材48を介して接続状態に維持されて
いるため、この状態から操作スイッチ64が図12の破
線で示すように右側位置に切り換えられることにより、
電動モータ4に通電されて逆方向に回転し、その駆動力
によって駆動ギヤ9が上記正転駆動時とは逆の方向(図
14の時計方向)に回転駆動されて従動ギヤ8を反時計
方向に駆動することにより、この従動ギヤ8とともにミ
ラー本体1が使用位置から格納位置へ向かう方向に回転
する。
【0043】上記ミラー本体1が格納位置に達すると、
図8に示すように、支持軸3に設けられた突部38が、
上記ガイド溝35の他側端部に当接して上記従動ギヤ8
およびミラー本体1の回動が規制され、上記摩擦クラッ
チ20がスリップ状態となって、上記電動モータ4から
駆動ギヤ9に一定値以上の駆動力が伝達されることが阻
止される。
【0044】そして、上記切換手段6の可動プレート4
7に設けられた可動側接点部材48が、図13(C)に
示す位置まで回転すると、可動側接点部材48の第2可
動接点部54が固定側接点部材50の第2固定接点部5
7の設置範囲から外れ、駆動回路63が開状態となって
電動モータ4の駆動が停止されることになる。
【0045】以上のようにミラー本体1の支持軸3を駆
動してミラー本体1を使用位置と格納位置との間で回動
変位させる駆動力を付与する電動モータ4からなる回転
駆動源と、上記ミラー本体3の回動範囲を規制する回動
範囲規制機構5と、上記回転駆動源の作動時にミラー本
体1の回動を回動範囲規制機構5により規制した状態で
回転駆動源の駆動を停止し、かつその逆方向への駆動の
みを許容するように上記回転駆動源の駆動回路63を切
り換える切換手段6とを備えた電動ミラーにおいて、上
記ミラー本体1の支持軸3に取り付けられた従動ギヤ8
と、この従動ギヤ8を回転駆動する駆動ギヤ9と、上記
電動モータ4の駆動力を駆動ギヤ9および上記切換手段
6に伝達する単一の動力伝達軸10とを有する回動機構
を支持ケース7内に配設したため、電動モータ4の駆動
力を上記動力伝達軸10によって駆動ギヤ9および切換
手段6にそれぞれ伝達することができる。
【0046】すなわち、上記電動モータ4の第1ウォー
ムギヤ11によって駆動される第1ウォームホイール1
2および第2ウォームギヤ13と、これらと同軸上に配
設された第3ウォームギヤ14とを有する単一の動力伝
達軸10により、上記電動モータ10の駆動力を上記駆
動ギヤ9および切換手段6にそれぞれ伝達するように構
成したため、従来のように回転駆動源となる電動モータ
の駆動力を、一対の回転軸によって駆動ギヤと、切換手
段とに別々に伝達するように構成した場合に比べ、装置
をコンパクト化してその構造を簡略化することができる
とともに、上記動力伝達軸10等の組付け作業を容易に
行うことができる。
【0047】また、上記のように従動ギヤ8に伝達され
た駆動力によって上記支持軸3およびミラー本体1を回
転駆動するとともに、上記動力伝達軸10に一定限度の
駆動トルクが作用した場合に、上記電動モータ4の駆動
力が駆動ギヤ9に伝達されるのを規制する摩擦クラッチ
20を上記動力伝達軸10に設けたため、上記電動モー
タ4に過大な負荷を作用させることなくミラー本体1が
使用位置に到達した後も電動モータ4を作動状態に維持
することができる。
【0048】そして、上記ミラー本体1が使用位置に到
達した後、所定時間が経過した時点で、上記切換手段6
によって電動モータ4を停止させることにより、この電
動モータ4の作動時間をミラー本体1の移動範囲に正確
に対応させるように構成したり、従来のようにモータ電
流を検出して電動モータの作動制御を行なう等の複雑な
制御を行なったりする等の複雑な構成を採用することな
く、上記ミラー本体1を適正位置まで確実に回転させる
ことができる。
【0049】しかも、上記切換手段6によって電動モー
タ4を停止させるのと同時に、その逆方向のみへの駆動
を可能とするように上記駆動回路63を切り換えるよう
に構成したため、ミラー本体1が使用位置にある場合に
は、格納位置に変位させる方向のみへの駆動が可能であ
り、使用位置にあるミラー本体1をさらに突出させる方
向に電動モータ4が誤操作されるという事態の発生を確
実に防止することができる。
【0050】また、上記構成の電動ミラーによれば、ミ
ラー本体1が使用位置にまで到達する前に、障害物に当
たる等により、大きな駆動抵抗が作用すれば上記動力伝
達軸10に設けられた摩擦クラッチ20がスリップ状態
となるため、電動モータ4の過負荷が作用して焼き付き
が生じる等の事態の発生を簡単かつ確実に防止すること
ができる。なお、この場合には、上記回動範囲規制機構
5によるミラー本体1の回動規制位置と、上記切換手段
6による電動モータ4の作動停止位置との対応関係にず
れが生じるため、この対応関係を設定し直す必要があ
る。
【0051】すなわち、上記駆動抵抗に応じて上記切換
手段6による電動モータ4の作動停止位置が、ミラー本
体1を使用位置に規制する回動範囲規制機構5の規制位
置よりも格納側に変位する位置ずれが生じると、ミラー
本体1を本来の使用位置に到達する前に回動範囲規制機
構5によってミラー本体1の移動が規制されるという事
態が発生することになる。このような事態が発生した場
合には、上記電動モータ4を作動させてミラー本体1を
一旦格納方向に移動させ、支持軸3の突部38をガイド
溝35の側端部に当接させてミラー本体1の回動を規制
した状態で、動力伝達軸10の摩擦クラッチ20をスリ
ップさせて電動モータ4およびスイッチアッセンブリ4
1を空回りさせることにより、上記位置ずれを修正する
ことが可能である。
【0052】さらに、上記使用位置および格納位置でミ
ラー本体1が停止した状態においては、摩擦クラッチ2
0によって規制される一定限度の駆動力が上記駆動ギヤ
9に付与されることになるため、上記コイルスプリング
28の弾発力によってミラー本体1の回転抵抗力を過度
に増加させる等の手段を講じることなく、上記使用位置
でのミラー本体1の保持剛性を高め、そのがたつきを防
止して高速運転時に振動が生じること等を効果的に防止
することができる。
【0053】また、上記実施形態に示すように、車体の
左右に設けられた上記電動モータ4からなる両電動ミラ
ーの回転駆動源を同時に操作する操作スイッチ64と、
共通の駆動回路63とを設けるとともに、単一の切換手
段6によって上記電動モータ4の駆動を停止し、かつそ
の逆方向への駆動を許容するように上記駆動回路63を
切り換えるように構成した場合には、簡単な構成で適正
時期に上記左右の電動モータ4を同時に作動制御するこ
とができる。
【0054】なお、上記可動側接点部材48および固定
側接点部材50からなる切換手段6に代え、リミットス
イッチ等からなる従来周知のオン・オフスイッチを有す
る切換手段を設けた構造としてよい。また、上記切換手
段6を左右独立して設けられた駆動回路にそれぞれ設
け、各ミラー本体1の回動範囲に適合したタイミングで
両電動モータ4をそれぞれ駆動制御するように構成して
もよく、あるいは運転席側と助手席側とでミラー本体1
の突出量が大きく異なるトラック等においては、助手席
側のミラー本体1のみを上記電動モータ4によって回転
駆動するように構成してもよい。
【0055】また、上記実施形態では、電動モータ4の
出力軸に設けられた第1ウォームギヤ11と、駆動ギヤ
9を駆動する第3ウォームギヤ14との2つのウォーム
ギヤを上記回動機構に設けたため、上記電動モータ4の
回転速度を効率よく減速することができる。したがっ
て、上記回動機構に設けられるギヤの個数を減少させる
ことができるとともに、簡単な構成でミラー本体1を駆
動するのに必要な駆動力を上記駆動ギヤ9に付与するこ
とができる。
【0056】そして、上記第1ウォームギヤ11によっ
て回転駆動される第1ウォームホイール12および第2
ウォームギヤ13と、上記第3ウォームギヤ14との間
に摩擦クラッチ20を配設したため、ミラー本体1に加
えられた逆駆動トルクが上記摩擦クラッチ20に伝達さ
れるのを上記第3ウォームギヤ14の設置部において確
実に阻止し、上記逆駆動トルクに応じて摩擦クラッチ2
0がスリップするという事態の発生を確実に防止するこ
とができる。したがって、上記動力伝達軸10に摩擦ク
ラッチ20を配設した場合においても、ミラー本体1が
上記逆駆動トルクによって回転駆動されることがなく、
使用位置にあるミラー本体1が強制的に回動操作されて
上記回動範囲規制機構5によるミラー本体1の回動規制
位置と、上記切換手段6による電動モータ4の作動停止
位置との対応関係にずれが生じるのを確実に防止するこ
とができる。
【0057】また、上記のように第3ウォームホイール
15と、上記第2ウォームギヤ13との減速比を、上記
第3ウォームギヤ14、第4ウォームホイール21、平
歯車22および従動ギヤ8からなるギヤ機構の減速比よ
りも小さく設定することにより、上記スイッチアッセン
ブリ41の可動側接点部材48の回転速度を速くするよ
うに構成した場合には、簡単な構成で上記切換手段6の
切換時に火花が飛ぶのを効果的に防止することができ
る。すなわち、上記構成によれば、スイッチアッセンブ
リ41の接点部をオン状態からオフ状態に変化させる際
に、上記可動側接点部材48の慣性によって両接点を早
期に離間させることにより、火花が飛ぶことを防止する
ことができる。このため、大容量の電動モータ4を使用
した場合においても、上記スイッチアッセンブリ41が
損傷するのを効果的に防止することができる。
【0058】なお、上記のようにスイッチアッセンブリ
41の可動側接点部材48の回転速度を速くするように
した構成に代え、上記駆動回路63に、スナバ回路また
はサージキラー用の素子等を設けることにより、上記ス
イッチアッセンブリ41の接点部をオン状態からオフ状
態に変化させる際に火花が飛ぶのを防止するように構成
してもよい。
【0059】また、上記実施形態では、支持軸3の取付
フランジ部37に形成された突部38と、支持ケース7
の上面に形成されたガイド溝35とからなる回動範囲規
制機構5により、ミラー本体1の回転範囲を規制すると
ともに、使用位置にあるミラー本体1をさらに車体の後
方側に移動させる方向、あるいは格納位置にあるミラー
本体1をさらに格納方向に移動させる方向に過大なトル
クが作用した場合に、上記突部38とガイド溝35との
係合が外れてミラー本体1の回転が許容されるように構
成したため、ミラー本体1の使用位置等おいて、これに
大きな外力等が作用してもミラー本体1が破損するのを
未然に防ぐことができる。
【0060】さらに、上記実施形態では、係合クラッチ
29の下面に突起33を形成するとともに、従動ギヤ8
の上面に上記突起33に対応する凹部34を形成し、ミ
ラー本体1に過大なトルクが作用した場合に、上記突起
33が凹部34から外れて係合クラッチ29が押し上げ
られることにより、従動ギヤ8との連結状態が解除され
るように構成されているので、停止状態にあるミラー本
体1の回動変位を効果的に抑制しつつ、ミラー本体1の
破損を防止することができる。
【0061】例えば、使用位置にあるミラー本体1を、
強制的に格納方向に回転させた場合には、上記上記係合
クラッチ29の突起33と、従動ギヤ8の凹部34との
係合が離脱することにより、ミラー本体1の回動変位が
抑制されつつ、上記コイルスプリング8の付勢力によっ
て付与される回転抵抗に抗して、ある程度の回動変位が
許容されるようになっている。
【0062】また、使用位置にある上記ミラー本体1
を、さらに車体の後方側に強制的に回動変位させる場合
には、支持軸3の突部38をガイド溝35外に導出させ
て回動範囲規制機構5による支持軸3の回動規制状態を
解除することにより、ミラー本体1の回動変位が抑制さ
れつつ、上記コイルスプリング8の付勢力によって付与
される回転抵抗に抗して、ある程度の回動変位が許容さ
れるようになっている。
【0063】上記使用位置にあるミラー本体1をさらに
突出させる方向および格納方向に回転させる際に必要な
駆動トルクを測定データの一例を示せば、図16に示す
にようになる。このデータから、使用位置にあるミラー
本体1を手動操作で格納方向に回転させるためには、2
500kgf・mm程度の駆動トルクを作用させればよ
いのに対し、使用位置にあるミラー本体1を、さらに車
体の後方側に回動変位させる場合には、3000kgf
・mm以上の駆動トルクが必要であることが分かる。
【0064】また、図17〜図19に示すように、上記
回動範囲規制機構5を構成するガイド溝35の一側端
部、つまりミラー本体1を使用位置に回動操作された場
合に上記支持軸3の突部38が当接する側の端部に、ク
ラッチピン42を有する所定高さの第1係止部43と、
この第1係止部43よりも高い位置に配設されたクラッ
チピン44を有する第2係止部45とが連設されること
により、ミラー本体1の後方への回動変位を二段階で規
制するように構成されている。
【0065】上記構成によると、自動車の前進時に使用
位置にあるミラー本体1が障害物に当接する等により、
このミラー本体1を前方に押動する大きな外力が作用し
た場合に、支持軸3の突部38が上記クラッチピン42
を乗り越えて第1係止部43上に移動したとしても、上
記ミラー本体1がさらに後方に移動してオーバランする
という事態の発生を、上記第2係止部45に設けられた
クラッチピン44によって効果的に規制することができ
る。
【0066】また、上記外力に応じてミラー本体1が大
きく後方に押動され、図18に示すように、支持軸3の
突部38が上記第2係止部45上に乗り上げ、上記切換
手段6による電動モータ4の作動停止位置、つまり回転
駆動源の駆動回路63を切り換える切換手段6の切換位
置が、ミラー本体1を使用位置に規制する回動範囲規制
機構の規制位置よりも後方側に大きくずれる事態が生じ
た場合には、上記第1,第2係止部43,45を位置修
正用の規制部として利用し、ミラー本体1を回動させる
ことにより上記位置ずれを修正することができる。
【0067】すなわち、上記のように支持軸3の突部3
8が上記第2係止部45上に乗り上げるという事態が生
じた場合には、上記駆動回路63の操作スイッチ64を
操作してミラー本体1を格納方向に回動させることによ
り、上記軸3の突部38を矢印に示すように、上記第1
係止部43上にスライド変位させる。上記ミラー本体1
を格納方向に移動させる際に、その回動量が図12に示
すスイッチアッセンブリ41を有する駆動回路63の切
換手段6により設定された一定範囲に制限されているこ
とにより、上記支持軸3の突部38を正規の位置まで戻
すことはできない場合においても、図19に示すよう
に、上記突部38が第1係止部43の設置部上に移動す
ることになる。
【0068】その後、上記操作スイッチ64を操作して
ミラー本体1を使用方向に回動させることにより、支持
軸3の突部38を矢印X方向、つまり第2係止部45の
クラッチピン44に接近させる方向に駆動し、このクラ
ッチピン44に上記突部38を当接させる。これによっ
て回転駆動機構5の摩擦クラッチ20がスリップして電
動モータ4およびスイッチアッセンブリ41が空回り
し、上記回動範囲規制機構5の規制位置と、切換手段6
の切換位置との位置ずれがある程度、修正される。次い
で、上記操作スイッチ64を再度ミラー本体1の格納方
向に操作することにより、支持軸3の突部38を矢印Y
方向、つまり第2係止部45から離間させる方向に駆動
する。この結果、上記突部38が第1係止部43上から
本来の位置、つまりガイド溝35内に移動することにな
る。
【0069】そして、上記操作スイッチ64を再度ミラ
ー本体1の使用方向に操作することにより、支持軸3の
突部38を第1係止部43に接近させる方向に駆動して
この第1係止部43に上記突部38を当接させる。これ
によって上記動力伝達軸10に設けられた摩擦クラッチ
20をスリップさせて電動モータ4およびスイッチアッ
センブリ41を空回りさせ、上記回動範囲規制機構5の
規制位置と、切換手段6の切換位置との位置ずれを完全
に修正することができる。
【0070】このように、回動範囲規制機構5に、ミラ
ー本体1を使用位置に係止する第1係止部43と、ミラ
ー本体1をオーバラン位置に係止する第2係止部45と
を設けた場合には、外力に応じて回動範囲規制機構5の
回動規制位置と、電動モータ4の駆動回路63を切り換
える切換手段6の切換位置との間にずれが生じ、支持軸
3の突部38が支持ケース7のガイド溝35外に導出さ
れてその前方部まで移動したとしても、上記突部38が
ガイド溝35外の第1係止部43または第2係止部45
上に乗り上げたままの状態に保持されるという事態が生
じることがなく、簡単な構成で上記位置ずれを確実に修
正することができる。
【0071】すなわち、上記ガイド溝35の設置部に第
2係止部45となる所定高さの突部が設けられていない
場合には、上記ガイド溝35外に導出された支持軸3の
突部38が、切換手段6によって設定された一定範囲だ
けガイド溝35外において前後に往復動するという事態
が生じる可能性がある。これを防止するためには、上記
回動範囲規制機構5によって規制されるミラー本体1の
回動範囲に比べて回転駆動源の駆動回路63を切り換え
る切換手段6の切換位置との差を大きくする必要があ
り、通常の使用時に摩擦クラッチ20のスリップ時間が
長くなることが避けられないため、回動機構また回転駆
動源に故障が生じ易い傾向がある。
【0072】これに対して所定高さの上記第1係止部4
3と、これよりも高い第2係止部45とを設けて上記位
置ずれを段階的に修正するように構成した場合には、上
記摩擦クラッチ20のスリップ時間を最小限に抑えつ
つ、上記ガイド溝35外に導出された支持軸3の突部3
8を正規の位置に確実に戻すことができる。
【0073】また、上記第1係止部43および第2係止
部45の端部に金属製のクラッチピン42,44をそれ
ぞれ設けることにより、上記第1係止部43および第2
係止部45の端部を保護するように構成した場合には、
この第1係止部43および第2係止部45の端部に上記
支持軸3の突部38が衝突することに起因する摩耗を効
果的に防止することができる。したがって、上記第1係
止部43および第2係止部45を有する支持ケース7を
プラスチック材によって形成した場合においても、上記
第1係止部43および第2係止部45の機能が損なわれ
るのを効果的に防止することができる。
【0074】なお、上記実施形態では、ミラー本体1が
使用位置および格納位置の両方に位置する状態となった
場合に、その回動を制御するように構成した例について
説明したが、この構成に代えて上記使用位置もしくは格
納位置にいずれか一方に位置する状態となった時に、上
記電動モータ4の通電を切るようにすることにより、ミ
ラー本体1の保持剛性を高めるように構成してもよい。
【0075】また、上記実施形態では、トラックまたワ
ゴン車等の左前方側に設置される比較的大型の電動ミラ
ーについて説明したが、これに限られず、使用時に車体
の側方に突出したミラー本体を、車体の後方側に回動変
位させて車体に沿った格納位置に移動させるように回動
範囲が規制された普通乗用車用の電動ミラーについて
も、本発明を適用可能である。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明は、ミラー本体の支
持軸を駆動してミラー本体を使用位置と格納位置との間
で回動変位させる駆動力を付与する回転駆動源と、上記
ミラー本体の回動範囲を規制する回動範囲規制機構と、
上記回転駆動源の作動時にミラー本体の回動を回動範囲
規制機構により規制した状態で回転駆動源の駆動を停止
し、かつその逆方向への駆動のみを許容するように上記
回転駆動源の駆動回路を切り換える切換手段とを備えた
電動ミラーにおいて、上記ミラー本体の支持軸に取り付
けられた従動ギヤと、この従動ギヤを回転駆動する駆動
ギヤと、上記回転駆動源の駆動力を駆動ギヤおよび上記
切換手段に伝達する単一の動力伝達軸とを有する回動機
構を支持ケース内に配設するとともに、上記動力伝達軸
に一定限度の駆動トルクが作用した場合に、上記回転駆
動源の駆動力が駆動ギヤに伝達されるのを規制する摩擦
クラッチを設けたため、従来のように回転駆動源となる
電動モータの駆動力を、一対の回転軸によって駆動ギヤ
と、切換手段とに別々に伝達するように構成した場合に
比べ、装置をコンパクト化してその構造を簡略化するこ
とができるとともに、上記動力伝達軸等の組付け作業を
容易に行うことができる。
【0077】そして、上記回転駆動源および回動機構に
よりミラー本体を適正位置に回動変位させた後、上記切
換手段により上記回転駆動源を停止させることができる
とともに、この停止位置から上記回転駆動源を再駆動す
る際にその駆動方向が適正方向と反対向きとなる誤操作
が生じるのを確実に防止することができる。また、上記
使用位置でミラー本体が停止した状態では、上記回転駆
動源の駆動力によって駆動ギヤと従動ギヤとのバックラ
ッシュが詰められるため、ミラー本体の回転抵抗力を特
に増加させなくても、上記使用位置でのミラー本体の支
持剛性を高めてそのがたつきを防止することができ、こ
れによって高速運転時等にミラー本体が振動して騒音が
発生したり、視界不良が生じたりするのを効果的に防止
することができるとともに、ドア閉め時に異音が発生す
るのを確実に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動ミラーを実施形態を示す分解
斜視図である。
【図2】上記電動ミラーの外形を示す斜視図である。
【図3】上記電動ミラーの内部構造を示す平面断面図で
ある。
【図4】上記電動ミラーの内部構造を示す正面断面図で
ある。
【図5】動力伝達軸の具体的構成を示す分解説明図であ
る。
【図6】係合クラッチと従動ギヤの具体的構成を示す斜
視図である。
【図7】ミラー本体の使用位置における回動範囲規制機
構の状態を示す平面図である。
【図8】ミラー本体の格納位置における回動範囲規制機
構の状態を示す平面図である。
【図9】切換手段の構成を示す分解断面図である。
【図10】切換手段を構成する固定側接点部材の底面図
である。
【図11】切換手段を構成する可動側接点部材の平面図
である。
【図12】駆動回路の構成を示す説明図である。
【図13】切換手段の作用を示す説明図である。
【図14】駆動ギヤおよび従動ギヤの回転状態を示す説
明図である。
【図15】ミラー本体の回転時における電流の変化状態
を示すタイムチャートである。
【図16】使用位置で静止したミラー本体に外力が作用
した時のミラー本体の回転角度とミラー本体に作用する
トルクとの関係を示すグラフである。
【図17】ガイド溝および第1,第2係止部の具体的構
成を示す斜視図である。
【図18】支持軸の突部が第2係止部上に乗り上げた状
態を示す説明図である。
【図19】支持軸の突部を第1係止部上に移動させた状
態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ミラー本体 3 支持軸 4 電動モータ(回転駆動源) 5 回動範囲規制機構 6 切換手段 7 支持ケース 8 従動ギヤ 9 駆動ギヤ 10 動力伝達軸 20 摩擦クラッチ 35 ガイド溝(回動範囲規制機構) 38 突部(回動範囲規制機構) 63 駆動回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラー本体の支持軸を駆動してミラー本
    体を使用位置と格納位置との間で回動変位させる駆動力
    を付与する回転駆動源と、上記ミラー本体の回動範囲を
    規制する回動範囲規制機構と、上記回転駆動源の作動時
    にミラー本体の回動を回動範囲規制機構により規制した
    状態で回転駆動源の駆動を停止し、かつその逆方向への
    駆動のみを許容するように上記回転駆動源の駆動回路を
    切り換える切換手段とを備えた電動ミラーにおいて、上
    記ミラー本体の支持軸に取り付けられた従動ギヤと、こ
    の従動ギヤを回転駆動する駆動ギヤと、上記回転駆動源
    の駆動力を駆動ギヤおよび上記切換手段に伝達する単一
    の動力伝達軸とを有する回動機構を支持ケース内に配設
    するとともに、上記動力伝達軸に一定限度の駆動トルク
    が作用した場合に、上記回転駆動源の駆動力が駆動ギヤ
    に伝達されるのを規制する摩擦クラッチを設けたことを
    特徴とする電動ミラー。
  2. 【請求項2】 回転駆動源の出力軸に設けられた第1ウ
    ォームギヤに噛み合う第1ウォームホイールと、この第
    1ウォームホイールと一体に回転する第2ウォームギヤ
    と、これらと同軸上に配設された第3ウォームギヤと
    を、動力伝達軸に設けるとともに、上記第1ウォームギ
    ヤから第1ウォームホイールに伝達された駆動力を、上
    記第2ウォームギヤおよび第3ウォームギヤを介して駆
    動ギアおよび切換手段にそれぞれ伝達するように構成す
    るとともに、上記第1ウォームホイールおよび第2ウォ
    ームギヤと、第3ウォームギヤとの間に摩擦クラッチを
    配設したことを特徴とする請求項1記載の電動ミラー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110546407A (zh) * 2017-04-26 2019-12-06 美蓓亚三美株式会社 驱动装置以及照明装置

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