JP5170326B2 - シール構造 - Google Patents

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Description

この発明は、二つの部材の間に介在させられたシールリングによって、これらの部材同士の間の隙間を液密状態もしくは気密状態に封止するシール構造に関するものである。
従来知られたベルト式無段変速機は、油圧アクチュエータに供給されたオイルの油圧もしくは油量を変化させることにより変速比やトルク容量を変化させるように構成されている。また、車両に搭載されたベルト式無段変速機は、動力源の動力を利用するオイルポンプによって、オイルパンに溜められたオイルを汲み上げかつ加圧されたオイルが、油圧アクチュエータに供給されるように構成されている。そのため、ベルト式無段変速機からオイルが漏洩すると、漏洩したオイル量を更にオイルポンプによって供給することとなり、その結果、オイルポンプの駆動頻度が増大してしまい、ひいては車両の燃費が低下してしまう可能性があった。
国際公開第2010/021218号には、ベルト式無段変速機およびベルト式無段変速機にオイルを供給もしくは排出する制御弁からのオイルの漏洩を抑制もしくは防止するための油圧回路が記載されている。具体的には、ベルト式無段変速機を構成する各プーリのそれぞれにオイルの漏洩が少ないポペット型の電磁弁が連結されており、各プーリの油圧あるいは油量を一定に保つときには、各電磁弁を閉弁状態とするように構成されている。
一方、油圧アクチュエータに供給するオイルは、オイルパンに溜められたオイルを利用しているため、他の摺動部の潤滑性を向上させるために利用されたオイルが混入している。したがって、オイルパンから汲み上げられて油圧アクチュエータに供給されるオイルには、少なからず摩耗粉などの異物が混入してしまう。そのため、一定量のオイルと同時に異物を排出するように構成されたシールリングが特開平8−135797号公報に記載されている。この特開平8−135797号公報に記載されたシールリングは、オイルの温度上昇に起因してシールリングの温度が上昇した場合であっても、流路断面積が変化しないように構成することによって、常時、一定のオイルを排出することができるように構成されている。
上述した国際公開第2010/021218号に記載されたベルト式無段変速機のように、油圧アクチュエータからオイルが漏洩することを抑制することによってオイルポンプの駆動頻度を低下させることができる。一方、変速比やトルク容量を一定に保つために油圧アクチュエータに油圧を封じ込めると、油圧アクチュエータの内部のオイルの温度が上昇してしまい、その結果、オイルが劣化しやすくなってしまう可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、オイル供給部からのオイルの漏洩を抑制するとともに、オイルの温度上昇によるオイルの劣化を抑制することができるシール構造を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、二つの部材の間に介在させられたシールリングによって、これらの部材同士の間の隙間を液密状態もしくは気密状態に封止するシール構造において、流体圧を受けて前記封止状態を維持しかつ熱膨張して相対移動することにより前記封止を解除する可動部が前記シールリングに設けられ、前記可動部は、前記シールリングの幅方向に重なり合いかつ長手方向に互いに摺動する一対の可動片と、熱膨張してそれらの可動片が相対的に長手方向に摺動した場合にその熱応力によってそれらの可動片を互いに離隔させるガイド部とを有し、前記シールリングには、互いに離隔した前記可動片同士の間に開口する連通部が形成され、前記ガイド部は、前記一方の可動片の先端部に形成され、該一方の可動片の長手方向に向けた熱応力に基づいて前記シールリングの幅方向で外側に向けた分力を生じさせる傾斜面部と、その傾斜面部の先端側に該傾斜面部と対向するように形成された、傾斜受け面とを有することを特徴とするものである。
た、この発明は、前記二つの部材のうちの一方の部材に形成され、前記シールリングが嵌め込まれたシール溝を更に備え、前記シールリングは、他方の部材に密着するとともに、前記シール溝の一方の内側壁面に流体圧で押し付けられて密着することにより、前記二つの部材同士の間の隙間を封止していることを特徴とするシール構造である。
さらに、この発明は、上記の発明において、前記シールリングは、前記各部材に密着して前記二つの部材同士の間の隙間を封止し、前記可動部は、前記シールリングの一部をいずれか一方の部材から離隔させて隙間を生じさせるように構成されていることを特徴とするシール構造である。
さらにまた、この発明は、上記の発明において、前記他方の可動片の先端部の端面と該端面と対向する面との間に形成された隙間が、前記傾斜面部と前記傾斜受け面とが接触するときに、前記他方の可動片の先端部の端面と該端面と対向する面とが接触しないように構成されていることを特徴とするシール構造である。
この発明によれば、二つの部材の間に介在させられたシールリングによって、これらの部材同士の間の隙間を液密状態もしくは気密状態に封止することができる。また、シールリングには、可動部が設けられており、その可動部は、流体圧を受けて封止状態を維持するように構成されている。そのため、二つの部材の隙間の流体による圧力によって、二つの部材同士の間の隙間を封止状態とすることができる。さらに、可動部は、熱膨張して相対移動することにより封止状態を解除するように構成されているので、二つの部材の間の隙間に介在する流体の温度が伝達してシールリングが熱膨張した場合に、二つの部材の間の隙間に介在する流体を外部に排出することができる。その結果、流体の温度が過剰に上昇することを抑制もしくは防止することができる。
また、この発明によれば、可動部は、シールリングの幅方向に重なり合いかつ長手方向に互いに摺動する一対の可動片と、熱膨張してそれらの可動片が相対的に長手方向に摺動した場合にその熱応力によってそれらの可動片を互いに離隔させるガイド部とを有しており、シールリングには、互いに離隔した可動片同士の間に開口する連通部が形成されているので、シールリングの温度に応じて可動片同士を離隔させて、二つの部材の隙間を封止している状態を解除することができる。
さらに、この発明によれば、ガイド部は、一方の可動片の先端部に形成され、その一方の可動片の長手方向に向けた熱応力に基づいてシールリングの幅方向で外側に向けた分力を生じさせる傾斜面部と、その傾斜面部の先端側に傾斜面部と対向するように形成された、傾斜受け面とを有するので、シールリングが熱膨張して傾斜面部と傾斜受け面とが接触することで、二つの部材の隙間を封止している状態を解除することができる。
さらにまた、この発明によれば、二つの部材のうちの一方の部材に、シールリングが嵌め込まれたシール溝を備え、シールリングは、他方の部材に密着するとともに、シール溝の一方の内側壁面に流体圧で押し付けられて密着することにより、二つの部材同士の間の隙間を封止することができる。
さらにまた、この発明によれば、シールリングは、各部材に密着して二つの部材同士の間の隙間を封止し、可動部は、シールリングの一部をいずれか一方の部材から離隔させて隙間を生じさせるように構成されているので、可動部が離隔して隙間が生じることによって、二つの部材の隙間を封止している状態を解除することができる。
さらにまた、この発明によれば、他方の可動片の先端部の端面とその端面と対向する面との間に形成された隙間が、傾斜面部と傾斜受け面とが接触するときに、他方の可動片の先端部の端面とその端面と対向する面とが接触しないように構成されているので、その隙間から流体を外部に排出することができ、その結果、二つの部材の隙間を封止している状態を解除することができる。
この発明に係るシール構造の構成例を説明するための斜視図である。 シールリングの外周面を示す図である。 一方の可動片の形状を示す斜視図である。 他方の可動片の形状を示す斜視図である。 図2におけるV-V断面を示す図である。 図2におけるVI-VI断面を示す図である。 この発明に係るシール構造の他の構成例を説明するための斜視図である。 この発明に係るシール構造を利用することのできる前後進切換装置の模式図である。 前後進切換装置に取り付けられたクラッチ機構の構成を説明するための断面図である。
つぎにこの発明について具体的に説明する。図8は、車両に搭載された前後進切換装置1を模式的に示した図である。まず、図に示す前後進切換装置1の構成を簡単に説明する。前後進切換装置1は、従来知られた遊星歯車機構2を主体として構成されたものであって、エンジン3から入力された動力の回転方向を選択的に反転させて出力することができるように構成されている。ここで、図に示す遊星歯車機構2の構成を簡単に説明すると、内歯車であるリングギヤ2Rと、そのリングギヤ2Rと同軸上に配置されたサンギヤ2Sと、それらのギヤ2R,2Sと噛み合って自転しつつ、リングギヤ2Rの回転軸線を中心として公転する複数のピニオンギヤ2Pと、それらピニオンギヤ2Pを自転できるように保持するキャリア2Cとで構成されており、上記サンギヤ2Sに出力軸4が一体に形成されている。
また、エンジン3からのトルクが伝達されて前後進切換装置1にそのトルクを入力する入力軸5と一体に回転するように構成されたハウジング6が設けられており、そのハウジング6と上記リングギア2Rとが連結されている。つまり、リングギヤ2Rが遊星歯車機構2の入力要素とされている。そして、遊星歯車機構2に入力される動力の回転方向を反転させるために、キャリア2CにはブレーキB1が連結されている。したがって、ブレーキB1が作用するとピニオンギヤ2Pの公転動作が制限され、サンギヤ2Sの回転方向が反転させられる。なお、図に示すブレーキB1の構成は、従来知られたものと同様である。このように構成することによって、キャリア2Cの回転を制限させるか否かにより、サンギヤ2Sの回転方向を選択的に切り替えて動力を出力することができる。つまり、車両の進行方向を切り替えることができる。
一方、車両が前進走行する場合には、入力軸5と出力軸4との回転方向を同一方向とし、入力軸5の回転数を変化させずに出力するために、図に示す例では、リングギヤ2Rとサンギヤ2Sとを一体に回転させるクラッチ機構7が設けられている。そのクラッチ機構7の構成について図9を参照しつつ説明すると、前述したハウジング6は、入力軸5の外周面に沿って形成された円筒部6aと、その円筒部6aの入力側の端部、すなわち図に示す右側の端部が外周側に折り曲げられて形成された側板部6bと、その側板部6bの外周側の端部を軸線方向の出力側、すなわち図に示す左側に折り曲げて形成された外周壁部6cとで構成されており、円筒部6aが図示しない締結部材もしくは溶接などによって入力軸5と連結されている。
そして、ハウジング6の外周壁部6cには、リングギヤ2Rと一体に形成されかつそれぞれ軸線方向に間隔を空けて形成された複数のプレート8a,8aを有する係合部8が連結されている。また、上述したサンギヤ2Sには、上記プレート8a,8a同士の間隔に挟まれるように構成された他の複数のプレート9a,9aを有する係合部9が一体に形成されている。さらに、円筒部2aと外周壁部2cとの間には、円筒部2aの外周面に沿って軸線方向に移動できるように配置されたピストン10が、ハウジング6の側板部6bと所定の間隔を空けて配置されている。このピストン10は、リングギヤ2Rと一体に形成された係合部8を軸線方向に押圧するように構成されており、ピストン10の外周側は、半径方向においてリングギヤ2Rの係合部8が配置されている位置で、軸線方向における出力側に折り曲げられている。そして、ピストン10を軸線方向に移動させるために、ハウジング6の側板部6bとピストン10との隙間に油圧が供給され、その油圧に応じてピストン10が軸線方向に移動する荷重が変化するように構成されている。つまり、側板部6bとピストン10との隙間を油圧室11として、その油圧室11の油圧を制御することによって、リングギヤ2Rの係合部8を押圧する押圧力を制御するように構成されている。なお、図に示すピストン10の左側に配置されたバネ12は、ピストン10を入力側すなわち図に示す右側に移動させるために常時ピストン10に弾性力を作用させている、いわゆるリターンスプリングである。
上述したようにクラッチ機構7を構成することによって、車両が前進走行する場合には、油圧室11の油圧を増圧して係合部8の押圧力を増加させることにより、リングギヤ2Rとサンギヤ2Sとの係合部8,9同士が摩擦係合し、その結果、リングギヤ2Rとサンギヤ2Sとが一体に回転することができる。つまり、入力軸5の回転方向と同一方向に出力軸4を回転させることができる。なお、車両は後進走行より前進走行する頻度が高いため、油圧室11の油圧が高圧に保たれている期間が長い。
つぎに、上記油圧室11にオイルを供給する油圧回路について説明する。上述した入力軸5は、回転中心を中空に形成した円筒部材であって、その中空部5aには、図示しないオイルポンプが連結されている。また、中空部5aから入力軸5の外周面に連通し、上記油圧室11に向かって開口した流路13が形成されている。したがって、オイルポンプから吐出されたオイルは、入力軸5の中空部5aを介して油圧室11に供給される。
一方、ハウジング6の円筒部6aの内周部に沿って入力軸5を挿入することによって組み付けるように構成されているので、円筒部6aの内周面と入力軸5の外周面とには少なからず隙間14が形成されている。そのため、油圧室11に供給するオイルがその隙間14から外部に漏洩してしまうので、油圧室11の油圧を増圧する場合、もしくは油圧を一定にする場合には、上記隙間14から漏洩してしまうオイル量を過剰に供給しなければならない。また、油圧室11の油圧が一定に保たれてオイルの流動性がなくなると、オイルの温度が上昇してしまい、オイルが劣化しやすくなってしまう。したがって、オイルの温度が常温以下である場合には、隙間14から外部にオイルが漏洩することを抑制することができ、オイルの温度が高温である場合には、オイルを外部に排出することができるように構成されたシールリング15が、入力軸5から油圧室11に連通する油路の軸線方向における両側に配置されている。なお、入力軸5の外周面にシールリング15を嵌合させた状態でハウジング6が組み付けられるように構成されており、そのため、入力軸5の外周面には、シールリング15を嵌合させるシール溝16が円周方向に形成されている。また、シールリング15の外径は、ハウジング6の円筒部6aにおける内周面の直径より大きく形成されており、そのため、ハウジング6が組み付けられた後は、ハウジング6の円筒部6aにおける内周面にシールリング15の外周面が弾性力によって押圧されるように構成されている。
ここで、この発明に係るシール構造の一例を具体的に説明する。図1ないし図6は、この発明に係るシール構造の一例を説明するための図である。この発明に係るシール構造は、シールリング15の温度が常温以下である場合には、入力軸5とハウジング6との隙間を封止してオイルの漏洩を抑制し、シールリング15の温度が高温である場合には、シールリング15の円周方向の一部に形成された破断部17,19から外部にオイルを流出させるように構成されている。図に示すシールリング15の構成について具体的に説明する。まず、シールリング15の厚み方向における内周側は、軸線方向に貫通した溝18が形成されている。この溝18の幅、すなわち破断されて互いに対向した面の隙間は、シールリング15が熱膨張した場合であっても、それらの面が接触しない程度に設定されている。そして、溝18の高さは、シールリング15が、前述したシール溝16に嵌合し、入力軸5にハウジング6が組み付けられた状態で、入力軸5とハウジング6との隙間14より入力軸5の中心側に位置する程度に設定されている。すなわち、シールリング15がシール溝16の内側壁面に接触することで、溝18がその内側壁面によって封止されるように構成されている。
また、シールリング15の厚み方向における外周側は、軸線方向に亘って破断されており、その破断された部分は、クランク状に屈曲した状態に形成されている。すなわち、シールリング15の外周側に形成された破断部19は、図2に示すようにシールリング15の円周方向に所定の長さを有する第1破断部19aと、その第1破断部19aの一方の端部から上記油圧室11にオイルを流入する油路側(以下、単に高油圧側と記す。)に亘って形成された第2破断部19bと、第1破断部19aの他方の端部からオイルを排出する側(以下、単に低油圧側と記す。)に亘って形成された第3破断部19cとによって構成されている。なお、図2の(a)はシールリング15が常温以下の状態を示し、(b)はシールリング15が高温となって熱膨張した状態を示している。したがって、シールリング15は、図3および図4に示すように形成された円周方向に所定の長さを有する可動片15a,15bが、幅方向に重なり合うように構成されている。また、低油圧側の可動片15bの先端部の端面15cと、その端面15cと対向した面15dとの隙間、すなわち第3破断部19cは、シールリング15が高温となって熱膨張した場合に、それらの面15c,15dが接触しない程度に設定されている。さらに、高油圧側の可動片15aの先端部の端面15eと、その端面15eと対向した面15fとの隙間、すなわち第2破断部19bは、シールリング15が高温となって熱膨張した場合に、それらの面15e,15fが接触して押圧されるように設定されている。そして、高油圧側の可動片15aの先端部の端面15eと、その端面15eと対向した面15fとは、斜面状に形成されており、それらの面15e,15fが接触する方向に荷重が作用した場合に、軸線方向に重なり合った可動片15a,15bのうち、高油圧側に位置する可動片15aが高油圧側に荷重を受けるように構成されている。
つぎに、上述したように構成されたシールリング15の作用について説明する。図5および図6は、図2におけるV-V断面およびVI-VI断面を示しており、各図における(a)は常温以下の状態、(b)は高温時の状態を示している。なお、図に示す矢印は、オイルの流れを示している。上述したシールリング15の一方の端面は、入力軸5とハウジング6との隙間14に滞留するオイルと接触しているので、そのオイルの温度が伝達される。そのため、シールリング15はオイルの温度に起因して温度変化をする。また、入力軸5とハウジング6との隙間14に滞留する油圧によって、高油圧側から油圧が作用してシール溝16の一方の内側壁面に押圧される。そのため、シールリング15が常温以下のとき、すなわちオイルの温度が常温以下のときは、シールリング15の外周面とハウジング6の円筒部6aの内壁面とがシールリング15の弾性力によって押圧されて接触し、かつシールリング15の低油圧側の面とシール溝16の内側壁面とが油圧によって押圧されて接触し、さらに可動片15a,15b同士が接触することで、入力軸5とハウジング6との隙間14が液密状態に封止される。
一方、シールリング15が高温のとき、すなわちオイルの温度が高温のときには、シールリング15が熱膨張するため、高油圧側の可動片15aの先端部の端面15eと、その端面15eと対向する面15fとが接触し互いに押圧しあって、可動片15aが高油圧側に変形する。つまり、シールリング15に捩れ方向の荷重が作用して変形する。そのため、可動片15a,15b同士が接触していた接触面が図5の(b)に示すように離隔することによって第1破断部19aが開口される。したがって、入力軸5とハウジング6との隙間14に滞留したオイルが、シールリング15の厚み方向における内周側の溝18から第1破断部19aおよび第3破断部19cを流動して、低油圧側の隙間14に排出される。その結果、オイルが滞留することによる過剰な温度上昇を抑制もしくは防止することができるので、オイルの劣化を抑制もしくは防止することができる。なお、シールリング15が高温となったときに熱膨張して変形すると、可動片15aのみならず、シーリング15全体として捩れるので、第3破断部19cに加えて、その第3破断部19cの低油圧側の開口部の近傍が、シール溝16から離隔して隙間20を形成し、その結果、その隙間20からもオイルを排出することができる。
つぎにこの発明に係るシール構造の他の構成例について説明する。図7は、他の構成例を説明するための図であって、基礎となる構成は上述した第1の構成と同様である。第2の構成例では、図に示すようにそれぞれの可動片15a,15bの外周部に所定の深さの溝21,22が形成され、高油圧側の可動片15aの先端部の端面15eと、その端面15eと対向した面15fとの隙間は、可動片15aが熱膨張したときに接触しない程度に設定されている。また、それぞれの可動片15a,15bに形成された溝21,22は、シールリング15が低温のときに、円周方向にずれるように構成され、シールリング15が高温となって熱膨張した場合に、それぞれの溝21,22が円周方向で一致して厚み方向に流路が形成されるように構成されている。このようにシールリング15を構成することによって、シールリング15が熱膨張することによって、それぞれの溝21,22が円周方向で一致して厚み方向に流路が形成されるので、入力軸5とハウジング6との隙間14に滞留したオイルを外部に排出することができる。その結果、オイルが滞留することによる過剰な温度上昇を抑制もしくは防止することができるので、オイルの劣化を抑制もしくは防止することができる。
なお、この発明に係るシール構造は、上述した各構成例に限定されず、要は、シールリング15が低温のときに液密状態とすることができ、シールリング15が高温のときに、シールリング15の熱膨張によってオイルを外部に排出するように構成されていればよい。そのため、シールリング15を取り付けた部材が、上記の入力軸5のように回転する部材であってもよく、もしくは回転動作を制限された部材であってもよい。また、上述した各構成例では、オイルの漏洩を抑制するシールリングを対象としているが、これに限定されず、空気などの気体の漏洩を抑制するシールリングを対処としてもよい。つまり、流体の漏洩を抑制するシールリングを対象とすることができる。

Claims (4)

  1. 二つの部材の間に介在させられたシールリングによって、これらの部材同士の間の隙間を液密状態もしくは気密状態に封止するシール構造において、
    流体圧を受けて前記封止状態を維持しかつ熱膨張して相対移動することにより前記封止を解除する可動部が前記シールリングに設けられ、
    前記可動部は、前記シールリングの幅方向に重なり合いかつ長手方向に互いに摺動する一対の可動片と、熱膨張してそれらの可動片が相対的に長手方向に摺動した場合にその熱応力によってそれらの可動片を互いに離隔させるガイド部とを有し、
    前記シールリングには、互いに離隔した前記可動片同士の間に開口する連通部が形成され、
    前記ガイド部は、前記一方の可動片の先端部に形成され、該一方の可動片の長手方向に向けた熱応力に基づいて前記シールリングの幅方向で外側に向けた分力を生じさせる傾斜面部と、その傾斜面部の先端側に該傾斜面部と対向するように形成された、傾斜受け面とを有する
    ことを特徴とするシール構造。
  2. 記二つの部材のうちの一方の部材に形成され、前記シールリングが嵌め込まれたシール溝を更に備え、
    前記シールリングは、他方の部材に密着するとともに、前記シール溝の一方の内側壁面に流体圧で押し付けられて密着することにより、前記二つの部材同士の間の隙間を封止していることを特徴とする請求項1に記載のシール構造。
  3. 記シールリングは、前記各部材に密着して前記二つの部材同士の間の隙間を封止し、
    前記可動部は、前記シールリングの一部をいずれか一方の部材から離隔させて隙間を生じさせるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のシール構造。
  4. 記他方の可動片の先端部の端面と該端面と対向する面との間に形成された隙間が、前記傾斜面部と前記傾斜受け面とが接触するときに、前記他方の可動片の先端部の端面と該端面と対向する面とが接触しないように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のシール構造。
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