JP2006125105A - 床の防音構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 床が振動し難く、この振動によって発生する音が小さく、床小梁に直接床面材を設けることのできる施工し易い床構造を提供することである。
【解決手段】 建物の相対する床梁22に複数本の床小梁24を略平行に差し渡し、制振長尺体4をこの複数本の床小梁24に、床小梁24下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴム5を挟んで吊り下げ、床面材26を床小梁24の上方に設けた床構造である。
【選択図】 図5

Description

本発明は、重量床衝撃音の小さい床構造に関する。
従来、床の上で子供が飛び跳ねたり、床の上に物を落下させると床が振動し、この床の振動によって発生する衝撃音が大きく不愉快になることが多い。
特に、複数階の建物においては、上階で子供が飛び跳ねたり、物を落下させたとき等の上階の床の振動によって発生する衝撃音が下階に響き、下階の居住性が悪くなるという問題がある。
かかる問題を解決する床構造としては、種々ある。例えば、特許文献1に記載されている床構造が知られている。
この床構造は、床小梁等の床構造体の上に粘性と弾性を有する制振板を架け渡し、この制振板の両端部を床構造体に直接取着したものであり、制振板として、パーチクルボード、硬質木片セメント板、石膏ボードなどのいずれか単体、もしくはこれ等の複合体、またはこれ等と鉄板との複合体等が示されている。
そして、実施例では、床梁に床小梁を差し渡して取り付け、この床小梁の上に床根太を取り付けていて、この床根太の間の床小梁の上に広い範囲に多数のパーチクルボードの制振板を架け渡し、制振板の両端部を床小梁に固定した構造が示されている。
この床構造では、上階で子供が飛び跳ねる等の床構造体に生ずる振動を、粘性と弾性を有する制振板で吸収、減衰させ、床の振動に起因する衝撃音を小さくするものである。
特公平7−49685号公報
しかし、この特許文献1に記載されている床構造では、多数の制振板を床小梁等の床構造体に広い範囲に取着させるために、多くの手間がかかり、施工し難いという問題がある。
また、上記のように複数の床根太があれば、この床根太の間の床小梁の上に制振板を架け渡して取り付けることができるが、床小梁の上に直接床面材を取り付ける構造の建物では、上記のようにして制振板を取り付けることができないという問題がある。
更に、上記床構造では、床の振動が小さくなり、この床の振動によって発生する音が小さくなるが、床の音は小さい程が好ましいので、更に床の振動を小さくしたいという要望がある。
そこで、本発明の目的は、上記特許文献の床の防音構造より床が振動し難く、この振動によって発生する音が小さく、床小梁に直接床面材を設けることのできる施工し易い床の防音構造を提供することである。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであって、請求項1に記載の発明は、建物の相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられている床構造である。
請求項2に記載の発明は、矩形状の四隅に立設した柱と、この柱を矩形状の辺に沿って連結した床梁とからなる骨格を有する直方体状の建物ユニットの相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられている床構造である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明に係り、前記制振長尺体と床面材との間に吸音材が、中央部を制振長尺体に支持され、縁部を床梁または床小梁に固定された状態に、設けられている床構造である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明に係り、前記制振長尺体が床小梁1本当たり10kg以上の重量を有する床構造である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明に係り、前記防振材を挟んで吊り下げられた制振長尺体は、40〜100ヘルツ/秒の固有振動数を有するものである。
本発明における制振長尺体とは、適宜材質を長尺体にした重量物である。例えば、木材等の木製の制振長尺体でもよいし、鋼等の金属を長尺体に成形した金属製の制振長尺体でもよい。また、特許文献1に記載されている制振板、例えば、パーチクルボード、硬質木片セメント板、石膏ボードなどのいずれか単体、もしくはこれ等の複合体、またはこれ等と鉄板との複合体等を長尺体にした制振長尺体でもよい。
また、制振ゴムとは、ゴム弾性を有するものであって、天然ゴムや合成ゴム等のゴムであってもよいし、軟質塩化ビニル樹脂や軟質ウレタン樹脂やシリコーン樹脂等のゴム弾性を有する合成樹脂であってもよい。
そして、制振長尺体は床小梁に防振ゴムを挟んで吊り下げられているが、このように吊り下げる構造としては種々ある。例えば、床小梁が適当な取付部(例えば、横板)があれば、この取付部に防振ゴムを挟んで制振長尺体をボルト・ナットやリベット等で取り付けて吊り下げればよい。また、床小梁が筒状体で、適当な取付部が無い場合には、この床小梁の横面に取付部となる板体を溶接し、この板体に制振長尺体を防振ゴムを挟んでボルト・ナットやリベットで取り付けて吊り下げてもよいし、床小梁に下面から上面に貫通した通孔を設けていて、この通孔を通したボルトやリベットで床小梁の下面に制振長尺体を防振ゴムを挟んで取り付けて吊り下げてもよいし、床小梁の下側壁面に通孔を設け、制振長尺体を防振ゴムを通した一方向性リベットで取り付けて吊り下げてもよい。
この制振長尺体は、複数本の床小梁に吊り下げられているが、この制振長尺体を吊り下げる床小梁の数は適宜でよいが、子供等が飛び跳ねたり、床の上に物を落としたときの衝撃を複数の床小梁に分散させ、振動し難くするためには、吊り下げる床小梁の数は多い方が好ましい。
なお、この制振長尺体は床小梁下部の長手方向中央部に吊り下げられているが、この中央部とは、床小梁が床梁に連結されている端部分を除いた部分である。即ち、この部分は、子供等が飛び跳ねたときに振動し易いので、この部分に制振長尺体を吊り下げて振動を小さくするのである。
建物に取り付ける制振長尺体の本数は床小梁の長さと制振長尺体の重量によって異なるが、通常、制振長尺体間の距離を2〜4mにして平行に並べられた床小梁に設ければよい。特に、請求項2記載の建物ユニットを組み立てた建物では、各建物ユニット毎に1本設ければよい。
本発明における床面材は床小梁の上方に設けられているが、これは、床小梁の上に直接床面材を取り付けてもよいし、床小梁の上に床根太等の他の介在部材を取り付け、この介在部材の上に床面材を設けてもよいこと意味している。
請求項1に記載の発明における建物とは、いかなる建物であってもよい。例えば、木造の建物でもよいし、鉄骨の建物でもよいし、鉄筋コンクリートの建物でもよい。また、戸建ての建物でもよいし、連棟式の建物でもよいし、共同住宅でもよい。また1階建ての建物でもよいし、2階以上の建物でもよい。
請求項2に記載の発明における建物ユニットとは、ユニット建物を構成するものである。換言すると、建物ユニットの複数個を組み立ててユニット建物になるのである。
そして、この請求項2に記載の発明における建物ユニットは矩形状の四隅に立設した柱と、この柱を矩形状の辺に沿って連結した床梁とからなる骨格を有していればよい。例えば、天井梁等は有ってもよいし、なくてもよい。そして、この床梁を取り付ける位置は、柱の下端部であってもよいし、中央部でもよいし、上端部でもよい。。
請求項3記載の発明における吸音材とは、吸音性能に優れたものであれば適宜材料が使用できる。例えば、発泡ポリスチレン樹脂や発泡ポリウレタン樹脂等の合成樹脂の発泡体やフレキシブルボード等の木質板や綿等の繊維や布等でもよい。しかし、一般に、下階に火災が発生したときには、火災の炎が天井を通して、下階の天井と上階の床の下の間に燃え上がり、この間を通って横方向に燃え拡がるので、この燃え拡がりを防止するために、上階の床面材の下に設ける吸音材としては、燃えない材質が好ましい。この燃えない吸音材の代表的なものとして無機質の吸音材がある。
かかる無機質吸音材としては、ガラスウール、ロックウール等の無機質の繊維や、この繊維を板状に加工したものや、ガラス発泡体、軽石や岩石を発泡させた岩石発泡体等の岩石の気泡体や、ALC、セメント発泡体や軽石等の岩石発泡体(人工骨材)を骨材にしたセメント板等のセメント系または珪酸カルシウム系の気泡体や、珪砂やゼオライト粉末等の無機質の粉末を気泡や通孔が存在する状態に接着剤で固めたもの等の表面に凹凸や内部に気泡を有する板体がある。
特に、ガラスウールやロックウールが吸音性能に優れ、しかも、安価であるので好ましい。このガラスウールやロックウール等は、板状になっていれば、それをそのまま使用できる。しかし、板状でない繊維状だけの場合には、ガラスウールやロックウール等を制振長尺体の上に載せ易くするために、ポリエチレン製の袋等に入れることが好ましい。
この吸音材を取り付ける床として、1階の床でもよいし、2階以上の階の床でもよいが、2階以上の階に取り付けると、下階の居住性がよくなり、効果が大きいので、2階以上の床に設けることが好ましい。
請求項4記載の発明においては制振長尺体が床梁1本当たり10kg以上の重量になっているが、これは、通常、重量が10kg以上であれば、床面材や床小梁の振動を小さくすることができるからである。なお、重いと制振長尺体を吊り下げる構造が大規模になるので、適当な重さの制振長尺体が好ましい。
この制振長尺体の適当な重量は、床の構造や大きさによって異なるが、例えば、直方体状の建物ユニットを例に挙げて説明すると、平面視の矩形状の長辺の長さが略3.6m、短辺の長さが略2.5mの建物ユニットの場合には、制振長尺体の重さが20〜40kgが適当であるし、長辺の長さが略4.5m、短辺の長さが略2.5mの建物ユニットの場合には40〜50kgが適当であるし、長辺の長さが略5.4m、短辺の長さが略2.5mの建物ユニットの場合には、60〜80kgが適当である。
そして、この建物ユニットに制振長尺体を取り付ける方法としては、複数本の床小梁を長辺方向の床梁に略直角に設け、長辺方向の床梁より若干短い1本の制振長尺体を、長辺方向の床梁に略平行(即ち、床小梁に略直角)に配置し、すべての床小梁の中央部に防振ゴムを挟んで取り付けことが好ましい。
(作用)
請求項1に記載の発明では、建物の相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられているので、床面材の上で子供が飛び跳ねたり、床面材の上に物を落下させたりして床面材が振動すると、この床面材の下方にある床小梁が振動する。
すると、床小梁の振動の大きい中央部に防振ゴムを挟んで吊り下げられている制振長尺体と、この制振長尺体に連結されているその他の床小梁が振動するが、この際、制振長尺体とこの制振長尺体に連結しているその他の床小梁を振動させるために、多くのエネルギーを要するし、床小梁の振動のエネルギーと制振長尺体の振動のエネルギーを、両者の間にある防振ゴムが吸収し、床小梁や床面材が振動し難く、振動しても、急速に収まる。
また、この構造に施工する方法としては、複数本の床小梁の中央部を連結する状態に制振長尺体を設ければよい。従って、特許文献1に記載されているように、制振板を床小梁間に広い範囲に設ける場合と比較すると、多数の制振長尺体を設ける必要がなく、手間がかからず施工し易い。
また、制振長尺体は床小梁に吊り下げられていて、床小梁の上にないので、この床小梁に床面材を直接設けることもできる。
請求項2に記載の発明では、矩形状の四隅に立設した柱と、この柱を矩形状の辺に沿って連結した床梁とからなる骨格を有する直方体状の建物ユニットの相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられているので、建物ユニットの複数個を組み立てた建物の床面材の上で子供が飛び跳ねたり、床面材の上に物を落下させたりして床面材が振動すると、この床面材の下方にある床小梁が振動する。
すると、床小梁の振動の大きい中央部に防振ゴムを挟んで吊り下げられている制振長尺体と、この制振長尺体に連結されているその他の床小梁が振動するが、この際、制振長尺体とこの制振長尺体に連結しているその他の床小梁を振動させるために、多くのエネルギーを要するし、床小梁の振動のエネルギーと制振長尺体の振動のエネルギーを、両者の間にある防振ゴムが吸収し、床小梁や床面材が振動し難く、振動しても急速に収まる。
また、工場等の設備の整った場所で建物ユニトを製造する際に、制振長尺体を取り付けることができ、この制振長尺体を取り付け易し、床小梁の中央部を連結する状態に制振長尺体を設ければよく、特許文献1に記載されている制振板を床小梁間に広い範囲に設ける場合と比較すると、制振長尺体を多数設ける必要がなく、手間がかからず施工し易い。
また、制振長尺体は床小梁に吊り下げられていて、床小梁の上にないので、この床小梁に床面材を直接設けることもできる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の発明に係り、前記制振長尺体と床面材との間に吸音材が、中央部を制振長尺体に支持され、縁部を床梁または床小梁に固定された状態に、設けられているので、床面材や床小梁が振動して発生する音を制振長尺体と床面材との間に設けられている吸音材が吸収する。
また、この制振長尺体の上に吸音材を設ければよく、この吸音材を支えるために別の部材を設ける必要がない。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明に係り、前記制振長尺体が床小梁1本当たり10kg以上の重量を有するので、この床小梁1本当たり10kg以上という重い制振長尺体を振動させるために大きなエネルギーを要し、床小梁が振動し難い。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明に係り、前記防振ゴムを挟んで吊り下げられた制振長尺体は、40〜100ヘルツ/秒の固有振動数を有するので、重量衝撃音を発生させる床小梁の主な振動である40〜100ヘルツ/秒近傍の振動を効率よく小さくすることができる。
即ち、一般に、床の重量衝撃音を小さくし難いものであるが、この重量衝撃音を発生させる床面材や床小梁の中心的な振動が40〜100ヘルツ/秒であり、しかも、この振動から発生する音が最も腹に響き居住性が悪くなるので、この振動を小さくすることが重要である。
そして、この請求項5に記載されている発明では、子供が床面材の上に飛び跳ねたり、床面材の上に物を落としたりしたときの床面材と床小梁の40〜100ヘルツ/秒近傍の振動は、防振ゴムを挟んで吊り下げられた制振長尺体に、共鳴によって最も多く伝わって、制振長尺体を振動させる。すると、この重い制振長尺体を振動させたり、この制振長尺体に連結されているその他の床小梁させるために、この床小梁の40〜100ヘルツ/秒の振動エネルギーが多く消費される上に、この両方の振動エネルギーを防振ゴムが吸収するので、この床面材や床小梁の40〜100ヘルツ/秒近傍の振動が小さくなるし、速く収まる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、建物の相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられているから、床面材の上で子供が飛び跳ねたり、床面材の上に物を落下させたりして床面材が振動すると、床面材の振動が床小梁を通って制振長尺体と、この制振長尺体に連結されているその他の床小梁を振動させるが、この際、制振長尺体とこの制振長尺体に連結しているその他の床小梁を振動させるために、多くのエネルギーを要するし、床小梁の振動エネルギーと制振長尺体の振動エネルギーを、両者の間にある防振ゴムが吸収し、床小梁や床面材が振動し難く、振動しても急速に収まり、この床面材や床小梁の振動によって発生する音が小さく、建物の居住性がよくなる。
また、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に制振長尺体を設ければよく、手間がかからず施工し易い。
また、制振長尺体は床小梁に吊り下げられていて、床小梁の上になく、この床小梁に床面材を直接設けることができる。
請求項2に記載の発明は、矩形状の四隅に立設した柱と、この柱を矩形状の辺に沿って連結した床梁とからなる骨格を有する直方体状の建物ユニットの相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられているから、建物ユニットの複数個を組み立てた建物の床面材の上で子供が飛び跳ねたり、床面材の上に物を落下させたりして床面材が振動しと、床面材の振動は床小梁を通って制振長尺体と、この制振長尺体に連結されているその他の床小梁を振動させるが、この際、制振長尺体とこの制振長尺体に連結しているその他の床小梁を振動させるために、多くのエネルギーを要するし、床小梁の振動のエネルギーと制振長尺体の振動のエネルギーを、両者の間にある防振ゴムが吸収し、床小梁や床面材が振動し難く、振動しても急速に収まり、この床面材や床小梁の振動によって発生する音が小さく、建物の居住性がよくなる。
また、工場等の設備の整った場所で建物ユニトを製造する際に、制振長尺体を取り付けることができ、この制振長尺体を取り付け易し、床小梁の中央部を連結する状態に制振長尺体を設ければよく、手間がかからず施工し易い。
また、制振長尺体は床小梁に吊り下げられていて、床小梁の上にないので、この床小梁に床面材を直接設けることもでき、便利である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明に係り、前記制振長尺体と床面材との間に吸音材が、中央部を制振長尺体に支持され、縁部を床梁または床小梁に固定された状態に、設けられているから、床面材や床小梁が振動して発生する音を制振長尺体と床面材との間に設けられている吸音材が吸収し、建物の中が静かになり、居住性がよくなる。
また、この制振長尺体の上に吸音材を設ければよく、この吸音材を支えるために別の部材を設ける必要がなく、吸音材を安価に設けることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明に係り、前記制振長尺体が床小梁1本当たり10kg以上の重量を有するから、この床小梁1本当たり10kg以上という重い制振長尺体を振動させるために大きなエネルギーを要し、その結果、床小梁が振動し難く、その結果、この床面材や床小梁の振動によって発生する音が小さくなり、建物の居住性がよくなる。
請求項5に記載の発明は、前記防振ゴムを挟んで吊り下げられた制振長尺体は、40〜100ヘルツ/秒の固有振動数を有するから、重量衝撃音を発生させる床小梁や床面材の主な振動である40〜100ヘルツ/秒の振動を効率よく小さくすることができ、その結果、この振動によって発生する重量衝撃音が小さくなり、建物の居住性がよくなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例で示す。
図1〜図7は、本発明をユニット建物に適用した一実施例を示すものであって、図1はユニット建物を示す斜視図、図2は1階の建物ユニットを示す一部切欠斜視図、図3は吸音材を省いた2階の建物ユニットを示す一部切欠斜視図、図4は2階の建物ユニットに制振長尺体を取り付けた状態を模式的に示した床の平面図、図5は図3のA−A線における断面図、図6は図3のB−B線における断面図、図7は図6のC部分を拡大して示した断面図である。
図1〜図7において、Uはユニット建物であり、このユニット建物Uは、図1に示すように、基礎9の上に6個の1階の建物ユニット1を据え付けて1階を構成し、この1階の建物ユニット1の上に6個の2階の建物ユニット2を据え付けて2階を構成し、この2階の建物ユニット2の上に屋根パネル3を取り付けたものである。
1階の建物ユニット1は、図2に示すように、矩形状の4隅に立設した4本の鋼製の四角筒状の柱11と、この柱11の下端部を矩形状の辺に沿って連結した4本の鋼製の断面コ字形長尺体の床梁12と、柱11の上端部を矩形状の辺に沿って連結した4本の鋼製の断面コ字形長尺体の天井梁13とからなる骨格を有する。
そして、この建物ユニット1は、この骨格の相対する長辺の床梁12に鋼製の四角筒状の床小梁14を差し渡し、取付片141を介して床梁12に固定し、この床小梁14の上にパーチクルボード製の床面材16を取り付けて床を構成し、骨格の相対する長辺の天井梁13に木製の天井野縁17を差し渡し、この天井野縁17の下面に石膏ボード製の天井面材18を取り付けて天井を構成したものであって、平面視の矩形状の長辺の長さが略5.4m、短辺の長さが略2.5mの直方体状をしている。
この際、床小梁14の上面は床梁12の上面より高い位置なっていて、この床小梁14の上に直接床面材16を取り付けても、図2に示すように、この床面材16が床梁12の上方を覆うことができるようになっている。
また、外壁を設ける場所には、床梁12と天井梁13に鋼製の断面コ字形長尺体の間柱19を差し渡し、この間柱19の屋外側に図示しない外壁パネルを、また、間柱19の内側に図示しない内壁パネルをそれぞれ取り付け、この外壁パネルと内壁パネルの間に図示しないガラスウールの断熱材を取り付けて外壁を構成する。
2階の建物ユニット2を1階の建物ユニット1と比較すると、床小梁24に制振長尺体4が、防振ゴム5を挟んで吊り下げられていることが異なる。
即ち、2階の建物ユニット2は、図3に示すように、矩形状の4隅に立設した4本の鋼製の四角筒状の柱21と、この柱21の下端部を矩形状の辺に沿って連結した4本の鋼製の断面コ字形長尺体の床梁22と、柱21の上端部を矩形状の辺に沿って連結した4本の鋼製の断面コ字形長尺体の天井梁23とからなる骨格を有する。
そして、この建物ユニット2は、この骨格の相対する長辺の床梁22に鋼製の四角筒状の床小梁24を差し渡し、取付片241を介して床梁22に固定し、この床小梁24下部の長手方向中央部に制振長尺体4を防振ゴム5を挟んで吊り下げ、図5に示すように、制振長尺体4の上に袋状のポリエチレンフィルムの中に挿入されたガラスウールの吸音材7を載せ、この吸音材7の両側を図示しないテープで床梁22に固定し、この床小梁24の上にパーチクルボード製の床面材26を取り付けて、床を構成し、骨格の相対する長辺の天井梁23に木製の天井野縁27を差し渡し、この天井野縁27の下面に石膏ボード製の天井面材28を取り付けて天井を構成し、この天井の上に、図示しないガラスウールの吸音材を取り付けたものであって、平面視の矩形状の長辺の長さが略5.4m、短辺の長さが略2.5mの直方体状をしている。
この際、床小梁24の上面は床梁22の上面より高い位置なっていて、この床小梁24の上に直接床面材26を取り付けても、図3に示すように、この床面材26が床梁22の上方を覆うことができるようになっている。また、制振長尺体4の下面の高さが床梁22の下面より高くなっていて、この建物ユニット2を地上やトラックの上に置いても、制振長尺体4が地面や荷台に当たらないようになっているし、フォークリフトで建物ユニット2を運ぶ際に、フォークリフトの爪を建物ユニット2の下側に差し込んでも、この爪が制振長尺体4に当たらないようになっている。
また、外壁を設ける場所には、床梁22と天井梁23に鋼製の断面コ字形長尺体の間柱29を差し渡し、この間柱29の屋外側に図示しない外壁パネルを、また、間柱29の内側に図示しない内壁パネルをそれぞれ取り付け、この外壁パネルと内壁パネルの間に図示しないガラスウールの無機質吸音材を取り付けて外壁を構成する。
この制振長尺体4の取付構造を詳細に説明する。
床小梁24の略中央図の下面には、図7に示すように、通孔245が設けられている。 また、防振ゴム5は天然ゴム製の矩形状板体であり、略中央に通孔55が設けられている。
また、制振長尺体4は鋼製の断面コ字形長尺体であり、重量は70kgである。そして、制振長尺体4の床小梁24と交差予定の場所(6箇所)に通孔45が設けられている。
そして、図4に示すように、制振長尺体4を、建物ユニット2の7本の床小梁24の中央部の下面に、沿わせ、防振ゴム5を床小梁24と制振長尺体4の間に挟んで、制振長尺体4の通孔45から防振ゴム5の通孔55を経て床小梁24の通孔245に貫通した一方向性リベット6で、制振長尺体4と防振ゴム5を床小梁24に取り付けると、図5及び図6に示すように、制振長尺体4が床小梁24に防振ゴム5を挟んで吊り下げられる。
なお、この床小梁24に防振ゴム5を挟んで吊り下げられた制振長尺体4の固有振動数は50ヘルツ/秒である。
次に、このユニット建物Uの施工方法および作用について説明する。
工場で、1階の建物ユニット1、2階の建物ユニット2、屋根パネル3等を製造する。
この際、1階の建物ユニット1や屋根パネル3等は従来と略同じであるので説明を省略する。
そして、2階の建物ユニット2は従来と若干異なるので、この2階の建物ユニット2の製造方法を説明すると、建物ユニット2の骨格を従来と同様にして製造し、この建物ユニット2の骨格の相対する長辺の床梁22に鋼製の四角筒状の床小梁24を差し渡し、この床小梁24に制振長尺体4を防振ゴム5を挟んで吊り下げ、7本の床小梁24の間にある6箇所の制振長尺体4の上に袋状のポリエチレンの中に挿入されているガラスウールの吸音材6を載せ、吸音材6の両側を図示しないテープで床梁22に固定し、この床小梁24の上にパーチクルボード製の床面材26を取り付けて、床を構成し、骨格の相対する長辺の天井梁23に木製の天井野縁27を差し渡し、この天井野縁27の下面に石膏ボード製の天井面材28を取り付けて天井を構成する。
このように、設備の整った工場で建物ユニト2を製造する際に、制振長尺体4を取り付ることができるので、この制振長尺体4を取り付け易し、すべての床小梁24の中央部を連結する状態に、1本の制振長尺体4を設ければよく、特許文献1に記載されているように、床根太間の床小梁の上に広い範囲に多数設ける必要がない。従って、手間がかからず施工し易い。
また、制振長尺体4は床小梁24に吊り下げられていて、床小梁24の上にないので、この床小梁24に床面材26を直接設けることもできる。
また、制振長尺体4の上に吸音材7を設けるので、この吸音材7を支えるために別の部材を設ける必要がなく、吸音材7を安価に設けることができる。
このようにして製造した1階の建物ユニット1、2階の建物ユニット2、屋根パネル3等を施工現場に運搬する。
施工現場では予め設けられている基礎9の上に6個の1階の建物ユニット1を据え付け、この1階の建物ユニット1の上に2階の建物ユニット2を据え付け、この2階の建物ユニット2の上に屋根パネル3を取り付け、その他種々な仕上げを行うとユニット建物Uが完成する。
このようにして完成したユニット建物Uでは、1階の建物ユニット1の上に2階の建物ユニット2が据え付けられている。
そして、この2階の建物ユニット2の床面材26の上で子供が飛び跳ねたり、床面材25の上に物を落下させたりして床面材25と床小梁24が振動すると、床小梁24の振動の大きい中央部に防振ゴム5を挟んで吊り下げられている制振長尺体4と、この制振長尺体4に連結されているその他の床小梁24が振動する。
すると、この重量70kgという重い制振長尺体4とその他の床小梁24を振動させるために、多くのエネルギーを要し、床小梁24と床面材26が振動し難いし、床小梁24の振動のエネルギーと制振長尺体4の振動のエネルギーを、両者の間にある防振ゴム5が吸収し、床小梁24や床面材26が振動し難いし、振動しても急速に収まる。
この際、防振ゴム5を挟んで吊り下げられた制振長尺体4の固有振動数は、50ヘルツ/秒であるから、重量衝撃音の原因となる50ヘルツ/秒近傍の床面材26や床小梁24の振動を効率よく吸収し、振動にし難くし、振動しても急速に収まる。
従って、2階と1階の騒音、特に、重量衝撃音が少なくなり静かになるし、速く収まるので、この建物の居住性がよい。
実際に、JISに規定されている2階で物を落とし、直下の1階で騒音を測定する方法で重量床衝撃音を測定したところ、L−60の遮音性能を達成した。
この実施例では、鋼製の断面コ字形長尺体の天井梁を有する2階建てのユニット建物について説明したが、その他のユニット建物でもよいし、その他の建物、例えば、木造の建物や鉄骨造りの建物や鉄筋コンクリート製の建物でもよい。又、戸建ての建物でもよいし、共同住宅であってもよい。又、1階の建物でもよいし、3階以上の建物であってもよい。
特に、工場で建物ユニットを製造し、この建物ユニットを施工現場に運搬して組み立てるユニット建物では、工場で、制振長尺体を建物ユニットに取り付けることができるので、この床構造はユニット建物に好適である。
また、制振長尺体に鋼製の断面コ字形長尺体を使用したが、その他の制振長尺体でもよい。例えば、木製の四角棒状の長尺体でもよいし、コンクリート製長尺体でもよい。
また、吸音材として、ガラスウールを使用したが、その他の吸音材、例えば、ロックウール等の無機質繊維状体であってもよいし、ガラス発泡体であってもよいし、軽石や岩石発泡体等の岩石の気泡体であてもよいし、珪砂やゼオライト粉末等の無機質粉末を接着剤で気泡や通孔が存在する状態に固めたものでもよい。
また、防振ゴムとして、天然ゴムを使用したが、その他のゴム状弾性を有するものを使用してもよい。例えば、合成ゴムであってもよいし、軟質塩化ビニル樹脂や軟質ウレタン樹脂やシリコーン樹脂等のゴム弾性を有する合成樹脂であってもよい。
実施例のユニット建物を示す斜視図である。 実施例の1階の建物ユニットを示す一部切欠斜視図である。 実施例の吸音材を省いた2階の建物ユニットを示す一部切欠斜視図である。 実施例の2階の建物ユニットに制振長尺体を取り付けた状態を模式的に示した床の平面図である。 図3のA−A線における断面図である。 図3のB−B線における断面図である。 図7は図6のC部分を拡大して示した断面図である。
符号の説明
U 建物(ユニット建物)
2 2階の建物ユニット
21 柱
22 床梁
24 床小梁
26 床面材
4 制振長尺体
5 防振ゴム
7 吸音材

Claims (5)

  1. 建物の相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられていることを特徴とする床構造。
  2. 矩形状の四隅に立設した柱と、この柱を矩形状の辺に沿って連結した床梁とからなる骨格を有する直方体状の建物ユニットの相対する床梁に複数本の床小梁が略平行に差し渡され、制振長尺体がこの複数本の床小梁に、床小梁下部の長手方向中央部を連結する状態に、防振ゴムを挟んで吊り下げられ、床面材が床小梁の上方に設けられていることを特徴とする床構造。
  3. 前記制振長尺体と床面材との間に吸音材が、中央部を制振長尺体に支持され、縁部を床梁または床小梁に固定された状態に、設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の床構造。
  4. 前記制振長尺体が床小梁1本当たり10kg以上の重量を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の床構造。
  5. 前記防振ゴムを挟んで吊り下げられた制振長尺体は、40〜100ヘルツ/秒の固有振動数を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の床構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011038277A (ja) * 2009-08-07 2011-02-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 制振床構造
JP2015151704A (ja) * 2014-02-12 2015-08-24 旭化成建材株式会社 遮音床構造の施工方法、遮音床構造、床パネル体及び遮音床構造建築物

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