JPH0867555A - 酸化亜鉛焼結体の製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛焼結体の製造方法

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JPH0867555A
JPH0867555A JP6203988A JP20398894A JPH0867555A JP H0867555 A JPH0867555 A JP H0867555A JP 6203988 A JP6203988 A JP 6203988A JP 20398894 A JP20398894 A JP 20398894A JP H0867555 A JPH0867555 A JP H0867555A
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篤志 伊賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 650〜950℃の温度範囲では昇温速度を
速くすることにより、粒径のバラツキを小さくし、粒成
長温度域である950〜1200℃の温度で長時間キー
プすることにより、比較的大粒径で均一な粒径を持った
酸化亜鉛バリスターを提供する。 【構成】 酸化亜鉛バリスター組成物を焼成するに際
し、酸化亜鉛スピネル固溶体の初相温度域である650
〜950℃の焼成温度範囲で温度上昇速度を175〜5
00℃/hrの範囲で昇温し、950〜1300℃の範
囲内では30〜500℃/hrの昇温速度とする。これ
により比較的大粒径で均一な粒径を持った酸化亜鉛バリ
スターを得る。これにより得られる焼結製品は動作電圧
のバラツキが小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は雷の誘導ノイズや各種電
気及び電子機器で発生する電源ノイズや急峻パルスノイ
ズやサージ等の除去に使用される酸化亜鉛バリスターに
用いる酸化亜鉛焼結体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年酸化亜鉛バリスターは各種のサージ
やパルス性ノイズや誘導雷等に対して電子電気機器の安
全性や動作の安定性を確保したり、種々のノイズ規制の
強化に対応するため使用数が益々増大してきている。以
下に従来の酸化亜鉛バリスターについて説明する酸化亜
鉛バリスターの動作電圧はバリスターに流れる電流が1
mAの時の電圧である。電子電気機器の回路により、そ
の動作電圧は十数Vから数万Vの範囲に渡っている。し
かし基本的にはその動作電圧を決定しているのは電極間
の粒子数であり、1粒子当たりの動作電圧は3V前後で
あることが判明している。動作電圧の高い高圧品を除
き、低電圧品では厚みが一定であるので、動作電圧は粒
子径の大小即ち粒子数に左右されることになる。
【0003】セラミックの焼結においては、初期には余
り大きな粒成長を伴わない緻密化がおこり密度の増加が
止まるとともに、やがて2次再結晶粒成長と呼ばれてい
る粒子の成長が起こる。しばしばこれは異常な巨大粒子
を伴い、異常粒成長と呼ばれ動作電圧のバラツキの原因
となる。従って、粒子径が小さくてよい動作電圧が10
0V以上の製品では、製品の厚みを1mmとすると粒子
数も33個前後以上となり、統計的にも大きな粒子と小
さな粒子がほどよく混ざり合って、動作電圧のバラツキ
が大きくなることもなく、生産に支障を来す事はなかっ
た。100V以下の低電圧製品では粒成長をさせること
が必要であり、昇温速度を遅くしたり、長時間焼成をす
るのが一般的であった。
【0004】酸化亜鉛バリスターは信頼性の確保や焼成
中の飛散を見込んで、粒内や粒界に添加物元素が充分存
在するように数多くの酸化物や炭酸塩が過剰ぎみに添加
されている。添加物が焼成時に最終的に存在できる化合
物のひとつが酸化亜鉛スピネル固溶体であり、これらは
粒界に存在し粒径のバラツキの原因となる。また0〜6
50℃の脱バインダーの時から昇温速度を速くするの
は、脱バインダーが不十分になってカーボンが残留し動
作電圧のバラツキが大きくなったり、漏れ電流が大きく
なったり、種々の信頼性の悪化をもたらす。また急激な
バインダーの分解は品物にクラック等が入り工業的な生
産方法ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法では、異常粒成長しようとする100μm以上の巨大
粒子と、粒成長が不十分なそれ以下の粒子が共存し、2
0μm前後の粒子も多数存在している。このため動作電
圧のバラツキも大きく、製品仕様である動作電圧の±1
0%の範囲にいれるのが困難であり、その歩留まりは5
0重量%前後と低くコスト的にも大きな課題であった。
亜鉛スピネル固溶体を生成するような添加剤は微小粒子
として粒界に存在し粒成長を抑制してバラツキの原因と
なっているので、その量を制御スルコトガ考えられる。
しかしながら信頼性を確保するためには、過剰に添加し
ないと安定した品質を確保することは困難である。
【0006】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、粒成長を均一に行うとともに信頼性を安定確保する
ことにより、低コストで良質なバリスターを得るための
酸化亜鉛焼結体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の酸化亜鉛焼結体の製造方法は、酸化亜鉛を
78モル%以上と、酸化ビスマスを0.1〜2モル%
と、TiO2 を0.1モル%〜2モル%と、酸化アンチ
モン(Sb2 3 として)0.01〜0.5モル%を少
なくとも含む酸化亜鉛バリスター組成物を焼成するに際
し、酸化亜鉛スピネル固溶体の初相温度域である650
〜950℃の焼成温度範囲で温度上昇速度を175〜5
00℃/hrの範囲で昇温し、950〜1300℃の範
囲内では30〜500℃/hrの昇温速度とすることを
特徴とする。
【0008】前記方法においては、酸化亜鉛バリスター
組成物に、酸化コバルト(CoOとして)を0〜3モル
%と、酸化ニッケルを0〜3モル%と、酸化マンガンを
(MnOとして)0〜3モル%と、酸化マグネシウムを
0〜20モル%と、酸化クロム(Cr2 3 )を0〜
0.5モル%と、酸化錫(SnO2 )0〜0.5モル%
と、焼成時に酸化物を形成するアルミニウム及びガリウ
ムから選ばれる少なくとも一つを含む物質を0〜50p
pmモル%を加え、主として前記式(化1)で示される
酸化亜鉛スピネル固溶体にすることが好ましい。
【0009】また前記方法においては、酸化亜鉛の焼成
温度である950〜1200℃の温度範囲内で、2分〜
100時間保持することが好ましい。また前記方法にお
いては、バインダーを2〜10重量%加えてプレス成形
した後、焼成することが好ましい。
【0010】また前記方法においては、バインダーを1
0〜50重量%加えてダイコータ、またはドクタープレ
ートにより薄膜に成形した後、焼成するすることが好ま
しい。
【0011】また前記方法においては、初相温度域の本
焼成前に、あらかじめ350〜650℃の温度、かつ酸
化雰囲気中で、脱バインダーを行った後、雰囲気の入れ
換えまたは別炉で本焼成を行うことが好ましい。
【0012】
【作用】前記した本発明の構成によれば、亜鉛スピネル
固溶体の生成をできるだけ抑制することにより、均一な
粒成長をはかることができる。具体的には亜鉛スピネル
固溶体の初晶温度域である650〜950℃の温度範囲
で、昇温速度を速くて、均一な粒成長を行わせる。更に
均一な粒成長をはかるために950〜1200℃の温度
範囲で長時間保持すれば良い結果が得られる。また65
0℃以下の温度で脱バインダーを行えば更に均一な粒径
を持った酸化亜鉛焼結体を得ることが可能となる。
【0013】上記のような手段によって、酸化亜鉛焼結
体は動作電圧のバラツキを少なくすることができる。よ
り具体的には、酸化亜鉛粒子は酸化ビスマスの存在のも
とに700℃前後より焼結が始まり、950℃付近から
粒成長が始まるが、他の添加物がなければ粒径のバラツ
キはそれほど大きなものではない。しかしながら信頼性
を確保するために各種添加剤を添加すると、これらが化
合物を作り、粒界に存在し粒成長を阻害することにな
る。しかしながら本発明で示されるような組成では、酸
化亜鉛粒子を主成分として粒界には酸化亜鉛スピネル固
溶体及び酸化ビスマス−酸化チタン−酸化亜鉛系を主成
分とする混合物相等が存在している。この場合、酸化亜
鉛スピネル固溶体の初相温度範囲である650〜950
℃の温度範囲で、昇温速度を速くすることにより酸化亜
鉛スピネル固溶体の生成量を抑制することにより、酸化
亜鉛の粒成長が容易となる。950℃以上の温度では多
量に生成してくる酸化ビスマス−酸化チタン−酸化亜鉛
を主成分とする液相が支配的になり、酸化亜鉛スピネル
固溶体の生成は次第に抑制されるのでそれほど大きな影
響を受けない。
【0014】次に脱バインダーの影響について説明す
る。セラミックの成形体を作るために通常有機物のバイ
ンダーが使用されるが、量産時には大量の品物が流れる
ために、品物の内部では表面と違って空気の拡散が不十
分なためカーボンが不均一な状態で小量残存することが
ある。このような場合には酸素欠陥による信頼性の低下
ばかりではなく、粒成長も抑制され動作電圧のバラツキ
の原因となる。最後に酸化亜鉛スピネル固溶体が適当量
存在すれば950〜1200℃の温度範囲で長時間キー
プすると、当然粒子の界面エネルギーが均一になるよう
に、粒径が揃い動作電圧のバラツキも小さくなる。
【0015】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。 (実施例1)酸化亜鉛96モル%と、酸化チタン、及び
マンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネル固溶体
を形成する酸化物(酸化クロムと酸化アンチモンと酸化
錫を添加した。なお酸化クロムと酸化錫は添加料が0で
も非直線性係数:αやパルス特性が少し低下する程度で
あるので、未添加でも良い。)を0.5モル%、酸化チ
タンと酸化ビスマス及びマンガン酸化物を合わせて1.
5モル%、酸化ニッケルと酸化コバルトとを合わせて2
モル%を配合し、硝酸アルミニウムを10ppm添加
し、バインダーとしてポリビニルアルコール10重量%
液を重量比で6%添加した。これをボールミルにて20
時間混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを添加した。
ダイコータ法で薄膜に成形後、1300℃、2時間焼成
したところ1mmの厚みとなり、動作電圧のバラツキは
以下のようになった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、焼成温度:1300℃で2hr、動作電圧とバラツ
キ:(3シグマ)60±12V(ただし、バリスターに
1mA流れる電圧)、工程歩留まり:50%(製品規格
±10%、ただし後工程の変動含む、以下の歩留まりも
同じ。なお焼成温度及び時間については、特性や信頼性
を重視して、各実施例の現状焼成法及び本発明焼成法の
最高温度で2時間キープとしたが以下の例では割愛し
た。) なお、従来例では脱バインダーの有無では大きな差が見
られなかったが、本発明の実施例では脱バインダーした
ほうが好ましかった。 (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)4
5±4.8V、工程歩留まり:88%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1000℃で5時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):43±4.5V、工程歩留ま
り:92%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
500℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)4
5±5.0V、工程歩留まり:86%(製品規格±10
%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
500℃/hr、1000℃で5時間保持、動作電圧と
バラツキ:(3シグマ)43±4.7V、工程歩留ま
り:90%(製品規格±10%) (6)本発明の実施例の焼成法5 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
30℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)44
±5.2V、工程歩留まり:86%(製品規格±10
%) (7)本発明の実施例の焼成法6 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
30℃/hr、1000℃で5時間保持、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)42±5.1V、工程歩留まり:
85%(製品規格±10%) (8)本発明の実施例の焼成法7 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)45±3.1V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (9)本発明の実施例の焼成法8 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1000℃で
5時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)42±
2.8V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) (10)本発明の実施例の焼成法9 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)45±3.3V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (11)本発明の実施例の焼成法10 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、1000℃で
5時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)42±
3.1V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) (12)本発明の実施例の焼成法11 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:30℃/hr、動作電圧とバラ
ツキ:(3シグマ)45±3.1V、工程歩留まり:1
00%(製品規格±10%) (13)本発明の実施例の焼成法12 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、、650〜95
0℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜13
00℃の範囲の昇温速度:30℃/hr、1000℃で
5時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)42±
2.9V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) また2500Aの短波尾サージ特性のバラツキが2/3
になり、以下の実施例でも同様な効果が確認された。
【0016】アルミニウムやガリウムの添加量が50p
pmを越えると漏れ電流が大きくなり、製品として使用
できなくなった。主として酸化亜鉛に固溶する酸化コバ
ルトや酸化マンガンや酸化ニッケルは3モル%を越える
と、パルス特性等の信頼性が低下するので良くなかっ
た。また漏れ電流の点でも酸化コバルトや酸化マンガン
や酸化ニッケルは、少なくとも2種以上の酸化物が添加
されているほうが有利であった。酸化亜鉛スピネル固溶
体を形成するCr酸化物やSb酸化物がそれぞれ0.0
1モル%以下であれば漏れ電流の増加が見られ、Sn酸
化物の添加量も0.03モル%以下であれば漏れ電流の
増加が見られた。また0.5モル%以上では粒径が小さ
くなって実施例で見られるような動作電圧のバラツキの
減少という効果が見られなかった。上記の添加物につい
ては他の実施例でも同様な結果が得られた。酸化ビスマ
スや酸化チタンは0.1モル%以下では微粒子が多くな
り、実施例で見られるような大きな効果がみられなかっ
た。また2モル%以上ではパルス特性等信頼性や焼成時
の品物どうしの融着がみられ実用的な配合ではなかっ
た。
【0017】図1に実施例1の本発明焼成法7と現状焼
成法のSEM写真(倍率:約100倍)のトレース図を
示す。図1において(a)は本発明の実施例1の焼成法
3のSEM写真であり、(b)は従来の焼成法のSEM
写真である。従来例の(b)は小さい粒子が多い。この
図1から明らかなとおり、本実施例の昇温速度を300
℃/hr速くした時の方が粒径が大きく、微小な粒子が
少ないことが分かる。
【0018】950〜1300℃での昇温速度は30℃
/hr以下では生産性も悪く工業的な条件とは言えなか
った。500℃/hr以上の昇温速度では、ヒーターや
炉材やさやの損傷が激しく工業的な生産方法とは言えな
かった。以下の実施例でも同様な結果が得られたので9
50〜1300℃での昇温速度については省略する。
【0019】(実施例2)酸化亜鉛80モル%と酸化チ
タン及びマンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネ
ル固溶体を形成する酸化物を0.5モル%、酸化チタン
と酸化ビスマス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モ
ル%、酸化ニッケルと酸化コバルトとを合わせて2モル
%、酸化マグネシウムを16モル%配合し、硝酸アルミ
ニウムを10ppm添加して、ボールミルにて20時間
混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを添加した。成形
後1300℃2時間焼成したところ1mmの厚みとな
り、動作電圧のバラツキは以下のようになった。
【0020】酸化マグネシウムは20モル%を越えると
パルス特性が悪く、製品として使用できなかった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)63±13V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
2%(製品規格±10%) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
0±5.5V、工程歩留まり:85%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1100℃で5時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):47±5.3V、工程歩留ま
り:90%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)48±3.2V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)44±
2.9V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) 図2に実施例2の配合での、昇温速度を変更したときの
動作電圧のバラツキ(3シグマ/平均値)の効果を示
す。
【0021】(実施例3)酸化亜鉛94.5モル%と酸
化チタン及びマンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛ス
ピネル固溶体を形成する酸化物を1.0モル%、酸化チ
タンと酸化ビスマス及びマンガン酸化物を合わせて1.
5モル%、酸化ニッケルと酸化コバルトとを合わせて2
モル%、酸化マグネシウムを1モル%配合し、硝酸アル
ミニウムを10ppm添加して、ボールミルにて20時
間混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを添加した。成
形後1300℃2時間焼成したところ1mmの厚みとな
り、動作電圧のバラツキは以下のようになった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)70±13V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
5%(製品規格±10%) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:5
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)4
8±5.4V、工程歩留まり:87%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:5
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1100℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):47±5.2V、工程歩留ま
り:89%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)45±3.1V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)44±
2.9V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) (実施例4)酸化亜鉛96モル%と酸化チタン及びマン
ガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネル固溶体を形
成する酸化物を0.5モル%、酸化チタンと酸化ビスマ
ス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モル%、酸化ニ
ッケルと酸化コバルトとを合わせて2モル%を配合し、
硝酸アルミニウムを10ppm添加して、ボールミルに
て20時間混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを添加
した。成形後1300℃2時間焼成したところ1mmの
厚みとなり、動作電圧のバラツキは以下のようになっ
た。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)60±12V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
0%(製品規格±10%) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
3±9.6V、工程歩留まり:62%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1100℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):52±9.4V、工程歩留ま
り:64%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)50±9.0V、工程歩留まり:
68%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)49±
8.9V、工程歩留まり:69%(製品規格±10%) 実施例4の場合には動作電圧のバラツキが大きく、安定
した生産には向かなかった。
【0022】(実施例5)酸化亜鉛96モル%と酸化チ
タン及びマンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネ
ル固溶体を形成する酸化物を0.7モル%、酸化チタン
と酸化ビスマス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モ
ル%、酸化ニッケルと酸化コバルトとを合わせて1.8
モル%を配合し、硝酸アルミニウムを10ppm添加し
て、ボールミルにて20時間混合後乾燥し、ポリビニル
アルコールを添加した。成形後1300℃2時間焼成し
たところ1mmの厚みとなり、動作電圧のバラツキは以
下のようになった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)60±12V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
0%(製品規格±10%) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
1±5.5V、工程歩留まり:95%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1200℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):49±5.2V、工程歩留ま
り:97%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)48±4.4V、工程歩留まり:
99%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1200℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)46±
4.2V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) (実施例6)酸化亜鉛92モル%と酸化チタン及びマン
ガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネル固溶体を形
成する酸化物を0.5モル%、酸化チタンと酸化ビスマ
ス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モル%、酸化ニ
ッケルと酸化コバルトとを合わせて6モル%を配合し、
硝酸ガリウムを10ppm添加して、ボールミルにて2
0時間混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを添加し
た。成形後1300℃2時間焼成したところ1mmの厚
みとなり、動作電圧のバラツキは以下のようになった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)63±13V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
2%(製品規格±10%) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
0±5.4V、工程歩留まり:93%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1100℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):48±4.9V、工程歩留ま
り:95%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)46±4.0V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)45±
3.8V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) (6)本発明の実施例の焼成法5 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)47±
3.7V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) 但し実施例6でこの焼成法5の配合に限り、硝酸アルミ
ニウム10ppmのところ、硝酸アルミニウム5pp
m、硝酸ガリウム5ppmであった。
【0023】硝酸ガリウムと硝酸アルミニウムの任意の
範囲で混合しても、ほぼ同様な効果があり、他の実施例
でも同様な効果があった。酢酸アルミニウムをはじめと
する有機酸やアルミニウムアルコキシドを始めとするア
ルミニウム金属化合物や硫酸アルミニウムや水酸化アル
ミニウムやアルミナ等も同様な効果があった。水と分離
して浮上するものは乾式混合が良かった。ガリウムでも
ほぼ同じような傾向がありアルミニウムと同じような効
果が得られた。
【0024】(実施例7)酸化亜鉛96モル%と酸化チ
タン及びマンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネ
ル固溶体を形成する酸化物を0.5モル%、酸化チタン
と酸化ビスマス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モ
ル%、酸化ニッケルと酸化コバルトとを合わせて2モル
%を配合し、硝酸ガリウム及び硝酸アルミニウムをそれ
ぞれ10ppm添加して、ボールミルにて20時間混合
後乾燥し、ポリビニルアルコールを添加した。成形後1
300℃2時間焼成したところ1mmの厚みとなり、動
作電圧のバラツキは以下のようになった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1250℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)62±12V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
2%(製品規格±10%に対する) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1250℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
4±5.6V、工程歩留まり:90%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1250℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1100℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):53±5.4V、工程歩留ま
り:92%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜125
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)52±4.3V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜125
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)50±
4.1V、工程歩留まり:99%(製品規格±10%) 焼成温度を1200〜1300℃の範囲で変えても、動
作電圧は温度の低下とともに少し高くなる程度で顕著な
効果が見られなかった。他の実施例でも同様であった。
【0025】(実施例8)酸化亜鉛96モル%と酸化チ
タン及びマンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネ
ル固溶体を形成する酸化物を0.5モル%、酸化チタン
と酸化ビスマス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モ
ル%、酸化ニッケルと酸化コバルトとを合わせて2モル
%を配合し、硝酸アルミニウムを10ppm添加して、
ボールミルにて20時間混合後乾燥し、ポリビニルアル
コールを添加した。成形後1300℃2時間焼成したと
ころ1mmの厚みとなり、動作電圧のバラツキは以下の
ようになった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)60±12V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
0%(製品規格±10%に対する) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
2±6.5V、工程歩留まり:82%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、960℃で1時間保持、動作電圧とバ
ラツキ(3シグマ):50±6.5V、工程歩留まり:
85%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)48±4.6V、工程歩留まり:
95%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、960℃で1
時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)47±
4.3V、工程歩留まり:98%(製品規格±10%) (6)本発明の実施例の焼成法5 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、350℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)49±4.5V、工程歩留まり:
99%(製品規格±10%) (7)本発明の実施例の焼成法6 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
50℃/hr、640℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、960℃で1
時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)50±
4.5V、工程歩留まり:99%(製品規格±10%) (実施例9)酸化亜鉛96モル%と酸化チタン及びマン
ガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネル固溶体を形
成する酸化物を0.5モル%、酸化チタンと酸化ビスマ
ス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モル%、酸化ニ
ッケルと酸化コバルトとを合わせて2モル%を配合し、
硝酸アルミニウムを10ppm添加して、ボールミルに
て20時間混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを添加
した。成形後1300℃2時間焼成したところ1mmの
厚みとなり、動作電圧のバラツキは以下のようになっ
た。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)60±12V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
0%(製品規格±10%に対する) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
2±8.0V、工程歩留まり:64%(製品規格±10
%)、漏れ電流大、品物ふくれ発生、後工程で割れ欠け
多発 (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、1100℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):50±7.6V、工程歩留ま
り:72%(製品規格±10%)、漏れ電流大、品物ふ
くれ発生、後工程で割れ欠け多発 (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)51±6.2V、工程歩留まり:
78%(製品規格±10%)、漏れ電流大、品物ふくれ
発生、後工程で割れ欠け多発 (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:2
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:200℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)50±
6.0V、工程歩留まり:80%(製品規格±10
%)、漏れ電流大、品物ふくれ発生、後工程で割れ欠け
多発 (実施例10)酸化亜鉛96モル%と酸化チタン及びマ
ンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネル固溶体を
形成する酸化物を0.5モル%、酸化チタンと酸化ビス
マス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モル%、酸化
ニッケルと酸化コバルトとを合わせて2モル%を配合
し、硝酸アルミニウムを10ppm添加して、ボールミ
ルにて20時間混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを
添加した。成形後1300℃2時間焼成したところ1m
mの厚みとなり、動作電圧のバラツキは以下のようにな
った。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)60±12V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
0%(製品規格±10%に対する) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)4
6±5.3V、工程歩留まり:90%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:3
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、1200℃で2時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):45±5.1V、工程歩留ま
り:93%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、640℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)45±3.1V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、640℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:300℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、1200℃で
2時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)41±
2.7V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) (実施例11)酸化亜鉛95モル%と酸化チタン及びマ
ンガン酸化物を除く主として酸化亜鉛スピネル固溶体を
形成する酸化物を0.5モル%、酸化チタンと酸化ビス
マス及びマンガン酸化物を合わせて3.5モル%、酸化
ニッケルと酸化コバルトとを合わせて1モル%を配合
し、硝酸アルミニウムを10ppm添加して、ボールミ
ルにて20時間混合後乾燥し、ポリビニルアルコールを
添加した。成形後1300℃2時間焼成したところ1m
mの厚みとなり、動作電圧のバラツキは以下のようにな
った。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)60±12V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
0%(製品規格±10%に対する) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:5
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)4
5±5.6V、工程歩留まり:90%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:5
00℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
150℃/hr、1150℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):44±5.0V、工程歩留ま
り:92%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、600℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)43±3.2V、工程歩留まり:
100%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、600℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、1150℃で
5時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)41±
2.8V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) (6)本発明の実施例の焼成法5 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、600℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、1150℃で
100時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)3
9±3.2V、工程歩留まり:95%(製品規格±10
%) (7)本発明の実施例の焼成法6 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、600℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:500℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:150℃/hr、1150℃で
2分間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)42±
3.0V、工程歩留まり:100%(製品規格±10
%) 950〜1200℃でのキープ時間が2分より短い場合
及び100hrより長い場合には効果が確認できなかっ
た。
【0026】昇温速度が500℃/hr以上では品物の
損傷が激しく、工業的な生産方法とはいえなかった。 (実施例12)酸化亜鉛93.5モル%と酸化チタン及
びマンガン酸化物を除く、主として酸化亜鉛スピネル固
溶体を形成する酸化物を0.5モル%、酸化チタンと酸
化ビスマス及びマンガン酸化物を合わせて1.5モル
%、酸化ニッケルと酸化コバルトとを合わせて2モル%
を配合し、硝酸アルミニウムを10ppm添加して、ボ
ールミルにて20時間混合後乾燥し、ポリビニルアルコ
ールを添加した。成形後1300℃2時間焼成したとこ
ろ1mmの厚みとなり、動作電圧のバラツキは以下のよ
うになった。 (1)従来の焼成法 焼成温度:0〜1300℃、昇温速度:100℃/h
r、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)57±11V
(バリスターに1mA流れる電圧)、工程歩留まり:5
0%(製品規格±10%に対する) (2)本発明の実施例の焼成法1 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:1
75℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)5
1±5.8V、工程歩留まり:92%(製品規格±10
%) (3)本発明の実施例の焼成法2 脱バインダーなし、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、650〜950℃の範囲の昇温速度:1
75℃/hr、950〜1300℃の範囲の昇温速度:
100℃/hr、1100℃で1時間保持、動作電圧と
バラツキ(3シグマ):49±5.5V、工程歩留ま
り:95%(製品規格±10%) (4)本発明の実施例の焼成法3 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:175℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)47±3.9V、工程歩留まり:
99%(製品規格±10%) (5)本発明の実施例の焼成法4 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、450℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:175℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、1100℃で
1時間保持、動作電圧とバラツキ:(3シグマ)46±
3.7V、工程歩留まり:99%(製品規格±10%) (6)本発明の実施例の焼成法5 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、350℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:175℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)48±4.1V、工程歩留まり:
99%(製品規格±10%) (7)本発明の実施例の焼成法6 脱バインダーあり、0〜650℃の範囲の昇温速度:1
00℃/hr、250℃で1時間保持、650〜950
℃の範囲の昇温速度:175℃/hr、950〜130
0℃の範囲の昇温速度:100℃/hr、動作電圧とバ
ラツキ:(3シグマ)48±4.8V、工程歩留まり:
92%(製品規格±10%) 脱バインダー温度が350℃より低い場合には、脱バイ
ンダーの効果は確認できなかった。
【0027】以上の実施例、比較例のデータを図2にま
とめて示す。図2において、100℃の点が実施例1−
(1)(従来例)、150℃の点が実施例8−(4)、
175℃の点が実施例12−(4)、200℃の点が実
施例9−(4)、300℃の点が実施例10−(4)、
500℃の点が実施例11−(4)である。図2から明
らかな通り、本発明方法の焼結製品は動作電圧のバラツ
キが小さいことが確認できた。
【0028】以上のように本発明の実施例によれば、酸
化亜鉛バリスターにおいては、信頼性を向上させるため
に各種添加剤が使用されるが、これらの添加剤は主とし
て酸化亜鉛スピネル固溶体を形成し、これらは焼成時に
比較的低温の650〜950℃の温度で形成される。従
ってこの温度範囲で昇温速度を遅くすると、これらの化
合物が多く存在することになる。これらの化合物は粒界
に存在して2次再結晶粒成長温度付近では粒成長を阻害
する。多すぎると局在化して粒成長が不均一となるの
で、650〜950℃の温度範囲では昇温速度を速くす
ることにより、粒径のバラツキが大幅に小さくなる。同
様に悪い効果を持つカーボンも脱バインダーをすること
により、より粒径が均一となった。更に粒成長温度域で
ある950〜1200℃の温度で長時間キープすること
により、改善できる。この結果、比較的大粒径で均一な
粒径を持った酸化亜鉛バリスターを製造できる。また、
酸化亜鉛焼結体の焼成課程において、主として酸化亜鉛
スピネル固溶体が粒成長を制御するが、酸化亜鉛スピネ
ル固溶体の初相温度域である650〜950℃の温度範
囲で小量形成するので、昇温速度を速くしてその数をコ
ントロールするともに、あわせて脱バインダーと950
〜1200℃の温度範囲内で長時間キープすることによ
り、酸化亜鉛結晶の粒径を均一化しようとするものであ
る。その効果は動作電圧のバラツキがほぼ1/3になっ
たことにより、歩留まりが50%から100%に向上し
たばかりではなく、2500Aの短波尾サージ特性のバ
ラツキが2/3になるという改善につながる大きな効果
があった。
【0029】
【発明の効果】前記した通り本発明によれば、亜鉛スピ
ネル固溶体の生成をできるだけ抑制することにより、均
一な粒成長をはかることができる。具体的には亜鉛スピ
ネル固溶体の初晶温度域である650〜950℃の温度
範囲で、昇温速度を速くて、均一な粒成長を行わせる。
更に均一な粒成長をはかるために950〜1200℃の
温度範囲で長時間保持する。また650℃以下の温度で
脱バインダーを行えば更に均一な粒径を持った酸化亜鉛
焼結体を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1の焼成法3のSEM写
真(倍率:約100倍)のトレース図。 (b)従来の焼成法のSEM写真(倍率:約100倍)
のトレース図(小さい粒子が多い)。
【図2】(a)本発明の実施例の焼成法による焼成速度
と動作電圧バラツキを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を78モル%以上と、酸化ビス
    マスを0.1〜2モル%と、TiO2 を0.1モル%〜
    2モル%と、酸化アンチモン(Sb2 3 として)0.
    01〜0.5モル%を少なくとも含む酸化亜鉛バリスタ
    ー組成物を焼成するに際し、酸化亜鉛スピネル固溶体の
    初相温度域である650〜950℃の焼成温度範囲で温
    度上昇速度を175〜500℃/hrの範囲で昇温し、
    950〜1300℃の範囲内では30〜500℃/hr
    の昇温速度とすることを特徴とする酸化亜鉛焼結体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛バリスター組成物に、酸化コバ
    ルト(CoOとして)を0〜3モル%と、酸化ニッケル
    を0〜3モル%と、酸化マンガンを(MnOとして)0
    〜3モル%と、酸化マグネシウムを0〜20モル%と、
    酸化クロム(Cr2 3 )を0〜0.5モル%と、酸化
    錫(SnO2 )0〜0.5モル%と、焼成時に酸化物を
    形成するアルミニウム及びガリウムから選ばれる少なく
    とも一つを含む物質を0〜50ppmモル%を加え、主
    として下記式(化1)で示される酸化亜鉛スピネル固溶
    体にする請求項1に記載の酸化亜鉛焼結体の製造方法。 【化1】
  3. 【請求項3】 酸化亜鉛の焼成温度である950〜12
    00℃の温度範囲内で、2分〜100時間保持する請求
    項1に記載の酸化亜鉛焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 バインダーを2〜10重量%加えてプレ
    ス成形した後、焼成する請求項1に記載の酸化亜鉛焼結
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 バインダーを10〜50重量%加えてダ
    イコータ、またはドクタープレートにより薄膜に成形し
    た後、焼成する請求項1に記載の酸化亜鉛焼結体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 初相温度域の本焼成前に、あらかじめ3
    50〜650℃の温度、かつ酸化雰囲気中で、脱バイン
    ダーを行った後、雰囲気の入れ換えまたは別炉で本焼成
    を行う請求項4または5に記載の酸化亜鉛焼結体の製造
    方法。
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