JPH046834B2 - - Google Patents

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JPH046834B2
JPH046834B2 JP23504086A JP23504086A JPH046834B2 JP H046834 B2 JPH046834 B2 JP H046834B2 JP 23504086 A JP23504086 A JP 23504086A JP 23504086 A JP23504086 A JP 23504086A JP H046834 B2 JPH046834 B2 JP H046834B2
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floor
vibration
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floor panel
density
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Satoru Yoshimi
Yoichiro Koga
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、住宅、特に集合住宅において階上で
子供等が飛び跳ねた時等に生じる床衝撃音が階下
に伝わるのを軽減する防振床材に関するものであ
る。
(従来の技術) 近年、集合住宅等における階上からの床衝撃音
は大きな社会問題となつている。この床衝撃音
は、人の歩行や飛び跳ね等に伴う衝撃が床構造を
振動させ、その振動によつて階下に面する床下地
から音が放出されることにより発生するものであ
る。上記床衝撃音は大別して、足音等の軽量衝撃
によるものと、子供等が飛び跳ねる際の重量衝撃
(衝撃力3875N)によるものとがある。このうち、
軽量衝撃による床衝撃音は、床の表面にカーペツ
トや畳などの柔かい材料を敷設することで容易に
衝撃力を吸収緩和することができる。
一方、重量衝撃による床衝撃音は、衝撃力が大
きいためにカーペツト等の表面材で吸収すること
ができず、充分な解決策は見出されていないが、
この重量衝撃による床衝撃音を軽減する対策とし
ては、床スラブ上に緩衝材層を介して床パネルを
並設載置する浮床構造、およびゴム足を有する根
太や支持脚を介して床パネルを並設する2重床の
構造が知られている。上記前者の浮床構造は、上
記浮き床層(コンクリート厚50mm)と緩衝材層
(グラスウール96Kg/m3、厚さ25〜50mm)とによ
つてコンクリートスラブに加わる衝撃力を低減す
る構造であつて、上部浮き床層の重量が大きい
程、また緩衝材のバネ定数が小さい程、床衝撃音
の低減効果が大である。また、後者の2重床の構
造は、体育館等の床構造として多く採用されてい
るが、ゴム等の弾性体を介して大引きや根太を配
し、その上に床パネルを並設したり、あるいは床
パネルの四隅部にゴム足を有する支持ボルトを取
付けたりして、床スラブと床パネルとの間に空間
を設けた構造であつて、上部床層を床スラブと離
して設けることにより床衝撃力の伝達を低減する
ものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかるに、上記従来の浮床構造および2重床構
造はいずれも、子供等が椅子やテーブルから飛び
降りるような重量衝撃を受けると、緩衝材の圧縮
変形後の復元による反作用により、床パネルの跳
上りや曲げ振動の増幅が生じて、床パネルの振動
が大きくなり、特に低周波数の音域の低減が十分
に行い得ず、遮音性能はL−55又はL−50が限界
であつた。
一方、このような床パネルの反動による跳上り
や曲げ振動を低減する技術として、第12図に示
すように床スラブa上にゴム足bを有する支持ボ
ルトcを介して支持された床パネルdの下面に、
発泡シート等の弾性体eを介して鋼板fを上下振
動可能に取付けて、床パネルdに対する動吸振系
を構成したものが提案されている(特開昭59−
187967号公報参照)。このものは、床パネルdが
衝撃力を受けた時の該床パネルdの変形による変
位を利用して、鋼板f等の動吸振体を振動させる
ことにより、床パネルd自体の振動の一部を別の
振動系に移して消費させるものである。
しかし、この提案のものでは、床衝撃力の作用
時、動吸振系の振動の開始は床パネルdの変位の
みで行われるので、特に変形の小さい剛性のある
床パネルにあつては動吸振体の変位が小さくなつ
て吸振されるエネルギーが小さく、充分な振動系
が得られず、吸振効果が小さいという欠点があ
る。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、床材を動的吸振器の原理
を利用した吸振構造とするとともに、この動吸振
系の始動を床パネル自体の変位に加えて該床パネ
ルの変形により生じる床パネル下面の空気圧を利
用して行うことにより、剛性のある床パネルにあ
つても充分な振動系が得られて吸振効果を有効に
発揮でき、よつて重量衝撃による床衝撃音を効果
的に低減することにある。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本発明では、中空
パネル内の中空部に動吸振系を設け、該中空部に
床衝撃力の作用時に生じる床パネル下面側の圧縮
空気を取り入れて、この空気圧と床パネルの変位
との両方の作用で上記動吸振系を始動させるよう
にするものである。
具体的に、本発明の講じた解決手段は、中空部
を有する床パネルの該中空部内に、金属等からな
る高密度体が弾性体を介して上下振動可能に支持
されており、該床パネルの下面に、床衝撃力が作
用した時に床パネル下方に生じる圧縮空気を上記
中空部内の高密度体もしくは弾性体に作用せしめ
るよう中空部に開口する通気開口部を設ける構成
としたものである。
ここで、上記通気開口部は、高密度体表面にま
で達するよう形成して、空気圧を高密度体に直接
作用させ該高密度体を変位させるようにしてもよ
く、また空気圧を弾性体に作用させるよう形成し
て、該弾性体を空気圧で変形させることでその変
位量を大きくするようにしてもよい。
(作用) 上記の構成により、本発明の防振床材では、床
面に衝撃力が加わつたとき、床パネルが変形して
曲げ振動をしようとする。しかし、その際、床パ
ネルの中空部に高密度体が弾性体を介して上下振
動可能に支持されているため、上記衝撃力の作用
時には床パネルが瞬間下方に沈み込むような変位
を生じると同時に、該パネルの中空部内の高密度
体は慣性で同位置にとどまろうとして中空部内の
弾性体を変形させ床パネルに対して相対的に上方
に振動しようとする。それと同時に、上記床パネ
ルの曲げ変形や沈み込み等の変位に伴つて床パネ
ル下面側の空気が圧縮され、この圧縮空気が床パ
ネル下面の通気開口部を介して中空部内に流入
し、この空気圧により高密度体を激しく加振した
り、弾性体を大きく変形させる。すなわち、床衝
撃力作用時、この空気圧と上記床パネルの変位と
の両方の作用で高密度体(つまり動吸振体)が大
きな振幅でもつて振動を開始し、衝撃エネルギー
を直ちに効果的に消費して吸収減衰させるので、
床下地に直接作用する衝撃力が小さくなつて床下
地の振動が小さくかつ短縮される。
しかも、上記弾性体と高密度体との系がパネル
振動に対して上記空気圧の作用により動的吸振器
として有効に働くため、弾性体のバネ定数および
高密度体の質量を適宜に選定して、高密度体の固
有振動周波数を予め調整しておくことによつて所
定の周波数域の共振系を構成し、この振動吸収に
よつて床下地を伝つて階下に放出される衝撃音を
有効に減少させることができる。また、1つのパ
ネルに異なつたバネ定数の弾性体や異なつた質量
の高密度体を混在させれば、複数の周波数の振動
を同時に吸収でき好ましい。
(第1実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
第2図は本発明の第1実施例に係る防振床材A
を用いた浮床構造を示す。同図において、1はコ
ンクリートスラブ等よりなる床下地であつて、該
床下地1上には緩衝材としてグラスウールマツト
2が配設されており、該グラスウールマツト2上
には複数の防振床材A,Aが互いに連接されて張
設されており、該防振床材A上にはカーペツト等
の床仕上げ材3が配設されて浮床構造が構成され
ている。
そして、上記防振床材Aは、第1図に詳示する
ように、内部に貫通する中空部4が横一列状に形
成された中空床パネル5と、該床パネル5の中空
部4内に充填固着された弾性体6と、該弾性体6
中に埋設されて上下振動可能に内包支持された適
宜形状の高密度体7とによつて構成されており、
上記床パネル5の下面には、中空部4に開口した
のち弾性体6の下側部分を貫通して高密度体7表
面に達する円孔ないし溝孔状の通気開口部8が設
けられていて、床衝撃力が作用したときに床パネ
ル5下方のグラスウールマツト2内で生じる圧縮
空気を取り入れて高密度体7に作用せしめるよう
になされている。
上記床パネル5は、セメント、ケイ酸カルシウ
ム、ALC、石膏、木材チツプ、合成樹脂等を押
出し成形して、内部に中空部4が形成された押出
し成形中空パネルよりなる。また、上記弾性体6
は、ゴム、発泡プラスチツク、各種フアイバー等
で、上記床パネル5の材料よりもバネ定数が小さ
い弾性材料よりなる。また、上記高密度体7は、
金属(鉄、鉛等)、鉱物(岩石、砂等)、セメント
等よりなり、その形状は球状、ブロツク状体等の
立方体や、角片状等の板状体あるいは円柱状等の
柱状体よりなり、弾性体6中に中空部4に沿つて
不連続に分散させて内包支持させる形態、あるい
は棒状、帯板状等の長尺材よりなり、弾性体6中
に中空部4に沿つて連続的に内包支持させた形態
で配設される。
したがつて、このように構成された浮き床構造
に対して衝撃力が加わつたとき、防振床材Aが変
形して該防振床材A(床パネル5)が曲げ振動を
しようとする。しかし、防振床材Aにおいては床
パネル5の中空部4に高密度体7が弾性体6を介
して上下振動可能に支持されて弾性体6を介して
動くことが可能であるため、上記衝撃力が作用す
ると、上記高密度体7は慣性で同位置にとどまろ
うとしてその周囲の弾性体6を変形させて床パネ
ル5に対して相対的に上方に振動する。それと同
時に、上記床パネル5の変形により該床パネル5
下方のグラスウールマツト2が圧縮変形し、この
圧縮変形により該グラスウールマツト2内の空気
が圧縮され、この圧縮空気は瞬間的に通気開口部
8を介して中空部4内の高密度体7に作用し、該
高密度体7を加振する。つまり、床衝撃力の作用
時、この空気圧の瞬時の作用と上記床パネル5の
瞬間的な変位作用との双方によつて高密度体7が
激しく大きな振幅でもつて振動を開始することに
なり、床衝撃力の作用と同時にその衝撃エネルギ
ーが速やかに効果的に消費されて吸収減衰する。
これにより、防振床材A自体の振動は小さくかつ
短縮されることになる。
しかも、上記高密度体7は床パネル5の中空部
4に弾性体6に内包支持されて上下振動可能に設
けられているため、床パネル5の振動(主振動
系)に対して弾性体6と高密度体7との系が副振
動系を構成し、かつ上記通気開口部8を介しての
空気圧の作用と相俟つて動的吸振器として有効に
働くので、高密度体7をパネル5のもつ固有振動
周波数で共振させるように弾性体6のバネ定数お
よび高密度体7の質量を適切に設定することによ
つて床パネル5の振動を効率良く減衰させて、床
下地の振動によつて放出される音を小さくするこ
とができるのである。
また、床パネル5の中空部4における弾性体6
を異なるバネ定数のものとしたり、中空部4の高
密度体7を異なる質量のものとしたり、あるいは
1つの中空部4内に異なる質量の高密度体7を混
在させるなどして、1つの床パネル5に固有振動
周波数が異なつた副振動系を混在させることによ
り、広範囲の周波数域で上記高密度体7が共振す
るようにしておくと、複数の周波数の振動を同時
に吸収することも可能である。尚、足音等の軽量
衝撃力に対しては床仕上げ材3にカーペツトや畳
等を用いることによつて容易に吸収することがで
きる。
今、具体的に、押出し成形により実質部の比重
1.4、厚さ70mm、中空率50%の繊維混入セメント
材料よりなる中空パネルを作成し、その中空部
に、鉄棒(比重7.86、直径20mm)を内包する軟質
発泡ウレタン(20倍発泡、断面80×44mm)の表面
に接着を塗布した後挿入し、かつパネル下面に鉄
棒表面に達する通気孔を200mmピツチで開口して
防振床材を作成した。この防振床材をコンクリー
トスラブ(密度2300Kg/m3、厚さ150mm、寸法
5700×4675mm)の上にグラスウール緩衝材(96
Kg/m3、厚さ50mm)を介して載置して浮床をつく
り、これに対しJIS−A1418に規定されている重
量衝撃音発生装置にて加振し、階下より床衝撃音
レベルを測定したところ、床衝撃音は全く気にな
らず、日本建築学会基準によるL−45の遮音性能
(特級)を得た。これに対し、比較のために上記
コンクリートスラブ上に同じくグラスウール緩衝
材を介して動吸振系及び通気開口部を設けていな
い中空パネルからなる床パネルを載置して浮床を
つくり、これの床衝撃音レベルを測定した結果は
床衝撃音が気になる程度に聞えて日本建築学会基
準によるL−55の遮音性能(2級)であつた。よ
つて、本発明例では階下への床衝撃音が従来例よ
りも10dB低下し、優れた防振効果が得られるこ
とが判る。
(他の実施例) 第3図は、本発明の第2実施例に係る防振床材
A′を用いた浮床構造を示し、該防振床材A′は、
第4図および第5図に示すように、その床パネル
5が、表裏の面材5a,5a間を複数の桟材5b
…で連結してその内部に側面間を貫通する中空部
4が一方向に横一列状に形成された組立て中空パ
ネルよりなるもので、該床パネル5の中空部4内
の下半部には弾性体6が固着され、該弾性体6上
には複数の帯板状の高密度体7…が上下振動可能
に弾性支持された状態で不連続的に分散した態様
で固着されている。本例の場合、上記第1実施例
と同様、床衝撃力の作用時における高密度体7の
始動が床パネル5の変位と空気圧との双方の作用
で大きくかつ効果的に行われるのはもちろんであ
るが、高密度体7が複数個分散して設けられてあ
るので、あまり大きくない衝撃力に対しても各高
密度体7が敏感に反応して振動し、小さい衝撃力
にも吸振効果を発揮することができる。
第6図は本発明の第3実施例に係る防振床材
A″を用いた浮床構造を示し、該防振床材A″は、
第7図に示すように、その床パルス5が組立て中
空パネルよりなり、グラスウールマツト2上に複
数の支持体9,9…を介して該グラスウールマツ
ト2との間に空気層10を保持した状態で載置さ
れている。さらに、上記床パネル5の各中空部4
において高密度体7が弾性体6上に載置固着され
た態様と弾性体6下に吊懸固着された態様とを交
互に繰返した状態でそれぞれ上下振動可能に支持
されている。また、床パネル5下面において高密
度体7が弾性体6上に固着された中空部4と対応
する部位には高密度体7表面にまで達する通気開
口部8が設けられ、一方、高密度体7が弾性体6
を介して吊懸支持された中空部と対応する部位に
は該中空部4に開口する通気開口部8が設けら
れ、かつ該弾性体6にはその内部に中空部6aが
形成されている。
本例の場合、床衝撃力の作用時、床パネル5の
変形および緩衝材(グラスウールマツト2)の圧
縮変形により、該床パネル5下方の空気層10の
空気および緩衝材内の空気が圧縮され、この圧縮
空気が通気開口部8を介して直接又は中空部4を
経て高密度体7に作用する。そして、弾性体6上
に固着された高密度体7にあつては、上述の如く
この空気圧と床パネル5の変位との両方の作用で
その始動を有効に行うことができる。一方、弾性
体6を介して吊懸された高密度体7にあつても、
同様に空気圧と床パネル5の変位との双方の作用
で上方へ大きく振動するが、その際、該弾性体6
の内部に中空部6aを設けたことにより、その移
動が比較的抵抗なく行うことができ、始動を大き
な振幅でもつて行うことができる。このように床
パネル5の中空部4内の上下両面に設けておく
と、床パネル5の上下面材5a,5aの振動が同
時に吸収されて床パネル5の振動が短時間で吸収
され、床衝撃音を一層小さくできる。
(変形例) 床パネル5としての組立て中空パネルを、表裏
の面材間を多数のブロツク材状で連結して中空部
を格子状に形成したものとしてもよい。
また、高密度体7は、その端部を床パネル5の
端面より突出させ、この突出端部を相隣る床パネ
ル5の高密度体7の端部に溶接やその他の固着手
段で連結したり、第8図に示すように相隣る床パ
ネル5,5の高密度体7,7の端部間を連結金具
11で連結したりして長尺化してもよい。この場
合、上記高密度体7に対して複数個の通気開口部
8…を対応させて設けておけば長尺化した高密度
体7であつても、空気圧の作用で上下振動させる
ことが可能であり、この高密度体7の長尺化によ
り、その固有振動周波数が低周波側に移行するの
で、床パネル5を大版化することなく、動的吸振
器の共振周波数を聴覚で感じとれないような20Hz
以下の低周波域に設定することも可能であり、重
量衝撃力をパネルサイズを大きくすることなく極
低周波の振動エネルギーとして床衝撃によるパネ
ル自体の振動エネルギーを消費、吸収することが
できる。
さらに、組立て中空パネルの場合、第9図に示
すように、面材5aを合板、パーテイクルボー
ド、フアイバーボード、木質セメント板等の木製
板とすることで上面への床仕上げ材の釘打ち等に
よる施工を容易にするとともに、棧材5bを、
チヤンネル等の金属製型材あるいはFRP製型材
で形成して床パネル5全体の曲げ剛性を高くして
もよい。また、第10図に示す如く、床パネル5
の中空部4の下面上に高密度体7を弾性体6を介
して固着して上下振動可能に支持し、また床パネ
ル5の下面に高密度体7表面にまで達する通気開
口部8を設けるとともに、床パネル5の上面にも
中空部4に開口する排気孔12を設けておいても
よい。この場合、床衝撃力の作用時、高密度体7
が床パネル5の変位と下方からの通気開口部8を
通じての空気圧との双方の作用で上方へ振動すべ
く始動する際、中空部4内の高密度体7上方の空
間における空気が圧縮されても、その圧縮空気は
瞬時に上方の排気孔12から外部へ排出されるの
で、上記高密度体7の始動が抵抗なくスムーズに
行われて、動吸振系の減衰効果を高めることがで
きる。また、第11図に示すように、木製面材5
aの表面に金属板、FRP板等の補強板5cを一
体に設けるとともに、棧材5bとして金属、
FRP、プラスチツク等の補強材5dで被覆した
木製棧材を用いて、床パネル5全体の曲げ剛性の
増大を図つてもよい。このように床パネル5全体
の曲げ剛性を高くすると、衝撃力による床パネル
5の曲げ変形が小さくなり、衝撃力が床パネル5
全体に均一に作用して、床パネル5下方の空気が
均一に圧縮されて中空部4内の高密度体7を、そ
の加振点の直下の通気開口部8のみならず床パネ
ル5下面全体の通気開口部8に空気圧を均等に作
用させて各高密度体7を振動させることができる
ので、パネル自体の振動の減衰が一層速かに行わ
れて好ましい。
また、弾性体6は、床パネル5の中空部4内に
連続的に配設されるほか、第9図に示すように、
長尺材よりなる高密度体7を部分的に包み込むよ
うに中空部4に沿つて不連続的に配設するように
してもよい。この場合、高密度体を部分的に弾性
体で支持しているので、小さな衝撃力でも高密度
体が敏感に振動して、小さな衝撃力をも吸収する
ことが出来る。また、第8図に示すように、床パ
ネル5の相対する一端部に雄実部5eを、他端部
に該雄実部5eが嵌合可能な雌実部5fをそれぞ
れ設けて、各床パネル5,5同志の接合を簡便に
かつ迅速に行い得るようにしてもよい。
尚、通気開口部8は必ずしも高密度体に達する
深さで設けておく必要はなく、第9図に示すよう
に床パネル5の下面に中空部4に開口するように
設けて、該通気開口部8の上面を弾性体で被つて
床衝撃力の作用時に床パネル5下方に生じる圧縮
空気を弾性体6に作用させ、この空気圧により弾
性体6を瞬間的に圧縮変形させることで、高密度
体7の変位量を大きくするようにしてもよい。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の防振床材によれ
ば、床パネルの中空部に弾性体を介して高密度体
を上下振動可能に支持して動吸振系を構成し、か
つ床パネル下面に通気開口部を設けて、床衝撃時
に床パネル下方に生じる圧縮空気を中空部に取り
入れ、この空気圧と床パネルの変位との双方の作
用で上記動吸振系を始動させるようにしたので、
動吸振系の反応が速かであり床衝撃力による床パ
ネルの振動を瞬時に有効に吸収して床パネル全体
の振動を短かく、かつ小さくすることができる。
特に、床パネルの振動エネルギーが高密度体の共
振で吸収されるので、床下地から放出される音が
小さくなつて床衝撃音の階下への伝播を大幅に低
減することができる。よつて、床衝撃音の階下へ
の伝播防止を簡易にかつ安価に行うことができ、
高層建築物あるいは住宅の2階部分の床材として
好適なものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を例示し、第1図は第1
実施例の防振床材の要部拡大縦断面図、第2図は
その施工状態の縦断面図、第3図〜第5図は第2
実施例を示し、第3図はその施工状態の斜視図、
第4図はその防振床材の縦断面図、第5図は第4
図の−線断面図である。第6図および第7図
は第3実施例を示し、第6図はその施工状態の縦
断面図、第7図はその防振床材の要部拡大縦断面
図である。第8図〜第10図はそれぞれ他の変形
例を示す断面図、第11図は一変形例を示す部分
拡大断面図である。第12図は従来例を示す断面
図である。 A,A′,A″……防振床材、4……中空部、5
……床パネル、6……弾性体、7……高密度体、
8……通気開口部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 中空部を有する床パネルの該中空部内に、金
    属等からなる高密度体が弾性体を介して上下振動
    可能に支持されており、該床パネルの下面に、床
    衝撃力が作用した時に床パネル下方に生じる圧縮
    空気を上記中空部内の高密度体もしくは弾性体に
    作用せしめるよう中空部に開口する通気開口部が
    設けられてなることを特徴とする防振床材。 2 通気開口部は弾性体を貫通して高密度体表面
    にまで達するよう形成されている特許請求の範囲
    第1項記載の防振床材。 3 高密度体は、適宜形態の立方体、柱状体、板
    状体等の形状で、弾性体内部によつて不連続に分
    散して支持されていると共に、通気開口部が上記
    弾性体の内部まで達する深さで設けられている特
    許請求の範囲第1項記載の防振床材。 4 高密度体は、棒状、帯板状等の長尺材よりな
    り、中空部内に弾性体で部分的に支持されている
    と共に、通気開口部が上記弾性体内部に達する深
    さで設けられている特許請求の範囲第1項記載の
    防振床材。 5 高密度体は、中空部の下面に弾性体を介して
    固着されていると共に、通気開口部が上記弾性体
    を貫通して高密度体まで達する深さで設けられ、
    かつ、高密度体の上方の中空部内面にパネル上面
    に貫通する排気孔が設けられている特許請求の範
    囲第1項記載の防振床材。
JP23504086A 1986-10-02 1986-10-02 防振床材 Granted JPS6389777A (ja)

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JP23504086A JPS6389777A (ja) 1986-10-02 1986-10-02 防振床材

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JP23504086A JPS6389777A (ja) 1986-10-02 1986-10-02 防振床材

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JPS6389777A JPS6389777A (ja) 1988-04-20
JPH046834B2 true JPH046834B2 (ja) 1992-02-07

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