JPH0853314A - 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法 - Google Patents
工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法Info
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- JPH0853314A JPH0853314A JP18971394A JP18971394A JPH0853314A JP H0853314 A JPH0853314 A JP H0853314A JP 18971394 A JP18971394 A JP 18971394A JP 18971394 A JP18971394 A JP 18971394A JP H0853314 A JPH0853314 A JP H0853314A
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Abstract
り、アルカリ性〜酸性域まで巾広く殺菌効果が得られ、
従来、長期には効力のなかったアルカリ性域で強い殺菌
効果が得られる。 【構成】 2,2−ジブロモ−2ニトロエタノール
(A)、2−ブロモ−2−ニトロ−1、3−プロパンジオ
ール(B)及びメチレンビスチオシアネート(C)を有効成分
とし、相乗効果を奏する割合で組合せてなることを特徴
とする工業用殺菌剤。
Description
殺菌方法に関する。さらに詳しくは、各種工業製品、特
に中性〜アルカリ性を示す工業製品の殺菌に有用である
工業用殺菌剤及びその殺菌方法に関する。
プスラリー、コーティングカラー、切削油、ラテックス
類、合成樹脂エマルジョン、澱粉スラリー、炭酸カルシ
ウムスラリー、泥水ポリマー、繊維油剤、リグニン等で
は細菌や真菌による腐敗や汚染が発生し、製品を汚損
し、価値を低下させることが知られている。
め、多くの殺菌剤が使用されてきた。古くは有機水銀化
合物、塩素化フェノール化合物やホルマリンなどが使用
されていたが、これらの薬剤は人体や魚介類に対する毒
性が強く、環境汚染をひき起こすため使用が規制される
ようになり、最近では比較的低毒性のメチレンビスチオ
シアネート、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オ
ン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オンで代表される有機窒素硫黄系、2,2−ジブロモ
−2−ニトロエタノール、2,2−ジブロモ−3−ニト
リロプロピオンアミド、1,2−ビス(ブロモアセトキ
シ)エタン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−
ブテン、ビストリブロモメチルスルホンで代表される有
機ブロム系及び4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール
−3−オンで代表される有機硫黄系等の化合物が工業用
殺菌剤として汎用されている(日本防菌防黴学会より昭
和61年発行の「防菌防黴剤事典」参照)。
はいえ、その使用量をできるだけ減少することが、公害
や環境面並びに殺菌処理コスト低減の点から望ましい。
また、単一成分薬剤を使用しつづけると耐性菌が出現
し、その効果が減退することが知られており、このため
2種の殺菌剤を併用する提案がなされている。例えば、
2,2−ジブロモ−2−ニトロ−エタノールとメチレン
ビスチオシアネートとの組合せにより相乗効果が発揮さ
れる工業用殺菌剤が提案されている(特開平2−537
03号参照)。
毒性殺菌剤及び相乗効果を発揮させることを目的とした
殺菌剤の組合せからなる殺菌剤は酸性域で安定なものが
多く、アルカリ性域では分解し長期の効果が望めなかっ
た。即ち、市場のニーズ等によりアルカリ性域に調整さ
れた防腐対象物、例えば、コーティングカラー、切削
油、ラテックスコンパウンド、炭酸カルシウムスラリ
ー、泥水ポリマー、繊維油剤等にこれら工業用殺菌剤を
通常濃度で添加したのでは、その殺菌有効成分が経時的
に分解するため、分解を見込んで添加量を多くする必要
があった。
効力の持続性が減退したり、場合によってはその分解物
が殺菌対象系のpHを低下させ、製品価値が損なわれるこ
ともあり、特に、コーティングカラー等ではpHが低下す
ると、増粘してしまうため連続操業を行うことが不可能
となる等の問題点があった。このため、酸性域〜アルカ
リ性域の広い範囲において、低濃度で優れた殺菌効果を
発揮し、かつ、その効果が持続する殺菌剤が要望されて
いた。
上記観点より、種々の工業用殺菌剤の組合せ及びその配
合割合について研究した結果、2,2−ジブロモ−2−
ニトロ−エタノールと2−ニトロ−1,3−プロパンジ
オールとを特定割合で併用することにより、中性域〜ア
ルカリ性域において有効な殺菌及び殺菌持続効果が発揮
される事実を見出した。
果なされたものであり、上記組合せにさらにメチレンビ
スチオシアネートを特定割合で併用することにより、酸
性域〜アルカリ性域、液性全般に亘って顕著な相乗効果
が発揮される事実を見出した。この発明における酸性域
〜中性〜アルカリ性域における殺菌及び殺菌持続効果
は、この発明の構成成分単独又は2成分の併用における
殺菌及び殺菌持続効果からは予想できないほど顕著であ
り、特に、中性域〜アルカリ性域でのこの発明の殺菌剤
の殺菌力及び殺菌持続効果は、該性域においてこの発明
の構成成分単独の殺菌効果が顕著に低下する事実からは
意外な結果であった。 かくしてこの発明によれば、
2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール(A)、2−
ブロモ−2−ニトロ−1、3−プロパンジオール(B)
及びメチレンビスチオシアネート(C)を有効成分と
し、相乗効果を奏する割合で組合せてなることを特徴と
する工業用殺菌剤が提供される。
は夫々単独で抗微生物活性を示すことが知られている
(例えば、(A)及び(B)は、特公昭40−8917号
公報、(C)は特公昭48−23897号公報参照)。
(A)、(B)及び(C)を組合せた場合、アルカリ性域
における顕著な効果が発揮される理由の詳細は明らかで
ないが、特定の化合物の特定の組合せによる相乗作用で
あると考えられる。
えば、 1)紙・パルプ工場で使用される紙用塗工液(コーティ
ングカラー、炭酸カルシウムスラリー)、合成樹脂エマ
ルジョン(ラテックス等)、澱粉糊料、パルプスラリー
等及び 2)金属加工油(切削油、圧延油等)、繊維油剤、エマ
ルジョン塗料、接着剤、糊剤、ラテックスコンパウン
ド、セメント分散剤等 の防腐や殺菌に適用される。
ーティングカラー、切削油、ラテックスコンパウンド、
炭酸カルシウムスラリー、泥水ポリマー、繊維油剤等の
防腐や殺菌に有効である。この発明で用いられる殺菌対
象系の液性は、表1に示す通りである。
殺菌対象系、特にアルカリ性を示す殺菌対象系に用いる
ことができる。この発明において有効成分(A)、(B)
及び(C)の相乗効果を奏する割合は、(A)対(B)
が、95:5〜25:75(重量比)、好ましくは95:5〜35:65
(重量比)であり、かつ(A+B)対(C)が97:3〜50:50
(重量比)、好ましくは97:3〜60:40 (重量比)であ
る。
夫々単独ではみられない顕著な殺菌効果並びにその効果
が長時間持続する効果を意味する。この発明の有効成分
は、通常液剤、特に水性液剤の形態に製剤化して用いる
のが好ましい。しかし、これに限定されることなく、使
用対象によっては粉剤等の形態で用いてもよい。
水性有機溶媒を媒体として使用し、任意に分散剤を添加
し、常法によって作ることができる。この親水性有機溶
媒としては、ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、
メチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメ
チルエーテル等のグリコールエーテル類、炭素数8まで
のアルコール類もしくはメチルアセテート、エチルアセ
テート、3−メトキシブチルアセテート、2−エトキシ
メチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、プ
ロピレンカーボネート等のエステル類が挙げられる。
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は両性
界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノ
ニオン性界面活性剤が好ましい。このノニオン性界面活
性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物(エチレンオキサイドは以後E.Oと略称)、アルキル
フェノール(E.O)付加物、脂肪酸(E.O)付加物、多価
アルコール脂肪酸エステル(E.O)付加物、高級アルキ
ルアミン(E.O)付加物、脂肪酸アミド(E.O)付加物、
油脂の(E.O)付加物、プロピレンオキサイド〔以後P.O
と略称〕(E.O)共重合体、アルキルアミン(P.O)(E.
O)共重合体付加物、グリセリンの脂肪酸エステル、ペ
ンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及
びソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアル
キルエーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。
効成分の合計量3〜50重量部、好ましくは10〜30
重量部、分散剤が有効成分の合計量1重量部に対して少
なくとも0.01重量部であり、残部を親水性有機溶媒と
するのが好ましい。さらに、この発明の有効成分が夫々
に直接溶解又は分散しうる殺菌対象系に対しては、直接
又は固体希釈剤(例えばカオリン、クレー、ベントナイ
ト、CMC等)で希釈された粉剤として用いてもよい。
系により変化するが、通常有効成分の合計量として1〜
1000ppm、好ましくは、5〜200ppmである。この発明の
工業用殺菌剤は、前記のように一液製剤として用いるの
が好ましいが、各有効成分を殺菌対象系に別々に併用添
加することもできる。この発明の1つの実施態様とし
て、殺菌対象系に2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノ
ール(A)、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパ
ンジオール(B)及びメチレンビスチオシアネート(C)
を、(A)対(B)が95:5〜25:75、好ましくは95:5〜3
5:65 (いずれも重量比)の割合で、かつ(A+B)対
(C)が97:3〜40:60、好ましくは97:3〜50:50(いずれ
も重量比)の割合で配合した混合物を、有効成分濃度と
して1〜1000ppm、好ましくは2〜200ppmとなるよう
に、同時に又は別々に添加する工業用殺菌方法が提供さ
れる。
る場合には、上記したように同一製剤として用いるのが
簡便であるが、製剤の長期安定性等の点で夫々分離して
おくのが好ましい場合や別々に添加される場合には、夫
々別の製剤として用いられる。この場合においても通
常、夫々液剤とするのが簡便である。このような製剤は
上記有機溶媒や分散剤を添加して常法により作ることが
できる。
るが、これによりこの発明は限定されるものではない。
略称する。 (A) DBNE:2,2−ジブロモ−2−ニトロエタ
ノール (B) BNPD:2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−
プロパンジオール (C) MBTC:メチレンビスチオシアネート
(B)、MBTC(C)の相乗効果試験 L字管に滅菌し
たpH9,7,5.9の緩衝液(pH8未満の場合はリン酸緩
衝液、pH9以上の場合は、炭酸−炭酸水素塩緩衝液を用
い、濃度はいずれも0.01Mとした)を各10mlずつ分注し
た。この中に供試薬剤(DBNE(A)、BNPD(B)
及びMBTC(C) の組合せ)を所定の濃度になるよう
に添加し、さらにPseudomonasaeruginosa IAM 1514 の
前培養液を0.1mlずつ添加した。ついで恒温槽で37℃、6
0分間振盪接触した。その後生菌数を平板法で測定し
た。その結果を表2〜4及び図1〜9に示す。
酸緩衝液を用いてpHを7及び8に、又は炭酸−重炭酸緩
衝液を用いてpHを9及び9.5に調整した試験液を滅菌し
た後、L字管に10mlずつ分注した。これらの試験液に各
pH条件に順化させた標準菌(Pseudomonas aerginosa) を
種菌として0.1mlと供試薬剤を10ppm添加した。その後、
37℃で60分間振盪接触後生菌数を測定した。その結果を
表5に示す。
ら、この発明の有効成分、DBNE(A)、BNPD
(B)及びMBTC(C)を組合せるとき、単独では効果
のないアルカリ性域でも顕著な殺菌効果がみられる。し
かしながら、比較試験例から、この発明の有効成分を単
独で試験するとき酸性域でのみ殺菌作用を示すが、アル
カリ性域では、殆んど殺菌作用を示さないことがわか
る。
7.3,C:pH7.8)を夫々サンプリングし、薬剤を各濃度
になるように添加し、30℃の恒温槽に放置し、経日的に
菌数を測定した。菌種はすべてPseudomonas sp. 及びAl
caligenes sp. であった。 試験スタート時の生菌数: コーティングカラーA 3.9×104 コーティングカラーB 6.1×105 コーティングカラーC 3.6×106 その結果を表6〜8に示す。
ンアミド Cl−MIT:5−クロロ−2−メチル−4−イソチア
ゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−
3−オンの9:1の混合物 DEG:ジエチレングリコール MDG:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
(C)の3成分を有効成分とする製剤を表9に示す。
TC(C)の特定の割合での組合せは、少量で酸性〜ア
ルカリ性域で強い殺菌効果を示し、特にアルカリ性を示
す工業製品であるコーティングカラー等の殺菌に有用で
ある。
合せのpH9における相乗効果を示す図である。
である。
図である。
合せのpH9における相乗効果を示す図である。
である。
図である。
合せのpH9における相乗効果を示す図である。
である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 2,2−ジブロモ−2ニトロエタノール
(A)、2−ブロモ−2−ニトロ−1、3−プロパンジ
オール(B)及びメチレンビスチオシアネート(C)を有
効成分とし、相乗効果を奏する割合で組合せてなること
を特徴とする工業用殺菌剤。 - 【請求項2】 相乗効果を奏する割合が(A)対(B)が
95:5〜25:75(重量比)で、かつ(A+B)対(C)が、9
7:3〜50:50(重量比)である請求項1に記載の工業用殺
菌剤。 - 【請求項3】 殺菌対象系中に、2,2−ジブロモ−2
ニトロエタノール(A)、2−ブロモ−2−ニトロ−
1、3−プロパンジオール(B)及びメチレンビスチオ
シアネート(C)を、(A)対(B)が95:5〜25:75(重
量比)の割合で、かつ(A+B)対(C)が97:3〜50:50
(重量比)の割合で配合した混合物を、有効成分濃度と
して1〜1000ppmとなるように同時に又は別々に添加し
て殺菌を行うことを特徴とする工業用殺菌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18971394A JP2959970B2 (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0853314A true JPH0853314A (ja) | 1996-02-27 |
JP2959970B2 JP2959970B2 (ja) | 1999-10-06 |
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JP18971394A Expired - Fee Related JP2959970B2 (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2745579A1 (fr) * | 1996-03-01 | 1997-09-05 | Goodyear Tire & Rubber | Latex resistant au developpement des bacteries |
JP2007314480A (ja) * | 2006-05-26 | 2007-12-06 | Permachem Asia Ltd | 工業用殺菌剤組成物 |
JP2011001272A (ja) * | 2009-06-16 | 2011-01-06 | Permachem Asia Ltd | 工業用防腐、殺菌剤組成物 |
JP2012072071A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | Sumika Enviro-Science Co Ltd | 工業用抗菌組成物 |
-
1994
- 1994-08-11 JP JP18971394A patent/JP2959970B2/ja not_active Expired - Fee Related
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FR2745579A1 (fr) * | 1996-03-01 | 1997-09-05 | Goodyear Tire & Rubber | Latex resistant au developpement des bacteries |
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JP2959970B2 (ja) | 1999-10-06 |
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