JPH08158348A - ダム施工用装置およびダム施工方法 - Google Patents

ダム施工用装置およびダム施工方法

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JPH08158348A
JPH08158348A JP30669694A JP30669694A JPH08158348A JP H08158348 A JPH08158348 A JP H08158348A JP 30669694 A JP30669694 A JP 30669694A JP 30669694 A JP30669694 A JP 30669694A JP H08158348 A JPH08158348 A JP H08158348A
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JP
Japan
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dam
concrete
dam construction
leg
leg portion
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JP30669694A
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English (en)
Inventor
Shigemi Sato
成美 佐藤
Yoichi Fukumoto
洋一 福元
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリート打設の進捗に伴ってダム堤体の
上面形状に変化が生じ、脚部にダム堤体で支持できない
ものが出てくる場合においても対応することができるダ
ム施工用装置およびダム施工方法を提供する。 【構成】 すでにコンクリート打設により形成されたダ
ム堤体11上に載置され、装置本体16と、該装置本体
16に設けられるとともに同時伸縮可能な複数の第一脚
部17と、前記装置本体16に設けられるとともに前記
第一脚部17とは個別に同時伸縮可能な複数の第二脚部
18とを具備するとともに、第一脚部17および第二脚
部18のうち少なくとも一本が装置本体16に対し位置
を変更可能とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダム施工に用いられる
ダム施工用装置およびダム施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ダム建設には、面状に広くコ
ンクリートを打設していくRCD(Roller Compacted D
am-concrete)工法や拡張レヤー打設工法等が採用され
ており、これら工法は、すでにコンクリート打設で形成
されたダム堤体上に一層ずつコンクリート打設層を積み
重ねてダム堤体を上方に構築していくものである。そし
て、上記の場合、すでに形成されたダム堤体上に、新た
な打設を行うためのコンクリートを搬送する必要があ
り、従来は、コンクリート混練設備等をダム堤頂部近傍
であって該堤頂部よりやや高い位置に設け、これよりさ
らに高い位置にケーブルクレーンを設置し該ケーブルク
レーンを用いてコンクリートを搬送したり、ダムの掘削
面にインクライン設備を設け該インクライン設備を用い
てダム堤体上にコンクリートを降ろしたり、さらにはベ
ルトコンベアでコンクリート打設位置へ搬送する方法等
が採用されている。
【0003】上記したケーブルクレーンを用いる場合に
は、主に以下の問題があった。 (1)コンクリート混練設備およびケーブルクレーンを
設置するための広い用地がダム堤頂部付近に必要となる
ため、該ダム堤頂部付近の山を大きく削り取って用地を
確保する必要があり、自然環境保全や景観上の観点から
好ましくない。 (2)ケーブルクレーンのバケット等が作業者の上方を
移動するため作業者の安全確保に一層の注意を払わなけ
ればならない。
【0004】上記したインクライン設備を用いる場合に
は、主に以下の問題があった。 (1)ケーブルクレーンの場合と同様、コンクリート混
練設備を設置するための広い用地がダム堤頂部付近に必
要となるため、該ダム堤頂部付近の山を大きく削り取っ
て用地を確保する必要があり、自然環境保全や景観上の
観点から好ましくない。 (2)台車を走行させるレール設備を、ダムの掘削面の
ダム頂部から河床に至る間に設置しなければならないた
め、ダムの打設開始に先立ってレール設備下面全体の岩
盤について岩盤検査を受ける必要があり、またレールを
前もって上から下まで全部を敷設しなければ稼働できな
い構造であり、よって、ダムコンクリートの打設開始に
対する工程上の制約がある。
【0005】上記したベルトコンベアで河床部から搬送
する場合には、以下の問題があった。 (1)コンクリート打設面の上昇に伴うベルトコンベア
ラインの盛替が大変であり、また、ベルトコンベアの敷
設に伴う地山の切取りが発生するため、必然的に工期が
長くなってしまう。 (2)コンクリートが数回のベルトコンベアの乗り継ぎ
を経て運ばれることになるため、コンクリートの材料分
離がおきるおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記理由から、本出願
人は、河床部にコンクリート混練設備を設置し、すでに
コンクリート打設されたダム堤体に、同時伸縮可能な複
数の第一脚部と、該第一脚部とは個別に同時伸縮可能な
複数の第二脚部とを具備し、コンクリートの面状打設の
度に第一脚部および第二脚部を交互に伸長させて自昇す
るダム施工用装置を載置させ、該ダム施工用装置に巻上
装置を設けるとともに、該巻上装置で搬送体をコンクリ
ート壁面に沿って昇降させ、該搬送体によりコンクリー
トを河床部からダム堤体の上面に搬送することを考え
た。これにより、自然環境保全や景観上の観点から好ま
しくしかも工期の大幅な短縮を図ることができるダム施
工を実現できる。しかしながら、上記ダム施工用装置
は、コンクリート打設の進捗に伴ってダム堤体の上面形
状に、幅が狭くなる等の変化が生じた場合には、ダム施
工用装置そのものをダム堤体上で上昇させることが不可
能になることが予想された。このような問題は、ダム堤
体上に自昇式のダム施工用装置が載置される場合には、
該ダム施工用装置の用途にかかわらず生じることにな
る。
【0007】したがって、本発明の目的は、コンクリー
ト打設の進捗に伴ってダム堤体の上面形状に変化が生じ
た場合においても対応することができるダム施工用装置
およびダム施工方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のダム施工用装置は、すでに
コンクリート打設により形成されたダム堤体上に載置さ
れ、装置本体と、該装置本体に設けられるとともに同時
伸縮可能な複数の第一脚部と、前記装置本体に設けられ
るとともに前記第一脚部とは個別に同時伸縮可能な複数
の第二脚部とを具備するとともに、前記第一脚部および
第二脚部のうち少なくとも一本が前記装置本体に対し位
置を変更可能とされていることを特徴としている。
【0009】本発明の請求項2記載のダム施工用装置
は、請求項1記載のものに関して、搬送体に連結された
線状体を巻き上げおよび繰り出す巻上装置が設けられて
いることを特徴としている。
【0010】本発明の請求項3記載のダム施工用装置
は、請求項1記載のものに関して、前記第一脚部、第二
脚部および装置本体の外部に設けられた巻上装置により
巻き上げおよび繰り出されるとともに搬送体に連結され
る線状体をかけるプーリが設けられていることを特徴と
している。
【0011】本発明の請求項4記載のダム施工用装置
は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のものに関し
て、搬送体により運搬された資材を仮受けする仮受ホッ
パーが設けられていることを特徴としている。
【0012】本発明の請求項5記載のダム施工方法は、
装置本体と、該装置本体に設けられるとともに同時伸縮
可能な複数の第一脚部と、前記装置本体に設けられると
ともに前記第一脚部とは個別に同時伸縮可能な複数の第
二脚部とを具備するダム施工用装置を用い、すでにコン
クリート打設により形成されたダム堤体上で、前記第一
脚部および第二脚部を交互に伸長させつつコンクリート
の面状打設を繰り返すことにより、常にダム施工用装置
をダム堤体上に載置状態とし、ダム堤体のコンクリート
打設の進捗に伴う上面形状の変化に合わせて、前記第一
脚部および第二脚部のうち少なくとも一本の位置を変更
することを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明の請求項1記載のダム施工用装置によれ
ば、第一脚部および第二脚部のうち少なくとも一本が前
記装置本体に対し位置を変更可能とされているため、コ
ンクリート打設の進捗に伴ってダム堤体の上面形状に変
化が生じた場合に、脚部の位置を変更することができ
る。
【0014】本発明の請求項2記載のダム施工用装置に
よれば、搬送体に連結された線状体を巻き上げおよび繰
り出す巻上装置が設けられているため、コンクリート打
設の進捗にともなって上昇することで前記巻上装置を上
昇させることができる。
【0015】本発明の請求項3記載のダム施工用装置に
よれば、前記第一脚部、第二脚部および装置本体の外部
に設けられた巻上装置により巻き上げおよび繰り出され
るとともに搬送体に連結される線状体をかけるプーリが
設けられているため、コンクリート打設の進捗にともな
って上昇することで前記プーリを上昇させることができ
る。また、巻上装置は、第一脚部、第二脚部および装置
本体の外部に設けられるため、重量が増大してしまうこ
とがない。
【0016】本発明の請求項4記載のダム施工用装置に
よれば、搬送体により運搬された資材を仮受けする仮受
ホッパーが設けられているため、コンクリート打設の進
捗にともなって上昇することで仮受ホッパーを上昇させ
ることができる。
【0017】本発明の請求項5記載のダム施工方法によ
れば、ダム堤体のコンクリート打設の進捗に伴う上面形
状の変化に合わせて、第一脚部および第二脚部のうち少
なくとも一本の位置を装置本体に対し変更することにな
る。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図3を参照して説
明する。なお、本実施例において、ダム堤体の形成は、
面状に広くコンクリートを打設していくRCD(Roller
Compacted Dam-concrete)工法や拡張レヤー打設工法
等が採用される。図中符号11は施工の途中段階まです
でに打設されたダム堤体を、符号12は自昇式のダム施
工用装置をそれぞれ示している。ここで、本実施例にお
いてダム堤体11の形状は、河川の上下流方向(図にお
ける左右方向)における一側のコンクリート壁面13が
傾斜し他側のコンクリート壁面14が鉛直に沿ってお
り、高さが高くなるにつれて上下流方向の幅が狭くなる
ような形状をなすものである。
【0019】ダム施工用装置12は、装置本体16と、
装置本体16の下面に平面視長方形の頂点位置に配設さ
れる四本の鉛直伸縮可能な内側脚部17(図1において
は表れず、図2参照)と、装置本体16の下面に内側脚
部17の外側となるよう平面視長方形の頂点位置に配設
される四本の外側脚部18とを有している。ここで、一
の方向(図における左右方向)における内側脚部17同
士の間隔と外側脚部18同士の間隔とは等しくされてい
る。そして、装置本体16上には、塔部20が着脱自在
に設けられている。
【0020】ダム施工用装置12は、内側脚部17およ
び外側脚部18の交互の伸縮作動により、ダム堤体11
のコンクリートの面状打設に応じて、上方にステップア
ップするようになっている。具体的には、例えば、伸長
状態の外側脚部18においてすでにコンクリート打設さ
れたダム堤体11の上面に立設されかつ内側脚部17が
縮長された状態で、前回打設で伸長状態にあったためコ
ンクリート打設がなされず形成された内側脚部17用の
穴を埋めつつ縮長状態にある内側脚部17の若干下側ま
でコンクリートの面状打設を行なう。そして、縮長状態
にあった内側脚部17を伸長させ新たな打設層の上面に
立設させるとともに外側脚部18を縮長させ、前回打設
で伸長状態にあったためコンクリート打設がなされず形
成された外側脚部18用の穴を埋めつつ縮長状態にある
外側脚部18の若干下側までコンクリートの面状打設を
行なう。次に、外側脚部18を伸長させ新たな打設層の
上面に立設させるとともに、内側脚部17を縮長させ
る。このような工程を、コンクリート打設の進行にした
がって繰り返す。
【0021】ここで、装置本体16は、一側(図におけ
る左側)にある二本の内側脚部17および二本の外側脚
部18を支持ブラケット(支持部)21において着脱自
在に支持しており、他側(図における右側)の二本の内
側脚部17および二本の外側脚部18に近接した位置に
もこのような支持ブラケット22を有している。すなわ
ち、前記一側にある二本の内側脚部17および二本の外
側脚部18を支持ブラケット21において支持すること
により、該一側にある二本の内側脚部17および二本の
外側脚部18と他側にある二本の内側脚部17および二
本の外側脚部18との間隔を広げ、前記一側にある二本
の内側脚部17および二本の外側脚部18を支持ブラケ
ット22において支持することにより、該一側にある二
本の内側脚部17および二本の外側脚部18と他側にあ
る二本の内側脚部17および二本の外側脚部18との間
隔を前記より狭めることになる。
【0022】このダム施工用装置12には、コンクリー
ト仮受用の上部ホッパー24と巻上装置25とガイドレ
ール26とが着脱自在に取り付けられている。ガイドレ
ール26は、その下部がダム堤体11の鉛直延在するコ
ンクリート壁面14に沿っており、その上部が、ダム堤
体11側に傾斜し、装置本体16の前記他側の端部に揺
動自在に支持されている。また、塔部20のガイドレー
ル26側には該ガイドレール26の上側に連続するよう
ガイドレール部27が設けられている。ここで、図1に
おいて符号28で示すものは、上昇時にダム堤体11か
ら離間させるようガイドレール26を上部を中心に揺動
させるシリンダである。
【0023】巻上装置25は、塔部20のガイドレール
26に対し反対側の下部位置に装置本体16に載置され
て設けられており、一方向に回転駆動されることによ
り、巻き上げられていたワイヤ30を繰り出し、あるい
は前記と逆方向に回転駆動されることにより、繰り出さ
れたワイヤ30を巻き上げるもので、該ワイヤ30は、
塔部18の上端に回転自在に支持されたプーリ31にか
けられた後に下方に吊り下げられており、該ワイヤ30
の先端には、搬送体である容器状のバケット32が取り
付けられている。上部ホッパー24は、塔部20に取り
付けられるとともに、その排出口33を装置本体16の
下側に延出させており、また上部開口部34にはガイド
レール26方向にシュート35が延出されている。
【0024】バケット32には、ガイドローラ37が回
転自在に取り付けられている。バケット32は、巻上装
置25がワイヤ30を巻き上げ・繰り出すことにより、
図示せぬ河床部とダム施工用装置12との間で昇降し、
しかもダム施工用装置12側においてはガイドローラ3
7がガイドレール26および塔部20のガイドレール部
27に案内されながら昇降する。ここで、バケット32
は、上部開口部34から投入されたコンクリートを内部
に収容するようになっている。なお、該上部開口部34
を図示せぬ蓋板で閉塞し該蓋板上に種々の機材等を搭載
してバケット32を昇降させることにより、該機材等を
河床部側からダム堤体11上に運搬することも可能であ
る。
【0025】ここで、バケット32は、ガイドレール2
6およびガイドレール部27に案内されて上昇し上部ホ
ッパー24より上側に位置した時点で、ガイドレール部
27側に設けられた図示せぬ排出口を開作動させる。こ
れにより、該排出口からコンクリートが放出され、シュ
ート35を介して上部ホッパー24内へ落とし込まれる
ことになる。図中符号40で示すものは、装置本体16
に一体的に設けられたジブ式タワークレーンであり、こ
のジブ式タワークレーン40はその下部が装置本体16
に固定ブラケット41を介して着脱自在に支持されてい
る。
【0026】次に、上記構成のダム施工用装置12を用
いたダム施工方法について説明する。まず、ダム施工の
当初からダム施工用装置12の前記一側の二本の内側脚
部17および二本の外側脚部18は、図1に示すよう
に、支持ブラケット21に支持されており、これにより
前記一側の二本の内側脚部17および二本の外側脚部1
8と、前記他側の二本の内側脚部17および二本の外側
脚部18との間隔は広くなっている。
【0027】このダム施工用装置12は、すでにコンク
リート打設されたダム堤体11上に載置されており、こ
の状態で、ダム堤体11のコンクリート壁面13,14
に、該ダム堤体11の上面より少なくとも一度のコンク
リート面状打設厚さ分高い位置まで鋼板等の図示せぬ型
枠を組み、この型枠の内側範囲にコンクリートを打設
し、必要に応じてダム施工用装置12を上記のようにス
テップアップするという通常の打設工程を繰り返しなが
ら、ダム堤体11を構築していくことになる。なお、ダ
ム堤体11の構築中、ジブ式タワークレーン40によ
り、資機材の運搬や機材の組立・解体等を行なうことが
できる。
【0028】ここで、このようなダム構築にともなうコ
ンクリートの搬送は、巻上装置25のワイヤ30の繰り
出しにより図示せぬ河床部側にバケット32を位置さ
せ、該バケット32に、河床部側に設置された図示せぬ
コンクリート混練設備で製造されたコンクリートを積み
込んだ後、巻上装置25のワイヤ30の巻き上げにより
バケット32を、上昇させ、ダム施工用装置12の上部
ホッパー24にコンクリートを排出させるという工程の
繰り返しにより行なわれる。なお、上部ホッパー24か
ら打設位置へのコンクリートの運搬は、ダム堤体11上
のダンプカー等の運搬車42により行なう。
【0029】そして、本実施例において、コンクリート
打設の進捗に伴ってダム堤体11の上下流方向の幅が狭
くなってくると、ダム施工用装置12の、傾斜している
コンクリート壁面13側にある前記一側の二本の内側脚
部17および二本の外側脚部18がダム堤体11の上面
からはみ出て支持不可となる手前の時点で、前記一側の
二本の内側脚部17および二本の外側脚部18を支持ブ
ラケット21から外して支持ブラケット22に取り付け
る。すなわち、図2に示すように、前記一側の二本の内
側脚部17および二本の外側脚部18のうち、このとき
縮長状態にあるもの(ダム堤体11に接地していないも
の、図2においては内側脚部17)を、ジブ式タワーク
レーン40で吊りつつ支持ブラケット21から取り外
し、支持ブラケット22に取り付ける。その後、内側脚
部17および外側脚部18のうち縮長状態にあるものす
べてを伸長状態としてダム堤体11上に接地させるとと
も、伸長状態にあったものを縮長させて、前記一側の二
本の内側脚部17および二本の外側脚部18のうち、今
回縮長されたものを、ジブ式タワークレーン40で吊り
つつ支持ブラケット21から外して支持ブラケット22
に取り付ける。
【0030】このようにして、前記一側の二本の内側脚
部17および二本の外側脚部18と、前記他側の二本の
内側脚部17および二本の外側脚部18との間隔が狭め
られることになる。なお、この内側脚部17および外側
脚部18の位置変更の後、次のコンクリート打設を行な
う前に、ジブ式タワークレーン40で運搬車42を小型
のものに変更する。
【0031】上記のように、前記一側の二本の内側脚部
17および二本の外側脚部18と前記他側の二本の内側
脚部17および二本の外側脚部18との間隔を狭めるこ
とにより、ダム堤体11の幅が狭くなっても、ダム施工
用装置12をさらにステップアップさせることができ
る。したがって、ダム堤体11の幅が狭くなっても、ダ
ム施工用装置12をコンクリートの打設進捗に伴って上
昇させることができ、上部ホッパー24および巻上装置
25をダム堤体11の上面より上側に常時位置させるこ
とができて、ダム堤体11の最終的な頂部打設まで、河
床部側から上部ホッパー24にコンクリートの搬送を行
なうことができコンクリート打設を良好に行なうことが
できる。
【0032】上記のようにして、ダム堤体11の最終的
な頂部位置までコンクリート打設が完了すると、図3に
示すように、ダム堤体11上にタワークレーン用ベース
43をアンカーボルト44で固定した後、固定ブラケッ
ト41の取り外しでジブ式タワークレーン40をダム施
工用装置12から外し、タワークレーン用ベース43に
乗せ替えて固定する。そして、この状態で、塔部20を
装置本体16から外してジブ式タワークレーン40によ
り吊ってこれを河床部側に降ろす等して、順次、ダム施
工用装置12を解体することになる。
【0033】ところで、河床部側に位置するバケット3
2へのコンクリートの供給は、ダンプカー等で運搬した
コンクリートを該ダンプカーから直接移し変えたり、河
床部へ下部ホッパーを設けておきこの下部ホッパーから
供給させたり(この場合下部ホッパーへはダンプカー等
でコンクリートを運搬する)することは勿論、河床部に
あるコンクリート混練設備からダム堤体11までレール
を敷設して、該レール上を走行する台車によりバケット
32までコンクリートを搬送することができる。
【0034】さらには、前記台車上にバケット32を着
脱可能に構成し、台車に装着されたバケット32にコン
クリート混練設備からコンクリートを供給し、台車でバ
ケット32をダム堤体11まで移動させ、この位置で、
バケット32にワイヤ30を取り付けるとともに該バケ
ット32を台車から切り離した後、上述したようにバケ
ット32をダム堤体11の上面まで搬送することもでき
る。このように構成すれば、コンクリート混練設備から
ダム堤体11の上面までコンクリートを移し変えること
なく搬送することができる。
【0035】なお、上記実施例では、ダム施工用装置1
2に、バケット32を昇降させる巻上装置25およびコ
ンクリートを仮受けする上部ホッパー24を両方設けた
ものを例にとり説明したが、巻上装置25および上部ホ
ッパー24の少なくともいずれか一方を設ければよく、
また、該ダム施工用装置12に、ワイヤ30がかけられ
るプーリのみを設け、巻上装置25を河床部等、ダム施
工用装置12以外の外部に設置することも可能である。
【0036】また、上記実施例では、ガイドレール26
が設けられる側のコンクリート壁面14が鉛直方向に沿
う場合を例にとり説明したが、ガイドレール26が設け
られる側のコンクリート壁面14が傾斜する場合にも勿
論適用可能である。この場合、内側脚部17に対し外側
脚部18を水平一方向に相対移動可能とし、この相対移
動可能な方向をダム堤体11の上下流方向に沿わせて配
置して、ダム堤体11のコンクリートの面状打設に応じ
て、上方にステップアップする際に水平移動してコンク
リート壁面14の傾斜に応じて水平方向にステップバッ
クさせることも可能である。さらに、上記実施例では、
内側脚部17および外側脚部18を支持ブラケット21
から取り外して別の支持ブラケット22に取り付ける場
合を例にとり説明したが、勿論、一側の内側脚部17お
よび外側脚部18を他側の内側脚部17および外側脚部
18に対し、近接離間するよう油圧駆動等でスライドさ
せてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のダム施工用装置によれば、第一脚部および第二脚
部のうち少なくとも一本が前記装置本体に対し位置を変
更可能とされているため、コンクリート打設の進捗に伴
ってダム堤体の上面形状に変化が生じた場合に、脚部の
位置を変更することができる。したがって、コンクリー
ト打設の進捗に伴ってダム堤体の上面形状に変化が生じ
た場合においても対応することができる。
【0038】本発明の請求項2記載のダム施工用装置に
よれば、搬送体に連結された線状体を巻き上げおよび繰
り出す巻上装置が設けられているため、コンクリート打
設の進捗にともなって上昇することで前記巻上装置を上
昇させることができる。したがって、コンクリート打設
の進捗に伴ってダム堤体の上面形状に変化が生じた場合
においても搬送体の上昇位置を高くすることができる。
【0039】本発明の請求項3記載のダム施工用装置に
よれば、第一脚部、第二脚部および装置本体の外部に設
けられた巻上装置により巻き上げおよび繰り出されると
ともに搬送体に連結される線状体をかけるプーリが設け
られているため、コンクリート打設の進捗にともなって
上昇することで前記プーリを上昇させることができる。
したがって、コンクリート打設の進捗に伴ってダム堤体
の上面形状に変化が生じた場合においても搬送体の上昇
位置を高くすることが容易にできる。また、巻上装置
は、第一脚部、第二脚部および装置本体の外部に設けら
れるため、重量を低減することができる。
【0040】本発明の請求項4記載のダム施工用装置に
よれば、搬送体により運搬された資材を仮受けする仮受
ホッパーが設けられているため、コンクリート打設の進
捗にともなって上昇することで仮受ホッパーを上昇させ
ることができる。
【0041】本発明の請求項5記載のダム施工方法によ
れば、ダム堤体のコンクリート打設の進捗に伴う上面形
状の変化に合わせて、第一脚部および第二脚部の位置を
装置本体に対し変更することになる。したがって、コン
クリート打設の進捗に伴ってダム堤体の上面形状に変化
が生じた場合においても対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダム施工用装置およびダム施工方法の
一実施例を説明する図であって、内側脚部および外側脚
部の位置変更前の側面図である。
【図2】本発明のダム施工用装置およびダム施工方法の
一実施例を説明する図であって、内側脚部および外側脚
部の位置変更中の一状態を示す側面図である。
【図3】本発明のダム施工用装置およびダム施工方法の
一実施例を説明する図であって、解体時の状態を示す側
面図である。
【符号の説明】
11 ダム堤体 12 ダム施工用装置 17,18 内側脚部,外側脚部(第一脚部,第二脚
部) 24 上部ホッパー(仮受ホッパー) 25 巻上装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 すでにコンクリート打設により形成され
    たダム堤体上に載置され、装置本体と、該装置本体に設
    けられるとともに同時伸縮可能な複数の第一脚部と、前
    記装置本体に設けられるとともに前記第一脚部とは個別
    に同時伸縮可能な複数の第二脚部とを具備するととも
    に、前記第一脚部および第二脚部のうち少なくとも一本
    が前記装置本体に対し位置を変更可能とされていること
    を特徴とするダム施工用装置。
  2. 【請求項2】 搬送体に連結された線状体を巻き上げお
    よび繰り出す巻上装置が設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載のダム施工用装置。
  3. 【請求項3】 前記第一脚部、第二脚部および装置本体
    の外部に設けられた巻上装置により巻き上げおよび繰り
    出されるとともに搬送体に連結される線状体をかけるプ
    ーリが設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    ダム施工用装置。
  4. 【請求項4】 搬送体により運搬された資材を仮受けす
    る仮受ホッパーが設けられていることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか一項に記載のダム施工用装置。
  5. 【請求項5】 装置本体と、該装置本体に設けられると
    ともに同時伸縮可能な複数の第一脚部と、前記装置本体
    に設けられるとともに前記第一脚部とは個別に同時伸縮
    可能な複数の第二脚部とを具備するダム施工用装置を用
    い、 すでにコンクリート打設により形成されたダム堤体上
    で、前記第一脚部および第二脚部を交互に伸長させつつ
    コンクリートの面状打設を繰り返すことにより、常にダ
    ム施工用装置をダム堤体上に載置状態とし、 ダム堤体のコンクリート打設の進捗に伴う上面形状の変
    化に合わせて、前記第一脚部および第二脚部のうち少な
    くとも一本の位置を変更することを特徴とするダム施工
    方法。
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