JP5970911B2 - 車両用アウトサイドミラー装置 - Google Patents
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Description
以下、この実施形態における車両用アウトサイドミラー装置の構成について説明する。
図1において、符号1は、この実施形態における車両用アウトサイドミラー装置であって、この例では、電動格納式ドアミラー装置(電動格納型のドアミラー)である。前記電動格納式ドアミラー装置1は、自動車の左右のドアD(左側のドアを図示、右側のドアを図示せず)にそれぞれ装備される。以下、自動車の左側のドアDに装備される電動格納式ドアミラー装置1の構成について説明する。なお、自動車の右側のドアに装備される電動格納式ドアミラー装置の構成は、この実施形態の電動格納式ドアミラー装置1の構成とほぼ同一であり、かつ、配置がほぼ左右逆であるから説明を省略する。
前記ミラーアセンブリ4は、図1に示すように、ミラーハウジング5と、取付ブラケット(図示せず)と、パワーユニット(図示せず)と、図示しないミラー(ミラーユニット)と、から構成されている。前記ミラーハウジング5内には、前記取付ブラケットが取り付けられている。前記取付ブラケットには、前記パワーユニットが取り付けられている。前記パワーユニットには、前記ミラーが上下左右に傾動可能に取り付けられている。
前記電動格納ユニット3は、図2、図9、図10に示すように、シャフトホルダ(シャフトベース)9と、シャフト10と、ケーシングとしてのギアケース11およびカバー12と、ミラーアセンブリ使用位置決定機構と、ミラーアセンブリ回転範囲規制機構と、第1緩衝機構59(ストッパ部材6)と、モータ13と、回転力伝達機構としての減速機構14およびクラッチ機構15と、第2緩衝機構と、ロック機構としてのストッパ部材ロック機構と、軸受部材16と、を備えるものである。
前記シャフトホルダ9は、前記ベース2に固定されている。なお、前記シャフトホルダ9を前記ベース2に一体に設けても良い。前記シャフトホルダ9の一方の面(上面)の中央には、前記シャフト10が一体に固定されている。なお、前記シャフトホルダ9に前記シャフト10を一体に設けても良い。前記シャフト10は、中空形状をなしていて、ハーネス(図示せず)が挿通するように構成されている。
前記ギアケース11と前記カバー12とは、相互に嵌合固定されていて、中空形状のケーシングを構成する。前記ギアケース11、前記カバー12には、挿入孔19、39がそれぞれ設けられている。前記挿入孔19、39中には、前記シャフト10が挿入されている。この結果、前記ギアケース11および前記カバー12は、前記シャフト10に前記シャフト10の回転中心O−O回りに回転可能に取り付けられている。
前記ストッパ部材6は、筒部20と、鍔部23と、から一体に構成されている。前記筒部20中には、前記シャフト10が挿入されている。前記ストッパ部材6は、前記シャフト10に回転可能に嵌合されている。前記ストッパ部材6は、前記シャフトホルダ9と前記ギアケース11との間に設けられている。
図2、図8、図11に示すように、前記シャフト10の一方の面(上面)には、2個のストッパ凸部43が前記シャフト10の回転中心O−Oを中心とする円周上に等間隔に一体に設けられている。一方、図2、図7、図11に示すように、前記ストッパ部材6の前記鍔部23の一方の面(下面)には、2個のストッパ凸部44が前記シャフト10の回転中心O−Oを中心とする円周上に前記シャフト10の前記ストッパ凸部43と対応して等間隔に一体に設けられている。
図2、図8に示すように、前記シャフトホルダ9の上面には、前記シャフト10の回転中心O−Oを中心とする円弧形状の円弧凸部21が一体に設けられている。前記円弧凸部21の両端面には、当接面22がそれぞれ設けられている。一方、図2、図5に示すように、前記ギアケース11の下面には、前記シャフト10の回転中心O−Oを中心とする円弧形状の円弧溝24が設けられている。前記円弧溝24の両端面には、当接面25がそれぞれ設けられている。
前記ストッパ部材6は、前記第1緩衝機構59の第1部材を構成する。前記ギアケース11は、前記第1緩衝機構59の第2部材を構成する。前記クラッチ機構15のスプリング36は、前記第1緩衝機構59のスプリングを構成する。
前記回転力伝達機構の前記減速機構14および前記クラッチ機構15は、前記モータ13の出力軸(図示せず)と前記シャフト10との間に設けられ、前記モータ13の回転力を前記シャフト10に伝達するものである。前記モータ13および前記回転力伝達機構の前記減速機構14および前記クラッチ機構15は、前記ミラーアセンブリ4を前記シャフト10に対して前記シャフト10の回転中心O−O回りに電動回転させるものである。
前記減速機構14は、第1段目のギアとしての第1ウォームギア29と、前記第1ウォームギア29に噛み合う第2段目のギアとしてのヘリカルギア30と、第3段目のギアとしての第2ウォームギア31と、前記第2ウォームギア31が噛み合う最終段目のギアとしてのクラッチギア32と、から構成されている。
前記クラッチ機構15は、前記クラッチギア32と、クラッチ33と、クラッチホルダ35と、前記スプリング36と、プッシュナット37と、を備える。前記クラッチギア32と前記クラッチ33とは、それぞれ別個のもので、一体に組み合わせてなるものであって、相互に一体で作動する。なお、前記クラッチギア32と前記クラッチ33とは、一体に構成したものであっても良い。前記クラッチ機構15は、前記シャフト10に、前記クラッチギア32、前記クラッチ33、前記クラッチホルダ35、前記スプリング36、を順次嵌め合せ、前記プッシュナット37を前記シャフト10に止めて、前記スプリング36を圧縮状態にすることによって構成されている。前記クラッチ33と前記クラッチホルダ35とは、断続可能に連結されている。前記減速機構14の前記第2ウォームギア31と前記減速機構14および前記クラッチ機構15の前記クラッチギア32とが噛合うことにより、前記モータ13の回転力が前記シャフト10に伝達されることとなる。
前記クラッチホルダ35は、前記第2緩衝機構の第1部材を構成する。前記クラッチ33は、前記第2緩衝機構の第2部材を構成する。前記クラッチ機構15の前記スプリング36は、前記第2緩衝機構のスプリングを構成する。前記クラッチ機構15の前記スプリング36は、前記第1緩衝機構59のスプリングと前記第2緩衝機構のスプリングとに兼用される。
図7、図13、図14に示すように、前記ストッパ部材6の前記鍔部23の下面には、2個のロック凸部56が前記シャフト10の回転中心O−Oを中心とする円周上にかつ2個の前記ストッパ凸部44の間に等間隔に一体に設けられている。前記ロック凸部56と前記第2ノッチ部50、51とは、前記鍔部23を介して上下に位置する。
この実施形態における電動格納式ドアミラー装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
まず、図1に示すように、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ4を格納位置Bに電動回転させて格納させる場合について説明する。ミラーアセンブリ4が使用位置Aに位置する状態(セット状態、使用状態)のときにおいては、ミラーアセンブリ使用位置決定機構が図11(A)、図12(A)、図13(A)、図14(B)に示す状態にあり、ミラーアセンブリ回転範囲規制機構が図11(A)に示す状態にあり、第1緩衝機構59が図12(A)、図13(A)、図14(B)に示す状態にあり、第2緩衝機構としてのクラッチ機構15が図15(A)に示す状態にあり、ストッパ部材ロック機構が図12(A)、図13(A)、図14(B)に示す状態にある。
このセット状態(使用状態)において、自動車の室内のスイッチ(図示せず)を操作して、コネクタ8、ソケット部7、基板27を介してモータ13に給電してモータ13を駆動させる。すると、モータ13の回転力は、出力軸、減速機構14を介してシャフト10に固定されたクラッチギア32に伝達される。このとき、クラッチギア32は、クラッチ33およびクラッチホルダ35と共に、シャフト10に対して回転不可能の状態にあるので、減速機構14の第2ウォームギア31がクラッチギア32を固定ギアとしてシャフト10の回転中心O−O回りに回転する。この回転により電動格納ユニット3を内蔵したミラーアセンブリ4は、図1に示すように、シャフト10の回転中心O−O回りに使用位置Aから格納位置Bへと上から見て反時計方向に回転する。
つぎに、図1に示すように、格納位置Bに位置するミラーアセンブリ4を使用位置Aに電動回転させて復帰させる場合について説明する。ミラーアセンブリ4が格納位置Bに位置する状態(格納状態)において、自動車の室内のスイッチ(図示せず)を操作してモータ13を駆動させる。すると、モータ13の回転力が減速機構14を介して回転不可能の状態にあるクラッチギア32に伝達される。これにより、電動格納ユニット3を内蔵したミラーアセンブリ4は、図1に示すように、シャフト10の回転中心O−O回りに格納位置Bから使用位置Aへと上から見て時計方向に回転する。
さらに、図1に示すように、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ4を緩衝のために前方傾倒位置Cに傾倒させる場合について説明する。ミラーアセンブリ4のセット状態(使用状態)において、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ4に上から見て時計方向の力であって、モータ13および減速機構14による電動回転力よりも大きい力(手動による力、何かがミラーアセンブリ4に当たったときの力)がかかる。すると、ミラーアセンブリ4に取り付けられているギアケース11が上から見て時計方向(図11(C)、図13(A)中の実線矢印方向)に回転しようとする。
さらにまた、図1に示すように、前方傾倒位置Cに位置するミラーアセンブリ4を使用位置Aに電動回転または手動回転により復帰させる場合について説明する。ミラーアセンブリ4が前方傾倒位置Cに位置する状態(前方傾倒状態)において、ミラーアセンブリ4を電動または手動により反時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ4に取り付けられているギアケース11(カバー12、モータ13、減速機構14、軸受部材16、クラッチギア32、クラッチ33を含む)が上から見て反時計方向(図11(C)および図13(D)中の実線矢印方向と逆方向、図14(A)中の実線矢印方向、図15、図16中の実線矢印方向と逆方向)に回転する。
さらにまた、図1に示すように、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ4を緩衝のために格納位置Bに傾倒させる場合について説明する。使用位置Aに位置するミラーアセンブリ4に上から見て反時計方向の力であって、電動回転力よりも大きい力(手動による力、何かがミラーアセンブリ4に当たったときの力)がかかる。すると、ミラーアセンブリ4に取り付けられているギアケース11が上から見て反時計方向に回転しようとする。このとき、クラッチホルダ35は、シャフト10に回転不可能に嵌合されているので、ギアケース11側のクラッチ33のクラッチ凸部40の斜面42がシャフト10の固定側のクラッチホルダ35を押し上げて、クラッチ33のクラッチ凸部40とクラッチホルダ35のクラッチ凹部41との嵌合状態が外れる。このとき、クラッチホルダ35は、スプリング36のスプリング力に抗して移動(上昇)する。
そして、図1に示すように、格納位置Bに位置するミラーアセンブリ4を電動回転力あるいは手動力により上から見て時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ4に取り付けられているギアケース11(カバー12、モータ13、減速機構14、軸受部材16、クラッチギア32、クラッチ33を含む)が上から見て時計方向に回転するので、図1に示すように、ミラーアセンブリ4が格納位置Bから使用位置Aへと上から見て時計方向に回転する。
この実施形態における電動格納式ドアミラー装置1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
なお、前記の実施形態においては、電動格納式のドアミラー装置について説明するものである。ところが、この発明においては、電動格納式のドアミラー装置以外の車両用アウトサイドミラー装置にも適用できる。たとえば、電動格納式の車両用フェンダミラー装置などの電動格納式の車両用アウトサイドミラー装置に適用することができる。
2 ベース
3 電動格納ユニット
4 ミラーアセンブリ
5 ミラーハウジング
6 ストッパ部材(第1緩衝機構の第1部材)
7 ソケット部
8 コネクタ
9 シャフトホルダ
10 シャフト
11 ギアケース(第1緩衝機構の第2部材)
12 カバー
13 モータ
14 減速機構
15 クラッチ機構(第2緩衝機構)
16 軸受部材
17 ジョイント
18 収納部
19 挿入孔
20 筒部
21 円弧凸部
22 当接面
23 鍔部
24 円弧溝
25 当接面
26 ハーネス挿通筒部
27 基板
28 斜面
29 第1ウォームギア
30 ヘリカルギア
31 第2ウォームギア
32 クラッチギア
33 クラッチ(第2緩衝機構の第2部材)
34 斜面
35 クラッチホルダ(第2緩衝機構の第1部材)
36 スプリング
37 プッシュナット
38 斜面
39 挿入孔
40 クラッチ凸部(ノッチ部)
41 クラッチ凹部(ノッチ部)
42 斜面
43 ストッパ凸部
44 ストッパ凸部
45 当接面
46 ワッシャ
47 第1ノッチ部
48 第1ノッチ部
49 当接面
50、51 第2ノッチ部
52 斜面
53、54 第2ノッチ部
55 斜面
56 ロック凸部
57 肉薄部
58 切欠
59 第1緩衝機構
A 使用位置
B 格納位置
C 前方傾倒位置
D ドア(車体)
E 車両の後方
F 車両の前方
O−O シャフトの回転中心
Claims (1)
- 車体に固定されるベースと、
電動格納ユニットと、
前記ベースに前記電動格納ユニットを介して回転可能に取り付けられているミラーアセンブリと、
を備え、
前記電動格納ユニットは、前記ベースに固定されているシャフトと、前記シャフトに回転可能に取り付けられていてかつ前記ミラーアセンブリが取り付けられているケーシングと、緩衝機構と、ロック機構と、モータと、回転力伝達機構と、を備え、
前記緩衝機構は、第1部材と、前記ケーシングである第2部材と、スプリングと、から構成されていて、前記第1部材と前記第2部材とには、ノッチ部がそれぞれ設けられていて、前記ミラーアセンブリが電動回転で使用位置と格納位置との間に位置するときには、前記スプリングのスプリング力により前記第1部材の前記ノッチ部と前記第2部材の前記ノッチ部とが相互に嵌合していて、前記ミラーアセンブリが緩衝のために前記シャフトに対し前記使用位置から前方に回転するときには、前記スプリングのスプリング力に抗して前記第2部材の前記ノッチ部が前記第1部材の前記ノッチ部に乗り上がる機構であり、
前記ロック機構は、前記ミラーアセンブリが前記使用位置と前方傾倒位置との間に位置するときには、前記第1部材の前記ノッチ部に乗り上がる前記第2部材の前記ノッチ部を介して前記第1部材の一部が前記スプリング力を受け前記シャフト側に押されて弾性変形し、前記シャフトの一部に当接した状態になることによって前記第1部材が前記シャフトに対して前記前方傾倒位置から前記使用位置への方向に回転するのをロックし、前記ミラーアセンブリが前記前方傾倒位置から前記使用位置に復帰したときには、前記第1部材の前記ノッチ部と前記第2部材の前記ノッチ部とが相互に嵌合する位置に配置されることで前記第1部材の一部が弾性復帰し、前記シャフトの一部から離れた状態になることによって前記ロック状態を解除する機構である、
ことを特徴とする車両用アウトサイドミラー装置。
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