JP4152042B2 - 旋回・俯仰式コンベヤ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、土木工事の分野でビル基礎工事、地下鉄建設工事等大型の掘削工事に伴う大量の掘削土砂等を搬出する装置であって、切り羽にて掘削された土砂等をコンベヤ装置に移載するいわゆる移載点を水平方向、鉛直方向に広い範囲に拡大して、掘削された土砂等を効率よく搬出する旋回・俯仰式コンベヤ装置に関する。なお、上記移載点とは、切り羽において掘削され土砂等をダンブカー、ショベルローダ等により搬送して受入ホッパーを介して搬出用コンベヤに移し替える(移載する)位置をいう。この装置は、他に穀物、生コン、パルプ等を低所から高所に搬送する場合にも使用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来、掘削工事において土砂を搬出する手段としてグラブバケット付きクレーン方式、バケットチェーンコンベヤ装置等があり、更に、特開平8−260510号公報には、波桟・横桟付きベルトコンベヤを使用した揚土装置およびその方法が記載され、水平方向に旋回可能な土砂等受入部と捻れ可能な垂直部を有する波桟・横桟付コンベヤベルトを備えて、掘削深度に応じて土砂等の受入部の深さが調整でき、受入方向を旋回できるベルトコンベヤ装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成を有する従来のグラブバケットでは、騒音が高く非連続作業であり、常時運転者を必要とし、バケットチェーンコンベヤ装置では、バケット内に土砂が付着して運搬効率が悪くなり、移載点が固定される問題がある。
【0004】
特開平8−260510号に記載のコンベヤ装置では、波桟・横桟付コンベヤベルトの垂直部の位置が固定され、掘削の進捗により切り羽から土砂等受入部までの距離が変化し搬送距離が長くなる問題がある。また、コンベヤ装置の位置を移動するためにはその基礎からの移動する必要があり、費用、時間がかかる問題がある。
【0005】
本発明はコンベヤ装置の基礎を移動しないで土砂等の受入部(移載点)を広い範囲に確保することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1に記載の旋回・俯仰コンベヤ装置は、深度掘削工事等に使用され、移載点を広い範囲に移動できる旋回・俯仰式コンベヤ装置であって、積出手段の近傍に設けられた旋回中心架台と掘削場近傍に設けられた前端部走行架台との間に、前記旋回中心架台を旋回中心として旋回可能に架設された旋回橋桁と、この旋回橋桁の前端部上方に前後走行可能に設けられた走行塔と、この走行塔に俯仰可能に支持された俯仰ブームと、この俯仰ブームに懸回され前記俯仰ブームの前端部において鉛直走行部を有する波桟・横桟付コンベヤベルトと、前記旋回橋桁の上部にその長さ方向に沿って装着された伸縮コンベヤベルトと、前記走行塔の下部にあって前記波桟・横桟付コンベヤベルトの後端部と前記伸縮コンベヤベルトの前端部との間に設けられたベルトフィーダとを備えることを特徴としている。
【0007】
旋回中心架台はこのコンベヤ装置を支える基礎となる部分であり、この旋回中心架台を移動せず移載点の範囲を広げることを可能とする。旋回塔は、旋回中心架台に旋回可能に支持され、波桟・横桟付コンベヤベルトを懸回した俯仰ブームを支持して水平方向に旋回し、その俯仰ブームの前端下方の移載点を水平方向に旋回する。また、旋回塔に支持された俯仰ブームは、旋回塔を基点として俯仰することによりブームの前端部を昇降し、移載点の深度を調整する。俯仰ブームを仰角に支持することにより浅い掘削場の土砂を搬出し、俯仰ブームを俯角に支持することにより深い掘削場の土砂を搬出する。
【0009】
旋回中心架台は、積出手段の近傍に設けられ、搬出された土砂等を貯留場等へ搬送する積出し作業を容易とする。前端部走行架台は、掘削場の近傍にその側壁に沿って設けられ、その上部に走行テーブルを走行させる走行レールを敷設している。前端部走行架台と旋回中心架台との間に旋回橋桁を架設し、旋回橋桁の前端部(切り羽に近い端部)を上記走行テーブルにより支持し、旋回橋桁の後端部を旋回中心架台により旋回可能かつ前後(切り羽に近い方を前とする)に移動可能に支持している(詳細後述)。旋回橋桁の前端部を前端部走行架台に沿って移動させ、旋回橋桁を旋回中心架台を旋回中心として旋回させる。
【0010】
旋回橋桁の上部にその長さ方向に沿って伸縮コンベヤベルト(コンベヤ機長が伸縮できるコンベヤベルト)が懸回されている(詳細後述)。コンベヤベルトを伸縮可能とすることにより、詳細後述の走行塔が旋回橋桁の長さ方向(前後ともいう)に移動するに伴って土砂等の搬送距離を調整する。この伸縮コンベヤベルトは、前記俯仰ブームに懸回された波桟・横桟付コンベヤベルトにより搬出された土砂等を旋回中心架台に設けられたベルトフィーダまで搬送する役割を果たす。
【0011】
走行塔は、前記旋回橋桁の前端部上部に支持され、車輪等により前後に走行可能であって、俯仰ブームを俯仰可能に支持している。この走行塔は前記俯仰ブームの長さに相当する距離を前後移動可能であって、この前後移動の範囲において移載点を旋回橋桁の長さ方向に移動し、旋回橋桁の旋回と合わせて移載点を広い範囲に拡大する。更に、走行塔に支持された俯仰ブームは、俯仰することによりその前端部を昇降して、掘削深度に合わせて移載点の深さを調整する。
【0012】
このように請求項1の俯仰・旋回式コンベヤベルト装置は、旋回橋桁の旋回、走行塔の前後移動および俯仰ブームの俯仰により水平方向、上下方向に移載点を拡大する。なお、走行塔の下部にあって前記波桟・横桟付コンベヤベルトと前記伸縮コンベヤベルトとの間にベルトフィーダを設けて、波桟・横桟付コンベヤベルトにより搬出された土砂等を伸縮コンベヤベルトに移載する。
【0013】
請求項2に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置は、前記前端部走行架台が掘削場の側壁に沿って直線状に設けられ、前記前端部走行架台の上面にこの長さ方向に走行可能な走行テーブルを設け、この走行テーブルの上部に前記旋回橋桁の前端部を水平方向に旋回可能に軸着し、一方、前記旋回中心架台の上部に水平方向に旋回可能な後端ターンテーブルを設け、この後端ターンテーブルの上部に後端部支持ローラを取り付け、この後端部支持ローラにより前記旋回橋桁の後端部を前後移動可能に支持している。
【0014】
前端部走行架台は掘削場の側壁に沿って直線的に設けられることが多く、一方、旋回橋桁は所定の位置に固定された旋回中心架台を旋回中心として旋回する。旋回橋桁が旋回するためには、前端部走行架台(直線)に支持される前端部と旋回中心架台に支持される位置との間隔を変化させる必要がある。しかし、旋回橋桁の前端部は、上部に設けられる走行塔の荷重に耐えるために前端部走行架台に支持されることが望ましい(即ち、前後には移動できない)。このため旋回橋桁を旋回させるためには、この旋回橋桁の後端部を支持する位置を自動的に前後に移動させる必要が生じる。そこで、旋回中心架台と旋回橋桁の後端部との間に、旋回橋桁を水平に旋回可能に支持する後端ターンテーブルと、この後端ターンテーブルに支持され長さ方向を旋回橋桁の幅方向に向けて取り付けられた後端部支持ローラとを設け、この後端部支持ローラに旋回橋桁の後端部をその長さ方向に移動可能に支持する。これによって、旋回橋桁の前端部が直線的に移動した場合であっても、旋回橋桁の後端部が旋回中心架台に対して前後に移動して旋回橋桁は旋回可能となる。
【0015】
請求項3に記載の旋回・俯仰コンベヤ装置は、前記伸縮コンベヤベルトのコンベヤ機長を調整する手段として、前記後端ターンテーブルの上部に設けられた旋回中心枠と、後端部を前記旋回中心枠に取り付けられ前記旋回橋桁の上方にこれと平行に設けられた反転ローラ支持枠と、この反転ローラ支持枠の後端部に取り付けられた基準ローラと、反転ローラ支持枠の前端部に取り付けられた反転ローラと、この反転ローラの位置より後方下方の前記旋回橋桁上部に回転自在に取り付けられた調整ローラと、前記旋回橋桁の前端部上部に取り付けられたテークアップローラと先端ローラとを備え、前記伸縮コンベヤベルトが前記基準ローラ、前記反転ローラ、前記調整ローラ、前記テークアップローラおよび前記先端ローラにこの順序で懸回されている。
【0016】
前記のように旋回橋桁の前端部と旋回中心架台との間隔(前記伸縮コンベヤベルトにより土砂等を搬送する間隔)は、旋回橋桁の旋回により変化する。従って、前記伸縮コンベヤベルトの土砂等の排出する部分を旋回中心架台の位置(ベルトフィーダの位置)とするためには土砂等を搬送する距離を変化させる必要があり、この距離の変化に応じて土砂等を搬送するコンベヤの長さ(コンベヤ機長ともいう)を調整する必要が生じる。これを調整する手段として、伸縮コンベヤベルトの走行経路に反転部分を設けて、反転する距離を調整することによりコンベヤ機長を調整する。
【0017】
先ず、後端部を旋回中心枠に取り付けた反転ローラ支持枠を旋回橋桁の上方にこれと平行に設けることにより、その反転ローラ支持枠の前端部に取り付けられた反転ローラを前記旋回橋桁の前後移動に関わらず所定の位置(旋回中心枠より反転ローラ支持枠の長さだけ離れた位置)に支持する。また、反転ローラ支持枠の後端部、即ち、旋回中心枠に接近して取り付けられた基準ローラは、伸縮コンベヤベルトを反転してこの伸縮コンベヤベルトにより運ばれた土砂等を旋回中心枠の下方に設けられたベルトフィーダに移載する。更に、この基準ローラは駆動ローラとしても使用される。前記反転ローラの位置より後方下方の前記旋回橋桁上部に取り付けられた調整ローラは、前記旋回橋桁の前後移動に伴って前後に移動し、これによって前記反転ローラと前記調整ローラとの間隔を変化させることにより、前記伸縮コンベヤベルトのコンベヤ機長を調整する。なお、前記伸縮コンベヤベルトの前端を懸回する先端ローラと前記伸縮コンベヤベルトの張力変動を調整するテークアップローラとを前記旋回橋桁の前端部上部に取り付けている。従って、先端ローラ、調整ローラ等は、旋回橋桁とともに前後に移動し、基準ローラ、反転ローラは反転ローラ支持枠に取り付けられているので前後移動しないので、先端ローラと基準ローラとの距離、即ち、伸縮コンベヤベルトのコンベヤ機長は自動的に調整される。
【0018】
請求項4に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置は、前記俯仰ブームが、相対するリンク部材が平行でかつ同じ長さのリンク機構を持ち、鉛直に支持された先端リンク部材にベルト案内構造体を取り付け、このベルト案内構造体が、送り側ベルトを案内する送り側キャリヤーを支持する外フレームと内側に帰り側ベルトを案内する帰り側ガイドロールを取り付けた内フレームとの2重構造である。
【0019】
俯仰ブームが、相対するリンク部材が平行でかつ同じ長さのリンク機構を持つことにより、基部リンク部材を旋回塔または走行塔に鉛直に取り付けて俯仰ブームを俯仰すると、先端リング部材は基部リンク部材と平行(鉛直)に支持されて昇降する。先端リンク部材を鉛直に保つことによりベルト案内構造体を常に水平の方向に支持される。先端リング部材に取り付けられたベルト案内構造体は、外周側に送り側キャリヤーを支持する外フレームと内側に帰り側ベルトを案内するガイドロールを取り付けた内フレームとの2重構造である。送り側キャリヤーは、ベルト案内構造体の外周側に複数本設けられ、鉛直方向に引き上げられた波桟・横桟付コンベヤベルトの土砂等を積載した面を上方になるように屈曲させて案内する。帰り側ガイドロールは、土砂等を排出した後積載面を下方に向けた波桟・横桟付コンベヤベルトを鉛直方向に屈曲させて下降させる。帰り側ガイドロールは、波桟・横桟部を保護するためにフランジが設けられ、このフランジにより波桟・横桟付コンベヤベルトの側端部を支持する。また、帰り側ガイドロールは前記送り側キャリヤーの内側(下方)に取り付けられているので俯仰フレームは小さく設計できる。これらリンク機構により、俯仰ブームに懸回されるベルト長さは、俯仰ブームの俯仰に係わらず所定の長さに保たれる。
【0020】
請求項5に記載の旋回式コンベヤ装置は、旋回中心架台の上部に水平旋回可能に立設された旋回塔と、前記旋回塔に支持され、前端部に鉛直走行部を有する波桟・横桟付コンベヤベルトを懸回された固定両翼型ブームと、この波桟・横桟付コンベヤベルトの排出部より前記旋回塔の中心上部に向けて設けられた第1ベルトフィーダと、前記旋回塔を貫通するシュートと、そのシュートの下方に設けられた第2ベルトフィーダとを備える。
【0021】
この旋回式コンベヤ装置は、簡単な構造が要求される場合に利用される。移載点の移動範囲は比較的小さいが、鉛直方向と、水平方向半円形に移動できる。旋回中心架台に立設された旋回塔に支持された固定両翼型ブームは、波桟・横桟付コンベヤベルトを懸回し、旋回中心架台を中心として旋回して、その波桟・横桟付コンベヤベルトの前端部を円形に旋回させて移載点を拡大する。なお、波桟・横桟付コンベヤベルトは、固定両翼型ブームの前端部において鉛直方向に走行する鉛直走行部を有し、掘削深度の変化に対応して後端ローラの位置を移動することにより鉛直走行部の長さを調整できる。
【0022】
第1ベルトフィーダは、この波桟・横桟付コンベヤベルトの排出部の下方より前記旋回塔の中心上部に向けて設けられ、波桟・横桟付コンベヤベルトで搬出された土砂等を受けて前記旋回塔を貫通するシュートまで搬送する。その長さは波桟・横桟付コンベヤベルトの後端ローラの移動範囲以上であって、後端ローラの移動に関わらず波桟・横桟付コンベヤベルトで運ばれた土砂等を受け入れることができる。前記旋回塔を貫通するシュートによりその下方に設けられた第2ベルトフィーダに土砂等を移載して、第2ベルトフィーダにより積出手段まで移送する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る旋回・俯仰式コンベヤ装置について各実施の形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は実施例1の概要を説明する概念図で、図1は側面図で、図2はその平面図である。図3および図4には実施例2の概念図を示し、図7および図8には実施例3の概念図を示す。
【0024】
実施例1
図1および図2に示す実施例1の旋回・俯仰式コンベヤ装置60は、旋回中心架台10に水平旋回可能に支持された旋回塔11と、旋回塔11に俯仰可能に支持された俯仰ブーム12と、俯仰ブーム12に装着され前端部に鉛直走行部6を有する波桟・横桟付コンベヤベルト2と、その波桟・横桟付コンベヤベルト2の排出部の下方に設けられたベルトフィーダ3とを設けている。
【0025】
旋回中心架台10は、切り羽(図示せず)と移載点75との距離を短縮するために掘削壁71の近傍に固定され、その上部に旋回塔11を水平旋回可能に備えている。旋回塔11には俯仰ブーム12が取り付けられ、図2に示すように旋回中心72を中心としてその前端部(移載点75)は所定の範囲(a〜b)を旋回することができる。即ち、この半円形の範囲に移載点75を拡大することができる。なお、移載点75とは、切り羽よりダンブカー、ショベルローダー等で集められた土砂等を受入ホッパー1を介して波桟・横桟付コンベヤ2(搬送手段)に移し換える位置をいう。移載点が固定している場合は、掘削工事が進展するに従って切り羽が移動し、移載点からの距離がだんだんと長くなる。そこで移載点を半円形に移動させて切り羽からの距離を短くして、掘削工事の能率を向上する。
【0026】
深度掘削工事は水平方向の展開に加えて、鉛直方向にも拡大される。最初、移載点75を地上(イ水準)に設定するが工事の進捗により深度をロ水準に、更にハ水準、n水準に移載点を下降させる必要がある。そこで、旋回塔11に俯仰可能に取り付けられた俯仰ブーム12は、移載点75がイ水準にある時は仰角+θとし、工事の進捗に従って俯角−θ(ロ水準)まで連続的に傾斜させ、移載点を掘削の進捗に合わせて下降させる。俯仰ブーム12の俯仰による深度の調整はロ水準まで(深さH)で有り、掘削深度がハ水準まで深くなる場合には、波桟・横桟付コンベヤベルト2の長さを調整する。即ち、俯仰ブーム12を仰角(+θ)としその後端部eに、深度ロ水準と深度ハ水準との差(H)に相当する長さを有する波桟・横桟付コンベヤベルト2を継ぎ足す。このとき波桟・横桟付コンベヤベルト2の後端部はf点となり、前端部(移載点75)は深度イ水準となる。後端部f点をe点まで移動することにより、俯仰ブーム12が仰角(+θ)の位置にあっても移載点75は深度ロ水準となる。 掘削の進捗に従って俯仰ブーム12を徐々に下げて、俯角(−θ)としたとき、その前端部(移載点75)は深度ハ水準となる(後端部はe点にある)。なお、俯仰ブーム12の俯仰は旋回塔11に支持されたブーム俯仰手段49による。このようにして移載点は、水平方向(半円形)に加えて鉛直方向にも広い範囲で拡大される。
【0027】
旋回塔11の中心部に図示しないシュートを設け、そのシュートに続けてベルトフィーダ3を設けている。俯仰ブーム12に懸回された波桟・横桟付コンベヤにより搬出された土砂等は、シュートを介してベルトフィーダ3に移し換えられ積出手段86(図3参照)により積出場に搬送される。
【0028】
実施例2
実施例2の旋回・俯仰式コンベヤ装置61を、図3に示す側面図と図4に示す平面図により説明する。積出手段86の近傍に設けられた旋回中心架台80と掘削壁71(掘削場の側壁)の近傍に設けられた前端部走行架台81との間に旋回中心架台80を旋回中心として旋回可能に設けられた旋回橋桁83と、この旋回橋桁83の前端部上方に設けられた前後(移載点75の方向を前という)に走行可能な走行塔16と、その走行塔16に俯仰可能に支持された俯仰ブーム17と、俯仰ブーム17に懸回されその前端部に鉛直走行部6を有する波桟・横桟付コンベヤベルト2と、旋回橋桁83の上部にこれと平行に装着された伸縮コンベヤベルト4と、走行塔16の下方にあって波桟・横桟付コンベヤベルト2の後端部と伸縮コンベヤベルト4との間にベルトフィーダ3とを備える。
【0029】
旋回中心架台80は、その上部に後端ターンテーブル88を水平に旋回可能に設けて、その上部に旋回橋桁83の後端部を支持している。後端ターンテーブル88と旋回橋桁83の後端部との間に、長さ方向を旋回橋桁83を横断する方向に並べられた後端部支持ローラ15を備え、旋回橋桁83を旋回するとき、この後端部支持ローラ15が回転して旋回橋桁83を前後にスムーズに移動できる(詳細後述)。また前記後端ターンテーブル88の上部には、詳細後述する反転ローラ支持枠36を支持する旋回中心枠30が、旋回橋桁83と跨いで取り付けられている(旋回中心枠30は旋回橋桁83が前後に移動しても追従しない)。更に、旋回中心架台80には伸縮コンベヤベルト4により搬送された土砂等を受けいれて積出手段86に移送するベルトフィーダ5を取り付けている。
【0030】
前端部走行架台81は、掘削壁71に沿って通常、直線状に設けられる。前端部走行架台81の上部にはその長さ方向にテーブル走行レール84が敷設されている。テーブル走行レール84の上部には旋回橋桁83の前端部を支持して走行する走行テーブル82を設け、この走行テーブル82の上部には水平方向に旋回する先端ターンテーブル87が設けられ、この先端ターンテーブル87と旋回橋桁83とは連結ピン14により軸着されている。
【0031】
前端部走行架台81と旋回中心架台80との間に架設された旋回橋桁83は、走行テーブル82を駆動走行させることにより、旋回中心架台80の後端ターンテーブル88を回転中心100として旋回する。このとき図4に示すように、テーブル走行レール84は直線状に敷設され、このテーブル走行レール84に沿って走行する走行テーブル82と旋回橋桁83の前端部とは連結ピン14で連結されているので、旋回橋桁83の後端部89は前後に移動できることが必要となる。そこで上述の後端部89を支持する後端部支持ローラ15が回転して、旋回橋桁83をスムーズに前後に移動する。
【0032】
即ち、図4に示すように旋回橋桁83がkの位置(前端部走行架台81の中央部)にある時の連結ピン14と旋回中心100との距離L2と、旋回橋桁83がjの位置(先端走行架台81の端部)にあるときの連結ピン14と旋回中心100との距離L1との差ΔLだけ、旋回橋桁83の後端部89が前後に移動することになる。この旋回橋桁83の旋回により俯仰ブーム17の先端は前端部走行架台81に平行に移動して移載点75の移動範囲を拡大する。
【0033】
俯仰ブーム17を支持する走行塔16は、台車90に支持されて旋回橋桁83に沿ってその長さ方向に移動可能である。台車90は、図4に示すように旋回橋桁83の両側端部に施設された台車走行レール97に伸縮コンベヤベルト4を跨いで支持され旋回橋桁83の長さ方向に移動する(図3に、後退した位置における走行塔16を仮想線で示す)。その移動距離は俯仰ブーム17の長さに相当する距離であり、図3に示しように俯仰ブーム17を最も突出させた位置g’と最も後進させたときの位置h’との距離(矢印Aに相当する距離)である。前後移動により移載点75の範囲は前後(g点〜h点)に拡大される。
【0034】
このように旋回橋桁83を旋回させ、走行塔16を前後に移動することにより、移載点75の水平方向の移動範囲は、図4に示すように俯仰ブーム17を最も突出させた場合の軌跡(b、b’)、最も後退した場合の軌跡(c、c’)、旋回橋桁83を最大限旋回させ前後に移動した軌跡(bc)および旋回橋桁83を中央にて前後に移動した軌跡(b’c’)とに囲まれる範囲(bb’c’cに囲まれた範囲)、並びに、b’c’を軸としてこれと対称な範囲に拡大される。
【0035】
この走行塔16の下部には、ベルトフィーダ3を備えて、俯仰ブーム17に懸回された波桟・横桟付コンベヤベルト2により搬出された土砂等を伸縮コンベヤベルト4に移載する。旋回橋桁83の上部に備えられた伸縮コンベヤベルト4は、走行塔16の前後移動距離よる土砂等を排出する位置の前後移動距離より長く設計されている。
【0036】
俯仰ブーム17は、移載点75を鉛直方向に移動させるために実施例1にて説明した俯仰ブーム12と同様な作用する。ただし、俯仰ブーム12は旋回塔11を中心に水平方向に旋回して移載点75を半円形に移動させるが、俯仰ブーム17は走行塔16に支持されて旋回しない。旋回橋桁83が旋回中心架台80を旋回中心100として旋回されるからである。
【0037】
上述のように旋回橋桁83の旋回によりその後端部89が前後移動することに伴って、土砂等を搬送する機能を果たすコンベヤベルトの長さ(コンベヤ機長ともいう)を調整する必要があり、伸縮コンベヤベルト4はそのコンベヤ機長を調整できるように設計される。旋回橋桁83の前後移動に関わらず搬送する土砂等の排出位置(ベルトフィーダ5の位置)は一定だからである。その長さ調整機構の概要を図5により説明する。図5(a)は旋回橋桁83が最も後退した位置(旋回橋桁83の前端部が先端走行架台81の長さ方向中央部の上方に位置する図4のkの位置)にある場合の伸縮コンベヤベルト4の状態を示し、図5(b)は最も前進した位置(図4のjの位置)にある状態を表す。
【0038】
まず、図5(b)により伸縮コンベヤベルト4のコンベヤ機長が最も伸びた状態を説明する。伸縮コンベヤベルト4は、基準ローラ31、先端ローラ32、テーク・アップローラ95、調整ローラ34および反転ローラ33に懸回されている。基準ローラ31と反転ローラ33とは、後端部を旋回中心枠30(旋回中心架台80上方に水平に旋回可能に設けられている、図3参照)に取り付けられ、前端部の下部を支持ローラ96を介して旋回橋桁83に前後移動可能に支持されている反転ローラ支持枠36に取り付けられている。基準ローラ31は、反転ローラ支持枠36の後端部上部にこれを横断して水平に支持され、図示しない駆動手段により矢印xの方向に回転される。反転ローラ33は反転ローラ支持枠36の前端部に取り付けられている。更に、反転ローラ支持枠36の上部には、伸縮コンベヤベルト4を支持する複数の移動ガイドロール91を備え、その移動ガイドロール91はリンク92により支持されて相互の間隔を拡縮することにより、コンベヤ機長の変化に対応する。先端ローラ32、テークアップローラ95、調整ローラ34は、旋回橋桁83にその幅方向に横断して水平に回転可能に取り付けられている。
【0039】
なお、テークアップローラ95は、第2ガイドロール94、第1ガイドロール93およびこれらの間に昇降可能な昇降ローラ97とを備えて、これらの間に懸回された伸縮コンベヤベルト4の張力を調整する。先端ローラ32は旋回橋桁83の前端部上部に取り付けられてベルトフィーダ3により搬出された土砂等を受け入れ可能とする(図3参照)。調整ローラ34は、旋回橋桁83とともに前後に移動する。
【0040】
このように構成される伸縮コンベヤベルト4の動きを図5(a)により説明する。コンベヤ機長(具体的には、先端ローラ32の中心から旋回中心100までの距離をいう)は図5(b)に示す状態が最も長くL1であり、図5(a)の場合は最も短くコンベヤ機長はL2であり、その差はΔLである。図5(b)はコンベヤ機長が最も長い場合を示し、旋回中心100を基点とする反転ローラ支持枠36の前端部に取り付けられた反転ローラ33と、旋回橋桁83とともに前後に移動する調整ローラ34とは最も接近し、移動ガイドロール91も相互の間隔が最も開いた状態になる。図5(a)はコンベヤ機長が最も短い場合を示し、旋回橋桁83に支持された調整ローラ34は、図5(b)に比して旋回中心100の方向にΔLだけ移動し、コンベヤ機長はΔLだけ短くなる。移動ガイドロール91の間隔も縮小されて全体でΔLだけ圧縮され、これらの間隔はリンク92により均等に分散される。これによってコンベヤ機長はL1よりL2に変更される。
【0041】
図6に、実施例1および実施例2における俯仰ビーム12、17の構成を示す。俯仰ブーム12、17は、相対するリンク部材(基部リング部材45と先端リング部材42、下側リング部材46と上側リング部材47)が平行でかつ同じ長さのリンク機構を持ち、鉛直に支持された先端リンク部材42にベルト案内構造体48を取り付けている。このベルト案内構造体48は、外周側に送り側キャリヤー43を支持する外フレーム40と、内側に帰り側ベルトを案内する帰り側ガイドロール44を取り付けた内フレーム41との2重構造である。なお、俯仰ブーム12は図1に示す旋回塔11に、俯仰ブーム17は図2に示す走行塔16にそれぞれ俯仰角度+θ”〜−θ’の範囲で俯仰可能に取り付けられている。基部リング部材45は、旋回塔11又は走行塔16に鉛直に取り付けられ、昇降手段49により先端リンク部材42を昇降して俯仰ブーム12、17を俯仰する(図1、図3参照)。図6に示すように、基部リング部材45を鉛直に取り付け、相対するリンク部材(45:42、46:47)が平行でかつ同じ長さのリンク機構を持つことにより、先端リング部材42は常に鉛直に支持されて昇降する。
【0042】
俯仰ブーム12、17には、波桟・横桟付コンベヤベルト2が前端部を鉛直方向に垂下した状態で懸回され、矢印yの方向に回転されて外周側に掘削された土砂等を積載した送り側ベルト2’を走行し、内側の空となった帰り側ベルト2”を逆の方向に走行させる。俯仰ブーム12、17の前端部において送り側ベルト2’と帰り側ベルト2”とを同時に逆方向に走行させるために、先端リンク部材42にベルト案内構造体48を設けている。
【0043】
ベルト案内構造体48は、外周側に送り側ベルト2’を案内する送り側キャリヤー43を支持する外フレーム40と、内側に帰り側ベルト2”を案内する帰り側ガイドロール44を取り付けた内フレーム41との2重構造である。送り側キャリヤー43は、ベルト案内構造体48の外周側に外フレーム40に沿って複数本取り付けられ、鉛直方向に引き上げられた波桟・横桟付コンベヤベルト2の送り側ベルト2’を土砂等の積載面が上になるように屈曲させて案内する。帰り側ガイドロール44は、ベルトフィーダ3(図3参照)に土砂等を排出した後、積載面を下方に向けた波桟・横桟付コンベヤベルト2を鉛直方向に屈曲させて下降させる。帰り側ガイドロール44の両側端部にフランジを設けて波桟・横桟付コンベヤベルト2の両側支持部(図示せず)を支持することにより波桟・横桟付コンベヤベルト2の波桟・横桟部を保護する。帰り側ガイドロール44は、送り側キャリヤー43の内側に取り付けることができるのでベルト案内構造体48は小さく設計できる。また、これらリンク機構により、俯仰ブーム12、17に懸回される波桟・横桟付コンベヤベルト2の長さは、俯仰ブーム12、17の俯仰に係わらず所定の長さに保たれる。
【0044】
実施例3
実施例3の旋回式コンベヤ装置は、深度掘削工事等に使用され、実施例1又は実施例2より簡単な構造を有する旋回式コンベヤ装置である。図7に構成の概要を表す側面図を示し、図8にその平面図を示す。旋回中心支持架台54の上部に水平に旋回可能に立設された旋回塔50と、旋回塔50に支持され、前端部において鉛直走行部を有する波桟・横桟付コンベヤベルト2を懸回された固定両翼形ブーム53と、この波桟・横桟付コンベヤベルト2の下方にあってその排出部より旋回塔50の中心部に向けて設けられた第1ベルトフィーダ56と、旋回塔50の中心部を上下に貫通するシュート(図示せず)と、そのシュートの下方に設けられた第2ベルトフィーダ55とを備える。
【0045】
この旋回式コンベヤ装置は、移載点の範囲が比較的小さい場合に使用され、移載点は、波桟・横桟付コンベヤベルト2の鉛直走行部の長さを調整することにより垂直方向に、固定両翼形ブーム53を旋回することにより水平方向円形に移動できる。旋回中心支持架台54は切削壁71の近傍に設けられ、この旋回中心架台54の上部に旋回塔50が水平方向に旋回可能に立設されている。この旋回塔50に支持された固定両翼型ブーム53は、波桟・横桟付コンベヤベルト2の鉛直走行部を含む前半部を支持する前方固定ブーム51と波桟・横桟付コンベヤベルト2の後半部と第1ベルトフィーダ56とを支持する後方固定ブーム52とを有する。
【0046】
この固定両翼形ブーム53に懸回された波桟・横桟付コンベヤベルト2は、旋回中心架台54を旋回中心100として水平に旋回し、その波桟・横桟付コンベヤベルト2の前端部(鉛直走行部6)を円形に旋回させて移載点75の範囲を水平方向に拡大する(図8参照)。なお、波桟・横桟付コンベヤベルト2は、前方固定ブーム51の前端部において鉛直走行部6を有し、掘削深度の変化に応じてその鉛直走行部6の長さを調整できる。この調整手段は、波桟・横桟付コンベヤベルト2を懸回して前後移動可能に後方固定ブーム52に支持された後端ローラ57を、掘削深度に応じて前後に移動して鉛直走行部6の長さを調整する。即ち、移載点75が深度イ水準にあるときは後端ローラ57の位置はp点とし、移載点75が深度がΔDだけ下がって深度ロ水準の位置に下がったときは後端ローラ57はΔDだけ移動してqの位置に移動する。なお、波桟・横桟付コンベヤベルト2の後端部より排出される土砂等は、後方固定ブーム52に設けられた第1ベルトフィーダ56により旋回塔50に備えるシュート(図示せず)まで搬送される。第1ベルトフィーダ56は、後方固定ブーム52に沿って設けられて、上記波桟・横桟付コンベヤベルト2の後端部の移動範囲ΔDをカバーする十分な長さを有する。旋回塔50に設けられた図示しないシュートの下方には第2ベルトフィーダ55を備え、シュートに供給された土砂等を積出手段86に搬送する。
【0047】
この旋回式コンベヤ装置の移載点75の範囲は、上記の波桟・横桟付コンベヤベルト2の鉛直走行部の長さを調整できる鉛直な範囲ΔD、及びそれぞれの深度において、旋回する固定両翼ブーム53の前端部が移動する半円形の範囲(m〜n)となる(図8参照)。なお、掘削深度がΔDを超えて深くなる場合には、後作業台20を活用して波桟・横桟付コンベヤベルト2の継ぎ足しを行う。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明の旋回・俯仰式コンベヤ装置には、次のような効果がある。
【0049】
(1) 請求項1に記載のコンベヤ装置は、波桟・横桟付コンベヤベルトを懸回した旋回・俯仰可能な俯仰ブームを備えることにより、俯仰ブームの前端部を水平方向に旋回させてその円周に沿って移載点の移動範囲を広げ、切り羽から移載点までの間、土砂等の搬送距離を短縮する効果がある。また、俯仰ブームを俯仰することにより、掘削により深くなる切り羽の深度に合わせて、少しずつ移載点を下降させることができる。勿論、波桟・横桟付コンベヤベルトを継ぎ足すことにより更に深い切り羽より土砂等を搬出することができる。
【0050】
(2) 請求項1に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置は、前記俯仰ブームの機構に加えて俯仰ブームを支持する走行塔を前後に移動可能として、その前後移動範囲において移載点の範囲を拡大する。さらに、走行塔を支持する旋回橋桁が前端部走行架台に沿って旋回可能であるので、その移動範囲において移載点の範囲が拡大され、上述の前後方向の移動範囲と合わせて移載点の範囲は平面状に拡大される。さらに掘削の進行による深度の変化にも俯仰ブームを俯仰することにより、また、波桟・横桟付コンベヤベルトを継ぎ足すことにより対応できる。
【0051】
(3) 請求項2に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置は、掘削壁に沿ってほぼ直線的に設けられた前端部走行架台と旋回中心架台とに架設された旋回橋桁は、旋回によりその支持位置(支持間隔)を変化させる必要がある。旋回中心架台の後端ターンテーブルに後端部支持ローラを備えて旋回橋桁の後端部を支持することにより、後端部は旋回橋桁の旋回に応じて旋回中心架台に対して前後に移動する。即ち、旋回橋桁はその旋回に応じてその後端部の支持位置を容易に移動できる。
【0052】
(4) 請求項3に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置は、前記旋回橋桁の旋回により変化する前記伸縮コンベヤベルトのコンベヤ機長を、旋回橋桁の旋回に応じて伸縮させる手段を備える。伸縮コンベヤベルトを懸回する基準ローラと反転ローラとは反転ローラ支持枠に取り付けられて前後に移動せず、調整ローラ、先端ローラ等は前後に移動する旋回橋桁に取り付けられているので、反転ローラと調整ローラとの間隔を変化させることにより容易に伸縮コンベヤベルトのコンベヤ機長は調整される。
【0053】
(5) 請求項4に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置は、前記俯仰ブームがリンク機構を有するので、俯仰ブームの俯仰にもかかわらず先端リンク部材は絶えず鉛直方向に保持され、ベルト案内構造体を常に水平に保持する。またこの先端リンク部材に取り付けられたベルト案内構造体は、互いに反対方向に走行する送り側ベルトと帰り側ベルトとをコンパクトに支持し、装置は小さく操作も容易となる。
【0054】
(6) 請求項5に記載の旋回式コンベヤ装置は、波桟・横桟付コンベヤベルトを懸回する固定両翼形ブームを旋回させてその前端部の移動範囲において移載点を拡げることができる。また、この固定両翼形ブームの後半部(後方固定ブーム)には後端部ローラを前後移動可能に支持して、前後移動により波桟・横桟付コンベヤベルトの鉛直走行部の長さを調整することにより、掘削深度に応じて移載点の深さを容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1の旋回・俯仰式コンベヤ装置の構成概要を説明する側面図である。
【図2】図1の旋回・俯仰式コンベヤ装置を示す平面図である。
【図3】本発明に係る実施例2の旋回・俯仰式コンベヤ装置の構成概要を説明する側面図である。
【図4】図3の旋回・俯仰式コンベヤ装置を示す平面図である。
【図5】実施例2に係る伸縮コンベヤベルト4の動きを説明する概念図で、図5(a)は旋回橋桁83が最も後方に位置する場合を表し、図5(b)は旋回橋桁83が最も前方に位置する場合を表している。
【図6】実施例1、実施例2に係る俯仰ブーム12、17の構成及び俯仰動作を示す概念図で、実線は俯角に保持した状態を表し、仮想線は仰角に保持した状態を表している。
【図7】本発明に係る実施例3の旋回式コンベヤ装置の構成概要を説明する側面図である。
【図8】図7に表す旋回式コンベヤ装置を示す平面図である。
【符号の説明】
2;波桟・横桟付コンベヤベルト
4;伸縮コンベヤベルト
10、54、80;旋回中心架台
11、50;旋回塔
12、17;俯仰ブーム
15;後端部支持ローラ
16;走行塔
30;旋回中心枠
31;基準ローラ
32;先端ローラ
33;反転ローラ
34;調整ローラ
36;反転ローラ支持枠
42;先端リンク部材
43;送り側キャリヤー
44;帰り側ガイドロール
45;基部リンク部材
48;ベルト案内構造体
49;ブーム俯仰手段
53;固定両翼形ブーム
60、61;旋回・俯仰式コンベヤ装置
71;掘削壁
72、100、101;旋回中心
75;移載点
81;前端部走行架台
82;走行テーブル
83;旋回橋桁
87;先端ターンテーブル
88;後端ターンテーブル
91;移動ガイドロール
97;台車走行レール
Claims (5)
- 深度掘削工事等に使用され、移載点を広い範囲に移動できる旋回・俯仰式コンベヤ装置であって、積出手段の近傍に設けられた旋回中心架台と掘削場近傍に設けられた前端部走行架台との間に、前記旋回中心架台を旋回中心として旋回可能に架設された旋回橋桁と、この旋回橋桁の前端部上方に前後走行可能に設けられた走行塔と、この走行塔に俯仰可能に支持された俯仰ブームと、この俯仰ブームに懸回され前記俯仰ブームの前端部において鉛直走行部を有する波桟・横桟付コンベヤベルトと、前記旋回橋桁の上部にその長さ方向に沿って装着された伸縮コンベヤベルトと、前記走行塔の下部にあって前記波桟・横桟付コンベヤベルトの後端部と前記伸縮コンベヤベルトの前端部との間に設けられたベルトフィーダとを備えることを特徴とする旋回・俯仰式コンベヤ装置。
- 前記前端部走行架台が掘削場の側壁に沿って直線状に設けられ、前記前端部走行架台の上面にその長さ方向に走行可能な走行テーブルを設け、前記走行テーブルの上部に前記旋回橋桁の前端部を水平方向に旋回可能に軸着し、一方、前記旋回中心架台の上部に水平方向に旋回可能な後端ターンテーブルを設け、前記後端ターンテーブルの上部に後端部支持ローラを取り付け、この後端部支持ローラにより前記旋回橋桁の後端部を前後移動可能に支持している請求項1に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置。
- 前記伸縮コンベヤベルトのコンベヤ機長を調整する手段として、前記後端ターンテーブルの上部に設けられた旋回中心枠と、この旋回中心枠に後端部を取り付けられ前記旋回橋桁の上方にこれと平行に設けられた反転ローラ支持枠と、この反転ローラ支持枠の後端部に取り付けられた基準ローラと、前記反転ローラ支持枠の前端部に取り付けられた反転ローラと、この反転ローラの位置より後方下方の前記旋回橋桁上部に回転自在に取り付けられた調整ローラと、前記旋回橋桁の前端部上部に取り付けられたテークアップローラと先端ローラとを備え、前記伸縮コンベヤベルトが前記基準ローラ、前記反転ローラ、前記調整ローラ、前記テークアップローラおよび前記先端ローラにこの順序で懸回されている請求項1または2に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置。
- 前記俯仰ブームが、相対するリンク部材が平行でかつ同じ長さであるリンク機構を持ち、鉛直に支持された先端リンク部材にベルト案内構造体を取り付け、このベルト案内構造体が、外周側に送り側キャリヤーを支持する外フレームと内側に帰り側ベルトを案内する帰り側ガイドロールを取り付けた内フレームとの2重構造である請求項1〜3のいずれか1項に記載の旋回・俯仰式コンベヤ装置。
- 深度掘削工事等に使用され、広い範囲の移載点を有する旋回式コンベヤ装置であって、旋回中心架台の上部に水平旋回可能に立設された旋回塔と、この旋回塔に支持され前端部に鉛直走行部を有する波桟・横桟付コンベヤベルトを懸回された固定両翼型ブームと、その波桟・横桟付コンベヤベルトの排出部の下方より前記旋回塔に向けて設けられた第1ベルトフィーダと、前記旋回塔を貫通するシュートと、このシュートの下方に設けられた第2ベルトフィーダとを備えたことを特徴とする旋回式コンベヤ装置。
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