JP2004132055A - 防音床構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】防音床構造1は、枠組壁工法による建築物の床基版2と、床基版2上の防音床部材3と、防音床部材3上の板状材の積層体からなる床上部構造体4とを備える。防音床部材3は、複数の防音床部材5からなり、各防音床部材5が床基版2上に所定の間隔で設置されている。防音床部材5は、少なくとも2種のバネ特性の異なる衝撃吸収部材6と、衝撃吸収部材6の上部及び下部の少なくとも一方を固定している支持部材7とを有する。衝撃吸収部材6は互いに所定の間隔で離間している。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、枠組壁工法により建築された建物の上階の床として、子供の飛び跳ね、走り回りに代表される振動により発生し下階へ伝わる重量床衝撃音を著しく改善する防音床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、重量床衝撃音は、軽量床衝撃音と並び、上、下階の騒音の代表例とされている。軽量床衝撃音は、衝撃源も軽量で衝撃力も小さいことから、床仕上材自体によって衝撃を吸収させることが現在広く普及し、軽量床衝撃対策はほぼ完了したと言える。
【0003】
RC造に代表される中高層建築物では、柱、梁、床、壁等の構造部材間の固定度が高く、床スラブ厚を増加させ重量増と剛性増を行うことで、容易に重量床衝撃音を低減できることが古くから知られ、現在でも、床スラブ厚の増加手段が広く普及している。
【0004】
ところが、枠組壁工法により建築される建物では、前記構造部材間の固定度は必然的に低固定度となるし、構造材の強度、コスト面から単に床をRC造並に重量と剛性を上げて対策できるものではない。そのため、枠組壁工法により建築された建物の重量床衝撃音対策について様々な研究が行われているが、今だ実用化に至っていない(例えば、特許文献1参照。)
【0005】
【特許文献1】
特開2002−188238号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、様々な提案を行い、近年ではかなり良いレベルまで対策ができることを実証している。
【0007】
しかし、如何なる建物の条件下でも、常に目標レベルの結果を得ようとすれば、目標レベルよりも更に1ランク良い結果を出す手段を見出す必要があり、かつ、現状の床基版自体を利用する手段でなければ基本的な設計変更を伴ってしまい、コスト面で広く普及できる製品から逸脱してしまう。この様な条件を満足する手段は何も知られていない。
【0008】
特に、重量床衝撃音は、衝撃源が重く、柔らかいため、衝撃力も大きくなり、かつ衝撃持続時間が長くなるという特徴を有する。また、発生騒音の特徴が、特に31.5Hz、63Hzという非常に低い周波数帯の音であるため、木造等の軽量な建築物では、重量床衝撃音を如何にして低減するかの対策に困難を極めている。
【0009】
本発明は、現状の枠組壁工法による建物の技術及び設計思想を変えることなく、前記建物の床に適用して、極端なコスト増もなく、重量床衝撃音レベルを、現状よりも2ランク以上安定して改善することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、枠組壁工法による建築物の床基版と、前記床基版上の防音床部材と、前記防音床部材上の板状材の積層体からなる床上部構造体とを備えている防音床構造において、前記防音床部材が複数の防音床部材からなり、前記各防音床部材が前記床基版上に所定の間隔で設置されており、前記各防音床部材が、少なくとも2種のバネ特性の異なる衝撃吸収部材と、前記各衝撃吸収部材の上部及び下部の少なくとも一方を固定している支持部材とを有しており、前記各衝撃吸収部材が互いに所定の間隔で離間している防音床構造に係るものである。
【0011】
本発明は、所定の床基版上に防音床部材を複数で任意間隔に設置し、前記防音床部材上に板状材を複数積層固定することにより、浮床構造となる床上部構造体を構成し、防音床構造としたものである。
【0012】
防音床部材は支持部材と複数の衝撃吸収部材とからなり、各衝撃吸収部材はバネ特性が異なる少なくとも2種以上から構成されている。防音床部材上の床上部構造体は、複数の板状材が積層固定されて形成されている。
【0013】
本発明では、床基版と防音床部材と床上部構造体の最下層の板状材との間には空間が形成され、壁と床上部構造体との間の隙間を介して床上の居室と連通しているのが好ましい。前記隙間は床仕上材と壁の納まり部に連通部を有する幅木で見えないようにすることができる。また、幅木は、床仕上材がフローリング材の場合は、その下部に床変位への追従性に優れたクッション材を設けることで、幅木を介しての床の振動が壁に入力されないようにすることもできる。
【0014】
また、本発明では、床仕上材がカーペットやクッションフロア材の場合には、床仕上材との納まり部には、通気性が確保されていれば、幅木の下部のクッション材はなくても良い。床仕上材が畳や薄畳の場合には、畳寄せに通気性を確保すればよい。また、幅木が上部幅木と下部幅木とから構成され、下部幅木が床面に固定されており、幅木を介して床の振動が壁に入力されないようになっていれば、クッション材はなくても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を構成する構成材を説明し、併せてその作用を説明する。
本発明で言う床基版とは、枠組壁工法により構築される床本体を言い、床根太及び床梁上に板材を固定したパネルである。床基版は防耐火上、無機質板を増貼りしたり、床基版自体の重量を増やしたりしたものであってもよい。
【0016】
防音床部材とは、複数の衝撃吸収部材と支持部材からなり、衝撃吸収部材は、バネ特性が異なる少なくとも2種以上のものからなり、かつ、支持部材に任意間隔で固定一体化してなるものであり、支持部材は衝撃吸収部材の上下の少なくとも一方にある。
【0017】
支持部材が一方にある場合の他方の衝撃吸収部材は、他の衝撃吸収部材より高さの低い物を除き、床基版又は床上部構造体の最下層の板状材と固定するための粘弾性体を有することができる。
【0018】
防音床部材は衝撃吸収部材が特に重要な構成材である。衝撃吸収部材のバネ特性は、大別して、線形バネ、デグレッシブバネ、プログレッシブバネ、定荷重バネに分けることができる。衝撃吸収部材の使用条件におけるバネ特性は2種以上を併用する。バネ特性は、その素材、配合処方、形状によっても調整することができる。
【0019】
衝撃吸収部材の素材としては、金属、粘弾性体、繊維質材、発泡体があり、単体若しくは併用して、1つの衝撃吸収部材として用いることができる。
【0020】
衝撃吸収部材は、床上部構造の浮床層の支持材として、供用期間中、常に、床上部構造を支え続けねばならないという過酷な条件をクリアーしなければ、床としての機能が果たせない。したがって、衝撃吸収部材が床本来の機能を満足するために具備すべき条件は、復元性に優れること、圧縮永久歪が少ないこと、化学的安定性に優れること、振動減衰性に優れることを何れも満足することである。特に重量床衝撃音に優れた床であるためには、更に衝撃吸収性能に優れること、衝撃反力を抑制できるという条件を満足しなければならない。
【0021】
そのためには、様々な材質を上記観点から選別、調整する必要があり、特に粘弾性体においては、相反する性質を如何にカバーし、目標性能を得るかという観点では、現在の本発明者の知見は、供用条件下でバネ特性が異なる少なくとも2種以上の衝撃吸収部材の併用が必須条件である。
【0022】
防音床部材として特に注意すべきは、重量床衝撃音に着目するあまり、床本来の性能である歩行感、長期耐荷重性、床振動の3点が悪化し易い点である。就中、床振動は、気付き難く、重要なチエックポイントとなる。つまり、衝撃吸収部材では、弾性成分を必要以上に作用させない工夫が求められ、粘性成分を充分に作用させる工夫が必要である。
【0023】
その手段としては、弾性要素に富む衝撃吸収部材を他の衝撃吸収部材よりも相対的に高さを低く設定すること等が挙げられる。
【0024】
防音床部材の形状としては、細長い形状で、後述の床上部構造体を形成する最下層の板状材の長辺と同程度の長さが良く、施工上の配置等を考慮すると、前記最下層の板状材の短辺と同程度の寸法も良い。また、施工上の配置や納まりから、防音床部材において、その両端から100mm程度の部分には、衝撃吸収部材のない部分を設けることで、支持部材のみ切断して衝撃吸収部材の総数を変化させないことで、重量床衝撃音の性能を安定化させることができる。
【0025】
二重床等で多用されている床端部の端根太は、本発明においては全く不要であり、端根太の代わりに防音床材を用いることで、床端部のタンスや本棚等の荷重に対しても、違和感もなく充分な安定性を得ることができる。つまり、床端部のみを荷重による変位の少ない部材で処理することにより、床端部より中央に入った部分では中央に向かってわずかながら床変位が大きくなる。つまり、床中央に向かって傾斜を作ることになり、タンスや本棚は倒れ易くなる。逆に、本発明のように防音床材のみで支持すれば、荷重変位差は少なく傾斜が生じないために、タンスや本棚は倒れ難くなる。
【0026】
次に、本発明で言う床上部構造体とは、前記防音床部材によって浮床構造となる部分であり、防音床部材上に横架固定された板状材の積層構造である。床上部構造体は板状材や遮音材を積層固定するものであり、遮音材は一般にビス固定が充分でないため、遮音材の上に他の板状材を載置して、板状材から下部板状材にビス固定する方が良い。このとき、板状材は下部板状材の継目とずらすようにし、下部板状材の長辺と長辺を直交させるように積層固定する方が良い。床上部構造体の最下層には、構成材の中で、曲げ剛性が最も高い板状体を用いるのが望ましい。
【0027】
前記手段を講じることにより、床上部構造体はより均一に一体化させることができる。床上部構造体の仕上面は、一般的に床仕上材として使用されているフローリンング材、クッションフロア、カーペット、畳等を用いることができ、床仕上材によって大きく重量床衝撃音は変化しないが、一般市販の床仕上材全てについての知見は無いので、床仕上材を決定する場合は予め確認をする必要がある。
【0028】
床上部構造体の施工に当っては、壁等の床と直交する部分との取り合いは、スペーサを所々に壁下部に仮止めし、床上部構造体の床仕上材を施工した段階で、スペーサを除去するか、又は床仕上面に合わせて切り取り、壁と床上部構造体との間に隙間を確保することが好ましい。これに対し、通気性を持たせた幅木や畳寄せを取り付けることにより、床上部構造体下の空気が床衝撃により圧縮されて太鼓現象が生じることを防止でき、床基版の振動を生じさせないため、騒音の悪化要因を解消できる。
【0029】
本発明にかかる幅木は振動変位追従機能を有することができる。かかる幅木は、下部に床の変位にすばやく追従するクッション材を設けたり、幅木の壁の取り付け側に粘着層付発泡体を設けたりすることにより、床振動を壁に伝えないようにすることができ、重量床衝撃音のバラツキを抑制し、悪化要因を解消する上で有効となる。
【0030】
また、かかる振動変位追従機能を有する幅木は、幅木固定具を用いて、床上部構造体に固定されたものとすることができる。この場合、幅木固定具は、幅木と壁との間に隙間を生じさせるようにし、好ましくは、床上部構造体と壁との間の通気量とほぼ等しい通気量を有するように隙間を形成する。
【0031】
好ましくは、幅木固定具は、幅木と壁との間の隙間を確保しつつ幅木に固定される幅木固定部と、床上部構造体に固定される床固定部とを有する。特に好ましくは、幅木固定具は、幅木固定部としての垂直部と、床固定部としての水平部とを有する断面L字型の形状からなる。かかる幅木固定具では、垂直部は幅木の裏面と固定され、水平部は床上部構造体を構成する床材の少なくとも1種に固定される。
【0032】
次に、本発明において、重量床衝撃音が大きく改善できる作用について説明する。
本発明の防音床構造では、床衝撃を受けると、第1の被衝撃体である床上部構造体は、均一に一体化されていることと、独立して変位し易い複数の防音床部材に支持されているため、広い範囲で床が変位する。このため、床変位量も小さく抑制される。即ち、衝撃力は広い面積に分散され、広い面積の床上部構造体でそれを動かすエネルギーが失われ、結果的に単位面積当りの衝撃力は小さく分散される。
【0033】
次に、第2の被衝撃体である防音床部材は、床上部構造体を少なくとも2つで支持しており、床上部構造体は板状材の積層体であるから、広い面積で床変位をする。つまり、本発明では、多くの防音床部材で床上部構造体の衝撃を吸収することになる。
【0034】
防音床部材は支持部材と多数の衝撃吸収部材とから構成され、支持材が衝撃吸収材の上に配置される場合は、支持部材は剛性があるので支持部材全体に曲げ応力がかかり、広い面積で変位することになり、衝撃力はここでも広い面積に分散される。支持部材の曲げ変位に伴って衝撃吸収部材も変形吸収を行い、1ケ当りの衝撃力は小さく分散される。この小さく分散された衝撃力が多数の点状で床基版に入力されることになる。
【0035】
また、支持部材が衝撃吸収部材の下にある場合は、床上部構造体の衝撃力を広い面積で受けることはできないが、多くの衝撃吸収部材で衝撃を吸収し、吸収しきれなかった衝撃力は点状で支持部材に入力されるが、床基版に固定されることにより曲げ抵抗の増した支持部材により衝撃エネルギーロスを行うと共に、床基版の板振動をも拘束することで床基版からの放射音量を減じる役目を行う。
【0036】
第3の被衝撃体である床基版は、前記の2通りの衝撃入力の何れかの入力経路で衝撃力が弱められた上で入力され、床基版の振動により放射音が発生し天井内に設けた吸音材で吸音され、かつ天井面の遮音材としての石膏ボード等で遮音され下階室内に重量床衝撃音として伝播する。
【0037】
床上部構造体下の空間は、壁と床上部構造体の間の隙間により、床衝撃時の空気圧縮がなくなり、太鼓現象を回避することができ、音性能の悪化要因を解消することができる。このとき、幅木又は畳寄せにも工夫して、幅木や畳寄せの通気性を確保しておけば、床上部構造体下の空間は室内と連通することとなり、美観上も違和感がない。
【0038】
幅木と壁との振動伝播による音性能の悪化要因を解消するには、幅木の下部を床面から離せばよい。また、幅木下部と床面の隙間を塞ぐ場合は、幅木が振動変位追従機能を有するように、例えば、幅木の下部に床の変位にすばやく追従するクッション材を設ければ良い。また、幅木の下部を床面と接触させる納まり部とする場合は、幅木が振動変位追従機能を有するように、幅木の壁面側にクッション層を設けるか、又は幅木を壁面に接触させずに床上部構造体に固定すればよい。
【0039】
本発明では床基版、防音床部材、上部床構造体が各々強固に固定されているため、衝撃反力による床の飛び上り現象による音性能の悪化も解消できている。
【0040】
また、本発明では、幅木を床上部構造に固定する幅木固定具を用いれば、床上部構造体と幅木とを壁から完全に離すことができ、更に、床上部構造体と壁との間の隙間が幅木の裏面で狭められるのを防止することができる。
【0041】
図面を参照して、本発明をより一層詳細に説明する。
図1は本発明の1例の防音床構造の断面図である。図2は図1の防音床構造の防音床部材の配置を示す平面略図である。図3は本発明の1例の防音床構造の床と壁の納まり部を示した断面図である。図4(a)は本発明にかかる1例の幅木の正面図であり、図4(b)は図4(a)の幅木のA−A断面図である。図5(a)は本発明の他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。図5(b)は本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【0042】
図6は本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。図7は図6で用いる幅木固定具の使用状態を示す正面図である。図8は本発明にかかる1例の幅木固定具の斜視図である。図9は本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【0043】
図10は本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。図11は本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。図12は本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【0044】
図1及び2に示すように、防音床構造1は、枠組壁工法による建築物の床基版2と、床基版2上の防音床部材3と、防音床部材3上の板状材の積層体からなる床上部構造体4とを備える。
【0045】
防音材3は、複数の防音床部材5からなり、各防音床部材5が床基版2上に所定の間隔で設置されている。防音床部材5は、少なくとも2種のバネ特性の異なる衝撃吸収部材6と、衝撃吸収部材6の上部及び下部の少なくとも一方を固定している支持部材7とを有する。衝撃吸収部材6は互いに所定の間隔で離間している。
【0046】
図2に示すように、床基版2の外周付近に防音床部材5Aを設け、床基版2の中央には、防音床部材5Bを、部屋長辺に平行に設けた根太(図では省略している。)に防音床部材5Bの長辺が直交する方向で配置する。
【0047】
例えば、床基版2は、210サイズの木材の根太2Aで15mm厚構造用合板2Bが固定され形成される。その上に設置される防音床部材5は、例えば、衝撃吸収部材6A,6Bと支持部材7から構成される。
【0048】
相対的に高さのに高い衝撃吸収部材6Aの床基版2側には粘弾性体8が設けられ、床基版2に粘着接着で固定されている。相対的に高さの低い衝撃吸収部材6Bには、粘弾性体はなく、わずかに床基版2から離れている。
【0049】
防音床部材5の上には、例えば、20mm厚パーチクルボード4Aが防音床部材5の支持材7にビス固定され、パーチクルボード4Aの上にアスファルト系高比重遮音材4Bが敷設され、その上に15mm厚パーチクルボード4Cが下層のパーチクルボード4Aにアスファルト系高比重遮音材4Bを介してビス固定され、床上部構造体4を構成する。この例では更に、床仕上材として、フローリング材4Dがフロアーネイルで固定され、床上部構造体4を形成している。
【0050】
床基版2の下は、例えば、天井スチル根太9に、2枚の石膏ボード10が固定され、独立天井11が形成され、天井11上には吸音材12が敷かれている。
【0051】
本発明では、防音床構造を所定の壁と組み合わせて防音構造として用いることができる。図3は防音構造の床と壁の納まり部を示した断面図である。この例の防音構造では、図3には示していないが、床基版の上に、複数の衝撃吸収部材と支持部材とからなる防音床部材が粘弾性体で固定されている点は図1と同様である。また、かかる防音床部材の上には、図3に示すように、下から、パーチクルボード4A、アスファルト系高比重遮音材4B、パーチクルボード4C及びフローリング材4Dが各々積層固定され、床上部構造体4が形成されている点も、図1と同様である。
【0052】
図3、図4に示す例では、床上部構造体4と壁13との間に隙間14が設けられ、床仕上材としてのフローリング材4Dに接するように幅木16が設けられ、壁13と防音床構造とからなる防音構造15が形成される。防音構造15では、床上部構造体4の下側空間と床上部構造体4の上側空間との通気が保たれる。
【0053】
幅木16には、表面の木材17の裏面の所々にパッキン材18が設けられており、パッキン材18の間が通気溝となる。又、表面の木材17とパッキン材18が一体となった形状の幅木としてもよい。正面図でほぼ中央にある横方向の開口部19は、通気溝と連通し居室に開口しており、床下空間と床上居室とを連通させている。幅木の上部は通常の幅木であればよく、特別な構造にする必要はない。
【0054】
幅木16の下部には、クッション材20が配置されている。クッション材20は、床仕上材と幅木との間に隙間を形成させずに、かつ床の振動が壁に入力されないように設けるものである。クッション材は、床仕上材の振動を絶縁する材質や振動変位に追従する材質ものが好ましく、ゴムや、不織布、フェルト、グラスウール、ロックウール等の多孔質材や、ゴムやポリマーを単独又は併用した発泡体を用いることができる。
【0055】
幅木の下部のクッション材は用いなくてもよい。図5(a)及び(b)はいずれもクッション材を用いない幅木の例である。図5(a)に示す防音構造21Aでは、フローリング仕上の場合に、幅木26を用いる。幅木26は下部にクッション材を有していない。また、図5(b)に示すような防音構造21Bでは、幅木26を用い、カーペットやクッションフロア材を床仕上材として用いることができる。カーペット23の場合は、フローリング仕上と異なり、一般的に幅木を取りつけた後にカーペットを施工するため、幅木に対してカーペットをつきつけるかたちの納まりとなる。このため、カーペット23と幅木26との間にはクッション材は設けられないが、カーペット自体クッション材としての役割を果たすため、床の振動が壁に入力されないようにすることができる。なお、カーペット23とパーチクルボード4Cとの間には、フェルト24とグリッパー25とが配置される。その他の幅木の構成は図3〜4と同様である。
【0056】
図6及び7に示す防音構造31は、幅木固定具32を用いて、幅木33を床仕上材としてのフローリング材4Dに接するように設ける例である。図7は図6の防音構造をB方向から見た正面図である。床基版の上に、複数の防音床部材が粘弾性体で固定され、かかる防音床部材の上に、パーチクルボード等からなる床上部構造体4が形成され、及び床上部構造体4と壁13との間に隙間14が設けられる点は、図3等の防音構造と同様である。
【0057】
この例では、幅木固定具32は、具体的には、図8に示すように、垂直部32Aと水平部32Bとを有する断面L字型の形状のL型金物からなることができる。幅木33は、上部幅木33Aと下部幅木33Bとからなることができる。幅木固定具の垂直部32Aは下部幅木33Bを固定し、水平部32Bはフローリング材4Dとパーチクルボード4Cとの間に固定される。なお、上部幅木33Aと下部幅木33Bとの間には、図3の防音構造と同様に、開口部33Cが形成される。
【0058】
かかる防音構造では、床上部構造体4と壁13とが完全に離れているため、床の振動を壁と完全に絶縁することができる。なお、図3のようにパッキン材18を介して幅木を壁に固定すると、パッキン材の部分で通気がしぼられ、隙間14の通気量が幅木の裏面で少なくなるが、図6のような納まり部の構造にすれば、幅木固定具32の垂直部32Aの分だけの細まりを考慮すればよく、床上部構造体4と壁13との間の隙間14の通気量を幅木の裏面でも確保することができる。
【0059】
図9の防音構造41は、図6に示すような幅木固定具32と幅木33とを、図5に示すような床上部構造22と組み合わせた例である。この例においても、床上部構造体22と壁13とが完全に離れており、床上部構造体22と壁13との間の隙間14の通気量を幅木の裏面でも確保することができる。
【0060】
図10に示すような防音構造51では、床上部構造体52の床仕上材を畳53とする。畳仕上の場合は、壁13と畳53との間に畳寄せ54を用い、畳寄せ54に通気部材55を設け、通気部材55からの通気を行う。通気部材55は、床仕上材の振動を絶縁し、振動変位に追従する材質のものが好ましく、不織布、フェルト、グラスウール、ロックウール等を用いることができるが、他の材質のものでも通気性があり、かつクッション性のあるものであれば何でも良い。また、畳を薄畳とした場合も同様な畳寄せとすればよい。
【0061】
図11に示すような防音構造61では、床上部構造体4の床仕上材をフローリング材4Dで代表して図示したが、特に床仕上材を限定するものではない。幅木62は一般に用いられる木質材やプラスチック材のものでよく、幅木62の下部のクッション材63が通気性を有し、かつ、床の振動絶縁性、振動変位追従性を有するものである。クッション材の材質としては、不織布、フェルト、グラスウール、ロックウール等の繊維系多孔質材、ゴムやポリマーを単独又は併用した発泡体、ゴムやポリマーのソリッド又は発泡体を粉砕し、単独又は混合してバインダーを粒子表面に付着して圧縮成型した多孔質材を用いることができる。
【0062】
図12に示すような防音構造71では、床上部構造体4の床仕上材をフローリング材4Dで代表して図示したが、特に床仕上材を限定するものではない。幅木62は一般に用いられる木質材やプラスチック材でよく、幅木62の下部とフローリング材4Dとの間は、見苦しくない程度に隙間72を設け、床下部との通気を確保している。
【0063】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
枠組壁工法で建築した建物において、上下階共6畳間を使用して実験する。
図1〜3に床構造断面を示すように、6畳間の長辺方向に断面210木材の根太で15mm厚構造用合板を支持して床基版を形成し、床基版下部は周囲の210木材で支持した天井スチール根太50×100に12.5mm厚石膏ボードを継ぎ目をずらして2層貼りして、石膏ボード上に55mm厚ロックウールが配置された独立天井を設ける。
【0064】
前記床基版上に防音床部材を図1及び2に示した如く、床基版外周と、床基版内に根太と直交方向で配置固定する。次に、壁下部に4mm厚合板100×500をスペーサとして約1m間隔で仮止めした後、防音床部材上に20mm厚パーチクルボードを防音床材の長辺方向に対し長辺方向を直交させてビス固定する。なお、ビス頭はパーチクルボード面より1〜2mm沈み込ませる。
【0065】
次に、アスファルト系高比重の遮音マット8×455×910をパーチクルボード上に敷き並べて、次に、最下層の20mm厚パーチクルボードの長辺に直交する方向に、15mm厚パーチクルボードを設置し、最下層20mm厚パーチクルボードにビス固定する。ビス頭はパーチクルボード面より1〜2mm沈み込むようにして固定する。
【0066】
次に、12mm厚フローリング材をフロアーネイルで固定し、前記スペーサを抜き取り図3に示した幅木を取り付けて供試する。
【0067】
比較例1
実施例1の床基版の状態で供試する。
【0068】
試験方法
実施例1の防音床構造及び比較例1の床構造の重量床衝撃音を測定する。試験はJIS−A−1418−2:2000に従って、衝撃力特性(1)の衝撃源を用いて行う。比較例1からの改善量を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
実施例1及び比較例1の実験結果を説明する。
実施例1の防音床構造は、通常の枠組壁工法の建物において、床基版に、防音床部材を床基版の根太に対し直交方向に設け、床周辺で壁に平行に防音床部材を配置し、防音床部材上に床上部構造体を壁との間に隙間を設けて施工し、壁と床仕上材との納まり部に、通気性のある幅木であって、床の働きに追従するクッション材を設けた幅木を用いたものである。比較例1の床構造は、実施例1の防音床構造の床基版のみの状態の床構造であり、通常の枠組壁工法の建物の重量床衝撃音の代表値として試験するものである。
【0071】
実施例1の防音床構造は、比較例1の床構造に比べ、63Hzで12bB、125Hzで13bB、250Hzで14bB、500Hzで10bB改善され、何れの周波数も10dB以上改善されており、その結果LH70の状態であったものが2ランク改善のLH60となっている。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、所定の床基版と床上部構造体との間に、複数の防音床部材を所定の間隔で配置することによって、床上部構造体からの衝撃が、浮床構造によって緩和されるとともに、各防音床部材に分散されて独立して吸収されるので、床基版からの重量床衝撃音が著しく低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1例の防音床構造の断面図である。
【図2】図1の防音床構造の防音床部材の配置を示す平面略図である。
【図3】本発明の1例の防音床構造の床と壁の納まり部を示した断面図である。
【図4】(a)は1例の幅木の正面図であり、(b)は(a)の幅木のA−A断面図である。
【図5】(a)は本発明の他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図であり、(b)はる。本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【図6】本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【図7】本発明にかかる幅木固定具の使用状態を示す正面図である。
【図8】本発明にかかる1例の幅木固定具の斜視図である。
【図9】本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【図10】本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【図11】本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【図12】本発明の更に他の例の防音床構造の床と壁の納まり部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 防音床構造
2 床基版
3 防音材
4 床上部構造体
5,5A,5B 防音床部材
6,6A,6B 衝撃吸収部材
7 支持部材
8 粘弾性体
13 壁
14 隙間
15 防音構造
16 幅木
18 パッキン材
19 開口部
20 クッション材
32 幅木固定具
52 畳
54 畳寄せ
55 通気部材
Claims (8)
- 枠組壁工法による建築物の床基版と、前記床基版上の防音床部材と、前記防音床部材上の板状材の積層体からなる床上部構造体とを備えている防音床構造において、
前記防音床部材が複数の防音床部材からなり、前記各防音床部材が前記床基版上に所定の間隔で設置されており、前記各防音床部材が、少なくとも2種のバネ特性の異なる衝撃吸収部材と、前記各衝撃吸収部材の上部及び下部の少なくとも一方を固定している支持部材とを有しており、前記各衝撃吸収部材が互いに所定の間隔で離間していることを特徴とする防音床構造。 - 前記床上部構造体と壁との間に隙間が確保されており、前記壁と床仕上材との納まり部に、通気機能を有する幅木が設けられていることを特徴とする請求項1記載の防音床構造。
- 前記床上部構造体と壁との間に隙間が確保されており、前記壁と床仕上材との納まり部に、通気機能及び床仕上材との隙間を防止する振動変位追従機能を有する幅木が設けられていることを特徴とする請求項1記載の防音床構造。
- 前記床上部構造体と壁との間に隙間が確保されており、前記壁と床仕上材との納まり部に、通気機能を有する畳寄せが設けられていることを特徴とする請求項1記載の防音床構造。
- 前記床上部構造体と壁との間に隙間が確保されており、前記壁と床仕上材との納まり部に幅木が設けられており、前記幅木が前記床仕上材との間に通気機能を有する隙間が確保されていることを特徴とする請求項1記載の防音床構造。
- 前記幅木が上部幅木と下部幅木とから構成されており、前記下部幅木の裏面に通気空間が設けられていることを特徴とする請求項2記載の防音床構造。
- 前記幅木が上部幅木と下部幅木とから構成されており、前記下部幅木の裏面に通気空間が設けられており、前記上部幅木が壁面に固定されており、前記下部幅木が床仕上材に固定されていることを特徴とする請求項2記載の防音床構造。
- 前記幅木が上部幅木と下部幅木とから構成されており、前記下部幅木の裏面に通気空間が設けられており、かつ前記下部幅木が振動変位追従機能を有することを特徴とする請求項3記載の防音床構造。
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-
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