JP2569482Y2 - 隣戸間の界壁構造 - Google Patents

隣戸間の界壁構造

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JP2569482Y2 JP1989143733U JP14373389U JP2569482Y2 JP 2569482 Y2 JP2569482 Y2 JP 2569482Y2 JP 1989143733 U JP1989143733 U JP 1989143733U JP 14373389 U JP14373389 U JP 14373389U JP 2569482 Y2 JP2569482 Y2 JP 2569482Y2
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正義 石橋
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、隣戸間の界壁構造に関し、より詳しくは、
隣戸間の界壁における制振技術に関するものである。
〔従来の技術〕
隣戸間の界壁構造の一つとして、コンクリート戸境壁
の両壁面に、壁パネル取り付け面を面一にするように適
宜パッキンを介して格子状の木軸下地(胴縁)を設ける
と共に、当該木軸下地の壁パネル取り付け面に壁パネル
を止着させた所謂中空二重壁の界壁構造が広く知られて
いる。
〔考案が解決しようとする課題〕
かゝる界壁構造においては、コンクリート戸境壁自体
が質量的な遮音機能を有するものの、コンクリート戸境
壁と壁パネルとの間に存在する中空部が空気ばねとして
働いて壁パネルの発音性を高め、更に、前記木軸下地が
壁パネル自体の振動で発生した音をコンクリート戸境壁
に伝播する橋の役割を果たし、共鳴透過現象によって音
の低周波域での遮音欠損が知られている。
この隣戸間の界壁構造における遮音欠損の改善策とし
て、木軸下地を含む界壁の仕上げ寸法を増大させた
り、壁パネルの重畳を重くしたり、格子状の木軸下
地の間隔を大きくしたり、コンクリート戸境壁と壁パ
ネルとの間の中空部にグラスウール等の吸音材を充填さ
せたりする等の手段が考えられるのであるが、の手段
では室内の有効面積が減少する点で問題があり、,
の手段では施工性の面で問題があり、の手段では界壁
構造の剛性(仕上げ層の剛性)が低下する点で問題があ
る。
特に、前記壁パネルとして石膏ボード板を用いる場合
は、当該石膏ボード板が性状的に壁面振動が125〜200Hz
の1/1オクターブ帯域中心周波数(Hz)で励振し易いこ
とから、低周波域での遮音欠損改善の要望が高いもので
あった。
本考案は、かゝる実情に鑑みて成されたものであっ
て、前記コンクリート戸境壁の暑さを従来通りとしなが
ら、簡単な改良によって遮音性能を大幅にアップした、
しかも、経済的で、施工や施工管理も容易な界壁構造を
提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本考案では、隣戸間の
コンクリート戸境壁の両壁面に木軸下地を取り付けると
共に、当該木軸下地の壁パネル取り付け側の面の適宜箇
所に制振部材を設け、かつ、この制振部材に壁パネルを
当接させる状態で当該壁パネルを前記木軸下地に止着し
ている。
〔作用〕
上記の特徴構成によれば、壁パネルと木軸下地との間
に介在された制振部材が壁パネル自体の振動を抑止させ
るように働くことで、コンクリート戸境壁と壁パネルと
の間の中空部による空気ばねの機能が低下し、延いて
は、壁パネル自体の発音性が低下する。
また、界壁一方の壁パネルで生じた壁面振動は制振部
材によって一次減衰され、この減衰された振動が木軸下
地を通してコンクリート戸境壁に伝わり、これが隣戸の
木軸下地から制振部材に伝達されて二次減衰され、この
二度にわたって吸収減衰された振動が隣戸の壁パネルに
伝播されるもので、前記コンクリート戸境壁自体の質量
的な遮音機能に加えて、前記空気ばねの機能低下と二度
にわたる振動減衰が相乗することで、隣戸間の界壁構造
における遮音性能の大幅アップが達成される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図は隣戸間の界壁構造の一部を示
し、コンクリート戸境壁1の両壁面に、縦胴縁2aと横胴
縁2bを格子状に組んだ木軸下地2を取り付けると共に、
当該木軸下地2の取り付けに際し、前記コンクリート戸
境壁1の壁面と木軸下地2との間に適宜パッキンaを介
在させて、前記木軸下地2の壁パネル取り付け側の面を
可及的に面一に施工し、かつ、前記木軸下地2の縦横の
胴縁2a,2bにおける壁パネル取り付け側の面部の略全面
に、両面テープや接着剤あるいは釘打ち等の手段でテー
プ状の制振部材3を取り付け、この制振部材3に当接さ
せる状態で、例えば石膏ボード板等の壁パネル4を釘打
ち等の手段で前記木軸下地2に止着させてある。
前記制振部材3は、例えば、軟質の塩化ビニルを基材
とした厚みが2〜3mmのしなやかなシートが好適に用い
られる。
そして、この実施例では、シートを、幅が胴縁2a,2b
の幅と略同寸で、かつ、長さが相隣る二本の縦胴縁2a,2
a間における横胴縁2bの長さの約二倍のテープ状に切断
したものを制振部材2の基本にしている。より具体的に
は、前記縦横の胴縁2a,2b間の寸法が425mmである木軸下
地2を対象にした場合において、30mm幅のシートを840m
m長さに切断したテープ状制振部材3を基本にして、こ
の基本長さの制振部材3を縦胴縁2a用に用いると共に、
当該基本長さの制振部材3を二分割したものを横胴縁2b
用に用いるようにしている。尚、横胴縁2b,2b間の寸法
が425mmであるのに対して、この横胴縁2bに用いられる
二分割テープの長さが420mmであって、両者間に5mmの寸
法の差があるが、この寸法差は調整のために有せしめて
いるものである。
上記の構成によれば、前記制振部材3が壁パネル4自
体の振動を抑止させるように働くことで、コンクリート
戸境壁1と壁パネル4との間の中空部による空気ばねの
機能が低下し、延いては、壁パネル4自体の発音性が低
下する。
また、界壁一方の壁パネル4で生じた壁面振動は制振
部材3によって一次減衰され、この減衰された振動が木
軸下地2を通してコンクリート戸境壁1に伝わり、これ
が隣戸の木軸下地2から制振部材3に伝達されて二次減
衰され、この二度にわたって吸収減衰された振動が隣戸
の壁パネル4に伝播される。
而して、前記コンクリート戸境壁1自体による質量的
な遮音機能と、前記空気ばねの機能低下による壁パネル
4自体の発音性の低下、ならびに、前記制振部材3によ
る前後二段にわたる振動の吸収減衰が行われることで、
隣戸間の界壁構造における遮音性能の大幅アップが達成
される。
因に、前記制振部材3を介在させた界壁構造と制振部
材3を介在させない界壁構造における遮音性能を比較す
べく、或る1/1オクターブ帯域中心周波数での隣戸間の
平均音圧レベル差を測定したところ、第3図に示すよう
に、前記制振部材3を介在させない界壁構造では、符号
bで示すD−40レベルの遮音性能を示すのに対して、前
記制振部材3を介在させる界壁構造では、符号cで示す
ように、1/1オクターブ帯域中心周波数が125Hzの場合に
平均音圧レベル差が27dBとなって、遮音性能がD−43レ
ベル程度にアップし、同250Hzの場合に同38dBとなって
遮音性能が符号dで示すようにD−45レベル程度にアッ
プし、同500Hz以上では平均音圧レベル差が飛躍的に大
となって、遮音性能が符号eで示すようにD−50レベル
を大きく上回る好結果が得られたのであり、特に、前記
壁パネル4を石膏ボード板とする場合の低音域での遮音
面において好適であることが明らかとなった。
上記の好結果が得られたことは即ち、前記コンクリー
ト戸境壁1の厚さを厚くして質量的な遮音機能を大とし
たことに匹敵し、而して、コンクリート戸境壁1の厚さ
を従来通りにしながら、単に制振部材3を介在させるだ
けで遮音性能をアップさせることができたのである。
尚、前記制振部材3をテープ状のものにして、これを
縦横の胴縁2a,2bの全面に取り付けているが、例えば縦
横の胴縁2a,2bが交叉する面部や交叉部を除く面部に取
り付ける等に変形可能である。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案による隣戸間の界壁構造に
よれば、従来構造の界壁そのものが有する遮音機能に加
えて、制振部材による壁パネル自体の発音性の低下と前
後二段にわたる振動の吸収減衰を相乗させることで、コ
ンクリート戸境壁の厚さを従来通りとしながらも、隣戸
間での遮音性能の大幅アップを達成できるに至ったので
ある。
殊に、本考案によれば、制振部材を木軸下地に設ける
ので、制振部材の使用量が少なくて経済的であるにもか
かわらず、施工やその管理が容易であって、遮音性能改
善の信頼性が高いという効果がある。即ち、制振部材の
使用量を減少して経済性を確保するためには、壁パネル
の木軸下地と対向する箇所に制振部材を貼着することも
考えられるが、実際の施工では、躯体のコンクリート床
の不陸等に起因する木軸下地の誤差があり、壁パネルに
貼った制振部材が木軸下地と一致しないケースが生じ
る。この場合、制振部材を正しい位置に貼り直す面倒な
作業が必要となるが、制振部材と木軸下地の位置が一致
していないことの確認そのものが容易でなく、また、壁
パネルを木軸下地に取り付けてしまうと、制振部材が正
しい位置に貼り直されているか否かの確認は殆ど不可能
であって、制振部材と木軸下地の位置が一致しないま
ま、施工されてしまう可能性があり、遮音性能を確保で
きないことがあり得る。この点、木軸下地に制振部材を
貼着すれば、両者の位置ずれは、原理的に発生しないの
で、制振部材の貼り直し作業が不要になり、実際に所定
位置に制振部材が貼着されているか否かは、壁パネルの
取付け前であれば、一目瞭然であり、施工管理も容易で
あるため、確実に遮音性能を改善できるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は一部を破断した隣戸間の界壁構造の斜視図、第
2図は隣戸間の界壁構造の断面図、第3図は1/1オクタ
ーブ帯域中心周波数と平均音圧レベル差の関係を示すグ
ラフである。 1……コンクリート戸境壁、2……木軸下地、3……制
振部材、4……壁パネル。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣戸間のコンクリート戸境壁の両壁面に木
    軸下地を取り付けると共に、当該木軸下地の壁パネル取
    り付け側の面の適宜箇所に制振部材を設け、かつ、この
    制振部材に壁パネルを当接させる状態で当該壁パネルを
    前記木軸下地に止着して成る隣戸間の界壁構造。
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JPS6457308U (ja) * 1987-10-03 1989-04-10

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