JP2015117774A - 変速機の油路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 変速機のシャフト内に形成した高圧側の第1油路および低圧側の第2油路間をシールするシール部材の数を減らす。
【解決手段】 高圧側の第1油路P1は、ケーシング45から突出してインナーシャフト56の軸方向一端の内周に嵌合する筒状部45aの内部に形成した第1ケーシング油路45bと、第1ケーシング油路45bに連通してインナーシャフト56の内部を軸方向他端側に延びる第1内側油路56cとを備え、低圧側の第2油路P2は、筒状部45aの外部に形成した第2ケーシング油路45cと、第2ケーシング油路45cに連通してインナーシャフト56の外周面56aに沿って軸方向他端側に延びる第2外側油路56gとを備え、ケーシング45の筒状部45aの外周とインナーシャフト56の軸方向一端の内周との間にシール部材57を設けたので、単一のシール部材57で第1油路P1および第2油路P2間をシールすることが可能になって部品点数が削減される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、変速機のケーシングに回転自在に支持した中空のシャフトの内周面に軸方向一端の開口部からインナーシャフトの外周面を圧入することで、高圧側の第1油路と低圧側の第2油路とを構成する変速機の油路構造に関する。
変速機のシャフトの内部に形成した高圧側の制御用油路および低圧側の潤滑用油路にケーシング側から高圧の作動油および低圧の潤滑油を供給するために、ケーシングの内面から突出する分配部材をシャフトの中空部に軸端から嵌合し、分配部材の内部に形成した制御用油路および潤滑用油路をシャフトの内部に形成した制御用油路および潤滑用油路にそれぞれ連通させるものが、下記特許文献1により公知である。
特開2004−197784号公報
ところで、上記従来のものは、高圧側の制御用油路から作動油が漏洩するのを防止するために、分配部材の外周面に開口する制御用油路の開口部の軸方向両側にそれぞれシール部材を装着しており、そのためにシール部材の数が増加する問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、変速機のシャフト内に形成した高圧側の第1油路および低圧側の第2油路間をシールするシール部材の数を減らすことを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、変速機のケーシングに回転自在に支持した中空のシャフトの内周面に軸方向一端の開口部からインナーシャフトの外周面を圧入することで、高圧側の第1油路と低圧側の第2油路とを構成する変速機の油路構造であって、前記第1油路は、前記ケーシングから突出して前記インナーシャフトの軸方向一端の内周に嵌合する筒状部の内部に形成した第1ケーシング油路と、前記第1ケーシング油路に連通して前記インナーシャフトの内部を軸方向他端側に延びる第1内側油路とを備え、前記第2油路は、前記筒状部の外部に形成した第2ケーシング油路と、第2ケーシング油路に連通して前記インナーシャフトの外周面に沿って軸方向他端側に延びる第2外側油路とを備え、前記ケーシングの筒状部の外周を前記インナーシャフトの軸方向一端の内周との間に、前記第1油路および前記第2油路間をシールするシール部材を設けたことを特徴とする変速機の油路構造が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記インナーシャフトの軸方向一端に拡径部を形成し、前記筒状部の外周と前記拡径部の内周と間に前記シール部材を設けたことを特徴とする変速機の油路構造が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記シャフトを前記ケーシングにベアリングを介して支持し、前記シール部材を前記ベアリングの径方向内側に配置したことを特徴とする変速機の油路構造が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記第2ケーシング油路は前記ベアリングに連通することを特徴とする変速機の油路構造が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記第1油路は、更に前記第1内側油路から前記インナーシャフトを径方向外側に貫通する第1油孔と、前記インナーシャフトの外周面に沿って軸方向に形成されて前記第1油孔に連通する第1外側油路とを備え、前記第2油路は、更に前記第2外側油路から前記インナーシャフトを径方向内側に貫通する第2油孔と、前記第2油孔から前記インナーシャフトの内部を軸方向他端側に延びる第2内側油路とを備え、前記第1内側油路および前記第2内側油路を前記インナーシャフトに形成した隔壁を挟んで同軸上に配置したことを特徴とする変速機の油路構造が提案される。
尚、実施の形態の軸部41は本発明のシャフトに対応し、実施の形態のボールベアリング46は本発明のベアリングに対応し、実施の形態のOリング57は本発明のシール部材に対応し、実施の形態の無段変速機Tは本発明の変速機に対応する。
請求項1の構成によれば、変速機のケーシングに回転自在に支持した中空のシャフトの内周面に軸方向一端の開口部からインナーシャフトの外周面を圧入することで、高圧側の第1油路と低圧側の第2油路とを構成する。
第1油路は、ケーシングから突出してインナーシャフトの軸方向一端の内周に嵌合する筒状部の内部に形成した第1ケーシング油路と、第1ケーシング油路に連通してインナーシャフトの内部を軸方向他端側に延びる第1内側油路とを備え、第2油路は、筒状部の外部に形成した第2ケーシング油路と、第2ケーシング油路に連通してインナーシャフトの外周面に沿って軸方向他端側に延びる第2外側油路とを備え、ケーシングの筒状部の外周とインナーシャフトの軸方向一端の内周との間に、第1油路および第2油路間をシールするシール部材を設けたので、単一のシール部材で第1油路および第2油路間をシールすることが可能になって部品点数が削減される。
また請求項2の構成によれば、インナーシャフトの軸方向一端に拡径部を形成し、筒状部の外周と拡径部の内周と間にシール部材を設けたので、拡径部に設けた外径の大きいシール部材を用いてシール性を確保しながら、シャフト内に圧入されるインナーシャフトを小径化して重量を削減することができる。
また請求項3の構成によれば、シャフトをケーシングにベアリングを介して支持し、シール部材をベアリングの径方向内側に配置したので、筒状部の内部に形成した第1ケーシング油路内の高圧の作動油の油圧をシャフトを介して径方向外側のベアリングで支持することで、筒状部の拡径を防止してシール部材のシール性を確保することができる。
また請求項4の構成によれば、第2ケーシング油路はベアリングに連通するので、第2ケーシング油路を流れる低圧の潤滑油でベアリングを潤滑することができる。
また請求項5の構成によれば、第1油路は、更に第1内側油路からインナーシャフトを径方向外側に貫通する第1油孔と、インナーシャフトの外周面に沿って軸方向に形成されて第1油孔に連通する第1外側油路とを備え、第2油路は、更に第2外側油路からインナーシャフトを径方向内側に貫通する第2油孔と、第2油孔からインナーシャフトの内部を軸方向他端側に延びる第2内側油路とを備え、第1内側油路および第2内側油路をインナーシャフトに形成した隔壁を挟んで同軸上に配置したので、単一のインナーシャフトをシャフト内に圧入する簡単な構造で径方向に交差する第1油路および第2油路を形成することができる。
無段変速機のスケルトン図 図1の2部詳細図。 図2の3A−3A線および3B−3B線断面図。
以下、図1〜図3に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、車両に搭載される無段変速機TはエンジンEのクランクシャフト11にトルクコンバータ12を介して接続された主入力軸13と、主入力軸13に対して平行に配置された第1副入力軸13A、第2副入力軸13B、副軸14、出力軸15およびアイドル軸16とを備え、筒状の副軸14は主入力軸13の外周に相対回転自在に嵌合し、筒状の出力軸15は第1副入力軸13Aの外周に相対回転自在に嵌合する。副軸14はベアリング17,17を介してミッションケースに支持される。
主入力軸13に相対回転自在に支持した第1リダクションギヤ25と、第1副入力軸13Aに固設した第2リダクションギヤ26とが噛合しており、第1リダクションギヤ25はLOW摩擦クラッチ24Aを介して主入力軸13に結合可能である。また主入力軸13に固設した第1インダクションギヤ27と第2副入力軸13Bに相対回転自在に支持した第2インダクションギヤ28とが噛合しており、第2インダクションギヤ28はHI摩擦クラッチ24Bを介して第2副入力軸13Bに結合可能である。
第1副入力軸13Aおよび第2副入力軸13B間に配置されたベルト式無段変速機構20は、第1副入力軸13Aに設けられた第1プーリ21と、第2副入力軸13Bに設けられた第2プーリ22と、第1、第2プーリ21,22に巻き掛けられた無端ベルト23とを備える。第1、第2プーリ21,22の溝幅は油圧によって相互に逆方向に増減し、第1副入力軸13Aおよび第2副入力軸13B間の変速比を連続的に変化させることができる。第1プーリ21は、第1副入力軸13Aに固定された第1固定プーリ21Aと、第1固定プーリ21Aに対して接近・離反可能な第1可動プーリ21Bとで構成される。また第2プーリ22は、第2副入力軸13Bに固定された第2固定プーリ22Aと、第2固定プーリ22Aに対して接近・離反可能な第2可動プーリ22Bとで構成される。
また第2入力軸13Bに固設した第3リダクションギヤ39と副軸14に固設した第4リダクションギヤ40とが噛合し、副軸14に相対回転自在に支持した第5リダクションギヤ29と出力軸15に固設した第6リダクションギヤ30とが噛合し、第6リダクションギヤ30と一体のファイナルドライブギヤ31とディファレンシャルギヤ33に設けたファイナルドリブンギヤ32とが噛合する。副軸14に相対回転自在に支持したリバースドライブギヤ34とアイドル軸16に固設したリバースアイドルギヤ35とが噛合し、アイドル軸16に固設したリバースドリブンギヤ36が第6リダクションギヤ30に噛合する。
副軸14の外周にドグクラッチよりなる第1出力切換機構37が設けられる。第1出力切換機構37は中立位置、右動位置および左動位置を切り換え可能であり、中立位置から右動すると第5リダクションギヤ29が副軸14に結合され、中立位置から左動するとリバースドライブギヤ34が副軸14に結合される。第1副入力軸13Aの外周にドグクラッチよりなる第2出力切換機構38が設けられる。第2出力切換機構38は中立位置および右動位置を切り換え可能であり、中立位置から右動すると第6リダクションギヤ30およびファイナルドライブギヤ31が第1副入力軸13Aに結合される。
第1、第2リダクションギヤ25,26により、主入力軸13の回転は減速して第1副入力軸13Aに伝達される。一方、第1、第2インダクションギヤ27,28により、主入力軸13の回転は増速して第2副入力軸13Bに伝達される。
無段変速機TのLOWモードでは、LOW摩擦クラッチ24Aが係合し、HI摩擦クラッチ24Bが係合解除し、第1出力切換機構37が右動位置(LOW位置)に操作され、第2出力切換機構38が中立位置に操作される。
その結果、エンジンEの駆動力はクランクシャフト11→トルクコンバータ12→主入力軸13→LOW摩擦クラッチ24A→第1リダクションギヤ25→第2リダクションギヤ26→第1副入力軸13A→第1プーリ21→無端ベルト23→第2プーリ22→第2副入力軸13B→第3リダクションギヤ39→第4リダクションギヤ40→副軸14→第1出力切換機構37→第5リダクションギヤ29→第6リダクションギヤ30→出力軸15→ファイナルドライブギヤ31→ファイナルドリブンギヤ32の経路でディファレンシャルギヤ33に伝達される。
LOWモードにおいて、ベルト式無段変速機構20は第1副入力軸13A側から第2副入力軸13B側に駆動力を伝達し、その変速比の変更に応じて無段変速機Tのオーバーオール変速比が変更される。
無段変速機TのHIモードでは、LOW摩擦クラッチ24Aが係合解除し、HI摩擦クラッチ24Bが係合し、第1出力切換機構37が中立位置に操作され、第2出力切換機構38が右動位置(HI位置)に操作される。
その結果、エンジンEの駆動力はクランクシャフト11→トルクコンバータ12→主入力軸13→第1インダクションギヤ27→第2インダクションギヤ28→HI摩擦クラッチ24B→第2副入力軸13B→第2プーリ22→無端ベルト23→第1プーリ21→第1副入力軸13A→第2出力切換機構38→出力軸15→ファイナルドライブギヤ31→ファイナルドリブンギヤ32の経路でディファレンシャルギヤ33に伝達される。
HIモードにおいて、ベルト式無段変速機構20は第2副入力軸13B側から第1副入力軸13A側に駆動力を伝達し、その変速比の変更に応じて無段変速機Tのオーバーオール変速比が変更される。
無段変速機Tの後進モードでは、LOW摩擦クラッチ24Aが係合し、HI摩擦クラッチ24Bが係合解除し、第1出力切換機構37が左動位置(RVS位置)に操作され、第2出力切換機構38が中立位置に操作される。
その結果、エンジンEの駆動力はクランクシャフト11→トルクコンバータ12→主入力軸13→LOW摩擦クラッチ24A→第1リダクションギヤ25→第2リダクションギヤ26→第1副入力軸13A→第1プーリ21→無端ベルト23→第2プーリ22→第2副入力軸13B→第3リダクションギヤ39→第4リダクションギヤ40→副軸14→第1出力切換機構37→リバースドライブギヤ34→リバースアイドルギヤ35→アイドル軸16→リバースドリブンギヤ36→第6リダクションギヤ30→出力軸15→ファイナルドライブギヤ31→ファイナルドリブンギヤ32の経路でディファレンシャルギヤ33に逆回転で伝達される。
後進モードにおいて、ベルト式無段変速機構20は第1副入力軸13A側から第2副入力軸13B側に駆動力を伝達し、その変速比の変更に応じて無段変速機Tのオーバーオール変速比が変更される。
次に、図2および図3に基づいて第2副入力軸13Bに支持したHI摩擦クラッチ24Bの周辺の油路構造を説明する。
中空の第2副入力軸13Bの左端内周に、第2インダクションギヤ28と一体に形成した筒状の軸部41の外周がニードルベアリング42を介して相対回転自在に嵌合し、第2副入力軸13Bの左端と第2インダクションギヤ28の右側面との間にスラストベアリング43が配置される。第2副入力軸13Bの軸方向中間部がボールベアリング44を介してケーシング45に支持されるとともに、第2インダクションギヤ28の左側面に突設したフランジ部28aがボールベアリング46を介してケーシング45に支持される。
ボールベアリング44と第2インダクションギヤ28との間に配置されるHI摩擦クラッチ24Bは、第2副入力軸13Bにスプライン嵌合するクラッチドラム47と、第2インダクションギヤ28の右側面に固定したクラッチハブ48と、クラッチドラム47およびクラッチハブ48を接続するように軸方向に交互に積層された複数のクラッチディスク49…および複数のクラッチプレート50…と、クラッチドラム47の内部に軸方向摺動自在に配置されたクラッチピストン51と、内周部をクラッチドラム47のハブに固定されて外周部がクラッチハブ48の内周面に摺接するリテーナ52と、リテーナ52およびクラッチピストン51間に配置されたクラッチスプリング53とを備える。クラッチドラム47とクラッチピストン51との間にはクラッチ油室54が区画され、クラッチピストン51とリテーナ52との間にはキャンセラ油室55が区画される。
中空の軸部41の左端に開口する一定内径の内周面41aに中空のインナーシャフト56の外周面56aが圧入されるとともに、軸部41の左端を拡径した拡径部56kが第2インダクションギヤ28のフランジ部28aの内周面に嵌合する。そしてケーシング45の内面から突出する筒状部45aの外周面に装着したOリング57が、インナーシャフト56の拡径部56kの内周面に当接する。
高圧の作動油を供給する第1油路P1は、ケーシング45の筒状部45aの内部に形成した第1ケーシング油路45bに連通する第1供給口56bからインナーシャフト56の内部を軸方向右側に延びる第1内側油路56cと、第1内側油路56cからインナーシャフト56を径方向外側に貫通する第1油孔56dと、第1油孔56dの径方向外端からインナーシャフト56の外周面を軸方向右側に延びる溝状の第1外側油路56eとを備え、第1外側油路56eは軸部41、第2副入力軸13Bおよびクラッチドラム47のハブを貫通する油孔41b,13a,47aを介してクラッチ油室54に連通する。
また低圧の潤滑油を供給する第2油路P2は、ケーシング45の筒状部45aの外部に形成した第2ケーシング油路45cに臨む第2供給口56fから拡径部56kを含むインナーシャフト56の外周面56aに沿って軸方向に形成された第2外側油路56gと、第2外側油路56gからインナーシャフト56を径方向外側から内側に貫通する第2油孔56hと、第2油孔56hからインナーシャフト56の内部を軸方向右側に延びる第2内側油路56iとを備える。そして第2外側油路56gは軸部41、第2副入力軸13Bおよびクラッチドラム47のハブを貫通する油孔41c,13b,47bを介してキャンセラ油室55に連通するとともに、第2内側油路56iから他の被潤滑部に供給される。
第1油路P1の第1内側油路56cと、第2油路P2の第2内側油路56iとは、インナーシャフト56の隔壁56jを挟んで同軸上に配置される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
図示せぬオイルポンプから供給された高圧の作動油は、第1油路P1を構成するケーシング45の第1ケーシング油路45b→インナーシャフト56の第1供給口56b→第1内側油路56c→第1油孔56d→第1外側油路56e→軸部41の油孔41b→第2副入力軸13Bの油孔13a→クラッチドラム47の油孔47aの経路でHI摩擦クラッチ24Bのクラッチ油室54に供給される。また図示せぬオイルポンプから供給された低圧の潤滑油は、第2油路P2を構成するケーシング45の第2ケーシング油路45c→インナーシャフト56の第2供給口56f→第2外側油路56g→軸部41の油孔41c→第2副入力軸13Bの油孔13b→クラッチドラム47の油孔47bの経路でHI摩擦クラッチ24Bのキャンセラ油室55に供給されるとともに、第2外側油路56g→第2油孔56h→第2内側油路56iの経路で無段変速機Tの被潤滑部に供給される。また第2供給口56fの潤滑油は、それに隣接するボールベアリング46にも直接供給される。
高圧側の第1油路P1の第1供給口56bと、低圧側の第2油路P2の第2供給口56fとの間を、ケーシング45の筒状部45aの外周とインナーシャフト56の拡径部56kの内周との間に配置したOリング57によってシールするので、単一のOリング57で第1油路P1および第2油路P2間をシールすることが可能になって部品点数を削減することができる。
第1油路P1はインナーシャフト56の内側の第1内側油路56cから外側の第1外側油路56eへと径方向外側に位置が変化するとともに、第2油路P2はインナーシャフト56の外側の第2外側油路56gから内側の第2内側油路56iへと径方向内側に位置が変化するため、第1油路P1および第2油路P2が径方向内外に交差するが、本実施の形態によれば、インナーシャフト56を大径化することなく、また部品点数を増加することなく、単一のインナーシャフト56を用いて複雑な第1油路P1および第2油路P2をコンパクトに構成することができる。
しかも第1外側油路56eおよび第2外側油路56gは、インナーシャフト56の外周面56aを軸方向に延びる溝によって構成されるので、その溝の幅をインナーシャフト56の外周面56aの周方向に広げることで、インナーシャフト56の外径を増加させることなく第1外側油路56eおよび第2外側油路56gの断面積を確保することができる(図3参照)。
またケーシング45の筒状部45aの外周面に第1油路P1および第2油路P2間をシールするOリング57を装着するとき、筒状部45aの外径が小さいとOリング57の直径も小さくなって充分なシール性能が得られなくなるが、本実施の形態によれば、インナーシャフト56の左端部を拡径して拡径部56kを形成したので、拡径部56kに嵌合する筒状部45aの外径を増加させ、筒状部45aに装着されるOリング47の直径を大きくしてシール性能を確保しながら、軸部41内に圧入されるインナーシャフト56を小径化して重量を削減することができる。
また軸部41をケーシング45に支持するボールベアリング46の径方向内側にOリング57を配置したので、第1ケーシング油路45bの高圧の作動油の油圧を筒状部45a、インナーシャフト56の拡径部56kおよび第2インダクションギヤ28のフランジ部28aを介してボールベアリング46で支持することで筒状部45aの拡径を防止し、筒状部45aに装着したOリング57のシール性を確保することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の油路構造の適用位置は実施の形態に限定されず、変速機内の任意の位置に適用することができる。
また本発明の変速機は実施の形態のベルト式無段変速機構を備える無段変速機Tに限定されるものではない。
41 軸部(シャフト)
41a 内周面
45 ケーシング
45a 筒状部
45b 第1ケーシング油路
45c 第2ケーシング油路
46 ボールベアリング(ベアリング)
56 インナーシャフト
56a 外周面
56c 第1内側油路
56d 第1油孔
56e 第1外側油路
56g 第2外側油路
56h 第2油孔
56i 第2内側油路
56j 隔壁
56k 拡径部
57 Oリング(シール部材)
P1 第1油路
P2 第2油路
T 無段変速機(変速機)

Claims (5)

  1. 変速機(T)のケーシング(45)に回転自在に支持した中空のシャフト(41)の内周面(41a)に軸方向一端の開口部からインナーシャフト(56)の外周面(56a)を圧入することで、高圧側の第1油路(P1)と低圧側の第2油路(P2)とを構成する変速機の油路構造であって、
    前記第1油路(P1)は、前記ケーシング(45)から突出して前記インナーシャフト(56)の軸方向一端の内周に嵌合する筒状部(45a)の内部に形成した第1ケーシング油路(45b)と、前記第1ケーシング油路(45b)に連通して前記インナーシャフト(56)の内部を軸方向他端側に延びる第1内側油路(56c)とを備え、
    前記第2油路(P2)は、前記筒状部(45a)の外部に形成した第2ケーシング油路(45c)と、第2ケーシング油路(45c)に連通して前記インナーシャフト(56)の外周面(56a)に沿って軸方向他端側に延びる第2外側油路(56g)とを備え、
    前記ケーシング(45)の筒状部(45a)の外周と前記インナーシャフト(56)の軸方向一端の内周との間に、前記第1油路(P1)および前記第2油路(P2)間をシールするシール部材(57)を設けたことを特徴とする変速機の油路構造。
  2. 前記インナーシャフト(56)の軸方向一端に拡径部(56k)を形成し、前記筒状部(45a)の外周と前記拡径部(56k)の内周と間に前記シール部材(57)を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の変速機の油路構造。
  3. 前記シャフト(41)を前記ケーシング(45)にベアリング(46)を介して支持し、前記シール部材(57)を前記ベアリング(46)の径方向内側に配置したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の変速機の油路構造。
  4. 前記第2ケーシング油路(45c)は前記ベアリング(46)に連通することを特徴とする、請求項3に記載の変速機の油路構造。
  5. 前記第1油路(P1)は、更に前記第1内側油路(56c)から前記インナーシャフト(56)を径方向外側に貫通する第1油孔(56d)と、前記インナーシャフト(56)の外周面(56a)に沿って軸方向に形成されて前記第1油孔(56d)に連通する第1外側油路(56e)とを備え、前記第2油路(P2)は、更に前記第2外側油路(56g)から前記インナーシャフト(56)を径方向内側に貫通する第2油孔(56h)と、前記第2油孔(56h)から前記インナーシャフト(56)の内部を軸方向他端側に延びる第2内側油路(56i)とを備え、前記第1内側油路(56c)および前記第2内側油路(56i)を前記インナーシャフト(56)に形成した隔壁(56j)を挟んで同軸上に配置したことを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の変速機の油路構造。
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JP2017141845A (ja) * 2016-02-08 2017-08-17 トヨタ自動車株式会社 車両の動力伝達装置

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