JPH0870207A - インピーダンス整合回路 - Google Patents

インピーダンス整合回路

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JPH0870207A
JPH0870207A JP6204954A JP20495494A JPH0870207A JP H0870207 A JPH0870207 A JP H0870207A JP 6204954 A JP6204954 A JP 6204954A JP 20495494 A JP20495494 A JP 20495494A JP H0870207 A JPH0870207 A JP H0870207A
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    • H03F1/56Modifications of input or output impedances, not otherwise provided for
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インピーダンス整合回路と結合線路の縮小に
より、マイクロ波及びミリ波ICにおけるチップサイズ
の縮小を実現する。 【構成】 結合線路からなるインピーダンス整合回路6
の長さLcmを設計中心周波数の波長の1/4より長く
し、Aの位置でFET1とインピーダンス整合が取れる
ようにする。また、Bの位置では次段の入力インピーダ
ンスである50Ωとインピーダンス整合が取れるように
する。 【効果】 従来のインピーダンス整合回路と直流阻止用
結合線路を上記の結合線路からなるインピーダンス整合
回路で置き換えることができ、回路の小型化が可能とな
る。これにより、ICのチップサイズを縮小でき、量産
性の向上及び製造コストの低減が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高周波におけるイン
ピーダンス整合回路、特にマイクロ波及びミリ波集積回
路におけるインピーダンス整合回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来からマイクロ波帯及びミリ波帯の集
積回路(以後、ICと略記する。)では、段間結合に用
いる直流阻止用コンデンサには、その設計中心周波数帯
域の波長の1/4の長さを有する結合線路が用いられて
いる。これは、この結合線路の通過損失が少ないためで
ある。図8にその一例として90GHz 帯増幅器ICに
おける1段目と2段目の増幅段の平面図を示す。図中の
1は1段目増幅段の電界効果トランジスタ(以後、FE
Tと略記する)、2は1段目増幅段の出力側インピーダ
ンス整合回路、3は上記の1/4波長の結合線路、4は
2段目増幅段の入力側インピーダンス整合回路、5は2
段目増幅段のFETであり、また、Gはゲート、Sはソ
ース、Dはドレインである。ただし、FETを駆動する
ための直流バイアス回路、1段目増幅段の入力側インピ
ーダンス整合回路及び2段目増幅段の出力側インピーダ
ンス整合回路は省略してある。上記のインピーダンス整
合回路及び結合線路は、基板上の金属膜からなってい
る。設計中心周波数におけるICの伝送線路上での波長
をλとすると、結合線路の長さLc =λ/4である。
【0003】この場合、1/4波長の結合線路の入出力
インピーダンスは通常50Ωであり、これと整合するよ
うに、各増幅段の入出力インピーダンスもインピーダン
ス整合回路端で50Ωとなっている。一般に周波数が高
くなるほど、上記のようなインピーダンス整合回路や1
/4波長の結合線路は小さくできる。しかし、90GH
z 帯ICの上記の例においても、1段目増幅段の出力側
インピーダンス整合回路の長さLomは約350μm、1
/4波長の結合線路の長さLc は約300μmとなり、
ミリ波ICにもかかわらず、このインピーダンス整合回
路と結合線路が大きな面積を占めるため、チップサイズ
はさほど小さくできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波及びミリ波
ICにおいては、チップサイズを縮小することにより、
量産性を向上させ、製造コストを低減することが求めら
れている。しかし、従来は上記のように、周波数によっ
てほぼその大きさが決まるインピーダンス整合回路と結
合線路が大きな面積を占めるため、上記ICのチップサ
イズの縮小は困難であった。
【0005】この発明は、上記のような問題点に鑑みな
されたものであり、インピーダンス整合回路と結合線路
を縮小することにより、マイクロ波及びミリ波ICにお
けるチップサイズの縮小を実現することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係わるインピーダンス整合回路は、高周波で用いられる
インピーダンス整合回路において、設計中心周波数の波
長の1/4より長い結合線路を備えたものである。
【0007】この発明(請求項2)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1)において、上記結合線路の一端にトランジスタが
接続されており、上記結合線路の任意の位置に上記トラ
ンジスタ駆動用の直流バイアス回路が接続されており、
上記設計中心周波数における上記結合線路から見込んだ
上記直流バイアス回路のインピーダンスは無限大である
ものである。
【0008】この発明(請求項3)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1)において、上記結合線路の所定の位置にスタブが
接続されているものである。
【0009】この発明(請求項4)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1ないし3のいずれか)において、高周波IC中に設
けられているものである。
【0010】この発明(請求項5)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項4)において、上記高周波IC中のトランジスタの入
力側もしくは出力側に接続されているものである。
【0011】
【作用】この発明(請求項1)に係わるインピーダンス
整合回路は、高周波で用いられるインピーダンス整合回
路において、設計中心周波数の波長の1/4より長い結
合線路を備えたものであるから、そのインピーダンスを
誘導性とすることができ、トランジスタ等からなる容量
性のインピーダンスを持つ回路に対してインピーダンス
整合を取ることが可能となる。従来は、前述のように上
記の容量性のインピーダンスを持つ回路と直流阻止用1
/4波長結合線路を接続するためには、両者の間にイン
ピーダンス整合回路を挿入する必要があった。一方、こ
の発明のインピーダンス整合回路は、直流阻止用結合線
路の機能と上記の従来のインピーダンス整合回路の機能
を併せ持っている。従って、従来のインピーダンス整合
回路と直流阻止用1/4波長結合線路の二つに替えて、
この発明の結合線路からなるインピーダンス整合回路を
用いることにより、回路設計の自由度が増大すると同時
に回路の小型化が可能となる。
【0012】また、直流阻止用1/4波長結合線路を用
いて、これとインピーダンスの異なる二つの回路を接続
する場合、従来は、これらの回路と1/4波長結合線路
の間にそれぞれインピーダンス整合回路を挿入する必要
があった。しかし、この発明のインピーダンス整合回路
は上記の二つの回路のいずれに対してもインピーダンス
整合するようにすることも可能であり、これにより、従
来の二つのインピーダンス整合回路を用いる必要が無く
なる。従って、上記の1/4波長結合線路とインピーダ
ンスの異なる二つの回路の間をこの発明の結合線路から
なるインピーダンス整合回路のみを用いて結合すること
ができる。これにより、さらに回路設計の自由度が増大
し、回路の小型化が可能となる。
【0013】上記の回路の小型化は、回路の量産性を向
上させ、製造コストの低減を可能にする。
【0014】この発明(請求項2)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1)において、上記結合線路の一端にトランジスタが
接続されており、上記結合線路の任意の位置に上記トラ
ンジスタ駆動用の直流バイアス回路が接続されており、
上記設計中心周波数における上記結合線路から見込んだ
上記直流バイアス回路のインピーダンスは無限大である
ものであるから、従来はトランジスタの電極または電極
近傍の伝送線路に接続されていた直流バイアス回路を上
記結合線路の任意の位置にも接続することが可能とな
る。これにより、回路設計の自由度がさらに増大する。
【0015】従って、回路を形成する基板面上を有効に
利用することができ、さらなる回路の小型化が可能とな
る。これによって、回路の量産性を向上させ、製造コス
トを低減させることができる。
【0016】この発明(請求項3)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1)において、上記結合線路の所定の位置にスタブが
接続されているものであるから、整合が可能なインピー
ダンスの範囲が広くなり、前述の従来の1/4波長結合
線路とこれの両端に接続された二つのインピーダンス整
合回路のすべてをこの発明の結合線路からなるインピー
ダンス整合回路で置き換えることも、容易にできるよう
になる。これにより、回路設計の自由度がさらに大きく
なる。
【0017】従って、回路を形成する基板面上を有効に
利用することができ、さらなる回路の小型化が可能とな
る。これによって、回路の量産性を向上させ、製造コス
トを低減させることができる。
【0018】この発明(請求項4)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1ないし3のいずれか)において、高周波IC中に設
けられているものであるから、これまで述べたように、
回路を小型化できると同時に回路設計の自由度が増し、
ICを形成する基板面上を有効に利用することができ
る。
【0019】従って、ICのチップサイズを縮小するこ
とができ、これにより、ICの量産性を向上させ、製造
コストを低減させることができる。
【0020】この発明(請求項5)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項4)において、上記高周波IC中のトランジスタの入
力側もしくは出力側に接続されているものであるから、
前述のように、この発明のインピーダンス整合回路のイ
ンピーダンスを誘導性とすることにより、トランジスタ
の入力側または出力側の容量性のインピーダンスに対し
てインピーダンス整合を取ることが可能となる。従来
は、前述のように容量性のインピーダンスを持つトラン
ジスタと直流阻止用1/4波長結合線路を接続するため
には、両者の間にインピーダンス整合回路を挿入する必
要があった。しかし、この発明のインピーダンス整合回
路は、直流阻止用結合線路の機能と上記の従来のインピ
ーダンス整合回路の機能を併せ持っている。従って、従
来のインピーダンス整合回路と直流阻止用1/4波長結
合線路の二つに替えて、この発明の結合線路からなるイ
ンピーダンス整合回路を用いることができる。
【0021】また、直流阻止用1/4波長結合線路を用
いて、二つのトランジスタを結合する場合、従来は、こ
れらのトランジスタと1/4波長結合線路の間にそれぞ
れインピーダンス整合回路を挿入する必要があった。し
かし、この発明のインピーダンス整合回路を上記の二つ
のトランジスタのいずれに対してもインピーダンス整合
するようにすることも可能であり、これにより、従来の
二つのインピーダンス整合回路を用いる必要が無くな
る。すなわち、二つのトランジスタの間をこの発明の結
合線路からなるインピーダンス整合回路のみを用いて結
合することができる。
【0022】また、前述のように、この発明の結合線路
からなるインピーダンス整合回路の任意の位置に、設計
中心周波数において結合線路から見込んだインピーダン
スが無限大であるトランジスタ駆動用の直流バイアス回
路を接続することができる。
【0023】また、この発明の結合線路からなるインピ
ーダンス整合回路の所定の位置にスタブを接続すること
により、より広い範囲のインピーダンスに対して整合を
取ることが可能となる。
【0024】以上により、回路設計の自由度が増大する
と同時に回路の小型化が可能となる。従って、ICのチ
ップサイズを縮小することができ、これにより、ICの
量産性を向上させ、製造コストを低減させることができ
る。
【0025】
【実施例】
実施例1.この発明の第1の実施例について説明する。
本実施例は、周波数90GHz 帯におけるインピーダン
ス整合回路に関するものである。図1に本実施例のイン
ピーダンス整合回路の平面図を示す。図中の1は1段目
増幅段のFET、6は結合線路よりなるインピーダンス
整合回路である。これは、結合線路6の長さLcmを従来
のλ/4(約300μm)より150μm程度長い約4
50μmとし、これを1段目増幅段の出力側インピーダ
ンス整合回路としたものである。ただし、λは設計中心
周波数の波長である。
【0026】一般に、二つの回路を接続した場合のこれ
らの間のインピーダンス整合の条件は、接続した点から
それぞれの回路を見込んだインピーダンスが互いに複素
共役であることである。本実施例においては、結合線路
6の長さをλ/4より長くすることにより、そのインピ
ーダンスを誘導性(リアクタンスが正)とすることがで
き、FET1の容量性インピーダンス(リアクタンスが
負)と直接整合させることができる。
【0027】周波数90〜100GHz における、上記
インピーダンス整合回路6のインピーダンスをスミスチ
ャート上に表したものが図2である。図中のpは図1の
破線Aの位置から見込んだ結合線路からなるインピーダ
ンス整合回路6のインピーダンス、qは同じく破線Aの
位置から見込んだFET1のインピーダンスの複素共
役、rは破線Bの位置から見込んだ結合線路からなるイ
ンピーダンス整合回路6のインピーダンスである。周波
数90GHz における、上記のインピーダンス整合回路
6のAから見込んだ規格化インピーダンスは0.724+j0.7
487 (誘導性インピーダンス)であり、FET1のAか
ら見込んだ規格化インピーダンス 0.756-j0.799 (容量
性インピーダンス)の複素共役は0.756+j0.799 であ
り、ほぼ整合が取れている。一方、図2からわかるよう
に、上記のインピーダンス整合回路6のBから見込んだ
インピーダンスは50Ω(スミスチャートにおける1.0
の点)の近傍にあり、2段目増幅段の入力インピーダン
スも50Ωであるから、ここにおいてもインピーダンス
の整合は取れている。
【0028】本実施例によるインピーダンス整合回路
は、従来の増幅段の出力側インピーダンス整合回路と段
間結合に用いる直流阻止用1/4波長結合線路を一つに
したものと言うことができる。前述の従来例の増幅段の
出力側インピーダンス整合回路の長さLomは約350μ
m、直流阻止用結合線路の長さLc は約300μmであ
るから、その合計Lom+Lc は650μmであるが、本
実施例によるインピーダンス整合回路の長さLcmは約4
50μmであり、従来例より約200μm短縮される。
これによって、ICのチップサイズの縮小が可能にな
る。
【0029】本実施例によるインピーダンス整合回路に
2段目の増幅段を接続してできる2段増幅器を図3に示
す。図中の4は2段目増幅段の入力側インピーダンス整
合回路、5は2段目増幅段のFETであり、両者はCの
位置でインピーダンス整合が取れている。また、Bの位
置においては、50Ωでインピーダンス整合がなされて
いる。ただし、FETを駆動するための直流バイアス回
路、1段目増幅段の入力側インピーダンス整合回路及び
2段目増幅段の出力側インピーダンス整合回路の記載は
省略してある。この図3に示した回路を用いた2段増幅
器ICの諸特性の周波数依存性を図4に示す。周波数9
0GHz 付近において、利得、雑音指数ともに良好な値
を示しており、また、入力VSWR及び出力VSWRも
2.0以下に抑えられている。
【0030】以上述べたように、本実施例による結合線
路からなるインピーダンス整合回路は、従来の出力側イ
ンピーダンス整合回路と直流阻止用結合線路の両者の機
能を併せ持つため、ICのチップサイズの縮小が可能と
なる。また、この結合線路からなるインピーダンス整合
回路を用いた増幅器ICにおいては、良好な高周波特性
が得られている。
【0031】なお、本実施例においては、上記の結合線
路からなるインピーダンス整合回路を増幅段の出力側イ
ンピーダンス整合回路として用いたが、入力側インピー
ダンス整合回路として用いてもよい。また、二つの増幅
段のFETの間に、上記の結合線路からなるインピーダ
ンス整合回路のみを設けて、直接両者間のインピーダン
ス整合を取るようにすることも可能であり、これによっ
てさらにICのチップサイズを縮小できる。
【0032】実施例2.この発明の第2の実施例につい
て説明する。図5に本実施例のインピーダンス整合回路
の平面図を示す。図中の7a,7bは直流バイアス回
路、8は1/4波長線路、9はラジアルスタブである。
これは、実施例1で示した結合線路からなるインピーダ
ンス整合回路にFET駆動用の直流バイアス電圧を印加
するための直流バイアス回路を接続したものである。
【0033】この直流バイアス回路7a,7bは、その
一端が上記結合線路に接続された1/4波長線路8とこ
の1/4波長線路のもう一方の端に接続されたラジアル
スタブ9から構成されている。設計中心周波数におい
て、結合線路から見込んだ直流バイアス回路7a,7b
のインピーダンスが無限大になるようにラジアルスタブ
9の形状を決定することができる。このようにすると、
高周波的にはこの直流バイアス回路は結合線路に何の影
響も与えないから、1/4波長線路8は結合線路の任意
の位置に接続することができる。直流バイアス回路7a
はFET1のドレインに直流バイアス電圧を印加するた
めのものであり、直流バイアス回路7bは次段のFET
(図示せず)のゲートに直流バイアス電圧を印加するた
めのものである。
【0034】従来は、直流バイアス回路は各FETの電
極または電極近傍の伝送線路に接続されていたが、本実
施例においては、結合線路からなるインピーダンス整合
回路の任意の位置にも直流バイアス回路を接続すること
が可能となり、ICの回路設計の自由度が増大する。こ
れにより、ICが形成されている基板面をより有効に利
用することが可能となり、全体のチップサイズのさらな
る縮小が可能となる。
【0035】実施例3.この発明の第3の実施例につい
て説明する。図6に本実施例のインピーダンス整合回路
の平面図を示す。図中の10は先端解放スタブであり、
これが実施例1で示した結合線路からなるインピーダン
ス整合回路6に接続されている。
【0036】周波数80〜140GHz において、図6
の先端解放スタブが接続された結合線路とこのスタブが
接続されていない結合線路のインピーダンスをスミスチ
ャート上で比較したものが図7である。図中のmは先端
解放スタブが接続された結合線路のインピーダンス、n
は先端解放スタブが接続されていない結合線路のインピ
ーダンスである。結合線路に先端解放スタブを接続する
ことにより、結合線路のインピーダンスが大きく変化し
ていることがわかる。また、上記スタブ10の形状及び
結合線路6と接続する位置(図6の距離Ls )を変える
ことにより、結合線路のインピーダンスを変化させるこ
とができる。従って、本実施例のインピーダンス整合回
路は、実施例1の整合回路より広い範囲のインピーダン
スに対して整合を取ることが可能となり、ICの回路設
計の自由度がさらに増大する。また、これにより上記実
施例1より一層のチップサイズの縮小が可能となる。
【0037】なお、本実施例では先端開放スタブを用い
たが、これに代えて先端短絡スタブを用いても良い。ま
た、スタブは実施例2の直流バイアス回路と同様に結合
線路の両側に配しても良い。
【0038】
【発明の効果】この発明(請求項1)に係わるインピー
ダンス整合回路は、高周波で用いられるインピーダンス
整合回路において、設計中心周波数の波長の1/4より
長い結合線路を備えたものであるから、従来のインピー
ダンス整合回路とこれに接続された直流阻止用1/4波
長結合線路の二つに替えて、この発明の結合線路からな
るインピーダンス整合回路を用いることにより、回路設
計の自由度が増大すると同時に回路の小型化が可能とな
る。また、1/4波長結合線路とインピーダンスの異な
る二つの回路の間をこの発明の結合線路からなるインピ
ーダンス整合回路のみを用いて結合することもできる。
これにより、さらに回路設計の自由度が増大し、回路の
小型化が可能となる。また、これは回路の量産性を向上
させ、製造コストの低減を可能にする。
【0039】この発明(請求項2)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1)において、上記結合線路の一端にトランジスタが
接続されており、上記結合線路の任意の位置に上記トラ
ンジスタ駆動用の直流バイアス回路が接続されており、
上記設計中心周波数における上記結合線路から見込んだ
上記直流バイアス回路のインピーダンスは無限大である
ものであるから、回路設計の自由度がさらに増大する。
従って、回路を形成する基板面上を有効に利用すること
ができ、さらなる回路の小型化が可能となる。これによ
って、回路の量産性の向上、製造コストの低減が可能と
なる。
【0040】この発明(請求項3)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1)において、上記結合線路の所定の位置にスタブが
接続されているものであるから、整合が可能なインピー
ダンスの範囲が広くなり、回路設計の自由度がさらに大
きくなる。従って、回路を形成する基板面上を有効に利
用することができ、さらなる回路の小型化が可能とな
る。これによって、回路の量産性の向上、製造コストの
低減が可能となる。
【0041】この発明(請求項4)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項1ないし3のいずれか)において、高周波IC中に設
けられているものであるから、回路を小型化できると同
時に回路設計の自由度が増し、ICを形成する基板面上
を有効に利用することができる。従って、ICのチップ
サイズを縮小することができ、これにより、ICの量産
性の向上、製造コストの低減が可能となる。
【0042】この発明(請求項5)に係わるインピーダ
ンス整合回路は、上記のインピーダンス整合回路(請求
項4)において、上記高周波IC中のトランジスタの入
力側もしくは出力側に接続されているものであるから、
従来のトランジスタの入力側もしくは出力側に接続され
ているインピーダンス整合回路とこの整合回路に接続さ
れている直流阻止用1/4波長結合線路の二つに替え
て、この発明の結合線路からなるインピーダンス整合回
路を用いることができる。また、二つのトランジスタの
間をこの発明の結合線路からなるインピーダンス整合回
路のみを用いて結合することができる。また、前述のよ
うに、この発明の結合線路からなるインピーダンス整合
回路の任意の位置に、設計中心周波数において結合線路
から見込んだインピーダンスが無限大であるトランジス
タ駆動用の直流バイアス回路を接続することができる。
また、この発明の結合線路からなるインピーダンス整合
回路の所定の位置にスタブを接続することにより、より
広い範囲のインピーダンスに対して整合を取ることが可
能となる。これにより、回路設計の自由度が増大すると
同時に回路の小型化が可能となる。従って、ICのチッ
プサイズを縮小することができ、これにより、ICの量
産性の向上、製造コストの低減が可能となる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例による結合線路から
なるインピーダンス整合回路を示す平面図である。
【図2】 この発明の第1の実施例による結合線路から
なるインピーダンス整合回路のインピーダンスをスミス
チャート上で表した図である。
【図3】 この発明の第1の実施例による結合線路から
なるインピーダンス整合回路を用いた2段増幅器を示す
平面図である。
【図4】 この発明の第1の実施例による結合線路から
なるインピーダンス整合回路を用いた2段増幅器ICの
諸特性の周波数依存性を示す図である。
【図5】 この発明の第2の実施例による直流バイアス
回路が接続された結合線路からなるインピーダンス整合
回路を示す平面図である。
【図6】 この発明の第3の実施例による先端解放スタ
ブが接続された結合線路からなるインピーダンス整合回
路を示す平面図である。
【図7】 この発明の第3の実施例による先端解放スタ
ブが接続された結合線路からなるインピーダンス整合回
路のインピーダンスをスミスチャート上で表した図であ
る。
【図8】 従来の1/4波長の結合線路とインピーダン
ス整合回路を示す図である。
【符号の説明】
1 1段目増幅段のFET、2 1段目増幅段の出力側
インピーダンス整合回路、3 1/4波長の結合線路、
4 2段目増幅段の入力側インピーダンス整合回路、5
2段目増幅段のFET、6 結合線路からなるインピ
ーダンス整合回路、7a,7b 直流バイアス回路、8
1/4波長線路、9 ラジアルスタブ、10 先端解
放スタブ、G ゲート、S ソース、D ドレイン、p
Aの位置から見込んだ結合線路からなるインピーダン
ス整合回路6のインピーダンス、q Aの位置から見込
んだFET1のインピーダンスの複素共役、r Bの位
置から見込んだ結合線路からなるインピーダンス整合回
路6のインピーダンス、m 先端解放スタブが接続され
た結合線路のインピーダンス、n 先端解放スタブが接
続されていない結合線路のインピーダンス。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波で用いられるインピーダンス整合
    回路において、 設計中心周波数の波長の1/4より長い結合線路を備え
    たことを特徴とするインピーダンス整合回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインピーダンス整合回
    路において、 上記結合線路の一端にトランジスタが接続されており、 上記結合線路の任意の位置に上記トランジスタ駆動用の
    直流バイアス回路が接続されており、 上記設計中心周波数における上記結合線路から見込んだ
    上記直流バイアス回路のインピーダンスは無限大である
    ことを特徴とするインピーダンス整合回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインピーダンス整合回
    路において、 上記結合線路の所定の位置にスタブが接続されているこ
    とを特徴とするインピーダンス整合回路。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のイ
    ンピーダンス整合回路において、 高周波集積回路中に設けられていることを特徴とするイ
    ンピーダンス整合回路。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のインピーダンス整合回
    路において、 上記高周波集積回路中のトランジスタの入力側もしくは
    出力側に接続されていることを特徴とするインピーダン
    ス整合回路。
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