JP2849344B2 - 木造建築物の床構造及び床用複合alcパネル - Google Patents
木造建築物の床構造及び床用複合alcパネルInfo
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Description
造建築物の床構造と、それに使用される複合ALCパネ
ルに関するものである。
5、図6に示すごとく、定間隔に並設された木製梁1の
上に直交して、根太2が適当な間隔に並列して前記梁の
切込みに組合わされて釘止めされ、その上に合板、パー
ティクルボード等の木質パネル3を敷設して根太2に釘
4にて固着した構造となっているのが一般的である。具
体的には、例えば910mm間隔に配設された木製梁2
の上に根太3が300mmの間隔で固定され、その上に
厚さ12〜15mm、幅910mm、長さ1820mm
の木質パネル3を敷設した構造となっている。この場
合、高さ240mmの木製梁1と、高さ60mmの根太
2とを組合わせ、厚さ15mmのパネルを敷設すると、
床構造の高さは285mmとなる。この床の表面には、
フローリング材や、カーペット等の仕上げ材が貼付けら
れる。
来の床構造には以下に示す欠点があった。即ち、一階の
床の場合には、木製梁1、根太2、パネル等の木造部分
に白蟻駆除のための防虫処理を施す必要があり、更に根
太2の間に発泡樹脂やグラスウール等の断熱材を嵌込む
ので、工事に多くの時間と手間がかかる。又、床構造に
防音対策が施されていないため防音性能が劣り、下階に
衝撃音や歩行音、騒音等が漏れて、室内の居住性を損な
うといった欠点がある。
埋設されたALCパネルを使用する場合、パネル単独で
は厚さ100mm程度の厚いパネルを必要とするため重
量が大きくなり、かつその重量に対応し得る梁構造とし
なければならないため、複雑な床構造となり施工性も良
くない。又、前記した従来の床構造の上に厚さ35mm
程度の薄いALCパネルを敷設したり、さらにその表面
に木質パネルを接着する施工方法もあるが、断熱性能と
防音性能は向上しても、現場での施工の手間と工期が増
加する上、床構造の高さが50mm以上増えるため室高
さが低くなるといった問題もあり、実用性に欠ける。
る際には、施工時にパネルを1枚敷設する毎にパネルの
長辺小口面に接着剤を塗布して接合していかなければな
らないので、高所では作業員の安全上問題があり、また
付設した床の上で次のパネルを順次施工していくので、
接着効果が減殺される。又、ALCパネルの表面にパー
ティクルボードを貼着した場合には、このパーティクル
ボードの僅かな膨脹により接着面が剥離して、床の一体
化が疎外される等の問題がある。
すべくなされたものであり、木造建築の床を形成する場
合に、根太を使用せず、しかも手数をかけずに施工し得
る、断熱性能と防音性能の優れた床の構造と、それに使
用するための作業性が良く、かつ長辺小口面の接着強度
が優れた複合ALCパネルを提供しようとするものであ
る。
さ75mm未満のALCパネルの床表面側に木質パネル
が貼着され、裏面側には耐食性シートが貼着された構造
の複合ALCパネル、該パネルの少なくとも片側の長辺
小口面が裏面側から表面側に向かって傾斜面が形成さ
れ、また前記パネルの傾斜面にはその全長に亘って溝が
配設されていること、及び前記複合ALCパネルを木製
梁上に直接又は弾性体を介して敷設し、複合ALCパネ
ルと梁、及び隣接する複合ALCパネルの小口面とを固
着して床を構成することを特徴とするものである。
るALCパネルの厚さを75mm未満に限定したのは複
合パネルの軽量化のためであり、75mmを超える厚さ
になると床と天井との間隔が狭くなり居住性が悪くなる
とともに、重量が増し好ましくない。実際に使用するA
LCパネルの大きさは、厚さ35〜75mm、幅600
mm程度のものが一般的である。このALCパネルの床
表面側に木質パネルを貼着するのは、木質パネルは軽量
で施工性に富み、通気性及び耐衝撃性を有するためであ
り、強度及び経済性等を考慮すると厚さが6〜12mm
の合板またはパーティクルボードが望ましい。又、AL
Cパネルの裏面側に耐食性シートを貼着するのは、パネ
ルの腐食を防止し耐久性を向上させるためであり、材質
としては、耐食性及び耐湿性に優れ、かつ引張り強度を
有し、施工性に富む材料が望ましく、厚さ0.1mm程
度のステンレス、メッキまたは塗装鉄板、アルミニウ
ム、銅等の金属シートや、塩化ビニール、FRP等の合
成樹脂シートが使用できる。
片側の長辺小口面が裏面側から表面側に向かって傾斜面
を形成し、或いはこの傾斜面の全長に亘って溝を配設し
たので、この複合パネルを使用して床を施工する際に
は、床の全面に全数のパネルを付設して梁に釘止めすれ
ば隣接するパネルの目地部には表面に開口した溝が形成
されているため、この溝に流動性の接着剤を注入すれ
ば、表面の木質パネルの目地部には弾性のある充填材が
簡単に充填される。このようにパネルを敷設してから、
この床の上で接着剤の注入その他の作業ができるので施
工が容易で作業時間が短縮され、作業員の安全も向上す
ると共に、床が強固に一体化する。また木質パネルの膨
脹や収縮にも影響されなくなる。
または弾性体を介して木製梁上に敷設するので、根太が
不要となり、資材と工数を削減できるとともに工期を短
縮できる。又、床構造の厚さを増加することなく床パネ
ルを厚くすることができる。更に、複合ALCパネルと
木製梁及び隣接するパネルの小口面とを固着するので、
床全体が一体化され、その剛性が向上する。又、木製梁
と複合ALCパネルの間に弾性体を介在させることによ
り、床面の衝撃や音をより吸収できる上、床面のレベル
調整にも有利である。ここで、弾性体としては、ゴム板
やウレタン等が好適である。なお、複合ALCパネルと
木製梁の固着手段としては、釘等によるのが一般的であ
り、又隣接するパネルの小口面固着手段としては、接着
剤又は充填材等による方法が一般的である。
斜視図、図2は同上の床用複合ALCパネルを用いた本
発明の床構造の一部を示す斜視図、図3は同上床構造の
一実施例の要部を拡大して示す図で、(A)は木製梁に
直接複合ALCパネルを固着した床構造を示す縦断面
図、(B)は木製梁に弾性体を介して複合ALCパネル
を固着した床構造を示す縦断面図、図4は隣接する複合
パネル同士の接合部を示す要部の拡大図で、(A)はそ
の一実施例を示す縦断面図、(B)は他の実施例を示す
縦断面図であり、13は複合ALCパネル、13−1は
ALCパネル単体、13−2は木質パネル、13−3は
耐食性シート、14は弾性体、15は接着剤である。
は、内部に波形の補強鉄筋(図面省略)が埋設された厚
さ75mm未満のALCパネル単体13−1と、このA
LCパネル単体の床面(表面)側に貼着された木質パネ
ル13−2と、同ALCパネル単体の裏面側に貼着され
た耐食性シート13−3とから構成されている。ここ
で、木質パネル13−2としてはパーティクルボード等
を、耐食性シート13−3としてはステンレスシート等
をそれぞれ用いる。これらの貼着手段としては、例えば
合成樹脂系の接着剤による方式その他適当な接合手段を
用いる。
構成するには、一定の間隔に並列して躯体(図面省略)
に取着されている木製梁1の上面に図2に示すごとく敷
設して固着する。固着手段としては、図3(A)に示す
ごとく木製梁2の上面に接着剤を塗布するか、又は両面
接着テープを貼ってから直接複合ALCパネル13を敷
設し、複合ALCパネル13の上方から釘4を木製梁1
に打込むか、または、図3(B)に示すごとく木製梁1
の上面に弾性体14を介して複合ALCパネル13を固
着する。
(A)で説明する。この図において、複合パネル13の
寸法や構造は実施例1と同様であるが、ALCパネル単
体13−1の両側の長辺小口面は木質パネル側(表面
側)から耐食シート側(裏面側)に向かって約2/3の
深さで傾斜面13aが形成されており、表面側の木質パ
ネル13−2の幅は裏面側の耐食性シート13−3より
も6mm小さくなっている。この複合パネル13を使用
して床を施工する際には、床の全面に全数のパネルを付
設して長手方向両端部近辺を梁1に釘止めし、隣接する
各パネル13の目地部の表面に開口した溝に流動性の接
着剤15を注入して接着する。それから表面の木質パネ
ル13−2の目地部には弾性のある充填材16を充填す
る。
同様で、ALCパネル単体13−1の両側の長辺小口面
は木質パネル側(表面側)から耐食シート側(裏面側)
に向かって約2/3の深さで傾斜面13aが形成されて
いる。そしてこの実施例では更に該傾斜面13aの下端
部に傾斜面13aの全長に亘って半円形の溝13bが設
けられている。この複合パネル13の施工方法は実施例
2と同様であるが、溝13bが円筒状に形成され接着剤
15が充填されるので床が強固に一体化される。
ネルの長辺小口面の片側のみに設けてもよく、又、実施
例2、3の傾斜面13aの傾斜角度や溝の形状、寸法な
どは必要に応じ適宜選定することができる。実施例3で
使用する接着剤としては流動性があり、速乾性のものが
望ましく、セメント、ケイ酸ソーダ石膏等を主成分とす
る無機質接着剤や、エポキシ樹脂等の有機質接着剤等が
使用できる。
部に波形の補強鉄筋が埋設されたALCパネル単体の表
面に、幅、長さは該パネル単体と同一寸法で、厚さ9m
mのパーティクルボードを合成樹脂系接着剤で貼着し、
裏面の全面に厚さ0.1mmのステンレスシートを貼着
した重量34kgの複合ALCパネル(厚さ46.1m
m)を製作し、この複合パネルの曲げ試験(910mm
のスパン)を行った。その結果、ALCパネル単体では
亀裂荷重は152kgf、破壊荷重は353kgf、E
I値は488kgm2であったのに対し、本発明の複合
ALCパネルの亀裂荷重、破壊荷重、EI値はそれぞれ
750kgf、2.020kgf、1.720kgm2
と、極めて高い値を示した。又、ステンレスシートに替
えて、厚さ0.5mmの硬質塩化ビニールシートを貼着
した複合ALCパネル(厚さ46.5mm)の場合も、
亀裂荷重、破壊荷重、EI値はそれぞれ516kgf、
1.487kgf、1.032kgm2と、同様に高い
値を示した。
mの木製梁とを組合わせた場合の床構造高さは、厚さ4
6.1mmの複合ALCパネルの場合は286.1m
m、厚さ46.5mmの複合ALCパネルの場合は28
6.5mmとなり、前記した従来の床構造とほぼ同じで
ある。
Cパネルは、軽量で、曲げ強度及びヤング率が大きく、
かつ耐久性に優れるとともに、断熱性能および防音性能
が高く、更に切断、釘打ち、他の材料への接着等の施工
性も良好であり、防虫処理も不要であるという、多くの
利点を有する。
も片側の長辺小口面が裏面側から表面側に向かって傾斜
面を形成し、或いはこの傾斜面の全長に亘って溝を配設
した複合パネルを使用して床や天井を施工すれば、パネ
ルを敷設してから、この床の上で接着剤の注入その他の
作業が簡易にできるので施工が容易で作業時間が短縮さ
れ、作業員の安全性も向上すると共に、床が強固に一体
化する。また木質パネルの膨脹や収縮にも影響されなく
なる。
木製梁上に前記複合ALCパネルを敷設して構成するの
で、資材と工数を削減できるとともに工期を短縮でき、
又床構造の厚さを増加することなく床パネルを厚くする
ことができ、更に床全体が一体に固着されるので剛性も
高く、その上木製梁と複合ALCパネルの間にゴム板や
ウレタン等の弾性体を介在させることにより、床面の衝
撃や歩行音、騒音等の吸収や床面のレベル調整が有利に
なる等、構造簡単にして多くの効果を奏する。
ある。
床構造の一部を示す斜視図である。
は木製梁に直接複合ALCパネルを固着した床構造を示
す縦断面図、(B)は木製梁に弾性体を介して複合AL
Cパネルを固着した床構造を示す縦断面図である。
拡大図で、(A)はその一実施例を示す縦断面図、
(B)は他の実施例を示す縦断面図である。
して示す斜視図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 厚さ75mm未満のALCパネルの床表
面側に木質パネルが貼着され、裏面側には耐食性シート
が貼着されていることを特徴とする床用複合ALCパネ
ル。 - 【請求項2】 パネルの少なくとも片側の長辺小口面が
裏面側から表面側に向かって傾斜面が形成されているこ
とを特徴とする床用複合ALCパネル。 - 【請求項3】 前記パネルの傾斜面にはその全長に亘っ
て溝が配設されていることを特徴とする請求項2記載の
床用複合ALCパネル。 - 【請求項4】 木製梁上に請求項1乃至3のいずれか1
項記載の複合ALCパネルが直接又は弾性体を介して敷
設され、前記複合ALCパネルと梁、及び隣接する複合
ALCパネルの小口面とが固着されていることを特徴と
する木造建築物の床構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6335044A JP2849344B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-12-20 | 木造建築物の床構造及び床用複合alcパネル |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11326994 | 1994-05-27 | ||
JP6-259148 | 1994-09-29 | ||
JP6-113269 | 1994-09-29 | ||
JP25914894 | 1994-09-29 | ||
JP6335044A JP2849344B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-12-20 | 木造建築物の床構造及び床用複合alcパネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08151770A JPH08151770A (ja) | 1996-06-11 |
JP2849344B2 true JP2849344B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=27312465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6335044A Expired - Fee Related JP2849344B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-12-20 | 木造建築物の床構造及び床用複合alcパネル |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015110860A (ja) * | 2012-03-27 | 2015-06-18 | 国立大学法人大阪大学 | 床材及びこの床材を組み合わせた路面の床構造 |
-
1994
- 1994-12-20 JP JP6335044A patent/JP2849344B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08151770A (ja) | 1996-06-11 |
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