JPH0818376B2 - 多孔質構造体 - Google Patents

多孔質構造体

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JPH0818376B2
JPH0818376B2 JP1110996A JP11099689A JPH0818376B2 JP H0818376 B2 JPH0818376 B2 JP H0818376B2 JP 1110996 A JP1110996 A JP 1110996A JP 11099689 A JP11099689 A JP 11099689A JP H0818376 B2 JPH0818376 B2 JP H0818376B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸音材や断熱材などに用いる多孔質構造体
に関し,特に,層の厚さ方向もしくは層の面方向に比重
を連続的に変化させた多孔質層を有する多孔質構造体に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来より吸音材,断熱材としては,グラスウール,ロ
ツクウール,ウレタンフオームなどの多孔質材が用いら
れている。又ウレタンフオーム,スチールウールなどの
多孔質材は,空気浄化用フイルタとしても用いられてい
る。これらの多孔質材は,電気掃除機,冷暖房空調器,
空気清浄器などの消音,断熱,空気浄化処理用に多量に
使用されるようになり,多孔質材を低コストで高性能且
つ使用に際して形状等の制約条件の少ないものにするこ
とが,機器製造者側から強く望まれている。
一般に,吸音材や断熱材は非通気材である構造体に内
張りして用いられる。この構造体は遮音壁としてあるい
は空気流の流路の一部を形成する機能を有する。又フイ
ルタは非通気材の枠に多孔質材を組込んで,フイルタユ
ニツトを形成している。フイルタユニツトの多孔質材の
周囲から流れが漏れないよう,上記の枠が流れのシール
効果を果している。
このような多孔質材と非通気材とが組合わされた多孔
質構造体は,それぞれ別部材が組合わされて構成された
り,発泡性素材を利用して多孔質材が成形された後に一
部の面を非通気性に加工する等して製作されている。
また、特開昭55−104985号公報「防音材」に示すよう
に、多孔質体と緻密質体とを連続して一体に板状に形成
したものがある。その材料としては、フエライト粉末
(平均粒子経約0.3μm)とプラスチックの複合材料を
用いている。
さらに特開昭59−204626号公報「無孔層を有する合成
樹脂微多孔膜」に示すように、予め成形した微多孔膜
(平均孔経0.4μ〜1μ)を、一方が加熱ローラーとな
った一組のローラー間に通し、加熱ローラーによって微
多孔膜の片面を容融させたものがある。微多孔膜の材料
としては、無機粉末と有機液状体(可塑剤)を用いてい
る。
これらの多孔質構造体、及びその製法に関しては、上
記以外に、例えば、特開昭53−113172号公報「電気掃除
機」、特公昭58−52132号公報「空気調和機の室内ユニ
ット」、特開昭46−1045号公報「多胞質可塑性材料及び
これに融着された熱可塑性シート材質からなる複合物品
並びにその製造法」、特開昭48−19654号公報「軟質積
層外皮の成形方法」などに示されている。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような従来の多孔質構造体では、その1例にお
いては、比重が均一な多孔質層とこれより比重の大きい
層(例えば、非通気層)が組合わされた単純形状のもの
であるので、より性能を向上させるべく、最適な比重分
配や形状のものは、できにくく、吸音特性や断熱特性な
どの良いものは得られにくいという課題があった。
また、従来の他の例においては、微多孔膜の材料とし
て、無機粉体を用いており、特性制御が困難であり、複
雑な形状への成形が困難であるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解消するためになれた
もので、吸音特性や断熱特性などを良好にするととも
に、特性制御が容易で、複雑な形状のものを製造しやす
い多孔質構造体を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る多孔質構造体は、粒状素材を原料として
成形した三次元粒集合構造であり、比重が層の厚さ方向
又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有するも
のである。
また、本発明に係る多孔質構造体は、粒状素材の形状
を球状、楕円体状、円柱状、円筒状又は立方体状とした
ものである。
また、本発明に係る多孔質構造体は形状が球状、楕円
体状または円柱状であり、その最大寸法が0.2〜3.0(m
m)である粒状素材を原料として成形した三次元粒集合
体構造であり、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に
連続的に変化した多孔質層を有するものである。
また、本発明に係る多孔質構造体は、粒状素材を原料
として成形した三次元粒集合構造であり、比重が、層の
厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層
と、この多孔質層よりも空孔率が小さい中実層とを層状
にしたものであり、さらには、中実層が融合層で多孔質
と融着しているものであり、この融合層を非通気性とし
たものである。
また、本発明に係る多孔質構造体は、粒状素材を原料
として成形した三次元粒集合構造であり、比重が、層の
厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層
と、中実層とを複数個組合せたり、中実層を100ミクロ
ン以下のスキン層としたりしたものであり。
また、本発明に係る多孔質構造体は、比重を変化させ
た多孔質層の一側面に、この多孔質層よりも空孔率が小
さい中実層を、他側面に厚さ100ミクロン以下のスキン
層を設けたものである。
さらに、本発明に係る多孔質構造体は、比重を変化さ
せ多孔質を構成する粒状素材を複数の異なる形状や材質
にしたものである。
さらに、また、本発明は、上述の多孔質構造体を吸音
材として用いたものである。
[作用] 本発明においては、粒状素材を原料として成形して三
次元粒集合構造であり、比重が、層の厚さ方向又は層の
面方向に連続的に変化した多孔質層が各種特性を向上さ
せる。例えば、厚み等に応じて空孔率の変化度合を変え
て吸音特性の周波数特性を制御したり、幅射や熱伝導に
よる断熱機能の制御を両立させたりする。
特に、原料が球状、楕円体状、円柱状、円筒状又は立
方体状などの粒状素材であるので、例えば原料の大きさ
を変えることにより、多孔質層の吸音特性の周波数特性
や断熱特性を容易に制御できる。さらに粒状素材である
ので、複雑な形状のものを成形しやすい。
また、球状素材又はこれに近いものを用いると成形時
の層状態が安定する。楕円体状素材や円柱状素材を原料
素材して用いると、層状態の安定性は減少するが、層の
機械的強度は増大する。音波の侵入深度や音響エネルギ
ーの壁間粘性効果より吸音特性を最適にする粒状形状が
存在する。形状が球状、楕円体状又は円柱状であり、そ
の最大寸法が0.2〜3.0(mm)である粒状素材を原料とす
ると、吸音特性が最適になる。
また,多孔質層と中実層やスキン層とは融着され,特
に非通気性の中実層とを層状にすると遮音特性が向上
し,さらに融着されたスキン層により低周波数で多孔質
体の音響インピーダンスが極小になり低周波域の吸音特
性を向上させる。
任意層の多層材では,相乗的に機能が発揮されるとと
もに構造体としての機能も付加される。
さらに,樹脂粒以外に遮音やシールドあるいは強度向
上などに寄与する粒状素材を含ませると該機能が付加さ
れる。
〔実施例〕
以下,本発明に係る多孔質構造体(以下,多孔質体あ
るいは層状のものは多層材ともいう。)の実施例を説明
する。
第1図(イ),(ロ)はそれぞれ本発明に係る一実施
例の多層材(1)の厚さ方向に切断した断面を模式的に
示す図である。(2)は比重の大きい層,例えば融合層
で,通気性又は非通気性のいずれでもよい。(3)は比
重の小さい多孔質層で,通常は通気性であり,空孔率
は,厚さ方向に連続的に変化している。(4)は通常比
重が層(2)と層(3)の中間にあるスキン層で,例え
ば厚さ100ミクロン以下の融合層である。
第1図(ハ)は、(ロ)と同様の断面を模式的に示し
た図であるが、より具体的に詳細に示したものである。
多層材(1)は,融合層(2)と多孔質層(3)とが
一体化している。同様に融合層(2)と多孔質層(3)
とスキン層(4)は一体化している。
多層材(1)を吸音材として使用するときは,多孔質
層(3)を騒音源側に対面させて,音のエネルギーを吸
収減衰させかつ,融合層(2)で音波が透過するのを防
ぐ。
第2図は多層材(1)すなわち吸音材を電気掃除機に
利用した例を示す要部断面図である。同図において,
(5)は外枠,(6)は騒音源の一つであるブロワーモ
ーターである。吸音材(1)はブロワーモーター(6)
の排気側を包むような形状に形成され,多孔質層(3)
がブロワーモーター(6)側に,融合層(2)が外側に
なつている。矢印は電気掃除機運転中の風の流れを示
す。
以上の構成においては,ブロワーモーター(6)から
発生する騒音は吸音材(1)によつて吸音,遮音され
る。
次に,上記のような多層材(多孔質構造体)(1)を
構成する。層の厚さ方向もしくは層の面方向に比重を連
続的に変化させた多孔質層の製造方法及び特性について
説明する。
まず,製造方法について説明する。尚,製造方法に関
しては,同一出願人より別途特許出願されているので,
ここでは,その代表例を説明する。
第3図は第2図に示す多層材の製造方法を説明する金
型構成断面図である。(7)は凹側金型で,例えばアル
ミニウム等の熱伝導性の良い材質で構成されている。
(8)は凸側金型で,同様にアルミニウムで構成されて
いる。(9)(10)は各々金型の温度を上げるヒーター
で,凹側金型(7)の方が凸側金型(8)よりも高温に
される。
製法 原料として,熱可塑性樹脂の粒状素材を用いて,多孔
質構造体を成形する場合について説明する。
凹側金型(7)の壁部(11)の温度は,凹側金型
(7)と凸側金型(8)によつて形成される閉空間(1
2)内に入れられる原料である粒状素材の軟化する温度
以上で熱分解温度以下,通常150〜240℃にセツトされ,
凸側金型(8)の壁部(1)の温度は,凹側金型(7)
の壁部(11)の温度よりも低い温度,例えば原料となる
粒状素材の軟化する温度付近,通常70〜180℃にセツト
される。ここにおいて金型(7)(8)内に例えばABS
(acrylonitrile−butadiene−styrene resin)樹脂
(軟化する温度80〜90℃)等の熱可塑性樹脂の粒状素材
(直径0.2〜3mm程度)を投入し,金型を加圧しながら閉
じ,数10秒〜数時間加熱する。この加熱は上述した金型
(7)(8)のセツト温度で行なわれ,加圧力は加熱状
態で1kg/cm2〜数ton/cm2である。
すると,凹側金型(7)の高温壁部(11)に接触した
粒状素材は溶融し,最終的には比重の大きい層,換言す
れば融合層(2)になり,融合の程度により通気性から
非通気性に変化する。凸側金型(8)の壁部(13)は高
温壁部(11)より低温のため,壁部(13)から上記融合
層(2)までの粒状素材は,完全流動までには到らない
が,半流動状態で,粒状素材各々が接触部分で溶着し,
最終的には上記融合層(2)に溶着した多孔質層(3)
が形成される。この多孔質層(3)は通常は通気性であ
るが,バインダーなどの素材の混合材によつては非通気
性になる。
このようにして粒状素材を原料として成形した三次元
粒集体構造で、比重の大きい層と比重の小さい多孔質層
を一体的に同時に成形することができる。
以上のように凹側金型(7)の壁部(11)と凸側金型
(8)の壁部(13)の温度を一定温度にセツトして,完
全溶融,半流動状態を得るには,実験によれば,10℃以
上の温度差が望ましかつた。
凹側金型(7)の壁部(11)の温度が150℃以下にな
ると,粒状素材が融合しにくくなり,240℃以上になる
と,完全溶融が進み過ぎて多層化が困難となる。凸側金
型(8)の壁部(13)の温度が70℃以下になると,粒状
素材各々が接触部分で溶融が起らず接着しにくくなり,1
80℃以上になると粒状素材の溶融が進んで,多孔質層に
することが困難になる。
粒状素材の直径が0.2mm以下になると,空孔径が小さ
くなつて,多層材の機能,例えば吸音特性,断熱特性が
低下する。また,空孔径を大きくしようとすると,粒子
間の融着度合が少なくなり,機械的強度が低下する。直
径が3mm以上になると,断熱特性は良いが吸音特性が低
下する。
金型による圧力が1kg/cm2以下になると,粒状素材各
々の融着が不安定になり,圧力が数ton/cm2以上になる
と,温度制御の精度が厳しくなつて生産性が低下する。
金型による加熱時間は,数10秒以下になると溶着が不
充分になり,数時間以上になると,溶融が進み過ぎて,
融合層と多孔質層の境界が不明瞭となり,特性が悪くな
る。
金型の高温側に形成される比重の大きい融合層は,加
熱温度,加熱時間などを変えると,形成される融合層の
厚さ,通気性の度合(通気性から非通気性まで)が変化
するので,種々変化されて,希望特性の多孔質構造体を
得ることができる。
なお熱可塑性樹脂の粒状素材原料としては,代表的な
ものとして,PP(ポリプロピレン),AS(アクリルスチロ
ール),スチロールなどを用いることができる。又熱可
塑性樹脂の粒状素材にバインダーとして,メチルエチル
ケトン(MEK)セルロース,ワニス,アセトンを吹付け
たり,混ぜたりすると,多層材の粒状素材各々の固着力
が増し,機械的強度が向上して,取扱い性が良くなる。
製法例−1 製法において,凹側金型(7)の壁部(11)の温度
を150℃にセツトし,凸側金型(8)の壁部(13)の温
度を100℃にセツトし,ABS樹脂として,電気化学工業株
式会社製GTR−40(グレード),軟化する温度86℃の熱
可塑性樹脂の粒状素材,直径1mmの球状粒子を金型に入
れ,金型(7)(8)を閉じた。壁面(11)(13)間の
距離は10mmであつた。この状態で10分間弱経過(つまり
加熱状態を持続)させて金型(7)(8)を開放した。
なお加熱状態のときの加圧力は50kg/cm2であつた。この
ようにして成形した多層材(1)は厚さが10mmで,その
中の融合層(2)はほとんどなく,多孔質層(3)のみ
であつた。
製法 原料として,熱硬化性樹脂の粒状素材を用いて多層材
を成形する場合について説明する。
製法と同様にして,凹側金型(7)の壁部(11)の
温度は,粒状素材の軟化する温度以上で熱分解以下にセ
ツトされ,凸側金型(8)の壁部(13)の温度は,凹側
金型(7)の壁部(11)の温度よりも低い粒状素材の軟
化する温度付近にセツトされる。ここにおいて金型
(7)(8)内に熱硬化性樹脂,例えばフエノール,PBT
(ポリブチレンテレフタレート),PET(ポリエチレンテ
レフタレート)などの粒状素材で直径0.2〜3mm程度の粒
子を,バインダーとなる例えばセルロース,ワニス,各
種接着剤などと混合して投入し,金型(7)(8)を加
圧しながら閉じ,数分〜数時間加熱する。この加熱は上
述した金型(7)(8)のセツト温度で行なわれ,加圧
力は加熱状態で1kg/cm2〜数ton/cm2である。
このようにすると,凹側金型(7)の高温壁部(11)
に接触した粒状素材は,軟化し,バインダーで接着され
て比重の大きい層となり,軟化の程度により,通気性か
ら非通気性に変化する。凸側金型(8)の壁部(13)は
高温壁部(11)より低温のため,壁部(13)から上記の
比重の大きい層(2)までの粒状素材は,完全流動まで
には到らないが,半流動状態で,粒状素材各々が接触部
分でバインダーで接着されて,最終的には、粒状素材を
原料として成形した三次元粒集合体構造で、上記の比重
の大きい層(2)に接着した多孔質層(3)が一体的に
形成される。この多孔質層(3)は通常は通気性である
が,バインダーの混合量が多くなると,非通気性にな
る。
製法例−1 製法において,凹側金型(7)の壁(11)の温度を
200℃にセツトし,凸側金型(8)の壁部(13)の温度
を150℃にセツトし,熱硬化性樹脂として,フエノール
樹脂(明和化成株式会社製,MW−752(グレード),軟化
する温度190℃)で直径1mmの粒状素材を,バインダーと
なる粉末状セルロース15重量%と共に金型に入れ,金型
(7)(8)を閉じた。壁面(11)(13)間の距離は10
mmであつた。この状態で10分間程経過(つまり加熱状態
を持続)させて金型(7)(8)を開放した。なお加熱
状態のときの加圧力は50kg/cm2であつた。このように成
形した多層材(1)は厚さが10mmで,その中の比重の大
きい層(2)はほとんどなく,多孔質層(3)のみであ
つた。
尚,前述の製法,においては,高温側,低温側金
型(7)(8)の壁部(11)(13)の温度を一定に保つ
た上で,原料を投入する例であるが,例えば,両金型が
常温の状態で,原料を投入し,その後金型温度を所定の
温度に向つて昇温させる過程で成形体を取り出す方法で
も,同様の多層材を形成させ得る。この場合の成形を取
り出すときの高温側,低温側金型の温度差は,実験の結
果,極めてわずかな温度差例えば2℃でも可能であつ
た。この温度差は素材の材質,大きさ,形状などの性
状,金型の昇温速度,加圧力などによつて変わるもので
ある。その他,凹側金型(7)の壁部(11)と凸側金型
(8)の壁部(13)とに温度差を設ける方法として,第
4図に示すように凸側金型(8)の壁部(13)を,例え
ばPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂,FRP(fiber
reinforced plactics)樹脂等の熱伝導性の悪い材質
(14)で構成してもよい。又金型(7)(8)を同材質
で大きさを変えてもよい。要は材質と大きさに基因する
熱容量及びヒーターの発熱量の大きさの組合せにより金
型(7)(8)に所望の温度差を,過渡的に又定温的に
設定すればよい。
さらに,多層材の多孔質層の比重を,多孔質層の層面
方向に変化させようとするには,低温側の金型の温度を
上記層面方向に沿つて変化さればよい。すると低温側の
金型の中でも,より高温部に対向する多孔質層部分は,
比重が大きくなり,より低温部に対向する多孔質層部分
は比重が小さくなる。
一方,上述の製法においては、粒状素材を原料として
成形され、多層材が一体的に成形できるので,金型を変
えることにより,種々の形状,特に複雑な形状の多層材
にも容易に対応できる。
次に,このようにして製造され、粒状素材を原料とし
て成形した三次元粒集合構造で、層の厚さ方向もしくは
層の面方向に比重を連続的に変化させた多孔質層の各種
特性及ん応用等について説明する。
(i) 吸音特性 第5図は,製法例−1で成形された厚さ10mmの多孔
質構造体(ほとんど全域多孔質層)における厚さ方向の
空孔率(比重)分布例を示す図である。
図中,曲線A,Cは,空孔率が厚さ方向にほぼ一様な特
性を示し,それぞれ約25(%),約10(%)のものであ
る。曲線Bは,空孔率が厚さ方向に分布を有し,10〜25
(%)の範囲で連続的に変化しているものである。
この種の多孔質構造体を吸音材として利用する場合に
は,その吸音特性が問題になる。第6図は第5図に示す
三種類の空孔率分布を有するサンプルにおける垂直入射
吸音率をJIS A1405「管内法による建築材料の垂直入射
吸音率の測定法」により測定した結果を示す。尚,曲線
Bの厚さ方向に空孔率分布を有するサンプルでは,空孔
率が10(%)の方を音波を入射する面とした。図から判
るように,空孔率分布を有するサンプル(曲線B)が最
も吸音率特性が良いことを確認した。
この理由は,次のように考えられる。上記のJISに規
定されている測定においては,その構成を第7図に示す
ように被測定体(多孔質体)(1)の背面は剛壁(30)
である。従つて,音波(31)が多孔質体(1)内に入射
された場合,その音波(31)の粒子速度は剛壁面(30)
で零となる。粒子速度は,剛壁面(30)から離れ入射面
に近づく程大きくなり,入射面位置(32)が最大であ
る。音波が吸収される原理は,音波が多孔質体(1)内
の細い隙間の中を伝播する行程において,その壁面との
粘性効果によつて音響エネルギーが熱エネルギーに変換
され消散されることによる。一方,粘性効果は,粒子速
度が大きくなるほど顕著となるので,多孔質体の入射面
の空孔率が全体の吸音特性に大きく影響する。
以上より,空孔率が小さいほど,多孔質体(1)の隙
間が細くなり粘性効果が大きくなるが,空孔率が小さく
なり過ぎるとかえつて音波が多孔質体(1)内に侵入し
にくくなり吸音率は低下してくる。第5図及び第6図に
おいて,曲線Aのサンプルは空孔率が大き過ぎ,また曲
線Cのものは空孔率が小さ過ぎて最適な粘性効果が得ら
れていないと言える。曲線Bのものは,多孔質体(1)
の音波入射面(粒子速度最大位置)が最適な空孔率であ
り,かつ剛壁側へ行くほど空孔率が大きくなつているの
で音波が多孔質体(1)の深部にまで容易に入射でき,
その結果吸音特性が優れていることを示している。
次に,多孔質体の面方向に空孔率(比重)を変化させ
ることによる吸音特性の改善効果について説明する。第
8図は,三種類のサンプルの空孔率の変化を示し,曲線
A→B→Cの順で空孔率が小さくなつている。このとき
の吸音特性を第9図に示す。この図より,特に,音波入
射面側の空孔率を小さくすれば(曲線Cに相当),低周
波域の吸音率が向上する。従つて,多孔質体の面方向の
空孔率に分布を持たせることにより,広い周波数帯域で
良好な吸音特性を得ることができる。
上記多孔質体は厚さが10(mm)の場合であつたが,厚
さを100(mm)にした場合の吸音特性について説明す
る。
第10図に三種類のサンプルの空孔率分布を示し,第11
図にそれらの垂直入射吸音率を示す。これらの図より,
厚さが100(mm)の場合は,厚さが10(mm)の場合とは
逆の特性となつていることが判る。即ち,厚さが100(m
m)の場合は,空孔率が剛壁側に向つて小さくなる方
(曲線C)が吸音特性が良くなつている。この理由は,
次のように考えられる。
厚さが厚くなると音波が多孔質体内を伝播する距離が
長くなるので,伝播途中で音波が反射される量が多くな
る。吸音特性は反射量が少ない方が良くなるので,この
ためには,音波が入射する空気側の固有音響インピーダ
ンス(空気の密度と音速の積)と多孔質体の音響インピ
ーダンスとの不連続を無くすと効果的である。すなわ
ち,空気側に面する多孔質体の空孔率を大きめにしてそ
の音響インピーダンスを空気の固有音響インピーダンス
に整合させ,剛壁側に向つて徐々に空孔率を小さくさせ
ていく方が,多孔質体の厚さが厚い場合には吸音特性が
良好になる。
以上のように,多孔質体の最適な空孔率分布は,その
厚さによつて異なつてくるが,いずれにせよ連続的な変
化を与えることにより,良好な吸音特性を得ることがで
きることを確認した。
(ii) 断熱・保温特性 多孔質体は,従来より断熱材や保温材としても用いら
れている。多孔質体が断熱作用や保温作用をするのは,
多孔質体の細い隙間の中に含まれた気体の対流による熱
伝達が小さく,また,多孔質体を構成する固体の接触伝
熱面積が小さいことからその熱伝導も低いことに基因す
るのは衆知のことである。
しかし,多孔質体は,輻射伝熱の影響が強く,このこ
とが断熱・保温特性を大きく左右している。この輻射伝
熱を低減するため,従来は例えば断熱・保温材の表面に
アルミ膜を貼りつけるなどして多孔質内部に輻射線が入
射しないようにされているが,生産性が悪く,また,貼
り付け部の剥離など耐久性の問題点があつた。一方,多
孔質体の空孔率を小さくして輻射伝熱を改善することも
図られている。しかし,空孔率を小さくすると熱伝導が
大きくなることから,全体的には断熱・保温特性の改善
には有効となつていない。
本発明に係る多孔質構造体は,空孔率(比重)を変化
させたものであり,その変化具合も用途によつて適宜変
えられるものである。従つて,表面近傍のみ空孔率を小
さくし,内部では空孔率を大きくすることにより,表面
で輻射線を遮断でき,かつ,熱伝導も大きくならないよ
うにすることができすので,断熱・保温特性の優れた多
孔質体を得ることができる。
(iii) 含油軸受(すべり軸受) 含油軸受は,通常多孔質体に潤滑油を含浸させ,外部
から給油することなく自己給油できるものであり,軸受
荷重の小さい領域では,その安価性から広く利用されて
いる。
一般に,強制給油のすべり軸受では,軸が回転中には
摺動面の油膜に20kg/cm2程度の油圧が生じて軸が浮き上
がり,軸と軸受は直接的には接触しないいわゆる完全潤
滑(液体潤滑)となる。一方,含油軸受では,油圧が生
じてもその一部が軸受の多孔壁を通じて外部にリークし
て油圧が低下し,軸と軸受とは局部的に接触するいわゆ
る境界潤滑が行なわれることになる。従つて,軸受摩擦
係数も,強制給油の場合の0.02〜0.05に対し,含油軸受
の場合は0.1〜0.2と増加し,温度上昇も比較的高くな
る。
以上の含油軸受の許容軸受荷重は,摺動面の油膜圧を
向上できれば改善できる。これに対し,従来より,多孔
質壁を通じて油流が生じ,しかも油圧が低下しないよう
な方法が検討されている。一例として,軸受表面は多孔
体の気孔直径の小さい層に,保油部分は気孔直径の大き
い層に分ける方法がある。
すなわち,保油層に,気孔直径の小さいライニング層
を接合する方法であり,ライニング層で油圧低下を改善
している。この方法は,例えば,刊行物「川崎著,“オ
イルレスベアリング",アグネ社発行,P.87」に記載され
ている。しかし,この方法は,二層の接続部分で気孔直
径(気孔率)が不連続になるので,保油層からライニン
グ層への自己給油抵抗が大きくなり,軸受荷重の改善効
果が十分発揮されていなかつた。
これに対し,本発明に係る多孔質構造体では,軸受多
孔質体の気孔直径を,軸受表面で最も小さくし,底部に
向つて連続的に気孔直径を大きくすることができるの
で,油膜圧の向上と共に自己給油量も適量が保たれ良好
な軸受性能を得ることができる。
(iv) フイルタ材 本発明に係る多孔質構造体では,気孔直径(気孔率)
を変えることができるのでフイルタとして利用すれば連
続的に粉塵が除去できて目づまりが少なくなり粉塵の補
獲効率の良いものを得ることができる。さらに,外側を
気孔直径の小さい層とする構造体として利用すれば一体
型フイルタユニツトにすることもできる。
尚,空孔率(比重)を連続的に変化させた多孔質層を
有する多孔質構造体は,その優れた特性や複雑な形状に
も対応できる特長を活かして上記以外の分野へも利用で
きることは言うまでもない。
以上説明した多孔質層を形成する樹脂粒は形状が球状
のほか,円筒状,円柱状,立方体などでもよい。ひげ付
きの熱可塑性樹脂粒はひげの部分が溶融しやすいので,
原料として好適である。又多層材の軽量化を図る目的
で,例えば発泡した中空粒状素材や発泡性素材を原料と
して利用することもできる。又補強用として原料に短繊
維を混入させてもよいし,バインダーとして糸状の熱可
塑性樹脂を原料に混入させてもよい。
尚,多孔質体としての特性,特に吸音特性に対し,粒
状素材の形状や長径には,より優れた特性を有する範囲
があることを確認した。以下,説明する。
第12図は,粒状素材の形状を変えた場合の垂直入射吸
音率の特性のバラツキ(サンプル数5個での特性のバラ
ツキ)を示す図である。曲線Aは粒状素材が直径0.8(m
m),長さ1(mm)の円筒形状のもの,曲線Bは直径1
(mm)の球体状のものである。尚,いずれも多孔質層の
厚さは10(mm)であり,吸音率を測定した周波数は2
(KHz)である。同図より,球体状のもの(曲線B)
は,サンプルの違いによる特性の差が少なく,極めて安
定していることが判る。この理由は,球体状の場合粒状
素材どうしの接触点が一個所となるので,成形時に粒状
素材の層状態が安定して均一になるためである。
このように,特にサンプル間で特性の安定性を要する
場合などには球体状(球体もしくは楕円体)にする方
が,より好ましい多孔質構造体を得ることができる。
また,吸音特性は,粒状素材の長径よつても異なるこ
とを確認した。第13図に,粒状素材の長径と吸音率の関
係を示す。サンプルの厚さは10(mm)で,測定周波数は
2(KHz)である。粒状素材を径を小さくし過ぎたり,
大きくし過ぎたりすると,音波が多孔質体内に侵入しに
くくなつたり,多孔質体の固有音響インピーダンスが空
気側の固有音響インピーダンスと整合しなくなつたりし
て吸音率が低下する。同図より,粒状素材の長径は,実
用的な範囲では0.2〜3.0(mm),好ましくは1.0〜2.0
(mm)の範囲とすることにより,吸音特性を良好にでき
ることを確認した。
次に,本発明に係る多孔質構造体の他の実施例につい
て説明する。この多孔質構造体は,層の厚さ方向もしく
は層の面方向に比重を連続的に変化させた多孔質層と,
この多孔質層よりも空孔率が小さく比重の大きい中実層
とを層状にしたものである。この中実層は,粒状素材が
熱可塑性樹脂の場合は,融合層になり,融合の程度によ
り通気性から非通気性まで変化する。また,粒状素材が
熱硬化性樹脂の場合には,粒状素材が軟化しバインダー
で接着されて比重の大きい層となり,軟化の程度により
通気性から非通気性まで変化する。
まず,このような多孔質構造体の代表的な製造方法に
ついて説明する。
製法例−2 製法において,凹側金型(7)の壁部(11)の温度
を150℃にセツトし,凸側金型(8)の壁部(13)の温
度を100℃にセツトし,ABS樹脂として,電気化学工業株
式会社製GTR−40(グレード),軟化する温度86℃の熱
可塑性樹脂の粒状素材,直径1mmの球状粒子を金型に入
れ,金型(7)(8)を閉じた。壁面(11)(13)間の
距離は10mmであつた。この状態で20分間経過(つまり加
熱状態を持続)させて金型(7)(8)を開放した。な
お加熱状態のときの加圧力は100kg/cm2であつた。この
ようにして成形した多層材(1)を第14図に示す。この
多層材(1)は厚さが10mmでその中の融合層(2)の厚
さは約1mm,多孔質層(3)の厚さは約9mmであつた。
製法例−3 製法において,凹側金型(7)の壁部(11)の温度
を180℃にセツトし,凸側金型(8)の壁部(13)の温
度を130℃にセツトし,ABS樹脂として,電気化学工業株
式会社製GTR−40(グレード),軟化する温度86℃の熱
可塑性樹脂の粒状素材,直径1mmの球状粒子を金型に入
れ,金型(7)(8)を閉じた。壁面(11)(13)間の
距離は10mmであつた。
この状態で15分間経過させて金型(7)(8)を開放
した。なお加熱状態のときの加圧力は100kg/cm2であつ
た。このとき成形した多層材(1)は厚さが10mm,その
中の融合層(2)の厚さは約1mm,多孔層(3)の厚さは
約9mmであつたが,製法例−2の成形多層材(1)に
比べ,多孔層(3)の表面部の融合化が一部分進み,30
μm程度のスキン層が形成された。
製法例−2 製法において,凹側金型(7)の壁(11)の温度を
200℃にセツトし,凸側金型(8)の壁部(13)の温度
を150℃にセツトし,熱硬化性樹脂として,フエノール
樹脂(明和化成株式会社製,MW−752(グレード),軟化
する温度190℃)で直径1mmの粒状素材を,バインダーと
なる粉末状セルロース15重量%と共に金型に入れ,金型
(7)(8)を閉じた。壁面(11)(13)間の距離は10
mmであつた。この状態で25分間経過(つまり加熱状態を
持続)させて金型(7)(8)を開放した。
なお加熱状態のときの加圧力は150kg/cm2であつた。
このように成形した多層材(1)は厚さが10mmで,その
中の比重の大きい層(2)の厚さは約1mm,多孔質層
(3)の厚さは約9mmであつた。
なお熱硬化性樹脂を熱可塑性樹脂でコートした粒状素
材を原料として用いてもよい。
上記のようにして成形された多層材(層状の多孔質構
造体)の特性等について説明する。
(i) 空孔率 第15図は成形された多層材の空孔率を示す曲線図で曲
線実−2,実−3はそれぞれ製法例−2,製法例−
3によつて製造された多層材の厚さ(mm)に対する空孔
率(%)を示す。融合層(2)はいずれも非通気性で,
実−2の多孔質層(3)は厚さ方向に空孔率が連続的
に変化し,表面(低温側)で空孔率が最大となる。実
−3の多孔質層(3)は厚さ方向に空孔率が連続的に変
化するが,多孔質層(3)の中央で空孔率が最大になり
表面部(低温側)で空孔率が低下し,すなわち,表面部
の空孔率は,多孔質層(3)の最大の空孔率と融合層
(2)の空孔率の中間であり,部分的に融合したスキン
層(4)が形成されていることを示している。なお比重
は材質が同じであれば,当然ながら空孔率が小さいほど
大きい。
(ii) 層状多孔質構造体の特性 多層材を吸音材として使用する場合にはその吸音特性
が問題になる。第16図は垂直入射吸音率を比較する曲線
図で,垂直入射吸音率を前述のJIS A1405により測定し
た結果を示す。曲線実−2は製法例−2で製造した
多層材で厚さ10mmのもの,曲線従は従来の吸音材である
ウレタンフオームで厚さ10mmのものの特性をそれぞれ示
す。図からも判るように多層材の垂直入射吸音率は従来
の吸音材(ウレタンフオーム)のそれと同等以上の特性
を有することを確認した。
第17図は同様な垂直入射吸音率の特性曲線図で,いず
れの曲線も前述の方法で製造した多層材の特性で,実
−2,実−3はそれぞれ製法例−2,製法例−3で製
造した厚さ10mmの多層材の特性を示す。製法例−3の
ものの特性が良好な理由は表面部の空孔率の最適化の影
響と思われる。
(iii) スキン層の効果 次に,スキン層により吸音特性が向上する現象の解明
及びその最適厚さについて説明する。
まず,多孔質体素材としてABS樹脂を用いて,厚さ10m
mのサンプルを前述の製法により製作した。
このサンプルの空孔率分布の実測結果を第18図に,空
孔率の小さい方を音波入射面なしてその垂直入射吸音率
特性を第19図に示す。図から明らかなように,このサン
プルでは,400(Hz)という低周波で吸音率が最大とな
り,しかもその値が90(%)を越える良好な吸音特性が
得られた。このとき,このサンプルの音波入射面側の低
空孔率部を顕微鏡で破断観察した結果,その表面が厚さ
30ミクロン程度の,ほぼ非通気性のスキン層になつてい
ることが見出された。
この現象を,第20図に示す音響モデルを用いて説明す
る。多孔質構造体の音響インピーダンス(図中,Zで示
す)は次式(1)で表わされる。
ここで、rn:多孔質層(3)の音響抵抗 ω:角速度 mn:多孔質層(3)の空気のイナータンス l:多孔質層(3)の厚さ ρ*:多孔質層(3)内の空気の等価密度 C:多孔質層(3)内の空気の等価音速 m:スキン層(4)の面密度 吸音率が最大となる周波数は,式(1)の複素成分が
零となる場合であり,その周波数fは次式(2)とな
る。
スキン層の面密度mは,多孔質層のイナータンスmn
りもはるかに大きくなるので,式(2)より明らかなよ
うに,最大吸音率が得られる周波数fは,スキン層を設
けることにより大幅に低周波域まで下げることができ
る。一般に,多孔質層の吸音率は低周波域で悪いため,
その改善策としては有効である。尚,スキン層による上
記効果は公知であるが,従来はスキン層を多孔体に貼り
つける方法で行つていた。
このような貼りつけ方法では,最大吸音率が得られる
周波数は低下するが,その吸音率の絶対値が低下し,通
常80(%)以下となる。この理由は,次のように考えら
れる。
式(1)より,最大吸音率の周波数領域では,音響イ
ンピーダンスZは, Z=rn となる。一般に知られているように,rn=ρC(ρ,Cは
空気の密度,音速)のときに,吸音率は100(%)にな
る。しかし,従来のようにスキン層を貼りつけた場合,
スキン層と多孔体との間の貼りつけ部の抵抗成分が大き
くなる。これが,多孔体の音響抵抗と直列に入るため,
上記のrn=ρCを満足しなくなるとともに貼りつけとい
う不安定性から特性にバラツキが生じたりしていた。
これに対し,本発明では,スキン層と多孔質層とが一
体に成形されるため上記の欠点を解消することができ
る。
さらに,スキン層の厚さを種々変更して吸音特性の試
験を行つた結果,スキン層の厚さが100ミクロンを越え
ると,スキン層が質量としてではなく,弾性膜(バネ
系)として働くようになり,最高吸音率の周波数は,逆
に上がつてしまい,所要の効果は得られなかつた。従つ
て,100ミクロン以下が妥当であることを確認した。
上記の層状の多孔質構造体は,主として二層の場合で
説明してきたが,三層あるいは任意層・任意材質の多孔
質構造体とすることもできる。
第21図は,スキン層(4),多孔質層(3)および非
通気性の中実層(2)よりなる三重層の多孔質構造体
(1a)の断面図を示す。これを,吸音材として用いる場
合には,前述したように,スキン層(4)および多孔質
層(3)により優れた吸音特性を有し,かつ非通気性の
中実層(2)が遮音体となるので,吸音と遮音の両機能
を効果的に発揮する構造体とすることができる。
また,断熱・保温材として用いる場合には,スキン層
(4)が輻射断熱として,多孔質層(3)が熱伝導断熱
として,中実層(2)が機器構成ケースとしての役割を
果たす構造体とすることができる。
第22図は,さらに他の多層状構造体の一実施例であ
り,中実層(2)の両側に多孔質層(3)とスキン層
(4)とを有する構造体(1b)の断面図である。この構
造体は,スプリツトあるいはセル形消音器に応用するこ
とができる。第23図はその一応用例で,ダクト(33)内
を複数個に分割するように多層状の構造体(1b)を配置
するものであり,低周波の消音性能の優れたスプリツト
(セル)形消音器とすることができる。
尚,上記例に限らず,各分野でその用途に応じて,任
意層・任意材質の多孔質構造体として応用できることは
いうまでもない。
さらに,粒状素材に樹脂粒以外の粒を含む素材を用い
ることにより,多孔質構造体の機能を拡大させることが
できる。以下,その一実施例を説明する。
まず,製造方法について説明する。
製法例−1 第24図は金型(7)(8)の空間(12)に2種類の粒
を含む素材を入れ金型(7)(8)を閉じたところを示
す断面図である。凹側金型(7)内に,最初に長径が約
0.2mmの鉄粒(15)を積み厚さが約1mmになるように充填
し,その後,長径が約1mmのABS樹脂粒(16)(製法例
−2に使用したものと同じもの)を閉空間(12)の高さ
(10mm)より約2mmほど高くなるように充填する。充填
後凸側金型(8)(第24図では板状金型)を凹側金型
(7)に密着接合させることにより,上記鉄粒(15)と
ABS樹脂粒(16)の充填層を圧縮し,閉空間(12)内に
異種粒の充填層を形成する。以上の条件で,ABS樹脂粒の
軟化する温度86℃より高い温度,つまり凹側金型温度を
150℃,凸側金型温度を100℃に昇温し,約20分加熱す
る。鉄粒(15)の融点は約1500℃であることから,その
鉄粒を粒形状は保持された状態となる。一方ABS樹脂粒
は,特に凹側金型(7)の壁部(11)は高温であること
から,それに接触する鉄粒も高温となり,鉄粒(15)と
接触するABS樹脂粒(16)は溶融し,溶融したABS樹脂粒
が鉄粒(15)を取り巻くように流動する。
加熱後,冷却された成形された多層体(1)は,厚さ
が10mmでその中鉄粒(15)が混入された融合層(2)は
厚さが約1mm,多孔質層(3)は厚さが約9mmの一体化し
た積層体となつた。融合層(2)の比重は,鉄粒を含ま
ない場合は,ABS樹脂の比重そのものとなり,1.05gr/ccで
あるが,鉄粒を入れた場合は融合層のみを切断し,その
比重を測定した結果,4.4gr/ccであつた。多層材の多孔
質層を吸音材とし,融合層を遮音材として利用する場
合,遮音材としてはその比重が大きいほど遮音特性が向
上するので,この多層材は遮音特性に優れる。従来は,A
BS樹脂のような比重の軽い材料の遮音度を上げるには,
その材料の厚さを厚くするか,鉄板などの金属を貼りつ
けることが必要であつたが,この製造方法では溶融する
部分に比重の大きい材料を混入させることにより,多孔
質層と比重のさらに大きい融合層を持つ多層材を容易に
実現できる。
特性例(遮音特性) 第26図はこの多層材の遮音度特性を示す曲線図であ
る。曲線実−2,曲線実−1はそれぞれ製法例−2
で製造した多層材(鉄粒なし)の厚さ10mmのもの,製法
例−1で製造した多層材(鉄粒入り)の厚さ10mmのも
のの遮音特性を示す。この遮音特性は第25図の特性測定
図を用いて測定した。パイプ(17)(100mmφ)の中
に,測定する多層材(1)を挿入し,その前後にマイク
ロホンNo.1,No.2(18)(19)を設置する。パイプ(1
7)の一方端よりスピーカ(20)で音を入射させる。パ
イプ(17)の他端は閉じており,その閉端には,長さ約
1000mmのグラスウール(21)を充填しており,閉端で音
が反射しないように処理されている。スピーカ(20)で
放射され,多層材に入射する入射波の音圧レベルはマイ
クロホンNo.1(18)で測定し,多層材を透過する透過波
の音圧レベルは,マイクロホンNo.2(19)で測定され
る。多層材の遮音度(dB)は,入射波の音圧レベルから
透過波の音圧レベルを差引いた値で評価した。
第26図に示すように,鉄粒入りのもの(実−1)
が,鉄粒なしのもの(実−2)より約10dB遮音度が向
上している。
以上では樹脂粒に混合する粒を鉄粒としたが,他の金
属,ガラスや比重の大きい材料でも同様の効果を発揮す
る。又遮音特性の向上のみ説明したが,電磁シールドや
熱伝導用にアルミニウムなど電磁シールドに効果のある
材料を混入させてもよく,又融合層や多孔質層の強度向
上にグラスフアイバなどを,樹脂粒に混入して成形して
もよい。
〔発明の効果〕
本発明は以上説明したとおり、粒状素材を原料として
成形した三次元粒集合構造であり、比重が層の厚さ方向
又は層の面方向に変化した多孔質層を有するので、吸音
特性や断熱特性などの特性の優れた多孔質構造体を得る
ことができる。例えば、厚みなどに応じて空孔率の変化
度合の変えて吸音特性の周波数特性を制御したり、輻射
や熱伝導による断熱機能の制御を両立させたりする。
特に原料が球状、楕円体状、円柱状、円筒状または立
方体状などの粒状素材であるので、例えば、原料の大き
さを変えることにより、多孔質層の吸音特性の周波数特
性や断熱特性を容易に制御できる。さらに粒状素材を原
料として成形されているので、粉体状素材を用いるもの
に比べ金型を変えることにより、種々の形状、特に複雑
な形状の多孔質層も容易に形成できる。
また、粒状素材またはこれに近いものを用いると成形
時の層の状態が安定し、楕円体状素材や円柱状素材を用
いると、層の安定性は減少するが、層の機械的強度は増
大する。形状が粒状、楕円体状又は円柱状でありその最
大寸法が0.2〜3.0(mm)である粒状素材を原料とする
と、吸音特性が最適にすることができる。
また、本発明によれば、粒状素材を原料として成形し
た三次元粒集合構造であり、比重が層の厚さ方向又は層
の面方向に連続的に変化した多孔質層と、この多孔質層
よりも空孔率が小さい中実層とを層状にし、さらには中
実層が融合層で多孔質層と融着させ、さらには融合層を
非通気性としたので、吸音特性などを向上できる。ま
た、粒状素材を原料としており、層間が融着されている
ので複雑な形状にも対応できる多孔質構造体を得ること
ができる。
また,本発明では,複数の,比重を変化させた多孔質
層と中実層とを組合せたので,多孔質構造体の適用分野
を拡大させることができる。
また,本発明では,中実層の厚さを100ミクロン以下
のスキン層としたので,さらに吸音特性や断熱特性を向
上させることができる。
また,本発明では,比重を変化させた多孔質層の一側
面に,この多孔質よりも空孔率が小さい中実層を,他側
面に厚さ100ミクロン以下のスキン層を設けたので,相
乗的に特性向上が図れるとともに,場合によつては機器
構造体としての機能を兼用させることができる。
さらに,本発明では,比重を変化させた多孔質層を構
成する粒状素材を複数の異なる形状や材質にしたので,
多孔質構造体の機能を拡大させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)、(ロ)、(ハ)はそれぞれ本発明に係る
多層材(多孔質構造体)の模式的断面図,第2図は第1
図に示す多層材を吸音材として用いた電気掃除機の要部
断面図,第3図および第4図はそれぞれ本発明に係る多
孔質構造体を製造する金型構成断面図,第5図は本発明
に係る第1の実施例の多孔質構造体の厚さに対する空孔
率を示す曲線図,第6図は第5図に空孔率曲線を示した
多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲線図,第7図は
垂直入射吸音率を測定するときの構成図,第8図は本発
明に係る第2の実施例の多孔質構造体の厚さに対する空
孔率を示す曲線図,第9図は第8図に空孔率曲線を示し
た多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲線図,第10図
は本発明に係る第3の実施例の多孔質構造体の厚さに対
する空孔率を示す曲線図,第11図は第10図に空孔率曲線
を示した多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲線図,
第12図は多孔質層を形成する粒状素材の形状を変えた場
合の垂直入射吸音率の特性のバラツキを示す図,第13図
は粒状素材の直径と吸音率の関係を示す特性図,第14図
は本発明に係る層状の多孔質構造体を一部断面で示す
図,第15図は本発明に係る第4の実施例の多孔質構造体
の厚さに対する空孔率を示す曲線図,第16図及び第17図
は従来のものと第15図に空孔率曲線を示した多孔質構造
体との垂直入射吸音率の特性を比較する曲線図,第18図
は本発明に係るスキン層を有する多孔質構造体の空孔率
を示す曲線図,第19図は第18図に空孔率曲線を示したス
キン層を有する多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲
線図,第20図はスキン層の効果を説明するための多孔質
構造体の音響モデル図,第21図ないし第23図は本発明に
係る任意層状の多孔質構造体を示す断面図,第24図は鉄
粒入り多孔質構造体を製造するための金型構成断面図,
第25図は遮音特性を測定する特性測定図,第26図は本発
明に係る二種類の多孔質構造体の遮音度特性曲線図であ
る。 図中,(1)は多層材(多孔質構造体),(2)は融合
層(比重の大きい層,中実層),(3)は多孔質層,
(4)はスキン層,(15)は鉄粒,(16)は樹脂粒であ
る。 なお,図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 智久 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 田中 英晴 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社中央研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒状素材を原料として成形した三次元粒集
    合構造であり、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に
    連続的に変化した多孔質層を有する多孔質構造体。
  2. 【請求項2】形状が球状、楕円体状、円柱状、円筒状又
    は立方体状である粒状素材を原料として形成した三次元
    粒集合体構造であり、比重が、層の厚さ方向又は層の面
    方向に連続的に変化した多孔質層を有する多孔質構造
    体。
  3. 【請求項3】形状が球状、楕円体状又は円柱状であり、
    その最大寸法が0.2〜3.0mmである粒状素材を原料として
    成形した三次元粒集合体構造であり、比重が、層の厚さ
    方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有す
    る多孔質構造体。
  4. 【請求項4】多孔質層は通気性である請求項第1項ない
    し第3項のいずれかに記載の多孔質構造体。
  5. 【請求項5】粒状素材の材質は樹脂である請求項第1項
    ないし第4項のいずれかに記載の多孔質構造体。
  6. 【請求項6】請求項第1項記載の多孔質層と、空孔率が
    前記多孔質層よりも小さい中実層とを層状にしたことを
    特徴とする多孔質構造体。
  7. 【請求項7】中実層が融合層で、多孔質層と融着してい
    ることを特徴とする請求項第6項記載の多孔質構造体。
  8. 【請求項8】融合層を非通気性としたことを特徴とする
    請求項第7項記載の多孔質構造体。
  9. 【請求項9】複数の多孔質層と中実層とを組合せたこと
    を特徴とする請求項第6項記載の多孔質構造体。
  10. 【請求項10】中実層を厚さ100ミクロン以下のスキン
    層としたことを特徴とする請求項第6項記載の多孔質構
    造体。
  11. 【請求項11】比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に
    連続的に変化した多孔質層の、一側面に空孔率が前記多
    孔質層よりも小さい中実層を、他側面に厚さ100ミクロ
    ン以下のスキン層を設けた多孔質構造体。
  12. 【請求項12】多孔質層の原料の粒状素材を複数の異な
    る形状や材質にしたことを特徴とする請求項第1項、第
    6項又は第11項記載の多孔質構造体。
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