JPH0842028A - 木造建築物 - Google Patents

木造建築物

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Publication number
JPH0842028A
JPH0842028A JP19748394A JP19748394A JPH0842028A JP H0842028 A JPH0842028 A JP H0842028A JP 19748394 A JP19748394 A JP 19748394A JP 19748394 A JP19748394 A JP 19748394A JP H0842028 A JPH0842028 A JP H0842028A
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JP
Japan
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rubber
damping material
floor
vibration
damping
Prior art date
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Pending
Application number
JP19748394A
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English (en)
Inventor
Tetsuyuki Hattori
哲幸 服部
Yoshikazu Matsuda
芳和 松田
Yasuhiro Obara
庸博 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication of JPH0842028A publication Critical patent/JPH0842028A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 床衝撃音の低減を図り、特には下階で不快な
低周波数域の重量床衝撃音の低減を図る。 【構成】 壁に施設される胴縁若しくはぬきであって、
少なくとも室内側に施設される胴縁若しくはぬきを構成
する材料の一部又は全部が制振材料からなることを特徴
とする木造建築物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は木造建築物に関し、特
に木造建築物の2階床又は3階床で発生する床衝撃音、
特に重量床衝撃音(JIS−A−1419、JIS−A
−1418)を効果的に遮断する壁構造を持つ木造建築
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の木造建築物の壁構造は柱で構成さ
れる骨組みの壁空間内や表面に土壁を塗り込めたり、ガ
ラスウールやウレタン発泡体のような断熱材を止着し、
さらに木質材料である角材を掛け渡してその上から室内
側であれば内部仕上材を配設し、室外側であれば外部仕
上材である外装材を配設していた。ここで、壁構造が真
壁であれば内部仕上材を配設する上記角材はぬきと呼ば
れ、柱などを横に貫いて構造的に固める平たい横木、く
さびなどで固定する構造材が用いられる。又、壁構造が
大壁であれば室内側の柱が内部仕上材によっておおいか
くされる様に配設され、上記角材は胴縁と呼ばれ柱、梁
などに釘止めされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の木造
建築物は2階床や3階床を防音、防振構造にするため、
天井のみに注目して遮音シートや制振マット等をフロア
ーの下に張設するなどの防音対策をとっていた。しか
し、上記の対策だけでは床衝撃音、特に重量床衝撃音
(JIS−A−1419)を遮音等級としてL−65、
好ましくはL−60に低減させることができないという
問題がある。
【0004】すなわち、上記した遮音シート、制振マッ
トあるいは遮音フローリングは制振作用によりある程度
振動伝播による中高周波数域の軽量床衝撃音を減衰する
効果はあるものの、床衝撃音のうち例えば子供が床を飛
び跳ねたりしたときなどに発生する低周波数域の重量床
衝撃音を低減する効果は低い。この低周波数域の重量床
衝撃音は中高周波数域の軽量床衝撃音と比較して下階に
いる人にとっては不快な音であるにもかかわらず、その
対策は十分になされていないのが現状であり、その改善
が望まれていた。本願発明は上記の問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的は、床衝撃音の低減
を図り、特には下階で不快な低周波数域の重量床衝撃音
の低減を図ることができる壁構造を持った木造建築物を
見出すことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は上記の課題を
解決するためになされたもので、従来のように床構造の
みを検討するのではなく、壁に注目して行なった。すな
わち、壁に施設される胴縁、若しくはぬきであって、少
なくとも室内側に施設される胴縁若しくはぬきを構成す
る材料の一部又は全部が制振材料からなる木造建築物を
要旨とするものである。
【0006】ここで、制振材料とは強制加振時に入力エ
ネルギーの一部を熱に変換したり、その他振動吸収する
形で振動を減衰させる効果を持つ材料のことであり、具
体的にアスファルトシート、天然ゴム、シリコーンゴ
ム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ス
チレンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、オレフィン系合成ゴム、
ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマ
ー、酢酸ビニル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂など
粘弾性材料がある。
【0007】これらの制振材料を木材などからなる木質
角材に積層した制振胴縁又は制振ぬきは柱、間柱等にか
け渡して固定する。固定する際は制振材料の面を柱や間
柱に直接あてがう様に固定するのが好ましい。又、部分
的に制振材料を有するぬき、胴縁の場合は、ちょうど柱
や間柱にあてがう部分が制振材料になるようにする。こ
のように部分的に制振材料を使用することにより、高価
な制振材料を機能を落とさず、節約することができると
同時に、従来の木造軸組構造の柱ピッチが910mmな
どの確立された寸法になっているので、種類を統一しや
すいなどのメリットがある。この場合、柱や間柱などに
制振材料のみを先に固定しておき、その上に木材などの
木質材料をあてがって固定し、制振胴縁や制振ぬきを構
成する木造建築物も当然本願発明の範囲に入る。柱等に
制振材料を固定する方法は制振材料自身の接着力あるい
は別の接着剤を用いて接着固定するか釘止めで行なう。
制振材料に木質材料を積層して制振胴縁又は制振ぬきを
作成するのも上記の方法と同様に行なう。制振材料に木
質材料を積層することの利点は、内部仕上材、外部仕上
材、を釘で打ちつけて簡単に固定できることで、制振材
料のみの釘打ち困難性は解消される。但し、仕上材の固
定を釘を使用せずに接着工法で行うのであれば、制振材
料のみの胴縁又はぬきにできる。
【0008】本願発明の壁構造を有する木造建築物の2
階床又は3階床で発生する衝撃音の遮断特性は従来の木
造建築物に比べ格段の防音効果があるが、2階床又は3
階床に床パネルを敷設することによって床の高剛性と壁
の制振性の相互作用で重量床衝撃音遮断特性が更に向上
する。床パネルは、それ自身で平面を維持できる程度の
強さを持った板状のもので、ユニット化されているもの
であるが根太の役割を持たせた縦枠材と横枠材を面材で
サンドイッチ構造とし、内部は枠材のみの空洞としたパ
ネルであっても十分効果がある。
【0009】又、床パネルの枠材で囲まれた空洞の中に
ペーパーハニカム、アルミニウムハニカム、ステンレス
ハニカム、カーボンファイバー強化プラスチック(CF
RP)ハニカム等のハニカム芯材を装着し、その表面と
裏面に接着剤を塗布したり、プリプレグを張設し面材で
サンドイッチ構造体とした床パネルを用いると更に効果
がある。その他、床パネルの構造として枠材と表裏両面
の面材で囲まれた中にグラスウールやロックウール等の
吸音材を挿入したものでもよい。その他、気泡コンクリ
ートなどからなる窯業系パネルも床パネルとして使用で
きる。
【0010】
【作用】従来の木造建築においては2階床又は3階床で
発生した床衝撃音、特に重量床衝撃音は根太、床梁を伝
わり桁、胴差しを通って柱に伝達される。従って下階の
壁は桁、柱から胴縁、ぬきを介して衝撃振動を受け、天
井から直接ひびく衝撃音の他に、このように回りの壁か
らひびく衝撃音の音圧は全体の30%〜50%になる。
本願発明の木造建築物はこのように回りの壁から放射す
る階上の衝撃による音圧に注目し、柱や桁等に伝達して
来た衝撃振動音を制振材料をそなえた胴縁、ぬきで振動
エネルギーを吸収する作用をもたせた。
【0011】
【実施例】以下、本願発明の実施例を図面を使って説明
する。 (実施例1)図1は本願発明の木造建築物を構成する壁
(大壁)の斜視図である。図1に示すように制振胴縁1
2は断面寸法25mm×45mmで、これを構成する制
振材料12aは断面寸法5mm×45mmのアスファル
トシートと、断面寸法が12mm×45mmの木質材料
12bを積層したものを制振胴縁とした。壁内には発泡
ウレタン製の断熱材5を張設した。衝撃音発生源である
2階の床組みは図5に示すように910mmピッチで床
梁11を張り、その上に断面寸法45mm×65mmの
根太14を455mmピッチで組み、更にその上にフロ
アー(図示せず)を張設した。このように敷設された2
階床の5箇所のポイントについてJIS−A−1418
の方法で重量床衝撃音レベルを測定した。測定の結果、
重量床衝撃遮音等級(JIS−A−1419)はL−6
5となった。制振性を持たない従来の胴縁を用いて同じ
測定をするとL−75が得られた。
【0012】(実施例2)実施例1の制振材料をアスフ
ァルトシートから95%のオープンセル構造を持つ半硬
質ポリウレタンフォームに変えた他は実施例1と同じ条
件で重量床衝撃音レベルを測定した。測定の結果、重量
床衝撃遮音等級(JIS−A−1419)はL−65で
あった。
【0013】(実施例3)図2は本願発明の木造建築物
を構成する壁(大壁)の斜視図である。図2に示すよう
に制振胴縁12は間柱及び柱に固定される部分にのみ制
振材料12aとしてスチレンブタジエンゴムが木質材料
12b(断面寸法20mm×45mm)と一体に装着さ
れている。その他は実施例1と同じ条件にして重量床衝
撃音レベルを測定した。測定の結果、重量床衝撃遮音等
級(JIS−A−1419)はL−65であった。
【0014】(実施例4)図3は本願発明の木造建築物
を構成する壁(真壁)の斜視図である。図3に示すよう
に制振ぬき4は断面寸法25mm×90mmで、これを
構成する制振材料4aは断面寸法5mm×90mmの天
然ゴムと、同じく断面寸法が20mm×90mmの木質
材料4bで、これらを積層したものを制振ぬきとした。
壁内には発泡ポリスチレン製の断熱材5を張設した。衝
撃音発生源は実施例1と同じ条件にして重量床衝撃音レ
ベルを測定した。測定の結果、重量床衝撃遮音等級(J
IS−A−1419)はL−65となった。
【0015】(実施例5)図4は本願発明の木造建築物
を構成する壁(真壁)の斜視図である。図4に示すよう
に制振ぬき4は間柱及び柱に固定される部分にのみ制振
材料4aとしてポリイソプレンゴムが木質材料4b(断
面寸法20mm×45mm)と一体に装着されている。
その他は実施例1と同じ条件にして重量床衝撃音レベル
を測定した。測定の結果、重量床衝撃遮音等級(JIS
−A−1419)はL−65であった。
【0016】(実施例6)実施例1の壁構造と図6に示
すように根太(断面寸法45mm×65mm)を兼ねる
縦枠材8bの表裏両面を面材(9mm厚の構造用合板)
8aでサンドイッチ構造にした床パネル8を敷設し、そ
の上からフローリングを張った衝撃音発生源である2階
の床構造を組み合わせて、2階床の5箇所のポイントに
ついてJIS−A−1418の方法で重量床衝撃音レベ
ルを測定した。測定の結果、重量床衝撃遮音等級(JI
S−A−1419)はL−60であった。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように、本願発明の木造建
築物は2階床又は3階床の床衝撃に対する下階の防音を
壁構造に注目して、従来から防音対策がおくれていた木
造軸組の建築物において重量床衝撃遮音等級(JIS−
A−1419)をL−60まで改善できるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る制振胴縁を配した木造建築物の
壁構造(大壁)の一例を示した斜視図である。
【図2】本願発明に係る制振胴縁を配した木造建築物の
壁構造(大壁)の一例を示した斜視図である。
【図3】本願発明に係る制振ぬきを配した木造建築物の
壁構造(真壁)の一例を示した斜視図である。
【図4】本願発明に係る制振ぬきを配した木造建築物の
壁構造(真壁)の一例を示した斜視図である。
【図5】本願発明に係る木造建築物の2階床又は3階床
の軸組構造を示す斜視図である。
【図6】本願発明に係る木造建築物の2階床又は3階床
に床パネルを敷設した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 柱 2 間柱 3 胴縁 4 制振ぬき 5 断熱材 6 内部仕上材 7 外部仕上材 8 床パネル 8a 面材 8b 根太を兼ねる縦枠材 9 火打ち梁 10 胴差し 11 床梁 12 制振胴縁 12a 制振材料 12b 木質材料 13 防水紙 14 根太
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 2/56 631 A 6951−2E 651 M 6951−2E 1/98 E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴縁若しくはぬきが壁に施設されてなる
    木造建築物であって、少なくとも室内側に施設される胴
    縁若しくはぬきを構成する材料の一部又は全部が制振材
    料からなることを特徴とする木造建築物。
  2. 【請求項2】 前記胴縁若しくはぬきは、その柱や間柱
    にあてがう部分が制振材料になるように構成されてなる
    請求項1記載の木造建築物。
  3. 【請求項3】 前記胴縁若しくはぬきは、制振材料に木
    質材料を積層して形成されてなる請求項1記載の木造建
    築物。
  4. 【請求項4】 前記制振材料がアスファルト、天然ゴ
    ム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴ
    ム、ブチルゴム、スチレンゴム、ポリブタジエンゴム、
    ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、オレフ
    ィン系合成ゴム、ウレタン系エラストマー、ポリエステ
    ル系エラストマー、酢酸ビニル系樹脂、アクリル酸エス
    テル系樹脂の1種又は2種以上から構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の木造建築物。
JP19748394A 1994-07-29 1994-07-29 木造建築物 Pending JPH0842028A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101019595B1 (ko) * 2009-02-10 2011-03-09 신은성 기둥벽체

Cited By (1)

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