JP2530207B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2530207B2 JP18370188A JP18370188A JP2530207B2 JP 2530207 B2 JP2530207 B2 JP 2530207B2 JP 18370188 A JP18370188 A JP 18370188A JP 18370188 A JP18370188 A JP 18370188A JP 2530207 B2 JP2530207 B2 JP 2530207B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは静電特性及
び耐湿性に優れた電子写真感光体に関する。
特にCPC感光体として性能の優れたものに関する。
(従来の技術) 電子写真感光体は、所定の特性を得るため、あるいは
適用される電子写真プロセスに種類に応じて、種々の構
成をとる。
電子写真感光体の代表的なものとして、支持体上に光
導電層が形成されている感光体及び表面に絶縁層を備え
た感光体があり、広く用いられている。
支持体と少なくとも1つの光導電層から構成される感
光体は、最も一般的な電子写真プロセスによる、即ち帯
電、画像露光及び現像、更に必要に応じて転写による画
像形成に用いられる。
更には、ダイレクト製版用のオフセット原版として電
子写真感光体を用いる方法が広く実用されている。特に
近年、ダイレクト電子写真平版は数百枚から数千枚程度
の印刷枚数で高画質の印刷物を印刷する方式として重要
となってきている。
電子写真感光体の光導電層を形成するために使用する
結合剤は、それ自体の成膜性および光導電性粉体の結合
剤中への分散能力が優れるとともに、形成された記録体
層の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体層
の光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減衰
が大きく、前露光疲労が少なく、且つ、撮像時の温度の
変化によってこれら特性を安定に保持していることが必
要である等の各種の静電特性および優れた撮像性を具備
する必要がある。
古くから公知の樹脂として、例えばシリコーン樹脂
(特公昭34−6670号)、スチレン−ブタジエン樹脂(特
公昭和35−1960号)、アルキッド樹脂、マレイン酸樹
脂、ポリアミド(特公昭35−11219号)、酢酸ビニル樹
脂(特公昭41−2425号)、酢酸ビニル共重合体(特公昭
41−2426号)、アクリル樹脂(特公昭35−11216号)、
アクリル酸エステル共重合体(例えば特公昭35−11219
号、特公昭36−8510号、特公昭41−13946号等)等が知
られている。
しかし、これらの樹脂を用いた電子写真感光材料にお
いては、1)光導電性粉体との親和性が不足し、塗工液
の分散性が不良となる、2)光導電層の帯電性が低い、
3)複写画像の画像部(特に網点再現性・解像力)の品
質が悪い、4)複写画像作成時の環境(例えば高温高
湿、低温低湿等)にその画質が影響されやすい、等のい
ずれかの問題があった。
光導電層の静電特性の改良方法として種々の方法が提
案されており、その1つの方法として、例えば、芳香族
環又はフラン環にカルボキシル基又はニトロ基を含有す
る化合物、あるいはジカルボン酸の無水物を更に組合せ
て、光導電層に共存させる方法が特公昭42−6878号及び
特公昭45−3073号に開示されている。しかし、これらの
方法によって改良された感光材料でもその静電特性は充
分でなく、特に光減衰特性の優れたものは得られていな
い。そこでこの感光材料の感度不足を改良するために、
光導電層中に増感色素を多量に加える方法が従来とられ
てきたが、このような方法によって作製された感光材料
は、白色度が著しく劣化し、記録体としての品質低下を
生じ、場合によっては感光材料の暗減衰の劣化を起こ
し、充分な複写画像が得られなくなってしまうという問
題を有していた。
一方、光導電層に用いる結着樹脂として樹脂の平均分
子量を調節して用いる方法が特開昭60−10254号に開示
されている。即ち、酸価4〜50のアクリル樹脂で平均分
子量が103〜104の分布の成分のものと、104〜2×105
分布の成分のものを併用することにより、静電特性(特
にPPC感光体としての繰り返し再現性)、耐湿性等を改
良する技術が記録されている。
更に、電子写真感光体を用いた平版印刷用原版の研究
が鋭意行なわれており、電子写真感光体としての静電特
性と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導電層用
の結着樹脂として、例えば、特公昭50−31011号では、
フマル酸存在下で(メタ)アクリレート系モノマーと他
のモノマーと共重合させた。Mw1.8〜10×104でTg10〜80
℃の樹脂と、(メタ)アクリレート系モノマーとフマル
酸以外の他のモノマーとから成る共重合体とを併用した
もの、又特開昭53−54027号では、カルボン酸基をエス
テル結合から少なくとのも原子数7個離れて有する置換
基をもつ(メタ)アクリル酸エステルを含む三元共重合
体を用いるもの、又特開昭54−20735号・特開昭57−202
544号では、アクリル酸及びヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートを含む4元又は5元共重合体を用いるも
の、特開昭58−68046号では、炭素数6〜12のアルキル
基を置換基とする(メタ)アクリル酸エステル及びカル
ボン酸含有のビニルモノマーを含む3元共重合体を用い
るもの等が光導電層の不感脂化性の向上に効果があると
記載されている。
(発明が解決しようとす課題) しかしながら、上記した静電特性、耐湿特性に効果が
あるとされる樹脂であっても、現実に評価してみると特
に帯電性、暗電荷保持性、光感度の如き静電特性、光導
電層の平滑性等の問題があり、実用上満足できるもので
はなかった。
又、電子写真式平版印刷用原版として開発されたとす
る結着樹脂においても、現実に評価してみると前記の静
電特性、印刷物の地汚れ、等に問題があった。
本発明は、以上の様な従来の電子写真感光体の有する
課題を改良するものである。
本発明の目的は、静電特性(特に暗電荷保持性及び光
感度)が向上し、原画に対し忠実な複写画像を再現する
高画質の電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、複写画像形成時の環境が低温低
湿あるいは高温高湿の如く変動した場合でも、鮮明で良
質な画像を有する電子写真感光体を提供することであ
る。
本発明の他の目的は、静電特性に優れ且つ環境依存性
の小さいCPC電子写真感光体を提供することがある。
本発明の他の目的は、電子写真式平版印刷原版として
地汚れの発生を全く生じさせない印刷物を与える平版印
刷版を提供することである。
本発明の他の目的は併用し得る増感色素の種類による
影響をうけにくい電子写真感光体を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 前記の課題は、無機光導電材料及び結着樹脂を少なく
とも含有する光導電層を有する電子写真感光体におい
て、該結着樹脂が、下記樹脂〔A〕及び樹脂〔B〕を各
々少なくとも1種含有する事を特徴とする電子写真感光
体により解決されることが見出された。
(i)樹脂〔A〕 1×103〜1×104の重量平均分子量を有し、かつ−PO
3H2基、−COOH基及び−SO3H基から選択される少なくと
も1つの酸性基を含有する共重合成分を0.1〜20重量%
含有する樹脂 (ii)樹脂〔B〕 5×104以上の重量平均分子量を有し、上記酸性基を
含有せず、且つ架橋構造を有する樹脂 本発明に供される結着樹脂は上記酸性基の少なくとも
1つを含有する低分子量の樹脂〔A〕と該酸性基を全く
含まず、さらにその少なくとも一部が架橋された高分子
量の樹脂〔B〕とから少なくとも構成される。
該酸性基の重合体中における存在量は、樹脂〔A〕中
の0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%であ
る。樹脂〔A〕の重量平均分子量は1×103〜1×104
より好ましくは5×103〜1.5×104である。
樹脂〔A〕のガラス転移点は好ましくは−10℃〜100
℃の範囲、より好ましくは−5℃〜80℃の範囲である。
樹脂〔B〕は該酸性基を全く含有せず、かつ重合体の
一部が架橋された重量平均分子量が5×104以上の樹脂
であり、より好ましくは重量平均分子量1×105〜5×1
05である。
樹脂〔B〕のガラス転移点は好ましくは0℃〜120℃
の範囲、より好ましくは10℃〜90℃である。
本発明では、樹脂〔A〕は樹脂中に含有される酸性基
が無機光導電体の化学量論的な欠陥に吸着し、且つ低分
子量体であることから、光導電体の表面の被覆性を向上
させることで、光導電体のトラップを補償すると共に湿
度特性を向上させる一方、光導電体の分散が充分に行な
われ、凝集を抑制する。そして樹脂〔B〕は、樹脂
〔A〕のみでは不充分な光導電層の機械的強度を充分に
ならしめるものである。
樹脂〔A〕における酸性基含有量が0.1重量%よりも
少ないと、初期電位が低くて充分な画像濃度を得ること
ができない。一方、該酸性基含有量が20重量%よりも多
いと、分散性が低下し、膜平滑度及び電子写真特性の高
湿特性が低下し、更にオフセットマスターとして用いる
ときに地汚れが増大するため好ましくない。
一方樹脂〔B〕中に樹脂〔A〕に含有されると同様の
酸性基が含有されると光導電体の分散が破壊され、凝集
物あるいは沈澱物が生成するかあるいはたとえ塗膜がで
きたとしても、得られた光導電体の静電特性は著しく低
下してしまったり、感光体表面の平滑度が粗くなり機械
的摩耗に対する強度等が悪化してしまう。
電子写真式平版印刷原版として光導電層表面の平滑性
の粗い感光体を用いると、光導電体である無機粒子と結
着樹脂の分散状態が適切でなく、凝集物が存在する状態
で光導電層が形成されるため、不感脂化処理液による不
感脂化処理をしても非画像部の親水化が均一に充分に行
なわれず、印刷時に印刷インキの付着を引き起こし、結
果として印刷物の非画像部の地汚れを生じてしまう。
更に、本発明における低分子量体の樹脂〔A〕のみを
結着樹脂として用いる場合にも、光導電体と結着樹脂が
充分に吸着し、粒子表面を被覆し得るため、光導電層の
平滑性及び静電特性において良好で、しかも地汚れのな
い画質が得られ得るが、その膜強度がいまだ充分ではな
く、耐久性において満足すべき結果が得られない。
本発明の樹脂を用いた場合に無機光導電体と結着樹脂
の吸着・被覆の相互作用が適切に行なわれ、且つ光導電
層の充分な膜強度が保持されるものである。
樹脂〔A〕は、前記した物性を有していれば従来公知
の樹脂のいずれでもよく、例えばポリエステル樹脂、変
性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン共重合
体、ポリカーボネート樹脂、アルカン酸ビニル樹脂、ア
ルカン酸アリル樹脂、変性ポリアミド樹脂、フェノール
樹脂、脂肪酸変性アルキド樹脂、アクリル樹脂等が挙げ
られる。
更に具体的には、下記一般式(I)で示される単量体
を共重合体成分として、その総量で30重量%以上含有す
る(メタ)アクリル系共重合体を本発明の樹脂の例とし
て挙げることができる。
一般式(I)において、Xは、水素原子、ハロゲン原
子(例えばクロロ原子、ブロモ原子)、シアノ基又は炭
素数1〜4のアルキル基を表わす。Rは、炭素数1〜18
の置換されていてもよいアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、2−メトキシエチル基、2−エト
キシエチル基等)、炭素数2〜18の置換されていてもよ
いアルケニル基(例えばビニル基、アリル基、イソプロ
ペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、
オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されていてもよ
いアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル基、メ
トキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジ
ル基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよいシクロ
アルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基等)又は置換されていてもよいア
リール基(例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、
メシチル基、ナフチル基、メトキシフェニル基、エトキ
シフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基
等)を表わす。
本発明の「酸性基を含有する共重合成分」は例えば一
般式(I)と共重合し得る、該酸性基を含有するビニル
系化合物であればいずれでもよく、例えば、高分子学会
編「高分子データ・ハンドブック〔基礎編〕」培風館
(1986年)等に記載されている。具体的には、アクリル
酸、α及び/又はβ置換アクリル酸(例えばα−アセト
キシ体、α−アセトキシメチル体、α−(2−アミノ)
メチル体、α−クロロ体、α−ブロモ体、α−フロロ
体、α−トリブチルシリル体、α−シアノ体、β−クロ
ロ体、β−ブロモ体、α−クロロ−β−メトキシ体、
α,β−ジクロロ体等)、メタクリル酸、イタコン酸、
イタコン酸半エステル類、イタコン酸半アミド類、クロ
トン酸、2−アルケニルカルボン酸類(例えば2−ペン
テン酸、2−メチル−2−ヘキセン酸、2−オクテン
酸、4−メチル−2−ヘキセン酸、4−エチル−2−オ
クテン酸等)、マレイン酸、マレイン酸半エステル類、
マレイン酸半アミド類、ビニルベンゼンカルボン酸、ビ
ニルベンゼンスルホン酸、ビニルスルホン酸、ビニルス
ルホン酸、ジカルボン酸類のビニル基又はアリル基のエ
ステル誘導体、及びこれらのカルボン酸又はスルホン酸
のエステル誘導体、アミド誘導体の置換基中に該酸性基
を含有する化合物等が挙げられる。
更に、本発明の樹脂〔A〕は、前記した一般式(I)
の単量体及び該酸性基を含有する単量体とともに、これ
ら以外の他の単量体を共重合成分として含有してもよ
い。
例えば、α−オレフィン類、アルカン酸ビニル又はア
リルエステル類、アクリロニトリル、ビニルジオキサ
ン、ビニルエーテル類、アクリルアミド類、メタクリル
アミド類、スチレン類、複素環ビニル類(例えばビニル
ピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビ
ニルチオフェン、ビニルイミダゾリン、ビニルピラゾー
ル、ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニルテトラ
ゾール、ビニルオキサジン等)等が挙げられる。特に酢
酸ビニル、酢酸アリル、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、アクリロアミド、スチレン類等は、膜強度向
上の点から好ましい成分である。
樹脂〔B〕は前記した物性を満たし、酸性基を含有せ
ず、かつ重合体の一部分が架橋された樹脂であればいず
れでもよい。
重合体中に架橋構造を導入する方法としては、通常知
られている方法を利用することができる。即ち、単量体
の重合反応において、多官能性単量体を共存させて重合
する方法及び重合体中に架橋反応を進行する官能基を含
有させ高分子反応で架橋する方法である。
本発明の樹脂〔B〕は、製造方法が簡便なこと(例え
ば、長時間の反応を要する、反応が定量的でない、反応
促進助剤を用いる等で不純物が混入等の問題が少ない)
等から、自己橋かけ反応を有する官能基:−CONHCH2O
R′(R′は水素原子又はアルキル基)あるいは重合に
よる橋かけ反応が有効である。
重合性官能基として具体的に、CH2=CH−、CH2=CH−
CH2−、 CH2=CH−CONH−、 CH2=CH−NHCO−、 CH2=CH−CH2−NHCO−、 CH2=CH−SO2−、CH2=CH−CO−、 CH2=CH−O−、CH2=CH−S−、等を挙げることができ
るが、上記の重合性官能基を2個以上有する単量体は、
これらの重合体官能基を同一のものあるいは異なったも
のを2個以上有する単量体であればよい。
重合性官能基を2個以上有する単量体の具体例は、例
えば同一の重合性官能基を有する単量体として、ジビニ
ルベンゼン、トリビニルベンゼン等のスチレン誘導体;
多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール♯200、♯400、♯600、1,3−ブチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールな
ど)、又はポリヒドロキシフェノール(例えばヒドロキ
ノン、レゾルシン、カテコールおよびそれらの誘導体)
のメタクリル酸、アクリル酸又はクロトン酸のエステル
類、ビニルエーテル類又はアリルエーテル類;二塩基酸
(例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸、
等)のビニルエステル類、アリルエステル類、ビニルア
ミド類またはアリルアミド類;ポリアミン(例えばエチ
レンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレ
ンジアミン等)とビニル等を含有するカルボン酸(例え
ば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、アリル酢
酸等)との縮合体などが挙げられる。
又、異なる重合性官能基を有する単量体として、例え
ば、ビニル基を含有するカルボン酸(例えば、メタクリ
ル酸、アクリル酸、メタクリロイル酢酸、アクリロイル
酢酸、メタクリロイルプロピオン酸、アクリロイルプロ
ピオン酸、イタコニロイル酢酸、イタコニロイルプロピ
オン酸、カルボン酸無水物とアルコール又はアミンの反
応体(例えばアリルオキシカルボニルプロピオン酸、ア
リルオキシカルボニル酢酸、2−アリルオキシカルボニ
ル安息香酸、アリルアミノカルボニルプロピオン酸等)
等〕のビニル基を含有するエステル誘導体又はアミド誘
導体(例えば、メタクリル酸ビニル、アクリル酸ビニ
ル、イタコン酸ビニル、メタクリル酸アリル、アクリル
酸アリル、イタコン酸アリル、メタクリロイル酢酸ビニ
ル、メタクリロイルプロピオン酸ビニル、メタクリロイ
ルプロピオン酸アリル、メタクリル酸ビニルオキシカル
ボニルメチルエステル、アクリル酸ビニルオキシカルボ
ニルメチルオキシカルボニルエチレンエステル、N−ア
リルアクリルアミド、N−アリルメタクリルアミド、N
−アリルイタコン酸アミド、メタクリロイルプロピオン
酸アリルアミド等)、又は、アミノアルコール類(例え
ばアミノエタノール、1−アミノプパノール、1−アミ
ノプタノール、1−アミノヘキサノール、2−アミノブ
タノール等)とビニル等を含有するカルボン酸の縮合体
などが挙げられる。
これらの2個以上の重合性官能基を有する単量体を全
単量体の10重量%以下、好ましくは5重量%以下用いて
重合することにより、本発明の架橋構造を有する樹脂
〔B〕を形成することができる。
一方、熱及び/又は光で硬化反応を起こす架橋性官能
基を含有する樹脂を用いて樹脂〔B〕に架橋構造を形成
させてもよい。
該官能基は、分子間で化学反応を生じ化学結合を形成
し得るものであればいずれでもよい。即ち、縮合反応、
付加反応等による分子間の結合あるいは重合反応による
架橋等を熱及び/又は光によって生じさせる反応様式を
利用することができる。具体的には、解離性の水素原子
を有する官能基 〔例えば−COOH基、−PO3H2基、 基(R1は炭素数1〜18のアルキル基、好ましくは炭素数
1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基等)、炭素数7〜11の
アラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル基、メチ
ルベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル
基、等)もしくは炭素数6〜12のアリール基(例えばフ
ェニル基、トリル基、キシリル基、メシチレン基、クロ
ロフェニル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル
基、ナフチル基等)又は−OR2基(R2はR1で示した上記
炭化水素基と同一の内容)を表わす)、−OH基、−SH
基、−NH・R3基(R3は、水素原子又はメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等の如き炭素数1〜4のアル
キル基を表わす)〕と −NCO、−NCSとの群から各々選ばれた官能基の組合せを
少なくとも1組含有する場合あるいは、−CONHCH2OR
4(R4は水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基等の如き炭素数1〜6のアル
キル基を表わす)又は重合性二重結合基等を含有する場
合が挙げられる。
該重合性二重結合基として具体的には、前記の重合性
官能基の具体例として挙げたものを挙げることができ
る。
更には、例えば、遠藤剛、「熱硬化性高分子の精密
化」(C.M.C(株)、1986年刊)、原崎勇次、「最新バ
インダー技術便覧」第II−1章(総合技術センター、19
85年刊)、大津隆行「アクリル樹脂の合成・設計と新用
途開発」(中部経営開発センター出版部、1985年刊)、
大森英三「機能性アクリル系樹脂」(テクノシステム19
85年刊)乾英夫、永松元太郎、「感光性高分子」(講談
社、1977年刊)、角田隆弘、「新・感光性樹脂」(印刷
学会出版部、1981年刊)、G.E.Green and,B.P.Star R,
J.Macro.Sci Revs Macro.Chem.,C21(2),187〜273(1
981〜82),C.G.Roffey,「Photopolymerization of Surf
ace Coatings」(A.Wiley Interscience Pub.1982年
刊)等の総説に引例された官能基・化合物等を用いるこ
とができる。
これらの架橋性官能基は、一つの共重合体成分中に含
有されていてもよいし、別個の共重合体成分中に含有さ
せて架橋反応を行なってもよい。
これらの架橋性官能基を含有する共重合体成分に相当
する単量体の具体的なものとしては、例えば、後記の如
く樹脂〔B〕に用いられ得る一般式(I)の単量体と共
重合し得る該官能基を含有するビニル系化合物であれば
いずれでもよい。
例えば、高分子学会編「高分子データ・ハンドブック
〔基礎編〕」培風館(1986刊)等に記載されている。具
体的には、アクリル酸、α及び/又はβ置換アクリル酸
(例えばα−アセトキシ体、α−アセトキシメチル体、
α−(2−アミノメチル体、α−クロロ体、α−ブロモ
体、α−クロロ体、α−トリブチルシリル体、α−シア
ノ体、β−クロロ体、β−ブロモ体、α−クロロ−β−
メトキシ体、α,β−ジクロロ体等)、メタクリル酸、
イタコン酸、イタコン酸半エステル類、イタコン酸半ア
ミド類、クロトン酸、2−アルケニルカルボン酸類(例
えば2−ペンテン酸、2−メチル−2−ヘキセン酸、2
−オクテン酸、4−メチル−2−ヘキセン酸、4−エチ
ル−2−オクテン酸等)、マレイン酸、マレイン酸半エ
ステル類、マレイン酸半アミド類、ビニルベンゼンカル
ボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルスルホン
酸、ビニルホスホ酸、ジカルボン酸類のビニル基又はア
リル基の半エステル誘導体、及びこれらのカルボン酸又
はスルホン酸のエステル誘導体、アミド誘導体の置換基
中に該架橋性官能基を含有する化合物等が挙げられる。
本発明の樹脂〔B〕における「架橋性官能基を含有す
る共重合体成分」の割合は、該樹脂中好ましくは1〜80
重量%である。より好ましくは、5〜50重量%である。
かかる樹脂を製造する際には、架橋反応を促進させる
ために、必要に応じて、反応促進剤を添加してもよい。
例えば、酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸等)、過酸化物、アゾ
ビス系化合物、架橋剤、増感剤、光重合性単量体等が挙
げられる。具体的には、架橋剤としては、具体的には、
山下晋三、金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊
(1981年)等に記載されている化合物等を用いることが
できる。例えば、通常用いられる、有機シラン、ポリウ
レタン、ポリイソシアナートの如き架橋剤、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂の如き硬化剤等を用いることができ
る。
光架橋反応性の官能基を含有する場合には、前記した
感光性樹脂に関する総説に引例された化合物等を用いる
ことができる。
以上の如く、本発明の樹脂〔B〕は、架橋構造を重合
体の少なくとも1部に有することを特徴とするが、更に
無機光導電体及び該結着樹脂を少なくとも含有する光導
層形成用分散物調整時の有機溶媒に可溶性であることを
必要とする。これら塗布用の溶媒としては、ジクロロメ
タン、ジクロロエタン、クロロホルム、メチルクロロホ
ルム、トリクレン等のハロゲン化炭化水素類、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類、
エチレングリコールモノメチルエーテル、2−メトキシ
エチルアセテート等のグリコールエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類等が挙げられ、これらは単独で又は混合して使
用することができる。
樹脂〔B〕として具体的には、オレフィン重合体及び
共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合
体、アルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸
アリル重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体の
重合体及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、
イソプレン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カ
ルボン酸エステル共重合体、アクリロニトリロ共重合
体、メタクリロニトリロ共重合体、アルキルビニルエー
テル共重合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合
体、メタクリル酸エステル重合体及び共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸エステル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及
び共重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミ
ド共重合体、水酸基変性シリコン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ケトン樹脂、アミド樹脂、水酸基変性ポリエス
テル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、環化ゴム−メタアクリル酸エステル共重合体、環化
ゴム−アクリル酸エステル共重合体、複素環を含有する
共重合体(複素環として例えば、フラン環、テトラヒド
ロフラン環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソフ
ラン環、ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェ
ン環、1,3−ジオキセタン環、ピリジン環、ピペラジン
環、イミダゾール環、ピロリドン環、モルホリン環、チ
アゾール環、オキサゾール環、オキサゾロン環等)、エ
ポキシ樹脂等の樹脂で少なくとも1部が架橋されたもの
が挙げられる。
更に具体的には、前記一般式(I)で示される(メ
タ)アクリル酸エステル単量体を共重合体成分として、
且つその総量が30重量%以上含有される(メタ)アクリ
ル系共重合体あるいは重合体が挙げられる。一般式
(I)の好ましい具体例としては、前記内容と同様のも
のを挙げることができる。
更には、上記メタクリル酸エステルと共重合する成分
としては、一般式(I)で示されるメタクリル酸エステ
ル以外の単量体であてもよく、例えば、α−オレフィン
類、アルカン酸ビニル又はアリルエステル類、アクリロ
ニトリル、メタクリルニトリル、ビニルエーテル類、ア
クリルアミド類、メタクリルアミド類、スチレン類、複
素環ビニル類(具体的には前記した樹脂〔A〕の共重合
成分としての複素環含有単量体と同様の例が挙げられ
る)、前記一般式(I)におけるX=Hの場合のアクリ
ル酸エステル単量体(具体的には前記内容と同様のもの
を挙げることができる)等が挙げられる。
更に、本発明の樹脂〔A〕及び〔B〕の他に他の樹脂
を併用させることもできる。それらの樹脂としては、例
えば、アルキッド樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリオレ
フィン類、エチレン−酢ビ共重合体、スチレン樹脂、ス
チレン−ブタジエン樹脂、アクリレートブタジエン樹
脂、アルカン酸ビニル樹脂等が挙げられる。
上記他の樹脂は、本発明の樹脂を用いた全結着樹脂量
の30%(重量比)を越えると本発明の効果(特に静電特
性の向上)が失われる。
本発明の用いる樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の使用量の割
合は、使用する無機光導電材料の種類、粒径、表面状態
によって異なるが一般に樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の用い
る場合は5〜80対95〜20(重量比)であり、好ましくは
15〜60対85〜40(重量比)である。
本発明に使用する無機光導電材料としては、酸化亜
鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化カドミウム、炭酸カド
ミウム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化
テルル、硫化鉛等が挙げられる。
無機光導電材料に対して用いる結着樹脂の総量は、光
導電体100重量部に対して、結着樹脂を10〜100重量部な
る割合、好ましくは15〜50重量部なる割合で使用する。
本発明では、必要に応じて各種の色素を分光増感剤と
して併用することができる。例えば、宮本晴視、武井秀
彦、イメージング1973(No.8) これら各種添加剤の添加量は、特に限定的ではない
が、通常光導電体100重量部に対して0.0001〜2.0重量部
である。
光導電層の厚さは1〜100μ、特には10〜50μが好適
である。
また、電荷発生層と電荷輸送層の積層型感光体の電荷
発生層として光導電層を使用する場合は電荷発生層の厚
さは0.01〜1μ、特には0.05〜0.5μが好適である。
感光体の保護および耐久性、暗減衰特性の改善等を主
目的としては絶縁層を付設させる場合もある。この時は
絶縁層は比較的薄く設定され、感光体を特定の電子写真
プロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比較的厚く
設定される。
後者の場合、絶縁層の厚さは、5〜70μ、特には、10
〜50μに設定される。
積層型感光体の電荷輸送材料としてはポリビニルカル
バゾール、オキサゾール系色素、ピラゾリン系色素、ト
リフェニルメタン系色素などがある。電荷輸送層の厚さ
としては5〜40μ、特には10〜30μが好適である。
絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる樹脂として
は、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポリエステル
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酸ビ共重合体樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂の熱可塑性樹
脂及び硬化性樹脂が適宜用いられる。
本発明による光導電層は、従来公知の支持体上に設け
ることができる。一般に云って電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プラスチック
シート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導
電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)導電性を付与し、更にはカール防止を図る等の目的
で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体の
表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面層
に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層が設
けられたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチック
を紙にラミネートしたもの等、が使用できる。
具体的に、導電性基体あるいは導電化材料の例とし
て、坂本幸男、電子写真,14,(No.1),p2〜11(197
5)、森賀弘之、「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(1
975)、M.F.Hoover.J.Macromol.Sci.Chem.A−4
(6),第1327〜1417頁(1970)等に記載されているも
の等を用いる。
(実施例) 以下に本発明の実施例を例示するが、本発明の内容が
これらに限定されるものではない。
合成例1 エチルメタクリレート95g、アクリル酸5g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下90℃の温度に加温した
後、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6gを加え、10時間反応させた。得られた共重合体〔A〕
−1の重量平均分子量は7800、ガラス転移点は45℃であ
った。
合成例2 エチルメタクリレート100g、エチレングリコールジメ
タクリレート1.0g及びトルエン200gの混合溶液を窒素気
流下75℃の温度に加温した後、アゾビスイソブチロニト
リル1.0gを加え、10時間反応させた。得られた共重合体
〔B〕−1の重量平均分子量は4.2×105、ガラス転移点
は58℃であった。
合成例3 エチルメタクリレート94g、アクリル酸6g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下70℃の温度に加温した
後、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを加え、10時間反
応させた。得られた共重合体〔B〕−2の重量平均分子
量は6×104であった。
合成例4 エチルメタクリレート98g、アクリル酸2g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下70℃の温度に加温した
後、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを加え、10時間反
応させた。得られた共重合体〔B〕−3の重量平均分子
量は6.1×104であった。
実施例1 合成例1で製造した樹脂〔A〕−1を10g(固形分量
として)、合成例2で製造した樹脂〔B〕−1を30g
(固形分量として)、酸化亜鉛200g、ローズベンガル0.
05g、無水マレイン酸0.05及びトルエン300gの混合物を
ボールミル中で2時間分散して、感光層形成物を調製
し、これを導電処理した紙に、乾燥付着量が25g/m2とな
る様に、ワイヤーバーで塗布し、110で1分間乾燥し、
ついで暗所で20℃65%RHの条件下で24時間放置すること
により、電子写真感光材料を作製した。
比較例A 実施例1において結着樹脂として用いた樹脂〔A〕−
1及び〔B〕−1の代わりに、樹脂〔A〕1のみを40g
(固形分量として)用いる以外は実施例1と同様の操作
で電子写真感光材料Aを製造する。
比較例B 結着樹脂として合成例3で製造した樹脂〔B〕−2の
みを40g(固形分量として)用いる以外は実施例1と同
様の操作で電子写真感光材料Bを製造する。
比較例C 結着樹脂として合成例4で製造した樹脂〔B〕−3の
みを40g(固形分量として)用いる以外は実施例1と同
様の操作で電子写真感光材料Bを製造した。
これらの感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、膜強
度、静電特性、撮像性及び環境条件を30℃、80%RHとし
た時の撮像性を調べた。更に、これらの感光材料をオフ
セットマスター用原版として用いた時の光導電性の不感
脂化性(不感脂化処理後の光導電層の水との接触角で表
わす)及び印刷性(地汚れ、耐刷性等)を調べた。
撮像性及び印刷性は、全自動性版ELP404V(富士写真
フィルム(株)製)に現像剤をELP−Tを用いて、露光
・現像処理して、画像を形成し、不感脂化液ELP−Eを
用いてエッチングプロセッサーでエッチングして得られ
た平版印刷版を用いて調べた(なお、印刷機にはハマダ
スター(株)製ハマダスター800SX型を用いた)。
以上の結果をまとめて、表−1に示す。
表−1に示した評価項目の実施の態様は以下の通りで
ある。
注1)光導電層の平滑性: 得られた感光材料は、ベック平滑度試験機(熊谷理工
(株)製)を用い、空気容量1ccの条件にて、その平滑
度(sec/cc)を測定した。
注2)光導電層の機械的強度: 得られた感光材料表面をヘイドン−14型表面性試験材
(新東化学(株)製)を用いて荷重50g/cm2のものでエ
メリー紙(♯1000)で1000回繰り返し探り摩耗粉を取り
覗き感光層の重量減少から残膜率(%)を求め機械的強
度とした。
注3)静電特性: 温度20℃、65%RHの暗室中で、各感光材料にペーパー
アナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザー
SP−428型)を用いて−6kVで20秒間コロナ放電をさせた
後、10秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。
次いでそのまま暗中で60秒間静置した後の電位V70を測
定し、60秒間暗減衰させた後の電位の保持性即ち、暗減
衰保持率〔DRR(%)〕を(V70/V10)×100(%)で求
めた。
又コロナ放電により光導電層表面を−400Vに帯電させ
た後、該光導電層表面を照度2.0ルックスの可視光で照
射し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまでの時間を
求め、これから露光量E1/10(ルックス・秒)を算出す
る。
注4)撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した後、全
自動製版機ELP−404V(富士写真フィルム(株)製)で
製版して得られた複写画像(カブリ、画像の画質)を目
視評価した。
撮像時の環境条件は20℃65%RHと30℃80%RHで実施し
た。
注5)水との接触角: 各感光材料を不感脂化処理液ELP−E2(富士写真フィ
ルム(株)製)を用いて、エッチングプロセッサーに1
回通して光導電層面を不感脂化処理した後、これに蒸留
水2μlの水滴を乗せ、形成された水との接触角を、ゴ
ニオメーターで測定する。
注6)印刷物の地汚れ: 各感光材料を全自動製版機ELP404V(富士写真フィル
ム(株)製)で製版して、トナー画像を形成し、上記
(注3)と同条件で不感脂化処理しこれをオフセットマ
スターとして、オフセット印刷機(ハマダスター(株)
製ハマダスター800SX型)にかけ上質紙上に500枚印刷
し、金印刷物の地汚れを目視により判定する。これを印
刷物の地汚れIとする。
印刷物の地汚れIIは、不感脂化処理液を5倍に希釈
し、且つ、印刷時の湿し水を2倍に希釈した他は、前記
の地汚れIと同様の方法で試験する。IIの場合は、Iよ
りも厳しい条件で印刷したことに相当する。
注7)耐刷性: 上記注6)の印刷汚れIの評価条件で、各感光材料を
処理し、印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に
問題が生じないで印刷できる枚数を示す(印刷枚数が多
い程、耐刷性が良好なことを表わす)。
注8)Dm(画像濃度) ベタ部分のトナー画像濃度でMax値を示す(マクベス
反射濃度計で測定できる)。
表−1に示す様に、本発明の感光材料及び比較例Aは
光導電層の平滑性及び静電特性が良好で、実際の複写画
像も地カブリがなく、複写画質も鮮明であった。このこ
とは、光導電性と結着樹脂が充分に吸着し且つ粒子裏面
を被覆していることによるものと推定される。
同様の理由で、オフセットマスター原版として用いた
場合でも、不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に
進行し、非画像部の水との接触角が15度以下と小さく充
分に親水化されている。実際に印刷して印刷物の地汚れ
を観察しても、全く認められなかった。しかし、比較例
Aの場合は、光導電層の強度試験及び耐刷試験を行なう
と、膜強度が充分でなく、耐久性に大きな問題を生じ
た。
一方、比較例Bで用いた樹脂の場合には、感光層形成
用分散物を調整できない程に凝集状態が進行した。比較
例Cで酸成分を減量した高分子量の樹脂のみを用いた
所、得られた感光体は感光層表面の平滑性が著しく悪化
し、静電特性、印刷性ともに実用不可能な程に悪化し
た。これは光導体と結着樹脂は吸着するが、更に光導電
体粒子間の凝集を生じてしまうことによるものと思われ
る。
以上から、本発明の感光材料のみが光導電層の平滑
性、膜強度、静電特性及び印刷性の全ての点において良
好なものであった。
実施例2〜16 低分子量樹脂〔A〕として、表−2に示す共重合体を
合成例1の樹脂〔A〕−1の製造条件と同様に操作して
製造した。
これらの各樹脂〔A〕10g(固形分量として)と、合
成例2で製造した樹脂〔B〕−1 30g(固形分量とし
て)を用いた他は、実施例1と同様の操作で行い感光材
料を製造した。
実施例1と同様にして各特性を測定した。各感光材料
の平滑性及び膜強度は実施例1の試料とほぼ同等の特性
を示した。
本発明の各感光材料は、いずれも帯電性、暗電荷保持
率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温高湿の(30℃
80%RH)の過酷な条件においても、地カブリの発生のな
い鮮明な画像を得た。
実施例17及び比較例D エチルメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレー
ト48.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液
を、窒素気流下105℃の温度に加温した後、アゾビスイ
ソブチロニトリル10gを加え、8時間反応させた。
得られた共重合体の重量平均分子量は6500で、ガラス
転移点は40℃であった。
得られた共重合体20g(固形分量として)、合成例2
で製造した樹脂〔B〕−1 20g、酸化亜鉛200g、下記構
造式で示されるヘプタメチンシアニン色素0.02g、フタ
ル酸無水物0.15g及びトルエン300gの混合物をボールミ
ル中で2時間分散して感光層形成物を調製した。それ以
外は実施例1と同様に操作して電子写真感光材料を作製
した。
(シアニン色素) 比較用感光材料D エチルメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレー
ト48.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液
を窒素気流下、70℃の温度に加温した後、アゾビスイソ
ブチロニトリル10gを加え、8時間反応させた。
得られた共重合体の重量平均分子量は36,000で、ガラ
ス転移点は54℃であった。結着樹脂として、共重合体の
みを40g(固形分量として)用いた他は、実施例17と同
様にして比較用感光材料Dを作製した。
これらの感光材料を実施例1と同様にペーパーアナラ
イザーを用いて静電特性を測定した。但し光源として
は、ガリウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー(発
振波長780nm)を用いた。その結果を表−4に記した。
比較例Dは、平滑性が悪く且つ、暗電荷保持性(D.R.
R)が著しく低下した(見かけ上、E1/10が小さく、光感
度が高いのは、このD.R.Rが大きいことに起因してい
る)。前記の比較例Cに比べてD.R.Rが更に悪化してい
る。この事は、従来公知の樹脂では、併用する分光増感
色素の種類の影響を著しく、受け易いという問題を有す
ることを示す。これに対して本発明の結着樹脂は、分光
増感色素の化学構造が大きく変わっても、帯電性・暗電
荷保持性及び光感度とともに非常に優れている感光材料
を提供するものである。
実施例18〜24 合成例1で製造した樹脂〔A〕−1及び下記の表−5
に示す樹脂〔B〕とを(1/1)重量比で組合わせて用い
た他は、実施例1と同様の操作で各感光材料を製造し
た。実施例1と同様の操作で、各感光材料の平滑性、膜
強度及び静電特性を測定した。
本発明の各感光材料はいずれも光導電層の強度、静電
特性いずれも良好であり、実際の複写画像も高温高湿
(30℃80%RH)下でさえ、地カブリのない鮮明画質であ
った。
(発明の効果) 本発明に従えば、光導電層の平滑性及び強度、静電特
性、撮像性、更には印刷物の地汚れ、耐刷性のいずれに
おいても優れた性能を有する電子写真感光材料が得られ
る。
更に、本発明の電子写真感光材料は、種々の増感色素
と併用させても、優れた光導電層の平滑性、静電特性等
を有することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機光導電材料及び結着樹脂を少なくとも
    含有する光導電層を有する電子写真感光体において、該
    結着樹脂が下記樹脂〔A〕及び樹脂〔B〕を各々少なく
    とも1種含有することを特徴とする電子写真感光体。 (i)結着樹脂〔A〕:1×103〜1×104の重量平均分子
    量を有し、かつ−PO3 H2 基、−SO3H基および−COOH基か
    ら選択される少なくとも1つの酸性基を含有する共重合
    成分を0.1〜20重量%含有する樹脂。 (ii)結着樹脂〔B〕:5×104以上の重量平均分子量を
    有し、樹脂〔A〕で示される酸性基を含有せず、且つ架
    橋構造を有する樹脂。
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