JPH083638B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JPH083638B2
JPH083638B2 JP5218587A JP5218587A JPH083638B2 JP H083638 B2 JPH083638 B2 JP H083638B2 JP 5218587 A JP5218587 A JP 5218587A JP 5218587 A JP5218587 A JP 5218587A JP H083638 B2 JPH083638 B2 JP H083638B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
group
acid
dyes
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5218587A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63220148A (ja
Inventor
栄一 加藤
一夫 石井
良介 板倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP5218587A priority Critical patent/JPH083638B2/ja
Publication of JPS63220148A publication Critical patent/JPS63220148A/ja
Publication of JPH083638B2 publication Critical patent/JPH083638B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0528Macromolecular bonding materials
    • G03G5/0589Macromolecular compounds characterised by specific side-chain substituents or end groups

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは静電特性、
耐湿性及び耐久性の優れた電子写真感光体に関する。
(従来の技術) 電子写真感光体には所定の特性を得るため、あるいは
適用される電子写真プロセスの種類に応じて種々の構成
をとる。
電子写真感光体の代表的なものとして、支持体上に光
導電層が形成されている感光体及び表面に絶縁層を備え
た感光体があり、広く用いられている。支持体と少なく
とも1層の光導電層から構成される感光体は、最も一般
的な電子写真プロセスによる、即ち、帯電、画像露光及
び現像、更に必要に応じて転写による画像形成に用いら
れる。
更には、ダイレクト製版用のオフセット原版として電
子写真感光体を用いる方法が広く実用されている。
電子写真感光体の光導電層を形成するために使用する
結合剤は、それ自体の成膜性、および光導電性粉体の結
合剤中への分散能力が優れるとともに、形成された記録
体層の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体
層の光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減
衰が大きく、前露光疲労が少く、且つ、撮像時の湿度の
変化によってこれら特性を安定に保持していることが必
要である等の各種の静電特性および優れた撮像性を具備
する必要がある。
古くから公知の樹脂として、例えばシリコーン樹脂
(特公昭34−6670号)、スチレン−ブタジエン樹脂(特
公昭35−1960号)、アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂、
ポリアミド(特公昭35−11219号)、酢酸ビニル樹脂
(特公昭41−2425号)、酢酸ビニル共重合体(特公昭41
−2426号)、アクリル樹脂(特公昭35−11216号)、ア
クリル酸エステル共重合体(例えば特公昭35−11219
号、特公昭36−8510号、特公昭41−13946号等)等が知
られている。
しかし、これらの樹脂を用いた電子写真感光材料にお
いては、1)光導電性粉体との親和性が不足し、塗工液
の分散性が不良となる、2)光導電層の帯電性が低い、
3)複写画像の画像部(特に網点再現性・解像力)の品
質が悪い、4)複写画像作成時の環境(例えば高温高
湿、低温低湿)にその画質が影響されやすい、5)感光
層の膜強度・接着性が充分でなく、特にオフセットマス
ターとして用いると、オフセット印刷時に、感光層の脱
離等が生じ印刷枚数が多くできない、等のいずれかの問
題があった。
光導電層の静電特性の改良方法として種々の方法が提
案されており、その1つの方法として例えば、芳香族環
又はフラン環にカルボキシル基又はニトロ基を含有する
化合物、あるいはジカルボン酸の無水物を更に組合せ
て、光導電層に共存させる方法が特公昭42−6878号、特
公昭45−3073号に開示されている。しかし、これらの方
法によって改良された感光材料でも、その静電特性は充
分でなく、特に光減衰特性の優れたものは得られていな
い。そこでこの感光材料の感度不足を改良するために、
光導電層中に増感色素を多量に加える方法が従来とられ
てきたが、このような方法によって作製された感光材料
は白色度が著しく劣化し、記録体としての品質低下を生
じ、場合によっては感光材料の暗減衰の劣化を起こし、
充分な複写画像が得られなくなってしまうという問題を
有していた。
一方、光導電層に用いる結着樹脂として樹脂の平均分
子量を調節して用いる方法が特開昭60−10254号に開示
されている。即ち、酸価4〜50のアクリル樹脂で平均分
子量が103〜104の分布の成分のものと104〜2×105の分
布の成分のものを併用することにより、静電特性(特に
PPC感光体としての繰り返し再現性が良好)、耐湿性等
を改良する技術が記載されている。
更に、電子写真感光体を用いた平版印刷用原版の研究
が鋭意行なわれており、電子写真感光体としての静電特
性と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導電層用
の結着樹脂として、例えば、特公昭50−31011号では、
フマル酸存在下で(メタ)アクリレート系モノマーと他
のモノマーと共重合させた、Mw1.8〜10×104でTg10〜80
℃の樹脂と、(メタ)アクリレート系モノマーとフマル
酸以外の他のモノマーとから成る共重合体とを併用した
もの、又特開昭53−54027号では、カルボン酸基をエス
テル結合から少なくとも原子数7個離れて有する置換基
をもつ(メタ)アクリル酸エステルを含む三元共重合体
を用いるもの、又特開昭54−20735号・特開昭57−20254
4号では、アクリル酸及びヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートを含む4元又は5元共重合体を用いるもの、
又特開昭58−68046号では、炭素数6〜12のアルキル基
を置換基とする(メタ)アクリル酸エステル及びカルボ
ン酸含有のビニルモノマーを含む3元共重合体を用いる
もの等が光導電層の不感脂化性の向上に効果があると記
載されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上記した静電特性、耐湿特性及び耐久性に効
果があるとされる樹脂であっても、現実に評価してみる
と特に帯電性、暗電荷保持性、光感度の静電特性、光導
電層の平滑性等に問題があり、実用上満足できるもので
はなかった。
又、電子写真式平版印刷用原版として開発されたとす
る結着樹脂においても、現実に評価してみると前記の静
電特性、印刷物の地汚れ等に問題があった。
本発明は、以上の様な従来の電子写真感光体の有する
問題点を改良するものである。
本発明の目的は、静電特性(特に暗電荷保持性及び光
感度)が向上し、原画に対し忠実な複写画像を再現する
高画質の電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、複写画像形成時の環境が低温低
湿あるいは高温高湿の如く変動した場合でも、鮮明で良
質な画像を有する電子写真感光体を提供することであ
る。
本発明の他の目的は、電子写真式平版印刷原版とし
て、静電特性(特に暗電荷保持性及び光感度)に優れ、
原画に対して忠実な複写画像を再現し、且つ、印刷物の
全面一様な地汚れはもちろん点状の地汚れをも発生させ
ない平版印刷原版を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 前記の問題点は無機光導電材料及び結着樹脂を少なく
とも含有する光導電層を有する電子写真感光体におい
て、該結着樹脂が、下記樹脂〔A〕の少なくとも1種
〔A〕及び樹脂〔B〕の少なくとも1種を含有して成る
事を特徴とする電子写真感光体により解決される。
(i)樹脂〔A〕; 103〜104の重量平均分子量を有し、かつ−PO3H2基、
−SO3H基及び−COOH基から選択される少なくとも1種の
酸性基を含有する共重合成分を0.05〜15モル%含有する
樹脂 (ii)樹脂〔B〕; 104〜3×105の重量平均分子量を有し、かつ、併用す
る樹脂〔A〕に含まれる酸性基と同じ酸性基を含有する
共重合成分を該樹脂〔A〕の酸成分の割合の1〜50%の
割合で含有するか又は併用する樹脂〔A〕に含まれる酸
性基のpkaより大きいpkaを有する、−PO3H、−SO3H2
−COOH及び (Rは炭化水素基を示す)から選択される少なくとも1
種の酸性基を含有する共重合成分を該樹脂〔A〕の酸成
分の割合の1〜80%の割合で含有する樹脂 即ち、本発明に供される結着樹脂は、酸性基を含有し
た低分子量の樹脂〔A〕と、これよりも酸性基含有量の
少ない高分子量の樹脂〔B〕とから構成される。
好ましくは、樹脂〔A〕の重量平均分子量の範囲は3
×103〜9×103であり、該酸性基を含有する共重合成分
の存在割合は0.1〜10モル%が好ましい。
樹脂〔A〕のガラス転移点は好ましくは−10℃〜100
℃の範囲、より好ましくは−5℃〜80℃である。
樹脂〔B〕の重量平均分子量は2×104〜105が好まし
い。
樹脂〔B〕に含有される酸性基は、樹脂〔A〕と樹脂
〔B〕に含有される酸性基が同じ場合、即ち両結着樹脂
中に、−PO3H基、−SO3H2基及び/又は−COOH基が各々
含有される場合には、樹脂〔B〕中の含有量は、樹脂
〔A〕に比し、その1〜50%の割合、好ましくは20%を
越えない割合である。
一方、樹脂〔A〕と樹脂〔B〕に含有される酸性基が
異なる場合、即ち、樹脂〔B〕中の酸性基のpkaが樹脂
〔A〕中の酸性基のpkaよりも大きい場合には、樹脂
〔B〕中の含有量は樹脂〔A〕に比し、その1〜80%の
割合、好ましくは下記表−1の組合せ及び酸性基の割合
である。
樹脂〔B〕のガラス転移点は好ましくは0℃〜120℃
の範囲、より好ましくは0℃〜100℃である。更に好ま
しくは10℃〜80℃である。
本発明では、樹脂〔A〕は樹脂中に含有される酸性基
と無機光導電体の化学量論的な欠陥に吸着し、且つ低分
子量体であることから、光導電体の表面の被覆性を向上
させることで、光導電体のトラップを補償すると共に湿
度特性を向上させる一方、光導電体の分散が充分に行な
われ、凝集を抑制する。
樹脂〔B〕は、樹脂〔A〕に比べ、光導電体粒子に対
して、非常に弱い相互作用を示し、緩やかに被覆する機
能をもち、樹脂〔A〕の機能を何ら疎外することなく、
樹脂〔A〕のみでは不充分な光導電層の機械的強度を充
分にならしめるものである。
樹脂〔A〕における酸性基含有量が0.05モル%よりも
少ないと、初期電位が低くて充分な画像濃度を得ること
ができない。一方、該酸性基含有量が15モル%よりも多
いと、分散性が低下し、膜平滑度及び電子写真特性の高
温特性が低下し、更にオフセットマスターとして用いる
ときに地汚れが増大するため好ましくない。
更に、樹脂〔B〕中の酸性基が樹脂〔A〕中のそれに
比してその割合が本発明の量を越えると、樹脂〔B〕の
光導体粒子への吸着が生じ、光導電体の分散が破壊さ
れ、凝集物あるいは沈澱物が生成してしまい、塗膜がで
きない状態になってしまうかあるいはたとえ塗膜ができ
たとしても得られた光導電体の静電特性は著しく低下し
てしまったり、感光体表面の平滑度が粗らくなり機械的
摩耗に対する強度が悪化してしまう。
電子写真式平版印刷用原版として光導電層表面の平滑
性の粗い感光体を用いると、光導電体である酸化亜鉛粒
子と結着樹脂の分散状態が適切でなく、凝集物が存在す
る状態で光導電層が形成されるため、不感脂化処理液に
よる不感脂化処理をしても非画像部の親水化が均一に充
分に行なわれず、印刷時に印刷インキの付着を引き起こ
し、結果として印刷物非画像部の地汚れを生じてしま
う。
更に、本発明における低分子量体の樹脂〔A〕のみを
結着樹脂として用いる場合にも、光導電体と結着樹脂が
充分に吸着し、粒子表面を被覆し得るため、光導電層の
平滑性及び静電特性においても良好で、しかも地汚れの
ない画質が得られ得るが、その膜強度がいまだ充分では
なく、耐久性において満足すべき結果が得られない。
本発明の樹脂を用いた場合にのみ無機光導体と結着樹
脂の吸着・被覆の相互作用が適切に行なわれ、且つ光導
電層の膜強度が保持されるものである。
において、Rは更に具体的には、例えば炭素数1〜12の
置換されていてもよいアルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、2−クロロエチル基、2−
メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、3−メトキ
シプロピル基等)、炭素数7〜12の置換されていてもよ
いアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル基、ク
ロロベンジル基、メトキシベンジル基、メチルベンジル
基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよい脂環式基
(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等)又は
置換されていてもよいアリール基(例えばフェニル基、
トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、クロ
ロフェニル基、メトキシフェニル基等)を表わす。
樹脂〔A〕は、前記した物性を有していれば従来公知
の樹脂のいずれでもよく、例えばポリエステル樹脂、変
性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、アルカン酸ビニル樹脂、変性ポリアミド樹脂、フェ
ノール樹脂、脂肪酸変性アルキド樹脂、アクリル樹脂等
が用いられる。
更に具体的には、下記一般式(I)で示される単量体
を共重合体成分としてその総量で30重量%以上含有する
(メタ)アクリル系共重合体を樹脂〔A〕の例として挙
げることができる。
一般式(I) 一般式(I)において、Xは、水素原子、ハロゲン原
子(例えばクロロ原子、ブロモ原子)、シアノ基又は炭
素数1〜4のアルキル基を表わす。R′は、炭素数1〜
18の置換されていてもよいアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、2−メトキシエチル基、2−
エトキシエチル基等)、炭素数2〜18の置換されていて
もよいアルケニル基(例えばビニル基、アリル基、イソ
プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル
基、オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されていて
もよいアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル
基、メトキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチル
ベンジル基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよい
シクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基等)、アリール基(例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフ
チル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ク
ロロフェニル基、ジクロロフェニル基等)を表わす。
本発明の「酸性基を含有する共重合体成分」は、例え
ば一般式(I)と共重合し得る該酸性基を含有するビニ
ル系化合物であればいずれでもよい。例えば、高分子学
会編「高分子データ・ハンドブック〔基礎編〕」培風館
(1986刊)等に記載されている。具体的には、アクリル
酸、α及び/又はβ置換アクリル酸(例えばα−アセト
キシ体、α−アセトキシメチル体、α−(2−アミノメ
チル体、α−クロロ体、α−ブロモ体、α−フロロ体、
α−トリブチルシリル体、α−シアノ体、βークロロ
体、βブロモ体、α−クロロ−β−メトキシ体、α,β
−ジクロロ体等)、メタクリル酸、イタコン酸、イタコ
ン酸半エステル類、イタコン酸半アミド類、クロトン
酸、2−アルケニルカルボン酸類(例えば2−ペンテン
酸、2−メチル−2−ヘキセン酸、2−オクテン酸、4
−メチル−2−ヘキセン酸、4−エチル−2−オクテン
酸等)、マレイン酸、マレイン酸半エステル類、マレイ
ン酸半アミド類、ビニルベンゼンカルボン酸、ビニルベ
ンゼンスルホン酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホ
酸、ジカルボン酸類のビニル基又はアリル基の半エステ
ル誘導体、及びこれらのカルボン酸又はスルホン酸のエ
ステル誘導体、アミド誘導体の置換基中に該酸性基を含
有する化合物等が挙げられる。
更に、本発明の樹脂〔A〕は、前記した一般式(I)
の単量体及び該酸性基を含有する単量体とともに、これ
ら以外の他の単量体を共重合成分として含有してもよ
い。
例えば、α−オレフィン類、アルカン酸ビニル又はア
リルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニルエーテル類、アクリルアミド類、メタクリル
アミド類、スチレン類、複素環ビニル類(例えばビニル
ピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビ
ニルチオフェン、ビニルイミダゾリン、ビニルピラゾー
ル、ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニルチアゾ
ール、ビニルオキサジン等)等が挙げられる。
樹脂〔B〕は、前記の如き物性を満たす樹脂であれば
いずれでもよい。具体的には、樹脂〔A〕で挙げられる
樹脂等が用いれる。
更に具体的には、樹脂〔A〕と同様に、一般式(I)
で示される(メタ)アクリル酸エステル単量体を共重合
体成分とし、且つ、その総量が30重量%以上含有される
(メタ)アクリル系共重合体が挙げられる。一般式
(I)の好ましい具体例は、前記の内容と同様のものを
表わす。
本発明の「PO3H2基,SO3H基,COOH基, の酸性基を含有する共重合体成分」は、一般式(I)と
共重合しうる該酸性基を含有するビニル系化合物であれ
ばいずれでもよい。例えば、前記した「高分子データ・
ハンドブック〔基礎編〕」等に記載されている。具体的
には、樹脂〔A〕で用いられる例として前述した単量体
等が挙げられる。
更に本発明の樹脂〔B〕は、前記した各単量体ととも
にこれら以外の他の単量体を共重合成分として含有して
もよい。具体的には樹脂〔A〕の場合に記載したものと
同様である。
更に、本発明の樹脂〔A〕及び〔B〕の他に他の樹脂
を併用させることもできる。それらの樹脂としては、例
えば、アルキッド樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリオレ
フィン類、エチレン−酢ビ共重合体、スチレン樹脂、ス
チレン−ブタジエン樹脂、アクリレート−ブタジエン樹
脂、アルカン酸ビニル樹脂等が挙げられる。
上記他の樹脂は、本発明の樹脂を用いた全結着樹脂量
の30%(重量比)を越えると本発明の効果(特に静電特
性の向上)が失われる。
本発明に用いる樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の使用量の割
合は、使用する無機光導電材料の種類、粒径、表面状態
によって異なるが、一般に樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の用
いる割合は5〜80対95〜20(重量比)であり、好ましく
は15〜60対85〜40(重量比)である。
樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の重量平均分子量の比は、好
ましくは1.2以上、より好ましくは2.0以上である。
本発明に使用する無機光導電材料としては、酸化亜
鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、炭酸カド
ミウム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化
テルル、硫化鉛、等が挙げられる。
無機光導電材料に対して用いる結着樹脂の総量は、光
導電体100重量部に対して、結着樹脂を10〜100重量部な
る割合、好ましくは15〜50重量部なる割合で使用する。
本発明では、必要に応じて各種の色素を分光増感剤と
して併用することができる。例えば、宮本晴視、武井秀
彦、イメージング1973(No.8)第12頁,C.J.Young等,RCA
Review 15, 469(1954)、清田航平等、電気通信学会
論文誌J 63-C(No.2),97(1980)、原崎勇次等,工業
化学雑誌66 78及び188(1963)、谷忠昭,日本写真学会
35, 208(1972)等の総説引例のカーボニウム系色
素、ジフェニルメタン色素、トリフェニルメタン色素、
キサンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン色素
(例えば、オキソノール色素、メロシアニン色素、シア
ニン色素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、フタ
ロシアニン色素(金属含有してもよい)等が挙げられ
る。
更に具体的には、カーボニウム系色素、トリフェニル
メタン色素、キサンテン系色素、フタレイン系色素を中
心に用いたものとしては、特公昭51−452号、特開昭50
−90334号、特開昭50−114227号、特開昭53−39130号、
特開昭53−82353号、米国特許第3,052,540号、米国特許
第4,054,450号、特開昭57−16456号等に記載のものが挙
げられる。
オキソノール色素、メロシアニン色素、シアニン色
素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素としては、F.
M.Harmmer「The Cyanine Dyes and Related Compound
s」等に記載の色素類が使用可能であり、更に具体的に
は、米国特許第3,047,384号、米国特許第3,110,591号、
米国特許第3,121,008号、米国特許第3,125,447号、米国
特許第3,128,179号、米国特許第3,132,942号、米国特許
第3,622,317号、英国特許第1,226,892号、英国特許第1,
309,274号、英国特許第1,405,898号、特公昭48−7814
号、特公昭55−18892号等に記載の色素が挙げられる。
更に、700nm以上の長波長の近赤外〜赤外光域を分光
増感するポリメチン色素として、特開昭47−840号、特
開昭47−44180号、特公昭51−41061号、特開昭49−5034
号、特開昭49−45122号、特開昭57−46245号、特開昭56
−35141号、特開昭57−157254号、特開昭61−26044号、
特開昭61−27551号、米国特許第3,619,154号、米国特許
第4,175,956号、「Research Disclosure」1982年、21
6、第117〜118頁等に記載のものが挙げられる。本発明
の感光体は種々の増感色素を併用させても、その性能が
増感色素により変動しにくい点において優れている。更
には、必要に応じて、化学増感剤等の従来知られている
電子写真感光層用各種添加剤を併用することもできる。
例えば、前記した総説:イメージング1973(No.8)第12
頁等の総説引例の電子受容性化合物(例えばハロゲン、
ベンゾキノン、クロラニル、酸無水物、有機カルボン酸
等)、小門宏等、「最近の光導電材料と感光体の開発・
実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)出版部
(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化合物、
ヒンダートフェノール化合物、p−フェニレンジアミン
化合物等が挙げられる。
これら各種添加剤の添加量は、特に限定的ではない
が、通常光導電体100重量部に対して0.0001〜2.0重量部
である。
光導電層の厚さは1−100μ、特には10〜50μが好適
である。
また、電荷発生層と電荷輸送層の積層型感光体の電荷
発生層として光導電層を使用する場合は電荷発生層の厚
さは0.01〜1μ,特には0.05〜0.5μが好適である。
感光体の保護および耐久性、暗減衰特性の改善等を主
目的として絶縁層を付設させる場合もある。この時は絶
縁層は比較的薄く設定され、感光体を特定の電子写真プ
ロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比較的厚く設
定される。
後者の場合、絶縁層の厚さは、5〜70μ、特には、10
〜50μに設定される。
積層型感光体の電荷輸送材料としてはポリビニルカル
バゾール、オキサゾール系色素、ピラゾリン系色素、ト
リフエニルメタン系色素などがある。電荷輸送層の厚さ
としては5〜40μ、特には10〜30μが好適である。
絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる樹脂として
は、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポリエステル
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酸ビ共重合体樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂の熱可塑性樹
脂及び硬化性樹脂が適宜用いられる。
本発明による光導電層は、従来公知の支持体上に設け
ることができる。一般に云って電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プラスチック
シート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導
電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層が
設けられたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチッ
クを紙にラミネートしたもの等、が使用できる。
具体的に、導電性基体あるいは導電化材料の例とし
て、坂本幸男,電子写真,14,(No.1),p2〜11(197
5),森賀弘之,「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(1
975),M.F.Hoover,J.Macromol.Sci.Chem.A−4(6),
第1327〜1417頁(1970)等に記載されているもの等を用
いる。
(実施例) 以下に本発明の実施態様を例示するが、本発明の内容
がこれらに限定されるものではない。
合成例1 エチルメタクリレート95g、アクリル酸5g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下90℃の温度に加温した
後、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6gを加え10時間反応させた。得られた共重合体〔A〕−
1の重量平均分子量は7800で、ガラス転移点は45℃であ
った。
合成例2 n−ブチルメタクリレート99g、メタクリル酸1g及び
トルエン200gの混合溶液を窒素気流下75℃の温度に加温
した後、アゾビスイソブチロニトリル1.0gを加え、8時
間反応させた。得られた共重合体〔B〕−1の重量平均
分子量は43,000でガラス転移点は27℃であった。
合成例3 n−ブチルメタクリレート95g、メタクリル酸5g及び
トルエン200gの混合溶液を窒素気流下75℃の温度に加温
した後、アゾビスイソブチロニトリル1.0gを加え8時間
反応させた。得られた共重合体〔B〕−2の重量平均分
子量は45,000でガラス転移点は28℃であった。
合成例4 エチルメタクリレート97g、アクリル酸3g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下70℃の温度に加温した
後、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを加え10時間反応
させた。得られた共重合体〔B〕−3の重量平均分子量
は61,000、ガラス転移点は50℃であった。
実施例1 合成例1で製造した共重合体〔A〕−1を10g(固形
分量として)、合成例2で製造した共重合体〔B〕−1
を30g(固形分量として)、酸化亜鉛200g、ローズベン
ガル0.05g及びトルエン300gの混合物をボールミル中で
2時間分散して感光層形成物を調整し、これを導電処理
した紙に、乾燥付着量が22g/m2となる様にワイヤーバー
で塗布し、110℃で1分間乾燥した。次いで暗所で20℃,
65%RHの条件下で24時間放置することにより電子写真感
光材料を作製した。
比較例A 実施例1で用いた共重合体〔A〕−1及び〔B〕−1
の代わりに、合成例1で製造した共重合体〔A〕−1の
みを40g(固形分量として)用いた以外は実施例1と同
様の操作で電子写真感光材料Aを製造した。
比較例B 実施例1で用いた共重合体〔A〕−1及び〔B〕−1
の代わりに、合成例2で製造した共重合体〔B〕−1の
みを40g(固形分量として)用いた以外は実施例1と同
様の操作で電子写真感光材料Bを製造した。
比較例C 結着樹脂として、合成例1で製造した共重合体〔A〕
−1を10g(固形分量として)及び合成例3で製造した
共重合体〔B〕−2を30g(固形分量として)用いた以
外は実施例1と同様の操作で電子写真感光材料Cを製造
した。
比較例D 結着樹脂として、合成例1で製造した共重合体〔A〕
−1を10g(固形分量として)及び合成例4で製造した
共重合体〔B〕−3を30g(固形分量として)用いた以
外は実施例1と同様の操作で電子写真感光材料Dを製造
した。
これらの感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、膜強
度、静電特性、撮像性及び環境条件を30℃,80%RHとし
た時の撮像体を調べた。更に、これらの感光材料をオフ
セットマスター用原版として用いた時の光導電性の不感
脂化性(不感脂化処理後の光導電層の水との接触角で表
わす)及び印刷性(地汚れ、耐刷性等)を調べた。
撮像性及び印刷性は、全自動製版ELP404V(富士写真
フィルム(株)製)に現像剤ELP−Tを用いて、露光・
現像処理して画像を形成し、不感脂化液ELP−Eを用い
てエッチングプロセッサーでエッチングして得られた平
版印刷板を用いて調べた(なお、印刷機にはハマダスタ
ー(株)製ハマダスター800SX型を用いた)。
以上の結果をまとめて、表−2に示す。
表−2に基した評価項目の実施の態様は以下の通りで
ある。
注1)光導電層の平滑性: 得られた感光材料は、ベック平滑度試験機(熊谷理工
(株)製)を用い、空気容量1ccの条件にて、その平滑
度(sec/cc)を測定した。
注2)光導電層の機械的強度: 得られた感光材料の表面を、ヘイドン−14型表面性試
験機(新東科学(株)製)を用いて荷重50g/cm2のもと
でエメリー紙(#1000)で1000回繰り返し擦すり摩耗粉
を取り除き、感光層の重量減少から残膜率(%)を求め
て機械的強度とした。
注3)静電特性: 温度20℃、65%PHの暗室中で、各感光材料にペーパー
アナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザー
SP−428型)を用いて−6kVで20秒間コロナ放電をさせた
後、10秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。
次いでそのまま暗中で60秒間静置した後の電位V70を測
定し、60秒間暗減衰させた後の電位の保持性、即ち、暗
減衰保持率〔DRR(%)〕を(V70/V10)×100(%)で
求めた。又、コロナ放電により光導電層表面を−400Vに
帯電させた後、該光導電層表面を照度2.0ルックスの可
視光で照射し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまで
の時間を求め、これから露光量E1/10(ルックス・秒)
を算出する。
注4)撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した後、全
自動製版機ELP−404V(富士写真フィルム(株)製)で
製版して、得られた複写画像(カブリ、画像の画質)を
目視評価した。
撮像時の環境条件は20℃65%RHと30℃80%RHで実施し
た。
注5)水との接触角: 各感光材料を不感脂化処理液ELP−E(富士写真フィ
ルム(株)製)を用いて、エッチングプロセッサーに1
回通して光導電層面を不感脂化処理した後、これに蒸留
水2μlの水滴を乗せ、形成された水との接触角をゴニ
オメーターで測定する。
注6)印刷物の地汚れ: 各感光材料を全自動製版機ELP404V(富士写真フィル
ム(株)製)で製版して、トナー画像を形成し、上記
(注3)と同条件で不感脂化処理しこれをオフセットマ
スターとして、オフセット印刷機(ハマダスター(株)
製ハマダスター800SX型)にかけ上質紙上に500枚印刷
し、全印刷物の地汚れを目視により判定する。これを印
刷物の地汚れIとする。
印刷物の地汚れIIは、不感脂化処理液を5倍に希釈
し、且つ、印刷時の湿し水を2倍に希釈した他は、前記
の地汚れIと同様の方法で試験する。IIの場合は、Iよ
りも厳しい条件で印刷したことに相当する。
注7)耐刷性: 上記注6)の印刷汚れIの評価条件で、各感光材料を
処理し、印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に
問題が生じないで印刷できる枚数を示す(印刷枚数が多
い程、耐刷性が良好なことを表わす)。
注8)DM(画像濃度): ベタ部分のトナー画像濃度でMax値を示す(マクベス
反射濃度計で測定できる)。
表−2に示す様に、本発明の感光材料及び比較例Aの
感光材料は光導電層の平滑性及び静電特性が良好で、実
際の複写画像も他カブリがなく、複写画質も鮮明であっ
た。このことは、光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、
且つ、粒子裏面を被覆していることによるものと推定さ
れる。
同様の理由で、オフセットマスター原版として用いた
場合でも不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進
行し、非画像部の水との接触角が15度以下と小さく、充
分に親水化されていることが判る。実際に印刷して印刷
物の地汚れを観察しても、地汚れは全く認められなかっ
た。しかし、比較例Aの場合は、光導電層の強度試験及
び耐刷試験を行なうと膜強度が充分でなく、耐久性に大
きな問題を生じた。
酸性基含有の高分子量体のみを用いた比較例Bの感光
材料は、光導電層の平滑性が著しく悪く、静電特性は満
足すべきものでなく、更にオフセット原版として用いて
も地汚れの発生が著しかった。高分子量体中の酸性基含
有量が低分子量体と同等の比較例Cの感光材料及び高分
子量体中の酸性基が低分子量体と同じ基であってその含
有量が60%である比較例Dの感光材料も比較例Bと同様
の性能しか認められなかった。
以上のことより、本発明の感光材料のみが、光導電層
の平滑性、膜強度、静電特性及び印刷特性の全ての点に
おいて良好なものであった。
実施例2〜10 低分子量樹脂〔A〕として、表−3に示す共重合体
を、合成例1の樹脂〔A〕−1の製造条件と同様に操作
して製造した。
これらの各樹脂〔A〕を10g(固形分量として)と、
合成例2で製造した樹脂〔B〕−1を30g(固形分量と
して)を用いた他は実施例1と同様の操作で行ない感光
材料を製造した。
実施例1と同様にして各特性を測定した。各感光材料
の平滑性及び膜強度は実施例1の試料とほぼ同等の特性
を示した。静電特性及び撮像性についての結果を表−4
に記した。
本発明の感光材料は、いずれも帯電性、暗電荷保持
率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温・高湿の(30
℃−80%RH)の過酷な条件においても、他カブリの発生
のない、鮮明な画像を与えた。
実施例11〜20 樹脂〔A〕として表−5に示す共重合体を、樹脂
〔B〕として表−6に示す共重合体を、それぞれ合成例
1及び合成例2で示したと同様の条件で各々製造した。
各々表−7に示した樹脂〔A〕及び樹脂〔B〕を(1/
1)重量比で用いる他は実施例1と同様の操作で実施
し、各感光材料を作製した。更に実施例1と同様の操作
で静電特性を測定した。その結果を表−7に記した。
実施例21及び比較例E エチルメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレー
ト48.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液
を、窒素気流下105℃の温度に加温した後、アゾビスイ
ソブチロニトリル10gを加え、8時間反応させた。
得られた共重合体の重量平均分子量は6500で、ガラス
転移点は40℃であった。
得られた共重合体20g(固形量として)、合成例2で
製造した樹脂〔B〕−1 20g、酸化亜鉛200g、下記構造
式で示されるヘプタメチンシアニン色素0.02g、フタル
酸無水物0.15g及びトルエン300gの混合物をボールミル
中で2時間分散して感光層形成物を調整した。それ以外
は実施例1と同様に操作して電子写真感光材料を製造し
た。
比較用感光材料E エチルメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレー
ト48.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液
を窒素気流下、70℃の温度に加温した後、アゾビスイソ
ブチロニトリル1.0gを加え、8時間反応させた。
得られた共重合体の重量平均分子量は36,000で、ガラ
ス転移点は54℃であった。結着樹脂としてこの共重合体
のみを40g(固形分量として)用いた他は、実施例25と
同様にして比較用感光材料を製造した。
これらの感光材料を実施例1と同様にペーパーアナラ
イザーを用いて静電特性を測定した。但し、光源として
はガリウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振
波長830nm)を用いた。その結果を表−8に示した。
比較例Eは平滑性が悪く且つ暗電荷保持性(D.R.R)
が著しく低下した(見かけ上E1/10が小さく、光感度が
高いのは、このD.R.Rが大きいことに起因している)。
前記の比較例Bに比べてD.R.Rが更に悪化している。こ
の事は、従来公知の樹脂では併用する分光増感色素の種
類の影響を著しく受け易いという問題を有することを示
す。これに対して、本発明の結着樹脂は分光増感色素の
化学構造が大きく変わっても帯電性・暗電荷保持性及び
光感度ともに非常に優れている感光材料を提供するもの
である。
(発明の効果) 本発明に従えば、光導電層の平滑性及び強度、静電特
性、撮像性、更には印刷物の地汚れ、耐刷性のいずれに
おいても優れた性能を有する電子写真感光材料が得られ
る。
更に、本発明の電子写真感光材料は、種々の増感色素
と併用させても、優れた光電導層の平滑性、静電特性等
を有することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−54027(JP,A) 特開 昭63−217354(JP,A) 特公 昭44−6394(JP,B1) 特公 昭46−11636(JP,B1) 特公 昭48−18497(JP,B1) 特公 昭48−43829(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機光導電材料及び結着樹脂を少なくとも
    含有する光導電層を有する電子写真感光体において、該
    結着樹脂が、下記樹脂〔A〕の少なくとも1種及び下記
    樹脂〔B〕の少なくとも1種を含有して成る事を特徴と
    する電子写真感光体。 (i)樹脂〔A〕; 103〜104の重量平均分子量を有し、かつ−PO3H2基、−S
    O3H基及び−COOH基から選択される少なくとも1つの酸
    性基を含有する共重合成分を0.05〜15モル%含有する樹
    脂 (i)樹脂〔B〕; 104〜3×105の重量平均分子量を有し、かつ、併用する
    樹脂〔A〕に含まれる酸性基と同じ酸性基を含有する共
    重合成分を該樹脂〔A〕の酸成分の割合の1〜50%の割
    合で含有するか又は併用する樹脂〔A〕に含まれる酸性
    基のpkaより大きいpkaを含有する、−PO3H2基、−SO3
    基、−COOH基及び (Rは炭化水素基を示す)から選択される少なくとも1
    種の酸性基を含有する共重合成分を該樹脂〔A〕の酸成
    分の割合の1〜80%の割合で含有する樹脂
JP5218587A 1987-03-09 1987-03-09 電子写真感光体 Expired - Fee Related JPH083638B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5218587A JPH083638B2 (ja) 1987-03-09 1987-03-09 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5218587A JPH083638B2 (ja) 1987-03-09 1987-03-09 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63220148A JPS63220148A (ja) 1988-09-13
JPH083638B2 true JPH083638B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=12907743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5218587A Expired - Fee Related JPH083638B2 (ja) 1987-03-09 1987-03-09 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083638B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5073467A (en) * 1988-10-12 1991-12-17 Fuji Photo Film Co., Ltd. Electrophotographic photoreceptor
JP2655355B2 (ja) * 1989-09-06 1997-09-17 富士写真フイルム株式会社 電子写真感光体
JPH03100657A (ja) * 1989-09-14 1991-04-25 Fuji Photo Film Co Ltd 電子写真感光体
EP0584359B1 (en) 1991-05-02 1998-10-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Electrophotographic photoreceptor

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63220148A (ja) 1988-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2549541B2 (ja) 電子写真感光体
JPH01564A (ja) 電子写真感光体
EP0307227B1 (en) Electrophotographic photoreceptor
JPH01114861A (ja) 電子写真式平版印刷用原版
JPH083638B2 (ja) 電子写真感光体
JP2572272B2 (ja) 電子写真感光体
JP2572219B2 (ja) 電子写真感光体
JP2572269B2 (ja) 電子写真感光体
JP2632157B2 (ja) 電子写真感光体
JP2530207B2 (ja) 電子写真感光体
JP2597164B2 (ja) 電子写真感光体
JP2568861B2 (ja) 電子写真感光体
JP2709405B2 (ja) 電子写真感光体
JP2676628B2 (ja) 電子写真感光体
JP2692009B2 (ja) 電子写真感光体
JPH07109513B2 (ja) 電子写真感光体
JP2592305B2 (ja) 電子写真感光体
JP2601288B2 (ja) 電子写真感光体
JPH01169455A (ja) 電子写真感光体
JPH07109514B2 (ja) 電子写真感光体
JP2584283B2 (ja) 電子写真感光体
JPH01211766A (ja) 電子写真感光体
JPH0769620B2 (ja) 電子写真感光体
JP2584285B2 (ja) 電子写真感光体
JPH0234859A (ja) 電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees