JP2592305B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2592305B2 JP22148588A JP22148588A JP2592305B2 JP 2592305 B2 JP2592305 B2 JP 2592305B2 JP 22148588 A JP22148588 A JP 22148588A JP 22148588 A JP22148588 A JP 22148588A JP 2592305 B2 JP2592305 B2 JP 2592305B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真感光体に関し、詳しくは静電特性
及び耐湿性に優れた電子写真感光体に関する。特にCPC
感光体として性能の優れたものに関する。
(従来の技術) 電子写真感光体は、所定の特性を得るため、あるいは
適用される電子写真プロセスの種類に応じて、種々の構
成をとる。
電子写真感光体の代表的なものとして、支持体上に光
導電層が形成されている感光体及び表面に絶縁層を備え
た感光体があり、広く用いられている。
支持体と少なくとも1つの光導電層から構成される感
光体は、最も一般的な電子写真プロセスによる、即ち帯
電、画像露光及び現像、更に必要に応じて転写による画
像形成に用いられる。
更には、ダイレクト製版用のオフセット原版として電
子写真感光体を用いる方法が広く実用されている。特に
近年、ダイレクト電子写真平版は数百枚から数千枚程度
の印刷枚数で高画質の印刷物を印刷する方式として重要
となってきている。
電子写真感光体の光導電層を形成するために使用する
結合剤は、それ自体の成膜性および光導電性粉体の結合
剤中への分散能力が優れるとともに、形成された記録体
層の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体層
の光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減衰
が大きく、前露光疲労が少なく、且つ、撮像時の湿度の
変化によってこれら特性を安定に保持していることが必
要である等の各種の静電特性および優れた撮像性を具備
する必要がある。
古くから公知の樹脂として、例えばシリコーン樹脂
(特公昭34−6670号)、スチレン−ブタジエン樹脂(特
公昭35−1960号)、アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂、
ポリアミド(特公昭35−11219号)、酢酸ビニル樹脂
(特公昭41−2425号)、酢酸ビニル共重合体(特公昭41
−2426号)、アクリル樹脂(特公昭35−11216号)、ア
クリル酸エステル共重合体(例えば特公昭35−11219
号、特公昭36−8510号、特公昭41−13946号等)等が知
られている。
しかし、これらの樹脂を用いた電子写真感光材料にお
いては、1)光導電性粉体との親和性が不足し、塗工液
の分散性が不良となる。2)光導電層の帯電性が低い、
3)複写画像の画像部(特に網点再現性・解像力)の品
質が悪い、4)複写画像作成時の環境(例えば高温高
湿、低温低湿等)にその画質が影響されやすい、等のい
ずれかの問題があった。
光導電層の静電特性の改良方法として種々の方法が提
案されており、その1つの方法として、例えば、芳香族
環又はフラン環にカルボキシル基又はニトロ基を含有す
る化合物、あるいはジカルボン酸の無水物を更に組合せ
て、光導電層に共存させる方法が特公昭42−6878号及び
特公昭45−3073号に開示されている。しかし、これらの
方法によって改良された感光材料でもその静電特性は充
分でなく、特に光減衰特性の優れたものは得られていな
い。そこでこの感光材料の感度不足を改良するために、
光導電層中に増感色素を多量に加える方法が従来とられ
てきたが、このような方法によって作製された感光材料
は、白色度が著しく劣化し、記録体としての品質低下を
生じ、場合によっては感光材料の暗減衰の劣化を起こ
し、充分な複写画像が得られなくなってしまうという問
題を有していた。
一方、光導電層に用いる結着樹脂として樹脂の平均分
子量を調節して用いる方法が特開昭60−10254号に開示
されている。即ち、酸価4〜50のアクリル樹脂で平均分
子量が103〜104の分布の成分のものと104〜2×105の分
布の成分のものを併用することにより、静電特性(特に
PPC感光体としての繰り返し再現性)、耐湿性等を改良
する技術が記載されている。
更に、電子写真感光体を用いた平版印刷用原版の研究
が鋭意行なわれており、電子写真感光体としての静電特
性と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導電層用
の結着樹脂として、例えば、特公昭50−31011号では、
フマル酸存在下で(メタ)アクリレート系モノマーと他
のモノマーと共重合させた、Mw1.8〜10×104でTg10〜80
℃の樹脂と、(メタ)アクリレート系モノマーとフマル
酸以外の他のモノマーとから成る共重合体とを併用した
もの、又特開昭53−54027号では、カルボン酸基をエス
テル結合から少なくとも原子数7個離れて有する置換基
をもつ(メタ)アクリル酸エステルを含む三元共重合体
を用いるもの、又特開昭54−20735号・特開昭57−20254
4号では、アクリル酸及びヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートを含む4元又は5元共重合体を用いるもの、
又特開昭58−68046号では、炭素数6〜12のアルキル基
を置換基とする(メタ)アクリル酸エステル及びカルボ
ン酸含有のビニルモノマーを含む3元共重合体を用いる
もの等が光導電層の不感脂化性の向上に効果があると記
載されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記した静電特性・耐湿特性に効果が
あるとされる樹脂であっても、現実に評価してみると特
に帯電性、暗電荷保持性、光感度の如き静電特性、光導
電層の平滑性等に問題があり、実用上満足できるもので
はなかった。
又、電子写真式平版印刷用原版として開発されたとす
る結着樹脂においても、現実に評価してみると前記の静
電特性、印刷物の地汚れ、更には耐湿特性等に問題があ
った。
本発明は、以上の様な従来の電子写真感光体の有する
課題を改良するものである。
本発明の目的は、静電特性(特に暗電荷保持性及び光
感度)が向上し、原画に対し忠実な複写画像を再現する
高画質の電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、複写画像形成時の環境が低温低
湿あるいは高温高湿の如く変動した場合でも、鮮明で良
質な画像を有する電子写真感光体を提供することであ
る。
本発明の他の目的は、静電特性に優れ且つ環境依存性
の小さいCPC電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、電子写真式平版印刷原版として
地汚れの発生を全く生じさせない印刷物を与える平版印
刷版を提供することである。
本発明の他の目的は併用し得る増感色素の種類による
影響をうけにくい電子写真感光体を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 前記の課題は、無機光導電材料及び結着樹脂を少なく
とも含有する光導電層を有する電子写真感光体におい
て、該結着樹脂が下記樹脂〔A〕の少なくとも1種及び
下記樹脂〔B〕の少なくとも1種を含有することを特徴
とする電子写真感光体により解決されることが見出され
た。
樹脂〔A〕 1×103〜2×104の重量平均分子量を有し、且つ、下
記(i)及び(ii)の繰り返し単位を共重合成分として
含有する樹脂。
(i) 式(I)又は式(II)で示される少なくとも1
つの繰り返し単位30重量%以上 式(I) 式(II) 〔式中、X1及びX2は互いに独立に、それぞれ水素原子、
炭素数1〜10の炭化水素基、塩素原子、臭素原子、−CO
Y1又は−COOY2(Y1及びY2は各々炭素数1〜10の炭化水
素基を示す)を表わす。但し、X1とX2がともに水素原子
を表わすことはない。
W1及びW2はそれぞれ−COO−とベンゼン環を結合す
る、直接結合又は連結原子数1〜4個の連結基を表わ
す。〕 (ii) −PO3H2基、−SO3H基、−COOH基及び {Rは炭素数1〜10の炭化水素基又はOR′基(R′は炭
素数1〜10の炭化水素基を示す)を示す}の酸性基並び
に環状酸無水物含有基のうちの少なくとも1つの置換基
を含有する少なくとも1つの繰り返し単位0.5〜15重量
% 樹脂〔B〕 オレフィン共重合体、アルカン酸ビニル重合体及び共
重合体、スチレン及びその誘導体の重合体及び共重合体
並びにメタクリル酸エステル重合体及び共重合体から選
択される、5×104〜6×105の重量平均分子量及び120
℃以下のガラス転移点を有する樹脂。
即ち、本発明に供される結着樹脂は、特定の置換基を
もつメタクリレート共重合成分及び酸性基及び/又は環
状酸無水物含有基含有(以下本明細書中では特にことわ
らない限り酸性基の語の中に環状酸無水物含有基も含む
ものとする)の共重合成分を含有する低分子量の樹脂
〔A〕と、ガラス転移点120℃以下の高分子量の樹脂
〔B〕とから少なくとも構成される。
樹脂〔B〕は、上記物性を有する樹脂であればいずれ
でもよく、特に特定の官能基を含有する必要はないが、
樹脂〔B〕の好ましい態様として、重合体中の繰り返し
単位としてOH基及び塩基性基から選択される少なくとも
1つの官能基を含有する成分を0.5〜20重量%含有する
樹脂あるいは重合体の繰り返し単位として樹脂〔A〕に
含まれる酸性基のpkaより大きいpkaを有する少なくとも
1つの酸性基を含有する成分を、樹脂〔A〕に含まれる
酸性基含有量の1〜80重量%の割合で含有する樹脂を挙
げることができる。
本発明において、特定の置換基をもつメタクリレート
共重合体成分を含有する酸性基含有樹脂〔A〕は、樹脂
中に含有される酸性基が無機光導電体の化学量論的な欠
陥に吸着し、且つ低分子量体であることから、光導電体
の表面の被覆性を向上させることで光導電体のトラップ
を補償すると共に湿度特性を飛躍的に向上させる一方、
光導電体の分散が十分に行なわれ、凝集を抑制すること
が判った。更に、樹脂〔B〕は、樹脂〔A〕を用いたこ
とによる電子写真特性の高性能を全く阻害せずに、樹脂
〔A〕のみでは不充分な光導電層の機械的強度を充分な
らしめることが見出された。
また、本発明では、光導電体表面の平滑性が滑らかと
なる。電子写真式平版印刷原版として光導電層表面の平
滑性の粗い感光体を用いると、光導電体である無機粒子
と結着樹脂の分散状態が適切でなく、凝集物が存在する
状態で光導電層が形成されるため、不感脂化処理液によ
る不感脂化処理をしても非画像部の親水化が均一に充分
に行なわれず、印刷時に印刷インキの付着を引き起こ
し、結果として印刷物の非画像部の地汚れを生じてしま
う。
本発明の電子写真感光体は、電子写真式平版印刷用原
版として用いた場合でも光導電体層表面の平滑性が良好
であり、且つ、光導電体である無機粒子が結着剤中で充
分に分散しているため、不感脂化処理液による不感脂化
処理をすると、非画像部の親水化が均一に充分行なわれ
印刷時の印刷インキの非画像部への付着が抑えられ1万
枚といった多数枚の印刷物を印刷しても地汚れを生じな
いものである。
更に、本発明における低分子量体の樹脂〔A〕のみを
結着樹脂として用いる場合にも、光導電体と結着樹脂が
充分に吸着し、粒子表面を被覆し得るため、光導電層の
平滑性及び静電特性において良好で、しかも地汚れのな
い画質が得られ得るが、その膜強度がいまだ充分ではな
く、耐久性において満足すべき結果が得られない。
本発明の樹脂を用いた場合に無機光導電体と結着樹脂
の吸着・被覆の相互作用が適切に行なわれ、且つ光導電
層の膜強度が保持されるものである。
樹脂〔A〕において、重量平均分子量は1×103〜2
×104、好ましくは3×103〜1×104、式(I)又は式
(II)の繰り返し単位(i)に相当する共重合成分の存
在割合は30重量%以上、好ましくは50〜97重量%、酸性
基を含有する共重合成分の存在割合は0.5〜15重量%、
好ましくは1〜10重量%である。また、樹脂〔A〕のガ
ラス転移点は好ましくは−10℃〜100℃、より好ましく
は−5℃〜80℃である。
樹脂〔A〕の分子量が1×103より小さくなると、皮
膜形成能が低下し十分な膜強度が保てない。一方分子量
が2×104より大きくなると電子写真特性(特に初期電
位、暗減衰保持率)が劣化するため好ましくない。特に
かかる高分子量体の場合に酸性基含有量が3%を越える
とかかる電子写真特性の劣化が著しく、オフセットマス
ターとして用いたときに地汚れが顕著となる。
樹脂〔A〕における酸性基含有量が0.5重量%より少
ないと、初期電位が低くて充分な画像濃度を得ることが
できない。一方該酸性基含有量が15重量%より多いと、
分散性が低下し、膜平滑度及び電子写真特性の高湿特性
が低下し、更にオフセットマスターとして用いるときに
地汚れが増大する。
本発明の樹脂〔A〕は、式(I)又は式(II)で示さ
れる繰り返し単位(i)及び酸性基を含有する繰り返し
単位(ii)を共重合成分として含有する。(i)及び
(ii)の各繰り返し単位は、樹脂〔A〕中にそれぞれ2
種以上含有されていてもよい。
式(I)において、好ましいX1及びX2として、それぞ
れ、水素原子、塩素原子及び臭素原子のほかに、好まし
い炭化水素基として、炭素数1〜4のアルキル基(例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、炭
素数7〜9のアラルキル基(例えばベンジル基、フェネ
チル基、3−フェニルプロピル基、クロロベンジル基、
ジクロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベンジ
ル基、メトキシベンジル基、クロロ−メチル−ベンジル
基等)及びアリール基(例えばフェニル基、トリル基、
キリシル基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基等)、並びに−
COY1及び−COOY2(好ましいY1及びY2としては上記好ま
しい炭化水素基として記載したものを挙げることができ
る)を挙げることができる。但し、X1とX2がともに水素
原子を表わすことはない。
式(I)において、W1は−COO−とベンゼン環を結合
する、直接結合又はCH2 (nは1〜3の整数を表
わす)、−CH2CH2OCO−、CH2O(mは1又は2の
整数を表わす)、−CH2CH2O−等の如き連結原子数1〜
4個の連結基を表わす。
式(II)におけるW2はW1と同一の内容を表わす。
本発明の樹脂〔A〕で用いられる、式(I)又は(I
I)で示される繰り返し単位(i)の具体例を以下に挙
げる。しかし、本発明の範囲は、これらに限定されるも
のではない。
また、本発明の樹脂〔A〕における「酸性基を含有す
る繰り返し単位(ii)」において、好ましい酸性基は、
−PO3H2基、−SO3H基、−COOH基、 環状酸無水物含有基を挙げることができる。
において、Rは炭化水素基又はOR′(R′は炭化水素基
を表わす)を表わし、R及びR′は好ましくは炭素数1
〜22の脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、オクタデシル基、2−クロロエチル基、2
−メトキシエチル基、3−エトキシプロピル基、アリル
基、クロトニル基、ブテニル基、シクロヘキシル基、ベ
ンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、メ
チルベンジル基、クロロベンジル基、フロロベンジル
基、メトキシベンジル基等)、又は置換されてもよいア
リール基(例えば、フェニル基、トリル基、エチルフェ
ニル基、プロピルフェニル基、クロロフェニル基、フロ
ロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロ−メチル−フ
ェニル基、ジクロロフェニル基、メトキシフェニル基、
シアノフェニル基、アセトアミドフェニル基、アセチル
フェニル基、ブトキシフェニル基等)等を表わす。
また、環状酸無水物含有基とは、少なくとも1つの環
状酸無水物を含有する基であり、含有される環状酸無水
物としては、脂肪族ジカルボン酸無水物、芳香族ジカル
ボン酸無水物が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸無水物の例としては、コハク酸無
水物環、グルタコン酸無水物環、マレイン酸無水物環、
シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸無水物環、シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物環、シクロヘキセ
ン−1,2−ジカルボン酸無水物環、2,3−ビシクロ〔2.2.
2〕オクタンジカルボン酸無水物環等が挙げられ、これ
らの環は、例えば塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基等のア
ルキル基等が置換されていてもよい。
又、芳香族ジカルボン酸無水物の例としては、フタル
酸無水物環、ナフタレン−ジカルボン酸無水物環、ピリ
ジン−ジカルボン酸無水物環、チオフェン−ジカルボン
酸無水物環等が挙げられ、これらの環は、例えば、塩素
原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ヒドロキシ
ル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基
(アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキ
シ基等)等が置換されていてもよい。
本発明の「酸性基を含有する繰り返し単位(ii)」に
相当する共重合成分は、例えば式(I)又は(II)で示
される繰り返し単位に相当するメタクリレート単量体と
共重合し得る、該酸性基を含有するビニル系化合物であ
ればいずれでもよく、例えば、高分子学会編「高分子デ
ータ・ハンドブック〔基礎編〕」培風館(1986年)等に
記載されている。具体的には、アクリル酸、α及び/又
はβ置換アクリル酸(例えばα−アセトキシ体、α−ア
セトキシメチル体、α−(2−アミノ)メチル体、α−
クロロ体、α−ブロモ体、α−フロロ体、α−トリブチ
ルシリル体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブロモ
体、α−クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロロ体
等)、メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エステ
ル類、イタコン酸半アミド類、クロトン酸、2−アルケ
ニルカルボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチル
−2−ヘキセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−
ヘキセン酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレイ
ン酸、マレイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド
類、ビニルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸,ジカルボ
ン酸類のビニル基又はアリル基の半エステル誘導体、及
びこれらのカルボン酸又はスルホン酸のエステル誘導
体、アミド誘導体の置換基中に該酸性基を含有する化合
物等が挙げられる。
「酸性基含有の繰返し単位(ii)」について例示す
る。
更に、本発明の樹脂〔A〕は、前記した一般式(I)
又は(II)の繰り返し単位に相当する単量体及び該酸性
基を含有する単量体とともに、これら以外の他の単量体
を共重合成分として含有してもよい。
例えば、α−オレフィン類、アルカン酸ビニル又はア
リルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニルエーテル類、アクリル酸エステル類、メタク
リル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミ
ド類、スチレン類、複素環ビニル類(例えばビニルピロ
リドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニル
チオフェン、ビニルイミダゾリン、ビニルピラゾール、
ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニルチアゾー
ル、ビニルオキサジン等)等が挙げられる。
一方、樹脂〔B〕は、オレフィン共重合体、アルカン
酸ビニル重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体
の重合体及び共重合体並びにメタクリル酸エステル重合
体及び共重合体から選択される、5×104〜6×105の重
量平均分子量を有し、かつ120℃以下のガラス転移点を
もつ樹脂である。樹脂〔B〕の好ましい重量平均分子量
は8×104〜4×105、及び好ましいガラス転移点は10℃
〜90℃である。
樹脂〔B〕は、上記の物性を有していれば、従来電子
写真用結着樹脂として用いられているもののいずれを用
いてもよく、単独あるいは組合せて使用することもでき
る。例えば、宮本晴視、武井秀彦 イメージング 1978
No.8,9〜12、栗田隆治、石渡次郎、高分子、17,278〜2
84(1968)等の総説引用の材料が挙げられる。
更に具体的には、下記一般式(III)で示される(メ
タ)アクリル酸エステル単量体を共重合体成分として、
且つその総量が30重量%以上含有する(メタ)アクリル
系共重合体あるいは重合体が挙げられる。
一般式(III) 一般式(III)において、Vは、水素原子、ハロゲン
原子(例えばクロロ原子、ブロモ原子)、シアノ基又は
炭素数1〜4のアルキル基を表わす。R2は、炭素数1〜
18の置換されていてもよいアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、2−メトキシエチル基、2−
エトキシエチル基等)、炭素数2〜18の置換されていて
もよいアルケニル基(例えばビニル基、アリル基、イソ
プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル
基、オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されていて
もよいアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル
基、メトキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチル
ベンジル基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよい
シクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基等)、アリール基(例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフ
チル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ク
ロロフェニル基、ジクロロフェニル基等)を表わす。
更には、上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合す
る成分としては、一般式(III)以外の単量体であって
もよく、例えば、α−オレフィン類、アルカン酸ビニル
又はアリルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、ビニルエーテル類、アクリルアミド類、メタ
クリルアミド類、スチレン類、複素環ビニル類〔例えば
窒素原子以外の非金属原子(酸素原子、イオウ原子等)
を1〜3個含有する5員〜7員環の複素環であり、具体
的な化合物として、ビニルチオフェン、ビニルジオキサ
ン、ビニルフラン等〕等が挙げられる。好ましい例とし
ては、例えば、炭素数1〜3のアルカン酸ビニル又はア
リルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン及びスチレン誘導体(例えばビニルトルエ
ン、ブチルスチレン、メトキシスチレン、クロロスチレ
ン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、エトキシスチ
レン等)等が挙げられる。
樹脂〔B〕の好ましい態様として、重合体中の繰り返
し単位としてOH基及び塩基性基から選択される少なくと
も1つの官能基を含有する成分を0.5〜20重量%含有す
る樹脂(以下特に樹脂〔C〕と称することもある)を挙
げることができる。
樹脂〔C〕において、−OH基及び/又は塩基性基を含
有する共重合成分の割合は、樹脂〔C〕中の0.5〜20重
量%であるが、より好ましくは1〜10重量%である。樹
脂〔C〕の重量平均分子量は5×104〜6×105である
が、好ましくは8×104〜4×105である。樹脂〔C〕の
ガラス転移点は好ましくは0℃〜120℃の範囲、より好
ましくは10℃〜90℃である。
本発明においては、樹脂〔C〕中の−OH基成分あるい
は塩基性基成分は光導電体粒子界面及び樹脂〔A〕と弱
い相互作用を有し、光導電体分散物の分散物を安定化す
るとともに、皮膜形成後の膜強度をより向上させる効果
を有するものと考えられる。しかし、これらの成分の樹
脂〔C〕中での割合が20重量%を越えてしまうと水分の
影響を受ける様になり、光導電層の耐湿性が低下してし
まう。
樹脂〔C〕は、前記した物性を有していれば、樹脂
〔B〕で記載した如き従来公知の樹脂が使用可能であ
る。
更に具体的には、前述の一般式(III)で示される単
量体を共重合体成分としてその総量で30重量%以上含有
する(メタ)アクリル系共重合体を樹脂〔C〕の例とし
て挙げることができる。一般式(III)の好ましい具体
例としては前記内容と同様のものを挙げることができ
る。
樹脂〔C〕中に含有される「−OH基及び/又は塩基性
基を含有する共重合成分」は、前記の一般式(III)と
共重合し得る該官能基を含有したビニル系化合物であれ
ばいずれでも用いることができる。該塩基性基として
は、例えば下記一般式(IV)で示されるアミノ基及び窒
素原子含有の複素環基を挙げることができる。
一般式(IV) 式(IV)中、R3及びR4は、各々同じでも異なってもよ
く、水素原子、置換されてもよいアルキル基(例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル
基、オクタデシル基、2−クロロエチル基、2−ブロム
エチル基、2−クロロエチル基、2−ヒドロキシエチル
基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、3−
エトキシプロピル基等)、置換されてもよいアルケニル
基(例えばアリル基、イソプロペニル基、4−ブテニル
基等)、置換されてもよいアラルキル基(例えば、ベン
ジル基、フェネチル基、クロロベンジル基、メチルベン
ジル基、メトキシベンジル基、ヒドロキシベンジル基
等)、脂環式基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキ
シル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル
基、キシリル基、メシチル基、ブチルフェニル基、メト
キシフェニル基、クロロフェニル基等)等を表わす。更
にR3とR4は、ヘテロ原子を介してもよい炭化水素基で連
結していてもよい。
更に窒素原子含有の複素環としては、窒素原子を1〜
3個含有する5員環ないし7員環から成る複素環が挙げ
られ、又これらの複素環は、更にベンゼン環、ナフタレ
ン環等で縮合環を形成したものでもよい。更にこれらの
環は置換基を含有していてもよい。具体的には、例えば
ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン
環、ピペラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、イン
ドリジン環、インドール環、2H−ピロール環、3H−イン
ドール環、インダゾール環、プリン環、モノリン環、イ
ソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキ
サジン環、アクリジン環、フェナントリジン環、フェナ
ジン環、ピロリジン環、ピロリン環、イミダゾリジン
環、イミダゾリン環、ピラゾリジン環、ピラゾリン環、
ピペリジン環、ピペラジン環、キナクリジン環、インド
リン環、3,3−ジメチルインドレニン環、3,3−ジメチル
ナフトインドレニン環、チアゾール環、ベンゾチアゾー
ル環、ナフトチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオ
キサゾール環、ナフトオキサゾール環、セレナゾール
環、ベンゾセレナゾール環、ナフトセレナゾール環、オ
キサゾリン環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサゾー
ル環、モルホリン環、ピロリドン環、トリアゾール環、
ベンゾトリアゾール環、トリアジン環等が挙げられる。
これらのOH基及び/又は塩基性基は、例えば高分子学
会編「高分子データ・ハンドブック〔基礎編〕培風館
(1986年)等に記載されている如き、ビニル基含有のカ
ルボン酸又はスルホン酸から誘導されるエステル誘導体
又はアミド誘導体の置換基中に含有させることにより、
所望の単量体が得られる。例えば2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、3−ヒドロキシ−2−クロロメタクリレート、1−
ヒドロキシブチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキ
シルメタクリレート、10−ヒドロキシデシルメタクリレ
ート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、
N−(3−ヒドロキシプロピル)メタクリアミド、N−
(α,α−ジヒドロキシメチル)エチルメタクリアミ
ド、N−(4−ヒドロキシブチル)メタクリアミド、N,
N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−(N,N−
ジエチルアミノエチル)メタクリレート、3−(N,N−
ジメチルプロピル)メタクリレート、2−(N,N−ジメ
チルエチル)メタクリルアミドヒドロキシスチレン、ヒ
ドロキシメチルスチレン、N,N−ジメチルアミノメチル
スチレン、N,N−ジエチルアミノメチルスチレン、N−
ブチル−N−メチルアミノメチルスチレン、N−(ヒド
ロキシフェニル)メタクリルアミド等各種の単量体が挙
げられる。窒素原子含有の複素環を有するビニル化合物
としては、例えば前記した「高分子データ・ハンドブッ
ク〔基礎編〕」第175〜181頁、D.A.Tomalia,「Reactive
Heteracyclic Monomers" chap 1 of “Functional Mon
omers Vol.2",Marcel DeRRer Inc.N.Y.(1974),L.S.Lu
sRin,[Basic Monomers」chap 3 of “Functional Mono
mers Vol 2",Marcel DeRRer Inc.N.Y.(1974)等に記
載された化合物が挙げられる。
更に、樹脂〔C〕は、以上述べたOH基及び/又は塩基
性基を含有する単量体とともにこれら以外の他の単量体
を共重合成分として含有してもよい。例えば、樹脂
〔B〕で他の共重合成分として含有し得るとして記載し
たと同様の単量体を具体例として挙げることができる。
更に樹脂〔B〕の好ましい態様として重合体中の繰り
返し単位として樹脂〔A〕に含まれる酸性基のpkaより
大きいpkaを有する酸性基から選択される少なくとも1
つの酸性基を含有する成分を、樹脂〔A〕に含まれる酸
性基含有量の1〜80重量%、より好ましくは5〜50重量
%の割合で含有する樹脂(以下特に樹脂〔D〕と称する
こともある)を挙げることができる。
樹脂〔D〕は、樹脂〔A〕に比べ、光導電体粒子に対
して、非常に弱い相互作用を示し、緩やかに被覆する機
能をもち、樹脂〔A〕の機能を何ら疎外することなく、
樹脂〔A〕のみでは不充分な光導電層の機械的強度を充
分にならしめるものである。
更に、樹脂〔D〕中の側鎖の酸性基含有量が5重量%
を越えると、樹脂〔D〕の光導電粒子への吸着が生じ、
光導電体の分散が破壊され、凝集物あるいは沈澱物が生
成してしまい、塗膜ができない状態になってしまうある
いはたとえ塗膜ができたとしても得られた光導電体の静
電特性は著しく低下してしまったり、感光体表面の平滑
度が粗くなり機械的摩耗に対する強度が悪化してしまう
ため好ましくない。
樹脂〔D〕の重量平均分子量は5×104〜6×105であ
るが、好ましくは8×104〜4×105である。
樹脂〔D〕のガラス転移点は好ましくは0℃〜120℃
の範囲、より好ましくは10℃〜90℃である。
樹脂〔D〕の重合体に含有される酸性基は樹脂〔D〕
中に0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%の
割合で含有されることが好ましい。特に好ましくは下記
表−Aの組合せである。
表−A中の において、R5は炭化水素基又はOR5′基を示し、具体的
には、前記R及びR′と同様の内容を表わす。
樹脂〔D〕は、前記した物性を有していれば従来公知
の樹脂のいずれでもよく、例えば樹脂〔B〕にて記載し
た従来公知の樹脂を用いることができる。
更に具体的には、前述の一般式(III)で示される単
量体を共重合体成分としてその総量で30重量%以上含有
する(メタ)アクリル系共重合体を樹脂〔D〕の例とし
て挙げることができる。一般式(III)の好ましい具体
例としては前記内容と同様のものを挙げることができ
る。
本発明に供される樹脂〔D〕における特定の「酸性基
を含有する共重合体成分」は、例えば前記の一般式(II
I)と共重合し得る酸性基を含有するビニル系化合物で
あればいずれでも用いることができる。例えば、高分子
学会編「高分子データ・ハンドブック〔基礎編〕」培風
館(1986刊)等に記載されている。具体的には、アクリ
ル酸、α及び/又はβ置換アクリル酸(例えばα−アセ
トキシ体、α−アセトキシメチル体、α−(2−アミノ
メチル体、α−クロロ体、α−ブロモ体、α−フロロ
体、α−トリブチルシリル体、α−シアノ体、β−クロ
ロ体、β−ブロモ体、α−クロロ−β−メトキシ体、
α,β−ジクロロ体等)、メタクリル酸、イタコン酸、
イタコン酸半エステル類、イタコン酸半アミド類、クロ
トン酸、2−アルケニルカルボン酸類(例えば2−ペン
テン酸、2−メチル−2−ヘキセン酸、2−オクテン
酸、4−メチル−2−ヘキセン酸、4−エチル−2−オ
クテン酸等)、マレイン酸、マレイン酸半エステル類、
マレイン酸半アミド類、ビニルベンゼンカルボン酸、ビ
ニルベンゼンスルホン酸、ビニルスルホン酸、ビニルホ
スホン酸、ジカルボン酸類のビニル基又はアリル基の半
エステル誘導体、及びこれらのカルボン酸又はスルホン
酸のエステル誘導体、アミド誘導体の置換基中に該酸性
基を含有する化合物が挙げられる。
更に、本発明の樹脂〔D〕はそれぞれ、前記した一般
式(III)の単量体及び酸性基を含有する単量体ととも
に、これら以外の他の単量体を共重合成分として含有し
てもよい。例えば、樹脂〔B〕で他の共重合成分として
含有し得るとして記載したと同様の単量体を具体例とし
て挙げることができる。
本発明では、上記樹脂〔B〕(樹脂〔C〕及び〔D〕
も含む)のうちの2種以上を併用して樹脂〔A〕と組み
合わせて用いてもよい。また樹脂〔A〕及び〔B〕以外
の他の樹脂を併用させることもできる。それらの樹脂と
しては、例えば、アルキッド樹脂、ポリブチラール樹
脂、ポリオレフィン類、エチレン−酢ビ共重合体、スチ
レン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、アクリレートブ
タジエン樹脂、アルカン酸ビニル樹脂等が挙げられる。
上記他の樹脂は、本発明の樹脂を用いた全結着樹脂量
の30%(重量比)を越えると本発明の効果(特に静電特
性の向上)が失われる。
本発明に用いる樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の使用量の割
合は、使用する無機光導電材料の種類、粒径、表面状態
によって異なるが、一般に樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の用
いる割合は5〜80対95〜20(重量比)であり、好ましく
は15〜60対85〜40(重量比)である。
樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の重量平均分子量の比は、好
ましくは1.2以上、より好ましくは2.0以上である。
本発明に使用する無機光導電材料としては、酸化亜
鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、炭酸カド
ミウム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化
テルル、硫化鉛、等が挙げられる。
無機光導電材料に対して用いる結着樹脂の総量は、光
導電体100重量部に対して、結着樹脂を10〜100重量部な
る割合、好ましくは15〜50重量部なる割合で使用する。
本発明では、必要に応じて各種の色素を分光増感剤と
して併用することができる。例えば、宮本晴視、武井秀
彦、イメージング1973(No.8)第12頁、C.J.Young等、R
CA Reiew 15,469(1954)、清田航平等、電気通信学会
論文誌J 63−C(No.2),97(1980)、原崎勇次等、工
業化学雑誌66 78及び188(1963)、谷忠昭、日本写真学
会誌35、208(1972)、等の総説引例のカーボニウム系
色素、ジフェニルメタン色素、トリフェニルメタン色
素、キサンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン
色素(例えば、オキソノール色素、メロシアニン色素、
シアニン色素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、
フタロシアニン色素(金属含有してもよい)等が挙げら
れる。
更に具体的には、カーボニウム系色素、トリフェニル
メタン色素、キサンテン系色素、フタレイン系色素を中
心に用いたものとしては、特公昭51−452号、特開昭50
−90334号、特開昭50−114227号、特開昭53−39130号、
特開昭53−82353号、米国特許第3,052,540号、米国特許
第4,054,450号、特開昭57−16456号等に記載のものが挙
げられる。
オキソノール色素、メロシアニン色素、シアニン色
素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素としては、F.
M.Hamer「The Cyanine Dyes and Related Compounds」
等に記載の色素類が使用可能であり、更に具体的には、
米国特許第3,047,384号、米国特許第3,110,591号、米国
特許第3,121,008号、米国特許第3,125,447号、米国特許
第3,128,179号、米国特許第3,132,942号、米国特許第3,
622,317号、英国特許第1.226,892号、英国特許第1,309,
274号、英国特許第1,405,898号、特公昭48−7814号、特
公昭55−18892号等に記載の色素が挙げられる。
更に700nm以上の長波長の近赤外〜赤外光域を分光増
感するポリメチン色素として、特開昭47−840号、特開
昭47−44180号、特公昭51−41061号、特開昭49−5034
号、特開昭49−45122号、特開昭57−46245号、特開昭56
−35141号、特開昭57−157254号、特開昭61−26044号、
特開昭61−27551号、米国特許第3,619,154号、米国特許
第4,175,956号、「Research Disclosure」1982年、21
6、第117〜118頁等に記載のものが挙げられる。本発明
の感光体は種々の増感色素を併用させても、その性能が
増感色素により変動しにくい点において優れている。更
には、必要に応じて、化学増感剤等の従来知られている
電気写真感光層用各種添加剤を併用することもできる。
例えば、前記した総説:イメージング1973(No.8)第12
頁等の総説引例の電子受容性化合物(例えば、ハロゲ
ン、ベンゾキノン、クロラニル、酸無水物、有機カルボ
ン酸等)、小門宏等、「最近の光導電材料と感光体の開
発・実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)出版
部(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化合
物、ヒンダートフェノール化合物、p−フェニレンジア
ミン化合物等が挙げられる。
これら各種添加剤の添加量は、特に限定的ではない
が、通常光導電体100重量部に対して0.0001〜2.0重量部
である。
光導電層の厚さは1〜100μ、特に10〜50μが好適で
ある。
また、電荷発生層と電荷輸送層の積層型感光体の電荷
発生層として光導電層を使用する場合は電荷発生層の厚
さは0.01〜1μ、特に0.05〜0.5μが好適である。
感光体の保護および耐久性、暗減衰特性の改善等を主
目的として絶縁層を付設させる場合もある。この時は絶
縁層は比較的薄く設定され、感光体を特定の電子写真プ
ロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比較的厚く設
定される。
後者の場合、絶縁層の厚さは、5〜70μ、特には、10
〜50μに設定される。
積層型感光体の電荷輸送材料としてはポリビニルカル
バゾール、オキサゾール系色素、ピラゾリン系色素、ト
リフェニルメタン系色素などがある。電荷輸送層の厚さ
としては5〜40μ、特には10〜30μが好適である。
絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる樹脂として
は、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポリエステル
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酸ビ共重合体樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂の熱可塑性樹
脂及び硬化性樹脂が適宜用いられる。
本発明による光導電層は、従来公知の支持体上に設け
ることができる。一般に云って電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プラスチック
シート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導
電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層が
設けられたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチッ
クを紙にラミネートしたもの等が使用できる。
具体的に、導電性基体あるいは導電化材料の例とし
て、坂本幸男、電子写真、14(No.1)、P2〜11(197
5)、森賀弘之、「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(1
975)、M.F.Hoover,J.Macromol.Sci.Chem.A−4
(6)、第1327〜第1417頁(1970)等に記載されている
もの等を用いる。
(実施例) 以下に本発明の実施例を例示するが、本発明の内容が
これらに限定されるものではない。
樹脂〔A〕の製造例1:〔A〕−1 2,6−ジクロロフェニルメタクリレート95g、アクリル
酸5g及びトルエン200gの混合溶液を窒素気流下90℃の温
度に加温した後、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリ
ル)6gを加え、8時間反応させた。得られた共重合体
(〔A〕−1)の重量平均分子量(以下Mwと略称)8,50
0であった。
樹脂〔A〕の製造例2:〔A〕−2 1−ナフチルメタクリレート95g、メタクリル酸5g、
n−ドデシルメルカプタン1.0g及びトルエン200gの混合
溶液を窒素気流下70℃の温度に加温した後、2,2′−ア
ゾビス(イソブチロニトリル)1.5gを加え4時間反応
し、更に2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)0.7g
を加え4時間反応させた。得られた共重合体(〔A〕−
2)のMw7,800であった。
樹脂〔A〕の製造例3〜26:〔A〕−3〜26 樹脂〔A〕の製造例1と同様の重合条件で下記表−1
の樹脂〔A〕を製造した。各樹脂のMwは6000〜8000であ
った。
樹脂〔A〕の製造例27〜37 樹脂〔A〕の製造例2と同様の重合条件で、下記表−
2の樹脂〔A〕を製造した。各樹脂のwは7000〜9000
であった。
実施例1〜3及び比較例A〜D 実施例1. 樹脂〔A〕の製造例1で製造した樹脂〔A〕−10を6g
(固形分量として)、ポリ(エチルメタクリレート)
(Mw3.6×105:以下樹脂〔B〕−1という)34g、酸化亜
鉛200g、下記構造のシアニン色素〔A〕0.018g、無水フ
タル酸0.05g及びトルエン300gの混合物をボールミル中
で2時間分散して、感光層形成物を調製し、これを導電
処理した紙に、乾燥付着量が22g/m2となる様に、ワイヤ
ーバーで塗布し、110℃で30秒間乾燥し、ついで暗所で2
0℃65%RHの条件下で24時間放置することにより、電子
写真感光材料を作製した。
実施例2. 実施例1において、樹脂〔B〕−1、34gの代わり
に、下記構造の樹脂〔C〕−1を34g用いた他は、実施
例1と同様にして、電子写真感光材料を作製した。
実施例3 実施例1において、樹脂〔B〕−1の代わりに下記構
造の樹脂〔D〕−1 34gを用いた他は、実施例1と同
様に操作して、電子写真感光材料を作製した。
比較例A. 実施例1において結着樹脂として用いた樹脂〔A〕−
1及び〔B〕−1の代わりに、樹脂〔A〕−1のみを40
g(固形分量として)用いる以外は実施例1と同様の操
作で電子写真感光材料Aを製造した。
比較例B 結着樹脂として、下記樹脂〔R〕−1のみを40g用い
る以外は実施例1と同様の操作で電子写真感光材料Bを
製造した。
樹脂〔R〕−1 比較例C 結着樹脂として、樹脂〔R〕−1 6g及び樹脂〔B〕
−1 34g(固形分量として)を用いる以外は、実施例
1と同様の操作で電子写真感光材料Cを作製した。
比較例D 結着樹脂として、下記構造の樹脂〔R〕−2のみを40
g用いる以外は、実施例1と同様の操作で電子写真感光
材料Dを製造した。
これらの感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、膜強
度、静電特性、撮像性及び環境条件を30℃、80%RHとし
た時の静電特性、撮像性を調べた。更に、これらの感光
材料をオフセットマスター用原版として用いた時の光導
電性の不感脂化性(不感脂化処理後の光導電層の水との
接触角で表わす)及び印刷性(地汚れ、耐刷性等)を調
べた。
以上の結果をまとめて表−3に示す。
表−3に示した評価項目の実施の態様は以下の通りで
ある。
注1) 光導電層の平滑性: 得られた感光材料は、ベック平滑度試験機(熊谷理工
(株)製)を用い、空気容量1ccの条件にて、その平滑
度(sec/cc)を測定した。
注2) 光導電層の機械的強度: 得られた感光材料表面をヘイドン−14型表面性試験材
(新東化学(株)製)を用いて荷重50g/cm2のものでエ
メリー紙(#1000)で1000回繰り返し擦り摩耗粉を取り
除き感光層の重量減少から残膜率(%)を求め機械的強
度とした。
注3):静電特性: 温度20℃、65%RHの暗室中で、各感光材料にペーパー
アナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザー
SP−428型)を用いて−6kVで20秒間コロナ放電をさせた
後、10秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。
次いでそのまま暗中で90秒間静置した後の電位V100を測
定し、90秒間暗減衰させた後の電位の保持性、即ち、暗
減衰保持率〔DRR(%)〕を(V70/V10)×100(%)で
求めた。
又、コロナ放電により光導電層表面を−400Vに帯電さ
せた後、波長780nmの単色光で照射し、表面電位(V10
が1/10に減衰するまでの時間を求め、これから露光量E
1/10(erg/cm2)を算出する。
注4) 撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した。次に
−5KVで帯電し、光源として2.8mW出力のガリウム−アル
ミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振波長780nm)を用
いて、感光材料表面上で、64erg/cm2の照射量下、ピッ
チ25μm及びスキャニング速度300m/secのスピードで露
光後、液体現像剤として、ELP−T(富士写真フィルム
(株)製)を用いて、現像し、定着することで得られた
複写画像(カブリ、画像の画質)を目視評価した。撮像
時の環境条件は、20℃65%RHと30℃80%RHで実施した。
注5) 水との接触角: 各感光材料を不感脂化処理液ELP−EX(富士写真フィ
ルム(株)製)を用いて、エッチングプロセッサーに1
回通して光導電層面を不感脂化処理した後、これに蒸留
水2μの水滴を乗せ、形成された水との接触角をゴニ
オメーターで測定する。
注6) 耐刷性 各感光材料を、上記注4)と同条件で製版してトナー
画像を形成し、上記注5)と同条件で不感脂化処理し、
これをオフセットマスターとしてオフセット印刷機(桜
井製作所(株)製オリバー52型)にかけ印刷物の非画像
部の地汚れ及び画像部の画質に問題が生じないで印刷で
きる枚数を示す(印刷枚数が多い程、耐刷性が良好なこ
とを表わす)。
表−3に示す様に従来公知の樹脂を用いた、比較例D
のみが、感光層の平滑度、静電特性が著しく悪かった。
比較例B及びCは、環境条件が高温高湿(30℃、80%
RH)となった場合に、静電特性が変動して低下し、特に
90秒間のD.R.R.の悪化が著しくなった、これによりスキ
ャニング露光による実際の撮像性も複写画像の低下が見
られた。
比較例Aは、比較例B及びCの様な環境条件の変化に
よる静電特性、撮像性の変化は殆んど見られず、更に常
温常湿時の静電特性を比較例Bと比べても優れていた。
この事は低出力の半導体レーザー光によるスキャニング
露光方式では、極めて有効なものである。
本発明の各感光材料は、比較例Aと同等の静電特性及
び撮像性を有し、更に感光層の膜強度が著しく向上し
た。これらをオフセットマスター原版として用いた場合
でも、不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行
し、非画像部の水との接触角が15度以下と小さく充分に
親水化されている。実際に印刷して印刷物の地汚れを観
察しても、全く認められなかった。これに対し、比較例
Aの場合は、光導電層の強度試験、及び耐刷試験を行な
うと、膜強度が充分でなく、耐久性に問題を生じた。
以上から、本発明の感光材料のみが光導電層の平滑
性、膜強度、静電特性及び印刷性の全ての点において良
好なものであった。
実施例4〜14 実施例1において、樹脂〔A〕−1 6g及び樹脂
〔B〕−1 34gの代わりに下記表−4の樹脂〔A〕を
各々6g、樹脂〔B〕を各々34g用い、更にシアニン色素
〔A〕0.018gの代わりに、下記構造のシアニン色素
〔B〕0.018gを用いた他は実施例1と同様に操作して各
感光材料を作製した。
実施例1と同様にして、各特性を測定した。
各感光材料とも、膜強度85%以上であり、又、耐刷枚
数も8000枚以上であった。
表−4に過酷な条件である(30℃、380%RH)下での
静電特性の結果を併せて記した。
以上の如く、本発明の感光材料は、いずれも非常に良
好な結果を示した。
実施例15〜23 実施例1において、樹脂〔A〕−1 6g及び樹脂
〔B〕−1 34gの代わりに下記表−5の樹脂〔A〕を
各々6g、樹脂〔C〕又は〔D〕を各々34g用いた他は、
実施例1と同様にして、各感光材料を作製した。
実施例1と同様にして各特性を測定した。各感光材料
の平滑性及び膜強度は実施例1の試料とほぼ同等の特性
を示した。
実施例24 樹脂〔A〕の製造例1で製造した樹脂〔A〕−1を5g
(固形分量として)、実施例1で用いた樹脂〔B〕−1
を35g(固形分量として)、酸化亜鉛200g、ローズベン
ガル0.05g及びトルエン300gの混合物をボールミル中で
2時間分散して感光層形成物を調製し、これを導電処理
した紙に、乾燥付着量が22g/m2となる様に、ワイヤーバ
ーで塗布し、110℃で1分間乾燥し、ついで暗所で20℃6
5%RHの条件下で24時間放置することにより、電子写真
感光材料を作製した。
実施例1と同様にして、各特性を測定した。その結果
は下記の通りである。
平滑性 100(sec/cc) 膜強度 93(%) 静電特性 (30℃,80%RH) V10−650V、D.R.R.93%、E1/10 注) 3.8(lux.sec) 撮像性 良好 水との接触角 11度 耐刷性 10,000枚でも汚れない。
本発明の感光材料は、いずれも帯電性、暗電荷保持
率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温高湿の(30℃
80%RH)の過酷な条件においても、地カブリの発生のな
い鮮明な画像を得た。
又オフセット印刷用原版として用いても、鮮明で地汚
れのない印刷物が1万枚を超えても得ることができた。
注)静電特性のE1/10の測定方法 コロナ放電により光導電層表面を−400Vに帯電させた
後、該光導電層表面を照度2.0ルックスの可視光で照射
し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまでの時間を求
め、これから露光量E1/10(ルックス・秒)を算出す
る。
実施例25〜30 実施例24において、樹脂〔A〕−1、5g及び樹脂
〔B〕−1、35gの代わりに下記表−6の樹脂〔A〕を
各6g及び樹脂〔B〕〜〔D〕を各34g用いた他は、実施
例24と同様に操作して、各感光材料を作製した。
実施例24と同様にして各特性を測定した本発明の各感
光材料はいずれも光導電層の強度、静電特性いずれも良
好であり、実際の複写画像も高温高湿(30℃,80%RH)
下でさえ、地カブリのない鮮明画質であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/18 MLY C08F 220/18 MLY 228/00 MNR 228/00 MNR 230/02 MNS 230/02 MNS

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機光導電材料及び結着樹脂を少なくとも
    含有する光導電層を有する電子写真感光体において、該
    結着樹脂が下記樹脂〔A〕の少なくとも1種及び下記樹
    脂〔B〕の少なくとも1種を含有することを特徴とする
    電子写真感光体。 樹脂〔A〕 1×103〜2×104の重量平均分子量を有し、且つ、下記
    (i)及び(ii)の繰り返し単位を共重合成分として含
    有する樹脂。 (i) 式(I)又は式(II)で示される少なくとも1
    つの繰り返し単位30重量%以上 式(I) 式(II) 〔式中、X1及びX2は互いに独立に、それぞれ水素原子、
    炭素数1〜10の炭化水素基、塩素原子、臭素原子、−CO
    Y1又は−COOY2(Y1及びY2は各々炭素数1〜10の炭化水
    素基を示す)を表わす。但し、X1とX2がともに水素原子
    を表わすことはない。 W1及びW2はそれぞれ−COO−とベンゼン環を結合する、
    直接結合又は連結原子数1〜4個の連結基を表わす。〕 (ii) −PO3H2基、−SO3H基、−COOH基及び {Rは炭素数1〜10の炭化水素基又はOR′基(R′は炭
    素数1〜10の炭化水素基を示す)を示す}の酸性基並び
    に環状酸無水物含有基のうちの少なくとも1つの置換基
    を含有する少なくとも1つの繰り返し単位0.5〜15重量
    % 樹脂〔B〕 オレフィン共重合体、アルカン酸ビニル重合体及び共重
    合体、スチレン及びその誘導体の重合体及び共重合体並
    びにメタクリル酸エステル重合体及び共重合体から選択
    される、5×104〜6×105の重量平均分子量及び120℃
    以下のガラス転移点を有する樹脂。
  2. 【請求項2】樹脂〔B〕が、重合体中の繰り返し単位と
    してOH基及び塩基性基から選択される少なくとも1つの
    官能基を含有する成分を0.5〜20重量%含有する樹脂で
    ある請求項(1)記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】樹脂〔B〕が、重合体中の繰り返し単位と
    して樹脂〔A〕に含まれる置換基のpKaより大きいpKaを
    有する酸性基及び環状酸無水物含有基のうちの少なくと
    も1つの置換基を含有する成分を、樹脂〔A〕に含まれ
    る置換基含有量の1〜80重量%の割合で含有する樹脂で
    ある請求項(1)記載の電子写真感光体。
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