JPH08503539A - ディスクブレーキ用の摩擦部材及びスプリングの組立体及びこの組立体を装備したディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ用の摩擦部材及びスプリングの組立体及びこの組立体を装備したディスクブレーキ

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JPH08503539A JP6512827A JP51282794A JPH08503539A JP H08503539 A JPH08503539 A JP H08503539A JP 6512827 A JP6512827 A JP 6512827A JP 51282794 A JP51282794 A JP 51282794A JP H08503539 A JPH08503539 A JP H08503539A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、車両用ディスクブレーキの摩擦部材(10)及びスプリング(40)の組立体であって、ディスクブレーキのトルク抵抗部材(24)上に円周方向端部(16,18)を介して碇留且つ摺動するように収容された支持板(12)を包含し、支持板(12)の少なくとも一方の円周方向端部(18)がトルク抵抗部材(24)に形成した円形面(32)と碇留且つ摺動するように相互作用する円形面(22)を備え、一方の円形面(32)が凹状で、他方の円形面(22)か凸状であり、凸状の面(22)の曲率半径が凹状の面(32)の曲率半径よりも小さく、摩擦部材(10)かトルク抵抗部材(24)内に所定の円周方向間隙(B)をもって収容されていて、ディスクの回転方向に応じて摩擦部材(10)かその第1円周方向端部(16)又は第2円周方向端部(18)を介してトルク抵抗部材(24)上に碇留されることにそれそれ一致する第1及び第2最端円周方向位置を占めることができ、スプリング(40)が摩擦部材(10)を第1最端円周方向位置へ押圧してトルク抵抗部材(24)に形成した円形面(32)に常時接触せしめている摩擦部材及びスプリングの組立体に関する。本発明によると、スプリング(40)は凸状円形部分(18)に形成した開口(36)と相互作用する作用部分(42)と、凹状円形部分(32)の端縁(60,62)と相互作用する反作用部分(44,46)とを包含する。

Description

【発明の詳細な説明】 ディスクブレーキ用の摩擦部材及びスプリングの組立体及びこの組立体を装備し たディスクブレーキ 本発明は自動車用ディスクブレーキの分野に関し、その主題は詳細にはこのデ ィスクブレーキを構成するための摩擦部材及びスプリングから成る組立体である 。 ディスクブレーキは長い間知られており、慣例的に、制動トルクに抵抗する部 材が固定キャリパ、摺動キャリパあるいは固定支持部材から成ろうとも、この部 材上に円周方向端部を介して碇留且つ摺動するように収容された摩擦部材を包含 しており、摩擦部材をブレーキディスクの対応する面に制動接触せしめるために 制御装置が組付けられている。 例えばフランス国特許第2,330,916号明細書から、トルク抵抗部材に 形成した対応する円形面と碇留且つ摺動するように相互作用し得る円形面を摩擦 部材の円周方向端部に設けることも知られており、これら円形面の一方は凹状で 、他方の円形面は凸状である。 この型式のブレーキに関し、ヨーロッパ特許第0,002,399号明細書は 、摩擦部材の円周方向端部がトルク抵抗部材上に碇留且つ摺動するように収容さ れ、制御装置が摩擦部材をブレーキディスクの対応する面にブレーキ接触せしめ るようにトルク抵抗部材に 組付けられ、摩擦部材の円周方向端部のうちの少なくとも第1円周方向端部がト ルク抵抗部材に形成した対応する円形面と碇留且つ摺動するように相互作用し得 る少なくとも1つの円形面を備え、一方の円形面が凹状で、他方の円形面が凸状 であり、凸状の面の曲率半径が凹状の面の曲率半径よりも小さく、摩擦部材がト ルク抵抗部材内に所定の円周方向間隙をもって収容されていて、ディスクの回転 方向に応じて摩擦部材がその第1円周方向端部又は第2円周方向端部を介してト ルク抵抗部材上に碇留されることにそれぞれ一致する第1及び第2最端円周方向 位置を占めることができ、弾性装置が摩擦部材を第1最端円周方向位置から離隔 してトルク抵抗部材に形成した円形面に常に接触させるようにすることを提供し ている。 このような構成は、ブレーキが作動される度にトルク抵抗部材に形成した対向 する面に沿って摩擦部材を移動させて、堆積物の形成を阻止し摩擦部材及びトル ク抵抗部材の接触円形面を自動的に擦り磨くという目的を有する。 このような解決策はこのような装備の車両の通常の使用では完全に満足できる ものである。しかしながら、この型式のブレーキと組合わされた車両の車輪が、 例えば粗い路面のため相当の垂直加速度を受けた場合、摩擦部材の慣性が弾性装 置によって発揮される応力よりも大きくなり、摩擦部材が所定の円周方向間隙の 範 囲内で移動し得る。このような状態のもとでブレーキが作動されると、摩擦部材 は、それらがあるべき円周方向位置にはなく、制動作用は摩擦部材をトルク抵抗 部材上に強くぶつける結果を招く。従って、激しい騒音を発生することとは別に 、ブレーキの作動を阻害し且つその寿命を低下させる相当の衝撃が生じる。 従って、本発明の目的は、上述した型式のディスクブレーキにおいて、これら の欠点を呈することのない摩擦部材及びスプリングの組立体を提供することにあ る。 この目的のため、本発明によると、スプリングは金属ワイヤから製作され、凸 状円形部分に形成した開口と相互作用する作用部分と、凹状円形部分の端縁と相 互作用する反作用部分とを包含している。 このスプリングにより、作用部分が接線方向成分及び半径方向成分を有する力 を摩擦部材の支持板に発揮する。半径方向成分は有益的にはディスクの外側に向 かって指向する。また、接線方向成分は有益的には車両の前進移動に一致するデ ィスクの回転方向に指向する。 スプリングによって摩擦部材に発揮される応力を適宜選定することにより、本 発明による摩擦部材及びスプリングの組立体を装備したブレーキと組合わされた 車両の車輪が受ける応力とは無関係に、摩擦部材は常にその第1円周方向位置に あることとなる。 例として添付図面を参照して行う実施例の下記説明から、本発明が明確に理解 され、他の目的、特徴及び利点が明らかとなるであろう。 図1は、本発明に従って製作した摩擦部材及びスプリングの組立体の正面図で ある。 図2は、図1に示した組立体の側面図である。 図3は、トルク抵抗部材内に設置されている図1に示した組立体の正面図であ る。 図4は、図1に示した組立体を構成するスプリングの斜視図である。 図5は、図4のスプリングの変形例の平面図である。 図6は、図3の拡大詳細図である。 図1は、ライニング支持板12を備えた総括的に符号10で示す摩擦部材によ って形成された組立体を示しており、このライニング支持板には、適宜の手段に よって、例えば接着又はリベット止めによって摩擦材料のパッド14が組付けら れている。摩擦部材10の前方円周方向端部16及び後方円周方向端部18は円 形面20及び22をそれぞれ備え、摩擦材料の欠けたライニング支持板12の延 長部を形成している。円形面20及び22はこれら延長部の端縁に形成されてい る。 摩擦部材10は、車両の固定部分に組付けられるようになっている固定トルク 抵抗部材24を包含するディスクブレーキ(図3)を構成するものである。固定 トルク抵抗部材24はU字形をなし、車両の車輪の1つと共に回転する部品に組 付けられるようになっているディスク26を跨ぐ。固定トルク抵抗部材24はデ ィスク26の両側に、ディスク26の摩擦面に対向配置される2つの摩擦部材1 0を碇留且つ摺動するように収容する2つの窓を形成しており、1つの窓28だ けが図3に示されている。 固定トルク抵抗部材24は窓28の両側に、摩擦部材10の支持板12にそれ それ形成された対向する円形面20及び22と相互作用する前方円形面30及び 後方円形面32を形成されている。前方端部16及び後方端部18は、図3の矢 印Aによって示した車両の前進移動に一致する方向にディスク26が回転する時 に固定部材24上に摩擦部材10を碇留させるための端部にそれぞれ相当する。 円形面20及び22は凸面であり、対向する円形面30及び32は凹面で、その 曲率半径はどの点においても凸面20及び22の曲率半径よりも大きいかこれに 等しいので、摩擦部材10はトルク抵抗部材24内に所定の円周方向間隙Bをも って収容される。 最後に、スプリング40が摩擦部材10と組合わされて、摩擦部材をトルク抵 抗部材24内で円周方向に押圧する。より詳細には、摩擦部材10の少なくとも 一方の円周方向端部は貫通穴を形成されている。図示の例では、開口34及び3 6が端部16及び18にそ れぞれ形成されて、内方摩擦部材と外方摩擦部材との間で製造時の摩擦部材10 の対称性を確保する。スプリング40は金属ワイヤから作られ、後方円周方向端 部18に組付けられ、且つ、開口36を貫通する作用部分42及びトルク抵抗部 材24の凹状円形面32の端縁と相互作用する反作用部分を包含する。 スプリング40の反作用部分は、互いに対してまた作用部分42に対して略平 行をなし且つ2つのアーム48及び50によりこの作用部分にそれぞれ連結され ている2つのブランチ44及び46によって形成されている。 図1ないし図4及び図6に示す例では、作用部分42自体は二重であり、2つ のストランド部分42a及び42bで形成されている。 換言すると、スプリング40はその中間で半分に折り曲げた金属ワイヤのセグ メントから得られている。折曲部のすぐ近くの金属ワイヤ部分が、作用部分42 を形成する2つのストランド部分42a及び42bの端部の一方を連結するU字 形連結部分52を構成し、ストランド部分42a及び42bの他方の端部はアー ム48,50によってそれぞれ略直角に延長され、アーム自体は反作用部分のブ ランチ44,46によって同じ平面内で略直角に延長されている。 有益的には、摩擦部材10上にスプリング40を確実に保持するため、反作用 部分を形成するブランチ44, 46の少なくとも一方が、U字形連結部分52に向かって指向した末端部分54 ,56によって同じ平面内で略直角に延長されるようになっていてよい。ブラン チ44及び46と同様にストランド部分42a及び42bは、摩擦部材10のラ イニング支持板12の円周方向部分18の厚さよりも僅かに大きい長さを有し、 末端部分54及び56と相互作用するアーム48及び50がスプリング40を摩 擦部材10上に円周方向に保持することを確実にする一方、開口36内の作用部 分42がスプリングを半径方向に保持することを確実にしている。 また、摩擦部材10上でのスプリング40の保持を完全なものとしたい場合に は、アーム48及び50と同様に作用部分42及び反作用部分44,46を含む 平面に対して略直角にU字形連結部分52を曲げるようにしてよい。従って、連 結部分52はまたアーム48及び50との相互作用でスプリング40を摩擦部材 10上に円周方向に保持することとなる。 図5に示すスプリング40の他の実施例によると、スプリング40は金属ワイ ヤのセグメントから得られ、摩擦部材10のライニング支持板12の円周方向部 分18の厚さよりも僅かに大きい長さの中央部分が、開口36を貫通するスプリ ング40の作用部分42を形成し、作用部分42はアーム48,50によって略 直角に延長され、アーム自体は同じ平面内でスプリング 40の反作用部分のフランチ44,46を介して略直角に延長されている。 またこの実施例でも有益的には、スプリング40を摩擦部材10上に保持する ことを確実にするために、作用部分42に向かって指向する末端部分54,56 を介してブランチ44,46の少なくとも一方を略直角に延長するようになって いてよい。 摩擦部材及び組合わされるスプリングについて説明したが、ディスクブレーキ 内でのこの組立体の作動は容易に理解されよう。スプリング40を装備した摩擦 部材10は、図3及び図6に示すように、図示の例では車輪のスタブアクスルホ ルダに固定されたトルク抵抗部材24に設置されている。ブレーキ用制御装置を 包含するキャリパは図面の明瞭化のため示されていない。図3及び図6において 、内方摩擦部材、すなわちディスク26の内側に配置された摩擦部材が示されて いる。言うまでもなく、下記説明は外方摩擦部材、すなわちディスク26の外側 に配置された摩擦部材にも当てはまる。 摩擦部材/スプリング組立体がトルク抵抗部材24に設置され休止状態にある 時、多数の要素は図3及び図6に示す位置を占める。特に、スプリング40は休 止状態で予応力を受け、ブランチ44及び46で形成した反作用部分はトルク抵 抗部材24に形成した凹状円形部分32の端縁に当接し、作用部分42は支持板 12の凸状円形部分18に形成した開口36の壁に力を発揮する。より詳細には 、トルク抵抗部材24の凹状円形部分32は構造上限られた開度を有し、端縁又 はフランク60及び62(図6)によってトルク抵抗部材24の構造体の残部に 連結されており、これら端縁又はフランクにはスプリング40の反作用部分44 ,46が当接し、反作用部分のブランチ44及び46間の距離は凹状円形部分3 2の開度、すなわち凹状円形部分の端部を結合する(幾何学的用語の)弦よりも 大きい。 従って、スプリング40は凹状円形部分32の端縁又はフランク60及び62 と凸状円形部分18の開口36の壁との間で予応力を与えられ、ブランチ48及 び50は、図6の平面において例えば作用部分42の区域に頂点が配置される鋭 角を形成するような位置を占める。 従って、作用部分はこの角度の二等分線に沿って指向する力Fを開口36の壁 を介して摩擦部材10に発揮する。この力Fは互いに対して垂直な接線方向成分 及び半径方向成分を有する。半径方向成分はディスクの軸線に対してディスク2 6の外側に向かって指向し、ディスク26の軸線から最も離れた点で凸状円形面 22を凹状円形面32に接触せしめる。 接線方向成分は図3に矢印Aで示す車両の前進移動に一致するディスクの回転 方向に指向し、凸状円形面 22を凹状円形面32から円周方向に離隔せしめて円周方向間隙Bを形成する。 従って、摩擦部材10の前方における凸状円形面20は凹状円形面30の底部に 接触せしめられる。 車両が前方に走行しそして運転者がブレーキペダルを駆動すると、加圧流体が ブレーキモータ(図示しない)に連通され、このブレーキモータは摩擦材料のパ ッド14をディスク26の面に摺接させる力を支持板12に加える。他の摩擦部 材は反力によって又は他のブレーキモータによってディスクの他の面に摺接され る。 摩擦部材のパッド14をディスク26の面に係合させることは、ディスクの回 転を減速させる以外に、図3に矢印Aで示す車両の前進移動に一致する方向にデ ィスク26が回転している時に図3及び図6の右方に指向する制動力を摩擦部材 10に伝える結果となる。トルク抵抗部材内での本発明によるスプリング及び摩 擦部材の特殊の設計のため、この制動力は、摩擦部材上のスプリングによって休 止状態において発揮される前述した力Fと同一方向でこの方向に対して平行に発 揮される。従って、制動作用中、摩擦部材10はこの制動作用以前に既に占めて いた円周方向位置へ押圧される結果となる。 従って、本発明による摩擦部材/スプリング組立体はその作動位置に全く一致 する休止位置を有し、従っ て粗い路面あるいは不整路面のため相当の垂直加速度のような極限の応力の場合 でさえも、摩擦部材はこの位置を離れることがないことが理解できよう。 これに対し、車両が後退方向に走行している時、その速度は上述した極限の応 力が存在しない程十分に遅いと考えられる。従って、摩擦部材/スプリング組立 体は図3及び図6に示した休止位置を占める。摩擦材料のパッド14をディスク 26の面に係合させることは、図3及び図6の左方に指向する制動力を摩擦部材 10に伝える結果となる。 従って、この制動力はスプリング40によって発揮される力の接線方向成分に 抗して発揮され、面22の円周方向端部と面32の底部との間に存在する間隙B を吸収しようとする。図3及び図6の左方への移動中、スプリング40によって 発揮される力の半径方向成分は面22を面32の上方部分と常に接触状態に保つ 。同時に、摩擦部材10の前方延長部分16に形成した面20は、トルク抵抗部 材24に形成した面30の底部から離隔せしめられる。 このように、車両が後退方向に走行している間におけるブレーキの作動は、摩 擦部材10の円周方向変位を課し、この変位は面32及び22間に存在する常時 接触に続いてこれら面を清浄化するあるいは擦り磨く作用をなす。従って、車両 を長い間静止していたことから起こる錆の発生や泥の堆積は、車両が後退走行し ている間にブレーキが作動される度に、面32及び22の研磨そして同様に面2 0及び30の研磨によって即座に取り除かれる。 勿論、本発明は例として説明した実施例に限定されるものではなく、幾多の変 更をなし得ることが当業者には明らかであろう。 本発明は特にあらゆる他の型式のブレーキに用いることができ、特に上述した 型式ではあるが摩擦部材をキャリパ上に碇留したブレーキと同様に、制御装置を トルク抵抗部材に組込んで摩擦部材の各々に直接に作用する固定型ブレーキに用 いることができる。同様に、摩擦部材及びトルク抵抗部材の凹状及び凸状の対向 する面は逆にでき、すなわち凸状面をトルク抵抗部材に形成し、そして凹状面を 摩擦部材に形成することができる。また、ディスクブレーキは、摩擦部材の端部 の一方がトルク抵抗部材に形成した凹状面と相互作用する凸状面を形成する一方 、摩擦部材の他方の端部がトルク抵抗部材に形成した凸状面と相互作用する凹状 面を形成するように設計されてもよい。更に、摩擦部材及びトルク抵抗部材に形 成した凹状面及び凸状面の曲率半径は変えることができ、摩擦部材の前方端部に 関するか又は後方端部に関するかに応じて異なるようにしてもよい。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年10月27日 【補正内容】 請求の範囲 1 円周方向端部(16,18)をトルク抵抗部材(24)上に碇留且つ摺動す るように収容された支持板(12)を備えている少なくとも1つの摩擦部材(1 0)を包含し、制御装置がトルク抵抗部材に組付けられて摩擦部材(10)をブ レーキディスク(26)の対応する面に制動接触せしめ、摩擦部材(10)の円 周方向端部(16,18)のうちの少なくとも第1円周方向端部(18)がトル ク抵抗部材(24)に形成した対応する円形面(32)と碇留且つ摺動するよう に相互作用し得る少なくとも1つの円形面(22)を備え、一方の円形面(32 )が凹状で、他方の円形面(22)が凸状であり、凸状の面(22)の曲率半径 が凹状の面(32)の曲率半径よりも小さく、摩擦部材がトルク抵抗部材(24 )内に所定の円周方向間隙(B)をもって収容されていて、ディスクの回転方向 に応じて前記摩擦部材(10)がその第1円周方向端部(16)又は第2円周方 向端部(18)を介してトルク抵抗部材(24)上に碇留されることにそれそれ 一致する第1及び第2最端円周方向位置を占めることができ、スプリング(40 )が前記摩擦部材(10)を第1最端円周方向位置へ押圧してトルク抵抗部材( 24)に形成した円形面(32)に常時接触せしめ、スプリング(40)が凸状 円形部分(18)と相互作用する作用部分(42)と、凹状円形部分(32)と 相互作用す る反作用部分(44,46)とを包含している車両用ディスクブレーキにおいて 、反作用部分(44,46)か凹状円形部分(32)のフランク(60,62) と相互作用し、スプリングの作用部分か凸状円形部分(18)に形成した開口( 36)と相互作用し、且つ、摩擦部材(10)の支持板(12)に、接線方向成 分と、この接線方向成分に垂直でディスク(26)の外側に向かって指向する半 径方向成分とを有する力を発揮し、スプリング(40)によって発揮される力の 接線方向成分が、車両の前進移動(A)に一致するディスク(26)の回転方向 に指向することを特徴とするディスクブレーキ。 2 請求項1記載のディスクブレーキにおいて、スプリング(40)が金属ワイ ヤから作られ、スプリング(40)の作用部分(42)か凸状円形部分(18) に形成した開口(36)を貫通する中央ブランチ(42)で形成され、反作用部 分(44,46)か、中央ブランチ(42)に対して実質的に平行且つ対称で凸 状円形部分(18)を囲繞する2つのブランチ(44,46)で形成されている ことを特徴とするディスクブレーキ。 3 請求項2記載のディスクブレーキにおいて、スプリング(40)の作用部分 (42)を形成する中央ブランチ(42)の各端部がアーム(48,50)によ って略直角に延長され、アーム自体が反作用部分(44,46)を形成するブラ ンチ(44,46)によって略 直角に延長され、ブランチ自体が中央ブランチ(42)に向かって指向する末端 部分(54,56)によって略直角に延長されていることを特徴とするディスク ブレーキ。 4 請求項1記載のディスクブレーキにおいて、スプリング(40)が、凸状円 形部分(18)に形成した開口(36)に入り込む2つの平行なストランド部分 (42a,42b)から成る作用部分(42)を形成するように中間で折り返さ れた金属ワイヤの連結セグメントから形成され、2つのストランド部分(42a ,42b)がU字形連結部分(52)によってそれらの端部の一方を連結され、 各ストランド部分(42a,42b)の他方の端部がアーム(48,50)によ って略直角に延長され、アーム自体が反作用部分(44,46)を形成するブラ ンチ(44,46)によって略直角に延長されていることを特徴とするディスク ブレーキ。 5 請求項4記載のディスクブレーキにおいて、反作用部分(44,46)を形 成する少なくとも1つのブランチ(44,46)が、U字形連結部分(52)に 向かって指向する末端部分(54,56)によって略直角に延長されていること を特徴とするディスクブレーキ。 6 請求項5記載のディスクブレーキにおいて、作用部分(42)及び反作用部 分(44,46)が実質的 に同じ平面内にあり、U字形連結部分(52)がこの平面に対して略垂直に延び ていることを特徴とするディスクブレーキ。 7 車両用ディスクブレーキの摩擦部材(10)及びスプリング(40)の組立 体において、この組立体が請求項1ないし6のいずれか1項記載のディスクブレ ーキを構成してなることを特徴とする摩擦部材及びスプリングの組立体。
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 せしめている摩擦部材及びスプリングの組立体に関す る。本発明によると、スプリング(40)は凸状円形部 分(18)に形成した開口(36)と相互作用する作用 部分(42)と、凹状円形部分(32)の端縁(60, 62)と相互作用する反作用部分(44,46)とを包 含する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 車両用ディスクブレーキ用の摩擦部材(10)及びスプリング(40)の組 立体であって、ディスクブレーキのトルク抵抗部材(24)上に円周方向端部( 16,18)を介して碇留且つ摺動するように収容された支持板(12)を包含 し、支持板(12)の少なくとも一方の円周方向端部(18)がトルク抵抗部材 (24)に形成した円形面(32)と碇留且つ摺動するように相互作用する円形 面(22)を備え、一方の円形面(32)が凹状で、他方の円形面(22)が凸 状であり、凸状の面(22)の曲率半径が凹状の面(32)の曲率半径よりも小 さく、摩擦部材(10)がトルク抵抗部材(24)内に所定の円周方向間隙(B )をもって収容されていて、ディスクの回転方向に応じて摩擦部材(10)がそ の第1円周方向端部(16)又は第2円周方向端部(18)を介してトルク抵抗 部材(24)上に碇留されることにそれぞれ一致する第1及び第2最端円周方向 位置を占めることができ、スプリング(40)が摩擦部材(10)を第1最端円 周方向位置へ押圧してトルク抵抗部材(24)に形成した円形面(32)に常時 接触せしめている摩擦部材及びスプリングの組立体において、スプリング(40 )が凸状円形部分(18)に形成した開口(36)と相互作用する作用部分(4 2)と、凹状円形部分(32)の端縁(60,62)と相互作用する反作用部分 (44,46) とを包含することを特徴とする摩擦部材及びスプリングの組立体。 2 請求項1記載の組立体において、スプリング(40)の作用部分(42)が 摩擦部材(10)の支持板(12)に、接線方向成分と、この接線方向成分に垂 直でディスク(26)の外側に向かって指向する半径方向成分とを有する力を発 揮することを特徴とする組立体。 3 請求項2記載の組立体において、スプリング(40)によって発揮される力 の接線方向成分が、車両の前進移動(A)に一致するディスク(26)の回転方 向に指向することを特徴とする組立体。 4 請求項1記載の組立体において、スプリング(40)が金属ワイヤから作ら れ、スプリング(40)の作用部分(42)が凸状円形部分(18)に形成した 開口(36)を貫通する中央ブランチ(42)で形成され、反作用部分(44, 46)が、中央ブランチ(42)に対して実質的に平行且つ対称で凸状円形部分 (18)を囲繞する2つのブランチ(44,46)で形成されていることを特徴 とする組立体。 5 請求項4記載の組立体において、スプリング(40)の作用部分(42)を 形成する中央ブランチ(42)の各端部がアーム(48,50)によって略直角 に延長され、アーム自体が反作用部分(44,46)を形成するブランチ(44 ,46)によって略直角に延長され、ブランチ自体が中央ブランチ(42)に向 かっ て指向する末端部分(54,56)によって略直角に延長されていることを特徴 とする組立体。 6 請求項1記載の組立体において、スプリング(40)が、凸状円形部分(1 8)に形成した開口(36)に入り込む2つの平行なストランド部分(42a, 42b)から成る作用部分(42)を形成するように中間で折り返された金属ワ イヤの連結セグメントから形成され、2つのストランド部分(42a,42b) がU字形連結部分(52)によってそれらの端部の一方を連結され、各ストラン ド部分(42a,42b)の他方の端部がアーム(48,50)によって略直角 に延長され、アーム自体が反作用部分(44,46)を形成するブランチ(44 ,46)によって略直角に延長されていることを特徴とする組立体。 7 請求項6記載の組立体において、反作用部分(44,46)を形成する少な くとも1つのブランチ(44,46)が、U字形連結部分(52)に向かって指 向する末端部分(54,56)によって略直角に延長されていることを特徴とす る組立体。 8 請求項6記載の組立体において、作用部分(42)及び反作用部分(44, 46)が実質的に同じ平面内にあり、U字形連結部分(52)がこの平面に対し て略垂直に延びていることを特徴とする組立体。 9 円周方向端部(16,18)をトルク抵抗部材(24)上に碇留且つ摺動す るように収容された少なくとも1 つの摩擦部材(10)を包含し、制御装置がトルク抵抗部材に組付けられて摩擦 部材(10)をブレーキディスク(26)の対応する面に制動接触せしめ、摩擦 部材(10)の円周方向端部(16,18)のうちの少なくとも第1円周方向端 部(18)がトルク抵抗部材(24)に形成した対応する円形面(32)と碇留 且つ摺動するように相互作用し得る少なくとも1つの円形面(22)を備え、一 方の円形面(32)が凹状で、他方の円形面(22)が凸状であり、凸状の面( 22)の曲率半径が凹状の面(32)の曲率半径よりも小さく、摩擦部材がトル ク抵抗部材(24)内に所定の円周方向間隙(B)をもって収容されていて、デ ィスクの回転方向に応じて前記摩擦部材(10)がその第1円周方向端部(16 )又は第2円周方向端部(18)を介してトルク抵抗部材(24)上に碇留され ることにそれそれ一致する第1及び第2最端円周方向位置を占めることができ、 スプリング(40)が前記摩擦部材(10)を第1最端円周方向位置へ押圧して トルク抵抗部材(24)に形成した円形面(32)に常時接触せしめている車両 用ディスクブレーキにおいて、摩擦部材(10)及びスプリング(40)が請求 項1ないし8のいずれか1項に記載の組立体を形成していることを特徴とするデ ィスクブレーキ。
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