JP5969431B2 - 無段変速機 - Google Patents

無段変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP5969431B2
JP5969431B2 JP2013139859A JP2013139859A JP5969431B2 JP 5969431 B2 JP5969431 B2 JP 5969431B2 JP 2013139859 A JP2013139859 A JP 2013139859A JP 2013139859 A JP2013139859 A JP 2013139859A JP 5969431 B2 JP5969431 B2 JP 5969431B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheave
movable sheave
continuously variable
variable transmission
hydraulic chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013139859A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015014305A (ja
Inventor
愼一 遠藤
愼一 遠藤
武雄 吉田
武雄 吉田
靖司 服部
靖司 服部
太田 雄介
雄介 太田
慎 小栗
慎 小栗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
JATCO Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, JATCO Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2013139859A priority Critical patent/JP5969431B2/ja
Publication of JP2015014305A publication Critical patent/JP2015014305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5969431B2 publication Critical patent/JP5969431B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Description

本発明は、無段変速機に関する。
特許文献1には、ベルト式無段変速機のプーリにおいて、可動シーブの背面に、可動シーブを貫通する回転軸に沿って油圧室内に延びる円筒部を形成し、これによりベルトから受ける反力で可動シーブが油圧室側に倒れることを防止する構造が開示されている。
特開平10−274319号公報
しかしながら、上記の構造では、可動シーブの円筒部と干渉しないように油圧室を形成しなければならず、油圧室の軸線方向の寸法が大きくなり、変速機が大型化するという問題があった(図5参照)。特に、駆動側プーリが配される軸には多くの機構が直列に設けられ、変速機の中で最も軸線方向の寸法が大きくなるので、変速機の大きさを抑制するには、この寸法を小さくする必要がある。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、可動シーブの倒れを防止しつつ、軸線方向の寸法を小さくして無段変速機を小型化することを目的とする。
本発明のある態様によれば、固定シーブと、前記固定シーブとそれぞれのシーブ面が対向し、背面側に設けられた油圧室に供給される油圧により前記固定シーブの回転軸の軸線方向に移動可能に設けられる可動シーブとを有し、動力源からの回転が伝達される駆動側プーリと、前記駆動側プーリの回転が、無端状部材を介して変速して伝達される従動側プーリと、を備えた無段変速機であって、前記固定シーブのシーブ面側には、開口部が形成され、前記可動シーブのシーブ面側には、前記固定シーブの前記開口部の内周面と嵌合する凸部が形成され、前記可動シーブは、中実部材である、ことを特徴とした無段変速機が提供される。
上記態様によれば、無端状部材からの反力を、固定シーブと嵌合した可動シーブの凸部が受けるので、可動シーブの油圧室側への倒れを防止できる。したがって、可動シーブの背面に無端状部材からの反力を受ける部位を設ける必要がないので、油圧室を小さくでき、変速機を小型化できる。
本発明の第1実施形態に係る無段変速機を備えた車両の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る無段変速機のプライマリプーリを示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る無段変速機のプライマリプーリを示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る無段変速機のプライマリプーリを示す模式図である。 本発明の比較例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、添付図面を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る無段変速機を備えた車両の概略構成図である。
車両1は、動力源としてのエンジン10と、発進装置としてのトルクコンバータ20と、ベルト式無段変速機(以下、無段変速機という。)30とを備え、エンジン10の出力回転は、トルクコンバータ20、無段変速機30、図示しないデファレンシャルギヤユニットを介して図示しない駆動輪へと伝達される。
無段変速機30は、前後進切換機構40と、無段変速機構50とを備える。
前後進切換機構40は、トルクコンバータ20からの回転が伝達される入力軸41と、入力軸41の回転を無段変速機構50に正(前進)方向に伝達するための前進用クラッチ42と、逆(後進)方向に伝達するための後進用ブレーキ43とを備える。油圧制御回路60から油圧を供給して前進用クラッチ42を接続すると、トルクコンバータ20からの出力回転が無段変速機構50に前進方向に伝達され、後進用ブレーキ43を接続すると、逆方向に減速して伝達される。
無段変速機構50は、入力軸41と同軸に設けられ、前後進切換機構40からの回転が伝達されるプライマリプーリ51と、入力軸41に平行に設けられた出力軸52と、出力軸52に設けられたセカンダリプーリ53と、2つのプーリ51、53の間に巻き掛けられたベルト54と、を備える。
プライマリプーリ51は、固定シーブ55と可動シーブ56とを有する。固定シーブ55は、前後進切換機構40に接続され、固定シーブ55と可動シーブ56とは、それぞれのシーブ面が対向するように配置される。セカンダリプーリ53は、固定シーブ57と可動シーブ58とを有し、固定シーブ57と可動シーブ58とは、それぞれのシーブ面が対向するように配置される。
可動シーブ56、58は、背面側にそれぞれ設けられた油圧室70、71に油圧制御回路60から油圧を供給することで軸線方向に移動させることができる。無段変速機構50は、2つのプーリ51、53の溝幅を変化させて、2つのプーリ51、53に対するベルト54の巻き付け径の比率を変化させることで、入力軸41の回転を出力軸52に無段階に変速して伝達する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る無段変速機のプライマリプーリを示す模式図である。
固定シーブ55には、シーブ面側に開口したスプライン穴55aが形成され、可動シーブ56のシーブ面側には、固定シーブ55のスプライン穴55aと嵌合するスプライン軸56aが形成される。これにより、可動シーブ56は、軸線方向に摺動可能に固定シーブ55に支持され、また、固定シーブ55が回転すると、固定シーブ55とともに回転する。
また、固定シーブ55のスプライン穴55aの内周面には、プライマリプーリ51が所定の溝幅になったときに、可動シーブ56のスプライン軸56aの端部と当接し、可動シーブ56の固定シーブ55側への移動を規制する規制部55bが形成される。
可動シーブ56の背面側には、油圧室70が設けられる。油圧室70は、無段変速機30のケース31に形成された凹部31aとピストン80との間に形成され、ケース31に設けられた油路31bから油圧が供給される。
ピストン80は、図2に示すように、ケース31の凹部31aと嵌合する摺動部80aと、ラジアルベアリング90が嵌装されるベアリング収容部80bと、外周部をケース31側に折り返した外筒80cとが形成された部材である。
ケース31の凹部31aの外側には、ピストン80の摺動部80aとケース31の凹部31aとが嵌合したときに、ピストン80の外筒80cが収容される円周溝31cが形成され、ピストン80の外筒80cとケース31の円周溝31cの外周面との間には、ボールブッシュ91が配設される。これにより、ピストン80は、軸線方向に摺動可能にボールブッシュ91を介してケース31に支持される。
また、ピストン80の摺動部80aには、油圧室70からのオイル漏れを防止するシール部材92が配設される。
可動シーブ56の背面には、ラジアルベアリング90と嵌合する凸部56bが形成されており、ピストン80と可動シーブ56とは、ラジアルベアリング90を介して回転可能に連結される。また、可動シーブ56の凸部56bの端面とピストン80のベアリング収容部80bの底面との間には、可動シーブ56を回転可能に支持するスラストベアリング93が配設される。
上記の構成によれば、油圧室70に油圧制御回路60から油圧を供給すると、油圧によりピストン80が押され、さらにスラストベアリング93を介して可動シーブ56が押されて固定シーブ55側へ移動する。
これにより、プライマリプーリ51側の油圧室70の油圧に対して、セカンダリプーリ53側の油圧室71の油圧を低くすれば、プライマリプーリ51の溝幅が狭くなってベルト54の巻き付け径が大きくなり、セカンダリプーリ53の溝幅が広くなってベルト54の巻き付け径が小さくなる。逆に、プライマリプーリ51側の油圧室70の油圧に対して、セカンダリプーリ53側の油圧室71の油圧を高くすれば、プライマリプーリ51の溝幅が広くなってベルト54の巻き付け径が小さくなり、セカンダリプーリ53の溝幅が狭くなってベルト54の巻き付け径が大きくなる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
ベルト式無段変速機では、ベルトを挟持する2つのシーブがベルトからの反力を受けるので、ベルトからの反力で倒れないようにシーブの剛性を確保する必要がある。
したがって、例えば、図5に示すプーリのように、固定シーブ155に一体に設けられた回転軸155aが可動シーブ156を貫通することで、可動シーブ156が軸線方向に移動可能に設けられた構造の場合は、回転軸155aに沿って油圧室170内に延びる円筒部156aを可動シーブ156の背面に形成し、円筒部156aがベルト154からの反力を受けるようにすることで、可動シーブ156の油圧室170側への倒れ剛性を確保している。
しかしながら、上記の構造では、可動シーブ156の円筒部156aと干渉しないように油圧室170を形成しなければならず、油圧室170の軸線方向の寸法が大きくなり、変速機が大型化することになる。
これに対して、本実施形態では、ベルト54からの反力を、固定シーブ55のスプライン穴55aと嵌合した可動シーブ56のスプライン軸56aが受けるので、可動シーブ56の油圧室70側への倒れ剛性を確保でき、可動シーブ56の背面にベルト54からの反力を受ける円筒部を設ける必要がない。したがって、油圧室70の軸線方向の寸法を小さくでき、無段変速機30を小型化することができる(請求項1に対応する効果)。
また、可動シーブ56が、スプライン軸56aにより、固定シーブ55に摺動可能に支持されるので、可動シーブ56を固定シーブ55の回転軸が貫通する必要がない。したがって、可動シーブ56、特にスプライン軸56aを中実部材とすることができ、可動シーブ56の剛性をさらに高くすることができ、スプライン軸56aの軸線方向の寸法が大きくなることを抑制し、無段変速機30を小型化することができる(請求項2に対応する効果)。
また、本実施形態によれば、プライマリプーリ51が所定の溝幅になったときに、可動シーブ56のスプライン軸56aの端部と当接する規制部55bを固定シーブ55のスプライン穴55aの内周面に形成することで、固定シーブ55側への可動シーブ56の移動を規制する構造を容易に実現できる(請求項4に対応する効果)。
また、図5に示すプーリのように、固定シーブ155の回転軸155aが可動シーブ156を貫通する構造では、回転軸155aの先端をラジアルベアリング190を介してケース131が支持するので、回転軸155aの周囲に円環状の油圧室170を形成することになる。
これに対して、本実施形態では、可動シーブ56を貫通する回転軸がないので、油圧室70の受圧面を可動シーブ56の回転軸まで含む範囲に形成することができる。これにより、油圧室70の受圧面積が広くなり、より低い油圧で可動シーブ56を移動させることができる(請求項3に対応する効果)。
また、固定シーブ155の回転軸155aが可動シーブ156を貫通する構造では、回転軸155aの端部にナット195を取り付け、これにより油圧室170を形成する隔壁部材172からの油圧反力を受けているが、本実施形態では、ケース31が油圧室70を形成するので、ナット195のように油圧反力を受ける部品が不要となり、軸線方向の寸法を小さくすることができ、無段変速機30を小型化することができる(請求項5に対応する効果)。
また、本実施形態では、ピストン80の外周部を折り返して外筒80cを形成しているが、これにより、ピストン80の摺動部80aとケース31に支持される外筒80cとを、ピストン80の径方向に並んで設けることができる。したがって、ピストン80の軸線方向の寸法を小さくでき、無段変速機30を小型化することができる。
例えば、オイルポンプなどの油圧源により吐出された油は、まず、非回転部材である油圧制御回路60に導かれ、その後、油圧を必要とする各部位に供給される。ここで、図5に示すプーリでは、可動シーブ156が回転すると油圧室170も回転するので、可動シーブ156および油圧室170とともに回転する固定シーブ155に、油圧室170に油圧を供給する油路155bを形成している。この際、回転する固定シーブ155に設けられた油路155bに油を供給するためには、非回転部材と回転部材との間で油の受け渡しが行われるため、両部材間での油の漏れを防止すべくシールする必要があり、シール部からのオイル漏れが発生しやすくなる。
これに対して、本実施形態では、可動シーブ56が回転しても、ラジアルベアリング90を介して連結されているピストン80は回転せず、また、油圧室70に油圧を供給する油路31bもケース31に設けることができるので、回転する部品を介することなく油圧を油圧室70に供給することができる。したがって、回転部をシールする必要がなく、シール部からのオイル漏れを抑制できる。
また、図5に示すプーリのように、油圧室170が回転する構造では、油圧室170内のオイルが回転して遠心油圧が発生し、油圧室170内の油圧が変動しやすくなるが、本実施形態では、油圧室70が回転しないので、遠心油圧が発生せず、油圧室70への指示油圧に対して実油圧との差分を小さくすることができ、制御精度を向上させることができる(請求項5に対応する効果)。
<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る無段変速機のプライマリプーリを示す模式図である。なお、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付している。
第2実施形態は、図3に示すように、ピストン81とケース32とが第1実施形態と相違する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
ケース32には、ピストン81を収容する凹部32aが形成され、凹部32aの中央には、ピストン81に形成された摺動部81aと嵌合する凸部32bが形成される。
ピストン81は、上記のように、ケース32の凸部32bと嵌合する摺動部81aが形成され、また、ラジアルベアリング90が嵌装されるベアリング収容部81bが形成された部材である。
ケース32の凸部32bとピストン81の摺動部81aとを嵌合させることで、摺動部81aの内側に油圧室72が形成され、ケース32に設けられた油路32cから油圧が供給される。なお、ケース32の凸部32bの外周には、油圧室72からのオイル漏れを防止するシール部材94が嵌装される。
ピストン81の外筒81cとケース32の凹部32aの内周面との間には、ボールブッシュ91が配設される。これにより、ピストン81は、軸線方向に摺動可能にケース32に支持される。
また、ピストン81と可動シーブ56とは、第1実施形態と同様に、ラジアルベアリング90を介して回転可能に連結される。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態によれば、ベルト54からの反力を、固定シーブ55のスプライン穴55aと嵌合した可動シーブ56のスプライン軸56aが受けるので、可動シーブ56の油圧室72側への倒れ剛性を確保でき、図5に示すプーリのように、可動シーブ56の背面にベルト54からの反力を受ける円筒部を設ける必要がない。したがって、油圧室72の軸線方向の寸法を小さくでき、無段変速機30を小型化することができる(請求項1に対応する効果)。
また、可動シーブ56が、スプライン軸56aにより、固定シーブ55に摺動可能に支持されるので、図5に示すプーリのように、可動シーブ56を固定シーブ55の回転軸が貫通する必要がない。したがって、可動シーブ56、特にスプライン軸56aを中実部材とすることができ、可動シーブ56の剛性をさらに高くすることができ、スプライン軸56aの軸線方向の寸法が大きくなることを抑制し、無段変速機30を小型化することができる(請求項2に対応する効果)。
また、プライマリプーリ51が所定の溝幅になったときに、可動シーブ56のスプライン軸56aの端部と当接する規制部55bを固定シーブ55のスプライン穴55aの内周面に形成することで、固定シーブ55側への可動シーブ56の移動を規制する構造を容易に実現できる(請求項4に対応する効果)。
また、本実施形態では、可動シーブ56を貫通する回転軸がないので、油圧室72の受圧面を可動シーブ56の回転軸まで含む範囲に形成することができる。これにより、油圧室72の受圧面積が広くなり、より低い油圧で可動シーブ56を移動させることができる(請求項3に対応する効果)。
また、本実施形態では、ケース32が油圧室72を形成するので、図5に示すナット195のように油圧反力を受ける部品が不要となり、軸線方向の寸法を小さくすることができ、無段変速機30を小型化することができる(請求項5に対応する効果)。
また、本実施形態では、可動シーブ56が回転しても、ラジアルベアリング90を介して連結されているピストン81は回転せず、また、油圧室72に油圧を供給する油路32cもケース32に設けることができるので、回転する部品を介することなく油圧を油圧室72に供給することができる。したがって、回転部をシールする必要がなく、シール部からのオイル漏れを抑制できる。
また、本実施形態では、油圧室72が回転しないので、遠心油圧が発生せず、油圧室72への指示油圧に対して実油圧との差分を小さくすることができ、制御精度を向上させることができる(請求項5に対応する効果)。
さらに、本実施形態におけるピストン81は、第1実施形態におけるピストン80よりも簡単な形状となるので、容易に製造できる。例えば、鋳造においてピストンを製造する場合、第1実施形態におけるピストン80においては、摺動部80aとベアリング収容部80bとが軸線方向において重なっており、この部分における精度を向上させるには、複雑な鋳造工程が必要となる。一方、第2実施形態におけるピストン81においては、摺動部81aとベアリング収容部81bとが軸線方向において重なっておらず、第1実施形態のピストン80と比べて、鋳造工程が容易となる。
<第3実施形態>
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
図4は、本発明の第3実施形態に係る無段変速機のプライマリプーリを示す模式図である。なお、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付している。
第3実施形態は、図4に示すように、油圧室73の構造が第1実施形態と相違する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
可動シーブ59のシーブ面側には、固定シーブ55のスプライン穴55aと嵌合するスプライン軸59aが形成される。また、可動シーブ59の背面には、円筒状の隔壁部材82が取り付けられる。
隔壁部材82の内側には、円板状の蓋部材83が嵌装され、これにより隔壁部材82の内側に油圧室73が形成される。なお、蓋部材83の外周には、油圧室73からのオイル漏れを防止するシール部材96が嵌装される。
ケース33には、可動シーブ59に取り付けられた隔壁部材82および後述する円筒部材84が収容される凹部33aが形成され、凹部33aの中央には凸部33bが形成される。
油圧室73には、ケース33に形成された油路33cから、蓋部材83に形成された貫通孔83a通って、油圧が供給される。
蓋部材83とケース33の凸部33bとの間には、蓋部材83を回転可能に支持するスラストベアリング97と、凸部33bと蓋部材83との間からのオイル漏れを防止するシール部材98とが配設される。
可動シーブ59に取り付けられた隔壁部材82の外周には、ラジアルベアリング99が嵌装され、ラジアルベアリング99の外周には、円筒部材84が嵌装され、円筒部材84とケース33の凹部33aの内周面との間には、ボールブッシュ100が配設される。これにより、可動シーブ59および隔壁部材82は、ラジアルベアリング99、円筒部材84、ボールブッシュ100を介して、軸線方向に摺動可能、かつ、回転可能にケース33に支持される。
上記の構成によれば、油圧室73に油圧制御回路60から油圧を供給すると、油圧により可動シーブ59が固定シーブ55側へ移動する。また、可動シーブ59が回転すると、ケース33にスラストベアリング97を介して回転可能に支持された蓋部材83が、シール部材96の摩擦抵抗により隔壁部材82と一体となって回転する。したがって、油圧室73全体が回転することになる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態によれば、ベルト54からの反力を、固定シーブ55のスプライン穴55aと嵌合した可動シーブ59のスプライン軸59aが受けるので、可動シーブ59の油圧室73側への倒れ剛性を確保でき、図5に示すプーリのように、可動シーブ59の背面にベルト54からの反力を受ける円筒部を設ける必要がない。したがって、油圧室73の軸線方向の寸法を小さくでき、無段変速機30を小型化することができる(請求項1に対応する効果)。
また、可動シーブ59が、スプライン軸59aにより、固定シーブ55に摺動可能に支持されるので、図5に示すプーリのように、可動シーブ59を固定シーブ55の回転軸が貫通する必要がない。したがって、可動シーブ59、特にスプライン軸59aを中実部材とすることができ、可動シーブ59の剛性をさらに高くすることができ、スプライン軸59aの軸線方向の寸法が大きくなることを抑制し、無段変速機30を小型化することができる(請求項2に対応する効果)。
また、プライマリプーリ51が所定の溝幅になったときに、可動シーブ59のスプライン軸59aの端部と当接する規制部55bを固定シーブ55のスプライン穴55aの内周面に形成することで、固定シーブ55側への可動シーブ59の移動を規制する構造を容易に実現できる(請求項4に対応する効果)。
また、本実施形態では、可動シーブ59を貫通する回転軸がないので、油圧室73の受圧面を可動シーブ59の回転軸まで含む範囲に形成することができる。これにより、油圧室73の受圧面積が広くなり、より低い油圧で可動シーブ59を移動させることができる(請求項3に対応する効果)。
また、本実施形態では、ケース33にスラストベアリング97を介して支持された蓋部材83が油圧室73を形成するので、図5に示すナット195のように油圧反力を受ける部品が不要となり、軸線方向の寸法を小さくすることができ、無段変速機30を小型化することができる(請求項6に対応する効果)。
さらに、本実施形態では、第1実施形態よりも各部品の形状が簡単になるので、第1実施形態よりも容易に製造できる。例えば、鋳造においてピストンを製造する場合、第1実施形態におけるピストン80においては、ピストン80の軸線方向の両側から型を抜く必要がある。一方、第3実施形態における隔壁部材82においては、隔壁部材82の軸線方向の一方側(固定シーブと反対側)から抜くのみでよく、加工工程が容易となる(請求項6に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、トルクコンバータ20等の発進機構や前後進切換機構40等は、本発明のプライマリプーリ51が配される軸とは異なる軸に配されていてもよい。
また、上記実施形態では、ベルト式無段変速機30に本発明を適用しているが、例えば、チェーンにより回転を伝達する無段変速機に適用してもよい。
また、第3実施形態では、可動シーブ59の背面に隔壁部材82を取り付けているが、可動シーブ59に円筒状の隔壁を一体に成形してもよい。
10 エンジン(動力源)
30 ベルト式無段変速機(無段変速機)
31 ケース(変速機ケース)
31b 油路
51 プライマリプーリ(駆動側プーリ)
53 セカンダリプーリ(従動側プーリ)
54 ベルト(無端状部材)
55 固定シーブ
55a スプライン穴(開口部)
55b 規制部
56 可動シーブ
56a スプライン軸(凸部)
70 油圧室
80 ピストン
90 ラジアルベアリング(ベアリング)
32 ケース(変速機ケース)
32c 油路
72 油圧室
33 ケース(変速機ケース)
59 可動シーブ
59a スプライン軸(凸部)
73 油圧室
82 隔壁部材(隔壁)
83 蓋部材
97 スラストベアリング(第2ベアリング)
99 ラジアルベアリング(第1ベアリング)

Claims (5)

  1. 固定シーブと、前記固定シーブとそれぞれのシーブ面が対向し、背面側に設けられた油圧室に供給される油圧により前記固定シーブの回転軸の軸線方向に移動可能に設けられる可動シーブとを有し、動力源からの回転が伝達される駆動側プーリと、
    前記駆動側プーリの回転が、無端状部材を介して変速して伝達される従動側プーリと、
    を備えた無段変速機であって、
    前記固定シーブのシーブ面側には、開口部が形成され、
    前記可動シーブのシーブ面側には、前記固定シーブの前記開口部の内周面と嵌合する凸部が形成され
    前記可動シーブは、中実部材である、
    ことを特徴とした無段変速機。
  2. 請求項1に記載の無段変速機であって、
    前記油圧室の受圧面は、前記可動シーブの回転軸まで含む範囲に形成される、
    ことを特徴とする無段変速機。
  3. 請求項1または2に記載の無段変速機であって、
    前記固定シーブの前記開口部の内周面には、前記可動シーブの前記凸部の端部と当接して前記可動シーブの前記固定シーブ側への移動を規制する規制部が設けられる、
    ことを特徴とする無段変速機。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の無段変速機であって、
    各部品を収容する変速機ケースと、
    前記変速機ケースとの間に前記油圧室を形成するピストンと、
    前記ピストンと前記可動シーブとの間に配設され、前記可動シーブを回転可能に支持するベアリングと、
    を備えることを特徴とする無段変速機。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の無段変速機であって、
    前記可動シーブの背面には筒状の隔壁が設けられ、
    前記隔壁に嵌装され、前記隔壁の内側に前記油圧室を形成する蓋部材と、
    各部品を収容する変速機ケースと、
    前記変速機ケースと前記可動シーブとの間に配設され、前記可動シーブを回転可能に支持する第1ベアリングと、
    前記変速機ケースと前記蓋部材との間に配設され、前記蓋部材を回転可能に支持する第2ベアリングと、
    を備えることを特徴とする無段変速機。
JP2013139859A 2013-07-03 2013-07-03 無段変速機 Active JP5969431B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013139859A JP5969431B2 (ja) 2013-07-03 2013-07-03 無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013139859A JP5969431B2 (ja) 2013-07-03 2013-07-03 無段変速機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015014305A JP2015014305A (ja) 2015-01-22
JP5969431B2 true JP5969431B2 (ja) 2016-08-17

Family

ID=52436162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013139859A Active JP5969431B2 (ja) 2013-07-03 2013-07-03 無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5969431B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01283455A (ja) * 1988-05-06 1989-11-15 Diesel Kiki Co Ltd 無段変速装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015014305A (ja) 2015-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5596842B2 (ja) 無段変速機
JP2009287736A (ja) 無段変速機
JP6217740B2 (ja) 動力伝達装置
JP2021148272A (ja) 従動プーリ装置
JP6461468B2 (ja) Vベルト式無段変速機
KR20180068295A (ko) 무단 변속기
JP5969431B2 (ja) 無段変速機
JP4514522B2 (ja) ベルト式無段変速機
JP2009275718A (ja) 無段変速機
JP4891284B2 (ja) ベルト式無段変速機
JP4999770B2 (ja) ベルト式無段変速機
JP6295236B2 (ja) 変速機の回転軸支持構造
JP2007298139A (ja) ベルト式無段変速機
JP6379216B2 (ja) ベルト式無段変速機
JP5372828B2 (ja) ベルト式無段変速機構の油路構造
JP4894552B2 (ja) 車両用ベルト式無段変速機
JP2010216613A (ja) 車両用駆動装置
CN107869568B (zh) 用于车辆的带式无级变速器
JP2017106548A (ja) 変速機及び支持構造の製造方法
JP2009103166A (ja) ベルト式無段変速機
JP6517688B2 (ja) 動力伝達装置
JP2014181794A (ja) 無段変速機
JP5962581B2 (ja) 変速機の潤滑装置
JP2015117774A (ja) 変速機の油路構造
JP2010196776A (ja) 無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5969431

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350