JPH083966A - ダムの施工方法 - Google Patents

ダムの施工方法

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JPH083966A
JPH083966A JP14366194A JP14366194A JPH083966A JP H083966 A JPH083966 A JP H083966A JP 14366194 A JP14366194 A JP 14366194A JP 14366194 A JP14366194 A JP 14366194A JP H083966 A JPH083966 A JP H083966A
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JP
Japan
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concrete
dam
bucket
wall surface
opening
Prior art date
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JP14366194A
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English (en)
Inventor
Shigemi Sato
成美 佐藤
Yoichi Fukumoto
洋一 福元
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダム堤体のコンクリート壁面の後の補修工事
を不要とし工期の短縮を図ることができるダムの施工方
法を提供する。 【構成】 すでにコンクリート打設されたダム堤体1の
コンクリート壁面5に接触することなく沿わせて搬送経
路17を設け、該搬送経路17で搬送体11を移動させ
て、該搬送体11により、すでにコンクリート打設され
たダム堤体1上に河床部13側からコンクリートを搬送
する。これにより、コンクリート壁面5にアンカーを設
けたり傷をつけてしまうことを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工期の大幅な短縮を図
ることができるダムの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ダム建設には、面状に広くコ
ンクリートを打設していくRCD(Roller Compacted D
am-concrete)工法や拡張レヤー打設工法等が採用され
ており、これら工法は、すでにコンクリート打設で形成
されたダム堤体上に一層ずつコンクリート打設層を積み
重ねてダム堤体を上方に構築していくものである。そし
て、上記の場合、すでに形成されたダム堤体上に、新た
な打設を行うためのコンクリートを搬送する必要があ
り、従来は、コンクリート混練設備等をダム堤頂部近傍
であって該堤頂部よりやや高い位置に設け、これよりさ
らに高い位置にケーブルクレーンを設置し該ケーブルク
レーンを用いてコンクリートを搬送したり、ダムの掘削
面にインクライン設備を設け該インクライン設備を用い
てダム堤体上にコンクリートを降ろしたり、さらにはベ
ルトコンベアでコンクリート打設位置へ搬送する方法等
が採用されている。
【0003】上記したケーブルクレーンを用いる場合に
は、主に以下の問題があった。 (1)コンクリート混練設備及びケーブルクレーンを設
置するための広い用地がダム堤頂部付近に必要となるた
め、該ダム堤頂部付近の山を大きく削り取って用地を確
保する必要があり、自然環境保全や景観上の観点から好
ましくない。 (2)ケーブルクレーンのバケット等が作業者の上方を
移動するため作業者の安全確保に一層の注意を払わなけ
ればならない。
【0004】上記したインクライン設備を用いる場合に
は、主に以下の問題があった。 (1)ケーブルクレーンの場合と同様、コンクリート混
練設備を設置するための広い用地がダム堤頂部付近に必
要となるため、該ダム堤頂部付近の山を大きく削り取っ
て用地を確保する必要があり、自然環境保全や景観上の
観点から好ましくない。 (2)台車を走行させるレール設備を、ダムの掘削面の
ダム頂部から河床に至る間に設置しなければならないた
め、ダムの打設開始に先立ってレール設備下面全体の岩
盤について岩盤検査を受ける必要があり、またレールを
前もって上から下まで全部を敷設しなければ稼働できな
い構造であり、よって、ダムコンクリートの打設開始に
対する工程上の制約がある。
【0005】上記したベルトコンベアで河床部から搬送
する場合には、以下の問題があった。(1)コンクリー
ト打設面の上昇に伴うベルトコンベアラインの盛替が大
変であり、また、ベルトコンベアの敷設に伴う地山の切
取りが発生するため、必然的に工期が長くなってしま
う。 (2)コンクリートが数回のベルトコンベアの乗り継ぎ
を経て運ばれることになるため、コンクリートの材料分
離がおきるおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記理由から、本出願
人は、河床部側にコンクリート混練設備を設置し、すで
にコンクリート打設されたダム堤体のコンクリート壁面
にレールを敷設して、該レール上に搬送体を走行させ、
該搬送体によりコンクリートを河床部からダム堤体の上
面に搬送することを考えた。これにより、自然環境保全
や景観上の観点から好ましくしかも工期の大幅な短縮を
図ることができるダム施工を実現できる。しかしなが
ら、この方法では、コンクリート壁面にレールを敷設す
るためのアンカーが必要となり、またレールによりコン
クリート壁面に傷をつけてしまうため、後に、コンクリ
ート壁面の補修を行なう必要性が生じることが予想され
る。
【0007】したがって、本発明の目的は、コンクリー
トを河床部からダム堤体の上面に搬送する方法を採用す
るにあたって、ダム堤体のコンクリート壁面の後の補修
工事を不要とし工期の短縮を図ることができるダムの施
工方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のダムの施工方法は、すでに
コンクリート打設されたダム堤体のコンクリート壁面に
接触することなく沿わせて搬送経路を設け、該搬送経路
で搬送体を移動させて、該搬送体により、すでにコンク
リート打設されたダム堤体上に河床部側からコンクリー
トを搬送することを特徴としている。
【0009】本発明の請求項2記載のダムの施工方法
は、請求項1記載の方法に加えて、前記搬送経路は、ワ
イヤからなることを特徴としている。
【0010】本発明の請求項3記載のダムの施工方法
は、請求項1記載の方法に加えて、前記搬送経路は、河
床部に立設された自立型タワーからなることを特徴とし
ている。
【0011】
【作用】本発明の請求項1記載のダムの施工方法によれ
ば、すでにコンクリート打設されたダム堤体のコンクリ
ート壁面に接触することなく沿わせて搬送経路を設け、
該搬送経路で搬送体を移動させて、該搬送体により、す
でにコンクリート打設されたダム堤体上に河床部側から
コンクリートを搬送することになるため、コンクリート
壁面にレール等を設ける必要がなくなり、コンクリート
壁面にアンカーを設けたり傷をつけてしまうことがなく
なる。
【0012】本発明の請求項2記載のダムの施工方法に
よれば、搬送経路がワイヤからなるため、搬送経路用の
仮設部材を少なくできる。
【0013】本発明の請求項3記載のダムの施工方法に
よれば、搬送経路が自立型タワーからなるため、搬送体
の搬送姿勢が安定する。
【0014】
【実施例】本発明の第1実施例を図1を参照して説明す
る。なお、実施例において、ダム堤体の形成は、面状に
広くコンクリートを打設していくRCD(Roller Compa
cted Dam-concrete)工法や拡張レヤー打設工法等が採
用される。図中符号1は、施工の途中段階まですでに打
設されたダム堤体を示しており、該ダム堤体1の上面に
は、上部ホッパー設備2が設置されている。
【0015】この上部ホッパー設備2は、四本(図1に
おいては二本のみ表われている)の鉛直伸縮可能な内側
脚部3と、該内側脚部3に対して水平方向に移動可能で
あって鉛直伸縮可能な四本(図1においては二本のみ表
われている)の外側脚部4とを有しており、ダム堤体1
のコンクリート面状打設に応じて、上方にステップアッ
プしかつコンクリート壁面5の傾斜に応じて水平方向に
ステップバックするようになっている。具体的には、例
えば図1に示すように伸長状態の外側脚部4においてす
でにコンクリート打設されたダム堤体1の上面に立設さ
れた状態で、コンクリートの面状打設を行ない、縮長状
態にあった内側脚部3を伸長させ新たな打設層の上面に
立設させるとともに、外側脚部4を縮長させかつコンク
リート壁面5の傾斜に応じてコンクリート壁面5に対し
反対方向に水平移動させて、さらに、コンクリートの面
状打設を行なって、外側脚部4を伸長させ新たな打設層
の上面に立設させるとともに、内側脚部3を縮長させか
つコンクリート壁面5の傾斜に応じて水平移動させると
いう工程を、コンクリート打設の進行にしたがって繰り
返す。
【0016】この上部ホッパー設備2には、巻上装置6
およびコンクリート仮受用の上部ホッパー7が取り付け
られている。この巻上装置6は、一方向に回転駆動され
ることにより、巻き上げられていた昇降ワイヤ9を繰り
出し、あるいは前記と逆方向に回転駆動されることによ
り、繰り出された昇降ワイヤ9を巻き上げるもので、該
昇降ワイヤ9は、ダム堤体1より側方に突出するプーリ
10にかけられた後に下方に吊り下げられており、該昇
降ワイヤ9の先端には、搬送体であるバケット11が取
り付けられている。
【0017】また、河床部13側には、下部ホッパー設
備14が、コンクリート壁面5と若干離間して設置され
ており、該下部ホッパー設備14には、コンクリート仮
受用の下部ホッパー15が取り付けられている。
【0018】そして、第1実施例においては、下部ホッ
パー設備14のダム堤体1側と上部ホッパー設備2のプ
ーリ10近傍との間に、搬送経路を構成するガイドワイ
ヤ17が、ダム堤体1に接触することなくかつ若干たる
みをもって掛け渡されている。ガイドワイヤ17は、ダ
ム堤体1の最終打設高さまで上部ホッパー設備2が上げ
られた場合に合わせて長さが設定されており、ダム堤体
1が低い状態では上部ホッパー設備2に設けられた延長
用ドラム18で使用しない予備長さ分が巻き取られた状
態とされている。そして、ダムコンクリート打設の進捗
に伴う上部ホッパー設備2の上昇時に、必要長さ分だけ
延長用ドラム18を回転させることでガイドワイヤ17
を繰り出し延長させる。なお、このような延長用ドラム
18は下部ホッパー設備14側に設けたりあるいは上下
に両方設けることが可能である。
【0019】また、上記バケット11は、図示せぬ溝が
全周に形成され該溝において係合しつつガイドワイヤ1
7上を転動する一対のガイドローラ20と、これらガイ
ドローラ20を両端に回動自在に支持する支持アーム2
1と、該支持アーム21の中央に吊り下げられたバケッ
ト本体22とを具備しており、支持アーム21には、上
記昇降ワイヤ9の繰り出し側先端が取り付けられてい
る。なお、昇降ワイヤ9は、下部ホッパー設備14か
ら、ダム堤体1の最終打設高さまで上げられた上部ホッ
パー設備2までバケット11を移動させることができる
よう長さが設定されており、上部ホッパー設備2が低い
位置にあるときには、巻上装置6による繰り出し長さの
調節で対応するようになっている。
【0020】ここで、バケット本体22は、上部に設け
られた上部開口部23とダム堤体1側に設けられた側部
開口部24とを有しており、側部開口部24は下端を中
心に揺動する開閉板25で開閉されるようになっている
(図1に示すバケット11a参照)。そして、バケット
本体22は、ガイドワイヤ17の下端側に位置した状態
(図1に示すバケット11bの状態)において、下部ホ
ッパー15の下部供給口27の開閉作動で供給された所
定量のコンクリートを上部開口部23で受け取るように
なっており、他方、ガイドワイヤ17の上端側に位置し
た状態(図1に示すバケット11aの状態)において、
側部開口部24に設けられた開閉板25を揺動させ、該
開閉板25をシュートとして用いて、コンクリートを上
部ホッパー7に落とし込むようになっている。
【0021】次に、上記した装置を用いたダムの施工方
法について説明する。施工の途中段階まですでにコンク
リート打設されたダム堤体1のコンクリート壁面5に、
該ダム堤体1の上面より少なくとも一度のコンクリート
面状打設厚さ分高い位置まで鋼板等の型枠を組み、この
型枠の内側範囲にコンクリートを打設し、必要に応じて
上部ホッパー設備2をステップアップおよびステップバ
ックするという工程を繰り返しながら、ダムを構築して
いく。
【0022】そして、このようなダム構築にともなうコ
ンクリートの搬送は、巻上装置6での昇降ワイヤ9の繰
り出しにより河床部13側にバケット11を位置させ
(図1に示すバケット11bの状態)、開閉板25が閉
じられた状態にあるバケット11にコンクリートを下部
ホッパー設備14から積み込んだ後、巻上装置6の昇降
ワイヤ9の巻き上げによりバケット11を、すでに打設
されたダム堤体1の上面側までガイドワイヤ17上を移
動させ、側部開口部24に設けられた開閉板25を開き
該開閉板25を介して上部ホッパー設備2の上部ホッパ
ー7にコンクリートを排出させ(図1に示すバケット1
1aの状態)、その後、開閉板25を閉じてバケット1
1を下降させる、という工程の繰り返しにより行なわれ
る。
【0023】以上に述べた第1実施例のダムの施工方法
によれば、すでにコンクリート打設されたダム堤体1の
コンクリート壁面5に接触することなく沿わせた状態で
ガイドワイヤ17を下部ホッパー設備14と上部ホッパ
ー設備2との間に掛け渡し、該ガイドワイヤ17で案内
しつつバケット11を移動させて、該バケット11によ
り、すでにコンクリート打設されたダム堤体1上に河床
部13側からコンクリートを搬送することになるため、
コンクリート壁面5にアンカーを設けたり傷をつけてし
まうことがない。したがって、このような傷等を後に補
修する工事が不要となるため、工期を短縮することがで
きる。
【0024】また、ガイドワイヤ17でバケット11を
案内するため、ガイド用の仮設部材を少なくできるとと
もに、下部ホッパー設備14と上部ホッパー設備2とを
最短距離で結ぶことができる。
【0025】ところで、河床部13側に位置する下部ホ
ッパー設備14へのコンクリートの供給は、ダンプカー
等で運搬したコンクリートを該ダンプカーから直接移し
変えたりすることは勿論、河床部13に、諸材料を所定
の配合比率で混練してコンクリートを製造するコンクリ
ート混練設備であるバッチャープラントと該バッチャー
プラントに作製した骨材を供給する骨材プラントとを設
置させ、バッチャープラントから下部ホッパー設備14
までレールを敷設して、該レール上を走行する台車によ
り下部ホッパー設備14までコンクリートを搬送するこ
とができる。
【0026】さらには、前記台車上にバケット11を着
脱可能に構成し、台車に装着されたバケット11にバッ
チャープラントからコンクリートを供給し、台車でバケ
ット11をダム堤体1側まで移動させ、この位置で、バ
ケット11に昇降ワイヤ9を取り付けるとともに該バケ
ット11を台車から切り離した後、上述の方法でバケッ
ト11をダム堤体1の上面側まで搬送することもでき
る。このように構成すれば、バッチャープラントからダ
ム堤体1の上面までコンクリートを移し変えることなく
搬送することができ、また下部ホッパー設備14の下部
ホッパー15も不要となる。
【0027】次に、本発明の第2実施例によるダムの施
工方法を図2を参照して以下に説明する。第2実施例に
おいては、河床部13の、施工の途中段階まですでに打
設されたダム堤体1のコンクリート壁面5の近傍であっ
て該コンクリート壁面5に接触することのない位置に、
自立型のタワー30が鉛直立設されている。タワー30
は、上下に延在する四本(図2においては二本のみ表わ
れている)の柱部材30aと、柱部材30a同士を連結
させる複数の連結部材30bとを有しており、これら柱
部材30aおよび連結部材30bで、鉛直延在する空間
を中央に設けるよう囲む形状をなしている。タワー30
には、その上部に、ダム堤体1側に一方が延出するとと
もにこれとは逆側に他方が延出する直線状のアーム31
が設けられており、またアーム31の下側には、ダム堤
体1の上部側に略水平延在するコンベア装置32がアー
ム31との間に複数の支持材33を介して支持されてい
る。このコンベア装置32は、その延在方向に沿って横
移動バケット34を移動させるもので、該横移動バケッ
ト34は、上部開口部35からコンクリートを受け、こ
れを下部開口部36の開作動で下方に落とし込むように
なっている。
【0028】タワー30の内側には、鉛直方向に沿うガ
イドレール38が固定されており、また該ガイドレール
38に案内される、搬送体である昇降バケット39が設
けられている。該昇降バケット39は昇降ワイヤ40で
吊られており、アーム31の上部には、昇降ワイヤ40
を繰り出しおよび巻き上げて昇降バケット39を昇降さ
せる巻上装置41が設けられている。
【0029】ここで、昇降バケット39は、例えば、上
部に設けられた上部開口部42とダム堤体1側に設けら
れた側部開口部43とを有しており、側部開口部43は
下端を中心に揺動する開閉板44で開閉されるようにな
っている(図2に示す昇降バケット39a参照)。そし
て、昇降バケット39は、下端側に位置した状態(図2
に示す昇降バケット39bの状態)において、ダンプカ
ー等で運搬されたコンクリートを上部開口部42で受け
取るようになっており、他方、コンベア装置32の上側
所定位置に位置した状態(図2に示す昇降バケット39
aの状態)で、側部開口部43に設けられた開閉板44
を開作動させ、該開閉板44をシュートとして用いて、
コンクリートを、タワー30側に位置する横移動バケッ
ト34の上部開口部35に落とし込むようになってい
る。なお、図中符号45で示すものは、横移動バケット
34の移動に応動して反対方向へ移動して重量バランス
をとるカウンタウエイトである。
【0030】次に、上記した装置を用いたダムの施工方
法について説明する。施工の途中段階まですでにコンク
リート打設されたダム堤体1のコンクリート壁面5に、
該ダム堤体1の上面より少なくとも一度のコンクリート
面状打設厚さ分高い位置まで鋼板等の型枠を組み、この
型枠の内側範囲にコンクリートを打設し、必要に応じて
上部ホッパー設備2をステップアップおよびステップバ
ックするという工程を繰り返しながら、ダムを構築して
いく。
【0031】そして、このようなダム構築にともなうコ
ンクリートの搬送は、巻上装置41の昇降ワイヤ40の
繰り出しにより河床部13側に昇降バケット39を位置
させ(図2に示す昇降バケット39bの状態)、開閉板
44が閉じられた状態にある昇降バケット39にコンク
リートをダンプカー等から積み込んだ後、巻上装置41
での昇降ワイヤ40の巻き上げにより昇降バケット39
をコンベア装置32の上側まで上昇させ、この状態で、
側部開口部43に設けられた開閉板44を開作動させ該
開閉板44を介してコンクリートを、タワー30側に位
置する横移動バケット34の上部開口部35に落とし込
み(図2に示す昇降バケット39aおよび横移動バケッ
ト34aの状態)、該横移動バケット34を、すでに打
設されたダム堤体1の上面まで移動させ下部開口部36
の開作動で上部ホッパー設備2にコンクリートを排出さ
せるとともに(図2に示す横移動バケット34b参
照)、一方で、横移動バケット35へのコンクリートの
落とし込み後の昇降バケット39を開閉板44を閉作動
させて下降させ、他方で、上部ホッパー設備2へのコン
クリートの排出後の横移動バケット34を下部開口部3
6を閉作動させてタワー30側に移動させる、という工
程の繰り返しにより行なわれる。
【0032】なお、タワー30を、ダム堤体1の最終打
設高さより高い位置まで予め立設しておくことが可能で
あり、この場合、昇降バケット39の昇降もこの高さ範
囲において可能となるよう巻上装置41の昇降ワイヤ4
0の長さを設定し、ダム堤体1の高さが低い状態では、
巻上装置41による昇降ワイヤ40の巻き取り長さを調
節して対応する。また、ダム堤体1のコンクリート打設
の進行に伴って、ダム堤体1の上部高さが高くなると、
支持材33の調整等でコンベア装置32を上昇させる。
【0033】以上に述べた第2実施例のダムの施工方法
によれば、すでにコンクリート打設されたダム堤体1の
コンクリート壁面5に接触することなく沿わせてタワー
30を立設させ、該タワー30内における昇降バケット
39の昇降とコンベア装置32における横移動バケット
34の移動とにより、すでにコンクリート打設されたダ
ム堤体1上に河床部13側からコンクリートを搬送する
ことになるため、第1実施例と同様、コンクリート壁面
5にアンカーを設けたり傷をつけてしまうことがない。
したがって、このような傷等を後に補修する工事が不要
となるため、工期を短縮することができる。
【0034】また、タワー30内で昇降バケット39を
昇降させるようになっており、しかも、ガイドレール3
8が設けられているため、昇降バケット39の搬送姿勢
が安定する。したがって、風等の影響を受けることなく
昇降バケット39を昇降させることができる。
【0035】なお、ダム堤体1のコンクリート壁面5が
略鉛直に沿う場合には、アーム31、支持材33、コン
ベア装置32および横移動バケット34を設けることな
く、昇降バケット39から直接ダム堤体1上のダンプカ
ーあるいは上部ホッパー設備2にコンクリートを排出さ
せることが可能である。
【0036】ところで、第2実施例においても、河床部
13側に位置する昇降バケット39へのコンクリートの
供給は、ダンプカー等で運搬したコンクリートを該ダン
プカーから直接移し変えたりすることは勿論、河床部1
3に、諸材料を所定の配合比率で混練してコンクリート
を製造するコンクリート混練設備であるバッチャープラ
ントと該バッチャープラントに作製した骨材を供給する
骨材プラントとを設置させ、バッチャープラントからダ
ム堤体1までレールを敷設して、該レール上を走行する
台車により昇降バケット39までコンクリートを搬送す
ることができる。勿論、昇降バケット39に直接コンク
リートを移すのではなく第1実施例において述べた下部
ホッパー設備を設けることも可能である。
【0037】さらには、前記台車上に昇降バケット39
を着脱可能に構成し、台車に装着された昇降バケット3
9にバッチャープラントからコンクリートを供給し、台
車で昇降バケット39をタワー30まで移動させ、この
位置で、昇降バケット39に昇降ワイヤ40を取り付け
るとともに該昇降バケット39を台車から切り離した
後、昇降バケット39をタワー30内で上昇させ、さら
に昇降バケット39を昇降ワイヤ40から外しコンベア
装置32でそのまま横移動させることもできる。このよ
うに構成すれば、バッチャープラントからダム堤体1の
上面までコンクリートを移し変えることなく搬送するこ
とができる。なお、タワー30の安定を図るため、タワ
ー30の上部から斜め外方にワイヤを張り該ワイヤの下
端にアンカブロックを取り付けることも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のダムの施工方法によれば、すでにコンクリート打
設されたダム堤体のコンクリート壁面に接触することな
く沿わせて搬送経路を設け、該搬送経路で搬送体を移動
させて、該搬送体により、すでにコンクリート打設され
たダム堤体上に河床部側からコンクリートを搬送するこ
とになるため、コンクリート壁面にレール等を設ける必
要がなくなり、コンクリート壁面にアンカーを設けたり
傷をつけてしまうことがなくなる。したがって、このよ
うな傷等を後に補修する工事が不要となるため、工期を
短縮することができる。
【0039】本発明の請求項2記載のダムの施工方法に
よれば、搬送経路がワイヤからなるため、搬送経路用の
仮設部材を少なくでき、よって、工期を短縮できる。
【0040】本発明の請求項3記載のダムの施工方法に
よれば、搬送経路が自立型タワーからなるため、搬送体
の搬送姿勢を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダムの施工方法の第1実施例を説明す
る側面図である。
【図2】本発明のダムの施工方法の第2実施例を説明す
る側面図である。
【符号の説明】
1 ダム堤体 5 コンクリート壁面 11 バケット(搬送体) 17 ガイドワイヤ(搬送経路) 30 タワー(搬送経路) 39 昇降バケット(搬送体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 すでにコンクリート打設されたダム堤体
    のコンクリート壁面に接触することなく沿わせて搬送経
    路を設け、該搬送経路で搬送体を移動させて、該搬送体
    により、すでにコンクリート打設されたダム堤体上に河
    床部側からコンクリートを搬送することを特徴とするダ
    ムの施工方法。
  2. 【請求項2】 前記搬送経路は、ワイヤからなることを
    特徴とする請求項1記載のダムの施工方法。
  3. 【請求項3】 前記搬送経路は、河床部に立設された自
    立型タワーからなることを特徴とする請求項1記載のダ
    ムの施工方法。
JP14366194A 1994-06-24 1994-06-24 ダムの施工方法 Pending JPH083966A (ja)

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JP14366194A JPH083966A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 ダムの施工方法

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JP14366194A JPH083966A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 ダムの施工方法

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