JPH08340091A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH08340091A
JPH08340091A JP8043427A JP4342796A JPH08340091A JP H08340091 A JPH08340091 A JP H08340091A JP 8043427 A JP8043427 A JP 8043427A JP 4342796 A JP4342796 A JP 4342796A JP H08340091 A JPH08340091 A JP H08340091A
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Takeharu Kuroiwa
丈晴 黒岩
Tetsuo Makita
哲郎 蒔田
Noboru Mikami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、キャパシタ下部電極、誘電体膜、
およびキャパシタ上部電極からなる薄膜キャパシタにお
いて、キャパシタの低誘電率化を防止し、半導体集積回
路の高品位化を図ることを目的とする。 【解決手段】 誘電体膜中の欠陥の低減および発生の抑
制を図り、または誘電体中への不純物拡散を防止し、更
には誘電体膜と電極との格子整合を図ることにより上記
目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法について、特に高誘電率の材料をキャパシタ
誘電体膜等に用いたDRAM(Dynamic Random Access
Memory)のキャパシタの低誘電率化を防止する構造及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、DRAMなどの微細な半導体装
置に作りこまれている回路には、種々の薄膜キャパシタ
が含まれている。その内、DRAMには、各メモリーセ
ル上の微細な領域に信号電荷を保持するための薄膜キャ
パシタが必要である。DRAMの集積度を高めるために
は、これらの薄膜キャパシタを出来るだけ小さな面積に
作り込むこと、つまり、薄膜キャパシタの高容量密度化
を図る必要がある。キャパシタの容量は、誘電体膜の誘
電率に比例する。そこで、特開平3−44019号公報
に記載された半導体装置では、キャパシタ用の誘電体膜
を比誘電率の高い材料、例えばBaTiO3等から構成
することにより、薄膜キャパシタの高容量密度化を図っ
ている。また、更なるDRAMの高集積化のためには、
素子を層間絶縁膜を介して多層化した多層化構造の採用
も必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の薄膜キ
ャパシタには、第1に誘電体膜中に存在する欠陥による
リーク電流に起因するキャパシタの低誘電率化の問題点
があった。即ち、DRAM等への応用に際しては、低電
圧でも信号電荷を十分に確保できる高い電気容量とその
電荷の散逸を防ぐための低いリーク電流が必要である。
一般に、誘電体の膜厚を薄くすることで電気容量を増加
することは出来るが膜中のトラップ準位に由来するリー
ク電流は逆に増加する、という相反する傾向がある。こ
の膜中のトラップ準位を低減してリーク電流を減らす目
的で、BaTiO3等の高誘電率材料についてはアニー
ル等が実施される。しかし、トラップ準位を減らし特性
改善を図るためには、アニールのために600℃以上の
高温プロセスが必要であり、DRAM等への応用におい
ては、薄膜キャパシタより下部に形成されるトランジス
タなどへの悪影響が懸念されるという問題があった。ま
た、このような処理によってもそのリーク電流の値は十
分なものといえず、よりいっそうのリーク電流の低減と
誘電率の増加が望まれていた。
【0004】さらに、DRAM等の半導体装置に薄膜キ
ャパシタを作りこむ際には、薄膜キャパシタを構成する
各薄膜の加工において、短波長の紫外線を用いて薄膜上
に微細なレジストパターンを形成し、それを基に薄膜の
エッチングを施すことで微細な加工パターンを形成して
きた。近い将来に実現が期待されている1Gビットの集
積度を持つDRAMでは、従来のDRAMに比べて微細
化が進み、最小加工幅も0.2μm以下となることが想
定される。従来の紫外線露光では、このような超微細パ
ターンを解像することは困難であり、シンクロトロン放
射より波長の短い軟X線を用いた露光が必要になる。し
かし、X線はその1光子当たりのエネルギが高いことか
ら、その照射がメモリーセルに形成される薄膜キャパシ
タの誘電体膜の欠陥を生成させるという問題、及び、そ
の結果として薄膜キャパシタの特性劣化が懸念されると
いう問題があった。特に、DRAM等では薄膜キャパシ
タより後に配線が形成されるが、この配線に用いられる
Alは低融点であるため、配線をX線露光技術を用いて
加工した場合、薄膜キャパシタの特性回復がアニール等
の手段では難しいといった問題もあった。
【0005】第2にキャパシタ下部電極としては一般に
白金電極が用いられるが、かかる場合、該キャパシタ下
部電極の下方の材料が該キャパシタ下部電極中を通って
誘電体膜中に拡散し、キャパシタの低誘電率化を招くと
いう問題があった。特に、高集積化を目的とした多層構
造のDRAMにあっては、図69に示すようにキャパシ
タの下部電極を下層と接続するために、該下部電極の下
部にシリコンからなるプラグを設ける必要があるが、高
温プロセス(>350℃)においては、かかるプラグか
らシリコンが電極を介して誘電体層中に拡散することに
より、キャパシタの低誘電率化を招くという問題もあっ
た。このような高温プロセス(>350℃)におけるプ
ラグ材料の拡散を防止するために、発明者らは、図70
に示すようにプラグ材料11とキャパシタ下部電極14
との間にプラグ材料の拡散防止用のバリア層13を設け
たが、かかるバリア層13の形成はDRAMの製造工程
を複雑にし、好ましくなかった。
【0006】また、第3に上述のように一般にキャパシ
タ電極材料として白金が用いられているため、誘電体膜
との界面に反応層を形成しにくいという長所はある反
面、白金電極と誘電体膜との格子不整合に起因して誘電
体膜との界面に低誘電率非晶質層が形成されやすく、こ
の結果キャパシタの低誘電率化を招くといった問題もあ
った。
【0007】本発明の第1の目的は、リーク電流が少な
い薄膜キャパシタを含む集積回路及びその製造方法を提
供することである。本発明の第2の目的は、特に多層構
造のDRAMにおいて効果的な、キャパシタ下部電極下
方からの誘電体膜中への材料拡散によるキャパシタの低
誘電率化を防止した薄膜キャパシタを含む集積回路及び
その製造方法を提供することである。本発明の第3の目
的は、電極材料に白金を用い、かつ格子整合を図ること
によりキャパシタの低誘電率化を防止した薄膜キャパシ
タを含む集積回路及びその製造方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは鋭
意研究の結果、第1に従来行われていた高温(>600
℃)アニールに代えて誘電体膜にX線を照射した後に低
温(>300℃)でアニールすることにより、更には、
キャパシタ形成後における誘電体膜へのX線の照射を防
止することにより、第2に電極材料として電極下部の材
料が電極内を通って拡散しにくい白金以外の電極材料を
用いることにより、また第3に白金電極においては、誘
電体膜の格子定数を調整し白金の格子定数と整合を図る
ことにより、上記目的を達成できることを見出し、本発
明を完成した。
【0009】即ち、本発明は本発明は半導体基板上に形
成されたキャパシタ下部電極と、該キャパシタ下部電極
上に形成された誘電体膜と、該誘電体膜上に形成された
キャパシタ上部電極からなる薄膜キャパシタを備えた半
導体装置において、上記キャパシタ誘電体膜に高エネル
ギが照射されたことを特徴とする第1の半導体装置の構
造にある。誘電体膜の上記高エネルギ照射処理による低
欠陥化により、誘電体膜中のリーク電流を抑え、キャパ
シタの低誘電率化を防止することができる。
【0010】また、本発明は半導体基板上に形成された
キャパシタ下部電極と、該キャパシタ下部電極上に形成
されたキャパシタ誘電体膜と、該キャパシタ誘電体膜上
に形成されたキャパシタ上部電極からなる薄膜キャパシ
タを備えた半導体装置において、該キャパシタ下部電極
または上部電極の少なくとも一方が、その酸化物あるい
は窒化物が20以上の比誘電率を有する絶縁物である金
属元素を一種以上、主たる構成元素として含む金属電極
である半導体装置の構造、または上記キャパシタ下部電
極または上部電極の少なくとも一方が、その酸化物ある
いは窒化物が電気伝導性である金属元素を、一種以上主
たる構成元素として含む金属電極である第2の半導体装
置の構造にある。
【0011】また、本発明は半導体基板上に形成された
キャパシタ下部電極と、該キャパシタ下部電極上に形成
されたペロブスカイト構造を持つ単結晶または多結晶膜
からなるキャパシタ誘電体膜と、該キャパシタ誘電体膜
上に形成されたキャパシタ上部電極を備えた半導体装置
において、該キャパシタ下部電極または上部電極の少な
くとも一方が面心立方構造を有する金属または金属化合
物を含み、該金属または金属化合物の格子定数と該キャ
パシタ電極に接置されたキャパシタ誘電体膜の格子定数
のずれが2%以内である第3の半導体装置の構造にあ
る。このように電極材料の一つとして用いられる白金と
誘電体膜の格子定数を2%以内に押さえることにより、
格子不整合に起因して界面に形成される低誘電率非晶質
層(誘電率が10〜20)の形成が防止でき、キャパシ
タの低誘電率化が可能となる。
【0012】また、本発明は、下部電極、誘電体膜およ
び上部電極からなる薄膜キャパシタを有する半導体装置
の製造方法において、半導体基板上にキャパシタ下部電
極を形成し、該下部電極上に高誘電率材料からなる誘電
体膜を形成し、該誘電体膜上に上部電極を形成して、薄
膜キャパシタを形成する工程と、上記誘電体膜の形成後
に、該誘電体膜に高エネルギ線を照射する工程と、高エ
ネルギ線の照射後にアニールを施す工程とを備えた第1
の半導体装置の製造方法でもある。このように誘電体に
X線等の高エネルギ線を照射することにより、高誘電率
を有する誘電体膜に意図的に準安定な欠陥を導入し、そ
の後の酸素雰囲気のアニールにより本来誘電体膜が有し
ていた欠陥と準安定な欠陥とを対消滅により消滅させる
ことにより、従来の単純なアニールによる欠陥修復に比
較し効率的な膜中欠陥の低減が可能となり、誘電体膜中
のリーク電流が減少し、キャパシタ性能の向上を図るこ
とができる。また、従来、かかる誘電体中の欠陥除去の
ために行われてきた高温(>600℃)に比べてアニー
ル温度が低温(>300℃)であるため、アニール時の
白金電極材料の誘電体膜中への拡散を有効に防止するこ
とができる。
【0013】誘電体膜に意図的に準安定な欠陥を導入す
るためには、上記高エネルギ線はX線であり、その照射
量は10mJ/cm2以上であることが好ましい。
【0014】更に、上記誘電体膜が本来有していた欠陥
と、高エネルギ線の照射で導入した準安定な欠陥とを対
で消滅させるためには、上記アニールが、酸素、水素の
いずれか1種以上を主たる要素として含む雰囲気下で、
300℃以上の温度で行われることが好ましい。
【0015】また、本発明は、薄膜キャパシタを有する
半導体装置において、該薄膜キャパシタが、半導体基板
上に形成された下部電極と、該下部電極上に形成された
高誘電率材料からなる誘電体膜と、該誘電体膜上に形成
された上部電極からなり、更に、X線吸収体薄膜が、上
記上部電極の上方に形成された第1の半導体装置の構造
でもある。かかるX線吸収体薄膜を形成することによ
り、キャパシタ形成後の誘電体膜へのX線の照射を防止
し、かかるX線照射に起因する欠陥の発生を抑制するこ
とが可能となり、誘電体膜内のリーク電流の増加による
キャパシタ性能の低下を防止することが可能となる。
【0016】上記X線吸収体薄膜は、その構成物質の吸
光係数と膜厚との積が1以上であることにより、有効に
X線の影響を防止することができる。
【0017】また、本発明は、半導体基板上に形成され
た下部電極と、該下部電極上に形成された高誘電率材料
からなる誘電体膜と、該誘電体膜上に形成された上部電
極を備えた薄膜キャパシタを有する半導体装置におい
て、上記上部電極が少なくともイリジウム、タンタル及
び白金のいずれか1つを主たる構成元素として含み、か
つ、その膜厚が200nm以上、600nm以下である
第1の半導体装置の構造でもある。かかる構造の上部電
極はX線吸収膜としても機能するため、薄膜キャパシタ
の誘電体膜へのX線の照射を減少させ、薄膜キャパシタ
のリーク電流により特性劣化を防止することができる。
【0018】また本発明は、キャパシタ下部電極または
上部電極の少なくとも一方が、白金を主成分とし、パラ
ジウム、ルテニウム及びレニウムの中の少なくとも一種
以上の元素が微量添加されることにより構成される半導
体装置の構造にある。かかる元素が微量添加されること
により、電極が白金のみからなる場合に比べて、電極と
誘電体膜との密着性が向上する。
【0019】また本発明は、キャパシタ下部電極または
上部電極の少なくとも一方の誘電体膜と接する面と反対
側の面に、金属の酸化物あるいは窒化物からなる保護膜
を形成することにより、キャパシタ形成後の熱処理時に
おける層間絶縁膜からキャパシタへの水分拡散を防止す
るものでもある。
【0020】また下部電極または上部電極の少なくとも
一方と誘電体膜との間に、金属酸化物あるいは金属窒化
物からなる拡散防止膜を形成することも可能であり、該
拡散防止膜の膜厚は20nm以下であることが好まし
い。これにより電極成分の誘電体膜中への拡散が防止で
きるからである。
【0021】上記拡散防止膜は、20以上の比誘電率を
有する絶縁物、または電気伝導性を有することが好まし
い。
【0022】また上記第3の半導体装置の構造において
は、キャパシタ誘電体膜としては、BaTiO3、Sr
TiO3、PbTiO3、CaTiO3等が用いられる
が、キャパシタ下部電極が白金、パラジウム等の貴金属
を主成分とする場合、そのキャパシタ誘電体膜の主表面
方向に沿った結晶粒径の平均値としては10nmから1
00nmであることが望ましい。このように、キャパシ
タ誘電体多結晶膜の結晶粒径の平均値を10nmから1
00nmとすることにより、誘電体膜中のリーク電流を
低減することができるからである。例えば、BaTiO
3、SrTiO3の場合(図10)は、結晶粒径60nm
以下で所定の効果が得られている。
【0023】また上記第3の半導体装置の構造において
は、キャパシタ誘電体膜が厚さ方向に積み重なる少なく
とも2つの層からなり、これらの層の間であって下部電
極角部或は側面部の近傍に酸化シリコン、窒化シリコン
等の絶縁膜が狹持されている構造をとることも可能であ
る。かかる構造により、電極、誘電体膜間後に密着性を
損なうことなくリーク電流の発生を防止できるからであ
る。
【0024】また上記第3の半導体装置の構造において
は、上記キャパシタ下部電極または上部電極の少なくと
も一方が、白金電極からなる構造であってもよい。
【0025】また上記第3の半導体装置の構造において
は、キャパシタ誘電体膜が、ペロブスカイト構造を有す
る2以上の金属酸化物の固溶体であってもよい。これに
より、容易にキャパシタ電極材料と誘電体材料の格子整
合を図ることができるからである。また、かかるキャパ
シタ下部電極または上部電極の少なくとも一方が2以上
の金属元素の合金であってもよく、またキャパシタ下部
電極上に形成されたキャパシタ誘電体膜が、ペロブスカ
イト結晶構造を有する第一のキャパシタ誘電体膜と、該
第一のキャパシタ誘電体膜上に形成されたペロブスカイ
ト結晶構造を有する第二のキャパシタ誘電体膜からな
り、第一のキャパシタ誘電体膜の格子定数がキャパシタ
下部電極と第二のキャパシタ誘電体膜の中間の格子定数
を有する構造であってもよい。これによっても、容易に
キャパシタ電極材料と誘電体材料の格子整合を図ること
ができるからである。
【0026】また、本発明はキャパシタ下部電極の表面
が粗面化されたの半導体装置の構造でもある。キャパシ
タ下部電極の表面を粗面化することにより、キャパシタ
の実行面積を従来の平坦な表面を有する場合に比べて大
きくすることができる、キャパシタ特性の向上を図るこ
とができるからである。
【0027】また本発明は、キャパシタ下部電極の表面
が粗面化されたの半導体装置の製造方法でもある。
【0028】上記表面が粗面化されたキャパシタ下部電
極は、キャパシタ下部電極表面をエッチングする方法に
より、またはキャパシタ下部電極を加熱処理する方法に
より、更には表面が粗面化された多結晶シリコン膜上に
キャパシタ下部電極を形成する方法により容易に提供す
ることができる。
【0029】また本発明は、キャパシタ下部電極が、半
導体基板上に設けられた層間絶縁膜の上面の一部を溝状
にエッチングすることにより形成された下部電極埋め込
み溝内に設けられている半導体装置の構造でもある。か
かる構造を採用することにより、隣接するセル間に発生
する寄生容量の低減を図ることができるからである。
【0030】上記埋め込み構造は、半導体基板の上部表
面を溝状にエッチングして設ける下部電極埋め込み用溝
を形成する工程と、該開口部内に導電性部材を設ける工
程と、上記層間絶縁膜の表面及び下部電極埋め込み用溝
内にキャパシタ下部電極材料を設ける工程と、該キャパ
シタ下部電極材料の表面部分から厚みを減じる処置を施
すことにより上記下部電極埋め込み用溝内だけにキャパ
シタ電極材料を残余させキャパシタ下部電極を形成する
工程と、該キャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜
及びキャパシタ上部電極を順次形成する工程とを備えた
方法により容易に提供することができる。
【0031】また本発明は、複数のキャパシタ下部電極
の電極側面間に絶縁膜が埋め込まれた半導体装置の構造
を提供するものでもある。このように複数のキャパシタ
下部電極の電極側面間に絶縁膜を埋め込むことによっ
て、隣接するセル間に発生する寄生容量の低減を図るこ
とができるからである。
【0032】上記キャパシタ下部電極の電極側面間に絶
縁膜が埋め込まれた構造は、半導体基板上に複数のキャ
パシタ下部電極を形成する工程と、該キャパシタ下部電
極を覆うように絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜の厚
みを減じる処置を施すことによって前記キャパシタ下部
電極の上部表面を露出させる工程と、露出したキャパシ
タ下部電極及び下部電極間に位置する絶縁膜上にキャパ
シタ誘電体膜及びキャパシタ上部電極を順次形成する工
程とを備えた方法により容易に提供することが可能であ
る。
【0033】また、上記キャパシタ下部電極の電極側面
間に絶縁膜が埋め込まれた構造は、半導体基板上に、上
部に保護膜を有する複数のキャパシタ下部電極を形成す
る工程と、該保護膜及びキャパシタ下部電極を覆うよう
に絶縁膜を形成する工程と、該保護膜によりキャパシタ
下部電極表面を保護しながら該保護膜上の絶縁膜の厚み
を減じる処置を施し該保護膜表面を露出させる工程と、
該保護膜をエッチング除去してキャパシタ下部電極表面
を露出させる工程と、該キャパシタ下部電極及び絶縁膜
上にキャパシタ誘電体膜及びキャパシタ上部電極を順次
形成する工程を備えた方法によっても容易に提供するこ
とができる。特に、かかる方法では工程中電極上面は保
護膜により保護されているため、処理工程中における電
極表面のダメージを低減することが可能となる。
【0034】また、上記キャパシタ下部電極の電極側面
間に絶縁膜が埋め込まれた構造は、半導体基板上に複数
のキャパシタ下部電極を形成する工程と、該キャパシタ
下部電極以外の箇所に選択的に絶縁膜を形成する工程
と、該キャパシタ下部電極及び絶縁膜上にキャパシタ誘
電体膜とキャパシタ上部電極を順次形成する工程を備え
た方法によっても容易に提供することができる。
【0035】更に本発明は、半導体基板上に形成された
複数のキャパシタ誘電体膜の誘電率が、キャパシタ下部
電極の電極間に位置する絶縁膜上とキャパシタ下部電極
上とで異なる構造を提供するものでもある。かかる構造
によっても、キャパシタ間を低誘電率の層間絶縁膜で分
離することにより、キャパシタ間の寄生容量の低減が可
能となる。
【0036】特に本発明は、半導体基板上に形成され、
該半導体基板の種表面に達する開口部を有する層間絶縁
膜と、該開口部を介して半導体基板の主表面と電気的に
接続されたキャパシタ下部電極と、該キャパシタ下部電
極上に形成されたキャパシタ誘電体膜と、該キャパシタ
上部電極を備えた多層構造の半導体装置であって、上記
半導体基板上に設けられたトランジスタのゲート電極上
に、該ゲート電極を保護するとともに層間絶縁膜に上記
開口部を形成する工程において開口部底部の半導体基板
表面の保護膜としても機能する保護絶縁膜が設けられた
トランジスタを有し、該保護絶縁膜の一部または全部が
チタン酸金属塩、酸化タンタル及び酸化チタンのいずれ
かである半導体装置の構造を提供するものである。かか
る開口部底部の半導体基板表面の保護膜としても機能す
る保護絶縁膜を設けることにより、半導体素子製造工程
における上記開口部底部の半導体表面の損傷を防ぎ、損
傷により発生する寄生容量の低減を図ることができる。
【0037】また半導体基板の主表面上に半導体基板上
の層間絶縁膜に開口部を形成する工程において開口部底
部の半導体基板表面の保護膜としても機能する絶縁膜が
設けられ、さらに該絶縁膜上にゲート電極を設けたトラ
ンジスタを有する半導体装置においては、該絶縁膜の一
部または全部がチタン酸金属塩、酸化タンタル及び酸化
チタンのいずれかであることが好ましい。
【0038】多層化された上記半導体装置の構造は、半
導体基板と層間絶縁膜の間に、該基板上に形成されたト
ランジスタのゲート電極の上層又は下層に位置するチタ
ン酸金属塩、酸化タンタル及び酸化チタンのいずれかか
らなる絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜を半導体基板
表面のエッチング保護膜として用いることにより該絶縁
膜上に設けられた層間絶縁膜に開口部を形成する工程
と、該開口部形成後に開口部底部の絶縁膜を除去する工
程と、該開口部を介して半導体基板と電気的に接続した
キャパシタ下部電極を形成する工程と、該キャパシタ下
部電極上にキャパシタ誘電体膜及びキャパシタ上部電極
を順次形成する工程とを備えた方法により容易に提供す
ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて本発明
の実施の形態を説明する。尚、図中同一符号は同一また
は相当部分を示す。
【0040】実施の形態1.図1は、本発明の第1の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。図1
中、P型半導体基板101、フィールド酸化膜102、
トランスファゲートトランジスタ103a、103b、
N型不純物領域106a、106b、チャネル領域12
1、ゲート絶縁膜105、ゲート電極104a、104
b、酸化膜107、埋め込みビット線108、絶縁層1
09、第一の層間絶縁膜110、コンタクトホール11
0a、プラグ111等のキャパシタ下部の構造について
は従来と同様である。また、キャパシタ上部の第二の層
間絶縁膜117、第一のアルミ配線層118、保護膜1
19、アルミニウム配線層120等も従来と同様であ
る。本実施の形態のDRAMにおいては、キャパシタ上
部電極216及びキャパシタ下部電極214を、従来の
白金に代えてハフニウム80atm%とタンタル20a
tm%の合金によって形成した。それぞれの電極膜形成
は、合金ターゲットを用い、アルゴンガス中でスパッタ
リング法により行った。キャパシタ下部電極膜の膜厚
は、好ましくは30〜150nmであり、キャパシタ上
部電極膜の膜厚は、好ましくは40〜200nmであ
る。キャパシタ誘電体膜はBaTiO膜をゾルゲル法
により形成後、400〜700℃の酸素中での熱処理に
より結晶化させた。電極膜とキャパシタ誘電体膜のエッ
チング加工は、反応性イオンエッチング法により行っ
た。本実施の形態においては、キャパシタの電極を従来
の白金に代えてハフニウム80atm%とタンタル20
atm%の合金によって形成したので、反応性イオンエ
ッチングでの加工が容易となった。また、キャパシタ誘
電体膜の結晶化のための熱処理等による酸化膜層等の界
面低誘電率層の生成も認められず、信頼性の高い安定し
たキャパシタ特性を実現できた。
【0041】実施の形態2.図2は、本発明の第2の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0042】本実施の形態においては、キャパシタ上部
電極316及びキャパシタ下部電極314を、従来の白
金に代えてタンタル80atm%とチタン20atm%
の合金によって構成した。それぞれの電極膜形成は、合
金ターゲットを用い、アルゴンガス中でスパッタリング
法により行った。キャパシタ下部電極膜の膜厚は、好ま
しくは300〜1500Åであり、キャパシタ上部電極
膜の膜厚は、好ましくは400〜2000Åである。キ
ャパシタ誘電体膜315はSrTiO膜をCVD法に
より、400〜600℃の酸素雰囲気下で形成した。電
極膜とキャパシタ誘電体膜のエッチング加工は、反応性
イオンエッチング法により行った。本DRAMにおいて
は、キャパシタの電極を従来の白金に代えてタンタル8
0atm%とチタン20atm%の合金によって形成し
たので、反応性イオンエッチングでの加工が容易となっ
た。またキャパシタ誘電体膜の高温生成によりキャパシ
タ下部電極とキャパシタ誘電体膜との界面に、キャパシ
タ下部電極の酸化によると思われる極く薄い反応層の生
成が認められたが、白金を用いた時とキャパシタンスは
同等であり、電極材料の酸化膜等が形成されてもキャパ
シタ誘電率の低化を招かないという本発明の効果が認め
られた。
【0043】実施の形態3.図3は、本発明の第3の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0044】本実施の形態のDRAMにおいては、キャ
パシタ上部電極416及びキャパシタ下部電極414
を、従来の白金に代えてルテニウム80atm%とパラ
ジウム20atm%の合金によって形成した。電極膜形
成は、合金ターゲットを用い、アルゴンガス中でスパッ
タリング法により行った。キャパシタ下部電極膜の膜厚
は、好ましくは30〜150nmであり、またキャパシ
タ上部電極膜の膜厚は、好ましくは40〜200nmで
ある。キャパシタ誘電体膜はBaTiO膜をゾルゲル
法により形成後、400〜700℃の酸素中での熱処理
により結晶化させた。電極膜とキャパシタ誘電体膜のエ
ッチング加工は、反応性イオンエッチング法により行っ
た。本DRAMにおいては、キャパシタの電極を従来の
白金に代えてルテニウム80atm%とパラジウム20
atm%の合金によって形成したので、反応性イオンエ
ッチングでの加工がより容易となった。また、キャパシ
タ誘電体膜の結晶化のための熱処理等による界面低誘電
率層の生成も認められず、信頼性の高い安定したキャパ
シタ特性を実現できた。
【0045】実施の形態4.図4は、本発明の第4の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0046】本DRAMにおいては、キャパシタ上部電
極516及びキャパシタ下部電極514を、従来の白金
に代えてイリジウムによって形成した。それぞれの電極
膜形成は、ターゲットを用い、アルゴンガス中でスパッ
タリング法によって行った。キャパシタ下部電極膜の膜
厚は、好ましくは30〜150nmであり、またキャパ
シタ上部電極膜の膜厚は、好ましくは40〜200nm
である。キャパシタ誘電体膜はSrTiO膜をCVD
法により、400〜600℃の酸素雰囲気下で形成し
た。電極膜とキャパシタ誘電体膜のエッチング加工は、
反応性イオンエッチング法により行った。本DRAMに
おいては、キャパシタの電極を従来の白金に代えてイリ
ジウムによって形成したので、反応性イオンエッチング
での加工が容易となった。またキャパシタ誘電体膜の結
晶化のための熱処理等によりキャパシタ下部電極とキャ
パシタ誘電体膜との界面にキャパシタ下部電極の酸化に
よると思われる極く薄い反応層の生成が認められたが、
白金を用いた時とキャパシタンスは同等であり、電極材
料の酸化膜等が形成されてもキャパシタ誘電率の低化を
招かないという効果が認められた。
【0047】実施の形態5.図5は、本発明の第5の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0048】本実施の形態のDRAMにおいては、キャ
パシタ下部電極614とキャパシタ上部電極616に、
白金中にルテニウム、パラジウム、レニウムのいずれか
を0.5〜5atm%添加したものを用いた。膜形成
は、アルゴンガス中でスパッタリング法によって行っ
た。キャパシタ下部電極膜の膜厚は、望ましくは、30
〜200nmでありまた、キャパシタ上部電極膜の膜厚
は、好ましくは40〜200nmである。キャパシタ誘
電体膜はBaTiO膜をゾルゲル法により形成後、4
00〜700℃の酸素中での熱処理により結晶化させ
た。本DRAMにおいては、キャパシタの電極を従来の
不純物を含有しない白金に代えてルテニウム、パラジウ
ム、レニウム等を含有させたので、リソグラフィ工程で
のキャパシタ下部電極614、層間絶縁膜110間の剥
離による歩留まり低下がなく、信頼性の高い安定したキ
ャパシタ特性を実現できることがわかった。
【0049】実施の形態6.図6は、本発明の第6の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0050】本実施の形態のDRAMにおいて、キャパ
シタ160は従来と同様にキャパシタ下部電極114、
キャパシタ誘電体膜115、キャパシタ上部電極116
から構成されている。また、第一の層間絶縁膜の上部に
は第一の保護膜131が形成されており、キャパシタ下
部電極及びキャパシタ誘電体膜はこの保護膜131を介
して第一の層間絶縁膜と接している。更に、第二の層間
絶縁膜の下部には第二の保護膜132が形成されてお
り、キャパシタ上部電極はこの第二の保護膜132を介
して第二の層間絶縁膜と接している。第一の保護膜13
1及び第二の保護膜132には、プラズマCVD法によ
り形成したシリコン窒化膜を用いている。その膜厚は、
それぞれ30〜100nmが望ましく、本実施の形態で
は50nmとしている。第一の層間絶縁膜及び第二の層
間絶縁膜としては、TEOS(tetraethyl orthosilic
ate)法による酸化シリコン膜を用いている。それぞれ
膜形成後、表面平坦化のために、800〜900℃でリ
フロー処理をした。本DRAMにおいては、上述のよう
に第一の保護膜131及び第二の保護膜132を形成し
たので、層間絶縁膜からキャパシタ誘電体膜への水分の
拡散を抑制することができた。
【0051】実施の形態7.図7は、本発明の第7の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0052】本実施の形態のDRAMにおいては、従来
例と同様にキャパシタ160は、キャパシタ下部電極1
14、キャパシタ誘電体膜115、キャパシタ上部電極
116から構成されている。キャパシタ下部電極とキャ
パシタ上部電極は、スパッタリングによって形成した白
金膜である。キャパシタ誘電体は、BaTiO3膜をC
VD法により形成し、熱処理により結晶性を高めたもの
を用いた。キャパシタ下部電極とキャパシタ誘電体膜の
間には第一の拡散防止膜133が形成されており、キャ
パシタ上部電極とキャパシタ誘電体膜の間には第二の拡
散防止膜134が形成されている。第一の拡散防止膜1
33及び第二の拡散防止膜134としては、酸化チタン
膜を用いている。その膜厚は、それぞれ5〜20nmが
望ましく、本実施の形態では10nmとしている。この
酸化チタン膜は、誘電率が80〜90と高いために、上
記の膜厚程度ではこの膜を狭持したことによるキャパシ
タンスの低下はほとんど認められなかった。また、絶縁
性はこの拡散防止膜の設置によって向上しており、キャ
パシタ誘電体膜中への白金の拡散が減少していることが
二次イオン質量分析法による評価から明らかになった。
【0053】本実施の形態においては、このように第一
の拡散防止膜133及び第二の拡散防止膜134を形成
したので、電極成分元素である白金のキャパシタ誘電体
膜への拡散を抑制することができ、良好なキャパシタ特
性を有する半導体装置を得ることができた。
【0054】実施の形態8.図8は、本発明の第8の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0055】本実施の形態においては、従来例と同様に
キャパシタは、キャパシタ下部電極114、キャパシタ
誘電体膜115、キャパシタ上部電極116から構成さ
れている。キャパシタ下部電極とキャパシタ上部電極
は、スパッタリングによって形成した白金膜である。キ
ャパシタ誘電体は、BaTiO3膜をCVD法により形
成し、熱処理により結晶性を高めたものを用いた。キャ
パシタ下部電極とキャパシタ誘電体膜の間には第一の拡
散防止膜135が形成されており、キャパシタ上部電極
とキャパシタ誘電体膜の間には第二の拡散防止膜136
が形成されている。第一の拡散防止膜135及び第二の
拡散防止膜136としては、窒化チタン膜を用いてい
る。その膜厚は、それぞれ10〜40nmが望ましく、
本実施の形態では10nmとしている。この窒化チタン
膜は、電気伝導性でありこの膜の設置によるキャパシタ
ンスの低下はほとんど認められなかった。また、絶縁性
はこの拡散防止膜の設置によって向上しており、それと
ともにキャパシタ誘電体膜中への白金の拡散が減少して
いることが二次イオン質量分析法による評価から明らか
になった。本実施の形態においては、このように第一の
拡散防止膜135及び第二の拡散防止膜136を形成し
たので、電極成分元素である白金のキャパシタ誘電体膜
への拡散を抑制することができた。
【0056】実施の形態9.図9は、本発明の第9の実
施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0057】本実施の形態においては、キャパシタ下部
電極とキャパシタ上部電極は、スパッタリングによって
形成した白金膜である。キャパシタ誘電体膜としては、
BaTiO3膜を用いたが、BaTiO3膜を反応性スパ
ッタリング法により形成する際に、膜堆積時の基板温度
や圧力等の調整により、主表面方向に沿った結晶粒径を
任意に選択して誘電体膜215を形成することができ
る。図10に、キャパシタ誘電体膜(BaTiO3また
はSrTiO3)の平均結晶粒径と、キャパシタのリー
ク電流の関係を示す。図から明らかなように、BaTi
3の平均結晶粒径を50nmにすることにより、印加
電圧2Vの時に、キャパシタのリーク電流値は、2×1
-8A/cm2となり良好なリーク特性が得られた。本
実施の形態においては、このように多結晶の主表面方向
の粒径を十分に小さくしたキャパシタ誘電体膜215を
用いたので、良好なリーク特性を示すキャパシタを形成
できた。
【0058】実施の形態10.図11は、本発明の第1
0の実施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0059】本実施の形態のDRAMにおいては、キャ
パシタ下部電極114形成の上に第一のキャパシタ誘電
体膜315aを形成し、更にその上部に酸化シリコン膜
137がキャパシタ下部電極の側壁を覆うように形成さ
れている。また、その上部には第二のキャパシタ誘電体
膜315b、キャパシタ上部電極116が順次形成され
ている。第一のキャパシタ誘電体膜315a及び第二の
キャパシタ誘電体膜315bとして、BaTiO3膜を
反応性スパッタリング法により形成した。これらの膜厚
は、それぞれ5nm以上であることが望ましく、本実施
の形態ではそれぞれ30nmとした。酸化シリコン膜
は、プラズマCVD法により300nm程度堆積し、そ
の後異方性エッチングを行うことで、段差部分である下
部電極の側面を覆うように酸化シリコン膜を残余させる
ようにした。このようにして段差部分に酸化シリコン膜
を残余させることで、キャパシタのリーク電流は、かか
るシリコン膜の無い従来構造に比べて、キャパシタのリ
ーク電流値が2桁程度低下し、印加電圧2Vの時、6×
10-8A/cm2が得られた。
【0060】本DRAMにおいては、このように酸化シ
リコン膜137を第一のキャパシタ誘電体膜315aと
第二のキャパシタ誘電体膜315bの間に狭持させ、か
つ、キャパシタ下部電極114の側面に残余させるよう
にしたので、キャパシタ下部電極114側面からのリー
クを低減でき、その結果、良好なリーク特性を示すキャ
パシタを形成できた。
【0061】実施の形態11.図12は、本発明の第1
1の実施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0062】本実施の形態のDRAMにおいては、、キ
ャパシタ下部電極114としてPtを用いた。キャパシ
タ誘電体膜415をBaTiO3とSrTiO3の固溶体
として反応性スパッタリング法により200nm程度の
膜厚を形成した。その上部にはキャパシタ上部電極とし
て、Ptをスパッタ法により形成し、さらに、キャパシ
タ誘電体膜と上部電極を加工した後、従来例と同様に層
間絶縁膜以降の工程を行った。キャパシタ誘電体膜とし
て用いた固溶体(BaTiO31-X(SrTiO3X
量比Xを様々に変えた場合の格子定数の変化を図13に
示す。この結果は既にM.McQuarrieによって
調査されたもの(Landolt-Bornstein, New Series, Gro
upIII, Volume16, Ferroelectrics and Related Substa
nces, Subvolume a:Oxides, Springer-Verlag Berlin・H
eidelberg・New York 1981, p416, Fig.669)とほぼ同様
のものである。
【0063】図13より、X=0.8〜0.9の範囲で
は、固溶体(BaTiO31-X(SrTiO3Xと白金
の格子定数は0.3%以内程度に一致することが分か
る。また、量比Xを様々に変えた場合の薄膜の誘電率の
変化を図14に示す。X=0.8付近の組成比では誘電
率がそれ以外の組成比領域に対して誘電率が高い。これ
は白金と誘電体膜の格子定数のずれが少ないため、界面
低誘電率層の形成を避けることが出来たためであると考
えられる。
【0064】本実施の形態においては、このようにキャ
パシタ誘電体膜415を二種以上のペロブスカイト構造
を有する金属酸化物の固溶体とし、その金属酸化物の量
比を調製することでキャパシタ下部電極またはキャパシ
タ上部電極とキャパシタ誘電体膜の格子整合を取るよう
にしたので、キャパシタ誘電体膜415と電極との界面
における低誘電率層の形成を避けることができ、その結
果、高い誘電率を示すキャパシタ誘電体膜415を安定
して形成できた。
【0065】なお、本実施の形態においては、キャパシ
タ誘電体膜415としてBaTiO3とSrTiO3の固
溶体を用い、その量比の調整によって格子定数を金属電
極に整合させたが、この例に限らず、PbTiO3やC
aTiO3等の数多くのペロブスカイト型結晶構造の酸
化物の中から二つ以上の酸化物を選び、それらの量比を
調整することで格子定数を金属電極に整合させれば、本
実施の形態と同等の効果が得られる。
【0066】実施の形態12.図15は、本発明の第1
2の実施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0067】本実施の形態においては、キャパシタ誘電
体膜115として、SrTiO3を用いた。SrTiO3
は、反応性スパッタリング法により200nm程度の膜
厚を形成した。キャパシタ誘電体膜の上部にはキャパシ
タ上部電極716をスパッタ法により形成し、さらに、
キャパシタ誘電体膜と上部電極を加工した後、従来例と
同様に層間絶縁膜以降の工程を行った。キャパシタ下部
電極膜714およびキャパシタ上部電極膜716には、
Reを微量含有せしめたPtを用いた。Re添加量を
0,5,10,15wt%と変え、Re添加による金属
電極の格子定数とキャパシタ誘電体膜の誘電率の変化を
調べた。Re添加による格子定数の変化を図16に示
す。添加量が増加するに従い、格子定数は単調に減少
し、Reを10wt%添加したとき、SrTiO3と同
等の格子定数3.90Åが得られた。Re添加による誘
電率の変化を図17に示す。Reを10wt%添加した
とき誘電率がそれ以外の添加量に対して高い誘電率が得
られた。これは電極と誘電体膜の格子定数のずれが少な
いため、界面低誘電率層の形成を避けることができたた
めであると考えられる。
【0068】本実施の形態においては、このように電極
膜を合金とし、その量比を調製することでキャパシタ下
部電極またはキャパシタ上部電極とキャパシタ誘電体膜
の格子整合を取るようにしたので、キャパシタ誘電体膜
と電極との界面における低誘電率層の形成を避けること
ができ、その結果高い誘電率を示すキャパシタ誘電体膜
を安定して形成できた。さらに、これによって半導体装
置のソフトエラー率の低減などに寄与することができ
た。尚、本実施の形態においては、電極としてReを添
加したPt膜を用い、その量比の調整によって格子定数
をキャパシタ誘電体膜に整合させたが、この例に限ら
ず、面心立法格子からなる金属に対して、他の金属元素
を添加することでその格子定数をキャパシタ誘電体膜と
整合するように調整すれば、本実施の形態と同等の効果
が得られる。
【0069】実施の形態13.図18は、本発明の第1
3の実施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
【0070】本実施の形態においては、キャパシタ下部
電極114としてPtを用いた。キャパシタ下部電極1
14形成後、第一のキャパシタ誘電体膜515aとし
て、固溶体(BaTiO31-X(SrTiO3Xを反応
性スパッタ法により20nmの膜厚形成した。この時B
aTiO3とSrTiO3のモル比をX=0.4とした。
さらに、その上部に第二のキャパシタ誘電体膜515b
としてBaTiO3を反応性スパッタリング法により2
00nm程度の膜厚を形成した。その上部にはキャパシ
タ上部電極116として、Ptをスパッタ法により形成
し、さらに、キャパシタ誘電体膜515abと上部電極
116を加工した後、従来例と同様に層間絶縁膜以降の
工程を行った。このようにして形成したDRAMにおい
ては、キャパシタ誘電体膜をBaTiO3単層とした場
合に比べて、キャパシタンスの増加が認められた。これ
は、BaTiO3単層の場合には、下部電極であるPt
とキャパシタ誘電体膜であるBaTiO3との間に大き
な格子定数の不一致が存在し、その結果界面に低誘電率
の非晶質層が発生していたのに対し、本実施の形態にお
いてはPtとBaTiO3の間に両材料の中間の格子定
数を有する誘電体膜を介在させたため、上記キャパシタ
誘電体膜と電極との界面における低誘電率層の発生を避
けることができたためであると考えられる。
【0071】尚、本実施の形態においては、キャパシタ
下部電極としてPtを、第一のキャパシタ誘電体膜とし
てBaTiO3とSrTiO3の固溶体を、さらに、第二
のキャパシタ誘電体膜としてBaTiO3を用いたが、
本発明は、SrTiO3やBaTiO3或いはPbTiO
3等のペロブスカイト型酸化物と面心立法型の結晶構造
を有する金属電極の格子不整合に伴う界面低誘電率層の
形成を避ける手法として一般に有効である。
【0072】実施の形態14.図19は、本発明の第1
4の実施の形態にかかるDRAMの部分断面図であり、
図20〜23は、本発明にかかるDRAMの製造工程の
示す部分断面図である。
【0073】本実施の形態では、キャパシタ下部電極8
14として、白金あるいは白金にアルミニウムを1at
m%ドープしたものをスパッタリング法により、キャパ
シタ下部電極の表面が粗面となるように形成した。キャ
パシタ下部電極814の膜厚は、60nmから300n
mが適当であり、ここでは100nmとした。キャパシ
タ誘電体115としては、BaTiO3膜を反応性スパ
ッタリング法により形成したものを用いた。キャパシタ
上部電極116は、スパッタリングによって形成した白
金膜である。以上のように、キャパシタを構成すること
で、従来例に比べてキャパシタの実効面積を増加できる
ので、キャパシタンスの増加を図ることができる。この
ように本実施の形態では下部電極を粗面化することによ
り、キャパシタの実効面積の増加を図ることができ、そ
の結果良好なキャパシタ特性を有する半導体装置を得る
ことができた。
【0074】本実施の形態の製造方法を図20〜23に
よって説明する。図20のように、キャパシタ下部電極
814を形成するために、まず白金あるいは白金にアル
ミニウムを1atm%ドープした薄膜138をスパッタ
リング法により形成した。その膜厚は、後に述べる粗面
化工程での膜減りを見込んで、60nmから300nm
が適当であり、本実施の形態では100nmとした。図
21のように、これらの膜のパターニング後、粗面化の
ために白金を用いたものについては、アルゴン雰囲気で
スパッタエッチを行ない、下部電極814とした。ま
た、白金にアルミニウムをドープしたものについては、
酸素中で熱処理を行なうことで白金の粒界に酸化アルミ
ニウムを偏析させたのち、RIEにより酸化アルミのみ
を選択的にエッチング除去し、粗面化した下部電極81
4とした。図22のように、キャパシタ誘電体115と
してBaTiO3膜を反応性スパッタリング法により形
成した。更に、キャパシタ上部電極116として白金膜
をスパッタリングによって形成した。図23のように、
従来例と同様に、第二の層間絶縁膜、第一のアルミ配線
層、保護膜及び第二のアルミ配線層の形成と加工を順次
行なった。
【0075】以上のような製造方法により、DRAMを
作製することにより、従来例に比べてキャパシタンスを
増加させることができた。その増加量は白金をスパッタ
エッチしたものについては10%、白金−アルミニウム
をRIE処理したものについては20%程度であった。
かかる下部電極表面にはそれぞれ30nm程度の凹凸が
粗面化の処理後認められたことから、前記のキャパシタ
ンスの増加は、キャパシタの実効面積の増加によるもの
であると考えられる。リーク電流等には、従来例との間
で顕著な違いは認められなかった。
【0076】本実施の形態においては、このように下部
電極をエッチングによって粗面化するという簡単な工程
の追加によりキャパシタの実効面積の増加を図ることが
でき、その結果、良好なキャパシタ特性を有する半導体
装置を得ることができた。
【0077】実施の形態15.図24に本発明の第15
の実施の形態を、図25〜図28に本発明にかかるDR
AMの製造工程の部分断面図を示す。
【0078】本実施の形態では、キャパシタ下部電極と
して、チタンと白金を順次形成したものを用いた。下部
電極形成後、酸化雰囲気で加熱処理することによりキャ
パシタ下部電極の表面を粗面となるようにしている。キ
ャパシタ誘電体としては、BaTiO3膜を反応性スパ
ッタリング法により形成したものを用いた。キャパシタ
上部電極は、スパッタリングによって形成した白金膜で
ある。以上のように、キャパシタを構成することで、従
来例に比べてキャパシタの実効面積を増加することがで
きるのでキャパシタンスの増加を図ることができた。本
実施の形態においては、このように下部電極を粗面化
し、キャパシタの実効面積の増加を図ることにより、良
好なキャパシタ特性を有する半導体装置を得ることがで
きた。
【0079】本実施の形態の製造方法を図25〜28に
よって説明する。図25のように、キャパシタ下部電極
914を形成するために、まずチタン薄膜139と白金
薄膜140の積層したものをスパッタリング法によって
形成した。膜厚はチタン層139について10nmから
50nmが適当であり、白金層140については50n
mから200nmが適当である。次に図26のように、
下部電極のパターニング後、酸素中での600℃から9
00℃の加熱処理により、下部電極表面に100nm程
度の凹凸を形成した。次に図27のように、キャパシタ
誘電体115としてBaTiO3膜を反応性スパッタリ
ング法により形成した。更に、キャパシタ上部電極11
6として白金膜をスパッタリングによって形成した。更
に図28のように、従来例と同様に、第二の層間絶縁
膜、第一のアルミ配線層、保護膜及び第二のアルミ配線
層の形成と加工を順次行なった。
【0080】以上のような製造方法により、DRAMを
作製することで、従来に比べてキャパシタンスを増加を
図ることができた。そのキャパシタンスの変化量は、6
00℃から900℃の粗面化処理の熱処理温度の範囲
で、温度につれて10%から30%に増加した。これ
は、下部電極の凹凸の熱処理温度による増加に対応する
結果である。粗面化後の下部電極についてはオージェ電
子分光による評価から白金とチタンがほぼ均一に混ざっ
て一つの層となっていることがわかった。また、X線回
折からチタンは酸化チタンの形で膜中に存在することが
わかった。これらのことから、加熱処理に伴う凹凸の出
現は、チタンと白金の相互拡散とチタンの酸化に由来す
るものであると考えられる。リーク電流等については、
従来例との間で顕著な違いは認められなかった。
【0081】本実施の形態においては、このように下部
電極を熱処理により粗面化するという簡単な工程の追加
により、キャパシタの実効面積の増加を図ることがで
き、その結果、良好なキャパシタ特性を有する半導体装
置を得ることができた。
【0082】実施の形態16.図29に本発明の第16
の実施の形態を、図29〜図33に本発明にかかるDR
AMの製造工程の部分断面図を示す。
【0083】本実施の形態では、キャパシタ下部電極と
して、表面が粗面化した多結晶シリコン、窒化チタン及
び白金を順次形成したものを用いた。キャパシタ誘電体
としては、BaTiO3膜を反応性スパッタリング法に
より形成したものを用いた。キャパシタ上部電極は、ス
パッタリングによって形成した白金膜である。以上のよ
うに、キャパシタを構成することで、従来例に比べてキ
ャパシタの実効面積を増加することができ、キャパシタ
ンスの増加を図ることができた。本実施の形態において
は、下部電極を粗面化し、キャパシタの実効面積の増加
を図ることにより、良好なキャパシタ特性を有する半導
体装置を得ることができた。
【0084】本実施の形態の製造方法を図30〜33に
よって説明する。図30のように、まず、膜厚100n
mから300nmの燐ドープ多結晶シリコン膜141を
CVD法により形成した。このとき、燐ドープ多結晶シ
リコン膜141を580℃程度の基板温度で形成するこ
とで、表面に30nm程度の凹凸を生じるようにした。
次に多結晶シリコン膜141上に更に膜厚20nmから
100nmの窒化チタン142と膜厚30nmから20
0nmの白金膜143をスパッタリング法によって順次
形成し、表面を粗面化した下部電極1014とした。次
に図31のように下部電極1014のパターニング後、
図32に示すようにキャパシタ誘電体115としてBa
TiO3膜を反応性スパッタリング法により形成した。
更に、キャパシタ上部電極116として白金膜をスパッ
タリングによって形成した。次に図33のように、従来
例と同様に、第二の層間絶縁膜、第一のアルミ配線層、
保護膜及び第二のアルミ配線層の形成と加工を順次行な
った。
【0085】以上のような製造方法でDRAMを作製す
ることにより、従来例に比べてキャパシタンスを増加さ
せることができた。そのキャパシタンスの変化量は、6
00℃から900℃の粗面化処理の熱処理温度の範囲
で、温度につれて20%程度増加した。リーク電流等
は、従来例との間で顕著な違いは認められなかった。
【0086】本実施の形態においては、下部電極を粗面
化した多結晶シリコンを含む構造とすることにより、簡
単な工程の追加によりキャパシタの実効面積の増加を図
ることができ、その結果、良好なキャパシタ特性を有す
る半導体装置を得ることができた。
【0087】実施の形態17.図34に本発明の第17
の実施の形態を、図35〜図41に本発明にかかるDR
AMの製造工程の部分断面図を示す。
【0088】図34中、半導体基板101、フィールド
酸化膜102、トランスファーゲート103a、103
b、ソース/ドレイン領域106a、106c、チャネ
ル領域106a、106b、ゲート絶縁膜105、ゲー
ト電極104b、104d、酸化膜107、埋め込みビ
ット線108、絶縁膜109は従来例による構成と同じ
である。本DRAMでは、この酸化膜107、絶縁膜1
09の両方を覆うように、第一の層間絶縁膜110が形
成されている。この層間絶縁膜110には不純物領域1
06b上に位置する部分にコンタクトホール110aが
形成されている。コンタクトホール110aは半導体基
板101と電気的に接触する部分110aaとその上に
構成されているより面積の広い部分110abからな
る。コンタクトホール110aa内には多結晶シリコン
からなるプラグ111が形成されている。コンタクトホ
ール110ab上にはプラグ111からのシリコンの拡
散を防ぐバリアメタル134とバリアメタル134内を
覆うように形成されている白金135からキャパシタ下
部電極114が形成されている。第1の層間絶縁膜11
0およびキャパシタ下部電極114を覆うようにキャパ
シタ誘電体膜115が形成されている。このキャパシタ
誘電体膜115の材質としてはSrTiO3、BaTi
3などの高誘電率材料を挙げることができる。キャパ
シタ誘電体膜115を覆うようにキャパシタ上部電極1
16が形成されている。このキャパシタ上部電極116
の材質としては白金などを挙げることができる。キャパ
シタ上部電極116を覆うように酸化膜などからなる第
2の層間絶縁膜117が形成されている。この第2の層
間絶縁膜117上には、所定の間隔をあけて第1のアル
ミニウム配線層118が形成されている。第1のアルミ
ニウム配線層118を覆うように保護膜119が形成さ
れている。この保護膜119の上に第2のアルミニウム
配線層120が形成されている。
【0089】本実施の形態の製造方法を図35〜図41
に示す。図35中、P型半導体基板101、フィールド
酸化膜102、トランスファーゲート103a、103
b、ソース/ドレイン領域106a、106c、チャネ
ル領域121、ゲート絶縁膜105、ゲート電極104
b、104d、酸化膜107、埋め込みビット線10
8、絶縁膜109、第一の層間絶縁膜110、プラグ1
11は従来と同じ構成である。
【0090】次に図36のように、第一の層間絶縁膜1
10上に所定形状にパターニングされたレジストパター
ン122を形成し、このレジストパターン122をマス
クとして第一の層間絶縁膜110およびプラグ111を
エッチングする。これにより、図37に示すようなキャ
パシタ下部電極埋め込み用溝110acが形成される。
この開口部の深さはこの上部に形成されるキャパシタ下
部電極の種類にもよるが、通常0.05〜0.3μm程
度である。
【0091】次に図38のように、スパッタ法などを用
いて、このキャパシタ下部電極埋め込み用溝110ab
内及び層間絶縁膜110上にチタン層134を形成す
る。このチタンの膜厚は好ましくは、約30〜100n
m程度である。さらにチタン層の上部にスパッタ法など
を用いて、このチタン層を覆うように白金層135を形
成する。この白金層の膜厚は好ましくは、約200〜5
00nm程度である。
【0092】次に図39のように、RIE(Reactive I
on Ecthing)法やCMP(ChemicalMechanical Polishi
ng)法を用いて、チタン層134と白金層135にエッ
チバック処理を施す。このとき、層間絶縁膜110にオ
ーバーエッチ処理を施し、層間絶縁膜110表面にチタ
ン層134の残渣が残らないようにする。
【0093】次に図40のように、第1の層間絶縁膜1
10およびチタン層134及び白金層135からなるキ
ャパシタ下部電極114を覆うようにして、500℃〜
700℃の温度でスパッタ法などを用いてSrTi
3、BaTiO3などの高誘電率材料からなるキャパシ
タ誘電体膜115を形成する。このキャパシタ誘電体膜
の膜厚は、好ましくは、50〜200nmである。この
場合、キャパシタ下部電極金属と第1の層間絶縁膜から
なる下地表面の段差は小さいため、キャパシタ誘電体膜
の成膜方法としては段差被覆性の低い成膜方法を用いる
ことも可能であり、従来例と比較して段差被覆性そのも
のが向上することは言うまでもない。
【0094】次に図41のように、キャパシタ誘電体膜
115を覆うようにキャパシタ上部電極116が形成す
る。このキャパシタ上部電極116の材質としては白金
などを挙げることができる。形成方法はキャパシタ下部
電極114の場合と同様である。キャパシタ上部電極1
16の形成後は、従来と同様の方法で第2の層間絶縁膜
117、第1アルミニウム配線118、保護膜119お
よび第2のアルミニウム配線層20を形成する(図4
2)。これにより、図35に示す本実施の形態のDRA
Mを形成することができる。
【0095】実施の形態18.図42に本発明の第18
の実施の形態を、図43〜図45に本発明にかかるDR
AMの製造工程の部分断面図を示す。
【0096】図42中、半導体基板101、フィールド
酸化膜102、トランスファーゲート103a、103
b、ソース/ドレイン領域106a、106c、チャネ
ル領域121、ゲート絶縁膜105、ゲート電極104
b、104d、酸化膜107、埋め込みビット線10
8、絶縁膜109、プラグ111は従来例による構成と
同じである。
【0097】図42において、本発明ではキャパシタ下
部電極114の間を埋めるように、第一の層間絶縁膜1
10と同材質の層間絶縁膜110cが形成されている。
さらに、上記の層間絶縁膜110cとキャパシタ下部電
極114を覆うように、キャパシタ誘電体膜115が形
成されている。キャパシタ誘電体膜115を覆うよう
に、キャパシタ上部電極116が形成されている。この
キャパシタ上部電極116の材質としては白金などを挙
げることができる。キャパシタ上部電極116を覆うよ
うに酸化膜などからなる第2の層間絶縁膜117が形成
されている。この第2の層間絶縁膜117上には、所定
の間隔をあけて第1のアルミニウム配線層118が形成
されている。第1のアルミニウム配線層118を覆うよ
うに保護膜119が形成されている。この保護膜119
の上に第2のアルミニウム配線層120が形成されてい
る。
【0098】図43〜図45に上記実施の形態のDRA
Mの製造方法を示す。まず図43のように、従来例と同
様の方法で、P型半導体基板101、フィールド酸化膜
102、トランスファーゲート103a、103b、ソ
ース/ドレイン領域106a、106c、チャネル領域
121、ゲート絶縁膜105、ゲート電極104a、1
04b、104d、酸化膜107、埋め込みビット線1
08、絶縁膜109、第一の層間絶縁膜110、プラグ
111、キャパシタ下部電極114をそれぞれ形成す
る。
【0099】次に図44のように、選択CVD法あるい
はスピンコート法などにより第一の層間絶縁膜110上
の表面のみに絶縁膜110cを形成する。この絶縁膜1
10cの膜厚はキャパシタ下部電極層114の種類にも
よるが、通常約30nm〜200nm程度である。
【0100】次に、図45のように、絶縁膜110cお
よびキャパシタ下部電極114を覆うようにして、50
0℃〜700℃の温度でスパッタ法などを用いてSrT
iO3、BaTiO3などの高誘電率材料からなるキャパ
シタ誘電体膜115を形成する。このキャパシタ誘電体
膜の膜厚は、好ましくは、50〜200nmである。こ
の場合、キャパシタ下部電極金属114と絶縁膜110
cからなる下地表面の段差は小さいため、キャパシタ誘
電体膜の成膜方法としては段差被覆性の低い成膜方法を
用いることも可能であり、従来例と比較して段差被覆性
そのものが向上することは言うまでもない。
【0101】キャパシタ誘電体膜115の形成後は、従
来と同様の方法でキャパシタ上部電極116、第2の層
間絶縁膜117、第1アルミニウム配線118、保護膜
119および第2のアルミニウム配線層120を形成す
る。それにより、図42に示されるDRAMが形成され
ることになる。
【0102】実施の形態19.図46は、本発明の第1
9の実施の形態にかかるDRAMの部分断面図である。
図46中、P型半導体基板101、フィールド酸化膜1
02、トランスファゲートトランジスタ103a、10
3b、N型不純物領域106c、106a、チャネル領
域121、ゲート絶縁膜105、ゲート電極104b、
トランスファゲートトランジスタ103b、酸化膜10
7、埋め込みビット線108、絶縁層109、第一の層
間絶縁膜110、コンタクトホール110a、プラグ1
11等のキャパシタ下部の構造については従来と同様で
あり、またキャパシタ上部の第二の層間絶縁膜117、
第一のアルミ配線層118、保護膜119、アルミニウ
ム配線層120等も従来と同様である。
【0103】本DRAMにおいては、第一の層間絶縁膜
110としてSiO2を、キャパシタ下部電極114と
して白金を、またキャパシタ誘電体膜として、BaTi
3を用いた。BaTiO3の膜厚は、反応性スパッタリ
ング法により200nm程度に形成した。キャパシタ誘
電体膜の堆積においては、下地層がSiO2か白金かで
その上に形成される誘電体膜の誘電率が大きく異なる堆
積条件例えば基板温度600℃で誘電体膜を形成した
(図47)。この結果、キャパシタ下部電極114上に
は結晶性の良好で誘電率の高いキャパシタ誘電体膜14
8aが、層間絶縁膜110上には結晶性の乏しく誘電率
の低いキャパシタ誘電体膜148bが形成される。キャ
パシタ誘電体膜148a、148bの上部には白金から
なるキャパシタ上部電極116をスパッタ法により形成
し、その後は従来例と同様に層間絶縁膜以降の工程を行
った。
【0104】実施の形態20.図48に本発明の第20
の実施の形態を、図49〜図52に本発明にかかるDR
AMの製造工程の部分断面図を示す。
【0105】図48は、本実施の形態にかかるDRAM
の部分断面図である。第48図中、従来と同様にP型半
導体基板101の主表面における素子分離領域にはフィ
ールド酸化膜102が、素子形成領域には、トランスフ
ァゲートトランジスタ103が形成されている。トラン
スファゲートトランジスタ103は、そのチャネル領域
121上にゲート絶縁膜105を介して形成されたゲー
ト電極104を有している。更に、ゲート電極104
b、104c、104dを覆う絶縁膜207として、通
常用いられる酸化シリコン膜107に代えてSrTiO
3膜が堆積されている。これより上部の埋め込みビット
線108、絶縁層109、第一の層間絶縁膜110、コ
ンタクトホール110a、プラグ111、キャパシタ下
部電極114、キャパシタ誘電体膜115、キャパシタ
上部電極116、第二の層間絶縁膜117、第一のアル
ミ配線層118、保護膜119、第二のアルミニウム配
線層120等は従来と同様に構成されている。
【0106】図49〜図52に本実施の形態の製造方法
を示す。まず図49のように、従来例と同様に、半導体
基板101の主表面上の素子分離領域に、LOCOS法
を用いてフィールド酸化膜102を形成する。次に、熱
酸化法などを用いて、ゲート絶縁膜105を形成する。
このゲート絶縁膜105上およびフィールド酸化膜10
2上に、選択的にゲート電極(ワード線)104a、1
04b、104dを形成する。このゲート電極104
a、104b、104dをマスクとして用いて、半導体
基板101の主表面に不純物を注入することによって、
不純物領域106c、106a、106bをそれぞれ形
成する。さらに、ゲート電極104a、104b、10
4dを覆うように、CVD等のカバレジに優れた方法で
SrTiO3膜が絶縁膜207として堆積される。この
絶縁層207は、この工程ではパターニングしないで、
後のコンタクトホール開口時のエッチングストッパーと
して用いる。
【0107】次に図50のように、多結晶シリコンを半
導体基板101全面上に形成した後所定形状にパターニ
ングすることによって、不純物領域106aに電気的に
接続される埋め込みビット線108を形成する。この埋
め込みビット線108を覆うように絶縁層109を形成
する。その後、CVD法等を用いて、第一の層間絶縁膜
110を形成する。そして、この第一の層間絶縁膜11
0に平坦化処理を施し、第一の層間絶縁膜110の上面
を平坦化する。
【0108】次に図51のように、第一の層間絶縁膜1
10上に形成したレジストパターンをマスクとして用い
て、第一の層間絶縁膜110に異方性エッチング処理を
施して、コンタクトホール110aを形成する。この
時、SrTiO3からなる絶縁層207は、かかるシリ
コン酸化膜等のRIEに対しては選択性が高いため、殆
どエッチングされず、コンタクトホール110aの底に
は絶縁層207が残余し、コンタクトホール形成時のエ
ッチングダメージからコンタクト部底部の半導体表面を
保護する役目をする。レジストパターンを除去した後、
王水等によりコンタクト底部に残余するSrTiO3
らなる絶縁層207を基板の不純物領域及びシリコン酸
化膜からなる層間絶縁膜などに対して極めて高い選択比
で除去する。このような工程により、コンタクトホール
110aが形成される。
【0109】コンタクトホール110a形成後は、従来
例と同様の工程でDRAMを作製する。即ち、図52の
ように、CVD法等を用いて、コンタクトホール110
aを埋め込みかつ第一の層間絶縁膜110を覆うよう
に、多結晶シリコン層を形成し、かかる多結晶シリコン
層をエッチバックすることにより、コンタクトホール1
10a内にプラグ111を形成する。更に、スパッタリ
ング法などを用いて、プラグ111および第一の層間絶
縁膜110上に、白金層114を形成する。この白金層
114を所定形状にエッチング加工を施しキャパシタ下
部電極114とする。次にスパッタリング法やCVD法
等を用いて、キャパシタ下部電極114を覆うように高
誘電率材料からなるキャパシタ誘電体膜115を形成す
る。このキャパシタ誘電体膜115の材質としては、P
b(Zn,Ti)O3やSrTiO3等が用いられる。次
にキャパシタ誘電体膜115を覆うようにして、白金層
116を形成する。この白金層116を所定形状に加工
することによって、キャパシタ上部電極116が形成さ
れる。CVD法等を用いて、キャパシタ上部電極116
を覆うように第二の層間絶縁膜117を形成する。この
第二の層間絶縁膜117上に、所定間隔をあけて、第一
のアルミ配線層118を形成する。そして、この第一の
アルミ配線層118を覆うように、CVD法等を用い
て、シリコン酸化膜等からなる保護膜119を形成す
る。この保護膜119上に、第二のアルミ配線層120
を形成する。以上の工程を経て、図48に示した構造を
有するDRAMが形成される。
【0110】実施の形態21.図53に本発明の第21
の実施の形態を、図54〜図57に本発明にかかるDR
AMの製造工程の部分断面図を示す。
【0111】図53は本実施の形態にかかるDRAMの
断面図である。図53に示すように、従来例と同様に、
P型半導体基板101の主表面における素子分離領域に
はフィールド酸化膜102が、素子形成領域には、トラ
ンスファゲートトランジスタ103が形成されている。
トランスファゲートトランジスタ103a,103b
は、そのチャネル領域121上にゲート絶縁膜205を
介して形成されたゲート電極104a、104bを有し
ている。ゲート絶縁膜205として酸化シリコン膜とS
rTiO3膜の積層構造が用いられている。ゲート電極
104a、104bを覆うように酸化シリコン膜107
が堆積されている。これより上部の埋め込みビット線1
08、絶縁層109、第一の層間絶縁膜110、コンタ
クトホール110a、プラグ111、キャパシタ下部電
極114、キャパシタ誘電体膜115、キャパシタ上部
電極116、第二の層間絶縁膜117、第一のアルミ配
線層118、保護膜119、第二のアルミニウム配線層
120等は従来と同様に構成されている。
【0112】本実施の形態の製造方法を図54〜57に
示す。図54のように、従来例と同様に、半導体基板1
01の主表面上の素子分離領域に、LOCOS法を用い
てフィールド酸化膜102を形成する。次に、SrTi
3膜を100nm程度スパッタリング法などによって
形成しゲート絶縁膜205とする。このゲート絶縁層2
05は、この工程ではパターニングしないで、実施の形
態20同様、後のコンタクトホール開口時のエッチング
ストッパーとして用いる。このゲート絶縁膜205上お
よびフィールド酸化膜102上に、選択的にゲート電極
(ワード線)104a、104b、104dを形成す
る。このゲート電極104a、104b、104dをマ
スクとして用いて、半導体基板101の主表面に不純物
を注入することによって、不純物領域106c、106
a、106bをそれぞれ形成する。さらに、ゲート電極
104b、104c、104dを覆うように、絶縁膜1
07が堆積される。
【0113】次に図55のように、多結晶シリコンを半
導体基板101全面上に形成した後所定形状にパターニ
ングすることにより、不純物領域106aに電気的に接
続される埋め込みビット線108を形成する。この埋め
込みビット線108を覆うように絶縁層109を形成す
る。その後、CVD法等を用いて、第一の層間絶縁膜1
10を形成する。そして、この第一の層間絶縁膜110
に平坦化処理を施すことによって、第一の層間絶縁膜1
10上面を平坦化する。
【0114】図56のように、第一の層間絶縁膜110
上に形成したレジストマスクを用いて、第一の層間絶縁
膜110に異方性エッチング処理を施す。この時、Sr
TiO3からなる絶縁層205は、かかるシリコン酸化
膜等のRIEに対しては選択性が高いため、殆どエッチ
ングされず、コンタクトホールの底には絶縁層205が
残余し、コンタクトホール形成時のエッチングダメージ
からコンタクト部底部の半導体表面を保護する役目をす
る。その後、王水等によりコンタクト底部のSrTiO
3からなるゲート絶縁層205を基板の不純物領域及び
シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜などに対して極めて
高い選択比で除去する。このような工程により、コンタ
クトホール110aが形成される。
【0115】コンタクトホール形成後は従来例と同様の
工程でDRAMを作製する。即ち、図57のようにCV
D法等を用いて、コンタクトホール110aを埋め込み
かつ第一の層間絶縁膜110を覆うように、多結晶シリ
コン層を形成する。この多結晶シリコン層をエッチバッ
クすることによって、コンタクトホール110a内にプ
ラグ111を形成する。スパッタリング法などを用い
て、プラグ111および第一の層間絶縁膜110上に、
白金層114を形成する。この白金層114を所定形状
にエッチング加工を施しキャパシタ下部電極114とす
る。スパッタリング法やCVD法等を用いて、キャパシ
タ下部電極114を覆うように高誘電率材料からなるキ
ャパシタ誘電体膜115を形成する。このキャパシタ誘
電体膜115の材質としては、Pb(Zn,Ti)O3
やSrTiO3等が用いられる。キャパシタ誘電体膜1
15を覆うようにして、白金層を形成し、この白金層を
所定形状に加工することによって、キャパシタ上部電極
116が形成される。さらにCVD法等を用いて、キャ
パシタ上部電極116を覆うように第二の層間絶縁膜1
17を形成する。この第二の層間絶縁膜117上に、所
定間隔をあけて、第一のアルミ配線層118を形成す
る。そして、この第一のアルミ配線層118を覆うよう
に、CVD法等を用いて、シリコン酸化膜等からなる保
護膜119を形成する。この保護膜119上に、第二の
アルミ配線層120を形成する。以上の工程を経て、図
53に示した構造を有するDRAMが形成される。
【0116】実施の形態22.本実施の形態の、下部電
極、誘電体膜および上部電極からなる薄膜キャパシタを
有する半導体装置の製造法を説明するが、以下では、本
発明の特徴である薄膜キャパシタに関する部分だけ説明
する。図58から図60は、本発明の第22の実施の形
態の薄膜キャパシタの製造における工程を順次示す。半
導体装置において、薄膜キャパシタは、下部電極200
2、高誘電率材料からなる誘電体膜2004、および、
上部電極2005からなる。
【0117】半導体装置の製造における薄膜キャパシタ
の製造方法を説明すると、図58に示すように、ます、
N型シリコン基板2001にホウ素を拡散して、P型領
域2002を設け、次に、表面を絶縁膜2003で覆
う。絶縁膜2003の厚さは、好ましくは50〜500
nmであり、本実施の形態では100nmである。次
に、絶縁膜2003にキャパシタ用の開口部2007と
電極用の開口部2008とを設ける。開口部2007の
寸法は、好ましくは10〜100μm平方であり、本実
施の形態では、10μm平方である。次に、表面に誘電
体膜2004を堆積する。図58は、この段階での断面
を示す。誘電体膜2004の厚さは、好ましくは30〜
300nmであり、本実施の形態では100nmであ
る。誘電体膜2004は誘電率の高い材料であるBaT
iO3等からなる。
【0118】さらに、図59に示すように、誘電体膜2
004に波長が0.3〜1.5nmのX線を照射して、誘
電体膜2004内に欠陥を生成させた。ここでは、電気
特性に本実施の形態の処理が与える影響を知るために、
X線照射量を0,10,100,1000mJ/cm2
と変化させた。
【0119】次に、図60に示すように、誘電体膜20
04と開口部2008の上にそれぞれPt電極200
5、2006を設けた。電極2005、2006の厚さ
は、好ましくは50〜500nmであり、本実施の形態
では100nmである。Pt電極2005を上部電極と
し、P型領域2002を下部電極とし、Pt電極200
6を下部電極引き出し配線としている。これにより、下
部電極2002、誘電体膜2004および上部電極20
05からなる従来と同様の構造を有する薄膜キャパシタ
を形成した。Pt電極2005、2006を形成した後
で、アニールを行った。アニール温度と雰囲気の電気特
性への影響を調べるために、アニール温度を200℃か
ら700℃の範囲で変え、O2、N2、H2及びArのそ
れぞれの雰囲気下で30分のアニールを施した。このよ
うにして作成した試料について、誘電率やリーク特性を
調べた。
【0120】図61は、アニール前の薄膜キャパシタの
誘電率のX線照射量依存性を示し、図62は、O2雰囲
気下で400℃でアニールした後の薄膜キャパシタの誘
電率のX線照射量依存性を示す。X線の照射量が増すに
つれて薄膜キャパシタのアニール前の誘電率は、単調に
減少する。しかし、アニール後は、逆に、X線の照射量
が増すにつれて誘電率はわずかながら増加する傾向を示
す。
【0121】図63は、アニール前の薄膜キャパシタの
リーク特性のX線照射量依存性を示し、図64は、O2
雰囲気下で400℃でアニールした後の薄膜キャパシタ
のリーク特性のX線照射量依存性を示す。X線の照射量
は、0,10,100,1000mJ/cm2と増加し
た。リーク電流密度は、電圧を増加するにつれ、始めに
立ち上がったあとで飽和するが、さらに電圧を増加する
と、急に立ち上がる。この立ち上がり電位に着目する
と、X線照射量が増すにつれて、薄膜キャパシタのアニ
ール前のリーク電流の立ち上がり電位は単調に低下す
る。これと対照的に、アニール後は、X線照射量が増す
につれて、リーク電流の立ち上がり電位は逆に増加する
傾向を示す。いいかえれば、X線照射量が増すにつれ、
リーク電流が減少する。これらの誘電率とリーク特性の
変化は、膜中の欠陥の多寡を反映していると考えられ
る。以上のデータより、結果的に本来膜特性には影響を
与えないような低温のアニールで特性改善を図れること
がわかる。また、照射線量10mJ/cm2未満では特
性改善の効果が小さく、実際の効果を得るためには少な
くとも10mJ/cm2以上の照射量が必要である。
【0122】図65では、X線を100mJ/cm2
射した薄膜キャパシタの異なる雰囲気(Ar、N2
2、O2)下でのアニールによるリーク電流密度値(3
V印加時)の変化をアニール温度(200〜700℃)
をパラメータとして示した。O2とH2の雰囲気では、ア
ニール温度300℃から700℃の範囲で、アニール温
度の増加につれてリーク電流密度値の低減が認められ
る。一方、N2及びArの雰囲気では、アニール温度3
00℃から450℃の範囲で、アニール温度の増加につ
れてリーク電流値の低減が認められるものの、それ以上
の温度では逆にリーク電流が増加する。これらのことか
ら、X線照射後のアニールには、O2やH2を含む雰囲気
下でのアニールが有効で、また、そのアニール温度は3
00℃以上であることが望ましいことがわかる。リーク
特性がアニール雰囲気に影響されるのは、酸素や水素な
どの原子が誘電体膜中に拡散し、誘電体膜の欠陥を補償
する働きのためであると考えられる。
【0123】以上に説明したように、X線照射とその後
のアニールによりリーク電流が減少できた。この効果
は、次のように考えられる。X線を照射することによっ
てBaTiO3等から構成される高誘電率を有する誘電
体膜2004に意図的に準安定な欠陥を導入し、その後
の酸素雰囲気のアニールによって本来誘電体膜2004
が有していた欠陥と準安定な欠陥を対で消滅させるよう
にしたので、従来の単純なアニールによる欠陥修復など
に比べ効率的に膜中欠陥量を低減できるようになった。
さらに説明すると、誘電体膜中の欠陥には、金属イオン
と酸素イオンの対欠損であるショットキー欠陥、及び、
格子位置でのイオン欠損と格子間位置の余分のイオンの
存在からなるフレンケル欠陥等が知られている。適当な
エネルギをこれらの欠陥に与え欠陥を移動させること
で、欠陥の対消滅が期待できる。しかし、欠陥の移動に
は大きな活性化エネルギが必要であるため、通常はこの
処理には高温が必要とされる。本実施の形態では、X線
照射により準安定な欠陥対を意図的に形成する。次に、
比較的低温のアニールにより、これらの準安定な欠陥対
を本来動きにくくそれ自体では消滅しない欠陥付近に導
き対消滅によって除去を図ることができたものである。
こうして、薄膜キャパシタの誘電体膜中のトラップ準位
を比較的低温の処理温度で飛躍的に改善し、これにより
リーク特性を改善する。
【0124】なお、本実施の形態では、波長が0.3〜
1.5nm程度のX線を照射するが、前記の準安定な欠
陥対の生成は、他の高エネルギ線、例えば他の波長のX
線、或いは、γ線、紫外線、又は、陽電子線の照射を用
いてもよい。また、本実施の形態では、Pt電極200
7、2008の形成の前に、誘電体膜2004にX線を
照射してアニールした。しかし、本発明の主旨は誘電体
膜2004に高エネルギ線を照射して準安定な欠陥対を
意図的に形成し、アニールによってそれらを本来膜中に
存在した欠陥と共に対消滅させることにあるのであり、
X線の照射やアニールを誘電体膜2004形成後の各工
程のいずれの間に入れても構わない。さらに、誘電体膜
2004やPt電極2005、2006等の加工のため
のレジストパターン形成時の露光をX線を用いて行うこ
とで、誘電体膜2004に対するX線の照射を兼ねても
よい。
【0125】本実施の形態では、誘電体膜としてBaT
iO3、下部電極としてシリコン基板のP型領域、上部
電極としてPt電極をそれぞれ用いたが、これらの各材
料を他の材料に置き換えても、本発明の効果を得ること
ができる。たとえば、誘電体膜としてSrTiO3、P
bTiO3またはそれらの固溶体を用いてもよい。ま
た、下部電極や上部電極としてSi、Pt、TiN、I
rO2またはRuO2等を用いてもよい。
【0126】本実施の形態においては、誘電体膜に高エ
ネルギ線が照射され、高エネルギ線の照射後にアニール
を施すようにしたので、半導体装置における薄膜キャパ
シタの特性を改善し安定化できるようになった。好まし
くは、誘電体膜に照射する高エネルギ線を照射量10m
J/cm2以上のX線とする、あるいは、アニールを酸
素、水素のいずれか1種以上を主たる要素として含む雰
囲気下で、300℃以上の温度で行うようにする。これ
により、上述の効果をより高めることができた。
【0127】実施の形態23.図66は、本発明の第2
3の実施の形態の薄膜キャパシタを有する半導体装置の
構造を示す。N型シリコン基板2001にホウ素を拡散
して、P型領域2002を設け、その表面を絶縁膜20
03で覆う。さらに、絶縁膜2003に開口部200
7、2008を設け、次に、開口部2008の上に誘電
体膜2004を堆積する。さらに、誘電体膜2004と
開口部2007の上にそれぞれPt電極2005、20
06を設け、Pt電極2005を上部電極、P型領域2
002を下部電極とし、Pt電極2006を下部電極引
き出し配線としている。ここまでは、第22の実施の形
態における図60の薄膜キャパシタの構造とほぼ同様で
あり、下部電極2002、絶縁膜2003、誘電体膜2
004、上部電極2005および開口部2008の寸法
は、第22の実施の形態と同じである。次に、Pt電極
2005、2006の上部には、第1の層間膜200
9、X線吸収体薄膜2010及び第2の層間膜2011
を順次形成する。第1層間膜2009の膜厚は、好まし
くは200〜500nmであり、本実施の形態では30
0nmである。X線吸収体薄膜2010の膜厚は、後で
説明する。また、X線吸収体薄膜2010は、X線を吸
収して誘電体膜2004を保護するため、誘電体膜20
04の上方に、誘電体膜2004の全体を覆うように設
けられる。第2層間膜2011の膜厚は、好ましくは2
00〜500nmであり、本実施の形態では300nm
である。さらに、電極配線のために第1層間膜200
9、第2層間膜2011を貫通するホール2012が加
工形成され、第2の層間膜2011の上部に形成された
2つのAl配線2013が、それぞれ上部電極2005
及び下部電極引き出し配線2006とホール2012を
介して電気的に接続される。Al配線2013の膜厚
は、好ましくは300nm〜1μmであり、本実施の形
態では500nmである。Al配線2013は、他の薄
膜キャパシタや同一基板上に形成されるトランジスタな
どと接続することで、薄膜キャパシタを半導体素子中の
1素子として機能させるようになっている。
【0128】本薄膜キャパシタ構造を形成するための各
薄膜の加工は、X線露光によるレジストパターンを用い
て行った。露光に用いたX線は0.5nmを中心波長と
するシンクロトロン放射光であり、少なくとも30mJ
/cm2程度以上の照射量が1回当たりの露光に必要で
あった。X線吸収体薄膜2010の形成の前に、X線露
光後に誘電体膜2004中に生じた欠陥を修復するため
に400℃のアニールを施している。
【0129】X線吸収体薄膜2010としては、タンタ
ル、オスミウム、イリジウム、白金、タングステン、ニ
ッケル、銅、モリブデンまたは銀のいずれかをスパッタ
法によって形成したものを用いた。X線吸収体薄膜20
10の膜厚は、薄膜を通るX線の減衰のため、X線吸収
体薄膜2010を構成する物質の吸収係数と膜厚との積
が1以上であるようにする。さらに具体的に説明する
と、タンタル、オスミウム、イリジウムまたは白金の照
射に用いたX線の波長に対する吸光係数は4〜5×10
-5nm-1であり、これらの膜がX線吸収体として機能す
るためには膜厚が200nm以上であることが望まし
く、一方、加工上の困難を避けるために600nm以下
であることが望ましい。本実施の形態では250nmと
した。タングステン、ニッケル及び銅については、吸光
係数は2〜3×10-3nm-1であり、同様の理由で25
0nm以上、600nm以下の膜厚が望ましく、本実施
の形態では300nmとした。モリブデン及び銀につい
ては、吸光係数は1〜2×10-3nm-1であり、同様の
理由で500nm以上、600nm以下の膜厚が望まし
く、本実施の形態では500nmとした。このように、
薄膜キャパシタを形成した結果、Al配線2013の露
光後を含めX線吸収体薄膜の形成以降についてはアニー
ルを施していないが、X線露光に起因するリーク特性の
劣化は認められなかった。
【0130】実施の形態24.図67は、本発明の第2
4の実施の形態の薄膜キャパシタの構造を示す。N型シ
リコン基板2001にホウ素を拡散して、P型領域20
02を設け、次に、その表面を絶縁膜2003で覆う。
さらに、絶縁膜2003に開口部2007、2008を
設け、開口部2008に誘電体膜2004を堆積する。
次に、誘電体膜2004と開口部2007の上にそれぞ
れPt電極2005、2006を設け、Pt電極200
5を上部電極とし、P型領域2002を下部電極とし、
Pt電極2006を下部電極引き出し配線とする。ここ
までは、第22の実施の形態における図60の薄膜キャ
パシタの構造とほぼ同様である。Pt電極2005、2
006の上部には、第1の層間膜2009とX線吸収体
酸化物薄膜2014及び第2の層間膜2011が順次形
成される。X線吸収体酸化物薄膜2014は、タンタ
ル、オスミウム、イリジウム、タングステン、ニッケ
ル、銅またはモリブデンのいずれかをスパッタ法によっ
て形成したものを酸素雰囲気中で高温で酸化することで
形成した。さらに、第1の層間膜2009、X線吸収体
酸化物薄膜2014及び第2の層間膜2011が設けら
れる。ここで、X線吸収体酸化物薄膜2014は、X線
を吸収して誘電体膜2004を保護するため、誘電体膜
2004の上方に、誘電体膜2004の全体を覆うよう
に設けられる。次に、第1の層間膜2009及び第2の
層間膜2011を貫通する2つのホール2012が加工
形成され、2つのAl配線が、第2の層間膜2011の
上部に形成される。2つのAl配線2013は、それぞ
れ、上部電極2005及び下部電極引き出し配線200
6とホール2012を介して電気的に接続されている。
Al配線2013は他の薄膜キャパシタや同一基板上に
形成されるトランジスタなどと接続することで薄膜キャ
パシタを半導体素子中の1素子として機能するようにな
っている。下部電極2002、絶縁膜2003、誘電体
膜2004、上部電極2005、開口部2008、第1
層間膜2009、第2層間膜2011およびAl配線2
013の寸法は、第22の実施の形態および第23の実
施の形態と同じである。また、X線吸収体酸化物薄膜2
014の膜厚は、後で説明する。
【0131】本薄膜キャパシタ構造を形成するための各
薄膜の加工は、X線露光によるレジストパターンを用い
て行った。露光に用いたX線は0.5nmを中心波長と
するシンクロトロン放射光であり、少なくとも30mJ
/cm2程度以上の照射量が1回当たりの露光に必要で
あった。X線吸収体酸化物薄膜2014の形成の以前に
ついては、X線露光後に誘電体膜2004中に生じた欠
陥を修復するために400℃のアニールを施している。
【0132】X線吸収体酸化物薄膜2014の膜厚は、
薄膜を通るX線を減衰するため、X線吸収体酸化物薄膜
2014を構成する物質の吸収係数と膜厚との積が1以
上であるようにする。X線吸収体酸化物薄膜2014に
タンタル、オスミウム及びイリジウムの酸化物を用いた
場合は、酸化処理前の金属薄膜の膜厚が200nm以
上、600nm以下であることが望ましく、本実施の形
態では250nmとした。タングステン、ニッケル及び
銅の酸化物を用いた場合は、酸化処理前の金属薄膜の膜
厚が250nm以上、600nm以下であることが望ま
しく、本実施の形態では300nmとした。モリブデン
の酸化物を用いた場合は、酸化処理前の金属薄膜の膜厚
が500nm以上、600nm以下の膜厚が望ましく、
本実施の形態では500nmとした。このように、薄膜
キャパシタを形成した結果、Al配線2013の露光後
を含めX線吸収体酸化物薄膜2014の形成以降につい
てはアニールを施していないが、X線露光に起因するリ
ーク特性の劣化は認められなかった。
【0133】実施の形態23及び実施の形態24の効果
は次のとおりである。誘電体膜2004中の欠陥生成、
特にAl配線2013の露光時等に発生する、高温アニ
ールによって低減を図ることが出来ない欠陥の生成を抑
制するために、誘電体膜2004の上方にX線吸収体薄
膜2010やX線吸収体酸化物薄膜2014を設け、誘
電体膜2004中に入射するX線量を低減させるように
したので、X線露光による誘電体膜2004中の欠陥生
成を抑制でき、安定な特性を有する薄膜キャパシタを形
成できた。本実施の形態では、誘電体膜としてBaTi
3、下部電極としてシリコン基板のP型領域、上部電
極としてPt電極をそれぞれ用いたが、これらの各材料
を他の材料に置き換えても、本発明の効果を得ることが
できる。たとえば、誘電体膜としてSrTiO3、Pb
TiO3またはそれらの固溶体を用いてもよく、下部電
極や上部電極としてSi、Pt、TiN、IrO2また
はRuO2等を用いてもよい。
【0134】実施の形態25.図68は、本発明の第2
5の実施の形態の薄膜キャパシタの構造を示す。図68
を参照して、N型シリコン基板2001にホウ素を拡散
して、P型領域2002を設け、表面を絶縁膜2003
で覆う。さらに、絶縁膜2003に開口部2008を設
け、誘電体膜2004を堆積し、電極2005’、20
06’を設け、電極2005’を上部電極、P型領域2
002を下部電極とし、電極2006’を下部電極引き
出し配線としている。なお、図示しないが、さらに、図
66に示す薄膜キャパシタと同様に、さらに、層間膜2
009および2つのAl配線2013が設けられるが、
説明を省略する。また、下部電極2002、絶縁膜20
03、誘電体膜2004、上部電極2005’、開口部
2008、層間膜2009およびAl配線2013の寸
法は、第22の実施の形態および第23の実施の形態と
同様である。
【0135】本薄膜キャパシタ構造を形成するための各
薄膜の加工は、X線露光によるレジストパターンを用い
て行った。露光に用いたX線は0.5nmを中心波長とす
るシンクロトロン放射光であり、少なくとも30mJ/
cm2程度以上の照射量が1回当たりの露光に必要であ
った。電極2005’、2006’としては、露光に用
いたX線の波長に対する吸光係数の大きいイリジウム、
タンタル及び白金を用いた。電極2005’、200
6’の膜厚は、X線を効率的に吸収しかつ加工上の障害
とならないように設定する必要がある。望ましい膜厚
は、200nm以上、600nm以下であり、本実施の
形態では250nmとした。このように、薄膜キャパシ
タを形成した結果、X線露光に起因する特性の劣化は認
められなかった。
【0136】実施の形態25の効果は次の通りである。
X線露光による誘電体膜2004中の欠陥生成を抑制す
るために、電極2005’、2006’としてX線の波
長に対する吸光係数の大きいイリジウム、タンタルまた
は白金を用い、その膜厚を200nm以上、600nm
以下とし、誘電体膜2004中に入射するX線量を低減
させるようにしたので、X線露光による誘電体膜200
4中の欠陥生成を抑制でき、安定な特性を有する薄膜キ
ャパシタを形成できた。
【0137】本実施の形態では、誘電体膜としてBaT
iO3、下部電極としてシリコン基板のP型領域、上部
電極としてPt電極をそれぞれ用いたが、これらの各材
料を他の材料に置き換えても、本発明の効果を得ること
ができる。たとえば、誘電体膜としてSrTiO3、P
bTiO3またはそれらの固溶体を用いてもよく、下部
電極や上部電極としてSi、Pt、TiN、IrO2
たはRuO2等を用いてもよい。
【0138】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
半導体装置の製造法によれば、誘電体膜に高エネルギ線
を照射し、高エネルギ線の照射後に比較的低温(>30
0℃)でアニールを施すようにしたので、電極材料の誘
電体膜中への拡散を防止しながら薄膜キャパシタの容量
を増加できるとともに、X線露光による誘電体膜中の欠
陥生成を抑制でき、半導体装置における薄膜キャパシタ
のリーク特性を改善し安定化できるようになった。した
がって、X線露光による微細なパターン形成によっても
特性の劣化しない薄膜キャパシタを含む集積回路及びそ
の製造方法を提供できる。好ましくは、誘電体膜に照射
する高エネルギ線を照射量10mJ/cm2以上のX線
とすること、あるいは、アニールを酸素、水素のいずれ
か1種以上を主たる要素として含む雰囲気下で、300
℃以上の温度で行うようにすることにより、上述の効果
をより高めることができる。
【0139】また、X線吸収体薄膜を薄膜キャパシタの
上方に設けるので、誘電体膜中に入射するX線量を低減
できる。これにより、X線露光による誘電体膜中の欠陥
生成を抑制でき、安定な特性を有する薄膜キャパシタを
形成できる。好ましくは、X線吸収体薄膜を構成する物
質の吸光係数とX線吸収体薄膜の膜厚との積が1以上で
あるので、X線吸収体薄膜を透過するX線を減衰し、誘
電体膜へのX線量を低減できる。
【0140】また、キャパシタの上部電極を、X線を吸
収する材料(たとえばX線の波長に対する吸光係数の大
きいイリジウム、タンタルまたは白金を用い、その膜厚
を200nm以上、600nm以下とする)から構成し
たので、誘電体膜中に入射するX線量を低減でき、X線
露光による誘電体膜中の欠陥生成を抑制でき、安定な特
性を有する薄膜キャパシタを有する半導体装置を形成す
ることができる。
【0141】また本発明では、一般に電極材料として用
いられる白金電極に代えてキャパシタ下部電極または上
部電極の少なくとも一方を、その酸化物あるいは窒化物
が20以上の比誘電率を有する絶縁物である金属元素を
一種以上主たる構成元素として含む金属電極、またはそ
の酸化物あるいは窒化物が電気伝導性である金属元素を
一種以上主たる構成元素として含む金属電極により形成
することにより、電極の加工性を向上できるとともに、
電極を通過した誘電体膜中へのシリコン等の拡散が防止
でき、またたとえ電極が誘電体層との界面において酸化
等された場合においても、該酸化膜が誘電体または導電
体であるため、酸化膜形成によるキャパシタ誘電率の低
下を防止することできる。
【0142】また、本発明によれば、半導体装置におい
て、キャパシタ下部電極または上部電極の少なくとも一
方が面心立方構造を有する金属または金属化合物を含
み、該金属または金属化合物の格子定数と該キャパシタ
電極に接置されたキャパシタ誘電体膜の格子定数のずれ
を2%以内にすることにり、かかる格子不整合に起因し
て界面に形成されていた低誘電体膜の形成を避けること
ができ、キャパシタの低誘電率化を防止できる。
【0143】また本発明では、キャパシタ下部電極また
は上部電極の少なくとも一方を、白金を主成分とし、パ
ラジウム、ルテニウム及びレニウムの中の少なくとも一
種以上の元素を微量添加して構成することにより、特に
キャパシタがシリコン酸化膜と直接接する電極構造にお
いて、キャパシタ電極とシリコン酸化膜との密着性を向
上させ、電極膜の剥離を防止し、信頼性の向上を図るこ
とができる。
【0144】またキャパシタ下部電極または上部電極の
少なくとも一方の誘電体膜と接する面と反対側の面に、
金属の酸化物あるいは窒化物からなる保護膜を形成する
ことにより、水分のキャパシタ誘電体膜への拡散を抑制
することができ、良好なキャパシタ特性を有する半導体
装置を得ることができる。
【0145】またキャパシタ下部電極または上部電極の
少なくとも一方と誘電体膜との間に、金属酸化物あるい
は金属窒化物からなる拡散防止膜を形成することによ
り、誘電体中への金属材料の拡散を防止でき、良好なキ
ャパシタ特性を得ることができる。 特に拡散防止膜
は、膜厚が20nm以下であること、20以上の比誘電
率を有する絶縁物であることが好ましい。
【0146】またキャパシタ下部電極をその主表面方向
に沿った該多結晶の結晶粒径の平均値が10nmから1
00nmである白金、パラジウム等の貴金属を主成分と
する多結晶膜から構成することにより、リーク電流を防
止し、キャパシタ特性の向上を図ることができる。
【0147】さらにキャパシタ誘電体膜を厚さ方向に積
み重なる少なくとも2つの層から構成し、これらの層の
間であって下部電極角部或は側面部の近傍に酸化シリコ
ン、窒化シリコン等の絶縁膜が狹持されていることによ
っても、リーク電流の防止によるキャパシタ特性の向上
を図ることができる。
【0148】また本発明によれば、キャパシタ下部電極
または上部電極の少なくとも一方が白金電極である半導
体装置において、キャパシタ誘電体膜をペロブスカイト
構造を有する2以上の金属酸化物の固溶体で構成するこ
とにより、電極を2以上の金属元素の合金で構成するこ
とにより、またキャパシタ下部電極上に形成されたキャ
パシタ誘電体膜が、第一及び第二のキャパシタ誘電体膜
からなり該第一のキャパシタ誘電体膜の格子定数がキャ
パシタ下部電極と第二のキャパシタ誘電体膜の中間の格
子定数を有するようにすることにより、電極と誘電体膜
間の格子不整合を防止し、低誘電率膜の形成によるキャ
パシタ特性の劣化を防止できるとともに、半導体装置の
ソフトエラー率の低減が可能となる。
【0149】更に本発明によれば、キャパシタ下部電極
の表面を粗面化することにより、キャパシタの実効面積
を増加させ、キャパシタ特性の向上を図ることができ
る。
【0150】かかるキャパシタ下部電極表面の粗面化に
は、該キャパシタ下部電極表面をエッチングすることに
より粗面化する方法、加熱処理することにより粗面化す
る方法、またはキャパシタ下部電極を表面を粗面化した
多結晶シリコン膜上に形成して粗面化する方法が有効で
ある。
【0151】更に、本発明によれば上記のように、従来
層間絶縁膜の上部表面に形成されていたセルキャパシタ
の下部電極を層間絶縁膜の中に埋め込むことにより、セ
ルキャパシタを低誘電率の層間絶縁膜で分離し、セル間
の寄生容量を低減し、安定した読み出し動作を有する半
導体装置を作製できる。
【0152】上記キャパシタ構造は、層間絶縁膜の表面
に設けた下部電極埋め込み用溝内にキャパシタ下部電極
材料を設け、該キャパシタ下部電極材料を表面部分から
厚みを減じる処置を施し上記溝内だけにキャパシタ電極
材料を残余させキャパシタ下部電極を形成し、更にその
上にキャパシタ誘電体膜及びキャパシタ上部電極を順次
形成する方法により提供することができる。
【0153】また層間絶縁膜上に設けられた複数のキャ
パシタ下部電極の電極側面間に絶縁膜を形成し、セルキ
ャパシタ間を分離することにより、セル間の寄生容量を
低減でき、安定した読み出し動作を有する半導体装置を
得ることができる。
【0154】かかるキャパシタ構造は、キャパシタ下部
電極を覆うように絶縁膜を形成した後に該絶縁膜の厚み
を減じる処置を施すことによりキャパシタ下部電極の上
部表面を露出させ、その上にキャパシタ誘電体膜及びキ
ャパシタ上部電極を順次形成する方法により提供するこ
とができる。
【0155】上記絶縁膜の厚みを減じる処置において
は、下部電極上に保護膜を形成した後、該保護膜により
キャパシタ下部電極表面を保護しながら絶縁膜の厚みを
減じる処置を施すことにより、電極表面のエッチングダ
メージにより発生する寄生容量の低減を図ることができ
る。
【0156】また上記キャパシタ構造は、キャパシタ下
部電極以外の箇所に選択的に絶縁膜を形成する方法によ
っても提供することができる。
【0157】またキャパシタ下部電極およびキャパシタ
下部電極の電極側面間に位置する絶縁膜の上部にキャパ
シタ誘電体膜を形成した構造において絶縁膜上とキャパ
シタ下部電極上とで誘電率が異なる条件で該誘電体膜を
形成することにより、キャパシタを低誘電率の層間絶縁
膜で分離し、セル間の寄生容量を低減し、安定した読み
出し動作を有する半導体装置を作製することができる。
【0158】また本発明によれば、半導体基板上に形成
され、該半導体基板の主表面に達する開口部を有する層
間絶縁膜と、該開口部を介して半導体基板の主表面と電
気的に接続されたキャパシタ下部電極と、該キャパシタ
下部電極上に形成されたキャパシタ誘電体膜と、該キャ
パシタ誘電体膜上に形成された上部電極を備えた半導体
装置において、上記層間絶縁膜の間に、該基板上に形成
されたトランジスタのゲート電極の上層又は下層に位置
するチタン酸金属塩、酸化タンタル及び酸化チタンのい
ずれかからなる絶縁膜を形成し、該絶縁膜を半導体基板
表面のエッチング保護膜として用いながら該絶縁膜上に
設けられた層間絶縁膜に上記開口部を形成することによ
り、開口部エッチング時の半導体表面のエッチングダメ
ージを無くし、寄生容量の発生を防止し、安定した読み
出し動作を有する半導体装置を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく第1の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図2】 本発明に基づく第2の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図3】 本発明に基づく第3の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図4】 本発明に基づく第4の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図5】 本発明に基づく第5の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図6】 本発明に基づく第6の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図7】 本発明に基づく第7の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図8】 本発明に基づく第8の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図9】 本発明に基づく第9の実施の形態によるDR
AMの部分断面図である。
【図10】 本発明に基づく第9の実施の形態における
誘電体のグレインの大きさとリーク電流の大きさの相関
を示す図である。
【図11】 本発明に基づく第10の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図12】 本発明に基づく第11の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図13】 本発明に基づく第11の実施の形態におけ
る固溶体(BaTiO3X(SrTiO31-Xのモル比
Xに対する格子定数の変化を示す図である。
【図14】 本発明に基づく第11の実施の形態におけ
る固溶体(BaTiO3X(SrTiO31-Xのモル比
Xに対する誘電率の変化を示す図である。
【図15】 本発明に基づく第12の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図16】 本発明に基づく第12の実施の形態におけ
るRe添加によるPtの格子定数の変化を示す図であ
る。
【図17】 本発明に基づく第12の実施の形態におけ
るPt−Re電極上のSrTiO3膜の誘電率に対する
Re添加の影響を示す図である。
【図18】 本発明に基づく第13の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図19】 本発明に基づく第14の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図20】 本発明に基づく第14の実施の形態による
DRAMの製造工程の第1工程の部分断面図である。
【図21】 本発明に基づく第14の実施の形態による
DRAMの製造工程の第2工程の部分断面図である。
【図22】 本発明に基づく第14の実施の形態による
DRAMの製造工程の第3工程の部分断面図である。
【図23】 本発明に基づく第14の実施の形態による
DRAMの製造工程の第4工程の部分断面図である。
【図24】 本発明に基づく第15の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図25】 本発明に基づく第15の実施の形態による
DRAMの製造工程の第1工程の部分断面図である。
【図26】 本発明に基づく第15の実施の形態による
DRAMの製造工程の第2工程の部分断面図である。
【図27】 本発明に基づく第15の実施の形態による
DRAMの製造工程の第3工程の部分断面図である。
【図28】 本発明に基づく第15の実施の形態による
DRAMの製造工程の第4工程の部分断面図である。
【図29】 本発明に基づく第16の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図30】 本発明に基づく第16の実施の形態による
DRAMの製造工程の第1工程の部分断面図である。
【図31】 本発明に基づく第16の実施の形態による
DRAMの製造工程の第2工程の部分断面図である。
【図32】 本発明に基づく第16の実施の形態による
DRAMの製造工程の第3工程の部分断面図である。
【図33】 本発明に基づく第16の実施の形態による
DRAMの製造工程の第4工程の部分断面図である。
【図34】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図35】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの製造工程の第1工程の部分断面図である。
【図36】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの製造工程の第2工程の部分断面図である。
【図37】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの製造工程の第3工程の部分断面図である。
【図38】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの製造工程の第4工程の部分断面図である。
【図39】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの製造工程の第5工程の部分断面図である。
【図40】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの製造工程の第6工程の部分断面図である。
【図41】 本発明に基づく第17の実施の形態による
DRAMの製造工程の第7工程の部分断面図である。こ
の発明に基づく第17の実施の形態におけるDRAMを
示す部分断面図である。
【図42】 本発明に基づく第18の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図43】 本発明に基づく第18の実施の形態による
DRAMの製造工程の第1工程の部分断面図である。
【図44】 本発明に基づく第18の実施の形態による
DRAMの製造工程の第2工程の部分断面図である。
【図45】 本発明に基づく第18の実施の形態による
DRAMの製造工程の第3工程の部分断面図である。
【図46】 本発明発明に基づく第19の実施の形態に
よるDRAMの部分断面図である。
【図47】 本発明に基づく第19の実施の形態におけ
るBaTiO3の誘電率の下地層と基板温度に対する依
存性を示す図である。
【図48】 本発明に基づく第20の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図49】 本発明に基づく第20の実施の形態による
DRAMの製造工程の第1工程の部分断面図である。
【図50】 本発明に基づく第20の実施の形態による
DRAMの製造工程の第2工程の部分断面図である。
【図51】 本発明に基づく第20の実施の形態による
DRAMの製造工程の第3工程の部分断面図である。
【図52】 本発明に基づく第20の実施の形態による
DRAMの製造工程の第4工程の部分断面図である。
【図53】 本発明に基づく第21の実施の形態による
DRAMの部分断面図である。
【図54】 本発明に基づく第21の実施の形態による
DRAMの製造工程の第1工程の部分断面図である。
【図55】 本発明に基づく第21の実施の形態による
DRAMの製造工程の第2工程の部分断面図である。
【図56】 本発明に基づく第21の実施の形態による
DRAMの製造工程の第3工程の部分断面図である。
【図57】 本発明に基づく第21の実施の形態による
DRAMの製造工程の第4工程の部分断面図である。
【図58】 本発明に基づく第22の実施の形態による
薄膜キャパシタの製造方法の第1工程を示す部分断面図
である。
【図59】 本発明に基づく第22の実施の形態による
薄膜キャパシタの製造方法の第2工程を示す部分断面図
である。
【図60】 本発明の第22の実施の形態による薄膜キ
ャパシタの製造方法の第3工程を示す部分断面図であ
る。
【図61】 本発明の第22の実施の形態による薄膜キ
ャパシタのアニール前の誘電率のX線照射量依存性を示
すグラフである。
【図62】 本発明の第22の実施の形態による薄膜キ
ャパシタのO2雰囲気下で400℃でアニールした後の
誘電率のX線照射量依存性を示すグラフである。
【図63】 本発明の第22の実施の形態による薄膜キ
ャパシタのアニール前のリーク特性のX線照射量依存性
を示すグラフである。
【図64】 本発明の第22の実施の形態による薄膜キ
ャパシタのO2雰囲気下で400℃でアニールした後の
リーク特性のX線照射量依存性を示すグラフである。
【図65】 本発明の第22の実施の形態による薄膜キ
ャパシタの種々の雰囲気下でのアニール後のリーク電流
値のアニール温度を示すグラフである。
【図66】 本発明の第23の実施の形態による薄膜キ
ャパシタの部分断面図である。
【図67】 本発明の第24の実施の形態による薄膜キ
ャパシタの部分断面図である。
【図68】 本発明の第25の実施の形態による薄膜キ
ャパシタの部分断面図である。
【図69】 従来のDRAM構造の部分断面図である。
【図70】 従来のキャパシタ電極の下部のプラグ上に
シリコンバリア層を有するDRAMの部分断面図であ
る。
【符号の説明】
101 半導体基板、102 フィールド酸化膜、10
3a,103b トランスファーゲートトランジスタ、
104a、104b ゲート電極、105 ゲート絶縁
膜、106b、106c 不純物領域、107 酸化
膜、108 埋め込みビット線、109 絶縁層、11
0 第一の層間絶縁膜、110a コンタクトホール、
111 プラグ、117 第二の層間絶縁膜、118
第一のアルミ配線層、119 保護膜、120 アルミ
ニウム配線層、121 チャネル領域、214 ハフニ
ウムとタンタルを含むキャパシタ下部電極、216 ハ
フニウムとタンタルを含むキャパシタ上部電極。
フロントページの続き (72)発明者 蒔田 哲郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 三上 登 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成されたキャパシタ下
    部電極と、該キャパシタ下部電極の上に形成され高エネ
    ルギ照射された高誘電率材料からなる誘電体膜と、該誘
    電体膜の上に形成されたキャパシタ上部電極とを備えた
    薄膜キャパシタを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に形成されたキャパシタ下
    部電極と、該キャパシタ下部電極の上に形成された高誘
    電率材料からなる誘電体膜と、該誘電体膜の上に形成さ
    れたキャパシタ上部電極と、該キャパシタ上部電極の上
    方に形成されたX線吸収体薄膜とを備えた薄膜キャパシ
    タを有することを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に形成されたキャパシタ下
    部電極と、該キャパシタ下部電極の上に形成された高誘
    電率材料からなる誘電体膜と、該誘電体膜の上に形成さ
    れたキャパシタ上部電極からなる薄膜キャパシタを備え
    た半導体装置において、 上記キャパシタ下部電極またはキャパシタ上部電極の少
    なくとも一方が、その酸化物あるいは窒化物が20以上
    の比誘電率を有する絶縁物である金属元素またはその酸
    化物あるいは窒化物が電気伝導性である金属元素を一種
    以上、主たる構成元素として含む金属電極であることを
    特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に形成されたキャパシタ下
    部電極と、該キャパシタ下部電極の上に形成されたペロ
    ブスカイト構造を持つ単結晶または多結晶からなる誘電
    体膜と、該誘電体膜上に形成されたキャパシタ上部電極
    からなる薄膜キャパシタを備えた半導体装置において、 上記キャパシタ下部電極またはキャパシタ上部電極の少
    なくとも一方が面心立方構造を有する金属または金属化
    合物を含み、該金属または金属化合物の格子定数と該キ
    ャパシタ電極に接置されたキャパシタ誘電体膜の格子定
    数のずれが2%以内であることを特徴とする半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 半導体基板上にキャパシタ下部電極を形
    成する工程と、該キャパシタ下部電極上に誘電体膜及び
    キャパシタ上部電極を順次形成する工程とを備えた半導
    体装置の製造方法において、 更に、誘電体膜を形成した後に該誘電体膜に高エネルギ
    線を照射する工程と、上記高エネルギ線の照射後にアニ
    ールを施す工程とを含むことを特徴とする請求項1に記
    載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記高エネルギ線がX線であり、その照
    射量が10mJ/cm2以上であることを特徴とする請
    求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記アニールが、酸素、水素のいずれか
    1種以上を主たる要素として含む雰囲気下で、300℃
    以上の温度で行われることを特徴とする請求項5または
    6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記X線吸収体薄膜を構成する物質の吸
    光係数とX線吸収体薄膜の膜厚との積が1以上であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に形成されたキャパシタ下
    部電極と、該キャパシタ下部電極の上に形成された誘電
    体膜と、該誘電体膜上に形成されたキャパシタ上部電極
    からなる薄膜キャパシタを備えた半導体装置において、 上記上部電極が少なくともイリジウム、タンタル及び白
    金のいずれか1つを主たる構成元素として含み、かつ、
    その膜厚が200nm以上、600nm以下であること
    を特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 半導体基板上に形成されたキャパシタ
    下部電極と、該キャパシタ下部電極の上に形成された誘
    電体膜と、該誘電体膜上に形成されたキャパシタ上部電
    極からなる薄膜キャパシタを備えた半導体装置におい
    て、 該キャパシタ下部電極またはキャパシタ上部電極の少な
    くとも一方が、白金を主成分とし、パラジウム、ルテニ
    ウム及びレニウムの中の少なくとも一種以上の元素が微
    量添加されることにより構成されることを特徴とする半
    導体装置。
  11. 【請求項11】 上記キャパシタ下部電極またはキャパ
    シタ上部電極の少なくとも一方の誘電体膜と接する面と
    反対側の面に、金属の酸化物あるいは窒化物からなる保
    護膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1つに記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 上記キャパシタ下部電極またはキャパ
    シタ上部電極の少なくとも一方と誘電体膜との間に、金
    属酸化物あるいは金属窒化物からなる拡散防止膜が形成
    されており、該拡散防止膜の膜厚が20nm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の
    半導体装置。
  13. 【請求項13】 上記拡散防止膜が、20以上の比誘電
    率を有する絶縁物であることを特徴とする請求項12に
    記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 上記拡散防止膜が、電気伝導性を有す
    ることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 上記キャパシタ誘電体膜が多結晶膜か
    らなり、その主表面方向に沿った該多結晶の結晶粒径の
    平均値が10nmから100nmであることを特徴とす
    る請求項1、2または4のいずれか1つに記載の半導体
    装置。
  16. 【請求項16】 上記誘電体膜が厚さ方向に積み重なる
    少なくとも2つの層からなり、これらの層の間であって
    下部電極角部或は側面部の近傍に酸化シリコン、窒化シ
    リコン等の絶縁膜が狹持されていることを特徴とする請
    求項1、2または4のいずれか1つに記載の半導体装
    置。
  17. 【請求項17】 上記キャパシタ下部電極またはキャパ
    シタ上部電極の少なくとも一方が白金電極であることを
    特徴とする請求項1、2または4のいずれか1つに記載
    の半導体装置。
  18. 【請求項18】 上記誘電体膜が、ペロブスカイト構造
    を有する2以上の金属酸化物の固溶体であることを特徴
    とする請求項1、2または4のいずれか1つに記載の半
    導体装置。
  19. 【請求項19】 上記キャパシタ下部電極またはキャパ
    シタ上部電極の少なくとも一方が、2以上の金属元素の
    合金であることを特徴とする請求項1、2または4のい
    ずれか1つに記載の半導体装置。
  20. 【請求項20】 上記キャパシタ下部電極上に形成され
    た誘電体膜が、ペロブスカイト結晶構造を有する第一の
    キャパシタ誘電体膜と、該第一のキャパシタ誘電体膜上
    に形成されたペロブスカイト結晶構造を有する第二のキ
    ャパシタ誘電体膜からなり、第一のキャパシタ誘電体膜
    の格子定数がキャパシタ下部電極と第二のキャパシタ誘
    電体膜の中間の格子定数を有することを特徴とする請求
    項1、2または4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  21. 【請求項21】 上記キャパシタ下部電極の表面が粗面
    化されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1つに記載の半導体装置。
  22. 【請求項22】 半導体基板上にキャパシタ下部電極を
    形成する工程と、該キャパシタ下部電極表面を粗面化す
    る工程と、該キャパシタ下部電極上に誘電体膜及びキャ
    パシタ上部電極を順次形成する工程とを備えた請求項1
    〜4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記キャパシタ下部電極表面を粗面化
    する工程が、エッチング工程であることを特徴とする請
    求項22に記載の半導体装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 上記キャパシタ下部電極表面を粗面化
    する工程が、該キャパシタ下部電極を加熱処理すること
    により電極表面を粗面化する工程であることを特徴とす
    る請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 上記キャパシタ下部電極表面を粗面化
    する工程が、表面を粗面化した多結晶シリコン膜上にキ
    ャパシタ下部電極を形成する工程であることを特徴とす
    る請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 上記キャパシタ下部電極が、半導体基
    板の上面の一部を溝状にエッチングすることにより形成
    された下部電極埋め込み溝内に設けられることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  27. 【請求項27】 半導体基板の上部表面を溝状にエッチ
    ングし、下部電極埋め込み用溝を形成する工程と、該下
    部電極埋め込み用溝内にキャパシタ下部電極材料を設け
    る工程と、該キャパシタ下部電極材料の表面部分から厚
    みを減じる処置を施すことにより上記下部電極埋め込み
    用溝内だけにキャパシタ電極材料を残余させキャパシタ
    下部電極を形成する工程と、該キャパシタ下部電極上に
    キャパシタ誘電体膜及びキャパシタ上部電極を順次形成
    する工程とを備えた請求項26に記載の半導体装置の製
    造方法。
  28. 【請求項28】 上記キャパシタ下部電極の電極側面間
    に絶縁膜が埋め込まれていることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  29. 【請求項29】 半導体基板上に複数のキャパシタ下部
    電極を形成する工程と、該キャパシタ下部電極を覆うよ
    うに絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜の厚みを減じる
    処置を施すことによって前記キャパシタ下部電極の上部
    表面を露出させる工程と、露出したキャパシタ下部電極
    及び下部電極間に位置する絶縁膜上にキャパシタ誘電体
    膜及びキャパシタ上部電極を順次形成する工程とを備え
    た請求項28に記載の半導体装置の製造方法。
  30. 【請求項30】 半導体基板上にその上部に保護膜を有
    する複数のキャパシタ下部電極を形成する工程と、該保
    護膜及びキャパシタ下部電極を覆うように絶縁膜を形成
    する工程と、該保護膜によりキャパシタ下部電極表面を
    保護しながら該保護膜上の絶縁膜の厚みを減じる処置を
    施し該保護膜表面を露出させる工程と、該保護膜をエッ
    チング除去してキャパシタ下部電極表面を露出させる工
    程と、該キャパシタ下部電極及び絶縁膜上にキャパシタ
    誘電体膜及びキャパシタ上部電極を順次形成する工程を
    備えた請求項28に記載の半導体装置の製造方法。
  31. 【請求項31】 半導体基板上に複数のキャパシタ下部
    電極を形成する工程と、該キャパシタ下部電極表面以外
    の箇所に選択的に絶縁膜を形成する工程と、該キャパシ
    タ下部電極及び絶縁膜上にキャパシタ誘電体膜とキャパ
    シタ上部電極を順次形成する工程を備えた請求項28に
    記載の半導体装置の製造方法。
  32. 【請求項32】 上記キャパシタ下部電極およびキャパ
    シタ下部電極の電極側面間に位置する絶縁膜の上部に形
    成されたキャパシタ誘電体膜の誘電率が、絶縁膜上とキ
    ャパシタ下部電極上とで異なることを特徴とする請求項
    28に記載の半導体装置。
  33. 【請求項33】 半導体基板上に設けられたトランジス
    タのゲート電極上に、該ゲート電極を保護するとともに
    層間絶縁膜に開口部を形成する工程において開口部底部
    の半導体基板表面の保護膜としても機能する保護絶縁膜
    が設けられたトランジスタを有する半導体装置におい
    て、 該保護絶縁膜の一部または全部がチタン酸金属塩、酸化
    タンタル及び酸化チタンのいずれかであることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  34. 【請求項34】 半導体基板の主表面上に半導体基板上
    の層間絶縁膜に開口部を形成する工程において開口部底
    部の半導体基板表面の保護膜としても機能する絶縁膜が
    設けられ、さらに該絶縁膜上にゲート電極を設けたトラ
    ンジスタを有する上記半導体装置において、 該絶縁膜の一部または全部がチタン酸金属塩、酸化タン
    タル及び酸化チタンのいずれかであることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  35. 【請求項35】 半導体基板と層間絶縁膜の間に、該基
    板上に形成されたトランジスタのゲート電極の上層又は
    下層に位置するチタン酸金属塩、酸化タンタル及び酸化
    チタンのいずれかからなる絶縁膜を形成する工程と、該
    絶縁膜を半導体基板表面のエッチング保護膜として用い
    ることにより該絶縁膜上に設けられた層間絶縁膜に開口
    部を形成する工程と、該開口部形成後に開口部底部の絶
    縁膜を除去する工程と、該開口部を介して半導体基板と
    電気的に接続したキャパシタ下部電極を形成する工程
    と、該キャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜及び
    キャパシタ上部電極を順次形成する工程とを備えた請求
    項33または34に記載の半導体装置の製造方法。
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