JPH074171U - 電動ミラー - Google Patents

電動ミラー

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JPH074171U
JPH074171U JP3214293U JP3214293U JPH074171U JP H074171 U JPH074171 U JP H074171U JP 3214293 U JP3214293 U JP 3214293U JP 3214293 U JP3214293 U JP 3214293U JP H074171 U JPH074171 U JP H074171U
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mirror
drive case
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contact
shaft
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JP3214293U
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Inventor
慎一 多賀
雅之 藤井
徹 和気
Original Assignee
株式会社石▼崎▲本店
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  • Rear-View Mirror Devices That Are Mounted On The Exterior Of The Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミラー本体に不測の強い外力が作用しても可
能な限り電動ミラーの破損を抑制する。 【構成】 ベース11に突設されたベースシャフト14
の上端部分には先窄まりのテーパー部14eを形成し、
一方駆動ケース12の上部に固定されるモータ取付プレ
ート30には、上記テーパー部14eに対応する上窄ま
りの支持孔30aを形成し、上記ベースシャフト14を
駆動ケース12の底板12aに形成された貫通孔12b
に挿通して、そのテーパー部14eと上記支持孔30a
とを係合する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車等に装備される電動ミラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のドア等に折畳可能に装着される電動のサイドミラーは、走行中には車 体の側方に突出した状態で使用されるが、停車時には通行人の邪魔にならないよ うに折畳んで格納され、上記ミラー本体は上記使用位置と車体に沿った格納位置 との間で回動可能となるように車体に装着されている。
【0003】 このサイドミラーの使用位置と格納位置への回動は、車体に固設されたベース シャフトと、このベースシャフトに係合されたサンギアと、このサンギアに対し て回動力を付与する回動駆動機構が内蔵された駆動ケースとによって行なわれる 。なお、ミラー本体はこの駆動ケースに固定されているため、この駆動ケースと 共にベースシャフト回りに回動する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、例えば障害物に接触する等により、上記サイドミラーに強力な外力 が付与されると、ベースシャフト回りに作用するトルクだけでなく、ベースシャ フトを押し倒す方向にもトルクが作用し、この結果ベースシャフトに装着された 駆動ケース等が破壊されてしまうことがあった。
【0005】 本考案は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、不測の強力な外力が電動 ミラーに作用しても、駆動ケース等の破損が抑制される電動ミラーの提供を目的 としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、車体に突設された支持軸と、この支持軸に回動自在に支持される駆 動ケースと、この駆動ケースに固定されたミラー本体を有する電動ミラーにおい て、上記駆動ケースには、上記支持軸が挿入される軸孔が設けられた底板と、上 記支持軸の上端部を支持する上板とが相対向して設けられ、上記支持軸の上端部 には先窄まりのテーパー部が形成され、一方上記上板にはこのテーパー部に対応 した傾斜面を有する支持孔が形成される構成とした。
【0007】
【作用】
上記本考案によれば、支持軸のテーパー部と上板に設けられた支持孔との係合 が、共に上窄まりのテーパー形状で行なわれるため、不測の強力な外力がミラー 本体に作用した場合、駆動ケースの上記係合による拘束状態が解除されるため、 電動ミラーの破損が抑制される。
【0008】
【実施例】
本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。なお、この実施例では車体の右 側に装着される電動ミラーを説明するが、本考案は車体の左側に装着されるミラ ーにも同様に適用可能である。
【0009】 図1及び図2において、10はミラー本体であり、このミラー本体10は駆動 ケース12を有している。この駆動ケース12にはミラーが取付けられるミラー 取付部13が設けられている。
【0010】 上記駆動ケース12は下面に底板12aを有し、この底板12aには、後述の ベースシャフト14(支持軸)が挿通される軸穴12b(図9参照)が形成され ている。
【0011】 一方、車体側にはベース11が固定されている。このベース11には上方に突 出するベースシャフト14が形成されており、このベースシャフト14は、中央 に貫通孔15をもつ筒状とされている。そして、このベースシャフト14を支点 として回動可能に上記ミラー本体10が装着されるとともに、このミラー本体1 0を駆動するための回動駆動機構が上記駆動ケース12内に設けられている。
【0012】 この回動駆動機構を図3に示す。この機構は、電動式のモータ16と、このモ ータ16を取り付けるモータ取付プレート30(上板)と、モータ16の駆動軸 に固定されたウォーム17と、同一の垂直軸18に形成されたウォームギア19 及びギア20と、同一の垂直軸21に回転可能に支持されたギア24,25と、 同一の垂直軸22に回転可能に支持されたギア26,27と、プラネタリギア2 8とを備えており、上記ギア24,25,26,27はそれぞれ、大径ギア24 a,25a,26a,27a及び小径ギア24b,25b,26b,27bを上 下に有する二重ギアとされている。
【0013】 そして、図1に示すように、上記垂直軸18の上端はモータ取付プレート30 に回転可能に支持され、垂直軸21,22の下端部は駆動ケース12に固定され ており、プラネタリギア28は駆動ケース12に形成された上向きの突出部29 に回転可能に支持されている。そして、上記ウォーム17がウォームギア19に 噛合され、同様にギア20が大径ギア26aに、小径ギア26bが大径ギア24 aに、小径ギア24bが大径ギア27aに、小径ギア27bが大径ギア25aに 、小径ギア25bがプラネタリギア28にそれぞれ噛合されている。こうして、 減速機構が構成され、この機構によって、上記モータ16の駆動力が上記突出部 29回りのプラネタリギア28の回転力に変換されるようになっている。
【0014】 図4に示すように、上記ベースシャフト14は、下側大径部14aと上側小径 部14bとを有し、下側大径部14aの上端面には上方に突出する係止用凸部1 4cが所定位置に形成され、更に上側小径部14bの上端部には先窄まりのテー パー部14eが形成され、この下方にはストッパー係止溝14dが形成されてい る。そして、このベースシャフト14内の貫通孔15にはモータ16等への配線 ケーブルが挿通されるようになっている。
【0015】 上記ワッシャクラッチ32は図4,5で示すように環状部材からなり、その上 面内周縁部には、相対向する一対の爪33が突設されている。また、このワッシ ャクラッチ32の下面には一対の突起46が相対向して設けられ、この突起46 の外側に位置する円周上には環状突起部32aが設けられている。このワッシャ クラッチ32は、上記一対の爪33が駆動ケース12の底板12aに設けられた 凹部(図示省略)に嵌合されることにより、駆動ケース12に係止されるように なっている。
【0016】 一方、ベース11上においてベースシャフト14の周囲には、上記突起46が 嵌入される規制溝48が凹設され、これらの規制溝48は、図7で示すように約 60°〜70°の中心角をもつ円弧状をなし、この規制溝48には、この溝48 と上記突起46との摺動を円滑にするグリス等の潤滑剤が塗布されている。
【0017】 そして、ミラー本体10が図2の一点鎖線で示す使用位置から二点鎖線で示す 格納位置に変位するのに応じ、上記突起46が規制溝48の一端部側壁に当接し た位置(図7の実線)から、他端側壁に当接した位置(図7の二点鎖線)に変位 するように、上記ワッシャクラッチ32のミラー本体10に対する取付角度が設 定されている。これによって、ミラー本体10の回動範囲が上記使用位置と格納 位置との間に規制されるようになっている。
【0018】 また、ミラー本体10に不測の大きなトルクが作用した場合には、上記各突起 46が規制溝48の外側範囲まで乗り上げるように各突起46の突出寸法及び突 出形状が設定されている。
【0019】 上記係合クラッチ34は、図4に示すように周方向に一定間隔おきに配設され た上方に突出する複数個(図例では3個)の係合用突出部50と、相隣接する係 合用突出部50を互いに連結する連結部34aと、内側に凹設された係止用凹部 34cとで構成されている。そして、上記係合用突出部50の間にはそれぞれ空 間部51が形成され、この係合用突出部50の両側端面には、図8で示すように 第1の傾斜面50a及び第2の傾斜面50bが形成されている。上記係止用凹部 34cは上記ベースシャフト14の係止用凸部14c(図4参照)と係合されて 、ベースシャフト14に係止されるようになっている。
【0020】 上記係合クラッチ34に係合されるサンギア35は、外周面に歯部52が形成 された円筒部35aと、この内周面に所定間隔で突設された回動支持部54等で 基本構成されている。この回動支持部54は、上記係合クラッチ34の空間部5 1内に嵌合可能な幅寸法に形成され、また、これら回動支持部54同士の間には 、上記係合用突出部50が係合可能な幅寸法の係合用凹部55がギア外周面に沿 って円弧状に形成されている。
【0021】 このサンギア35の上面に装着される上記レバーワッシャ36は、水平方向( ベースシャフト14の径方向)外側に突出するレバー部57を有し、このレバー 部57の端部には上下方向に貫通孔56が穿設されている。
【0022】 上記レバー部57の上方に位置するスライドスイッチ58は、3ポジションの スイッチであり、ネジ62で駆動ケース12に固定されている。このスライドス イッチ58の操作部64は上記貫通孔56に挿通され、レバー部57の回動変位 によってスライドスイッチ58が切り換えられるようになっている。また、この スライドスイッチ58の端子58dには、プリント基板60が装着され、後述す る駆動回路の一部分の配線がこの基板60上で行なわれている。
【0023】 なお、レバーワッシャ36の変位による操作部64の移動に対して、駆動ケー ス12側には、図10(a)に示すように、上記操作部64及びレバー部57の 変位を可能にするための下方空間部66及び側方空間部67,68が形成されて いる。
【0024】 一方、リング状シート38は、その下面が上記レバーワッシャ36の上面に接 触するものであるが、このリング状シート38の上面にのみテフロン加工等の表 面処理が施されることにより、このリング状シート38とスプリング40との摩 擦係数が同シート38とレバーワッシャ36との摩擦係数に比べて大幅に削減さ れており、レバーワッシャ36がスプリング40に優先してサンギア35と一体 に回動変位する状態とされている。
【0025】 駆動ケース12の上部に固定される前記モータ取付プレート30は、図3に示 すようにモータ16の支持部30dと上記テーパー部14eを回動可能に支持す る支持孔30aとを有している。この支持孔30aは、上記テーパー部14eに 対応した上窄まりの形状に形成されており、また、この支持孔30aの一部にプ レート切欠部30cが設けられている。
【0026】 これらの各機構部品はベースシャフト14に対して次のように装着される。ま ず、ベースシャフト14の下側大径部14aに上記ワッシャクラッチ32を外嵌 して突起46をベース11上の規制溝48に係合し、このワッシャクラッチ32 の上方から、回動駆動機構が内蔵された駆動ケース12を外嵌して底板12aに 設けられた凹部(図示省略)と上記爪33を係合させる。更に、この上方から係 合クラッチ34を外嵌して係止用凹部34cと係止用凸部14cとを係合して、 係合クラッチ34をベースシャフト14に対して回転不可に装着する。その後、 上記回動支持部54を係合クラッチ34の空間部51に嵌入しながらサンギア3 5をベースシャフト14に外嵌し、同時にこのサンギア35の歯部52をプラネ タリギア28に噛合させる。
【0027】 一方、上側小径部14bにはレバーワッシャ36、リング状シート38、スプ リング40、及びスプリングシート42を順に外嵌し、さらに、U字状のスプリ ングストッパ44の両直線部を図4に示すベースシャフト14のストッパー係止 溝14dに挿入することにより、駆動ケース12等が上記スプリング40の弾発 力でベース11側に押付けられた状態で装着される。そして、ベースシャフト1 4のテーパー部14eに上記支持孔30aを装着した後、カバー45をこれらの 各機構部品の上方から駆動ケース12に装着する。
【0028】 前記のように組立られた結果、上記プラネタリギア28が回転駆動されると、 この回転につれてプラネタリギア28はサンギア35の回りを公転することとな る。このプラネタリギア28の公転により、駆動ケース12と共にワッシャクラ ッチ32がベースシャフト14回りに回動され、突起46が規制溝48内に塗布 されたグリスによって滑らかに移動する。この時、グリスは、突起46の外側に 設けられた前記環状突起部32aによって、その拡散が防止されるようになって いる。
【0029】 そして、上記サンギア35に所定以上のトルクが作用した場合には、図8の二 点鎖線に示すように上記回動支持部54が第1の傾斜面50aに沿って上昇する ことにより(図8矢印参照)、サンギア35が係合クラッチ34及びベースシャ フト14に対して回動変位するようになっている。このサンギア35の回動変位 によってレバーワッシャ36が変位し、更にこのレバーワッシャ36の変位によ って操作部64が左右のいずれかに移動し、スライドスイッチ58が切り換えら れる。そして、このスライドスイッチ58の切換によって、後述する駆動回路が 切り替えられるようになっている。
【0030】 ところで、上記のように構成された電動ミラーの外部からミラー本体10に強 力な外力が作用した場合には、前記したようにワッシャクラッチ32の突起46 が、規制溝48の外側範囲まで乗り上げることになる。このため、図9で示すよ うに規制溝48の深さ分だけワッシャクラッチ32によって駆動ケース12が持 ち上げられるため、テーパー部14eと支持孔30aとの間には間隙mが生じ、 これら両者間の係合状態が緩和されることとなり、ミラー本体10が外力に対し て柔軟な装着状態となる。
【0031】 次に、前記モータ16の駆動回路を図11に基づいて説明する。
【0032】 サンギア35が回動変位していない通常の状態では、図10(a)に示すよう にレバー部57の端部及びスライドスイッチ58の操作部64が中央の下方空間 部66内に位置する状態となり、図11に示すようにスライドスイッチ58の接 触板94が全接触端子91〜93に接触している。また、サンギア35がトルク を受けて図2で示す時計回り方向に回動変位した状態では、図10(b)に示す ようにレバー部57の端部の一部が側方空間部67内に逃げた状態となり、上記 接触板94が接触端子91,92にのみ接触している。逆に、サンギア35がト ルクを受けて図2で示す反時計回り方向に回動変位した状態では、図10(c) に示すようにレバー部57の端部の一部が側方空間部68内に逃げた状態となり 、上記接触板94が接触端子92,93にのみ接触している。つまり、スライド スイッチ58の接触板94と接触端子91,92,93との接触が、サンギア3 5の各変位状態に応じて上記のように行なわれるように、スライドスイッチ58 が構成されている。
【0033】 図11に示すように、上記モータ16の一方の端子は、ダイオード101を介 して上記接触端子91に接続されるとともにダイオード102を介して上記接触 端子93に接続されており、他方の端子は、図外の抵抗器、一対のスイッチ10 7,108、及び電源110を介して上記接触板94に接続されている。両スイ ッチ107,108は、可動側端子が互いに連動するもので、車体のドア側に設 けられている。
【0034】 そして、これらのスイッチ107,108を手動で図11の二点鎖線状態に切 換えることにより、接触端子92,93と接触板94とが接触することを条件に 上記モータ16を正方向に作動させる状態に駆動回路を切換えることができ、逆 に、上記スイッチ107,108を同図実線状態に切換えることにより、接触端 子91,92と接触板94とが接触することを条件に上記モータ16を逆方向に 作動させる状態に駆動回路を切換えることができるようになっている。
【0035】 ここで、上記モータ16の作動方向について「正方向」とは、このモータ16 が上記プラネタリギア28の回転を通じてミラー本体10を格納位置から使用位 置へ向かう方向に回動させる方向をいい、「逆方向」とは、ミラー本体10を使 用位置から格納位置へ向かう方向に回動させる方向をいう。
【0036】 次に、この電動ミラーの作用を説明する。
【0037】 まず、限界トルク以上のトルクが作用して電動ミラーのミラー本体10が格納 位置にある場合、レバー部57は図10(c)で示すように側方空間部68内に 逃げた状態であり、スライドスイッチ58の接触板94は接触端子92,93に 接触した状態となっている。従って、この状態でスイッチ107,108を図1 1の二点鎖線位置に切換えることにより、モータ16が通電されて正方向に作動 し、その駆動力によってプラネタリギア28が図12(a)に示されるように同 図反時計回り方向に回転し、サンギア35の周囲を公転することにより、このプ ラネタリギア28とともにミラー本体10が格納位置から使用位置の方向へ回動 する。
【0038】 そして、このミラー本体10が使用位置に達すると、ワッシャクラッチ32の 各突起46が図7に実線で示すように規制溝48の一端部に当接し、これによっ てミラー本体10の回動は規制されるにもかかわらず、プラネタリギア28のみ が強制的に回転駆動されることになる。この回転により図12(b)に示すよう にサンギア35に同図時計回り方向の限界トルク以上のトルクが作用し、図8に 示すように回動支持部54が第1の傾斜面50a上を滑ってサンギア35がベー スシャフト14回りに上記トルクの方向に回動変位する。この変位に伴い、レバ ーワッシャ36のレバー部57及び操作部64もベースシャフト14に対して変 位して図10(b)に示すような状態となり、接触板94と接触端子93との接 触がなくなるために、上記モータ16の駆動が停止される。
【0039】 この状態では、図11に示す接触板94が接触端子91,92に接触している 。従って、この状態からスイッチ107,108を図11の実線位置に切換える ことにより、モータ16が通電されて逆方向に作動し、その駆動力によってプラ ネタリギア28が上記とは逆の方向(図12では時計回り方向)に回転し、サン ギア35の周囲を公転することにより、このプラネタリギア28とともにミラー 本体10が使用位置から格納位置へ向かう方向に回動する。
【0040】 そして、このミラー本体10が格納位置に達すると、ワッシャクラッチ32の 各突起46が図7に二点鎖線で示すように規制溝48の他端部に当接し、これに よってミラー本体10の回動は規制されるにもかかわらず、プラネタリギア28 のみが強制的に回転駆動される。この回転により図12(c)に示すようにサン ギア35に同図反時計回り方向の限界トルク以上のトルクが作用し、図8に二点 鎖線で示す位置とは反対側の位置に向かって回動支持部54が第1の傾斜面50 a上を滑り、サンギア35がベースシャフト14回りに上記トルクの方向に回動 変位する。この変位に伴い、レバーワッシャ36のレバー部57及び操作部64 もベースシャフト14に対して変位して図10(c)に示すような状態となり、 接触端子91と接触板94との接触がなくなるために、上記モータ16の駆動が 停止される。
【0041】 なお、サンギア35に限界トルク以上のトルクが作用していない場合には、レ バー部57は下方空間部66に位置し、接触板94は全接触端子91,92,9 3に接触しているため、前述のとおりスイッチ107,108を切り替えること により使用位置、あるいは格納位置のいずれの方向にも回動させることができる 。 上記のように、本考案に係る電動ミラーにおいてモータ取付プレート30の 支持孔30aとベースシャフト14のテーパー部14eとの係合部が互いに上窄 まりの形状で形成されているため、ミラー本体10に不測の強力な外力が作用し た場合には、この係合状態が容易に解除されて、電動ミラーの損傷程度が抑制さ れる。特に、前述のように強い外力が作用した場合、突起46が規制溝48の外 側に乗りあげることにより、支持孔30aとテーパー部14eとの間に間隙mが 生じて、係合状態が緩和されるため、これらの係合が一層確実に解除されて、電 動ミラーの破損の抑制が確実に行なわれる。
【0042】 更に、駆動ケース12は、ベースシャフト14の上下両端部において回動可能 に支持されているため、耐振性を向上させ、電動ミラーを安定状態で使用するこ とができる。また、ベースシャフト14のテーパー部14eは支持孔30aに嵌 入され、しかもこの支持孔30aの一部にはプレート切欠部30cが連設されて いるため、モータ16への配線ケーブルを貫通孔15から支持孔30aあるいは プレート切欠部30cを利用して容易に配線することができると共に、上記ケー ブルを引き出すためにベースシャフト14上端とモータ取付プレート30との間 にスペースを設ける必要が無くなり、モータ取付プレート30の取付位置を低く することが可能となって電動ミラーを更に小型化することができる。
【0043】 また、ワッシャクラッチ32の爪33を内側に設けることにより外周縁部の凹 凸を無くすように構成したため、外部からの塵埃等の侵入を抑制することができ る。これによって、ベース11とワッシャクラッチ32との間に侵入した塵埃等 による摩擦力が増大することを抑制することができる。更に、このワッシャクラ ッチ32の下面には突起46の外側に環状突起部32aが設けられているため、 規制溝48に塗布されたグリスの拡散が上記環状突起部32aによって阻止され 、突起46と規制溝48との滑らかな摺動が長期間に亘って持続されると共に、 グリスの拡散を防止することにより電動ミラーの汚損も抑制される。
【0044】 ところで、上記実施例で示したワッシャクラッチ32に代え、図13に示すよ うに構成しても良い。この構成を同図に基づいて説明すると、ベース11上には 、ベースシャフト14を中心にそれぞれ異なる曲率半径を有する3つの円弧状の 規制溝80a,80b,80cが設けられている。一方、この規制溝80a,8 0b,80cのそれぞれに対応する底板12aの位置には凹部(図示省略)が設 けられ、この凹部にボール81がそれぞれ装着されている。
【0045】 そして、駆動ケース12がベースシャフト14回りに回動すると、前記の突起 46の場合と同様にボール81は規制溝80a,80b,80c内を移動し、ボ ール81が規制溝80a,80b,80cの端部側壁に当接することにより、駆 動ケース12の回動が規制される。
【0046】 ところで、このボール81による係合形式が適用された電動ミラーにおいて、 そのミラー本体10に対し車両の前方方向へ強い外力が作用すると、ボール81 は規制溝80a,80b,80cの規制範囲の外側に乗り上げてミラー本体10 の回動方向に進行する。もし、このミラー本体10に外力が作用し続けるとボー ル81は規制範囲の外側を最大約90°回動することとなるが、上記各規制溝8 0a,80b,80cは異なる曲率半径で構成されているため、いずれのボール 81も他の規制溝に係合されることはなく、ボール81は規制範囲外に乗り上げ たままの状態となる。
【0047】 このような状態となったミラー本体10を、使用位置と格納位置との所定区間 内に戻す必要があるが、この場合の回動駆動機構のトルクは、規制範囲外に乗り 上げたボール81を移動させるだけの大きさでよいため、上記モータ16が小さ な出力であっても上記所定区間内に戻すことができる。
【0048】 また、図14で示すように、規制溝82aと規制溝82bとを同一曲率半径で 形成し、これらの規制溝82a、82bの間に少なくとも90°以上のスペース 区間を設けるとともに、規制溝82cを上記規制溝82a,82bと異なる曲率 半径で形成しても良い。
【0049】 このような構成において、使用位置にあるミラー本体10に強い外力が作用し てミラー本体10が前方方向へ約90°強制的に回動されると、図14で示すよ うにボール83,84,85はそれぞれ移動して二点鎖線で示すボール83a, 84a,85aの位置になるが、いずれのボール83,84,85も他の規制溝 に係合されることはない。
【0050】 以上、ボール81による係合形式を2つ示したが、これらの係合形式を実際に 適用する場合、ミラー本体10の格納位置と使用位置とが3つの規制溝の内の1 つによって定められるように形成すると好都合となる。例えば、図14で示すよ うにミラー本体10が使用位置にある場合には、ボール83が規制溝82aの一 端の側壁に当接し、ミラー本体10が格納位置にある場合には、ボール83が規 制溝82aの他端の側壁に当接するように規制溝82aを形成する。これに対し て、他の規制溝82b,82cにおいては、ミラー本体10が使用位置(ボール 84,85の位置)あるいは格納位置(ボール84b,85bの位置)のいずれ の場合においても、ボールが規制溝のどの端部側壁にも当接しないように規制溝 82b,82cを形成する。
【0051】 このように形成すると電動ミラーの格納位置と使用位置との駆動範囲が単一の 規制溝で決定されるため、この駆動範囲を容易かつ正確に設定でき、このためミ ラー本体10が車体に装着された場合には、正確な使用位置と格納位置とを得る ことができる。また、これらの係合形式は、ボール81を駆動ケース12の底板 12aに直接装着するため、ワッシャクラッチ32が不要となり、更に電動ミラ ーのコストダウンが可能となる。
【0052】
【考案の効果】
前記したように本考案によれば、支持軸の上端に設けられたテーパー部と、上 板の支持孔との係合は、互いの上窄まりのテーパー形状で行なわれているため、 ミラー本体に強い外力が作用した場合、この係合が容易に解除されて電動ミラー の自由度を増し、破壊の程度が抑制される。また、支持軸と上板との係合を上記 のようなテーパー形状で行なうと、組み付け性が向上するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における電動ミラーの断面正
面図である。
【図2】上記電動ミラーの一部断面平面図である。
【図3】上記電動ミラーに設けられる回動駆動機構の分
解斜視図である。
【図4】上記電動ミラーの主要素の分解斜視図である。
【図5】上記電動ミラーにおけるワッシャクラッチの構
造を示す断面図である。
【図6】上記電動ミラーにおけるサンギア近辺の構造を
示す断面図である。
【図7】上記電動ミラーにおける突起と規制溝との関係
を示す一部断面平面図である。
【図8】上記電動ミラーにおける回動支持部と係合クラ
ッチとの係合状態を示す正面図である。
【図9】上記電動ミラーにおいてテーパー部と支持孔と
の係合が緩和された状態を示す説明図である。
【図10】(a)(b)(c)はスライドスイッチの操
作部とレバーワッシャのレバー部との係合状態を示す一
部断面正面図である。
【図11】上記電動ミラーに設けられる駆動回路の回路
図である。
【図12】(a)(b)(c)は各位置におけるプラネ
タリギアの回転方向とサンギアに作用するトルクとの関
係を示す平面図である。
【図13】上記電動ミラーにおけるベースと駆動ケース
との間の係合形式の変形例を示す分解斜視図である。
【図14】上記係合形式の変形例において別の規制溝の
平面図である。
【符号の説明】
10 ミラー本体 12 駆動ケース 12a 底板 14 ベースシャフト(支持軸) 14e テーパー部 16 モータ 18,19,20,24,25,26,27 ギア 28 プラネタリギア 30 モータ取付プレート(上板) 30a 支持孔 34 係合クラッチ 35 サンギア 36 レバーワッシャ 46 突起 48 規制溝 50 係合用突出部 55 係合用凹部 58 スライドスイッチ 64 操作部 107,108 スイッチ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に突設された支持軸と、この支持軸
    に回動自在に支持される駆動ケースと、この駆動ケース
    に固定されたミラー本体を有する電動ミラーにおいて、
    上記駆動ケースには、上記支持軸が挿入される軸孔が設
    けられた底板と、上記支持軸の上端部を支持する上板と
    が相対向して設けられ、上記支持軸の上端部には先窄ま
    りのテーパー部が形成され、一方上記上板にはこのテー
    パー部に対応した傾斜面を有する支持孔が形成されたこ
    とを特徴とする電動ミラー。
JP3214293U 1993-06-15 1993-06-15 電動ミラー Pending JPH074171U (ja)

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JP3214293U JPH074171U (ja) 1993-06-15 1993-06-15 電動ミラー

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JP (1) JPH074171U (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7427142B2 (en) 2004-06-24 2008-09-23 Ichikoh Industries, Ltd. Vehicle outside mirror
JP2015174486A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 株式会社石▲崎▼本店 車両用サイドミラー
DE112017002017T5 (de) 2016-04-15 2019-01-03 Kabushiki Kaisha Tokai Rika Denki Seisakusho Aufbau eines dreh-gleit-abschnittes

Cited By (3)

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JP2015174486A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 株式会社石▲崎▼本店 車両用サイドミラー
DE112017002017T5 (de) 2016-04-15 2019-01-03 Kabushiki Kaisha Tokai Rika Denki Seisakusho Aufbau eines dreh-gleit-abschnittes

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