JP3323701B2 - 酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化亜鉛系磁器組成
の製造方法に関する。詳しくは、電気回路中のサージ
吸収などに用いられる酸化亜鉛バリスタを作製するため
の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛(ZnO)バリスタは、酸化亜
鉛と基本添加物である酸化ビスマス、二酸化マンガン及
び酸化コバルトと、さらに性能向上のために添加される
各種の酸化物とを含む酸化亜鉛原料粉末を焼成すること
によって得られる酸化亜鉛系磁器組成物(焼結体)を用
いて製造される。酸化亜鉛バリスタの立ち上がり電圧
は、電極間に存在する粒界の数にほぼ比例して上昇する
ことが知られている。すなわち、1つの粒界当たり3か
ら4ボルト立ち上がり電圧は上昇する。従って、高電圧
用の酸化亜鉛バリスタを製造するためには、平均粒径4
〜40μm程度の粒径の小さいZnO粒子を有する焼結
体を製造することが必要である。また、低電圧用の酸化
亜鉛バリスタを製造するためには、取扱いを容易にする
ため平均粒径40〜200μm程度の粒径の大きいZn
O粒子を有する焼結体を製造することが必要である。そ
こで従来は、高電圧用の酸化亜鉛バリスタを製造するた
めには酸化アンチモン(Sb23)などのZnO粒子の
成長抑制材を添加することによって、ZnO粒子の成長
を抑制する方法が用いられてきた。また、低電圧用の酸
化亜鉛バリスタを製造するためには酸化チタン(TiO
2)などの成長促進材を添加することによって、ZnO
粒子の成長を促進する方法が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高電圧
用、低電圧用いずれの酸化亜鉛バリスタを製造するに
も、高性能の酸化亜鉛バリスタを得るには、1150℃
〜1300℃の高い焼結温度を必要とした。高い焼結温
度は電力消費のみならず、酸化ビスマスなどの激しい飛
散とそれに伴う炉材や容器の消耗をもたらし、焼結温度
の低温度化が要望されていた。すなわち、これらの高い
温度で焼成すると大気中においても酸化ビスマス等の蒸
発は活発である。また、酸化ビスマスは多くの物質と反
応しやすく、炉材や容器などのセラミックスなど多くの
物質を容易に腐食する。いっぽう、従来の酸化亜鉛バリ
スタの配合で焼成温度を低くしようとすると、立ち上が
り電圧が急激に高くなり、ZnOの粒径にバラツキが生
じ非直線抵抗特性が低下する。また、電力負荷、パルス
電流負荷などに対して寿命を短くする。
【0004】また従来の製造方法は、酸化亜鉛原料粉末
に酸化ビスマス、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化ク
ロムおよび酸化ホウ素をそれぞれ単独で添加していたの
で、酸化チタンが先に酸化亜鉛と反応する部分、酸化ビ
スマスと酸化チタンが反応する部分、酸化アンチモンと
酸化亜鉛とが反応する部分、酸化ビスマスと酸化アンチ
モンが反応する部分等が存在することになる。また、酸
化ホウ素は昇温プロセスで早くから液相を形成して集ま
る傾向があり、バラツキの原因になりやすい。その結
果、焼結体において、粒成長が促進されない部分と促進
される部分が混在する。従って、従来の製造方法では、
粒径のそろった焼結体を製造することが困難であった。
【0005】さらに、ZnOの異常粒成長を充分に制御
することが困難であったので、一つの製造ロットから得
られる酸化亜鉛バリスタの間の電気特性及び信頼性のバ
ラツキ(ロット内バラツキ)が大きいという問題があっ
た。また、異なる製造ロットから得られる酸化亜鉛バリ
スタの間の電気特性及び信頼性のバラツキ(ロット間バ
ラツキ)も大きいという問題があった。
【0006】上述したように、従来の磁器組成物をもち
いた方法では、電気特性及び信頼性に優れた低温度焼結
の酸化亜鉛バリスタを安定して製造することができなか
った。
【0007】本発明は、上記課題を解決するため、低温
度焼結で非直線抵抗特性などの電気特性及び信頼性に優
れた酸化亜鉛バリスタを高歩留まりで製造するための酸
化亜鉛系磁器組成物の製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法は、酸化
亜鉛粉末100重量部に対し、酸化ビスマスと酸化チタ
ンと酸化アンチモンと酸化クロムとホウ素酸化物とを含
む混合物が熱処理され粉砕された合成粉末が0.5〜2
0.0重量部、酸化コバルト及び酸化マンガンから選ば
れる少なくとも1つの粉末が0.1〜5.0重量部添加
される工程を含むという構成を備えたものである。ここ
で合成粉末とは、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アン
チモンを少なくとも含み、熱処理され粉砕された混合粉
末をいう。酸化コバルトとしては化学式CoOまたはC
34で示される酸化コバルトを好適に使用できる。酸
化マンガンとしては化学式MnO、Mn23、またはM
nO2で示される酸化マンガンを好適に使用できる。ま
た高温で熱分解して酸化マンガンとなる炭酸マンガン
(MnCO3)の 使用も好適である。ホウ素酸化物とし
ては酸化ホウ素またはホウ酸を好適に使用できる。前記
構成においては、合成粉末の平均粒径が0.05〜10
μmの範囲であることが好ましい。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】次に本発明の第一の酸化亜鉛系磁器組成物
の製造方法は、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチ
モンと酸化クロムとホウ素酸化物を含む組成物を熱処理
して粉砕することにより合成粉末を調製し、前記合成粉
末を、酸化亜鉛を第一成分としてさらに酸化コバルト及
び酸化マンガンから選ばれる少なくとも1つの粉末であ
る第二成分を含む原料粉末に添加して配合粉末を調製す
るという構成を備えたものである。ここで原料粉末と
は、酸化亜鉛を第一成分としてさらに酸化コバルト及び
酸化マンガンから選ばれる少なくとも1つの粉末である
第二成分を少なくとも含む粉末をいい、粉砕された粉末
であってもよい。前記第一及び第二の成分の他に、N
i、Mg、Si、Ti、Ta、Ge、Nb等の成分を含
んでいてもよい。また、配合粉末とは、合成粉末と原料
粉末を混合したものをいう。
【0013】次に本発明の第二の酸化亜鉛系磁器組成物
の製造方法は、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチ
モンとホウ素酸化物を含む第一組成物を熱処理して第一
の合成粉末を調製し、酸化ビスマスと酸化クロムを含む
第二組成物を熱処理して第二の合成粉末を調製し、前記
第一及び第二の合成粉末を粉砕したのち、酸化亜鉛を第
一成分としてさらに酸化コバルト及び酸化マンガンから
選ばれる少なくとも1つの粉末である第二成分を含む原
料粉末に添加して配合粉末を調整するという構成を備え
たものである。合成粉末を粉砕する工程は、前記第一及
び第二の合成粉末をそれぞれ熱処理したのち別個に粉砕
してもよいし、熱処理した各粉末を合わせて同時に粉砕
してもよい。
【0014】次に本発明の第三の酸化亜鉛系磁器組成物
の製造方法は、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチ
モンを含む第一組成物を熱処理して第一の合成粉末を調
製し、酸化ビスマスと酸化クロムとホウ素酸化物を含む
第二組成物を熱処理して第二の合成粉末を調製し、前記
第一及び第二の合成粉末を粉砕したのち、酸化亜鉛を第
一成分としてさらに酸化コバルト及び酸化マンガンから
選ばれる少なくとも1つの粉末である第二成分を含む原
料粉末に添加して配合粉末を調整するという構成を備え
たものである。
【0015】前記第二および第三の製造方法の構成にお
いては、酸化ビスマスとホウ素酸化物を含む第三組成物
を熱処理して粉砕して第三の合成粉末を調製し、第一か
ら第三の合成粉末を混合し原料粉末に添加して配合粉末
を調整することが好ましい。ここでも合成粉末を粉砕す
る工程は、第三組成物を単独で粉砕してから第一及び第
二の合成粉末を粉砕したものと混合してもよいし、熱処
理した各粉末を合わせて同時に粉砕してもよい。
【0016】前記構成においては、熱処理温度が450
〜800℃、熱処理時間が10分〜5時間であることが
実用上好ましい。また前記構成においては、配合粉末を
調整する工程が、原料粉末の酸化亜鉛100重量部に対
して酸化アルミニウム(Al23)換算で0.0006
2〜0.372重量部のアルミニウム成分を添加する工
程を含むことが好ましい。
【0017】また前記構成においては、酸化ビスマスと
酸化クロムを含む第二組成物が、酸化ビスマス1モル部
に対して酸化クロムを1モル部以上含むことが好まし
い。また前記構成においては、第三組成物の酸化ビスマ
スとホウ素酸化物とのモル比が80:20〜20:80であること
が好ましい。
【0018】また前記構成においては、配合粉末を調整
する工程が、合成粉末を原料粉末に添加したのち配合粉
末を粉砕する工程を含むことが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】前記本発明の酸化亜鉛系磁器組成
の製造方法によれば、酸化亜鉛粉末100重量部に対
し、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチモンと酸化
クロムとホウ素酸化物とを含む混合物が熱処理され粉砕
された合成粉末が0.5〜20.0重量部、酸化コバル
ト及び酸化マンガンから選ばれる少なくとも1つの粉末
が0.1〜5.0重量部添加されてなることにより、11
00℃以下という従来の焼成温度に比べて十分低い温度で
焼結可能な磁器組成物を達成できる。酸化亜鉛粉末10
0重量部に対し合成粉末が0.2重量部未満では酸化亜
鉛バリスタの立ち上がり電圧が低く、長時間の直流負荷
に対しても低く、またサージに対しても、立ち上がり電
圧の変化率の絶対値が大きい。またどの電気特性もバラ
ツキが大きくなり好ましくない。また合成粉末が20重
量部を越えると、試料がくっつき、酸化亜鉛バリスタの
製造が困難となる。粒径のそろった焼結体を得るために
は、合成粉末の平均粒径が0.05〜10μmの範囲で
あることが好ましい。また酸化亜鉛粉末等を含む原料粉
末は平均粒径0.05〜5.0μmのものが好適に使用
できる。
【0020】酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチモ
ンと酸化クロムとホウ素酸化物の組成比を変えることに
より、粒径がそろって大きい焼結体、粒径がそろって小
さい焼結体、および粒径が大きいものと小さいものとが
混在した焼結体が得られる。この観点から各成分の好ま
しい使用範囲は次の通りである。ビスマス成分の添加量
が、酸化亜鉛100重量部に対してBi23換算で0.
3〜18.0重量部、チタン成分の添加量が、酸化亜鉛
100重量部に対してTiO2換算で0.03〜2.0
0重量部、アンチモン成分の添加量が、酸化亜鉛100
重量部に対してSb23換算で0.005〜1.000
重量部、クロム成分の添加量が、酸化亜鉛100重量部
に対してCr23換算で0.005〜0.500重量
部、そしてホウ素成分の添加量が、酸化亜鉛100重量
部に対してB23換算で0.002〜1.000重量部
である。合成粉末を100とした場合の各構成成分の使
用可能な組成割合をモル%で示すと、Bi23:20〜
99モル%、TiO2:0.05〜80モル%、Sb2
3:0.5〜50モル%、Cr23:1.0〜20モル
%、B23:1.0〜20モル%である。
【0021】また酸化亜鉛粉末100重量部に対し、ア
ルミニウム成分が酸化アルミニウム(Al23)換算で
0.00062〜0.37200重量部添加されてなる
という本発明の好ましい例によれば、添加されたアルミ
ニウム成分はZnO粒子中に固溶して、半導体のドナー
として働くので、他の電気特性を損なうことなくZnO
の電気抵抗を好ましい程度にまで低下させることができ
る。
【0022】次に本発明の第一の酸化亜鉛系磁器組成物
の製造方法によれば、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化
アンチモンと酸化クロムとホウ素酸化物を含む組成物を
熱処理して粉砕することにより合成粉末を調製し、前記
合成粉末を、酸化亜鉛を第一成分としてさらに酸化コバ
ルト及び酸化マンガンから選ばれる少なくとも1つの粉
末である第二成分を含む原料粉末に添加して配合粉末を
調製することにより、低温でZnO粒子の成長を均一に
促進することができ、粒径のそろった焼結体を製造する
ことが可能となる。
【0023】次に本発明の第二の酸化亜鉛系磁器組成物
の製造方法によれば、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化
アンチモンとホウ素酸化物を含む第一組成物を熱処理し
て第一の合成粉末を調製し、酸化ビスマスと酸化クロム
を含む第二組成物を熱処理して第二の合成粉末を調製
し、前記第一及び第二の合成粉末を粉砕したのち、酸化
亜鉛を第一成分としてさらに酸化コバルト及び酸化マン
ガンから選ばれる少なくとも1つの粉末である第二成分
を含む原料粉末に添加して配合粉末を調整することによ
り、低温でZnO粒子の成長を均一に促進することがで
き、粒径のそろった焼結体を製造することが可能とな
る。
【0024】次に本発明の第三の酸化亜鉛系磁器組成物
の製造方法によれば、酸化ビスマスと酸化チタンと酸化
アンチモンを含む第一組成物を熱処理して第一の合成粉
末を調製し、酸化ビスマスと酸化クロムとホウ素酸化物
を含む第二組成物を熱処理して第二の合成粉末を調製
し、前記第一及び第二の合成粉末を粉砕したのち、酸化
亜鉛を第一成分としてさらに酸化コバルト及び酸化マン
ガンから選ばれる少なくとも1つの粉末である第二成分
を含む原料粉末に添加して配合粉末を調整することによ
り、低温でZnO粒子の成長を均一に促進することがで
き、粒径のそろった焼結体を製造することが可能とな
る。
【0025】前記第二および第三の製造方法の構成にお
いて、酸化ビスマスとホウ素酸化物を含む第三組成物を
熱処理して粉砕して第三の合成粉末を調製し、第一から
第三の合成粉末を混合し原料粉末に添加して配合粉末を
調整するという本発明の好ましい例によれば、低温でZ
nO粒子の成長を均一に促進することができ、粒径のそ
ろった焼結体を製造することが可能となる。前記構成に
おいて熱処理温度が450℃未満では酸化亜鉛の粒成長
を制御するのは困難となり、800℃を越えると粉砕が
困難となる。
【0026】配合粉末を調整する工程が、原料粉末の酸
化亜鉛100重量部に対して酸化アルミニウム(Al2
3)換算で0.00062〜0.372重量部のアル
ミニウム成分を添加する工程を含むという本発明の好ま
しい例によれば、アルミニウム成分はZnO粒子中に固
溶して、半導体のドナーとして働くので、他の電気特性
を損なうことなくZnOの電気抵抗を好ましい程度にま
で低下させることができる。
【0027】第二組成物が酸化ビスマス1モル部に対し
て酸化クロムを1モル部以上含む組成物であるという本
発明の好ましい例によれば、Bi2O3がCr2O3より多い状態
での合成で起こりやすい有害な六価のクロムの生成を避
けることができる。なお、第二組成物が酸化ビスマスと
酸化クロムのみを含む場合の両者の好ましいモル比は2
5:75〜50:50である。
【0028】第三組成物の酸化ビスマスとホウ素酸化物
とのモル比が80:20〜20:80であるという本発明の好まし
い例によれば、粒径がよくそろったまま焼結温度を低く
できる効果がある。
【0029】配合粉末を調整する工程が、合成粉末を原
料粉末に添加したのち配合粉末を粉砕する工程を含むと
いう本発明の好ましい例によれば、粒径のそろった焼結
体を製造することが可能となる。
【0030】上記のように製造された本発明の酸化亜鉛
系磁器組成物は、所定の形状に加圧成形し、その成形体
を720〜1100℃程度で焼成することにより焼結体
となる。これを用いることにより、非直線抵抗特性など
の電気特性及び信頼性に優れた酸化亜鉛バリスタを高歩
留まりで製造することが可能となる。
【0031】
【実施例】
(実施例1)酸化ビスマス(Bi23)の粉末と、酸化
チタン(TiO2)の粉末と、酸化アンチモン(Sb2
3)の粉末(各粉末の粒度はそれぞれ、200メッシュ
通過、325メッシュ通過、200メッシュ通過)と、
酸化クロム(Cr23)(325メッシュ通過)と酸化
ホウ素(B23)(200メッシュ通過)を重量比で8
8:8.5:2:1:0.5となるように混合した。こ
の混合粉を大気雰囲気下、500℃で1時間の熱処理を
施した後、安定化ジルコニアを玉石とするモノマロンポ
ットのボールミルで微粉砕することによって、合成粉末
(325メッシュ通過)を得た。以下、酸化ビスマス、
酸化チタン、酸化アンチモンと酸化クロムと酸化ホウ素
から、このようにして調製される合成粉末を酸化ビスマ
ス/酸化チタン/酸化アンチモン/酸化クロム/酸化ホ
ウ素合成粉末と呼ぶ。
【0032】酸化亜鉛(ZnO)粉末(平均粒径0.3
μm)と、前記酸化ビスマス/酸化チタン/酸化アンチ
モン/酸化クロム/酸化ホウ素合成粉末と、酸化コバル
ト(CoO)粉末(325メッシュ通過)と、二酸化マ
ンガン(MnO2)粉末( 200メッシュ通過)を、前
記酸化ビスマス/酸化チタン/酸化アンチモン/酸化ク
ロム/酸化ホウ素合成粉末の量を変えながら重量比が1
00:0.2〜20.0:0.954:0.414とな
るように配合した粉末をモノマロンポットと安定化ジル
コニアボールを用いて12〜18時間、混合粉砕し、3
25メッシュを通過するように粉砕した。得られた配合
粉末を乾燥し、ディスク状に加圧成形した。そして得ら
れた成形体を大気雰囲気中、昇温速度50℃/時間で昇
温し、950℃で2時間保持した後、降温速度50℃/
時間で降温して焼結体を得た。焼結体の試料サイズは厚
さ1.2mm、直径は14mmであった。
【0033】次に、図1を参照しながら酸化亜鉛バリス
タの作製方法を説明する。上述のようにして得た焼結体
11の両面にアルミニウムを溶射することによって、ア
ルミニウム層(図示せず)を形成した。次に、この両面
に形成されたアルミニウム層の上に銅を溶射することに
よって電極12を形成した。電極12にハンダでリード
線13を付けた後、リード線以外の成形体をエポキシ樹
脂塗装することによって酸化亜鉛バリスタを得た。
【0034】このようにして得られた酸化亜鉛バリスタ
の電気特性を評価した。初期の電気特性として、V
1mA/mm(1mAの電流を流した時の両端子間の1mm厚
みに対する電圧)および非直線抵抗指数0.1mAα1mA(V
1mAとV0.1mAとを用いて求めた値)を測定した。また、
直流負荷に対する信頼性を評価した。80℃の高温雰囲
気中で0.2ワットの直流負荷を500時間印加し、バ
リスタ立ち上がり電圧V1m Aの変化率△V1mA/V
1mA(直流負荷変化率)を測定した。さらに、サージに
対する信頼性を評価した。8×20μsec、0.5kA
のパルスを2回印加によるバリスタ立ち上がり電圧V
1mAの変化率(サージ変化率)△V1mA/V1mAを求め
た。表1に試料の組成を、表2に電気特性の評価結果を
示す。なお、電気特性の評価結果を示す数値は、ロット
内の最小値と最大値を示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1及び表2からわかるように、本実施例
の酸化亜鉛系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、酸化ビ
スマス/酸化チタン/酸化アンチモン/酸化クロム/酸
化ホウ素合成粉末の量が低い0.2重量部の試料(試料
番号#101)を除いて立ち上がり電圧が低く、長時間
の直流負荷に対しても、またサージに対しても、立ち上
がり電圧V1mAの変化率△V1mA/V1mAの絶対値が5%
以下で、信頼性が優れていた。また、表2に示したよう
に、ロット内の電気特性のばらつきも小さかった。
【0038】表2には示されていないが、本実施例の磁
器組成物で酸化亜鉛バリスタを作成すると、ロット間の
電気特性のばらつきもロット内バラツキと同様に小さか
った。具体的には工程能力指数が、規格巾をV1mAで±
7%として、熱処理なしの従来の組成物を用いた試料で
は1.0であったのが1.333となった。以上の結
果、歩留まりが熱処理なしの従来の組成物を用いた試料
では90%だったのに対して本実施例では95%と顕著
に向上した。なお、Bi23/TiO2/Sb2 3/C
23/B23合成粉末添加量が20重量部を越えると
試料がくっつき測定が出来なかった(試料番号#10
9)。従って、前記合成粉末の添加量はZnO粉末10
0重量部に対して0.5〜20重量部がよい。
【0039】(比較例1)酸化ビスマス粉末と、酸化チ
タン粉末と、酸化アンチモン粉末と、酸化クロムと、酸
化ホウ素との混合粉を合成しない従来の磁器組成物で、
実施例1と同じ組成の焼結体を用いた3種の酸化亜鉛バ
リスタを作製した。
【0040】酸化亜鉛粉末と、酸化ビスマス粉末と、酸
化チタン粉末と、酸化アンチモン粉末と、酸化クロム
と、酸化ホウ素と、酸化コバルト粉末及び二酸化マンガ
ン粉末を、重量比が100:0.88:0.085:
0.02:0.01:0.005:0.954:0.4
14(#111)、100:1.76:0.17:0.
04:0.02:0.010:0.954:0.414
(#112)、及び100:4.4:0.425:0.
1:0.05:0.025:0.954:0.414
(#113)となるように配合し、これらの粉末をそれ
ぞれ安定化ジルコニアボールを用いてモノマロンポット
で18時間湿式で混合し、粉砕した。そして実施例1と
同様にして厚さ1.2mm、直径14mmの焼結体を
得、酸化亜鉛バリスタを作製し、酸化亜鉛バリスタの電
気特性を評価した。表3に試料組成を、表4に電気特性
の評価結果を示した。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】表3及び表4からわかるように、従来の磁
器組成物で作製された酸化亜鉛バリスタは、0.2ワッ
トの直流負荷後のV1mAが著しく低下し、直流負荷変化
率△V1mA/V1mAの絶対値が10%以上となった。ま
た、サージ変化率の絶対値も10%を越え、信頼性が著
しく低かった。また、表4に示したように、ロット内の
バラツキも大きかった。
【0044】表4には示されていないが、比較例の酸化
亜鉛バリスタの電気特性のロット間バラツキはロット内
のバラツキよりもさらに大きかった。V1mA/mmやα値が
表4に示した値よりも低いバリスタが多かった。すなわ
ち、950℃という焼結温度は従来の方法では低過ぎる
ので、酸化亜鉛バリスタの製造には不適当であることが
わかる。
【0045】実施例1と比較例から明らかなように、本
実施例の低温焼結体を用いた酸化亜鉛バリスタは、初期
電気特性、信頼性及びロット内及びロット間の電気特性
のバラツキ、いずれにおいても、従来の酸化亜鉛バリス
タより優れている。
【0046】(実施例2)酸化ビスマスの粉末(200
メッシュ通過)と酸化チタンの粉末(325メッシュ通
過)と酸化アンチモンの粉末(200メッシュ通過)と
を重量比で81:9:10となるように混合し、空気雰
囲気下、800℃で10分間の熱処理を施した。一方、
これとは別に、酸化ビスマスの粉体(200メッシュ通
過)と酸化クロムの微粉末(325メッシュ通過)とを
重量比で76:24となるよう混合し、この混合物に空
気雰囲気下、600℃で10分の熱処理を施した。また
酸化ビスマスの粉体(200メッシュ通過)と酸化ホウ
素の微粉末(200メッシュ通過)とを重量比で93:
7となるように混合し、この混合物に空気雰囲気下、6
00℃で10分の熱処理を施した。これら3者を重量比
で3.0:0.3:0.3の割合で混合し、安定化ジル
コニアボールを用いてモノマロンポットで18時間湿式
で微粉砕することによって、[(酸化ビスマス/酸化チ
タン/酸化アンチモン)+(酸化ビスマス/酸化クロ
ム)+(酸化ビスマス/酸化ホウ素)]よりなるBi2
3/TiO2/Sb23/Cr23/B23合成粉末
(200メッシュ通過)を得た。
【0047】酸化亜鉛粉末(平均粒径0.3μm)、前
記Bi23/TiO2/Sb23/Cr23/B23
成粉末、酸化コバルト粉末(325メッシュ通過)及び
二酸化マンガン粉末(200メッシュ通過)を、重量比
が100:3.6:0.80:0.40となるように配
合した粉末を安定化ジルコニアボールを用いてモノマロ
ンポットで18時間湿式で混合・粉砕した。得られた粉
末を乾燥し、前記ZnO:100重量部に対してAl2
3に換算して0.0013重量部の酸化アルミニウム
分を含む硝酸アルミを水溶液の形で加えて配合粉末を調
整した後、ディスク状に加圧成形した。得られた成形体
を大気雰囲気中、昇温速度150℃/時間で昇温し、7
00℃、720℃、800℃、900℃、1000℃、
1050℃、1100℃、1150℃の各温度で15時
間保持した後、降温速度150℃/時間で降温して焼結
体を得た。焼結体の試料サイズは厚さ1.2mm、直径
は14mmであった。
【0048】以下実施例1と同様にして、酸化亜鉛バリ
スタを作製した。また、実施例1と同様に、得られた酸
化亜鉛バリスタの電気特性を評価した。表5に試料組成
を表6に電気特性の評価結果を示した。
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】表5及び表6からわかるように、720〜
1150℃の温度範囲にわたり焼成した結果、本実施例
の磁器組成物で製造された酸化亜鉛バリスタは、立ち上
がり電圧が高く、長時間の直流負荷に対しても、またサ
ージに対しても、立ち上がり電圧V1mAの変化率△V1mA
/V1mAの絶対値が5%以下で、信頼性が優れていた。
また、表6に示したように、ロット内の電気特性のバラ
ツキも小さかった。なお、1150℃で焼成して得た酸
化亜鉛バリスタも優れた特性を示すが、焼成時、素体が
変形したり、または素体同士くっつきあって歩留まりが
低くなり、好ましくない。
【0052】表6には示されていないが、本実施例の磁
器組成物で酸化亜鉛バリスタを作成すると、ロット間の
電気特性のバラツキもロット内のバラツキと同様に小さ
かった。具体的には工程能力指数が、規格巾をV1mA
±5%として、熱処理なしの従来の組成物を用いた試料
では1.0であったのが1.33となった。以上の結
果、歩留まりが熱処理なしの従来の組成物を用いた試料
では90%だったのに対して本実施例では95%と顕著
に向上した。
【0053】(実施例3)酸化ビスマスの粉末(200
メッシュ通過)と酸化チタンの微粉末(325メッシュ
通過)と酸化アンチモンの微粉末(200メッシュ通
過)とを重量比で81:9:10となるように混合し、
空気雰囲気下、550℃で5時間の熱処理を施した。一
方、これとは別に、酸化ビスマスの粉体(200メッシ
ュ通過)と酸化クロムの微粉末(200メッシュ通過)
とを50:50の重量比で混合し、この混合物に空気雰
囲気下、500℃で1時間の熱処理を施した。さらに酸
化ビスマスの粉体(200メッシュ通過)と酸化ホウ素
の微粉末(200メッシュ通過)とを90:10の重量
比で混合し、空気雰囲気下、450℃で1時間の熱処理
を施した。次にこれら3者を重量比で4.5:0.4:
0.1(#301)、4.5:0.25:0.25(#
302)、4.5:0.1:0.4(#303)、4.
4:0.4:0.2(#304)、4.4:0.3:
0.3(#305)、4.4:0.2:0.4(#30
6)、4.3:0.55:0.15(#307)、4.
3:0.35:0.35(#307)の割合で配合し、
安定化ジルコニアボールを用いてモノマロンポットで1
8時間湿式で混合・微粉砕することによって、8種類の
[(酸化ビスマス/酸化チタン/酸化アンチモン)+
(酸化ビスマス/酸化クロム)+(酸化ビスマス/酸化
ホウ素)]よりなるBi23/TiO2/Sb23/C
23/B23合成粉末(200メッシュ通過)を得
た。
【0054】酸化亜鉛粉末(平均粒径0.3μm)、前
記の(酸化ビスマス/酸化チタン/酸化アンチモン合成
粉末)+(酸化ビスマス/酸化クロム合成粉末)+(酸
化ビスマス/酸化ホウ素)よりなるBi23/TiO2
/Sb23/Cr23/B2 3合成粉末、酸化コバルト
粉末(325メッシュ通過)及び二酸化マンガン粉末
(200メッシュ通過)を、重量比が100:5.0:
0.50:0.50となるように配合し、安定化ジルコ
ニアボールを用いてモノマロンポットで18時間湿式で
混合・粉砕した。得られた粉末を乾燥し、これに前記Z
nO:100重量部に対してAl23に換算して0.0
020重量部の酸化アルミニウムを含む硝酸アルミを水
溶液の形で加えた後、ディスク状に成形した。得られた
成形体を大気雰囲気中、昇温速度100℃/時間で昇温
し、1000℃で1時間保持した後、降温速度100℃
/時間で降温して焼結体を得た。焼結体の試料サイズは
厚さ1.2mm、直径は14mmであった。
【0055】以下実施例1と同様にして、酸化亜鉛バリ
スタを作製した。また、実施例1と同様に、得られた酸
化亜鉛バリスタの電気特性を評価した。表7に試料組成
を、表8に電気特性の評価結果を示した。
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】表7及び表8より、本実施例の磁器組成物
を用いた酸化亜鉛バリスタは、添加されるBi23/T
iO2/Sb23/Cr23/B23合成粉末の(酸化
ビスマス/酸化チタン/酸化アンチモン)と(酸化ビス
マス/酸化クロム)と(酸化ビスマス/酸化ホウ素)の
3者の混合比を変えることにより、立ち上がり電圧を大
幅に変化させることが出来る。すなわち、低電圧用酸化
亜鉛バリスタと高電圧用バリスタが得られる。何れにお
いても、α値が大きく、長時間の直流負荷及びサージに
対しても、立ち上がり電圧V1mAの変化率△V1mA/V
1mAの絶対値が5%以下となり信頼性に優れていた。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、酸化ビ
スマスと酸化チタンと酸化アンチモンと酸化クロムと酸
化ホウ素の混合物またはその一部を予め450℃〜80
0℃で熱処理することによって調製された合成粉末が、
ZnO粒子の成長を720℃〜1100℃という低温度
まで下げても均一に促進する。従って、本発明の製造方
法によれば、平均粒径が大きく、粒径分布が狭いZnO
粒子の焼結体が得られる。または組成によっては平均粒
径が小さく、粒径分布が狭いZnO粒子の焼結体が得ら
れる。すなわち、電気特性及び信頼性が優れた酸化亜鉛
バリスタを高歩留まりで製造することが可能になる。
【0060】従って本発明によれば、電力消費を少なく
し、炉材・容器の消耗を少なくし、省エネルギー、省資
源に大きく貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の酸化亜鉛磁器を用いて作
成した酸化亜鉛バリスタの概略を示す斜視図
【符号の説明】
11 酸化亜鉛焼結体 12 電極 13 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−54297(JP,A) 特開 昭58−50706(JP,A) 特開 平2−12901(JP,A) 特開 昭50−66794(JP,A) 特開 平6−333707(JP,A) 特開 平3−211705(JP,A) 特開 昭56−54003(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/453,35/626 H01C 7/10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛粉末100重量部に対し、酸化ビ
    スマスと酸化チタンと酸化アンチモンと酸化クロムとホ
    ウ素酸化物との合計量を0.5〜20.0重量部含有す
    る酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法であって、 酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチモンと酸化クロ
    ムとホウ素酸化物を含む組成物を450℃〜800℃で
    熱処理して粉砕することにより合成粉末を調製し、前記
    合成粉末を、第一成分として酸化亜鉛を含み、第二成分
    として酸化コバルト及び酸化マンガンから選ばれる少な
    くとも1つの粉末を含む原料粉末に添加して配合粉末を
    調製する酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】酸化亜鉛粉末100重量部に対し、酸化ビ
    スマスと酸化チタンと酸化アンチモンと酸化クロムとホ
    ウ素酸化物との合計量を0.5〜20.0重量部含有す
    る酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法であって、 酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチモンとホウ素酸
    化物を含む第一組成物を450℃〜800℃で熱処理し
    て第一の合成粉末を調製し、酸化ビスマスと酸化クロム
    を含む第二組成物を450℃〜800℃で熱処理して第
    二の合成粉末を調製し、前記第一及び第二の合成粉末を
    粉砕したのち、前記合成粉末を、第一成分として酸化亜
    鉛を含み、第二成分として酸化コバルト及び酸化マンガ
    ンから選ばれる少なくとも1つの粉末を含む原料粉末に
    添加して配合粉末を調整する酸化亜鉛系磁器組成物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】酸化亜鉛粉末100重量部に対し、酸化ビ
    スマスと酸化チタンと酸化アンチモンと酸化クロムとホ
    ウ素酸化物との合計量を0.5〜20.0重量部含有す
    る酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法であって、 酸化ビスマスと酸化チタンと酸化アンチモンを含む第一
    組成物を450℃〜800℃で熱処理して第一の合成粉
    末を調製し、酸化ビスマスと酸化クロムとホウ素酸化物
    を含む第二組成物を450℃〜800℃で熱処理して第
    二の合成粉末を調製し、前記第一及び第二の合成粉末を
    粉砕したのち、前記合成粉末を、第一成分として酸化亜
    鉛を含み、第二成分として酸化コバルト及び酸化マンガ
    ンから選ばれる少なくとも1つの粉末を含む原料粉末に
    添加して配合粉末を調整する酸化亜鉛系磁器組成物の製
    造方法。
  4. 【請求項4】酸化ビスマスとホウ素酸化物を含む第三組
    成物を450℃〜800℃で熱処理して粉砕して第三の
    合成粉末を調製し、第一から第三の合成粉末を混合し原
    料粉末に添加して配合粉末を調整する請求項2または3
    に記載の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】配合粉末を調整する工程が、原料粉末の酸
    化亜鉛100重量部に対して酸化アルミニウム(Al2
    3)換算で0.00062〜0.372重量部のアル
    ミニウム成分を添加する工程を含む請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】第二組成物が酸化ビスマス1モル部に対し
    て酸化クロムを1モル部以上含む組成物である請求項
    〜5のいずれか1項に記載の酸化亜鉛系磁器組成物の製
    造方法。
  7. 【請求項7】第三組成物の酸化ビスマスとホウ素酸化物
    とのモル比が80:20〜20:80である請求項に記載の酸化
    亜鉛系磁器組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】ホウ素酸化物が酸化ホウ素またはホウ酸で
    ある請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸化亜鉛系磁
    器組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】熱処理時間が10分〜5時間である請求項
    1〜7のいずれか1項に記載の酸化亜鉛系磁器組成物の
    製造方法。
  10. 【請求項10】配合粉末を調整する工程が、合成粉末を
    原料粉末に添加したのち配合粉末を粉砕する工程を含む
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸化亜鉛系磁器組
    成物の製造方法。
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