JPH0868018A - 多孔質構造体を用いた吸音機構 - Google Patents
多孔質構造体を用いた吸音機構Info
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Abstract
音特性を持つ吸音機構を提供する。 【構成】 プラスチック粒子を部分的に加熱溶着した薄
板構造の多孔質構造体からなる吸音板と、この吸音板を
支持すると共に背面空気層を形成する支持部材,とを有
し、かつ、上記背面空気層の中に別の背面空気層を有す
る1組以上の共鳴部が吸音板に固着され、支持部材を介
して遮音部と吸音板を対向するように設置した。さら
に、複数の反射部材または増設吸音部を、共鳴部が固着
された面と反対面の吸音板と対向するように配置した
り、複数の上記反射部材または上記増設吸音部を固着し
た開口を有する保護板を備えても良い。
Description
しくは伝搬経路に設置される吸音機構の改良に関し、詳
細には、多孔質構造体を用いた吸音機構に関するもので
ある。
用いた吸音機構の構造を示す断面図に、吸音板に入射す
る音波の音圧分布を示す説明図を付属させた図であり、
図において、1は壁面等の遮音部、2は硬質の多孔質構
造体からなる吸音板で、例えばプラスチック粒子,セラ
ミック,発泡金属等を材料とする多孔質構造体である。
11は吸音板2の背面空気層、11aは背面空気層11
の厚さ、81は入射音、βは入射音81の平均的な入射
角度、λは入射音81の中で最も音圧レベルが高い音波
の波長である。音圧分布を示す図において+は正圧、−
は負圧が吸音板2に作用することを示す。矢印85,8
6は吸音板2を介して背面空気層11に作用する入射音
波の圧力の向きである。
吸音板2を通過し、背面空気層11へと入射される。吸
音板2は音響的特性として音響質量mと音響抵抗rとを
備え、背面空気層11は音響的特性として音響容量cを
備えている。吸音板2と背面空気層11を音響的特性に
よる等価音響回路で表現すればr−m−cの直列共鳴回
路として表現することができる。この共鳴回路に基づけ
ば、共鳴周波数f0 は、下式のように表すことができ
る。
吸音板2に入射すると、音源側から見た入力インピーダ
ンスは最小になり、吸音板2の持つ音響抵抗rだけを考
慮すればよいことになる。そこで吸音板2の音響抵抗r
を空気の特性インピーダンスρa (ρ:空気の密度、
a :音速)に近い値になるようにチューニングすれば、
音響抵抗rと空気の特性インピーダンスρa との間の整
合がとれ、この共鳴周波数に近い周波数を持つ音波は最
も効率的に吸音機構の中に進入する。進入した音波は、
背面空気層11内に存在する、音響容量cという音響特
性を備えた空気を強制加振する。強制加振された空気
は、吸音板2に存在する隙間を出入りし、音波は、隙間
の音響抵抗rによって熱エネルギーに変換されることに
なり、エネルギーの散逸が可能となる。これは、入射音
波が吸音機構内で、そのエネルギーが吸収されたこと、
すなわち吸音が行われたことを意味する。
射音81が吸音板2に対して垂直に入射した場合に、最
も吸音の効果が高いことが知られている。すなわち、音
波が垂直に入射した状態では、吸音板2の上面の音波の
入射状態の位相関係はどの場所も同じであり、吸音板2
の全体と背面空気層11の全体とが一体化して、効果的
な共鳴吸音作用が行われる。一方、一般的な場合とし
て、入射音81が吸音板2に対して垂直ではなく、ある
入射角度βを有して吸音板2に対して入射した場合を考
える。図44において、波長λの音波が吸音板2に対し
て、入射角度βを有して入射すると吸音板2上では、λ
/cos(β)を周期とする音圧分布の位相差が生じ
る。ここで述べる吸音のメカニズムにおいては、基本的
に共鳴現象を利用して音波を吸収している。ところが、
吸音板2の面方向に強弱の音圧分布が生じると、背面空
気層11に相互に相反する方向の圧力85,86が作用
して、隣り合った部分が逆方向の音響加振を受けること
になる。そして、背面空気層11内で圧力バランスし、
入射音波に同期した空気振動が起こり難くなる。すなわ
ち吸音板2と背面空気層11との間で共鳴現象が起こり
難くなり吸音効果を著しく阻害することになる。
6117号公報に示された従来例2の吸音材と共鳴を組
み合わせた吸音機構を示す縦断面図であり、図46は、
図45に示す吸音機構の吸音特性図である。図におい
て、91は壁、92,93は空気層、94は小孔または
スリット、95はノズル、96は多孔板、97は吸音材
である。
の吸音機構は、壁91から空気層92を隔てて多孔板9
6が設置されている。多孔板96には多数の小孔または
スリット94が穿孔され、その小孔またはスリット94
にはノズル95が連接されている。さらにノズル95の
先端上には、多孔板96との間に空気層93を介して、
繊維質又は粒子質の吸音材97が全面に亘って設けられ
ている。ここに、空気層92、小孔またはスリット9
4、ノズル95は共鳴による吸音機構を形成し、吸音材
97、空気層93は吸音材による吸音機構を形成してい
る。なお、上記共鳴による吸音機構は空気層92によ
り、また、吸音材による吸音機構は空気層93により連
通している。
て実線で示すような吸音特性を有している。共鳴だけを
取り出して見た吸音機構としては点線で示すような低い
周波数に効果のある特性となっており、吸音材だけを取
り出して見た吸音機構としては一点鎖線で示すような高
い周波数に効果のある特性となっている。
協会編,建築音響工学ハンドブック,技報堂,P245
〜250,P351〜356に示された従来のスリット
と多孔質材料を併用した吸音機構の構成を示す縦断面図
であり、図48は図47に示す吸音機構の吸音特性図で
ある。図において、91は壁、92,93は空気層、9
8は多孔質材料、99はスリット板である。
のスリットと多孔質材料を併用した構造体による吸音機
構は、多孔質材料98と空気層92に備わる吸音特性
を、スリット板99と空気層93による共鳴で高めてい
る。そして、図48に示すように、吸音特性はスリット
共鳴により低い周波数に効果のある特性となっている。
上記したように構成されているので、吸音板2を一定に
したとき、共鳴周波数f0 は、背面空気層11の厚さ1
1aにより決まる。この共鳴周波数f0 で吸音率は最大
となるとともに、吸音特性はこの共鳴周波数f0を中心
に狭い周波数帯域に分布する。また、垂直入射以外のと
き吸音板2の面方向に音圧分布が生じるので、位相差に
よって干渉が生じる周波数が存在し、吸音率が小さくな
るなどの問題点があった。
されていて、連通した共鳴による吸音機構と、連通した
吸音材による吸音機構を組み合わせているので、従来例
1と同様に、垂直入射以外のとき吸音材97の面方向に
音圧分布が生じ、位相差によって干渉が生じる周波数が
存在して、例えば、図46に示されるように低い周波数
の吸音率が小さくなるなどの問題点があった。
た構造体による吸音機構では、図48に示されるように
スリット共鳴によって低い周波数の吸音率は大きいが、
高い周波数の吸音率は小さいなどの問題点があった。
解消するためになされたもので、支持部材中に背面空気
層を形成し、中空部材によって共鳴部を形成して、低い
周波数から高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多
孔質構造体を用いた吸音機構を得ることを目的とする。
の反射部材を配置し、低い周波数から高い周波数にわた
り優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構
を得ることを目的とする。
板の前面に配置し、開口を有する保護板を有して、低い
周波数から高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多
孔質構造体を用いた吸音機構を得ることを目的とする。
構造体の薄板および中空部材からなる複数の吸音部を有
して、低い周波数から高い周波数にわたり優れた吸音特
性を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構を得ることを目
的とする。
構造体の薄板および中空部材からなる複数の吸音部と、
開口を有する保護板を配置し、低い周波数から高い周波
数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた
吸音機構を得ることを目的とする。
吸音板を形成し、反射部材を複数有して、低い周波数か
ら高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造
体を用いた吸音機構を得ることを目的とする。
口を有する保護板を配置し、低い周波数から高い周波数
にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた吸
音機構を得ることを目的とする。
吸音板を形成し、複数の吸音部を多孔質構造体の薄板お
よび中空部材から構成して、低い周波数から高い周波数
にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた吸
音機構を得ることを目的とする。
開口を有する保護板を配置し、低い周波数から高い周波
数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた
吸音機構を得ることを目的とする。
ク粒子を部分的に溶着したもので構成し、低い周波数か
ら高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造
体を用いた吸音機構を得ることを目的とする。
音板を備えて、吸音パネルを構成し低い周波数から高い
周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用
いた吸音機構を得ることを目的とする。
孔質構造体を用いた吸音機構は、多孔質構造体の薄板か
らなる吸音板を遮音部上に支持し、且つ支持部材中に吸
音板と遮音部との間の空間を仕切って複数の独立した背
面空気層を形成すると共に、この複数の背面空気層のそ
れぞれの中に、第二の背面空気層を有する共鳴部を形成
したものである。
た吸音機構は、吸音板の前面に、この吸音板との間に間
隔を設けて複数の反射部材を配置したものである。
た吸音機構は、吸音板の前面に、吸音板との間に間隔を
設けて配置した複数の反射部材と、この反射部材の前面
にあってこの反射部材を固着した開口を有する保護板と
を備えたものである。
た吸音機構は、吸音板の前面に、この吸音板との間に間
隔を設けて配置された多孔質構造体の薄板および中空部
材からなる複数の吸音部を備えたものである。
た吸音機構は、吸音板の前面に、この吸音板との間に間
隔を設けて配置された、多孔質構造体の薄板および中空
部材からなる複数の吸音部と、この吸音部の前面にあっ
てこの吸音部を固着し、開口を有する保護板を備えたも
のである。
た吸音機構は、壁面等の遮音部上に背面空気層をはさん
で配置され多孔質構造体の薄板からなる吸音板と、この
吸音板の前面に吸音板との間に間隔を設けて配置された
複数の反射部材とを備えたものである。
た吸音機構は、反射部材の前面に、この反射部材を固着
した開口を有する保護板を備えたものである。
た吸音機構は、壁面等の遮音部上に背面空気層をはさん
で配置された多孔質構造体の薄板からなる吸音板と、こ
の吸音板の前面に吸音板との間に間隔を設けて配置され
た多孔質構造体の薄板および中空部材からなる複数の吸
音部とを備えたものである。
た吸音機構は、複数の吸音部の前面に、この吸音部を固
着した開口を有する保護板を備えたものである。
いた吸音機構は、吸音板を、プラスチック粒子を部分的
に溶着したもので構成したものである。
いた吸音機構は、多孔質構造体を用いた吸音機構の背面
に遮音部に相当する遮音板を備え、吸音パネルを構成し
たものである。
吸音機構は、吸音板と遮音部との間の空間を仕切った複
数の独立した背面空気層のそれぞれの中に形成した、第
二の背面空気層を有する共鳴部によって吸音機能を独立
させることによって吸音特性を改善させ、低い周波数か
ら高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が
得られる。
いた吸音機構は、吸音板の前面に、この吸音板との間に
間隔を設けて複数の反射部材を配置して、共鳴現象を起
こしやすくして吸音性能を向上させ、低い周波数から高
い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が得ら
れる。
いた吸音機構は、吸音板との間に間隔を設けて複数の反
射部材を配置し、この反射部材の前面に開口を有する保
護板を配置して、吸音性能を向上させ、低い周波数から
高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が得
られる。
いた吸音機構は、吸音板との間に間隔を設けて多孔質構
造体の薄板および中空部材からなる複数の吸音部を配置
して、吸音性能を向上させ、低い周波数から高い周波数
にわたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が得られる。
いた吸音機構は、吸音板との間に間隔を設けて多孔質構
造体の薄板および中空部材からなる複数の吸音部を配置
し、吸音部の前面に開口を有する保護板を配置して吸音
性能を向上させ、低い周波数から高い周波数にわたり優
れた吸音特性を持つ吸音機構が得られる。
いた吸音機構は、背面空気層をはさんで多孔質構造体の
薄板からなる吸音板を配置するとともに、この吸音板の
前面に吸音板との間に間隔を設けて複数の反射部材を配
置して、高い周波数での吸音率を向上させ、低い周波数
から高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ吸音機構
が得られる。
いた吸音機構は、反射部材の前面に開口を有する保護板
によって吸音性能を向上させ、低い周波数から高い周波
数にわたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が得られる。
いた吸音機構は、吸音板との間に間隔を設けて多孔質構
造体の薄板および中空部材からなる複数の吸音部を配置
して吸音性能を向上させ、低い周波数から高い周波数に
わたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が得られる。
いた吸音機構は、複数の吸音部の前面に開口を有する保
護板を配置して吸音性能を向上させ、低い周波数から高
い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が得ら
れる。
用いた吸音機構は、吸音板を、プラスチック粒子を部分
的に溶着することにより、低い周波数から高い周波数に
わたり優れた吸音特性を持つ吸音機構が得られる。
用いた吸音機構は、多孔質構造体を用いた吸音機構の背
面に遮音部に相当する遮音板を備え、吸音パネルを構成
して、低い周波数から高い周波数にわたり優れた吸音特
性を持つ吸音機構が得られる。
する。図1はこの発明の実施例1による多孔質構造体を
用いた吸音機構の構成を示す斜視図、図2は図1に示す
多孔質構造体を用いた吸音機構の縦断面図に吸音板に入
射する音波の音圧分布を示す説明図を付属させた図であ
る。図において、1は壁面等の遮音部である。2は多孔
質構造体の薄板からなる吸音板であり、その材質として
はプラスチック粒子,セラミック,発砲金属等が使用で
きる。同一出願人による特開平2−289333号公報
に開示されたものは、プラスチック粒子を部分的に加熱
溶着した多孔質構造体であって、特に吸音効果が高い。
この多孔質構造体において厚さ方向に密度を変化させた
ものは更に吸音効果が高い。また、この発明に使用する
多孔質構造体は、吸音機構を構成するための機械的強度
を持つものが望ましい。11,12は吸音板2の背面空
気層、11a,12aは背面空気層11,12のそれぞ
れの厚さである。20a,20bは背面空気層の厚さ1
1aの間隔を持って、吸音板2を遮音部1上に支持部材
する格子状の支持部材である。支持部材20a,20b
は遮音部1と吸音板2の間の空間を格子状に仕切り、複
数の独立した背面空気層11を形成している。30aは
吸音板2の背面に固着され、複数の前記背面空気層11
の中に、これより厚さの小さい独立した背面空気層12
を形成する中空部材であり、吸音板2と共に複数の独立
した共鳴部30を構成している。81は背面空気層11
への入射音、82は背面空気層12への入射音である。
βは入射音81,82の平均的な入射角度、λは入射音
81または82の音波の波長である。音圧分布を示す付
属図において+は正圧、−は負圧が吸音板2に作用する
ことを示す。断面図の矢印85は吸音板2を介して背面
空気層11または12に作用する入射音波の正の向きの
圧力であり、86は吸音板2を介して背面空気層11ま
たは12に作用する入射音波の負の向きの圧力である。
樹脂,塩化ビニール樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネー
ト樹脂等を用いることができる。また、吸音板2は支持
部材20a,20bによって支えられており、強度を増
すことができる。
音原理は従来例1で説明したのと同様に、吸音板2と背
面空気層11を等価音響回路で表現すれば、吸音板2は
音響質量mと音響抵抗rに、背面空気層11は音響容量
cに相当し、r−m−cの直列共鳴回路となっている。
ここで共鳴周波数f0 は、前述の従来例1における式
(1)に示されるものとなる。
共鳴周波数f0 は、主として背面空気層11の厚さ11
aにより決まる。また、入射音82の共鳴周波数f0
は、背面空気層12の厚さ12aにより決まる。これら
の各々の共鳴周波数f0 において吸音率はそれぞれ最大
となる。そして、両方の吸音機構は独立しているため、
全体の吸音特性はそれぞれの吸音特性を足し合わせたも
のとなり、従来例に比べて低い周波数から高い周波数ま
で吸音率が改善される。
射音81が吸音板2に対して垂直に入射した場合に、最
も吸音の効果が高いことが知られている。すなわち、音
波が垂直に入射した状態では、吸音板2の上面の音波の
入射状態の位相関係はどの場所も同じであり、吸音板2
の全体と背面空気層11または12の全体とが一体化し
て、効果的な共鳴吸音作用が行われる。一方、一般的な
場合として、入射音81が吸音板2に対して垂直ではな
く、ある入射角度βを有して吸音板2に対して入射した
場合を検討する。図2において、波長λの音波が吸音板
2に対して、入射角度βを有して入射すると吸音板2上
では、λ/cos(β)を周期とする音圧分布の位相差
が生じる。ここで述べる吸音のメカニズムにおいては、
基本的に共鳴現象を利用して音波を吸収している。とこ
ろで、吸音板2の面方向に音圧の位相差が生じると、従
来例1および2のように背面空気層が面内で連通してい
る場合は位相差による吸音効果の減少が生じるが、本実
施例では、背面空気層11は支持部材20a,20bに
より、背面空気層12は共鳴部30と支持部材20bに
より、それぞれ仕切られているので、各背面空気層11
および各背面空気層12は各々独立に動作し、共鳴現象
が起こり易くなり、吸音性能が向上する。このように、
位相差による干渉が少ないので、従来例1および2に比
べて吸音率が大きい。
0bは格子状のものについて、説明したが、支持部材2
0aのみ、又は支持部材20bのみでも本実施例の効果
の一部が得られる。
る硬質の多孔質構造体を用いた吸音パネルの構成を示す
縦断面図、図4は残響室法による吸音特性図である。図
において、1aは吸音パネルの筐体を兼ねる遮音板であ
り、壁面等の遮音部に相当するものである。4は遮音板
1aの開放部を塞ぐように遮音板1aに固着されたパン
チングメタル等の開口を有する保護板である。
は、例えば、遮音板1aとして厚さ1.6mmの亜鉛メ
ッキ鋼板を寸法が約500mm×1960mm×50m
mの箱状に形成し、その内部に厚さ約3.5mmの吸音
板2を背面空気層11の厚さ11aが約35mmになる
ように設置すると共に、吸音板2には背面空気層12の
厚さ12aが約9mmになるように共鳴部30を固着す
る。そして、保護板4として厚さ0.8mmで開口率が
約55%のアルミ板を遮音板1aに固定する。このよう
に構成された吸音パネルの吸音特性は図4に示すよう
に、従来例のものに比べて高い周波数での吸音率が向上
し、全体として広帯域化が図られている。実験によれ
ば、背面空気層12の厚さ12aが約15mmのとき、
さらに吸音率の向上が見られた。
る多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜視図、
図6は図5の多孔質構造体を用いた吸音機構の縦断面図
である。図において、13は吸音板2の背面空気層、1
3aは背面空気層13の厚さである。31は背面空気層
13の厚さ13aの間隔を持って共鳴部30の中の吸音
板2に設置された共鳴部であり、31aは中空部材30
aの内部に更に共鳴部31を形成するための中空部材で
ある。これら共鳴部30,31は支持部材20aとは平
行方向、支持部材20bとは垂直方向をなすように設置
されている。83は背面空気層13への入射音である。
共鳴周波数f0 は、背面空気層13の厚さ13aにより
決まる。入射音81,82,83の周波数が背面空気層
11,12,13のそれぞれの共鳴周波数f0 に等しい
ときに吸音率はそれぞれ最大となる。そして、3個の吸
音機構はそれぞれ独立しているため、全体の吸音特性は
それぞれの吸音特性を足し合わせたものとなり、実施例
1に比べても、さらに吸音率は改善される。背面空気層
11は支持部材20a,20bにより、背面空気層12
は共鳴部30と支持部材20bにより、背面空気層13
は共鳴部31と支持部材20bにより、それぞれ仕切ら
れているので、各背面空気層11,12および13は各
々独立に動作し、共鳴現象が起こり易くなり、吸音性能
が向上する。このように、位相差による干渉が少ないの
で、従来例1および2に比べて吸音率が大きい。
0bは格子状のものについて、説明したが、支持部材2
0aのみ、又は支持部材20bのみでも本実施例の効果
の一部が得られる。
る多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜視図、
図8は図7の多孔質構造体を用いた吸音機構の縦断面図
である。図において、1は壁面等の遮音部である。2は
実施例1と同様な吸音板であり、11は吸音板2の背面
空気層、11aは背面空気層11の厚さである。40は
吸音板2の前面に吸音板と間隔をあけて対向するように
配置された複数の反射部材である。80は反射部材40
を回避しての背面空気層11への入射音、81は背面空
気層11への入射音、81aは入射音81のうち吸音板
2と反射部材40で反射して背面空気層11への再入射
音である。
レン樹脂,塩化ビニール樹脂,ABS樹脂,ポリカーボ
ネート樹脂等を用いることができる。反射部材40の形
状はパイプ状の中空材料でも、棒状の充実材料でも良
い。
1の共鳴周波数f0 は、その厚さ11aによって決ま
り、この共鳴周波数f0 のときに吸音率は最大となる。
ところで、吸音率が低いときは入射せずに反射する音も
多い。このため、吸音板2に対向するように反射部材4
0を配置すると、入射せずに反射した音が再度、反射部
材40で反射し、再入射音81aとなって吸音される。
波長の短い音のほうが効率的に再入射音81aとなるの
で、共鳴周波数f0 より高い周波数での吸音率が増加
し、従来例1に比べて低い周波数から高い周波数まで吸
音率を改善できる。また、再入射音81aは入射音81
よりも伝搬経路が長くなるので、位相のずれが生じ、周
波数によっては共鳴現象が増強される場合があり、吸音
率が増加する。
の表側で反射されるのだが、回折等により一部の音波が
反射部材40の間の空間に引き込まれ、インピーダンス
の整合が行われるとともに、音波の入射角度が垂直に近
くなるため、効率的に吸音されると考えられる。
る多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す縦断面図
である。図において、41は吸音板2の前面に吸音板と
間隔をあけて配置された複数の反射部材であり、逆台形
の断面形状をしている。このため、反射部材41の側面
も利用できるので、さらに効率よく再入射音81aとな
り、共鳴周波数f0 より高い周波数での吸音率が増加
し、従来例1に比べて低い周波数から高い周波数まで吸
音率を改善できる。
よる多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜視
図、図11,図12は各々図10に示す多孔質構造体を
用いた吸音機構の縦断面図である。図において、1は壁
面等の遮音部である。2は実施例1と同様な吸音板であ
り、11,12は吸音板2の背面空気層、11a,12
aは背面空気層11,12のそれぞれの厚さである。2
0a,20bは背面空気層11の厚さ11aの間隔を持
って、吸音板2が遮音部1と対向するように設置された
格子状の支持部材である。30は背面空気層12の厚さ
12aの間隔を持って遮音部1側の吸音板2に設置され
た共鳴部であり、30aは共鳴部30を形成する中空部
材である。共鳴部30は支持部材20aとは平行方向、
支持部材20bとは垂直方向をなすように設置されてい
る。40は吸音板2の前面に吸音板とは間隔をあけて対
向するように配置された複数の反射部材であり、共鳴部
30とは平行方向に配置されている。81は背面空気層
11への入射音、81aは入射音81のうち吸音板2と
反射部材40で反射して背面空気層11への再入射音、
81bは入射音81のうち吸音板2と反射部材40で反
射して背面空気層12への再入射音、82は背面空気層
12への入射音、82bは入射音82のうち吸音板2と
反射部材40で反射して背面空気層11への再入射音で
ある。
樹脂,塩化ビニール樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネー
ト樹脂等を用いることができる。また、吸音板2は支持
部材20a,20bによって支えられており、強度を増
すことができる。反射部材40はパイプ状の中空材料で
も、棒状の充実材料でも良い。
共鳴周波数f0 は、主として背面空気層11の厚さ11
aにより決まる。また、入射音82の共鳴周波数f0
は、背面空気層12の厚さ12aにより決まる。これら
各々の共鳴周波数f0 のときに吸音率はそれぞれ最大と
なる。そして、両方の吸音機構は独立しているため、全
体の吸音特性はそれぞれの吸音特性を足し合わせたもの
となる。また、背面空気層11は支持部材20a,20
bにより、背面空気層12は共鳴部30および支持部材
20bにより、それぞれ仕切られているので、実施例1
で説明したように、各背面空気層11および各背面空気
層12は各々独立に動作し、共鳴現象が起こり易くな
り、吸音性能が向上する。このように、位相差による干
渉が少ないので、従来例1および2に比べて吸音率が大
きい。さらに、吸音率が低いときは入射せずに反射する
音も多く、吸音板2に対向するように反射部材40を配
置すると、入射せずに反射した音が再度、反射部材40
で反射し、再入射音81a,81b,82bとなって吸
音される。波長の短い音のほうが効率的に再入射音81
a,81b,82bとなるので、共鳴周波数f0 より高
い周波数での吸音率が増加し、従来例1から3に比べて
低い周波数から高い周波数まで吸音率を改善できる。
材20a,20bは格子状のものについて説明したが、
支持部材20aのみ、又は支持部材20bのみでも本実
施例の効果の一部が得られる。
よる多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜視
図、図14は残響室法による吸音特性図、図15は反射
部材40の効果を示す特性図である。図15は、図13
の吸音機構において、反射部材40が無いときの吸音率
と、反射部材40があるときの吸音率の比を表してい
る。反射部材40は吸音板2の表側に対向し、かつ、共
鳴部30とは垂直方向に配置されている。なお図10か
ら図13に示した反射部材40の配置において、基本的
には図14および図15に示す吸音効果が得られる。共
鳴部30と反射部材40の方向が垂直又は平行な場合に
ついて説明したが、これ以外の方向についても同様の吸
音効果が得られる。
例えば、厚さ約3.5mmの吸音板2を背面空気層11
の厚さ11aが約35mmになるように設置すると共
に、吸音板2には背面空気層12の厚さ12aが約9m
mになるように中空部材30aを固着し共鳴部30を形
成する。そして、反射部材40として幅約33mm×高
さ約15mmのABS樹脂製の角パイプを吸音板2から
約10mm離して配置する。このように構成された吸音
機構の吸音特性は図14,図15に示すように、反射部
材40が無いときに比べて、反射による効果で高い周波
数での吸音率が向上し、また、スリット共鳴による効果
で低い周波数での吸音率が向上し、全体として広帯域化
が図られている。実験によれば、背面空気層12の厚さ
12aが約15mmのとき、また、反射部材40と吸音
板2の間隔が15mmのとき、さらに吸音率の向上が見
られた。
よる多孔質構造体を用いた吸音パネルの構成を示す縦断
面図である。図において、1aは吸音パネルの筐体を兼
ねる遮音板である。4は遮音板1aの開放部を塞ぐよう
に遮音板1aに固着されたパンチングメタル等の開口を
有する保護板である。21aは反射部材40を配置する
支持部材である。反射部材40の方向は共鳴部30に垂
直でも平行でも良く、吸音パネルとしても実施例6,7
と同様の吸音効果が得られる。
よる多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す縦断面
図である。図において、1は壁面等の遮音部である。2
は実施例1と同様な吸音板であり、4は吸音板2の表側
に対向するように配置されたパンチングメタル等の開口
を有する保護板である。11は吸音板2の背面空気層、
11aは背面空気層11の厚さである。42は保護板4
に固着され、吸音板2の前面に吸音板と間隔をあけて対
向するように配置された複数の反射部材である。81は
背面空気層11への入射音、81aは入射音81のうち
吸音板2と反射部材42で反射して背面空気層11への
再入射音である。
樹脂,塩化ビニール樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネー
ト樹脂等を用いることができる。反射部材42はパイプ
状の中空材料でも、棒状の充実材料でも良い。
共鳴周波数f0 は、背面空気層11の厚さ11aにより
決まり、この共鳴周波数f0 のときに吸音率は最大とな
る。ところで、吸音率が低いときは入射せずに反射する
音も多い。このため、吸音板2に対向するように反射部
材42を配置すると、入射せずに反射した音が再度、反
射部材42で反射し、再入射音81aとなって吸音され
る。波長の短い音のほうが効率的に再入射音81aとな
るので、共鳴周波数f0 より高い周波数での吸音率が増
加し、従来例1に比べて低い周波数から高い周波数まで
吸音率を改善できる。また、保護板4により吸音板2の
破損を防止できると共に、反射部材42は保護板4に前
もって固着されているので、保護板4の取り付け現場で
の作業性が良い。さらに、反射部材42は保護板4の補
強も兼ねている。
0による多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜
視図であり、図19は図18の多孔質構造体を用いた吸
音機構の縦断面図である。図において、4は実施例9に
示した反射部材42に相当する部分を折り曲げて形成
し、反射部材42に相当する部分以外に開口を有すると
共に、吸音板2の表側に対向するように配置されたパン
チングメタル等の保護板である。このように構成された
吸音機構においても実施例9と同様の効果が得られる。
1による多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜
視図であり、図21は図20の多孔質構造体を用いた吸
音機構の縦断面図である。図において、1は壁面等の遮
音部である。2は実施例1と同様な吸音板であり、4は
吸音板2の前面に配置されたパンチングメタル等の開口
を有する保護板である。11,12は吸音板2の背面空
気層、11a,12aは背面空気層11,12のそれぞ
れの厚さである。20a,20bは背面空気層11の厚
さ11aの間隔を持って、吸音板2が遮音部1と対向す
るように設置された格子状の支持部材である。30は背
面空気層12の厚さ12aの間隔を持って遮音部1側の
吸音板2に設置された共鳴部であり、30aは共鳴部3
0を形成する中空部材である。共鳴部30は、支持部材
20aとは平行方向、支持部材20bとは垂直方向をな
すように設置されている。42は保護板4に固着され、
吸音板2と対向するように配置された複数の反射部材で
あり、共鳴部30とは平行方向に配置されている。81
は背面空気層11への入射音、81bは入射音81のう
ち吸音板2と反射部材42で反射して背面空気層12へ
の再入射音、82は背面空気層12への入射音、82b
は入射音82のうち吸音板2と反射部材42で反射して
背面空気層11への再入射音である。
樹脂,塩化ビニール樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネー
ト樹脂等を用いることができる。また、吸音板2は支持
部材20a,20bによって支えられており、強度を増
すことができる。反射部材42はパイプ状の中空材料で
も、棒状の充実材料でも良い。
共鳴周波数f0 は、主として背面空気層11の厚さ11
aにより決まる。また、入射音82の共鳴周波数f0
は、背面空気層12の厚さ12aにより決まる。これら
の共鳴周波数f0 のときに吸音率はそれぞれ最大とな
る。そして、両方の吸音機構は独立しているため、全体
の吸音特性はそれぞれの吸音特性を足し合わせたものと
なる。また、背面空気層11は支持部材20a,20b
により、背面空気層12は共鳴部30と支持部材20b
により、それぞれ仕切られているので、実施例1で説明
したように、各背面空気層11および各背面空気層12
は各々独立に動作し、共鳴現象が起こり易くなり、吸音
性能が向上する。このように、位相差による干渉が少な
いので、従来例1および2に比べて吸音率が大きい。さ
らに、実施例2で説明したように、吸音率が低いときは
入射せずに反射する音も多く、吸音板2に対向するよう
に反射部材42を配置すると、入射せずに反射した音が
再度、反射部材42で反射し、再入射音81b,82b
となって吸音される。波長の短い音のほうが効率的に再
入射音81b,82bとなるので、共鳴周波数f0 より
高い周波数での吸音率が増加し、従来例1から3に比べ
て低い周波数から高い周波数まで吸音率を改善できる。
また、保護板4により吸音板2の破損を防止できると共
に、反射部材42は保護板4に前もって固着されている
ので保護板4の補強も兼ね、かつ、保護板4の取り付け
現場での作業性が良い。
a,20bは格子状のものについて、説明したが、支持
部材20aのみ、又は支持部材20bのみでも本実施例
の効果の一部が得られる。また、反射部材42は共鳴部
30と垂直方向に配置されても、同様の効果が期待でき
る。
2による多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜
視図であり、図23は図22に示す多孔質構造体を用い
た吸音機構の縦断面図である。図において、43は保護
板4に固着された複数の反射部材であり、支持部材20
aまたは支持部材20bと吸音板2を挟み込むように配
置されている。81aは入射音81のうち吸音板2と反
射部材43で反射して背面空気層11へ入射される再入
射音である。実施例12の多孔質構造体を用いた吸音機
構は、このように構成されているので、実施例11で説
明したような吸音率の改善を図ることができる共に、吸
音板2の破損を防止することができるのみならず、さら
に、吸音板2の強度を増すことができる。
3による多孔質構造体を用いた吸音パネルの構成を示す
縦断面図であり、図25は残響室法による吸音特性図で
ある。図において、1aは吸音パネルの筐体を兼ねる遮
音板である。4は遮音板1aの開放部を塞ぐように遮音
板1aに固着されたパンチングメタル等の開口を有する
保護板である。42は保護板4に固着され、吸音板2と
対向するように配置された複数の反射部材であり、共鳴
部30とは垂直方向に配置されている。
1は支持部材20a,20bにより、背面空気層12は
中空部材30aおよび支持部材20bによりそれぞれ仕
切られているので、実施例1で説明したように、各背面
空気層11および各背面空気層12は各々独立に動作
し、共鳴現象が起こり易くなり、吸音性能が向上する。
このように、位相差による干渉が少ないので、従来例1
および2に比べて吸音率が大きい。さらに、吸音率が低
いときは入射せずに反射する音も多く、吸音板2に対向
するように反射部材42を配置すると、入射せずに吸音
板2で反射した音が再度、反射部材42で反射し、吸音
板2に再入射して吸音される。このとき、波長の短い音
のほうが効率的に再入射するので、共鳴周波数f0 より
高い周波数での吸音率が増加し、従来例1から3に比べ
て低い周波数から高い周波数まで吸音率を改善できる。
厚さ1.6mmの亜鉛メッキ鋼板を寸法が約500mm
×1960mm×70mmの箱状に形成し、その内部に
厚さ約3.5mmの吸音板2を背面空気層11の厚さ1
1aが約35mmになるように設置すると共に、吸音板
2には背面空気層12の厚さ12aが約15mmになる
ように中空部材30aを固着し共鳴部30を形成する。
そして、厚さ0.8mmで開口率が約40%のアルミ板
の保護板4に、反射部材42として幅約27mm×高さ
約15mmのABS樹脂製の角棒を固着し、その保護板
4を遮音板1aに固定する。このように構成された吸音
パネルの吸音特性は図25に示すように、反射部材42
が無いときに比べて高い周波数での吸音率が向上し、全
体として広帯域化が図られている。また、反射部材42
は共鳴部30と平行方向に配置されても、同様の効果が
期待できる。
の発明の実施例14による多孔質構造体を用いた吸音機
構の構成を示す縦断面図であり、図において、1は壁面
等の遮音部である。3a,3bは実施例1の吸音板2と
同様な薄板構造の多孔質構造体を用いた吸音板であり、
材質としてはプラスチック粒子,セラミック,発泡金属
等がある。11は吸音板3aの背面空気層、11aは背
面空気層11の厚さである。14は吸音板3bの背面空
気層、14aは背面空気層14の縦方向の厚さ、14b
は背面空気層14の横方向の厚さである。32は吸音板
3bと中空部材32aからなり、吸音板3aの前面に吸
音板と間隔をあけて対向するように配置された複数の増
設吸音部(吸音部)である。81は背面空気層11への
入射音、81aは入射音81のうち吸音板3aと増設吸
音部32で反射して背面空気層11への再入射音、81
cは入射音81のうち吸音板3aで反射した背面空気層
14への再入射音である。84は背面空気層14への入
射音である。
共鳴周波数f0 は、背面空気層11の厚さ11aによ
り、入射音84の共鳴周波数f0 は、背面空気層14の
厚さ14aまたは14bにより決まる。これらの各々の
共鳴周波数f0 のときに吸音率はそれぞれ最大となる。
そして、両方の吸音機構は独立しているため、全体の吸
音特性はそれぞれの吸音特性を足し合わせたものとな
る。ところで、吸音率が低いときは入射せずに反射する
音も多く、吸音板3aに対向するように増設吸音部32
を配置すると、入射せずに反射した音が再入射音81
c、またはそれが再び増設吸音部32で反射して再入射
音81aとなって吸音される。波長の短い音のほうが効
率的に再入射音81a,81cとなるので、共鳴周波数
f0 より高い周波数での吸音率が増加し、従来例1に比
べて低い周波数から高い周波数まで吸音率を改善でき
る。
長くなるので、位相のずれが生じ周波数によっては共鳴
現象が増強される場合があり、吸音率が増加する。さら
に、増設吸音部32への入射音のうちの一部の音波は回
折等により、増設吸音部32の間の空間に引き込まれ、
インピーダンスの整合が行われるとともに、音波の入射
角度が垂直に近くなるため、効率的に吸音されると考え
られる。実験によれば、図26から図28のうち図26
に示すような構成の場合に、最も吸音率改善の効果があ
った。
の発明の実施例15による多孔質構造体を用いた吸音機
構の増設吸音部32の構成を示すそれぞれ縦断面図であ
り、図において、3b,3c,3d,3eは薄板構造の
多孔質構造体を用いた吸音板であり、材質としてはプラ
スチック粒子,セラミック,発泡金属等がある。14,
15,16,17は吸音板3b,3c,3d,3eの背
面空気層である。吸音板3b,3c,3d,3eと背面
空気層14,15,16,17をそれぞれ異なるように
することにより、共鳴周波数f0 を複数個に設定できる
ので吸音率が最大となる周波数を分散することができ、
これによって全体として、さらに、広帯域化を図ること
ができる。
6による多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜
視図であり、図33は図32に示す多孔質構造体を用い
た吸音機構の縦断面図、図34は残響室法による吸音特
性図、図35は増設吸音部32の吸音の効果を示す特性
図である。図35は、図32と図33の吸音機構におい
て、増設吸音部32が無いときの吸音率と、増設吸音部
32があるときの吸音率の比を表している。図におい
て、1は壁面等の遮音部である。3a,3bは薄板構造
の硬質の多孔質構造体を用いた吸音板であり、材質とし
てはプラスチック粒子,セラミック,発泡金属等があ
る。11,12は吸音板3aの背面空気層、11a,1
2aは背面空気層11,12のそれぞれの厚さである。
14は吸音板3bの背面空気層、14aは背面空気層1
4の縦方向の厚さである。20a,20bは背面空気層
の厚さ11aの間隔を持って、吸音板3aが遮音部1と
対向するように設置された格子状の支持部材である。3
0は背面空気層12の厚さ12aの間隔を持って遮音部
1側の吸音板3aに設置された共鳴部であり、30aは
共鳴部30を形成する中空部材である。共鳴部30は支
持部材20aとは平行方向、支持部材20bとは垂直方
向をなすように設置されている。32は吸音板3bと背
面空気層14からなり、吸音板3aの表側に対向するよ
うに配置された複数の増設吸音部である。81は背面空
気層11への入射音、81bは入射音81のうち吸音板
3aと増設吸音部32で反射して背面空気層12への再
入射音、82は背面空気層12への入射音、82bは入
射音82のうち吸音板3aと増設吸音部32で反射して
背面空気層11への再入射音である。84は背面空気層
14への入射音である。
1は支持部材20a,20bにより、背面空気層12は
中空部材30aおよび支持部材20bによりそれぞれ仕
切られているので、実施例1で説明したように、各背面
空気層11および各背面空気層12は各々独立に動作
し、共鳴現象が起こり易くなり、吸音性能が向上する。
このように、位相差による干渉が少ないので、従来例1
および2に比べて吸音率が大きい。入射音81の共鳴周
波数f0 は、主として背面空気層11の厚さ11aによ
り、入射音84の共鳴周波数f0 は、背面空気層14の
厚さ14aにより決まる。これらの各々の共鳴周波数f
0 のときに吸音率はそれぞれ最大となる。そして、両方
の吸音機構は独立しているため、全体の吸音特性はそれ
ぞれの吸音特性を足し合わせたものとなる。ところで、
吸音率が低いときは入射せずに反射する音も多く、吸音
板3aに対向するように増設吸音部32を配置すると、
入射せずに反射した音が、再び増設吸音部32で反射し
て再入射音81b,82bとなり吸音される。波長の短
い音のほうが効率的に再入射音81b,82bとなるの
で、共鳴周波数f0 より高い周波数での吸音率が増加
し、従来例1から3に比べて低い周波数から高い周波数
まで吸音率を改善できる。
長くなるので、位相のずれが生じ周波数によっては共鳴
現象が増強される場合があり、吸音率が増加する。さら
に、増設吸音部32への入射音のうちの一部の音波は回
折等により、増設吸音部32の間の空間に引き込まれ、
インピーダンスの整合が行われるとともに、音波の入射
角度が垂直に近くなるため、効率的に吸音されると考え
られる。
してポリプロピレン樹脂,塩化ビニール樹脂,ABS樹
脂,ポリカーボネート樹脂等を用いた特開平2−289
333号公報「多孔質構造体」に詳述されているプラス
チック粒子を部分的に加熱溶着した薄板構造の多孔質構
造体を用いる。そして、厚さ約3.5mmの吸音板3a
を背面空気層の厚さ11aが約35mmになるように設
置すると共に、吸音板3aには背面空気層12の厚さ1
2aが約9mmになるように中空部材30aを固着し共
鳴部30を形成する。また、厚さ約3.5mmの吸音板
3bを背面空気層の厚さ14aが約10mmになるよう
に設置し、寸法が幅約33mm×高さ約15mmの増設
吸音部32を吸音板3aから約15mm離して、共鳴部
30と垂直方向となるように配置する。このように構成
された吸音機構の吸音特性は図34,図35に示すよう
に、増設吸音部32が無いときに比べて高い周波数での
吸音率が向上し、全体として広帯域化が図られている。
また、吸音板3aは支持部材20a,20bによって支
えられており、強度を増すことができる。実験によれ
ば、背面空気層12の厚さ12aが約15mmのとき、
さらに吸音率の向上が見られた。なお、図32,図33
では支持部材20a,20bは格子状のものについて、
説明したが、支持部材20aのみ、又は支持部材20b
のみでも同様の効果が期待できる。また、増設吸音部3
2は共鳴部30と平行方向に配置されても、同様の効果
が期待できる。
7による多孔質構造体を用いた吸音パネルの構成を示す
縦断面図であり、図において、1aは吸音パネルの筐体
を兼ねる遮音板である。4は遮音板1aの開放部を塞ぐ
ように遮音板1aに固着されたパンチングメタル等の開
口を有する保護板である。21aは増設吸音部32を配
置する支持部材である。吸音パネルとしても実施例16
と同様の効果が期待できる。
実施例18による多孔質構造体を用いた吸音機構の構成
を示す斜視図、図38,図40はそれぞれ図37,図3
9の各音響機構の縦断面図であり、図において、3b,
3cは薄板構造の多孔質構造体を用いた吸音板で、材質
としてはプラスチック粒子,セラミック,発泡金属等が
あり、背面空気層14と増設吸音部32を成し、かつ、
支持部材20aまたは支持部材20bと吸音板3aを挟
み込むように配置されている。吸音板3bと背面空気層
14で構成される増設吸音部(吸音部)33は、支持部
材20aまたは支持部材20bと吸音板3aを挟み込む
ように配置されている。81aは入射音81のうち吸音
板3aと増設吸音部33で反射して背面空気層11への
再入射音である。81cは入射音81のうち吸音板3a
で反射して背面空気層14への再入射音である。
構は、このように構成されているので、実施例16で説
明したような吸音率の改善のみならず、さらに、吸音板
3aの強度を増すことができる。
は支持部材20a,20bは格子状のものについて、説
明したが、支持部材20aのみ、又は支持部材20bの
みでも本実施例の効果の一部が得られる。
9による多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す縦
断面図である。図において、1は壁面等の遮音部であ
る。3a,3bは薄板構造の多孔質構造体を用いた吸音
板であり、材質としてはプラスチック粒子,セラミッ
ク,発泡金属等がある。4は吸音板3aの表側に対向す
るように配置されたパンチングメタル等の開口を有する
保護板である。11は吸音板3aの背面空気層、11a
は背面空気層11の厚さである。14は吸音板3bの背
面空気層、14aは背面空気層14の縦方向の厚さであ
る。32は保護板4に固着され、かつ、吸音板3bと背
面空気層14からなり、吸音板3aの表側に対向するよ
うに配置された複数の増設吸音部である。81は背面空
気層11への入射音、81cは入射音81のうち吸音板
3aで反射した背面空気層14への再入射音である。
構は、このように構成されているので、実施例14で説
明したように低い周波数から高い周波数まで吸音率を改
善できる。また、保護板4により吸音板3aの破損を防
止できると共に、増設吸音部32は保護板4に前もって
固着されているので保護板4の補強も兼ね、かつ、保護
板4の取り付け現場での作業性が良い。なお、図28の
ように吸音板3bは保護板4と垂直方向に固着されてい
ても同様の効果が期待できる。
0による多孔質構造体を用いた吸音機構の構成を示す斜
視図であり、図43は図42に示す多孔質構造体を用い
た吸音機構の縦断面図である。図において、1は壁面等
の遮音部である。3a,3cは実施例1の吸音板2と同
様な薄板構造の多孔質構造体を用いた吸音板であり、材
質としてはプラスチック粒子,セラミック,発泡金属等
がある。4は吸音板3aの表側に対向するように配置さ
れたパンチングメタル等の開口を有する保護板である。
11,12は吸音板3aの背面空気層、11a,12a
は背面空気層11,12のそれぞれの厚さである。14
は吸音板3cの背面空気層である。20a,20bは背
面空気層11の厚さ11aの間隔を持って、吸音板4a
が遮音部1と対向するように設置された格子状の支持部
材である。30は背面空気層12の厚さ12aの間隔を
持って遮音部1側の吸音板3aに設置された共鳴部であ
り、30aは共鳴部30を形成するための中空部材であ
る。共鳴部材30は支持部材20aとは平行方向、支持
部材20bとは垂直方向をなすように設置されている。
32は保護板4に固着され、かつ、吸音板3cと背面空
気層14からなる複数の増設吸音部で、支持部材20a
または支持部材20bと吸音板3aを挟み込むように配
置されている。81は背面空気層11への入射音、81
cは入射音81のうち吸音板3aで反射した背面空気層
14への再入射音、82は背面空気層12への入射音で
ある。
多孔質構造体を用いた吸音機構は上記のように構成され
ているので、実施例18で説明したように低い周波数か
ら高い周波数まで吸音率を改善できる。また、保護板4
により吸音板3aの破損を防止できると共に、増設吸音
部32は保護板4に前もって固着されているので保護板
4の補強も兼ね、かつ、保護板4の取り付け現場での作
業性が良い。さらに、吸音板3aの強度を増すことがで
きる。なお、図42,図43で示した多孔質構造体を用
いた吸音機構において、支持部材20a,20bは格子
状のものについて、説明したが、支持部材20aのみ、
又は支持部材20bのみでも本実施例の効果の一部が得
られる。
ば、吸音板を遮音部上に支持し、且つ吸音板と遮音部と
の間の空間を仕切って複数の独立した背面空気層を形成
するとともに、複数の背面空気層のそれぞれの中に、背
面空気層と独立した第二の背面空気層を有する共鳴部を
形成するように構成したので、低い周波数から高い周波
数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた
吸音機構が得られる効果がある。
の間に間隔を設けて複数の反射部材を配置するように構
成したので、低い周波数から高い周波数にわたり優れた
吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構が得られ
る効果がある。
前面に、吸音板との間に間隔を設けて配置した複数の反
射部材と、この反射部材の前面にあってこの反射部材を
固着し、開口を有する保護板とを備えるように構成した
ので、低い周波数から高い周波数にわたり優れた吸音特
性を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構が得られる効果
がある。
前面に、多孔質構造体の薄板および中空部材からなる複
数の吸音部を配置するように構成したので、低い周波数
から高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構
造体を用いた吸音機構が得られる効果がある。
前面に、多孔質構造体の薄板および中空部材からなる複
数の吸音部と、開口を有する保護板を配置するように構
成したので、低い周波数から高い周波数にわたり優れた
吸音特性を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構が得られ
る効果がある。
前面に吸音板との間に間隔を設けて配置された複数の反
射部材とを備えるように構成したので、低い周波数から
高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体
を用いた吸音機構が得られる効果がある。
の前面に開口を有する保護板を備えるように構成したの
で、低い周波数から高い周波数にわたり優れた吸音特性
を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構が得られる効果が
ある。
造体の薄板からなる吸音板の前面に吸音板との間に間隔
を設けて、多孔質構造体の薄板および中空部材からなる
複数の吸音部とを配置するように構成したので、低い周
波数から高い周波数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔
質構造体を用いた吸音機構が得られる効果がある。
音部の前面に、この吸音部を固着し、開口を有する保護
板を備えるように構成したので、低い周波数から高い周
波数にわたり優れた吸音特性を持つ多孔質構造体を用い
た吸音機構が得られる効果がある。
を、プラスチック粒子を部分的に溶着するように構成し
たので、低い周波数から高い周波数にわたり優れた吸音
特性を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構が得られる効
果がある。
構の背面に遮音板を配置し、吸音パネルを構成したの
で、低い周波数から高い周波数にわたり優れた吸音特性
を持つ多孔質構造体を用いた吸音機構が得られる効果が
ある。
構の構成を示す斜視図である。
構の構成を示す縦断面図に吸音板に入射する音波の音圧
分布を示す説明図を付属させた図である。
ネルの構成を示す縦断面図である。
ネルの残響室法による吸音特性図である。
構の構成を示す斜視図である。
構の構成を示す縦断面図である。
構の構成を示す斜視図である。
構の構成を示す縦断面図である。
構の構成を示す縦断面図である。
機構の構成を示す斜視図である。
機構の構成を示す縦断面図である。
機構の構成を示す縦断面図である。
機構の構成を示す斜視図である。
機構の残響室法による吸音特性図である。
機構の効果を示す特性図である。
パネルの構成を示す縦断面図である。
機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す斜視図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す斜視図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す斜視図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音パネルの構成を示す縦断面図である。
音パネルの残響室法による吸音特性図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の増設吸音部の構成を示す縦断面図である。
音機構の増設吸音部の構成を示す縦断面図である。
音機構の増設吸音部の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す斜視図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の残響室法による吸音特性図である。
音機構の効果を示す特性図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す斜視図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す斜視図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の構成を示す斜視図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
成を示す縦断面図に吸音機構の吸音板に入射する音波の
音圧分布を示す説明図を付属させた図である。
構の構成を示す縦断面図である。
構の吸音特性図である。
音機構の構成を示す縦断面図である。
音機構の吸音特性図である。
板、4 保護板、11,12,13,14,15,1
6,17 背面空気層、20a,20b,21a支持部
材、30,31 共鳴部、30a, 31a 中空部材、
32,33 増設吸音部(吸音部)、40,41,4
2,43 反射部材。
Claims (11)
- 【請求項1】 壁面等の遮音部上に設置する吸音機構に
おいて、多孔質構造体の薄板からなる吸音板と、前記吸
音板を前記遮音部上に支持し、且つ前記吸音板と前記遮
音部との間の空間を仕切って複数の独立した背面空気層
を形成する支持部材と、前記吸音板の背面に固着され、
前記複数の背面空気層のそれぞれの中に、前記背面空気
層と独立した第二の背面空気層を有する共鳴部を形成す
る中空部材とを備えたことを特徴とする多孔質構造体を
用いた吸音機構。 - 【請求項2】 前記吸音板の前面に、前記吸音板との間
に間隔を設けて複数の反射部材を配置したことを特徴と
する請求項1記載の多孔質構造体を用いた吸音機構。 - 【請求項3】 前記吸音板の前面に、前記吸音板との間
に間隔を設けて配置した複数の反射部材と、前記反射部
材の前面にあって前記反射部材を固着し、開口を有する
保護板とを備えたことを特徴とする請求項1記載の多孔
質構造体を用いた吸音機構。 - 【請求項4】 前記吸音板の前面に前記吸音板との間に
間隔を設けて配置された多孔質構造体の薄板および中空
部材からなる複数の吸音部を備えたことを特徴とする請
求項1記載の多孔質構造体を用いた吸音機構。 - 【請求項5】 前記吸音板の前面に、前記吸音板との間
に間隔を設けて配置された多孔質構造体の薄板および中
空部材からなる複数の吸音部と、前記吸音部の前面にあ
って前記吸音部を固着した開口を有する保護板を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の多孔質構造体を用いた
吸音機構。 - 【請求項6】 壁面等の遮音部上に設置する吸音機構に
おいて、壁面等の遮音部上に背面空気層をはさんで配置
された多孔質構造体の薄板からなる吸音板と、前記吸音
板の前面に前記吸音板との間に間隔を設けて配置された
複数の反射部材とを備えたことを特徴とする多孔質構造
体を用いた吸音機構。 - 【請求項7】 前記反射部材の前面に、前記反射部材を
固着し、開口を有する保護板を備えたことを特徴とする
請求項6記載の多孔質構造体を用いた吸音機構。 - 【請求項8】 壁面等の遮音部上に設置する吸音機構に
おいて、壁面等の遮音部上に背面空気層をはさんで配置
された多孔質構造体の薄板からなる吸音板と、前記吸音
板の前面に前記吸音板との間に間隔を設けて配置された
多孔質構造体の薄板および中空部材からなる複数の吸音
部とを備えたことを特徴とする多孔質構造体を用いた吸
音機構。 - 【請求項9】 前記複数の吸音部の前面に、前記吸音部
を固着した開口を有する保護板を備えたことを特徴とす
る請求項8記載の多孔質構造体を用いた吸音機構。 - 【請求項10】 前記吸音板は、プラスチック粒子を部
分的に溶着したものであることを特徴とする請求項1か
ら請求項9のうちいずれか1項に記載の多孔質構造体を
用いた吸音機構。 - 【請求項11】 前記多孔質構造体を用いた吸音機構の
背面に前記遮音部に相当する遮音板を備えた吸音パネル
を構成したことを特徴とする請求項1から請求項10の
うちいずれか1項に記載の多孔質構造体を用いた吸音機
構。
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