JPH0371795A - テレビジョン受像機 - Google Patents

テレビジョン受像機

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JPH0371795A
JPH0371795A JP20842289A JP20842289A JPH0371795A JP H0371795 A JPH0371795 A JP H0371795A JP 20842289 A JP20842289 A JP 20842289A JP 20842289 A JP20842289 A JP 20842289A JP H0371795 A JPH0371795 A JP H0371795A
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JP
Japan
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layer
sound
speaker
porous
porous structure
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JP20842289A
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Satoshi Beppu
智 別府
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はスピーカーがキャビネットに組込まれたテレ
ビジョン受像機に関するものである。
[従来の技術] 第19図は従来のテレビジョン受像機を示す一部の断面
図であり、図において、(1)はキャビネット、(2)
はキャビネット(1)に収納し該キャビネットの開口(
1a)からブラウン管面(2a)を露出させたブラウン
管、(3)はブラウン管(2)の側部に位置してキャビ
ネット(1)に組込まれたスピーカである。
次の動作について説明する。スピーカ(3)からの音は
、キャビネット(1)がバッフル板となり、テレビジョ
ン受信機の前面に放射される。
[発明が解決しようとする課題] 従来のテレビジョン受信機は以上のように構成されてい
るので、スピーカ(3)は音質を劣化させないためにキ
ャビネット(1)の前面になるべく近く組込まれなけれ
ばならず、また、テレビジョン受像機本体の外形幅を取
らないようにするために小口径のスピーカしか使用する
ことができない。その結果、音質が悪く、アンプの音声
出力も上げることができないなどの問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消することを課題に
なされたもので、テレビジョン受信機本体の外形幅を増
やすことなく、良質の音を出す大口径のスピーカを使用
できるとともに、アンプの音声出力を上げることのでき
るテレビジョン受信機を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係るテレビジョン受信機は、スピーカをブラ
ウン管の奥まった位置に設け、比重を、層の厚さ方向も
しくは層の面方向に連続的に変化させた多孔質層を有す
る多孔質構造体で形成した音導管を前記スピーカーの前
面から前記キャビネットの前面までの間に配設したもの
である。
[作用コ この発明におけるテレビジョン受信機は、ブラウン管の
奥まった位置にスピーカを組込むことにより、テレビジ
ョン受信機本体の外形幅を増やすことなく、音質の良い
大口径のスピーカを用いることができる。また、大口径
のスピーカからの良質の音は多孔質構造体で形成された
音導管により、音の共振や反射による音質の劣化を防い
でテレビジョン受信機の前面に導き出される。
[実施例コ 以下、この発明の一実施例を図について説明する。前記
第19図と同一部分に同一符号を付して重複説明を省略
した第1図および第2図において、(4)はブラウン管
(2)の両側部の奥まった位置に配置された大口径のス
ピーカ、(5)はスピーカ(4)の前面からキャビネッ
ト(1)の前面の間に配設したホーン形状の音導管であ
る。
この音導管(5)は後述のように、ウレタンフオームな
どの多孔質材で作った粒状素材の量または形状を変えて
、比重を、層の厚さ方向若しくは層の面方向に連続的に
変化させた多孔質層を有する多孔質構造体で形成されて
いるものである。
次に、本発明に用いる吸音材と非通気性の融合層部材と
からなる多孔質構造体(以下多孔質体あるいは層状のも
のは多層材ともいう)の構造、製法、特性について説明
する。なお詳細については平成1年4月28日出願の特
願平01−110996号明細書、名称「多孔質構造体
」に記載しである。
第3図(A)、(B)は、それぞれ多層材(14)の厚
さ方向に切断した断面を模式的に示す図である。図にお
いて、(15)は比重の大きい層、例えば融合層で、通
気性又は非通気性のいずれでもよい。
(16)は比重の小さい多孔質層で、通常は通気性であ
り、空孔率は、厚さ方向に連続的に変化している。
(17)は通常比重が融合層(15)と多孔質層(16
)の中間にあるスキン層で、例えば厚さ100ミクロン
以下の融合層である。
多層材(14)は、融合層(15)と多孔質層(16)
とが一体化しており、同様に融合層(15)と多孔質層
(16)とスキン層(17)は−体化している。
多層材(14)は吸音材として使用するときは、多孔質
層(16)を騒音源側に対面させて、音のエネルギーを
吸収減衰させかつ、融合層(15)で音波が透過するの
を防ぐ。
次に、上記のような多層材(多孔質構造体)(14)を
構成する、層の厚さ方向もしくは層の面方向に比重を連
続的に変化させた多孔質層の製造方法及び特性について
説明する。
まず、製造方法について説明する。
第4図は、多層材の製造方法を説明する金型構成断面図
である。図において、(18)は凹側金型で、例えばア
ルミニウム等の熱伝導性の良い材質で構成されており、
(19)は凸側金型で、同様にアルミニウムで構成され
ている。
(20)、(21)は各々金型の温度を上げるヒーター
で、凹側金型(18)の方が凸側金型(19)よりも高
温にされる。
製法■ 原料として、熱可塑性樹脂の粒状素材を用いて、多孔質
構造体を成形する場合について説明する。
凹側金型(18)の壁部(22)の温度は、凹側金型(
18)と凸側金型(19)によって形成される閉空間(
23)内に入れられる原料である粒状素材の軟化する温
度以上で熱分解温度以下、通常150〜240℃にセッ
トされ、凸側金型(19)の壁部(24)の温度は、凹
側金型(18)の壁部(22)の温度よりも低い温度、
例えば原料となる粒状素材の軟化する温度付近、通常7
0〜180℃にセットされる。
すると、凹側金型(18)の高温壁部(22)に接触し
た粒状素材は溶融し、最終的には比重の大きい層、すな
わち融合層(15)になり、融合の程度により通気性か
ら非通気性に変化する。
凸側金型(19)の壁部(24)は高温壁部(22)よ
り低温のため、壁部(24)から上記融合層(15)ま
での粒状素材は、完全流動までには至らないが、半流動
状態で、粒状素材各々が接触部分で溶着し、最終代には
上記融合層(15)に溶着した多孔質層(16)が形成
される。
この多孔質層(16)は通常は通気性であるが、バイン
ダーなどの素材の混合材によっては非通気性になる。
このようにして比重の大きい層と比重の小さい多孔質層
を一体的に同時に成形することができる。
粒状素材の直径が0 、2mm以下になると、空孔径が
小さくなって、多層材の機能、例えば吸音特性が低下す
る。
また、空孔径を大きくしようとすると、粒子間の融着度
合が少なくなり、′機械的強度が低下する。
更に、直径が3+nm以上になると、吸音特性が低下す
る。
なお、熱可塑性樹脂の粒状素材原料としては、代表的な
ものとして、PP(ポリプロピレン)、AS(アクリル
スチロール)、スチロールなどを用いることができる。
又、熱可塑性樹脂の粒状素材にバインダーとして、メチ
ルごチルケトン(MEK)セルロース、ワニス、アセト
ンを吹付けたり、混ぜたりすると、多層材の粒状素材各
々の固着力が増し、機械的強度が向上して、取扱い性が
良くなる。
製法■ 原料として、熱硬化性樹脂の粒状素材を用いて多層材を
成形する場合について説明する。
製法■と同様にして、凹側金型(18)の壁部(22)
の温度は、粒状素材の軟化する温度以上で熱分解以下に
セットされ、凸側金型(19)の壁部(24)の温度は
、凹側金型(18)の壁部(22)の温度よりも低い粒
状素材の軟化する温度付近にセットされる。
ここにおいて金型(18)、(19)内に熱硬化性樹脂
、例えばフェノール、PBT (ポリブチレンチレフタ
レ−)) 、PET (ポリエチレンテレフタレート)
などの粒状素材で直径0.2〜3mm程度の粒子を、バ
インダーとなる例えばセルロース、ワニス、各種接着剤
などと混合して投入し、金型(18)、(19)を加圧
しながら閉じ、数分〜数時間加熱する。
この加熱は上述した金型(18)、(19)のセット温
度で行われ、加圧力は加熱状態で1 kg/。ll12
〜数ton /cm2テある。
このようにすると、凹側金型(18)の高温壁部(22
)に接触した粒状素材は軟化し、バインダーで接着され
て比重の大きい層となり、軟化の程度により、通気性か
ら非通気性に変化する。
凸側金型(19)の壁部(24)は高温壁部(22)に
より低温のため、壁部(24)から上記の比重の大きい
層(15)までの粒状素材は、完全流動までには至らな
いが、半流動状態で、粒状素材各々が接触部分でバイン
ダーで接着されて、最終的には、上記の比重の大きい層
(15)に接着した多孔質層(16)が一体向に形成さ
れる。
この多孔質層(16)は通常は通気性であるが、バイン
ダーの混合量が多くなると、非通気性になる。
さらに、多層材の多孔質層の比重を、多孔質層の層面方
向に変化させようとするには、低温側の金型の温度を上
記層面方向に沿って変化すればよい。
すると低温側の金型の中でも、より高温部に対向する多
孔質層部分は、比重が大きくなり、より低温部に対向す
る多孔質層部分は比重が小さくなる。
一方、上述の製法においては、多層材が一体的に成形で
きるので、金型を変えることにより、種々の形状、特に
複雑な形状の多層材にも容易に対応できる。
次に、このようにして製造された、層の厚さ方向もしく
は層の面方向に比重を連続的に変化させた多孔質層の各
種特性及び応用等について説明する。
(i)吸音特性 第5図は、製法■で成形された厚さ10mmの多孔質構
造体(はとんど全域多孔質層)における厚さ方向の空孔
率(比重)分布例を示す図である。
第5図中、曲線ASCは、空孔率が厚さ方向にほぼ−様
な特性を示し、それぞれ約25(%)、約10(%)の
ものであり、曲線Bは、空孔率が厚さ方向に分布を有し
、10〜20(%)の範囲で連続的に変化しているもの
である。
この種の多孔質構造体を吸音材として利用する場合には
、その吸音特性が問題になる。
第6図は第5図に示す三種類の空孔率分布を有するサン
プルにおける垂直入射吸音率をJISA  1405r
管内法による建築材料の垂直入射吸音率の測定法」によ
り測定した結果を示す。
なお、曲線Bの厚さ方向に空孔率分布を有するサンプル
では、空孔率が10(%)の方を音波を入射する面とし
た。
図から判るように、空孔率分布を有するサンプル(曲線
B)が最も吸音率特性が良いことを確認した。
以上説明した多孔質層を形成する樹脂粒は形状が球状の
ほか、円筒状、円柱状、立方体などでもよい。ひげ付き
の熱可塑性樹脂粒はひげの部分が溶融しやすいので、原
料として好適である。
又、多層材の軽量化を図る目的で、例えば発泡した中空
粒状素材や発泡性素材を原料として利用することもでき
る。
更に、補強用として原料に短繊維を混入させてもよいし
、バインダーとして糸状の熱可塑性樹脂を原料に混入さ
せてもよい。
なお、多孔質体としての特性、特に吸音特性に対し、粒
状素材の形状や長径には、より優れた特性を有する範囲
があることを確認した。以下に説明する。
第7図には、粒状素材の形状を変えた場合の素材入射吸
音率の特性バラツキ(サンプル数5個での特性のバラツ
キ)を示す図である。曲線Aは粒状素材が直径0.8 
(mm) 、長さ1(fflIll)の円筒形状のもの
、曲線Bは直径1 (vn)の球体状のものである。
なお、いずれも多孔質層の厚さは10 (+nm)であ
り、吸音率を測定した周波数は2 (KHz)である。
同図より、球体状のもの(曲線B)は、サンプルの違い
による特性の差が少なく、極めて安定していることが判
る。
この理由は、球体状の場合、粒状素材どうしの接触点が
一個所となるので、成形時に粒状素材の層状態が安定し
て均一になるためである。
このように、特にサンプル間で特性の安定性を要する場
合などには球体状(球体もしくは楕円体)にする方が、
より好ましい多孔質構造体を得ることができる。
また、吸音特性は、粒状素材の長径によっても異なるこ
とを確認した。第8図に、粒状素材の長径と吸音率の関
係を示す。
サンプルの厚さは10 (mm)で、測定周波数は2 
(KHz)である。粒状素材を径を小さく過ぎたり、大
きくし過ぎたりすると、音波が多孔質体内に侵入しにく
くなったり、多孔質体の固有音響インピーダンスが空気
側の固有音響インピーダンスと整合しなくなったりして
吸音率が低下する。
第8図よQ1粒状素材の長径は、実用的な範囲では0.
2〜3.0 (IIl[D) 、好ましくは1.0〜2
.0(mm)の範囲とすることにより、吸音特性を良好
にできることを確認した。
次に、本発明に用いる多孔質構造の他の実施例について
説明する。
多孔質構造体は、層の厚さ方向もしくは層の面方向に比
重を連続的に変化させた多孔質層と、この多孔質よりも
空孔率が小さく比重の大きい中実層とを層状にしたもの
である。
この中実層は、粒状素材が熱可塑性樹脂の場合は、融合
層になり、融合の程度により通気性から非通気性まで変
化する。
また、粒状素材が熱硬化性樹脂の場合には、粒状素材が
軟化しバインダーで接着されて比重の大きい層となり、
軟化の程度により通気性から非通気性まで変化する。
次に、このような多孔質構造体の代表的な製造方法につ
いて説明する。
製法例■−■ 製注■において、凹側金型(18)の壁部(22)の温
度を150°Cにセットし、凸側金型(19)の壁部(
24)の温度を100℃にセットし、ABS樹脂として
、電気化学工業株式会社製GTR−40(グレード)、
軟化する温度86℃の熱可塑性樹脂の粒状素材、直径1
mmの球状粒子を金型に入れ、金型(18)、(19)
を閉じた。この時、壁面(22)、(24)間の距離は
10+n+nであった。
この状態で20分間経過(つまり加熱状態を持続)させ
て金型(18)、(19)を開放した。
なお、加熱状態のときの加圧力は100 kg/ci2
であった。
このようにして成形した多層材(14)を第9図に示す
。この多層材(14)は厚さが1OII111でその中
の融合層(15)の厚さは約1 ff1ffh多孔質層
(16)の厚さは約911111であった。
製法例の−3 製法■において、凹側金型(18)の壁部(22)の温
度を180℃にセットし、凸側金型(19)の壁部(2
4)の温度を130℃にセットし、ABS樹脂として、
電気化学工業株式会社製GTR−40(グレード)、軟
化する温度86℃の熱可塑性樹脂の粒状素材、直径1m
mの球状粒子を金型に入れ、金型(18)、(19)を
閉じた。この際、壁面(22)、(24)間の距離は1
0+nmであった。
この状態で15分間経過させて金型(18)、(19)
を開放した。なお加熱状態のときの加圧力は100 k
g/cn+2であった。
このとき成形した多層材(14)は厚さが10mn+、
その中の融合層(15)の厚さは約1 mm、多孔層(
16)の厚さは約9rAn+であったが、製法例■−2
の成形多層材(14)に比べ、多孔層(1G)の表面部
の融合化が一部分進み、30μm程度のスキン層が形成
された。
製法例■−2 製法■において、凹側金型(18)の壁(22)の温度
を200℃にセットし、凸側金型(19)の壁部(24
)の温度を150℃にセットし、熱硬化性樹脂として、
フェノール樹脂(明和化成株式会社製、MW−752(
グレード)、軟化する温度190℃)で直径1m1Mの
粒状素材を、バインダーとなる粉末状セルロース15重
量%と共に金型に入れ、金型(18)、(19)を閉じ
た。
壁面(22)、(24)間の距離は10+unであった
。この状態で25分間経過(つまり加熱状態を持続)さ
せて金型(18)、(19)を開放した。
なお加熱状態のときの加圧力は150 kg/col”
であった。このように成形した多層材(14)は厚さが
10IIIIIlで、その中の比重の大きい層(15)
の厚さは約11fllos多孔質層(16)の厚さは約
9間であった。
なお熱硬化性樹脂を熱可塑性樹脂でコートした粒状素材
を原料として用いてもよい。
次に、上記のようにして成形された多層材(層状の多孔
質構造体)の特性等について説明する。
(i)空孔率 第10図は成形された多層材の空孔率を示す曲線図で曲
線実■−2、実■−3はそれぞれ製法例■−2、製法例
■−3によって製造された多層材の厚さ(nun)に対
する空孔率(%)を示す。
融合層(15)はいずれも非通気性で、実■−2の多孔
質層(16)は厚さ方向に空孔率が連続的に変化し、表
面(低温側)で空孔率が最大となる。実■−3の多孔質
層(16)は厚さ方向に空孔率が連続的に変化するが、
多孔質層(16)の中央で空孔率が最大になり表面部(
低温側)で空孔率が低下する。
すなわち、表面部の空孔率は、多孔質層(16)の最大
の空孔率と融合層(15)の空孔率の中間であり、部分
的に融合したスキン層(17)が形成されていることを
示している。
なお比重は材質が同じであれば、当然ながら空孔率が小
さいほど大きい。
(11)層状多孔質構造体の特性 多層材を吸音材として使用する場合にはその吸音特性が
問題になる。
第11図は垂直入射吸音率を比較する曲線図で、垂直入
射吸音率を前述のJIS  A  1405により測定
した結果を示す。
曲線実■−2は製法■−2で製造した多層材で厚さ10
1のもの、曲線「従」は従来の吸音材であるウレタンフ
オームで厚さ10fllI11のものの特性をそれぞれ
示す。
図からも判るように、多層材の垂直入射吸音率は従来の
吸音材(ウレタンフオーム)のそれと同等以上の特性を
有することを確認した。
第12図は同様な垂直入射吸音率の時性曲線図で、いず
れの曲線も前述の方法で製造した多層材の特性で、実■
−2、実の−3はそれぞれ製注例■−2、製法例■−3
で製造した厚さ10mIaの多層材の特性を示す。
なお、製法例の−3のものの特性が良好な理由は表面部
の空孔率の最適化の影響と思われる。
(iii)スキン層の効果 次に、スキン層により吸音特性が向上する現象の解明及
びその最適厚さについて説明する。
まず、多孔質構造体としてABS樹脂を用いて、厚さ1
0nuuのサンプルを前述の製法■により製作した。
このサンプルの空孔率分布の実測結果を第13図に、空
孔率の小さい方を音波入射面なしでその垂直入射吸音率
特性を第14図に示す。
図から明らかなように、このサンプルでは、400(H
2)という低周波で吸音率が最大となり、。
しかもその値が90(%)を越える良好な吸音特性が得
られた。
このとき、このサンプルの音波入射面側の低空孔率部を
顕微鏡で破断観察した結果、その表面が厚さ30ミクロ
ン程度の、はぼ非通気性のスキン層になっていることが
見出された。
さらに、スキン層の厚さを種々変更して吸音特性の試験
を行った結果、スキン層の厚さが100ミクロンを越え
ると、スキン層が質量としてではなく、弾性膜(バネ系
)として働くようになり、最高吸音率の周波数は、逆に
上がってしまい、所要の効果は得られなかった。
従って、スキン層の厚さは100ミクロン以下が妥当で
あることを確認した。
上記の層状の多孔質構造体は、主として二層の場合で説
明してきたが、三層あるいは任意層・任意材質の多孔質
構造体とすることもできる。
第15図は、スキン層(17) 、多孔質層(16)及
び非通気性の中実層(15)よりなる三重層の多孔質構
造体(14a)の断面図を示す。
これを、吸音材として用いる場合には、前述したように
、スキン層(17)及び多孔質層(16)により優れた
吸音特性を有し、かつ非通気性の中実層(15)が遮音
体となるので、吸音と遮音の両機能を効果的に発揮する
構造体とすることができる。
なお、上記例に限らず、各分野でその用途に応じて、任
意層・任意材質の多孔質構造体として応用できることは
いうまでもない。
さらに、粒状素材に樹脂粒以外の粒を含む素材を用いる
ことにより、多孔質構造体の機能を拡大させることがで
きる。以下、その一実施例を説明する。
まず、製造方法について説明する。
製法例■−1 第16図は金型(18)、(19)の空間(23)に2
種類の粒を含む素材を入れ金型(18)、(19)を閉
じたところを示す断面図である。
凹側金型(18)内に、最初に長径が約0.2+nmの
鉄粒(25)を積み厚さが約1問になるように充填し、
その後、長径が約lff1mのABS樹脂粒(26)(
製法例■−2に使用したものと同じもの)を閉空間(2
3)の高さ(10mm)より約2+nmはど高くなるよ
うに充填する。
充填後、凸側金型(19)(第16図では板状金型)を
凹側金型(18)に密着接合させることにより、上記鉄
粒(25)とABS樹脂粒(26)の充填層を圧縮し、
閉空間(23)内に異種粒の充填層を形成する。
以上の条件で、ABS樹脂粒の軟化する温度86℃より
高い温度、つまり凹側金型温度を150℃、凸側金型温
度を100℃に昇温し、約20分加熱する。鉄粒(25
)の融点は約1500℃であることから、その鉄粒の粒
形状は保持された状態となる。
一方ABS樹脂粒は、特に凹側金型(18)の壁部(2
2)は高温であることから、それに接触する鉄粒も高温
となり、鉄粒(25)と接触するABS樹脂粒(26)
は溶融し、溶融したABS樹脂粒が鉄粒(25)を取り
巻くように流動する。
加熱後、冷却されて成形された多層体(14)は、厚さ
が10mmでその中鉄粒(25)が混入された融合層(
15)は厚さが約1 min、多孔質層(16)は厚さ
が約91の一体化した積層体となった。融合層(15)
の比重は、鉄粒を含まない場合は、ABS樹脂の比重そ
のものとなり、1.05gr/ecであるが、鉄粒を入
れた場合は融合層のみを切断し、その比重を測定した結
果、4.4gr/CCであった。
多層材の多孔質層を吸音材とし、融合層を遮音材として
利用する場合、遮音材としてはその比重が大きいほど遮
音特性が向上するので、この多層材は遮音特性に優れる
従来は、ABS樹脂のような比重の軽い材料の遮音度を
上げるには、その材料の厚さを厚くするか、鉄板などの
金属を貼りつけることが必要であったが、この製造方法
では溶融する部分に比重の大きい材料を混入させること
により、多孔質層と比重のさらに大きい融合層を持つ多
層材を容易に実現できる。
次に、特性例(遮音特性)について説明する。
第18図はこの多層材の遮音度特性を示す曲線図である
曲線実の−2、曲線実■−1はそれぞれ製法例■−2で
製造した多層材(鉄粒なし)の厚さ10iunのもの、
製法例■−1で製造した多層材(鉄粒入り)の厚さ10
IIlraのものの遮音特性を示す。
この遮音特性は第17図の特性測定器を用いて測定した
。パイプ(27)(100+u+φ)の中に、測定する
多層材(14)を挿入し、その前後にマイクロホンNo
、1、No、2(30)、(31)を設置する。
パイプ(27)の−万端よりスピーカ(2♀)で音を入
射させる。パイプ(27)の他端は閉じており、その閉
端には、長さ約11000II1のグラスウール(29
)を充填しており、閉端で音が反射しないように処理さ
れている。スピーカ(28)で放射され、多層材(14
)に入射する入射波の音圧レベルはマイクロホンNo、
1(30)で測定し、多層材を透過する透過波の音圧レ
ベルは、マイクロホンNo、2(31)で測定される。
なお、多層材の遮音度(dB)は、入射波の音圧レベル
から透過波の音圧レベルを差引いた値で評価した。
第18図に示すように、鉄粒入りのもの(実■−1)が
、鉄粒なしのもの(実■−2)より約10dB遮音度が
向上している。
上述実施例においては、樹脂粒に混合する粒を鉄粒とし
たが、他の金属、ガラスや比重の大きい材料でも同様の
効果を発揮する。
又、上述実施例においては、遮音特性の向上のみ説明し
たが、電磁シールドにアルミニウムなど電磁シールドに
効果のある材料を混入させてもよく、更に融合層や多孔
質層の強度向上にグラスフィアバなどを、樹脂粒に混入
して成形してもよい。
次に上記実施例の動作について説明する。ブラウン管(
2)の奥まった位置に組込まれた大口径のスピーカ(4
)からの良質の音は、多孔質構造体で形成されたホーン
形状の音導管(5)により、音を吸音し、共振や反射を
押えて良質の音のままテレビジョン受信機の前面に導き
出されるものである。
なお、上記実施例ではテレビジョン受信機のキャビネッ
ト(1)と音導管(5)とを別ピースとしたが、この両
者を1ピース構造としてもよい。
また、上記実施例ではスピーカ(4)をブラウン管(2
)の両側部の奥まった位置に配したが、このスピーカ(
4)はブラウン管(2)の上部又は下部の奥まった位置
に配設してもよい。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、スピーカをブラウン
管の奥まった位置に配設したので、テレビジョン受信機
本体の外形幅を増やすことなく、大口径のスピーカを使
用できる。また、こ大口径のスピーカからの良質の音を
多孔質構造体で形成された音導管により音質を低化させ
ることなくテレビジョン受信機の前面に導き出すことが
できるとともにアンプの音声出力を上げて音質の向上を
図ることができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるテレビジョン受信機
を示す一部の縦断平面図、第2図はその一部を切欠いた
側面図、第3図は本発明に用いる多層材(多孔質構造体
)の模式的断面図、第4図は多孔質構造体を製造する金
型構成断面図、第5図は本発明に用いる多孔質構造体の
第1の実施例であり、多孔質構造体の厚さに対する空孔
率を示す曲線図、第6図は第5図に空孔率曲線を示した
多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲線図、第7図は
多孔質層を形成する粒状素材の形状を変えた場合の垂直
入射吸音率の特性のバラツキを示す特性図、第8図は粒
状素材の直径と吸音率の関係を示す特性図、第9図は層
状の多孔質構造体を一部断面で示す図、第10図は本発
明に用いる第3の実施例の多孔質構造体の厚さに対する
空孔率を示す曲線図、第11図及び第12図は従来のも
のと第10図に空孔率曲線を示した多孔質構造体との垂
直入射吸音率の特性を比較する曲線図、第13図は本発
明に用いるスキン層を有する多孔質構造体の空孔率を示
す曲線図、第14図は第13図に空孔率曲線を示したス
キン層を有する多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲
線図、第15図は本発明に用いる任意層状の多孔質構造
体を示す断面図、第16図は鉄粒入り多孔質構造体を製
造するための金型構成断面図、第17図は遮音特性を測
定する特性測定器の説明図、第18図は本発明に用いる
二種類の多孔質構造体の遮音度特性曲線図、第19図は
従来のテレビジョン受信機の一部の縦断平面図である。 図において、(1)はキャビネット、(2)はブラウン
管、(4)はスピーカ、(5)は音導管、(14)は多
孔質構造体である。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  スピーカがキャビネットに組みこまれたテレビジョン
    受像機において、前記スピーカをブラウン管の奥まった
    位置に設け、比重を、層の厚さ方向もしくは層の面方向
    に連続的に変化させた多孔質層を有する多孔質構造体で
    形成した音導管を前記スピーカーの前面から前記キャビ
    ネットの前面までの間に配設したことを特徴とするテレ
    ビジョン受像機。
JP20842289A 1989-08-11 1989-08-11 テレビジョン受像機 Pending JPH0371795A (ja)

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