JPH08338538A - 油圧シール装置 - Google Patents

油圧シール装置

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JPH08338538A
JPH08338538A JP7143026A JP14302695A JPH08338538A JP H08338538 A JPH08338538 A JP H08338538A JP 7143026 A JP7143026 A JP 7143026A JP 14302695 A JP14302695 A JP 14302695A JP H08338538 A JPH08338538 A JP H08338538A
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JP
Japan
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seal
seal ring
ring
hydraulic
oil
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Pending
Application number
JP7143026A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiminobu Terao
公伸 寺尾
Koji Ueda
孝治 上田
Mayumi Takada
真弓 高田
Kenji Amano
健治 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/659,260 priority patent/US5713578A/en
Publication of JPH08338538A publication Critical patent/JPH08338538A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L27/00Adjustable joints, Joints allowing movement
    • F16L27/08Adjustable joints, Joints allowing movement allowing adjustment or movement only about the axis of one pipe
    • F16L27/087Joints with radial fluid passages
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/164Sealings between relatively-moving surfaces the sealing action depending on movements; pressure difference, temperature or presence of leaking fluid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/3268Mounting of sealing rings
    • F16J15/3272Mounting of sealing rings the rings having a break or opening, e.g. to enable mounting on a shaft otherwise than from a shaft end

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧クラッチや油圧ブレーキ等の油圧アクチ
ュエータにオイルを給排する油路に設けられる油圧シー
ル装置であって、油圧アクチュエータの係合時にオイル
のシール性を確保するとともに係合解除時にオイルのリ
ーク性を持たせることにより、前記油圧アクチュエータ
の応答性を向上させる。 【構成】 シールリング溝11に保持されたシールリン
グ12の一端部12Aは他端部12Bに対して半径方向
内側に偏倚するように成形されており、油圧が作用しな
い状態において合口13が開くことによりオイルのリー
クを許容する。油圧アクチュエータを係合させるべく油
圧を供給すると、シールリング12の一端部12Aが油
圧で半径方向外側に変形してシール面3aに密着すると
ともに合口13を閉じ、これによりオイルリング12か
らのオイルのリークが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対回転自在に嵌合す
る半径方向内側の第1部材と半径方向外側の第2部材と
の間をシールリングによりシールする油圧シール装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】かゝる油圧シール装置は、例えば特開平
4−262171号公報に開示されているように既に知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、油圧バラン
スタイプの油圧クラッチ(油室に連なる油路にチェック
バルブを持たない油圧クラッチ)を係合させる場合、そ
の油室に連なる油路からのオイルのリーク量を可及的に
減少させることにより、係合に要する時間を短縮して応
答性を高めることができ、また係合解除させる場合には
前記油路からオイルをリークさせることにより、係合解
除に要する時間を短縮して応答性を高めることができ
る。
【0004】しかしながら、従来のシールリングはオイ
ルのシール性とリーク性の両立を図ったものではないた
め、前記油圧クラッチの応答性の向上に充分に寄与する
ことができない問題があった。
【0005】本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたも
ので、油圧クラッチや油圧ブレーキ等の油圧アクチュエ
ータの係合及び係合解除をタイムラグを発生させること
なく速やかに行わせることが可能な油圧シール装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、相対回転自在に嵌合
する半径方向内側の第1部材及び半径方向外側の第2部
材の一方の部材に環状のシールリング溝を形成し、この
シールリング溝に装着したシールリングを前記第1部材
及び第2部材の他方の部材に形成したシール面に当接さ
せてなり、前記シールリングは相互に対向する両端部を
半径方向にオーバーラップさせた合口を備えてなる油圧
シール装置において、自由状態でシールリングの一端部
は他端部に対して半径方向に偏倚するように成形されて
おり、油圧の非作用時にシールリングの一端部はシール
面から離間して合口を広げるとともに、油圧の作用時に
シールリングの一端部はシール面に当接する方向に押圧
されて合口を閉じることを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、半径方向内側の第1部材に形成した
シールリング溝にシールリングを装着し、このシールリ
ングの一端部を他端部に対して半径方向内側に偏倚する
ように成形して半径方向外側の第2部材に形成したシー
ル面から離間させたことを特徴とする。
【0008】また請求項3に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、半径方向外側の第2部材に形成した
シールリング溝にシールリングを装着し、このシールリ
ングの一端部を他端部に対して半径方向外側に偏倚する
ように成形して半径方向内側の第1部材に形成したシー
ル面から離間させたことを特徴とする。
【0009】また請求項4に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記シールリング溝のシール側面に
圧接される一方のリング側面を、半径方向中央部を高く
した凸曲面に形成したことを特徴とする。
【0010】また請求項5に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記合口はシール面に当接するリン
グ外周面側又はリング内周面側において両リング側面を
相互に連通させるクランク状油溝を形成しており、この
クランク状油溝は軸方向に延びて両リング側面にそれぞ
れ開放する一対の第1油溝及び第2油溝と、円周方向に
延びて第1油溝及び第2油溝を相互に接続する第3油溝
とから構成されたことを特徴とする。
【0011】また請求項6に記載された発明は、請求項
5の構成に加えて、前記リング外周面又はリング内周面
に連なる閉塞壁によって前記シール面に臨む前記第3油
溝の開口部を閉塞したことを特徴とする。
【0012】また請求項7に記載された発明は、相対回
転自在に嵌合する半径方向内側の第1部材及び半径方向
外側の第2部材の一方の部材に環状のシールリング溝を
形成し、このシールリング溝に装着したシールリングを
前記第1部材及び第2部材の他方の部材に形成したシー
ル面に当接させてなり、前記シールリングは相互に対向
する両端部を軸方向にオーバーラップさせた合口を備え
てなる油圧シール装置において、自由状態でシールリン
グの一端部は他端部に対して軸方向に偏倚するように成
形されており、油圧の非作用時にシールリングの一端部
は他端部から離間して合口を広げるとともに、油圧の作
用時にシールリングの一端部は他端部に当接する方向に
押圧されて合口を閉じることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1、2又は3の構成によれば、シールリ
ングに油圧が作用すると、シールリングの一端部が油圧
で半径方向に変形してシール面に当接し、合口が閉じら
れることによりシール機能が発揮される。これにより、
油圧アクチュエータの係合を速やかに行わせることがで
きる。シールリングに油圧が作用しなくなると、シール
リングの一端部は自己の弾性でシール面から離間して合
口を広げ、合口からのオイルのリークを許容する。これ
により、油圧アクチュエータの係合解除を速やかに行わ
せることができる。
【0014】請求項4の構成によれば、第1部材及び第
2部材が相互に傾斜しても、リング側面をシールリング
溝のシール側面に安定して接触させることができる。
【0015】請求項5の構成によれば、温度変化でシー
ルリングが熱膨張しても、合口に形成されたクランク状
油溝のうちの円周方向に延びる第3油溝の流路断面積は
殆ど変化しないため、クランク状油溝を介してシールリ
ングの他方のリング側面から一方のリング側面へ一定量
のオイルを安定してリークさせ、これによりオイルに含
まれる粒径の小さい異物によるシールリング溝の摩耗を
回避することができる。粒径が大きい異物がクランク状
油溝に詰まっても、その異物は合口が広がるときにオイ
ルと共に洗い流されるため、クランク状油溝は幅は粒径
の小さい異物を洗い流せる範囲で幅狭に形成することが
でき、これにより合口が閉じられた状態でのオイルのリ
ーク量を最小限に抑えることができる。
【0016】請求項6の構成によれば、シールリングの
一方のリング側面に油圧が作用するとき、リング外周面
又はリング内周面に連なる閉塞壁が前記油圧に抵抗して
クランク状油路の第3油溝の流路断面積が減少するのを
防止する。
【0017】請求項7の構成によれば、シールリングに
油圧が作用すると、シールリングの一端部が油圧で軸方
向に変形して他端部に当接し、合口が閉じられることに
よりシール機能が発揮される。これにより、油圧アクチ
ュエータの係合を速やかに行わせることができる。シー
ルリングに油圧が作用しなくなると、シールリングの一
端部は自己の弾性で他端部から離間して合口を広げ、合
口からのオイルのリークを許容する。これにより、油圧
アクチュエータの係合解除を速やかに行わせることがで
きる。
【0018】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
【0019】図1〜図7は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は本発明の油圧シール装置を備えた油圧機器
の縦断面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1
の3部拡大図、図4はシールリングの合口を示す図(シ
ール状態)、図5はシールリングの合口を示す斜視図
(非シール状態)、図6は油温に対する油漏れ量の変化
を示すグラフ、図7は時間に対する油圧の変化を示すグ
ラフである。
【0020】先ず図1及び図2において、固定のケーシ
ング1の内壁に軸部材2が一体に突設され、その外周に
ハウジング3が回転自在に嵌合され、ケーシング1及び
ハウジング3間にスラストベアリング9が介装される。
前記軸部材2は本発明の第1部材を構成し、前記ハウジ
ング3は本発明の第2部材を構成する。
【0021】軸部材2には油路4が設けられており、そ
の上流側は、オイルポンプ等の油圧源に制御弁(いずれ
も図示せず)を介して接続され、その下流側は軸部材2
外周の環状溝5を介してハウジング3の油路6に連通す
る。この油路6はハウジング3に設けられる油圧クラッ
チ等の油圧アクチュエータ7の油室8に連なる。したが
って、油路4に油圧源の油圧を供給すれば、その油圧は
環状溝5及び油路6を経て油室8に伝達し、油圧アクチ
ュエータ7を作動させることができる。
【0022】軸部材2及びハウジング3の対向周面間に
は、両者の相対回転を許容する微小間隙が設けられてお
り、前記油圧が環状溝5からその微小間隙を通して外部
に漏洩するのを極力防ぐため、次のような油圧シール装
置10が設けられる。
【0023】即ち、軸部材2の外周には、前記環状溝5
を挟んで並ぶ一対のシールリング溝11,11が形成さ
れ、これらにシールリング12,12が装着される。各
シールリング12は一つの合口13を有し、それを開い
てシールリング溝11への装着が行われる。
【0024】以上において、軸部材2及びハウジング3
は鉄製であり、またシールリング12は所定の弾性を付
与した合成樹脂製で、例えばPES(ポリエーテルサル
フォン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、P
EEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PI(ポリイ
ミド)、PAS(ポリアリルサルホン)等が適当であっ
て、特に硬度HRM80〜120、引張り強度700〜1
800kgf/cm2 、連続耐熱温度180℃以上のものが
用いられる。
【0025】図2及び図3において、各シールリング溝
11の軸方向両側面11a,11bは平坦面に形成され
る。これら側面11a,11bのうち、環状溝5に対し
て外側に位置するもの11aをシールリング溝11のシ
ール側面と呼び、反対側の11bを非シール側面と呼
ぶ。
【0026】一方、合成樹脂製のシールリング12は、
その半径方向内側及び半径方向外側に位置するリング内
周面12i及びリング外周面12oが互いに同心の円筒
面に形成され、また軸方向両側に位置する一対のリング
側面12a,12bは平坦面とされ、これによってシー
ルリング12の横断面形状は四角形をなしている。
【0027】次に、図4及び図5に基づいてシールリン
グ12に形成された合口13の形状を詳説する。
【0028】シールリング12の両端部12A,12B
は前記合口13を挟んで対向しており、その一端部12
Aは第1壁面131 、第2壁面132 、第3壁面1
3 、第4壁面134 及び体5壁面135 を備えるとと
もに、その他端部12Bは第6壁面136 、第7壁面1
7 、第8壁面138 、第9壁面139 及び第10壁面
1310を備える。
【0029】軸方向及び円周方向に沿って延びる第4壁
面134 及び第9壁面139 は相互に密着するとともに
第2壁面132 及び第7壁面137 は相互に密着し、温
度変化に伴うシールリング12の熱膨張によって円周方
向に相対的に摺動する。このとき、温度変化に伴うシー
ルリング12の熱膨張を許容すべく、軸方向及び半径方
向に延びて互いに対向する第1壁面131 及び第6壁面
136 間、第3壁面133 及び第8壁面138 間、第5
壁面135 及び第10壁面1310間には僅かな円周方向
隙間が形成される。
【0030】図2及び図5から明らかなように、油圧が
作用しない非シール状態において、シールリング12の
一端部12Aは他端部12Bよりも半径方向内側に縮径
しており、従って前記一端近傍においてシールリング1
2のリング外周面12oはハウジング3のシール内周面
3aに密着することなく、所定の隙間を存して前記シー
ル内周面3aから浮き上がっている。シールリング12
のリング内周面12iに油圧が作用するシール状態にお
いて、シールリング12の一端部12Aは半径方向外側
に押圧され、そのリング外周面12oはハウジング3の
シール内周面3aに密着する。
【0031】次に、この実施例の作用について説明す
る。
【0032】図1及び図3において、ハウジング3が軸
部材2に対して回転すると、オイルポンプから供給され
るオイルの油圧と遠心力により発生した油圧とが各シー
ルリング溝11に伝達して各シールリング12のリング
内周面12i及び他方のリング側面12bに作用するた
め、シールリング12は、そのリング外周面12oをハ
ウジング3のシール内周面3aに、またその一方のリン
グ側面12aをシールリング溝11のシール側面11a
に圧接させるとともに、合口13が閉じられてシール効
果が発揮される。その結果、オイルは環状溝5及び油路
6を経て油圧アクチュエータ7の油室8に供給され、該
油圧アクチュエータ7を速やかに係合させる。
【0033】このような状態で、各シールリング12の
リング外周面12oとハウジング3のシール内周面3a
との間に生じる摩擦トルクは、該シールリング12のリ
ング側面12a及びシールリング溝11のシール側面1
1a間に生じる摩擦トルクよりも大であるため、シール
リング12はハウジング3に連れ回りしてリング側面1
2a及びシール側面11aに相対回転摺動が起こる。
【0034】さて、前記油圧アクチュエータ7の係合を
解除すべく油圧をカットすると、それまでリング内周面
12iに作用する油圧でハウジング3のシール内周面3
aに圧接されていたシールリング12は、その一端部1
2Aが自己の弾性で半径方向内向きに縮径して前記シー
ル内周面3aから離間する。その結果、図2及び図5に
実線で示すようにシールリング12の合口13が開き、
アクチュエータ7の油室8からの戻りオイルは油路6、
環状溝5、シールリング溝11及びシールリング12の
合口13を経てをリーク通路16に排出されるため、ア
クチュエータ7の係合が速やかに解除される。これによ
り、アクチュエータ7の係合解除時に引きずりが発生す
ることがなくなって応答性が向上する。
【0035】図6は、シールリングからのオイルの漏れ
量を各油温について測定したもので、本発明のシールリ
ング12はシール時に第4壁面134 及び第9壁面13
9 の密着と、第2壁面132 及び第7壁面137 の密着
とによって完全に閉じられるため、何れの油温において
もオイルの漏れ量が極めて少なくなっている。
【0036】図7は、アクチュエータ7の係合を解除す
べく油圧をカットした瞬間からの油室8の油圧の変化を
示すものである。従来のシールリングは油圧が完全に低
下するのに約4.5秒を要しているのに対し、本発明の
シールリング12は非シール時に一端部12Aが半径方
向内側に縮径して合口13が開くことにより、約2秒で
油圧を完全に低下させることができる。
【0037】図8及び図9は本発明の第2実施例を示す
もので、図8は前記図2に対応する図、図9は前記図3
に対応する図である。
【0038】前述した第1実施例は、固定の軸部材2の
外周にハウジング3が回転自在に嵌合され、軸部材2の
外周に形成したシールリング溝11にシールリング12
が装着されているが、この第2実施例は、固定のハウジ
ング3に軸部材2が回転自在に支持され、ハウジング3
の内周に形成したシールリング溝11にシールリング1
2が装着される。尚、第1実施例と同様に、第2実施例
の軸部材2及びハウジング3は鉄製であり、シールリン
グ12は合成樹脂製である。
【0039】シールリング12の合口13の形状は第1
実施例のものと同一であるが、リング外周面12oに油
圧が作用しない非シール時には、その一端部12Aが自
己の弾性で半径方向外側に拡径してリング内周面12i
が軸部材2のシール面2aから離間する(図8参照)。
従って、油圧アクチュエータ7の作動解除時に、シール
リング12の合口13を開いて油圧をリーク通路16に
逃がすことができ、油圧アクチュエータ7の引きずりを
防止して作動解除時の応答性を向上させることができ
る。
【0040】油圧アクチュエータ7を係合させるべく、
オイルポンプから供給されたオイルの油圧がシールリン
グ溝11に伝達されてシールリング12のリング外周面
12O及び他方のリング側面12bに作用すると、シー
ルリング12は、その一端部12Aが半径方向内側に押
圧されてリング内周面12iが軸部材2のシール外周面
2aに圧接し、またその一方のリング側面12aがシー
ルリング溝11のシール側面11aに圧接し、更に合口
13が閉じられてシール効果が発揮されるため、油圧ア
クチュエータ7を速やかに係合させることができる。
【0041】而して、この第2実施例によっても、前述
した第1実施例と同様の作用効果を奏することができ
る。
【0042】図10〜図13は本発明の第3実施例を示
すもので、図10はシールリングの合口の斜視図(シー
ル状態)、図11はシール部の拡大断面図(図12の1
1−11線断面図)、図12は図11の12−12線矢
視図、図13は作用の説明図である。
【0043】第3実施例は、第1実施例と同様に固定の
軸部材2の外周にハウジング3を回転自在に嵌合させ、
軸部材2の外周に形成したシールリング溝11に装着し
た合成樹脂製のシールリング12で軸部材2及びハウジ
ング3間をシールするようになっている。但し、第3実
施例の軸部材2は鉄製ではなく比較的に摩耗が発生し易
いアルミ合金製であり、そのためにシールリング12の
合口13の形状に工夫が施されている。
【0044】図11に示すように、合成樹脂製のシール
リング12は、その軸方向両側に位置する一対のリング
側面が半径方向中央部を高くした凸曲面にクラウニング
され、これによってシールリング12の横断面形状は樽
形をなしている。上記凸曲面の曲率半径Rは3〜130
mm、望ましくは略11mmに設定される。また、シー
ルリング12のリング内周面12i、リング外周面12
oと両リング側面12a,11bとがそれぞれ交わる角
部12d〜12gには丸味が付される。
【0045】図10及び図12に示すように、合口13
の形状は第1実施例のシールリングのそれと類似してい
るが、第3実施例ではシールリング12の合口13にリ
ング外周面12o側に臨むようにクランク状油溝15が
形成される。即ち、第1壁面131 、第2壁面132
び第3壁面133 はクランク状に形成されており、同じ
くクランク状に形成された第6壁面136 、第7壁面1
7 及び第8壁面13 8 と協働してクランク状油溝15
を構成する。クランク状油溝15は軸方向に延びて両リ
ング側面12a,12bにそれぞれ開口する一対の第1
油溝151 及び第2油溝152 と、円周方向に延びて前
記第1油溝151 及び第2油溝152 に連なる第3油溝
153 とから構成される。
【0046】第1壁面131 及び第6壁面136 間に挟
まれた第2油溝152 と、第3壁面133 及び第8壁面
138 間に挟まれた第1油溝151 とは、比較的に大き
い円周方向幅W1 (約1mm)を備えており、この円周
方向幅W1 は温度変化に伴うシールリング12の熱膨張
に応じて増減する。一方、第2壁面132 及び第7壁面
137 間に挟まれた第3油溝153 は比較的に小さい軸
方向幅W2 (約50〜100μm)備えている。尚、図
面においては、第3油溝153 の軸方向幅W2は誇張し
て実際よりも幅広く描かれている。第3油溝153 の軸
方向幅W2 は、シールリング12の温度変化に関わらず
一定に保持される。
【0047】図10から明らかなように、第1実施例と
同様にシールリング12は一端部12Aが半径方向内側
に縮径しており(鎖線図示)、非シール時には合口13
を開いて油圧を逃がし、油圧アクチュエータ7の速やか
な係合解除を図るとともに、シール時には油圧で合口1
3を閉じてオイルの漏れを防止し、油圧アクチュエータ
7の速やかな係合を図っている。
【0048】図11から明らかなように、平坦面のシー
ル側面11aと凸曲面のリング側面12aとの圧接部の
半径方向内側には三角状の間隙14ができており、この
間隙14に進入したオイルは、それ自身の圧力、シール
リング12から受ける回転力及び遠心力により間隙14
内を半径線からシールリング12の回転方向へ或る角度
傾いた方向へ進行しようとし、即ち恰も三角状間隙14
の頂角よりも鋭い角度の楔がシール側面11a及びリン
グ側面12a間に進入するようにオイルが進もうとし、
このようなオイルの楔効果によりシール側面11a及び
リング側面12aの接触部での油膜形成が促進される。
【0049】また、合成樹脂製のシールリング12は所
定の弾性を有するので、他方のリング側面12bに受け
る油圧により凸曲面の一方のリング側面12aが平坦面
のシール側面11aへ押圧されると、凸曲面のリング側
面12aの一部が圧縮変形してシール側面11aと面接
触することになる。したがって接触面積の増加により接
触圧力が低下し、シール側面11a及びリング側面12
a間での油膜形成及び保持を一層良好に行うことができ
る。
【0050】次に図13に示すように、軸部材2及びハ
ウジング3が何等かの理由で互いに傾いた場合には、シ
ールリング12は、そのリング内周面12iに受ける油
圧により上記傾きに追従するように捩れ変形を生じ、シ
ールリング12のリング外周面12oのハウジング3の
シール内周面3aとの隙間のない面接触状態が維持さ
れ、外周シール機能を正常に発揮し続けることができ
る。そして、上記捩り変形に従い、凸曲面状のリング側
面12aは、平坦面のシール側面11aに対し転がるよ
うに接触部を変えるだけで、その面接触状態は変わら
ず、側面シール機能をも正常に発揮し続けることができ
る。
【0051】さらに軸部材2及びハウジング3相互の傾
きが過度になると、シールリング12の前記捩り変形の
進行により、そのリング側面12aとリング内周面12
i及びリング外周面12oとが交わる角部12d,12
eがシールリング溝11のシール側面11aに接触する
ようになるが、それら角部12a,12eは丸味を帯び
ているから、エッジコンタクト状態にはならず、それら
角部12d,12eは油膜を切ることはなく平坦なシー
ル側面11a上をスムーズに回転摺動することができ
る。
【0052】さて、シールリング12をシールリング溝
11に装着した状態において、シールリング溝11内の
オイルの一部がシールリング12に形成されたクランク
状油溝15を通って、軸部材2の外周面とハウジング3
のシール内周面3aとの間に形成されたリーク油路16
(図11参照)にリークするようになっており、このリ
ークオイルによってアルミ合金製の軸部材2に形成した
シールリング溝11のシール側面11aが摩耗するのを
防止することができる。
【0053】即ち、オイルフィルターによって濾過され
たオイルであっても、300μm以下の粒径を有する鉄
粉等の硬質の異物が混入することが避けられず、この異
物を含むオイルがシールリング12のリング側面12a
及びシールリング溝11のシール側面11a間からリー
クすると、前記硬質の異物がシールリング12のリング
側面12aに突き刺さってアルミ合金製のシール側面1
1aを摩耗させることになる。
【0054】しかしながら、前記クランク状油溝15は
第3油溝153 において約50μm〜100μmの最小
幅を有するため、粒径が20μm〜50μm程度の小さ
い異物はクランク状油溝15を通ってオイルと共にリー
クしてしまい、アルミ合金製のシール側面11aの摩耗
が防止される。また、粒径が50μmよりも大きい異物
が第3油溝153 の入口部分に詰まっても、シールリン
グ12の非シール時に合口13が開いたときに、前記詰
まった異物が開いた合口13を通ってオイルと共に一気
にリークするため、アルミ合金製のシール側面11aの
摩耗が防止される。
【0055】このとき、クランク状油溝15の第3油溝
153 の軸方向幅W2 を300μm以上に設定すれば、
合口13が開放するのを待たずに異物を流すことができ
るが、このように第3油溝153 の軸方向幅W2 を大き
く設定すると、油圧が12kg/cm2 のときに、オイ
ルのリーク量が400cc〜600cc/minに達し
てしまい油圧アクチュエータ7の係合時の応答性が低下
するだけでなく、オイルのリークにより効率が低下する
問題がある。しかしながら、本実施例のシールリング1
2を採用すれば、第3油溝153 の軸方向幅W2 を約5
0μm〜100μmに設定してオイルのリーク量を実用
上問題のない100cc〜150cc/minに抑えて
も、異物によるアルミ合金製の軸部材2の摩耗を確実に
回避することができる。
【0056】尚、温度変化によってシールリング12が
円周方向に熱膨張又は熱収縮すると、クランク状油溝1
5の第1油溝151 及び第2油溝152 の円周方向幅W
1 は変化するが、第3油溝153 の軸方向幅W2 は温度
変化によらずに一定に保たれるため、この第3油溝19
3 からのオイルのリーク量を一定に保持することができ
る。また、クランク状油溝15がハウジング3のシール
内周面3aに摺接するシールリング12のリング外周面
12o側だけに形成されているので、シールリング溝1
1の面接触部(図11参照)に臨むクランク状油溝15
の第1油溝15 1 の開口部を小さくし、そこを通過する
オイルに含まれる異物による前記シール側面11aの摩
耗を極力回避することができる。
【0057】図14〜図17は本発明の第4実施例を示
すもので、図14はシールリングの合口の分解斜視図、
図15はシールリングの合口の斜視図(シール状態)、
図16はシール部の断面図(図17の16−16線断面
図)、図17は図16の17−17線矢視図である。
【0058】第4実施例のシールリング12は、クラン
ク状油溝15の第3油溝153 がリング外周面12o側
に開放しておらず、リング外周面12oから面一に延び
る閉塞壁1311によってトンネル状に閉塞されている。
その結果、第3油溝153 は縦横がそれぞれ約50μm
〜100μmの四角形断面とされる。その他の構造は第
3実施例と同一である。尚、閉塞壁1311を実施例の如
く第2壁面132 側に設ける代わりに、第7壁面137
側に設けても良い。
【0059】この第4実施例によれば、前記第3実施例
の作用効果に加えて、図17に矢印pで示すようにシー
ルリング12の他方のリング側面12bに油圧が加わっ
たとき、その荷重を前記閉塞壁1311によって支持する
ことにより、クランク状油溝15の第3油溝153 の幅
が狭まることが防止される。従って、特に高圧下での使
用に有効である。
【0060】図18〜図20は本発明の第5実施例を示
すもので、図18は油圧シール装置を示す図(非シール
状態)、図19は図18に対応するシール状態を示す
図、図20は図18の20A−20A線断面図及び図1
9の20B−20B線断面図である。
【0061】第5実施例のシールリング12は、合口1
3を挟んで形成された一端部12A及び他端部12 Bが
軸方向に偏倚しており、油圧が作用しない自由状態では
合口13が開いている(図18及び図20(A)参
照)。従って、油圧アクチュエータ7の作動解除時に、
シールリング12の合口13を開いて油圧をリーク通路
16に逃がすことができ、油圧アクチュエータ7の引き
ずりを防止して作動解除時の応答性を向上させることが
できる。
【0062】一方、油圧アクチュエータ7を係合させる
べくシールリング溝11に油圧が伝達されると、図19
及び図20(B)に示すように、シールリング12のリ
ング内周面12i及び他方のリング側面12bに作用す
る油圧により、シールリング12はハウジング3のシー
ル内周面3a及びシールリング溝11のシール側面11
aに押し付けられる。その結果、シールリング12の一
端部12A及び他端部12Bが軸方向に相互に圧接され
て合口13が閉じられるため、シール効果を発揮させて
油圧アクチュエータ7を速やかに係合させることができ
る。
【0063】尚、前記第5実施例において、シールリン
グ溝11を軸部材2に設ける代わりにハウジング3に設
けることも可能である。
【0064】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0065】例えば、第3実施例及び第4実施例におい
て、シールリング12の他方のリング側面12bはシー
ル作用に寄与しないので、クラウニングが施されない平
坦面とすることができる。また、軸部材2を固定してハ
ウジング3を回転させる代わりに、ハウジング3を固定
して軸部材2を回転させても良い。また、シールリング
の材質は合成樹脂に限定されず、ばね鋼やリン青銅等の
適宜の金属であっても良い。
【0066】
【発明の効果】以上のように請求項1,2又は3に記載
された発明によれば、自由状態でシールリングの一端部
は他端部に対して半径方向に偏倚するように成形されて
おり、油圧の非作用時にシールリングの一端部はシール
面から離間して合口を広げるとともに、油圧の作用時に
シールリングの一端部はシール面に当接する方向に押圧
されて合口を閉じるので、油圧アクチュエータを係合さ
せるときには、シールリングの合口を閉じて油圧をシー
ルすることにより油圧アクチュエータを速やかに係合さ
せるとともに、油圧アクチュエータを係合解除させると
きには、シールリングの合口を広げて油圧をリークさせ
ることにより油圧アクチュエータを速やかに係合解除さ
せることができる。
【0067】また請求項4に記載された発明によれば、
前記シールリング溝のシール側面に圧接される一方のリ
ング側面を、半径方向中央部を高くした凸曲面に形成し
たので、そのリング側面をシール側面に常に接触させて
シール効果を向上させることができる。
【0068】また請求項5に記載された発明によれば、
前記合口はシール面に当接するリング外周面側又はリン
グ内周面側において両リング側面を相互に連通させるク
ランク状油溝を形成しており、このクランク状油溝は軸
方向に延びて両リング側面にそれぞれ開放する一対の第
1油溝及び第2油溝と、円周方向に延びて第1油溝及び
第2油溝を相互に接続する第3油溝とから構成されてい
るので、シールリングが主として円周方向に熱膨張して
もクランク状油溝の第3油溝の流路断面積は殆ど変化し
ない。これにより、クランク状油溝を介してシールリン
グの他方のリング側面から一方のリング側面に一定量の
オイルを安定してリークさせ、これによりオイルに含ま
れる粒径の小さい異物によるシールリング溝の摩耗を回
避することができる。また粒径が大きい異物がクランク
状油溝に詰まっても、その異物は合口が開いたときにオ
イルと共に洗い流されるため、クランク状油溝は幅は粒
径の小さい異物を洗い流せる範囲で幅狭に形成すること
ができ、これにより合口が閉じられた状態でのオイルの
リーク量を最小限に抑えることができる。
【0069】また請求項6に記載された発明によれば、
前記リング外周面又はリング内周面に連なる閉塞壁によ
って前記シール面に臨む前記第3油溝の開口部を閉塞し
たので、シールリングの一方のリング側面に油圧が作用
するとき、リング外周面又はリング内周面に連なる閉塞
壁が前記油圧に抵抗してクランク状油路の第3油溝の流
路断面積が減少するのを防止することができる。
【0070】また請求項7に記載された発明によれば、
自由状態でシールリングの一端部は他端部に対して軸方
向に偏倚するように成形されており、油圧の非作用時に
シールリングの一端部は他端部から離間して合口を広げ
るとともに、油圧の作用時にシールリングの一端部は他
端部に当接する方向に押圧されて合口を閉じるので、油
圧アクチュエータを係合させるときには、シールリング
の合口を閉じて油圧をシールすることにより油圧アクチ
ュエータを速やかに係合させるとともに、油圧アクチュ
エータを係合解除させるときには、シールリングの合口
を広げて油圧をリークさせることにより油圧アクチュエ
ータを速やかに係合解除させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧シール装置を備えた油圧機器の縦
断面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3部拡大図
【図4】シールリングの合口を示す図(シール状態)
【図5】シールリングの合口を示す斜視図(非シール状
態)
【図6】油温に対する油漏れ量の変化を示すグラフ
【図7】時間に対する油圧の変化を示すグラフ
【図8】第2実施例に係る、前記図2に対応する図
【図9】第2実施例に係る、前記図3に対応する図
【図10】第3実施例に係るシールリングの合口の斜視
図(シール状態)
【図11】第3実施例に係るシール部の拡大断面図(図
12の11−11線断面図)
【図12】図11の12−12線矢視図
【図13】作用の説明図
【図14】第4実施例に係るシールリングの合口の分解
斜視図
【図15】第4実施例に係るシールリングの合口の斜視
図(シール状態)
【図16】第4実施例に係るシール部の断面図(図17
の16−16線断面図)
【図17】図16の17−17線矢視図
【図18】第5実施例に係る油圧シール装置を示す図
(非シール状態)
【図19】図18に対応するシール状態を示す図
【図20】図18の20A−20A線断面図及び図19
の20B−20B線断面図
【符号の説明】
2 軸部材(第1部材) 2a シール外周面(シール面) 3 ハウジング(第2部材) 3a シール内周面(シール面) 11 シールリング溝 11a シール側面 12 シールリング 12a 一方のリング側面(リング側面) 12b 他方のリング側面(リング側面) 12i リング内周面 12o リング外周面 12A 一端部 12B 他端部 13 合口 1311 閉塞壁 15 クランク状油溝 151 第1油溝 152 第2油溝 153 第3油溝
フロントページの続き (72)発明者 天野 健治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転自在に嵌合する半径方向内側の
    第1部材(2)及び半径方向外側の第2部材(3)の一
    方の部材に環状のシールリング溝(11)を形成し、こ
    のシールリング溝(11)に装着したシールリング(1
    2)を前記第1部材(2)及び第2部材(3)の他方の
    部材に形成したシール面(2a,3a)に当接させてな
    り、前記シールリング(12)は相互に対向する両端部
    (12A,12B)を半径方向にオーバーラップさせた
    合口(13)を備えてなる油圧シール装置において、 自由状態でシールリング(12)の一端部(12A)は
    他端部(12B)に対して半径方向に偏倚するように成
    形されており、油圧の非作用時にシールリング(12)
    の一端部(12A)はシール面(2a,3a)から離間
    して合口(13)を広げるとともに、油圧の作用時にシ
    ールリング(13)の一端部(12A)はシール面(2
    a,3a)に当接する方向に押圧されて合口(13)を
    閉じることを特徴とする油圧シール装置。
  2. 【請求項2】 半径方向内側の第1部材(2)に形成し
    たシールリング溝(11)にシールリング(12)を装
    着し、このシールリング(12)の一端部(12A)を
    他端部(12B)に対して半径方向内側に偏倚するよう
    に成形して半径方向外側の第2部材(3)に形成したシ
    ール面(3a)から離間させたことを特徴とする、請求
    項1記載の油圧シール装置。
  3. 【請求項3】 半径方向外側の第2部材(3)に形成し
    たシールリング溝(11)にシールリング(12)を装
    着し、このシールリング(12)の一端部(12A)を
    他端部(12B)に対して半径方向外側に偏倚するよう
    に成形して半径方向内側の第1部材(2)に形成したシ
    ール面(2a)から離間させたことを特徴とする、請求
    項1記載の油圧シール装置。
  4. 【請求項4】 前記シールリング溝(11)のシール側
    面(11a)に圧接される一方のリング側面(12a)
    を、半径方向中央部を高くした凸曲面に形成したことを
    特徴とする、請求項1記載の油圧シール装置。
  5. 【請求項5】 前記合口(13)はシール面(2a,3
    a)に当接するリング外周面(12o)側又はリング内
    周面(12i)側において両リング側面(12a,12
    b)を相互に連通させるクランク状油溝(15)を形成
    しており、このクランク状油溝(15)は軸方向に延び
    て両リング側面(12a,12b)にそれぞれ開放する
    一対の第1油溝(151 )及び第2油溝(152 )と、
    円周方向に延びて第1油溝(151 )及び第2油溝(1
    2 )を相互に接続する第3油溝(153 )とから構成
    されたことを特徴とする、請求項1記載の油圧シール装
    置。
  6. 【請求項6】 前記リング外周面(12o)又はリング
    内周面(12i)に連なる閉塞壁(1311)によって前
    記シール面(2a,3a)に臨む前記第3油溝(1
    3 )の開口部を閉塞したことを特徴とする、請求項5
    記載の油圧シール装置。
  7. 【請求項7】 相対回転自在に嵌合する半径方向内側の
    第1部材(2)及び半径方向外側の第2部材(3)の一
    方の部材に環状のシールリング溝(11)を形成し、こ
    のシールリング溝(11)に装着したシールリング(1
    2)を前記第1部材(2)及び第2部材(3)の他方の
    部材に形成したシール面(2a,3a)に当接させてな
    り、前記シールリング(12)は相互に対向する両端部
    (12A,12B)を軸方向にオーバーラップさせた合
    口(13)を備えてなる油圧シール装置において、 自由状態でシールリング(12)の一端部(12A)は
    他端部(12B)に対して軸方向に偏倚するように成形
    されており、油圧の非作用時にシールリング(12)の
    一端部(12A)は他端部(12B)から離間して合口
    (13)を広げるとともに、油圧の作用時にシールリン
    グ(13)の一端部(12A)は他端部(12B)に当
    接する方向に押圧されて合口(13)を閉じることを特
    徴とする油圧シール装置。
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