JP2002329787A - 可変容量コンデンサおよび製造方法 - Google Patents
可変容量コンデンサおよび製造方法Info
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Abstract
く、その結果、損失が非常に少ない誘電体層を有する可
変コンデンサ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 支持基板1上に下部電極層2、外部制御
電圧を印加することにより誘電率が変化する誘電体層
3、上部電極層4を順次被着してなる可変容量コンデン
サにおいて、前記誘電体層3が、少なくともBa、Sr、Ti
を含有するペロブスカイト型酸化物結晶粒子からなり、
その結晶粒子が(111)面に配向している。また、こ
の誘電体層3の形成するにあたり、配向制御された下部
誘電体層3a上に上部誘電体層3bを形成する可変容量
コンデンサの製造方法である。
Description
り電圧(以下、外部制御電圧という)を印加して、誘電
体層の誘電率を変化させることにより、静電容量の制御
を行なう可変コンデンサに関し、特に高い誘電率の変化
率を有すると共に、高周波動作においても誘電損失が小
さい誘電体層を具備する可変コンデンサ及びその製造方
法に関するものである。
ードに逆バイアスを印加することにより容量を変化させ
るバラクタダイオードが用いられてきた。ダイオードは
PN接合に順方向にバイアスをかけた時に電流が流れる
ことを利用して整流回路などに用いられる。上述のPN
接合面には電子もホールも存在しない空乏層と呼ばれる
領域が存在しており、ダイオードに逆バイアスをかける
と電子とホールは共にPN接合面から遠ざかる方向に引
張られるために空乏層が厚くなり、空乏層の厚さは逆バ
イアスの大きさに依存して変化する。この空乏層は誘電
体と考えることができるため、ダイオードに逆バイアス
をかけた場合は、逆バイアスの大きさに依存して誘電体
の厚みが変化し、その結果として容量が変化するコンデ
ンサとして利用することができる。
ンサとして利用するために規格化されているものであ
る。バラクタダイオードは容量可変コンデンサとして通
信機器に用いられているが、近年は携帯通信端末の需要
増加のために通信に用いられる周波数帯域の高周波化が
進められていることに加えて、端末の低電圧化が進めら
れている。バラクタダイオードでは高周波では損失が大
きくなり、また低電圧では空乏層が薄くなり、リーク電
流が大きくなり、原理的にコンデンサとして機能しなく
なるため、高周波回路への対応(高周波動作対応)が困
難である。
デンサとして使用可能な素子を構成するために(BaxSr
1-x)TiO3(以下BSTと略する)を始めとする誘電体材料
が提案されている(例えば、特開平11−3839号公
報参照)。このような誘電体材料を誘電体層とする可変
容量コンデンサの容量の変化率は誘電体層に加えられる
電界強度の関数となるので、低電圧で容量を変化させる
可変容量コンデンサに用いる誘電体層の厚みは通常数μ
m程度以下である必要がある。そのような誘電体層を作
製するためにはスパッタ法、ゾルゲル法、CVD法等の方
法が用いられる。誘電体層を用いた可変容量コンデンサ
を安価に多量に安定に作製するためにはスパッタ法を用
いることが有効であると考えられる。スパッタ法を用い
て誘電体層を作製するためには、ターゲットとして目的
とする誘電体と同一の組成のセラミックスを用いるのが
一般的である。この様なセラミックスのターゲットを用
いたスパッタではRFスパッタ装置を用い、スパッタ雰囲
気としてArガスに加えてO2ガスを混合したものを用いる
のが一般的である。通常、金属薄膜の成膜ではArガスの
みによる雰囲気でスパッタが行なわれるが、セラミック
スでは成膜時に酸素の脱離が起こり、その結果として、
作製した誘電体層の酸素濃度が定比組成より少なくなっ
てしまい、多量の酸素の格子欠陥を生じてしまう。この
様な酸素の格子欠陥の生成を抑えるために、スパッタ時
の雰囲気にO2ガスが導入される。実際にはO2ガス導入に
よるスパッタ雰囲気の変更だけでは、酸素の格子欠陥の
生成は抑制しきれておらず、酸素の格子欠陥を更に減ら
すためにスパッタ後にスパッタ時の基板温度よりも高い
温度で長時間の熱処理が行なわれている(例えば、特開
平9−31645号公報参照)。
化を抑制するために、スパッタ後の熱処理に加えて、誘
電体層にMn等を添加する方法も報告されている(例え
ば、W.Chang, et al., Mat. Res. Soc. Symp. Proc. Vo
l.541, (1999) 699参照)。
酸素の格子欠陥のによる誘電損失の劣化または酸素の格
子欠陥の生成自体を抑制する方法は、スパッタ後に長時
間の熱処理を必要とするものであり、生産性を向上させ
て可変容量コンデンサを作製する方法としては効率が悪
く、安価に作製できないという問題があった。
たものであり、その目的は、酸素の格子欠陥が少ない誘
電体層を有する可変コンデンサを提供することである。
とせず、短時間に且つ安価に酸素の格子欠陥が少ない誘
電体層を有する可変コンデンサの製造方法を提供するこ
とである。
下部電極層、電圧印加により誘電率が変化する誘電体
層、上部電極層を順次被着してなる可変容量コンデンサ
において、前記誘電体層が、少なくともBa、Sr、Tiを含
有するペロブスカイト型酸化物結晶粒子からなり、その
結晶粒子が(111)面に配向している可変容量コンデ
ンサである。
ト型酸化物が、(BaxSr1-x)TiO3におけるxの範囲が
0.4から0.6である。
であるとともに、前記誘電体層を構成する誘電体結晶粒
子が膜厚方向に長い柱状晶であり、その結晶粒子の膜面
方向の平均粒径が0.5μm以下である。
に配向しており、しかも、Pt、Auまたはそれらの固溶体
からなる。
は、支持基板上に、(111)面に配向したPt、Auまた
はそれらの固溶体からなる下部電極層を形成し、次に、
全誘電体層の厚みの1/2以下の厚みの下部誘電体層を
形成し、熱処理により(111)面に配向させ、次に、
前記下部誘電体層上に上部誘電体層を形成し、その後、
上部電極層を被着形成するものである。
ッタ後の熱処理による酸素の格子欠陥の抑制は、膜厚が
十分薄ければ短時間で済むことを見いだしたものであ
る。また、この薄い酸素の格子欠陥を抑制した層を下部
誘電体層とし、結晶構造が膜厚方向に柱状に成長する。
このようにすれば、下部電極層上に直接誘電体層を成膜
する場合よりも酸素の格子欠陥が少なく誘電損失が抑制
された誘電体層が得られる。さらに、具体的には、誘電
体層を形成する基板上に下部電極層をPt、Auまたはそれ
らの固溶体としスパッタで形成することにより、面芯立
方格子であるこれらの金属は(111)面に配向する。
この状態で、この上に形成したBSTの下部誘電体層も
(111)面に配向させることができる。
記誘電体層の膜厚が1μm以下であり、前記誘電体層
が、少なくともBa、Sr、Tiを含有するペロブスカイト型
酸化物結晶粒子からなり、その結晶粒子が(111)面
に配向している。また、誘電体層を構成する誘電体結晶
粒子が膜厚方向に長い柱状晶であり、該結晶粒子の膜面
方向の平均粒径が0.5μm以下である。このような誘
電体層は、基板上に、下部電極層として、(111)面
に配向したPt、Auまたはそれらの固溶体からなってい
る。
体層を有する可変コンデンサを提供することができ、し
かも、長時間の熱処理を必要とせず、短時間に且つ安価
に酸素の格子欠陥が少ない誘電体層を有する可変コンデ
ンサの製造方法を製造することができる。
サを図面に基づいて詳説する。
示すもので、図2は、要部部分の平面図である。
22は下部電極層(図1では単に符号2を付す)であ
り、23は下部端子電極層であり、31、32は誘電体
層(図1では、単に符号3を付す)であり、41、42
は上部電極層(図1では、単に符号4を付す)であり、
5は保護層であり、6、7は外部端子である。尚、容量
発生領域とは、図2に示すように、誘電体層31を下部
電極層21と上部電極層31とで挟持している対向部
分、誘電体層32を下部電極層22と上部電極層32と
で挟持している対向部分である。図では、2つ容量発生
領域a、bの2つの容量発生領域を有する。
基板、サファイアなどの単結晶基板などであり、その表
面に下部電極層21、22及び下部端子電極層23が形
成されている。特に、容量発生領域a、bを構成する下部
電極層21、22は、(111)面に配向したPt、Auま
たはそれらの固溶体からなる。また、基板11と下部電
極層21、22との間にTiやTiO2などの密着層を介在さ
せても構わない。下部電極層21、22及び下部端子電
極層23は、その膜厚は1μm以上であり、下部電極層2
1、22による誘電損失を軽減するためには3μm以上で
あることが望ましい。例えば、下部電極層はPtの(11
1)面が優先的に配向するように、支持基板1としてサ
ファイアR単結晶基板を用い、その表面に150℃から
600℃でptから下部電極層21、22をスパッタ法に
て形成する。この下部電極層21、22上には誘電体層
31、32が形成されている。
Tiを含有するペロブスカイト型酸化物結晶粒子からな
り、該結晶粒子が(111)面に配向して形成される。
この誘電体層31、32に外部制御電圧を印加すること
により、誘電体層31、32自身の誘電率を可変制御す
ることができる。尚、この誘電体層31、32を構成す
るペロブスカイト型酸化物において(BaxSr1-x)TiO3に
おけるxの範囲が0.4から0.6である。ここでxの
範囲が0.4以下ではSrTi3の影響が大きくなり上述の
外部制御電圧を印加した時の誘電率の変化率が小さくな
る。また、0.6以上ではBaTiO3の影響が大きくなり温
度特性が劣化するからである。
下が好ましく、誘電体層31、32を構成する誘電体結
晶粒子の膜面方向の平均粒径は0.5μm以下となって
いる。
したのは、1μmよりも大きくなると、薄膜を形成する
ためのスパッタに要する時間が長くなり、また、可変容
量コンデンサを形成した場合、容量を変化させるための
印加電圧が大きくなるからである。
層3aと上部誘電体層3bの積層構造となっている。下
部誘電体層3aは、誘電体層31、32自身の配向方向
を決定するための層であり、上部誘電体層3bは、下部
誘電体層3aの配向に追随して形成される誘電体層であ
る。尚、下部誘電体層3aの厚みは、誘電体層31、3
2全体の1/2以下、例えは、0.5μm以下の厚みと
なっている。上部誘電体層3bの厚みはその残部の厚み
となる。
体結晶粒子の膜面方向の平均粒径は0.5μm以下とな
っている。
均粒径を0.5μm以下としたのは、誘電体層31、3
2の誘電率は粒径に依存して増加することに加えて、同
じ材料では損失は誘電率に比例して大きくなるからであ
り、粒径が大きくなると誘電率が大きくなり、結果とし
て損失が大きくなるからである。
下のようにして作製される。スパッタのターゲットとし
て少なくともBa、Sr、Tiを含有するペロブスカイト型酸
化物結晶粒子からなる焼結体を用いる。スパッタ装置は
絶縁性である酸化物の焼結体をスパッタするためRFスパ
ッタを用いる。先ず下部誘電体層3aを形成する。下部
誘電体層3aは誘電体層31、32と同一組成のターゲ
ットを用いて作製し、下部誘電体層3aの厚みは誘電体
層全体の1/2以下とする。スパッタを行なうためにタ
ーゲットと基板1をスパッタ装置のチャンバー内に設置
し、真空引き後、基板背面のヒーターにより支持基板1
を加熱する。スパッタ中に基板に堆積した下部誘電体層
3aとなる誘電体膜の酸素の脱離を防止するため、スパ
ッタ雰囲気としてアルゴンと酸素の混合ガスを用いた反
応性スパッタ法を用いる。スパッタ終了後、チャンバー
から支持基板1を取り出し、大気炉で700℃〜100
0℃で数分から1時間程度の熱処理を行なう。ここで下
部誘電体層3aの厚さを全体の1/2以下としたのは、
これ以上厚いと長時間の熱処理を必要とするからであ
り、熱処理時間の短縮のためには下部誘電体層3aの厚
さは、全体の誘電体層31、32の1/10程度以下が
望ましい。
2が(111)に配向したPt、Auまたはそれらの合金で
あるため、上述の熱処理された下部誘電体層3aの配向
は、(111)配向となる。
膜厚の誘電体層31、32を得るため、同一条件で再度
スパッタを行なう。このように上部誘電体層3bは、上
述のように(111)面が配向した下部誘電体層3a上に
形成されるため、この配向に追随して上部電体層3bも、
熱処理することなく(111)配向した誘電体層3bと
なる。即ち、下部誘電体層3a、上部誘電体層3bとからな
る誘電体層31、32は、全体として、(111)面が
配向した誘電体層となる。
板1にわたり、上部電極層41、42及び上部端子電極
層43が形成されている。
43は、Pt、Auまたはそれらの固溶体からなる。また、
基板11と上部電極層41、42及び上部電極層43との
間にTiやTiO2などの密着層を介在させても構わない。
尚、上部電極層41、42の膜厚は1μm以上であり、さ
らに導体損失を軽減するためには3μm以上であることが
望ましい。
上部端子電極43の一部を露出するように形成されてい
る。保護膜としては、SiO2,SiN,BCB(ベン
ゾシクロブテン)、ポリイミドなどが好適である。この
保護膜5は、外部からの機械的な衝撃からの保護の他、
湿度による劣化、薬品の汚染、酸化等を防止する役割を
持っている。
属バンプなどが例示できる。具体的には、下部端子電極
層23、上部端子電極層24が露出する部分には、例え
ば半田ボールを形成したり、また、金属ワイヤーのファ
ーストボンディングを行い、所定長さで切断することに
より、金などのバンプを形成しても構わない。尚、外部
端子6、7として半田ボールを形成するためには、下部
端子電極層23や上部端子電極層43の露出部分に半田
食われを防止するNiやCrの薄膜を形成しても構わな
い。尚、半田付けを実装時のみで行なうことを前提とし
た場合、上述の半田食われを防止するNiやCrの薄膜
を外部端子としても構わない。
ンサは、複数、例えば2つの容量発生領域a、bとから
構成されている。即ち、容量発生領域aは、下部電極2
1、誘電体層31、上部電極層41とが順次積層した部
分で構成され、容量発生領域bは、下部電極22、誘電
体層32、上部電極層42とが順次積層した部分で構成
されている。そして、容量発生領域aと容量発生領域b
とが互いに並列的接続されている。即ち、下部電極層2
1、22から延びる下部端子電極層23は互いに共通化
されている。また、上部電極層41、42から延びる上
部端子電極層43は互いに共通化されている。従って、
外部端子6、7に端子電極からは、2つの容量発生領域
a、bの容量の並列された合成容量を得ることができ
る。そして、誘電体層31、32の誘電体材料に所定電
位の外部制御電圧を印加することにより、その誘電体層
31、32の誘電率を可変制御できる。即ち、上述の外
部端子6、7に供給した外部制御電圧により、容量発生
領域a、bの誘電体層31、32の誘電率が変化する。
そして、容量発生領域が分割されて、単一の容量発生領
域の面積が小さくなっている。即ち、外部制御電圧の印
加した時、容量発生領域a、bにかかる電位が、その領
域内での分布が小さくなり、上部電極層41、42で発
生する電圧降下を小さくでき、誘電体層31、32に安
定した均一の電位の外部制御電圧を印加することができ
る。このような動作は、上述したように、誘電体層3
1、32が酸素の格子欠陥が少ない誘電体層であるため
である。
部電極層としてPtを、基板温度600℃でスパッタ法に
より形成した。その上に(BaxSr1-x)TiO3(xは0.4か
ら0.6)からなるターゲットを用いてBSTの下部誘電
体層3aを形成した。基板温度は600℃、成膜時間は
4分で、スパッタ装置から取り出し後、大気中で900
℃60分の熱処理を行なった。さらにその上に同一条件
で40分のスパッタを行ないBSTの上部誘電体層3bを
形成した。最後に上部電極41、42としてAu電極層を
形成しコンデンサを形成した。尚、上述の下部電極層の
形成時に、同時に下部端子電極層23を、上部電極層の
形成時に上部端子電極層43を形成した。そして、この
ような可変容量コンデンサをX線回折により、Ptからな
る下部電極層21、22および下部誘電体層3a、上部
誘電体層3bとからなる誘電体層31、32の配向を調
べた。
誘電体層31、32の膜厚を測定し、また、ペロブスカ
イト粒子の膜面方向の平均粒径を測定した。誘電特性の
測定はインピーダンスアナライザを用いて行なった。損
失は100MHzでの値を表1に示した。誘電率の変化率
は10V印加時の値を測定した。
ない、即ち、一連の工程で誘電体層を形成したものであ
る(試料番号4、5)。そして、さらに、この一連の工
程で誘電体層全体に長時間(900℃、600分)の熱
処理を行なった(試料番号5)。
の試料で(111)面に配向していた。
体層は熱処理を行なったものは(111)面に配向して
いたが、試料番号4のように、熱処理を行なわないBST
の誘電体層は(110)面に配向していた。
間熱処理を行なったもの(試料番号5)では0.5μm
以上になっていたが、熱処理を行なわなかったものと短
時間の熱処理を行なったもの(試料番号1〜4)では
0.5μm以下になっていた。短時間の熱処理により下
部誘電体層3aを形成した試料(試料番号1〜3)では損失
は1%以下であった。長時間の熱処理を行なったもの
(試料番号5)は、膜面方向の粒径が大きくなっており、
損失も大きくなっていた。熱処理を行なわないものは粒
径は小さいままではあるが、酸素の格子欠陥が多数存在
するため損失が大きくなっていた。尚、誘電率の変化率
は作製条件によらず20%以上の高い値を示した。
サを構成する誘電体層31、32は(111)面に配向
したPt、Auまたはそれらの固溶体からなる下部電極層2
1、22上に、短時間の熱処理により(111)面に配
向した誘電体層を下部誘電体層として形成した後に、再
度、上部誘電体層を形成することにより得られる。従っ
て、本発明の可変容量コンデンサによれば、従来、酸素
の格子欠陥のによる誘電損失の劣化、または酸素の格子
欠陥の生成自体を抑制することができる。また、必要と
していた長時間の熱処理を必要とせず、多量の可変容量
コンデンサを効率よく、安価に作製できるようになる。
尚、上述の実施例では、容量発生領域が複数に分割され
た構造の可変容量コンデンサを例にして説明したが、こ
の構造に限定されることはなく、下部電極層、誘電体
層、上部電極層を有するすべての構造の可変容量コンデ
ンサに適用できるものである。
欠陥が非常に少なく、その結果、損失が非常に少ない誘
電体層を有する可変コンデンサとなる。
間に且つ安価に酸素の格子欠陥が少ない誘電体層を、簡
単になることができる。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】支持基板上に下部電極層、電圧印加により
誘電率が変化する誘電体層及び上部電極層を順次被着し
てなる可変容量コンデンサにおいて、 前記誘電体層が、少なくともBa、Sr、Tiを含有するペロ
ブスカイト型酸化物結晶粒子からなり、その結晶粒子が
(111)面に配向していることを特徴とする可変容量
コンデンサ。 - 【請求項2】前記誘電体層を構成するペロブスカイト型
酸化物が、(BaxSr1-x)TiO3におけるxの範囲が0.4
から0.6であることを特徴とする請求項1記載の可変
容量コンデンサ。 - 【請求項3】前記誘電体層の膜厚が1μm以下であると
ともに、前記誘電体層を構成する誘電体結晶粒子が膜厚
方向に長い柱状晶であり、その結晶粒子の膜面方向の平
均粒径が0.5μm以下であることを特徴とする請求項
1ないし2記載の可変容量コンデンサ。 - 【請求項4】前記下部電極層が、(111)面に配向し
たPt、Auまたはそれらの固溶体からなる請求項1ないし
3記載の可変容量コンデンサ。 - 【請求項5】支持基板上に下部電極層、電圧印加により
誘電率が変化する誘電体層、上部電極層を順次被着して
なる可変容量コンデンサの製造方法において、 前記支持基板上に、(111)面に配向したPt、Auまた
はそれらの固溶体からなる下部電極層を形成し、次に、
全誘電体層の厚みの1/2以下の厚みの下部誘電体層を
形成するとともに、熱処理により(111)面に配向さ
せ、次に前記下部誘電体層上に上部誘電体層を形成し、
その後、上部電極層を被着形成することを特徴とする可
変容量コンデンサの製造方法。
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