JPH0769620B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
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- JPH0769620B2 JPH0769620B2 JP22669687A JP22669687A JPH0769620B2 JP H0769620 B2 JPH0769620 B2 JP H0769620B2 JP 22669687 A JP22669687 A JP 22669687A JP 22669687 A JP22669687 A JP 22669687A JP H0769620 B2 JPH0769620 B2 JP H0769620B2
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- G03G5/00—Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
- G03G5/02—Charge-receiving layers
- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
- G03G5/05—Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
- G03G5/0528—Macromolecular bonding materials
- G03G5/0592—Macromolecular compounds characterised by their structure or by their chemical properties, e.g. block polymers, reticulated polymers, molecular weight, acidity
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- G03G5/0532—Macromolecular bonding materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsatured bonds
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは静電特性及び
耐湿性に優れた電子写真感光体に関する。特にCPC感光
体として性能の優れたものに関する。
耐湿性に優れた電子写真感光体に関する。特にCPC感光
体として性能の優れたものに関する。
(従来の技術) 電子写真感光体は、所定の特性を得るため、あるいは適
用される電子写真プロセスの種類に応じて、種々の構成
をとる。
用される電子写真プロセスの種類に応じて、種々の構成
をとる。
電子写真感光体の代表的なものとして、支持体上に光導
電層が形成されている感光体及び表面に絶縁層を備えた
感光体があり、広く用いられている。
電層が形成されている感光体及び表面に絶縁層を備えた
感光体があり、広く用いられている。
支持体と少なくとも1つの光導電層から構成される感光
体は、最も一般的な電子写真プロセスによる、即ち帯
電、画像露光及び現像、更に必要に応じて転写による画
像形成に用いられる。
体は、最も一般的な電子写真プロセスによる、即ち帯
電、画像露光及び現像、更に必要に応じて転写による画
像形成に用いられる。
更には、ダイレクト製版用のオフセツト原版として電子
写真感光体を用いる方法が広く実用されている。特に近
年、ダイレクト電子写真平版は数百枚から数千枚程度の
印刷枚数で高画質の印刷物を印刷する方式として重要と
なつてきている。
写真感光体を用いる方法が広く実用されている。特に近
年、ダイレクト電子写真平版は数百枚から数千枚程度の
印刷枚数で高画質の印刷物を印刷する方式として重要と
なつてきている。
電子写真感光体の光導電層を形成するために使用する結
合剤は、それ自体の成膜性および光導電性粉体の結合剤
中への分散能力が優れるとともに、形成された記録体層
の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体層の
光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減衰が
大きく、前露光疲労が少なく、且つ、撮像時の湿度の変
化によつてこれら特性を安定に保持する等の各種の静電
特性および優れた撮像性を具備する必要がある。
合剤は、それ自体の成膜性および光導電性粉体の結合剤
中への分散能力が優れるとともに、形成された記録体層
の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体層の
光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減衰が
大きく、前露光疲労が少なく、且つ、撮像時の湿度の変
化によつてこれら特性を安定に保持する等の各種の静電
特性および優れた撮像性を具備する必要がある。
古くから公知の樹脂として、例えばシリコーン樹脂(特
公昭34-6670号)、スチレン−ブタジエン樹脂(特公昭3
5-1960号)、アルキツド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリア
ミド(特公昭35-11219号)、酢酸ビニル樹脂(特公昭41
-2425号)、酢酸ビニル共重合体(特公昭41-2426号)、
アクリル樹脂(特公昭35-11216号)、アクリル酸エステ
ル共重合体(例えば特公昭35-11219号、特公昭36-8510
号、特公昭41-13946号等)等が知られている。
公昭34-6670号)、スチレン−ブタジエン樹脂(特公昭3
5-1960号)、アルキツド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリア
ミド(特公昭35-11219号)、酢酸ビニル樹脂(特公昭41
-2425号)、酢酸ビニル共重合体(特公昭41-2426号)、
アクリル樹脂(特公昭35-11216号)、アクリル酸エステ
ル共重合体(例えば特公昭35-11219号、特公昭36-8510
号、特公昭41-13946号等)等が知られている。
しかし、これらの樹脂を用いた電子写真感光材料におい
ては、1)光導電性粉末との親和性が不足し、塗工液の
分散性が不良となる、2)光導電層の帯電性が低い、
3)複写画像の画像部(特に網点再現性・解像力)の品
質が悪い、4)複写画像作成時の環境(例えば高温高
湿、低温低湿等)にその画質が影響されやすい、等のい
ずれかの問題があつた。
ては、1)光導電性粉末との親和性が不足し、塗工液の
分散性が不良となる、2)光導電層の帯電性が低い、
3)複写画像の画像部(特に網点再現性・解像力)の品
質が悪い、4)複写画像作成時の環境(例えば高温高
湿、低温低湿等)にその画質が影響されやすい、等のい
ずれかの問題があつた。
光導電層の静電特性の改良方法として種々の方法が提案
されており、その1つの方法として、例えば、芳香族環
又はフラン環にカルボキシル基又はニトロ基を含有する
化合物、あるいはジカルボン酸の無水物を更に組合せ
て、光導電層に共存させる方法が特公昭42-6878号及び
特公昭45-3073号に開示されている。しかし、これらの
方法によつて改良された感光材料でもその静電特性は充
分でなく、特に光減衰特性の優れたものは得られていな
い。そこでこの感光材料の感度不足を改良するために、
光導電層中に増感色素を多量に加える方法が従来とられ
てきたが、このような方法によつて作製された感光材料
は、白色度が著しく劣化し、記録体としての品質低下を
生じ、場合によつては感光材料の暗減衰の劣化を起こ
し、充分な複写画像が得られなくなつてしまうという問
題を有していた。
されており、その1つの方法として、例えば、芳香族環
又はフラン環にカルボキシル基又はニトロ基を含有する
化合物、あるいはジカルボン酸の無水物を更に組合せ
て、光導電層に共存させる方法が特公昭42-6878号及び
特公昭45-3073号に開示されている。しかし、これらの
方法によつて改良された感光材料でもその静電特性は充
分でなく、特に光減衰特性の優れたものは得られていな
い。そこでこの感光材料の感度不足を改良するために、
光導電層中に増感色素を多量に加える方法が従来とられ
てきたが、このような方法によつて作製された感光材料
は、白色度が著しく劣化し、記録体としての品質低下を
生じ、場合によつては感光材料の暗減衰の劣化を起こ
し、充分な複写画像が得られなくなつてしまうという問
題を有していた。
一方、光導電層に用いる結着樹脂として樹脂の平均分子
量を調節して用いる方法が特開昭60-10254号に開示され
ている。即ち、酸価4〜50のアクリル樹脂で平均分子量
が103〜104の分布の成分のものと、104〜2×105の分布
の成分のものを併用することにより、静電特性(特にPP
C感光体としての繰り返し再現性)、耐湿性等を改良す
る技術が記載されている。
量を調節して用いる方法が特開昭60-10254号に開示され
ている。即ち、酸価4〜50のアクリル樹脂で平均分子量
が103〜104の分布の成分のものと、104〜2×105の分布
の成分のものを併用することにより、静電特性(特にPP
C感光体としての繰り返し再現性)、耐湿性等を改良す
る技術が記載されている。
更に、電子写真感光体を用いた平版印刷用原版の研究が
鋭意行なわれており、電子写真感光体としての静電特性
と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導電層用の
結着樹脂として、例えば、特公昭50-31011号では、フマ
ル酸存在下で(メタ)アクリレート系モノマーと他のモ
ノマーと共重合させたMw1.8〜10×104がTg10〜80℃の樹
脂と、(メタ)アクリレート系モノマーとフマル酸以外
の他のモノマーとから成る共重合体とを併用したもの、
又特開昭53-54027号では、カルボン酸基をエステル結合
から少なくとも原子数7個離れて有する置換基をもつ
(メタ)アクリル酸エステルを含む三元共重合体を用い
るもの、又特開昭54-20735号・特開昭57-202544号で
は、アクリル酸及びヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートを含む4元又は5元共重合体を用いるもの、又特開
昭58-68046号では、炭素数6〜12のアルキル基を置換基
とする(メタ)アクリル酸エステル及びカルボン酸含有
のビニルモノマーを含む3元共重合体を用いるもの等が
光導電層の不感脂化性の向上に効果があると記載されて
いる。
鋭意行なわれており、電子写真感光体としての静電特性
と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導電層用の
結着樹脂として、例えば、特公昭50-31011号では、フマ
ル酸存在下で(メタ)アクリレート系モノマーと他のモ
ノマーと共重合させたMw1.8〜10×104がTg10〜80℃の樹
脂と、(メタ)アクリレート系モノマーとフマル酸以外
の他のモノマーとから成る共重合体とを併用したもの、
又特開昭53-54027号では、カルボン酸基をエステル結合
から少なくとも原子数7個離れて有する置換基をもつ
(メタ)アクリル酸エステルを含む三元共重合体を用い
るもの、又特開昭54-20735号・特開昭57-202544号で
は、アクリル酸及びヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートを含む4元又は5元共重合体を用いるもの、又特開
昭58-68046号では、炭素数6〜12のアルキル基を置換基
とする(メタ)アクリル酸エステル及びカルボン酸含有
のビニルモノマーを含む3元共重合体を用いるもの等が
光導電層の不感脂化性の向上に効果があると記載されて
いる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記した静電特性、耐湿特性に効果があ
るとされる樹脂であつても、現実に評価してみると特に
帯電性、暗電荷保持性、光感度の如き静電特性、光導電
層の平滑性等に問題があり、実用上満足できるものでは
なかつた。
るとされる樹脂であつても、現実に評価してみると特に
帯電性、暗電荷保持性、光感度の如き静電特性、光導電
層の平滑性等に問題があり、実用上満足できるものでは
なかつた。
又、電子写真式平版印刷用原版として開発されたとする
結着樹脂においても、現実に評価してみると前記の静電
特性、印刷物の地汚れ、等に問題があつた。
結着樹脂においても、現実に評価してみると前記の静電
特性、印刷物の地汚れ、等に問題があつた。
本発明は、以上の様な従来の電子写真感光体の有する問
題点を改良するものである。
題点を改良するものである。
本発明の目的は、静電特性(特に暗電荷保持性及び光感
度)が向上し、原画に対し忠実な複写画像を再現する高
画質の電子写真感光体を提供することである。
度)が向上し、原画に対し忠実な複写画像を再現する高
画質の電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、複写画像形成時の環境が低温低湿
あるいは高温高湿の如く変動した場合でも、鮮明で良質
な画像を有する電子写真感光体を提供することである。
あるいは高温高湿の如く変動した場合でも、鮮明で良質
な画像を有する電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、静電特性に優れ且つ環境依存性の
小さいCPC電子写真感光体を提供することである。
小さいCPC電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、電子写真式平版印刷原版として地
汚れの発生を全く生じさせない印刷物を与える平版印刷
版を提供することである。
汚れの発生を全く生じさせない印刷物を与える平版印刷
版を提供することである。
本発明の他の目的は併用し得る増感色素の種類による影
響をうけにくい電子写真感光体を提供することにある。
響をうけにくい電子写真感光体を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 前記の問題点は、無機光導電材料及び結着樹脂を少なく
とも含有する光導電層を有する電子写真感光体におい
て、該結着樹脂が、酸性基として−PO3H2基、−SO3H
基、−COOH基及び/又は (Rは炭化水素基を表わす)を重合体主鎖の末端にのみ
結合して成る樹脂であることを特徴とする電子写真感光
体によつて解決される。
とも含有する光導電層を有する電子写真感光体におい
て、該結着樹脂が、酸性基として−PO3H2基、−SO3H
基、−COOH基及び/又は (Rは炭化水素基を表わす)を重合体主鎖の末端にのみ
結合して成る樹脂であることを特徴とする電子写真感光
体によつて解決される。
即ち、本発明に供される結着樹脂は、上記酸性基を、重
合体主鎖に連結する側鎖には含有せず主鎖の末端にのみ
結合する、好ましくは重量平均分子量103〜5×105の樹
脂である。
合体主鎖に連結する側鎖には含有せず主鎖の末端にのみ
結合する、好ましくは重量平均分子量103〜5×105の樹
脂である。
該酸性基の重合体中における存在量は、100重量部当り
0.1〜10重量部の割合で存在する。
0.1〜10重量部の割合で存在する。
好ましくは、本発明の重合体の分子量が103〜104と低分
子量体の場合には、該酸性基の存在量は、100重量部当
り3〜10重量部と多い方がよく、一方重合体の分子量が
7×104〜5×105と高分子量の場合には、該酸性基の存
在量は、100重量部当り0.2〜2重量部と少ない方が良好
である。
子量体の場合には、該酸性基の存在量は、100重量部当
り3〜10重量部と多い方がよく、一方重合体の分子量が
7×104〜5×105と高分子量の場合には、該酸性基の存
在量は、100重量部当り0.2〜2重量部と少ない方が良好
である。
上記 において、Rは炭化水素基を表わし、好ましくは炭素数
1〜22の脂肪族基(例えば、メチル基,エチル基,プロ
ピル基,ブチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル
基,ドデシル基,オクタデシル基,2−クロロエチル基,2
−メトキシエチル基,3−エトキシプロピル基,アリル
基,クロトニル基,ブテニル基,シクロヘキシル基,ベ
ンジル基,フエネチル基,3−フエニルプロピル基,メチ
ルベンジル基,クロロベンジル基,フロロベンジル基,
メトキシベンジル基等)、又は置換されてもよいアリー
ル基(例えば、フエニル基,トリル基,エチルフエニル
基,プロピルフエニル基,クロロフエニル基,フロロフ
エニル基,ブロモフエニル基,クロロ−メチル−フエニ
ル基,ジクロロフエニル基,メトキシフエニル基,シア
ノフエニル基,アセトアミドフエニル基,アセチルフエ
ニル基,ブトキシフエニル基等)等を表わす。
1〜22の脂肪族基(例えば、メチル基,エチル基,プロ
ピル基,ブチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル
基,ドデシル基,オクタデシル基,2−クロロエチル基,2
−メトキシエチル基,3−エトキシプロピル基,アリル
基,クロトニル基,ブテニル基,シクロヘキシル基,ベ
ンジル基,フエネチル基,3−フエニルプロピル基,メチ
ルベンジル基,クロロベンジル基,フロロベンジル基,
メトキシベンジル基等)、又は置換されてもよいアリー
ル基(例えば、フエニル基,トリル基,エチルフエニル
基,プロピルフエニル基,クロロフエニル基,フロロフ
エニル基,ブロモフエニル基,クロロ−メチル−フエニ
ル基,ジクロロフエニル基,メトキシフエニル基,シア
ノフエニル基,アセトアミドフエニル基,アセチルフエ
ニル基,ブトキシフエニル基等)等を表わす。
前述の如き従来公知の酸性基含有結着樹脂は主としてオ
フセツトマスター用であつて、膜強度保持による耐刷性
向上のためにその分子量は大きいものであり(例えば5
×104以上)、且つこれらの共重合体はランダム共重合
体であり酸性基含有の共重合体成分は、重合体主鎖にラ
ンダムに存在しているものであつた。
フセツトマスター用であつて、膜強度保持による耐刷性
向上のためにその分子量は大きいものであり(例えば5
×104以上)、且つこれらの共重合体はランダム共重合
体であり酸性基含有の共重合体成分は、重合体主鎖にラ
ンダムに存在しているものであつた。
これに対し、本発明で用いられる結着樹脂は、樹脂中に
含有される酸性基が主鎖の末端にのみ結合した重合体で
ある。
含有される酸性基が主鎖の末端にのみ結合した重合体で
ある。
従つて、重合体末端の酸性基の部分が、無機光導電体の
化学量論的な欠陥に吸着し光導電体の表面の被覆性を向
上させることで光導電体のトラツプを補償すると共に湿
度特性を向上させる一方、光導電体の分散が充分に行な
われ、凝集を抑制することを見出した。即ち、重合体の
重量平均分子量が小さい場合は、光導電体の表面の被覆
性がより向上するものであり、高分子量体の場合は、ラ
ンダム共重合体の場合に著しく顕著となる光導電体同志
の凝集促進の現象が抑制されることによるものと考えら
れる。従つて、光導電層表面の平滑性が滑らかとなる。
化学量論的な欠陥に吸着し光導電体の表面の被覆性を向
上させることで光導電体のトラツプを補償すると共に湿
度特性を向上させる一方、光導電体の分散が充分に行な
われ、凝集を抑制することを見出した。即ち、重合体の
重量平均分子量が小さい場合は、光導電体の表面の被覆
性がより向上するものであり、高分子量体の場合は、ラ
ンダム共重合体の場合に著しく顕著となる光導電体同志
の凝集促進の現象が抑制されることによるものと考えら
れる。従つて、光導電層表面の平滑性が滑らかとなる。
一方、電子写真式平版印刷原版として光導電層表面の平
滑性の粗らい感光体を用いると、光導電体である酸化亜
鉛粒子と結着樹脂の分散状態が適切でなく、凝集物が存
在する状態で光導電層が形成されるため、不感脂化処理
液による不感脂化処理をしても非画像部の親水化が均一
に充分に行なわれず、印刷時に印刷インキの付着を引き
起こし、結果として印刷物の非画像部の地汚れが生じて
しまう。
滑性の粗らい感光体を用いると、光導電体である酸化亜
鉛粒子と結着樹脂の分散状態が適切でなく、凝集物が存
在する状態で光導電層が形成されるため、不感脂化処理
液による不感脂化処理をしても非画像部の親水化が均一
に充分に行なわれず、印刷時に印刷インキの付着を引き
起こし、結果として印刷物の非画像部の地汚れが生じて
しまう。
一方、本発明に従う結着樹脂の低分子量体の場合におい
ては、皮膜強度の脆弱化が懸念されたが、光導電体を充
分に分散し、該粒子表面に吸着、被覆させることによ
り、皮膜性が保持され、CPC感光体あるいは数千枚の印
刷枚数のオフセツト原版としては充分な膜強度を保有し
ていることが見出された。更に酸性基を重合体主鎖に連
結する側鎖に含有する樹脂に比べて光感度が良好である
ことが判つた。
ては、皮膜強度の脆弱化が懸念されたが、光導電体を充
分に分散し、該粒子表面に吸着、被覆させることによ
り、皮膜性が保持され、CPC感光体あるいは数千枚の印
刷枚数のオフセツト原版としては充分な膜強度を保有し
ていることが見出された。更に酸性基を重合体主鎖に連
結する側鎖に含有する樹脂に比べて光感度が良好である
ことが判つた。
結着樹脂の分子量が103より小さくなると、皮膜形成能
が低下し充分な膜強度が保てず、一方分子量が5×105
より大きくなると本発明の樹脂であつても電子写真特性
(特に初期電位、暗減衰保持率)が劣化するため好まし
くない。特にかかる高分子量体の場合に酸性基含有量が
3重量%を越えるとかかる電子写真特性の劣化が著し
く、オフセツトマスターとして用いたときに地汚れが顕
著となる。
が低下し充分な膜強度が保てず、一方分子量が5×105
より大きくなると本発明の樹脂であつても電子写真特性
(特に初期電位、暗減衰保持率)が劣化するため好まし
くない。特にかかる高分子量体の場合に酸性基含有量が
3重量%を越えるとかかる電子写真特性の劣化が著し
く、オフセツトマスターとして用いたときに地汚れが顕
著となる。
結着樹脂における酸性基含有量が0.1重量%より少ない
と、初期電位が低くて充分な画像濃度を得ることができ
にくい。一方該酸性基含有量が10重量%よりも多いと、
分散性が低下し、膜平滑度及び電子写真特性の高湿特性
が低下し、更にオフセツトマスターとして用いるときに
地汚れが増大する傾向がある。
と、初期電位が低くて充分な画像濃度を得ることができ
にくい。一方該酸性基含有量が10重量%よりも多いと、
分散性が低下し、膜平滑度及び電子写真特性の高湿特性
が低下し、更にオフセツトマスターとして用いるときに
地汚れが増大する傾向がある。
該樹脂のガラス転移点は−10℃〜100℃の範囲のものが
好ましいが、より好ましくは−5℃〜80℃である。
好ましいが、より好ましくは−5℃〜80℃である。
該樹脂は、前記した物性を有していれば従来公知の樹脂
のいずれでもよく、例えばポリエステル樹脂、変性エポ
キシ樹脂、シリコーン樹脂、オレフイン共重合体、ポリ
カーボネート樹脂、アルカン酸ビニル樹脂、アルカン酸
アリル樹脂、変性ポリアミド樹脂、フエノール樹脂、脂
肪酸変性アルキド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
のいずれでもよく、例えばポリエステル樹脂、変性エポ
キシ樹脂、シリコーン樹脂、オレフイン共重合体、ポリ
カーボネート樹脂、アルカン酸ビニル樹脂、アルカン酸
アリル樹脂、変性ポリアミド樹脂、フエノール樹脂、脂
肪酸変性アルキド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
更に具体的には、下記一般式(I)で示される単量体を
共重合体成分として、その総量で30重量%以上含有する
(メタ)アクリル系共重合体を本発明の樹脂の例として
挙げることができる。
共重合体成分として、その総量で30重量%以上含有する
(メタ)アクリル系共重合体を本発明の樹脂の例として
挙げることができる。
一般式(I) 一般式(I)において、Xは、水素原子、ハロゲン原子
(例えばクロロ原子、ブロモ原子)、シアノ基又は炭素
数1〜4のアルキル基を表わす。R′は、炭素数1〜18
の置換されていてもよいアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、2−メトキシエチル基、2−エト
キシエチル基等)、炭素数2〜18の置換されていてもよ
いアルケニル基(例えばビニル基、アリル基、イソプロ
ペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、
オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されていてもよ
いアラルキル基(例えばベンジル基、フエネチル基、メ
トキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジ
ル基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよいシクロ
アルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基等)、置換されていてもよいアリ
ール基(例えばフエニル基、トリル基、キシリル基、メ
シチル基、ナフチル基、メトキシフエニル基、エトキシ
フエニル基、クロロフエニル基、ジクロロフエニル基
等)を表わす。
(例えばクロロ原子、ブロモ原子)、シアノ基又は炭素
数1〜4のアルキル基を表わす。R′は、炭素数1〜18
の置換されていてもよいアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、2−メトキシエチル基、2−エト
キシエチル基等)、炭素数2〜18の置換されていてもよ
いアルケニル基(例えばビニル基、アリル基、イソプロ
ペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、
オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されていてもよ
いアラルキル基(例えばベンジル基、フエネチル基、メ
トキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジ
ル基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよいシクロ
アルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基等)、置換されていてもよいアリ
ール基(例えばフエニル基、トリル基、キシリル基、メ
シチル基、ナフチル基、メトキシフエニル基、エトキシ
フエニル基、クロロフエニル基、ジクロロフエニル基
等)を表わす。
更に、本発明の樹脂は、前記した一般式(I)の単量体
とともにこれら以外の他の単量体を共重合成分として含
有してもよい。
とともにこれら以外の他の単量体を共重合成分として含
有してもよい。
例えば、α−オレフイン類、アルカン酸ビニル又はアリ
ルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニルエーテル類、アクリルアミド類、メタクリル
アミド類、スチレン類、複素環ビニル類(例えばビニル
ピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビ
ニルチオフエン、ビニルイミダゾリン、ビニルピラゾー
ル、ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニルチアゾ
ール、ビニルオキサジン等)等が挙げられる。特に酢酸
ビニル、酢酸アリル、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、スチレン類等は、膜強度向上の点から好ましい
成分である。
ルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニルエーテル類、アクリルアミド類、メタクリル
アミド類、スチレン類、複素環ビニル類(例えばビニル
ピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビ
ニルチオフエン、ビニルイミダゾリン、ビニルピラゾー
ル、ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニルチアゾ
ール、ビニルオキサジン等)等が挙げられる。特に酢酸
ビニル、酢酸アリル、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、スチレン類等は、膜強度向上の点から好ましい
成分である。
これら共重合成分からなる共重合体は主鎖の末端に該酸
性基を結合させるように合成すればよい。具体的には、
該酸性基又は後に変換して酸性基に代えることのできる
官能基を含有する重合開始剤を用いる方法、あるいは該
酸性基又は後に該酸性基に変換できる官能基を含有する
連鎖移動剤を用いる方法、前記両者を併用する方法、更
には、アニオン重合法において停止反応を利用し、該官
能基を導入する方法等を用いて製造することができる。
性基を結合させるように合成すればよい。具体的には、
該酸性基又は後に変換して酸性基に代えることのできる
官能基を含有する重合開始剤を用いる方法、あるいは該
酸性基又は後に該酸性基に変換できる官能基を含有する
連鎖移動剤を用いる方法、前記両者を併用する方法、更
には、アニオン重合法において停止反応を利用し、該官
能基を導入する方法等を用いて製造することができる。
例えば、P.Dreyfuss,R.P.Quirk,Encycl.Polym.Sci.Eng.
7,551(1987)、V.Percec.Appl.Polym.Sci.285,95(198
5)、P.F.Rempp,E.Franta,Adv.Polym.Sci.58,1(198
4)、Y.Yamashita,J.Appl.Polym.Sci.Appl.Polym.Symp.
36,193(1981)、R.Asami,M.Takaki,Makromol.Chem.Sup
pl.12,163(1985)等の総説引例の合成方法によつて製
造することができる。
7,551(1987)、V.Percec.Appl.Polym.Sci.285,95(198
5)、P.F.Rempp,E.Franta,Adv.Polym.Sci.58,1(198
4)、Y.Yamashita,J.Appl.Polym.Sci.Appl.Polym.Symp.
36,193(1981)、R.Asami,M.Takaki,Makromol.Chem.Sup
pl.12,163(1985)等の総説引例の合成方法によつて製
造することができる。
本発明に使用する無機光導電材料としては、酸化亜鉛、
酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、炭酸カドミウ
ム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化テル
ル、硫化鉛等が挙げられる。
酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、炭酸カドミウ
ム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化テル
ル、硫化鉛等が挙げられる。
好ましくは、酸化亜鉛、酸化チタン等が挙げられる。無
機光導電材料に対して用いる結着樹脂の総量は、光導電
体100重量部に対して結着樹脂を10〜100重量部なる割
合、好ましくは15〜50重量部なる割合で使用する。
機光導電材料に対して用いる結着樹脂の総量は、光導電
体100重量部に対して結着樹脂を10〜100重量部なる割
合、好ましくは15〜50重量部なる割合で使用する。
本発明では、必要に応じて各種の色素を分光増感剤とし
て併用することができる。例えば、宮本晴視:武井秀
彦;イメージング1973(No.8)第12頁、C.J.Young等、R
CA Review15、469(1954)、清田航平等、電気通信学会
論文誌J64-C(No.2)、97(1980)、原崎勇次等、工業
化学雑誌66、78及び188(1963)、谷忠昭、日本写真学
会誌35、208(1972)等の総説引例のカーボニウム系色
素、ジフエニルメタン色素、トリフエニルメタン色素、
キサンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン色素
(例えばオキソノール色素、メロシアニン色素、シアニ
ン色素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、フタロ
シアニン色素(金属を含有していてもよい)等が挙げら
れる。
て併用することができる。例えば、宮本晴視:武井秀
彦;イメージング1973(No.8)第12頁、C.J.Young等、R
CA Review15、469(1954)、清田航平等、電気通信学会
論文誌J64-C(No.2)、97(1980)、原崎勇次等、工業
化学雑誌66、78及び188(1963)、谷忠昭、日本写真学
会誌35、208(1972)等の総説引例のカーボニウム系色
素、ジフエニルメタン色素、トリフエニルメタン色素、
キサンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン色素
(例えばオキソノール色素、メロシアニン色素、シアニ
ン色素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、フタロ
シアニン色素(金属を含有していてもよい)等が挙げら
れる。
更に具体的には、カーボニウム系色素、シリフエニルメ
タン系色素、キサンテン系色素、フタレイン系色素を中
心に用いたものとしては、特公昭51-452号、特開昭50-9
0334号、特開昭50-114227号、特開昭53-39130号、特開
昭53-82353号、米国特許第3052540号、米国特許第40544
50号、特開昭57-16456号等に記載のものが挙げられる。
タン系色素、キサンテン系色素、フタレイン系色素を中
心に用いたものとしては、特公昭51-452号、特開昭50-9
0334号、特開昭50-114227号、特開昭53-39130号、特開
昭53-82353号、米国特許第3052540号、米国特許第40544
50号、特開昭57-16456号等に記載のものが挙げられる。
オキソノール色素、メロシアニン色素、シアニン色素、
ロダシアニン色素等のポレメチン色素としては、F.M.Ha
mer、「The Cyanine Dyes and Related Compunds」等に
記載の色素類が使用可能であり、更に具体的には、米国
特許第3047384号、米国特許第3110591号、米国特許第31
21008号、米国特許第3125447号、米国特許第3128179
号、米国特許第3132942号、米国特許第3622317号、英国
特許第1226892号、英国特許第1309274号、英国特許第14
05898号、特公昭48-7814号、特公昭55-18892号等に記載
の色素が挙げられる。
ロダシアニン色素等のポレメチン色素としては、F.M.Ha
mer、「The Cyanine Dyes and Related Compunds」等に
記載の色素類が使用可能であり、更に具体的には、米国
特許第3047384号、米国特許第3110591号、米国特許第31
21008号、米国特許第3125447号、米国特許第3128179
号、米国特許第3132942号、米国特許第3622317号、英国
特許第1226892号、英国特許第1309274号、英国特許第14
05898号、特公昭48-7814号、特公昭55-18892号等に記載
の色素が挙げられる。
更に、700nm以上の長波長の近赤外〜赤外光域を分光増
感するポリメチン色素として、特開昭47-840号、特開昭
47-44180号、特公昭51-41061号、特開昭49-5034号、特
開昭49-45122号、特開昭57-46245号、特開昭56-35141
号、特開昭57-157254号、特開昭61-26044号、特開昭61-
27551号、米国特許第3619154号、米国特許第4175956
号、「Research Disclosure」1982年、216、第117〜118
頁等に記載のものが挙げられる。
感するポリメチン色素として、特開昭47-840号、特開昭
47-44180号、特公昭51-41061号、特開昭49-5034号、特
開昭49-45122号、特開昭57-46245号、特開昭56-35141
号、特開昭57-157254号、特開昭61-26044号、特開昭61-
27551号、米国特許第3619154号、米国特許第4175956
号、「Research Disclosure」1982年、216、第117〜118
頁等に記載のものが挙げられる。
本発明の感光体は種々の増感色素を併用させても、その
性能が増感色素により変動しにくい点でも優れている。
性能が増感色素により変動しにくい点でも優れている。
更には、必要に応じて、化学増感剤等の従来知られてい
る電子写真感光層用各種添加剤を併用することもでき
る。例えば、前記した総説:イメージング1973(No.8)
第12頁等の総説引例の電子受容性化合物(例えばハロゲ
ン、ベンゾキノン、クロラニル、酸無水物、有機カルボ
ン酸等)、小門宏等、「最近の光導電材料と感光体の開
発・実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)出版
部(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化合
物、ヒンダートフエノール化合物、p−フエニレンジア
ミン化合物等が挙げられる。
る電子写真感光層用各種添加剤を併用することもでき
る。例えば、前記した総説:イメージング1973(No.8)
第12頁等の総説引例の電子受容性化合物(例えばハロゲ
ン、ベンゾキノン、クロラニル、酸無水物、有機カルボ
ン酸等)、小門宏等、「最近の光導電材料と感光体の開
発・実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)出版
部(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化合
物、ヒンダートフエノール化合物、p−フエニレンジア
ミン化合物等が挙げられる。
これら各種添加剤の添加量は特に限定的ではないが、通
常光導電体100重量部に対して0.0001〜2.0重量部であ
る。
常光導電体100重量部に対して0.0001〜2.0重量部であ
る。
光導電層の厚さは1〜100μ、特に10〜50μ、が好適で
ある。
ある。
また、電荷発生層と電荷輸送層の積層型感光体の電荷発
生層として光導電層を使用する場合は電荷発生層の厚さ
は0.01〜1μ、特に0.05〜0.5μ、が好適である。
生層として光導電層を使用する場合は電荷発生層の厚さ
は0.01〜1μ、特に0.05〜0.5μ、が好適である。
積層型感光体の電荷輸送材料としてはポリビニルカルバ
ゾール、オキサゾール系色素、ピラゾリン系色素、トリ
フエニルメタン系色素などがある。電荷輸送層の厚さと
しては5〜40μ、特には10〜30μ、が好適である。
ゾール、オキサゾール系色素、ピラゾリン系色素、トリ
フエニルメタン系色素などがある。電荷輸送層の厚さと
しては5〜40μ、特には10〜30μ、が好適である。
絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる樹脂として
は、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポリエステル
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酸ビ共重合体樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリオレフイン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂の熱可塑性
樹脂および硬化性樹脂が適宜用いられる。
は、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポリエステル
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酸ビ共重合体樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリオレフイン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂の熱可塑性
樹脂および硬化性樹脂が適宜用いられる。
本発明による光導電層は、従来公知の支持体上に設ける
ことができる。一般に言つて電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プラスチツク
シート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導
電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電層を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層が
設けられたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチツ
クを紙にラミネートしたもの等、が使用できる。
ことができる。一般に言つて電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プラスチツク
シート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導
電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電層を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層が
設けられたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチツ
クを紙にラミネートしたもの等、が使用できる。
具体的に、導電性基体あるいは導電化材料の例として、
坂本幸男、電子写真、14、(No.1)、第2〜11頁(197
5)、森賀弘之、「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(1
975)、M.F.Hoover,J.Macromol.Sci.Chem.A−4
(6)、第1327〜1417頁(1970)等に記載されているも
の等を用いる。
坂本幸男、電子写真、14、(No.1)、第2〜11頁(197
5)、森賀弘之、「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(1
975)、M.F.Hoover,J.Macromol.Sci.Chem.A−4
(6)、第1327〜1417頁(1970)等に記載されているも
の等を用いる。
(実施例) 以下に本発明の実施態様を例示するが、本発明の内容が
これらに限定されるものではない。
これらに限定されるものではない。
実施例1並びに比較例A及びB (合成例1) エチルアクリレート95g及びトルエン200gの混合溶液を
窒素気流下90℃の温度に加温した後、4,4′−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)(以下略号A.B.C.V.とする)5gを
加え、10時間反応させた。
窒素気流下90℃の温度に加温した後、4,4′−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)(以下略号A.B.C.V.とする)5gを
加え、10時間反応させた。
得られた共重合体(I)の重量平均分子量は8300、ガラ
ス転移点は46℃であつた。
ス転移点は46℃であつた。
(合成例2) エチルメタクリレート95g、アクリル酸5g及びトルエン2
00gの混合溶液を窒素気流下90℃の温度に加温した後、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6gを
加え、10時間反応させた。得られた共重合体(II)の重
量平均分子量は7800、ガラス転移点は45℃であつた。
00gの混合溶液を窒素気流下90℃の温度に加温した後、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6gを
加え、10時間反応させた。得られた共重合体(II)の重
量平均分子量は7800、ガラス転移点は45℃であつた。
(合成例3) エチルメタクリレート100g及びトルエン200gの混合溶液
を窒素気流下90℃の温度に加温した後、2,2′−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6gを加え、10時間
反応させた。得られた共重合体(III)の重量平均分子
量は7500、ガラス転移点は45℃であつた。
を窒素気流下90℃の温度に加温した後、2,2′−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6gを加え、10時間
反応させた。得られた共重合体(III)の重量平均分子
量は7500、ガラス転移点は45℃であつた。
合成例1で製造した共重合体(I)50g(固形分量とし
て)、酸化亜鉛200g、ローズベンガル0.05g及びトルエ
ン300gの混合物をボールミル中で2時間分散して感光属
形成物を調整し、これを導電処理した紙に、乾燥付着量
が22g/m2となる様にワイヤーバーで塗布し、110℃で1
分間乾燥した。次いで暗所で20℃、65%RHの条件下で24
時間放置することにより電子写真感光体を作製した(実
施例1)。
て)、酸化亜鉛200g、ローズベンガル0.05g及びトルエ
ン300gの混合物をボールミル中で2時間分散して感光属
形成物を調整し、これを導電処理した紙に、乾燥付着量
が22g/m2となる様にワイヤーバーで塗布し、110℃で1
分間乾燥した。次いで暗所で20℃、65%RHの条件下で24
時間放置することにより電子写真感光体を作製した(実
施例1)。
実施例1で用いた共重合体(I)の代わりに合成例2で
製造した共重合体(II)40g(固形分量として)を用い
る以外は実施例1と同様にして比較用電子写真感光体A
を製造した(比較例A)。
製造した共重合体(II)40g(固形分量として)を用い
る以外は実施例1と同様にして比較用電子写真感光体A
を製造した(比較例A)。
実施例1で用いた共重合体(I)の代わりに合成例3で
製造した共重合体(III)40g(固形分量として)を用い
る以外は実施例1と同様にして比較用電子写真感光体B
を製造した(比較例B)。
製造した共重合体(III)40g(固形分量として)を用い
る以外は実施例1と同様にして比較用電子写真感光体B
を製造した(比較例B)。
これらの感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、静電特
性、撮像性、及び環境条件を30℃、80%RHとした時の撮
像性を調べた。更に、これらの感光材料をオフセツトマ
スター用原版として用いた時の光導電層の不感脂化性
(不感脂化処理後の光導電層の水との接触角で表わす)
及び印刷性(地汚れ、耐刷性等)を調べた。
性、撮像性、及び環境条件を30℃、80%RHとした時の撮
像性を調べた。更に、これらの感光材料をオフセツトマ
スター用原版として用いた時の光導電層の不感脂化性
(不感脂化処理後の光導電層の水との接触角で表わす)
及び印刷性(地汚れ、耐刷性等)を調べた。
撮像性及び印刷性は、全自動製版ELP404V(富士写真フ
イルム(株)製)に現像剤ELP−Tを用いて露光・現像
処理して画像を形成し、不感脂化液ELP−Eを用いてエ
ツチングプロセツサーでエツチングして得られた平版印
刷版を用いて調べた(なお、印刷機にはハマダスター
(株)製ハマダスター800SX型を用いた)。
イルム(株)製)に現像剤ELP−Tを用いて露光・現像
処理して画像を形成し、不感脂化液ELP−Eを用いてエ
ツチングプロセツサーでエツチングして得られた平版印
刷版を用いて調べた(なお、印刷機にはハマダスター
(株)製ハマダスター800SX型を用いた)。
以上の結果をまとめて、表−1に示す。
表−1に記した評価項目の実施の態様は以下の通りであ
る。
る。
注1)光導電層の平滑性: 得られた感光材料は、ベツク平滑度試験機(熊谷理工
(株)製)を用い、空気容量1c.c.の条件にて、その平
滑度(sec/c.c.)を測定した。
(株)製)を用い、空気容量1c.c.の条件にて、その平
滑度(sec/c.c.)を測定した。
注2)静電特性: 温度20℃、65%RHの暗室中で、各感光材料にペーパーア
ナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザーSP
-428型)を用いて6kVで20秒間コロナ放電をさせた後、1
0秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。次い
でそのまま暗中で60秒間静置した後の電位V70を測定
し、60秒間暗減衰させた後の電位の保持性、即ち、暗減
衰保持率〔DRR(%)〕を、(V70/V10)×100(%)で
求めた。又、コロナ放電により光導電層表面を−400Vに
帯電させた後、該光導電層表面を照度2.0ルツクスの可
視光で照射し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまで
の時間を求め、これから露光量E1/10(ルツクス・秒)
を算出する。
ナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザーSP
-428型)を用いて6kVで20秒間コロナ放電をさせた後、1
0秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。次い
でそのまま暗中で60秒間静置した後の電位V70を測定
し、60秒間暗減衰させた後の電位の保持性、即ち、暗減
衰保持率〔DRR(%)〕を、(V70/V10)×100(%)で
求めた。又、コロナ放電により光導電層表面を−400Vに
帯電させた後、該光導電層表面を照度2.0ルツクスの可
視光で照射し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまで
の時間を求め、これから露光量E1/10(ルツクス・秒)
を算出する。
注3)撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した後、全自
動製版機ELP-404V(富士写真フィルム(株)製)で製版
して得られた複写画像(カブリ、画像の画質)を目視評
価した。撮像時の環境条件は、20℃65%RH(I)と30℃
80%RH(II)で実施した。
動製版機ELP-404V(富士写真フィルム(株)製)で製版
して得られた複写画像(カブリ、画像の画質)を目視評
価した。撮像時の環境条件は、20℃65%RH(I)と30℃
80%RH(II)で実施した。
注4)水との接触角: 各感光材料を不感脂化処理液ELP−E(富士写真フイル
ム(株)製)を用いて、エツチングプロセツサーに1回
通して光導電層面を不感脂化処理した後、これに蒸留水
2μlの水滴を乗せ、形成された水との接触角をゴニオ
メーターで測定する。
ム(株)製)を用いて、エツチングプロセツサーに1回
通して光導電層面を不感脂化処理した後、これに蒸留水
2μlの水滴を乗せ、形成された水との接触角をゴニオ
メーターで測定する。
注5)印刷物の地汚れ: 各感光材料を全自動製版機ELP-404V(富士写真フイルム
(株)製)で製版してトナー画像を形成し、上記(注
3)と同条件で不感脂化処理し、これをオフセツトマス
ターとしてオフセツト印刷機(ハマダスター(株)製ハ
マダスター800SX型)にかけ上質紙上に500枚印刷し、全
印刷物の地汚れを目視により判定する。これを印刷物の
地汚れIとする。
(株)製)で製版してトナー画像を形成し、上記(注
3)と同条件で不感脂化処理し、これをオフセツトマス
ターとしてオフセツト印刷機(ハマダスター(株)製ハ
マダスター800SX型)にかけ上質紙上に500枚印刷し、全
印刷物の地汚れを目視により判定する。これを印刷物の
地汚れIとする。
印刷物の地汚れIIは、不感脂化処理液を5倍に希釈し、
且つ、印刷時の湿し水を2倍に希釈した他は、前記の地
汚れIと同様の方法で試験する。IIの場合は、Iよりも
厳しい条件で印刷したことに相当する。
且つ、印刷時の湿し水を2倍に希釈した他は、前記の地
汚れIと同様の方法で試験する。IIの場合は、Iよりも
厳しい条件で印刷したことに相当する。
注6)耐刷性: 上記注5)の印刷汚れIの評価条件で各感光材料を処理
し、印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題
が生じないで印刷ができる枚数を示す(印刷枚数が多い
程、耐刷性が良好なことを表わす。) 注7)D.M.(画像濃度): ベタ部分のトナー画像濃度でMax値を示す(マスベク反
射濃度計で測定できる)。
し、印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題
が生じないで印刷ができる枚数を示す(印刷枚数が多い
程、耐刷性が良好なことを表わす。) 注7)D.M.(画像濃度): ベタ部分のトナー画像濃度でMax値を示す(マスベク反
射濃度計で測定できる)。
表−1に示す様に、本発明の感光材料は、光導電層の平
滑性及び静電特性が良好で、実際の複写画像も地カブリ
がなく複写画質も鮮明であつた。このことは光導電体と
結着樹脂が充分に吸着し、且つ、粒子表面を被覆してい
ることによるものと推定される。同様の理由で、オフセ
ツトマスター原版として用いた場合でも不感脂化処理液
による不感脂化処理が充分に進行し、非画像部の水との
接触角が15度以下と小さく、充分に親水化されているこ
とが判る。実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても
地汚れは全く認められなかつた。比較例Aは、本発明の
感光材料に比して光感度が低下していた。従つて複写す
る原稿において、細線部分、濃度の薄い原稿、あるいは
地合いの汚れた原稿等の場合に複写画像の画質の再現に
問題を生じた。
滑性及び静電特性が良好で、実際の複写画像も地カブリ
がなく複写画質も鮮明であつた。このことは光導電体と
結着樹脂が充分に吸着し、且つ、粒子表面を被覆してい
ることによるものと推定される。同様の理由で、オフセ
ツトマスター原版として用いた場合でも不感脂化処理液
による不感脂化処理が充分に進行し、非画像部の水との
接触角が15度以下と小さく、充分に親水化されているこ
とが判る。実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても
地汚れは全く認められなかつた。比較例Aは、本発明の
感光材料に比して光感度が低下していた。従つて複写す
る原稿において、細線部分、濃度の薄い原稿、あるいは
地合いの汚れた原稿等の場合に複写画像の画質の再現に
問題を生じた。
酸性基を含有しない樹脂を用いた比較例Bは、光導電層
の平滑性は良好で、不感脂化処理後の非画像部の親水化
度は十分に進行した。しかし、静電特性、特に初期電位
及び暗電荷保持性が著しく悪く、複写画像の画像濃度が
著しく低下した。従つて、オフセツト原版として用いて
印刷すると、非画像部の親水化は十分で地汚れは発生し
ないが、画像部の濃度が低くトナー部分が少ないため、
印刷インキ受容性が低下し、刷り出しから500枚程で画
像部のインキの乗りが不足してしまい、画線部の切れや
ベタ画像が白抜けを生じた(着肉不良)。このことは、
酸性基を含有しない低分子量樹脂は光導電体を分散する
程度の相互作用を有するが、光導電体との吸着が不充分
で、静電特性を満足するには到らないものと推定され
る。
の平滑性は良好で、不感脂化処理後の非画像部の親水化
度は十分に進行した。しかし、静電特性、特に初期電位
及び暗電荷保持性が著しく悪く、複写画像の画像濃度が
著しく低下した。従つて、オフセツト原版として用いて
印刷すると、非画像部の親水化は十分で地汚れは発生し
ないが、画像部の濃度が低くトナー部分が少ないため、
印刷インキ受容性が低下し、刷り出しから500枚程で画
像部のインキの乗りが不足してしまい、画線部の切れや
ベタ画像が白抜けを生じた(着肉不良)。このことは、
酸性基を含有しない低分子量樹脂は光導電体を分散する
程度の相互作用を有するが、光導電体との吸着が不充分
で、静電特性を満足するには到らないものと推定され
る。
以上のことにより、本発明の樹脂を用いた場合にのみ静
電特性及び印刷適性を満足する電子写真感光体が得られ
る。
電特性及び印刷適性を満足する電子写真感光体が得られ
る。
実施例不 エチルメタクリレート95g、チオグリコール酸5g、及び
トルエン200gの混合溶液を窒素気流下75℃の温度に加温
した後、アゾビスイソブチロニトリル1.0gを加え8時間
反応させた。得られた共重合体(IV)の重量平均分子量
は7800、ガラス転移点は46℃であつた。
トルエン200gの混合溶液を窒素気流下75℃の温度に加温
した後、アゾビスイソブチロニトリル1.0gを加え8時間
反応させた。得られた共重合体(IV)の重量平均分子量
は7800、ガラス転移点は46℃であつた。
実施例1で用いた共重合体(I)の代わりに、共重合体
(IV)40g(固形分量として)を用いる他は実施例1と
同様に操作して、感光体を製造し、実施例1と同様に各
特性を測定した。感光体の光導電層表面の平滑性は80
(sec/c.c.)で平滑であつた。V10;−540V、D.R.R;93
%、E1/103.6(1ux.sec)であり(38℃、80%RH)にお
ける撮像性でも良好な画質であつた。
(IV)40g(固形分量として)を用いる他は実施例1と
同様に操作して、感光体を製造し、実施例1と同様に各
特性を測定した。感光体の光導電層表面の平滑性は80
(sec/c.c.)で平滑であつた。V10;−540V、D.R.R;93
%、E1/103.6(1ux.sec)であり(38℃、80%RH)にお
ける撮像性でも良好な画質であつた。
本発明の感光材料は帯電性、暗電荷保持率、光感度に優
れ、実際の複写画像も高温高湿(30℃、80%RH)の過酷
な条件においても地カブリの発生や細線飛びの発生等の
ない鮮明な画像を与えた。
れ、実際の複写画像も高温高湿(30℃、80%RH)の過酷
な条件においても地カブリの発生や細線飛びの発生等の
ない鮮明な画像を与えた。
実施例3及び比較例C (合成例4) エチルメタクリレート99g及びトルエン200gの混合溶液
を、窒素気流下60℃の温度に加温した後A.B.C.Vを0.3g
加え20時間反応させた。得られた共重合体(V)の重量
平均分子量は82000で、ガラス転移点は49℃であつた。
を、窒素気流下60℃の温度に加温した後A.B.C.Vを0.3g
加え20時間反応させた。得られた共重合体(V)の重量
平均分子量は82000で、ガラス転移点は49℃であつた。
(合成例5) エチルメタクリレート99g、アクリル酸1g及びトルエン2
00gの混合溶液を、窒素気流下60℃の温度に加温した
後、アゾビスイソブチロニトリル0.3gを加え20時間反応
させた。得られた共重合体(VI)の重量平均分子量は78
000で、ガラス転移点は49℃であつた。
00gの混合溶液を、窒素気流下60℃の温度に加温した
後、アゾビスイソブチロニトリル0.3gを加え20時間反応
させた。得られた共重合体(VI)の重量平均分子量は78
000で、ガラス転移点は49℃であつた。
これらの各樹脂を共重合体(I)の代わりに用い樹脂40
gとしたほかは実施例1と同様に操作して、静電特性及
び撮像性を測定し、更に、オフセツトマスター原版とし
て用いて印刷をした(実施例3及び比較例C)。
gとしたほかは実施例1と同様に操作して、静電特性及
び撮像性を測定し、更に、オフセツトマスター原版とし
て用いて印刷をした(実施例3及び比較例C)。
表−2に結果を示した。
従来公知のランダム共重合体である樹脂例(VI)を用い
た比較例Cの感光材料は、光導電性表面の平滑性が低下
した。常温常湿での帯電特性は良好であるが、光感度が
低下した。又、実際の複写画像も高温高湿(30℃、80%
RH)の過酷な条件において画質が劣化した。更にこの版
をオフセツトマスター原版として用いて印刷した所、画
像部の細線文字の切れが発生した。
た比較例Cの感光材料は、光導電性表面の平滑性が低下
した。常温常湿での帯電特性は良好であるが、光感度が
低下した。又、実際の複写画像も高温高湿(30℃、80%
RH)の過酷な条件において画質が劣化した。更にこの版
をオフセツトマスター原版として用いて印刷した所、画
像部の細線文字の切れが発生した。
本発明の感光材料は、表面の平滑性は良好で、静電特
性、暗電荷保持性、光感度に優れ、実際の複写画像も高
温高湿においても地カブリの発生や細線飛びの発生等の
ない鮮明な画像を与えた。更に、オフセツトマスター原
版として印刷しても多数枚印刷することができた。
性、暗電荷保持性、光感度に優れ、実際の複写画像も高
温高湿においても地カブリの発生や細線飛びの発生等の
ない鮮明な画像を与えた。更に、オフセツトマスター原
版として印刷しても多数枚印刷することができた。
以上のことは、重合体中に存在する酸性基の存在位置が
酸化亜鉛粒子の凝集等の分散状態に大きく影響するもの
で、本発明の樹脂が好ましい分散状態にすることができ
るためと考えられる。
酸化亜鉛粒子の凝集等の分散状態に大きく影響するもの
で、本発明の樹脂が好ましい分散状態にすることができ
るためと考えられる。
実施例4〜9 実施例2において用いたチオグリコール酸を表−3の化
合物に代えた他は、実施例2と同様の条件にして各共重
合体を合成した。
合物に代えた他は、実施例2と同様の条件にして各共重
合体を合成した。
これら各共重合体を用いて、実施例2と同様の条件で処
理し、各感光材料を作製した。
理し、各感光材料を作製した。
本発明の感光体はいずれも優れた特性を示した。
実施例10及び比較例D エチレンメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレー
ト48.5g、チオグリコール酸1.0g及びトルエン200gの混
合溶液を、窒素気流下90℃の温度に加温した後、A.B.C.
V3gを加え、8時間反応させた。
ト48.5g、チオグリコール酸1.0g及びトルエン200gの混
合溶液を、窒素気流下90℃の温度に加温した後、A.B.C.
V3gを加え、8時間反応させた。
得られた共重合体の重量平均分子量は18000ガラス転移
点は50℃であつた。このようにして得られた共重合体40
g(固形分量として)、酸化亜鉛200g、下記構造式で示
されるヘプタメチンシアニン色素0.02g、フタル酸無水
物0.15g及びトルエン300gの混合物をボールミル中で2
時間分散して感光層形成物を調整した。以下は、実施例
1と同様に操作して電子写真感光体を作製した(実施例
10)。
点は50℃であつた。このようにして得られた共重合体40
g(固形分量として)、酸化亜鉛200g、下記構造式で示
されるヘプタメチンシアニン色素0.02g、フタル酸無水
物0.15g及びトルエン300gの混合物をボールミル中で2
時間分散して感光層形成物を調整した。以下は、実施例
1と同様に操作して電子写真感光体を作製した(実施例
10)。
(シアニン色素) エチルメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレート4
8.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液を窒
素気流下90℃の温度に加温した後、アゾビスイソブチロ
ニトリル3.0gを加え8時間反応させた。このようにして
得られた共重合体の重量平均分子量は15000、ガラス転
移点は54℃であつた。この樹脂を用いて、実施例9と同
様にして感光体Dを作製した(比較例D)。
8.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液を窒
素気流下90℃の温度に加温した後、アゾビスイソブチロ
ニトリル3.0gを加え8時間反応させた。このようにして
得られた共重合体の重量平均分子量は15000、ガラス転
移点は54℃であつた。この樹脂を用いて、実施例9と同
様にして感光体Dを作製した(比較例D)。
これらの感光材料を実施例1と同様にペーパーアナライ
ザーを用いて静電特性を測定した。但し光源としてはガ
リウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振波長
830nm)を用いた。その結果を表−4に記した。
ザーを用いて静電特性を測定した。但し光源としてはガ
リウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振波長
830nm)を用いた。その結果を表−4に記した。
比較例Dは、平滑性が悪く且つ暗電荷保持性(D.R.R.)
が著しく低下した(見かけ上E1/10が小さく光感度が高
いのは、このD.R.R.が大きいことに起因している)。比
較例Dは前記の比較例Aに比べてD.R.R.が更に悪化して
いる。このことは、従来公知の樹脂は併用する分光増感
色素の種類の影響を著しく受け易いという問題を有する
ことを示す。これに対して本発明の結着樹脂は、分光増
感色素の化学構造が大きく変わつても、帯電性、暗電荷
保持性及び光感度ともに非常に優れている感光材料を提
供するものである。
が著しく低下した(見かけ上E1/10が小さく光感度が高
いのは、このD.R.R.が大きいことに起因している)。比
較例Dは前記の比較例Aに比べてD.R.R.が更に悪化して
いる。このことは、従来公知の樹脂は併用する分光増感
色素の種類の影響を著しく受け易いという問題を有する
ことを示す。これに対して本発明の結着樹脂は、分光増
感色素の化学構造が大きく変わつても、帯電性、暗電荷
保持性及び光感度ともに非常に優れている感光材料を提
供するものである。
(発明の効果) 本発明に従えば、光導電層の平滑性、静電特性、撮像性
更には不感脂化性及び地汚れにおいて優れた電子写真感
光体を得ることができる。
更には不感脂化性及び地汚れにおいて優れた電子写真感
光体を得ることができる。
更には、本発明の感光材料は数千枚程度の充分に高い耐
刷性を有する。
刷性を有する。
更に、本発明の電子写真感光体は種々の増感色素と併用
させても、優れた光導電層の平滑性、静電特性等を有す
ることができる。
させても、優れた光導電層の平滑性、静電特性等を有す
ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】無機光導電体及び結着樹脂を少なくとも含
有する光導電層を有する電子写真感光体において、該結
着樹脂が、酸性基として−PO3H2基、−SO3H基、−COO
H基及び/又は (Rは炭化水素基を表わす)を重合体主鎖の末端にのみ
結合して成る樹脂であることを特徴とする電子写真感光
体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22669687A JPH0769620B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 電子写真感光体 |
US07/241,995 US4968572A (en) | 1987-09-11 | 1988-09-08 | Electrophotographic photoreceptor with binder having terminal acidic group |
DE3854070T DE3854070T2 (de) | 1987-09-11 | 1988-09-09 | Elektrophotographisches Element. |
EP88308352A EP0307227B1 (en) | 1987-09-11 | 1988-09-09 | Electrophotographic photoreceptor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22669687A JPH0769620B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6470761A JPS6470761A (en) | 1989-03-16 |
JPH0769620B2 true JPH0769620B2 (ja) | 1995-07-31 |
Family
ID=16849219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22669687A Expired - Fee Related JPH0769620B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0769620B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0584359B1 (en) | 1991-05-02 | 1998-10-28 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Electrophotographic photoreceptor |
US7416831B2 (en) * | 2004-08-20 | 2008-08-26 | Eastman Kodak Company | Substrate for lithographic printing plate precursor |
-
1987
- 1987-09-11 JP JP22669687A patent/JPH0769620B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6470761A (en) | 1989-03-16 |
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