JP4714549B2 - 複式クラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複式クラッチ装置、特に2つのクラッチが搭載されている複式クラッチ装置に関する。
車両の変速を自動的に行う手段として自動変速機(AT)がある。近年のATは、例えば流体により入力側のトルクを出力側へ伝達するトルクコンバータにトランスミッションを組み合わせたものが主流となっている。トルクコンバータは、複数のブレードをもつインペラ及びタービンの間で流体により間接的にトルクを伝達するため、手動変速機(MT)で必要とされている発進時、停止時、及び変速時のドライバーによるクラッチ操作が不要になる。一方、トルクコンバータは、流体により間接的にトルクを伝達するため、入力側と出力側とを機械的に直接連結しトルクを伝達するMTに比べて伝達効率が劣る。したがって、トルクコンバータは、ドライバーの労力が軽減されるという利点を有している反面、車両の燃費が低下するという欠点を有している。そこで、MTの伝達効率を確保しつつクラッチ操作を不要とするため、MTの構造をベースに自動化した自動変速機(AMT)が開発されている。
AMTは、油圧系統やそれを制御する電子制御装置等のATの技術を利用し、MTのクラッチ装置及びトランスミッションの動作を自動化している。したがって、AMTは、従来のMTと同様の伝達効率を確保しつつ、クラッチ操作を不要とすることができる。しかし、AMTは、変速操作をする間はMTと同様にクラッチの連結を解除するため、トルク伝達が一時的に遮断される。トルク伝達が遮断される間は、車両が加速することなく慣性のみで走行する状態となるため、変速時のいわゆるトルク切れは車両の加速に大きく影響する。一方、ATの場合は、トランスミッション側の構造を工夫することで、変速時のトルク切れがない。したがって、AMTは、変速時にトルク切れが発生するため、ATに比べてドライバーに不快感を与える。
以上に述べたトルク切れの問題を解決するため、AMTのクラッチ装置として複式クラッチ装置を採用しているものが開発されている。複式クラッチ装置は、主に、入力軸と、第1出力軸と、第2出力軸と、第1クラッチと、第2クラッチとから構成される。入力軸は、エンジンから複式クラッチ装置へトルクを入力するためのものである。第1出力軸は、トランスミッション側へトルクを出力するためのものであり、入力軸と同軸上に配置されている。第2出力軸は、トランスミッション側へトルクを出力するためのものであり、第1出力軸の外周側に同軸上に配置された筒状の部材である。第1クラッチは、入力軸に入力されたトルクを第1出力軸へ伝達及び遮断するためのものである。第2クラッチは、入力軸に入力されたトルクを第2出力軸へ伝達及び遮断するためのものであり、第1クラッチの外周側に配置されている(例えば、特許文献1を参照。)。
この複式クラッチ装置は、トルク切れを防止するため、第1及び第2クラッチにより第1及び第2出力軸へ交互にトルクを伝達可能としている。また、第1及び第2出力軸は、それぞれ異なる歯車対に選択的に連結可能となっている。この複式クラッチ装置は、第1クラッチを連結して第1出力軸へトルクを伝達している状態で第2出力軸をいずれかの歯車対に連結しておき、第1クラッチの連結を解除すると同時に第2クラッチを連結し第2出力軸へトルクを伝達することができる。また、その逆の動作も可能となっている。したがって、この複式クラッチ装置を採用したAMTは、変速時にトルク切れが発生せず、スムーズかつ無駄のない変速操作が可能となる。
特開2000−352431号公報
以上に述べた複式クラッチ装置の第1及び第2クラッチのクラッチ連結動作は、油圧により行われている。油圧の制御は、内部にソレノイドバルブや油路が配置された制御バルブにより行われている。図6に従来の複式クラッチ装置の縦断面概略図を示す。制御バルブ540は、第2クラッチ560のエンジン側であって入力軸510の外周側に配置されている。また、制御バルブ540及び入力軸510の内部には、第1及び第2クラッチ550、560に油圧を伝達するための複数の油路570が複雑に入り組んだ状態で形成されている。油路570は、入力軸510が回転している状態で油圧を伝達できるよう、入力軸510側に軸方向に並列した環状油路571が形成されている。また、環状油路571周辺には、制御バルブ540と第1及び第2クラッチ550、560とを連結するための複数の油路が形成されている。したがって、制御バルブ540の油路が形成されている部分の軸方向寸法が大きくなり、複式クラッチ装置501全体として軸方向寸法が大きくなる。
また、第1及び第2クラッチ550、560は、入力軸510からトルクが入力される第1及び第2入力部材551、561を有している。第1及び第2入力部材551、561は、入力軸510の外周側に設けられた環状固定部511に固定されている。環状固定部511周辺は、スペースとして無駄が多いため、複式クラッチ装置501全体として軸方向寸法が大きくなる。
本発明の課題は、複式クラッチ装置に設けられた油路周辺の構造を工夫することで、複式クラッチ装置全体の軸方向寸法を短縮することにある。
請求項1に記載の複式クラッチ装置は、エンジン側の部材から入力されるトルクをトランスミッション側へ出力するためのものである。この複式クラッチ装置は、エンジン側の部材からトルクが入力される入力軸と、入力軸と同軸上に配置された第1出力軸と、第1出力軸の外周側に同軸上に配置された筒状の第2出力軸と、入力軸の外周側に配置され、入力軸に入力されるトルクを第1出力軸へ伝達及び遮断可能な環状の第1クラッチと、第1クラッチの外周側に配置され、入力軸に入力されるトルクを第2出力軸へ伝達及び遮断可能な環状の第2クラッチと、入力軸の外周側に配置され、第1及び第2クラッチに対してトルク伝達に必要な付勢力を発生させる油圧を供給するための制御バルブとを備えている。入力軸は、軸状の本体部と、本体部から半径方向外側に突出する環状のフランジ部と、を有している。第1クラッチは、フランジ部に固定された内周部を有する第1入力部材を有している。第2クラッチは、フランジ部に固定された内周部を有する第2入力部材を有している。フランジ部は、第1入力部材の内周部および第2入力部材の内周部と軸方向に並んで配置されている。制御バルブは、内周部に軸方向トランスミッション側へ延びる筒状突出部を有している。また、筒状突出部は、第2クラッチの内周側に配置されている。
従来の複式クラッチ装置は、制御バルブや入力軸の内部に複数の油路が複雑に入り組んで配置されているため、油路が形成されている部分の軸方向寸法が大きくなる。この結果、油路が形成されている部分が制御バルブから軸方向へ突出するため、制御バルブの軸方向寸法が大きくなり、複式クラッチ装置全体の軸方向寸法も大きくなる。また、従来の複式クラッチ装置は、第1及び第2クラッチと入力軸との固定部周辺、特に第2クラッチの内周部周辺のスペースに無駄が多いため、複式クラッチ装置全体の軸方向寸法が大きくなる。この複式クラッチ装置は、制御バルブの筒状突出部が第2クラッチの内周側に配置されているため、制御バルブを筒状突出部の軸方向寸法の分だけ第2クラッチに近接して配置することができる。また、第2クラッチの内周部周辺のスペースを有効利用することができる。これにより、この複式クラッチ装置は、全体の軸方向寸法を短縮することができる。
請求項2に記載の複式クラッチ装置は、請求項1において、筒状突出部と前記第2入力部材の内周部との軸方向間に配置されたスラストベアリングをさらに備えている。
請求項3に記載の複式クラッチ装置は、請求項1または2において、第2クラッチが軸方向エンジン側の内周部に軸方向トランスミッション側へ入り込んだ環状の凹部を有している。また、筒状突出部は、凹部に収容されている。
この複式クラッチ装置は、第2クラッチが凹部を有しているため、第2クラッチの内周部周辺のスペースを有効利用できる。また、この複式クラッチ装置は、制御バルブの筒状突出部が凹部に収容されているため、制御バルブを筒状突出部の軸方向寸法の分だけ第2クラッチに近接して配置することができる。これにより、この複式クラッチ装置は、全体の軸方向寸法を短縮することができる。
請求項4に記載の複式クラッチ装置は、請求項1から3のいずれかにおいて、入力軸及び制御バルブが第1及び第2クラッチに対して油圧を伝達するための複数の油路を内部に有している。また、油路の少なくとも一部は、筒状突出部に形成されている。
この複式クラッチ装置は、油路の少なくとも一部が筒状突出部に形成されているため、制御バルブの油路が形成されている部分を第2クラッチの内周側に配置することができる。また、この複式クラッチ装置は、第2クラッチが凹部を有している場合、制御バルブの油路が形成されている部分を凹部に収容することができる。これにより、この複式クラッチ装置は、第2クラッチの内周部周辺のスペースを有効利用でき、制御バルブを第2クラッチに近接して配置することができるため、全体の軸方向寸法を短縮することができる。
請求項5に記載の複式クラッチ装置は、請求項4において、油路が入力軸と同軸上に環状に形成された複数の環状油路を含んでいる。また、環状油路は、筒状突出部に形成されている。
この複式クラッチ装置は、環状油路が筒状突出部に形成されているため、環状油路周辺の油路が複雑に入り組んでいる部分を第2クラッチの内周側に配置することができる。また、この複式クラッチ装置は、第2クラッチが凹部を有している場合、環状油路周辺の油路が複雑に入り組んでいる部分を凹部に収容することができる。これにより、この複式クラッチ装置は、第2クラッチの内周部周辺のスペースを有効利用でき、制御バルブを第2クラッチに近接して配置することができるため、全体の軸方向寸法を短縮することができる。
請求項6に記載の複式クラッチ装置は、請求項5において、複数の環状油路のうち少なくともいずれか1つは、他の環状油路の外周側に配置されている。
従来の複式クラッチ装置は、環状油路が軸方向に並列して配置されているため、油路が形成されている部分、特に環状油路周辺の軸方向寸法が大きくなる。この複式クラッチ装置は、複数の環状油路のうち少なくともいずれか1つが他の環状油路の外周側に配置されているため、環状油路が形成されている部分の軸方向寸法を短縮することができる。これにより、この複式クラッチ装置は、制御バルブの軸方向寸法を短縮することができるため、全体の軸方向寸法を短縮することができる。
請求項7に記載の複式クラッチ装置は、請求項1から6において、フランジ部は、第1入力部材の内周部と第2入力部材の内周部との軸方向間に配置されている。
請求項8に記載の複式クラッチ装置は、請求項1から7において、第2入力部材は、フランジ部に固定された環状の固定部と、固定部の外周部からエンジン側に延びる筒状部と、を有している。筒状突出部は、トランスミッション側へ軸方向に延びており、筒状部と入力軸との半径方向間に挿入されている。
請求項9に記載の複式クラッチ装置は、請求項8において、固定部は、フランジ部とスラストベアリングとの軸方向間に配置されている。
請求項10に記載の複式クラッチ装置は、請求項1から9のいずれかにおいて、第1クラッチは、第1出力軸に連結された第1出力部材と、第1入力部材に入力されるトルクを摩擦係合により第1出力部材へ伝達するための第1摩擦連結部と、第1摩擦連結部に付勢力を付与するための第1付勢力発生機構と、をさらに有している。第2クラッチは、第2出力軸に連結された第2出力部材と、第2入力部材に入力されるトルクを摩擦係合により第2出力部材へ伝達するための第2摩擦連結部と、第2摩擦連結部に付勢力を付与するための第2付勢力発生機構と、をさらに有している。第2摩擦連結部が第1摩擦連結部の外周側に配置されている。
請求項11に記載の複式クラッチ装置は、請求項10において、第1摩擦連結部が、軸方向に配置され、第1入力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する複数の環状の第1ドライブプレートと、隣接する第1ドライブプレート同士の間に配置され、第1出力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する環状の第1ドリブンプレートとを有している。第2摩擦連結部は、軸方向に配置され、第2入力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する複数の環状の第2ドライブプレートと、隣接する第2ドライブプレート同士の間に配置され、第2出力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する環状の第2ドリブンプレートとを有している。
請求項12に記載の複式クラッチ装置は、請求項10または11において、第1付勢力発生機構が、第1入力部材の内周側に軸方向へ相対移動可能に配置され、第1摩擦連結部に対して油圧により軸方向の付勢力を与えるための第1ピストン部材と、第1入力部材と第1ピストン部材との間に形成され、油路が連結される第1油圧室と、第1ピストン部材の第1油圧室と反対側に配置され、第1摩擦連結部への付勢力を解除するための第1弾性機構とを有している。第2付勢力発生機構は、第2入力部材の内周側に軸方向へ相対移動可能に配置され、第2摩擦連結部に対して油圧により軸方向の付勢力を与えるための第2ピストン部材と、第2入力部材と第2ピストン部材との間に形成され、油路が連結される第2油圧室と、第2ピストン部材の第2油圧室と反対側に配置され、第2摩擦連結部への付勢力を解除するための第2弾性機構とを有している。
請求項13に記載の複式クラッチ装置は、請求項1から12のいずれかにおいて、エンジンと入力軸との間に配置され、エンジン側の部材に対して回転方向に入力軸を弾性的に連結するダンパー機構をさらに備えている。
本発明に係る複式クラッチ装置では、複式クラッチ装置に設けられた油路周辺の構造を工夫することで、全体の軸方向寸法を短縮することができる。
本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
1.AMTの構成
図1に本発明の一実施形態としての複式クラッチ装置を搭載したAMTの構成図を示す。図1では、エンジンは左側に配置されている。AMTは、主に、複式クラッチ装置1と、トランスミッション2と、図示しないケーシングとから構成されている。複式クラッチ装置1は、主に、入力軸10と、第1出力軸20と、第2出力軸30と、第1クラッチ100と、第2クラッチ200とから構成されている。入力軸10は、エンジンからのトルクが入力される部材であり、ダンパー機構4を介してエンジン(図示せず)側のフライホイール3(エンジン側の部材)に回転方向へ弾性的に連結されている。第1出力軸20は、入力軸10から入力されたトルクをトランスミッション2側へ出力するためのものである。第2出力軸30は、第1出力軸20と同様に入力軸10から入力されたトルクをトランスミッション2側へ出力するためのものである。第1クラッチ100は、入力軸10と第1出力軸20との間でトルクを伝達及び遮断するためのものである。第2クラッチ200は、入力軸10と第2出力軸30との間でトルクを伝達及び遮断するためのものである。このような構成により、複式クラッチ装置1は、第1及び第2クラッチ100、200を選択的に作動させて第1出力軸20又は第2出力軸30にトルクを出力可能としている。
トランスミッション2は、複式クラッチ装置1から出力される回転を変速するためのもので、主に、主軸300と、副軸302と、複数の歯車機構とから構成されている。複数の歯車機構は、第2速歯車対310と、第4速歯車対380と、後進歯車対320と、第1速歯車対330と、第6速歯車対340と、第3速歯車対350と、出力歯車対360と、第1切換スリーブS1と、第2切換スリーブS2と、第3切換スリーブS3と、第4切換スリーブS4とから構成されている。主軸300は、第1出力軸20と同軸上に配置されており、第1出力軸20に連結されている。主軸300と第1出力軸20とは、同一の部材であってもよい。出力軸301は、主軸300と同軸上に配置されており、後述する出力歯車対360を介して副軸302に連結されている。副軸302は、主軸300に対して平行に配置されている。
第2速歯車対310は、3枚の歯車311、312、315から構成されており、歯車311が第2出力軸30に固定されている。また、歯車312、315は、副軸302に対して相対回転可能に同軸上に配置されており、互いに相対回転不能に設けられている。第4速歯車対380は、3枚の歯車381、382、385から構成されており、歯車381が第2出力軸30に固定されている。また、歯車382、385は副軸302に対して相対回転可能に同軸上に配置されており、互いに相対回転不能に設けられている。固定されている。後進歯車対320は、4枚の歯車321、322、323、325から構成されており、歯車321が主軸300に固定されている。歯車323、325は、副軸302に対して相対回転可能に同軸上に配置されており、互いに相対回転不能に設けられている。第1速歯車対330は、3枚の歯車331、332、335から構成されており、歯車331が主軸300に固定されている。また、歯車332、335は、副軸302に対して相対回転可能に同軸上に配置されており、互いに相対回転不能に設けられている。第6速歯車対340は、3枚の歯車341、342、345から構成されており、歯車342が副軸302に固定されている。歯車341、345は、主軸300に対して相対回転可能に同軸上に配置されており、互いに相対回転不能に設けられている。第3速歯車対350は、3枚の歯車351、352、355から構成されており、歯車352が副軸302に固定されている。歯車351、355は、主軸300に対して相対回転可能に同軸上に配置されており、互いに相対回転不能に設けられている。出力歯車対360は、3枚の歯車361、362、365から構成されており、歯車361及び362が出力軸301及び副軸302にそれぞれ固定されている。また、歯車361、365は、互いに相対回転不能に設けられている。
第1切換スリーブS1は、内周側に配置された第1切換歯車371と噛み合っており、第1切換歯車371は、副軸302に固定されている。第1切換スリーブS1は、軸方向に第1切換歯車371と相対移動することで、後進歯車対320と第1速歯車対330とのいずれか一方を副軸302に対して選択的に連結可能としている。第2切換スリーブS2は、内周側に配置された第2切換歯車372と噛み合っており、第2切換歯車372は、主軸300に固定されている。第2切換スリーブS2は、軸方向に第2切換歯車372と相対移動することで、第6速歯車対340を主軸300に対して選択的に連結可能としている。第3切換スリーブS3は、内周側に配置された第3切換歯車373と噛み合っており、第3切換歯車373は、主軸300に固定されている。第3切換スリーブS3は、軸方向に第3切換歯車373と相対移動することで、第3速歯車対350と出力歯車対360とのいずれか一方を主軸300に対して選択的に連結可能としている。第4切換スリーブS4は、内周側に配置された第4切換歯車374と噛み合っており、第4切換歯車374は、副軸302に固定されている。第4切換スリーブS4は、軸方向に第4切換歯車374と相対移動することで、第2速歯車対310と第4速歯車対380とのいずれか一方を副軸302に対して選択的に連結可能としている。
以上に述べた複式クラッチ装置1及びトランスミッション2の構成においては、第1クラッチ100は、第1速、第3速、第5速、第6速及び後進時に摩擦連結され、第2クラッチ200は、第2速、第4速時に摩擦連結されトルク伝達を行う。
2.複式クラッチ装置の構造
図2に本発明の一実施形態としての複式クラッチ装置1の縦断面概略図を示す。図2は、エンジンを左側、トランスミッション2を右側としている。図2のO−Oは、複式クラッチ装置1の回転中心を示す。複式クラッチ装置1は、図示しないケーシング内に配置されている。ケーシング内には、作動油が充填されている。複式クラッチ装置1は、入力軸10と、第1出力軸20と、第2出力軸30と、第1クラッチ100と、第2クラッチ200とから構成されている。
(1)入力軸
入力軸10は、複式クラッチ装置1のエンジン側に配置されており、前述のように図示しないフライホイール3及びダンパー機構4を介してエンジンからのトルクが入力される。入力軸10は、エンジン側の小径部11と、トランスミッション2側の大径部12とから構成されている。小径部11は、外周側にスプライン溝11aを有しており、図示しないダンパー機構4の内周側部材とスプライン係合している。大径部12は、小径部11よりも外径が大きく、外周側にフランジ部13を有している。フランジ部13には、後述する第1及び第2クラッチ100、200の第1及び第2入力部材110、210が相対回転不能に固定されている。大径部12は、トランスミッション2側の端部に筒状部14を有している。筒状部14は、内周側に軸受25が配置されている。また、大径部12は、内部に複数の油路が形成されている。油路の詳細については後述する。
(2)出力軸
第1出力軸20は、入力軸10と同軸上に配置されており、入力軸10から入力されたトルクをトランスミッション2側へ出力する。第1出力軸20は、トランスミッション2側の大径部22と、大径部22からエンジン側に突出した小径部21とから構成されている。大径部22は、外周側にスプライン溝21aを有しており、後述する第1クラッチ100の第1出力部材120がスプライン係合している。小径部21は、入力軸10の大径部12のトランスミッション2側先端に設けられた軸受25に挿嵌されている。第2出力軸30は、第1出力軸20の外周側に同軸上に配置された筒状の部材であり、第1出力軸20と同様に入力軸10から入力されたトルクをトランスミッション2側へ出力する。第2出力軸30は、外周側にスプライン溝30aを有しており、第2クラッチ200の第2出力部材220がスプライン係合している。
(3)第1クラッチ
図3に第1及び第2クラッチ100、200周辺の縦断面概略図を示す。図3のO−Oは、複式クラッチ装置1の回転中心を示す。第1クラッチ100は、第1入力部材110と、第1出力部材120と、第1摩擦連結部130と、第1付勢力発生機構140とから構成されている。
1)第1入力部材
第1入力部材110は、入力軸10の外周側に配置された環状の部材であり、内周側が入力軸10のフランジ部13に対してリベット400により固定されている。第1入力部材110は、外周側に設けられ軸方向トランスミッション2側へ延びる第1入力筒状部111と、第1入力筒状部111よりも外径が小さい第1中間筒状部112とを有している。第1入力筒状部111は、内周側へ延びる複数の第1内歯114を有しており、後述する第1摩擦連結部130と相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。また、第1入力筒状部111には、複数の第1入力連通部117が形成されている。第1入力連通部117は、第1摩擦連結部130周辺の作動油の流れをよくするためのもので、、軸方向に延びるスリットである。さらに、第1中間筒状部112の内周側には、後述する第1付勢力発生機構140が配置されている。
2)第1出力部材
第1出力部材120は、内周側に軸方向トランスミッション2側へ延びる第1内周側筒状部122と、外周側に軸方向エンジン側へ延びる第1出力筒状部121とを有している。第1内周側筒状部122は、内周側にスプライン溝122aを有しており、第1出力軸20のスプライン溝21aとスプライン係合している。第1出力筒状部121は、第1入力筒状部111の内周側に配置されている。また、第1出力筒状部121は、外周側へ延びる複数の第1外歯124を有しており、後述する第1摩擦連結部130と相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。さらに、第1出力筒状部121には、複数の第1出力連通部127が形成されている。第1出力連通部127は、第1摩擦連結部130周辺の作動油の流れをよくするためのもので、軸方向に延びるスリットである。
3)第1摩擦連結部
第1摩擦連結部130は、第1入力部材110と第1出力部材120との間に配置されており、第1入力部材110に入力されるトルクを摩擦係合により第1出力部材120へ伝達するためのものである。第1摩擦連結部130は、5枚の第1ドライブプレート131、133と、4枚の第1ドリブンプレート135とから構成されている。
第1ドライブプレート131、133は、軸方向に配置された環状のプレートである。第1ドライブプレート133は、スナップリング116により軸方向トランスミッション2側への移動を規制されている。また、第1ドライブプレート133は、軸方向への付勢力に耐えられるよう、他の第1ドライブプレート131よりも厚く形成されている。第1ドライブプレート131、133は、外周側へ延びる複数の第1外歯132、134をそれぞれ有している。第1ドライブプレート131、133は、第1外歯132、134と第1内歯114とが噛み合うことにより、第1入力部材110に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。
第1ドリブンプレート135は、隣接する第1ドライブプレート131、133同士の間に配置されている。第1ドリブンプレート135は、内周側へ延びる複数の第1内歯136を有している。第1ドリブンプレート135は、第1内歯136と第1外歯124とが噛み合うことにより、第1出力部材120に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。
4)第1付勢力発生機構
第1付勢力発生機構140は、油圧により第1摩擦連結部130に対して付勢力を与えるための機構であり、第1入力部材110の第1中間筒状部112の内周側に配置されている。第1付勢力発生機構140は、主に、第1ピストン部材141と、第1油圧室144と、第1弾性機構146と、から構成されている。
第1ピストン部材141は、油圧により第1摩擦連結部130に対する軸方向の付勢力を与えるための部材であり、第1中間筒状部112の内周側に軸方向へ相対移動可能に配置されている。第1ピストン部材141は、外周側に軸方向トランスミッション2側へ延びる第1外周側突出部141aと、内周側に軸方向トランスミッション2側へ延びる第1内周側突出部141bとを有している。第1外周側突出部141aの端部は、第1摩擦連結部130を付勢する際に、第1ドライブプレート131に当接する。第1外周側突出部141aの外周面は、第1中間筒状部112の内周面と当接している。また、第1内周側突出部141bの内周面は、入力軸10の大径部12の外周面と当接している。また、第1ピストン部材141は、後述する第1油圧室144を確保するために、軸方向エンジン側の面に円周方向に配置された複数の突起141cが設けられている。
第1油圧室144は、第1入力部材110と第1ピストン部材141との間に形成された環状の空間であり、作動油が充填されている。第1油圧室144は、第1ピストン部材141の第1外周側及び内周側突出部141a、141bに設けられた環状のシール部材142、143により、油圧が逃げないようシールされている。そして、後述する第1油路71から供給される油圧により第1ピストン部材141が軸方向トランスミッション2側へ押圧される。これにより、第1付勢力発生機構140は、第1摩擦連結部130に対して軸方向の付勢力を与えることができる。
第1弾性機構146は、第1ピストン部材141からの第1摩擦連結部130に対する付勢力を解除するためのものであり、第1ピストン部材141の第1油圧室144と反対側に配置されている。第1弾性機構146は、第1環状部材146aと、複数の第1弾性部材146bと、第1油圧キャンセル室147とから構成されている。第1環状部材146aは、環状かつ板状の部材であり、一部が軸方向へプレス加工等により折り曲げられている。第1環状部材146aの外周側は、第1ピストン部材141の第1外周側突出部141aの内周側にシールされた状態で固定されている。また、第1環状部材146aの内周側は、入力軸10の大径部12の外周側に取り付けられたスナップリング12aにより軸方向トランスミッション2側への移動を規制されている。第1弾性部材146bは、例えばコイルスプリング等であり、第1ピストン部材141と第1環状部材146aとの間に軸方向に弾性変形可能にかつ円周方向に配置されている。
第1油圧キャンセル室147は、第1環状部材146aと第1ピストン部材141との間に形成される環状の空間である。第1ピストン部材141及び第1弾性機構146は、第1クラッチ100の連結等に関係なく、第1入力部材110とともに高速回転している。したがって、第1油圧室144に油圧が作用していなくても、第1油圧室144内の作動油に遠心力が作用することで油圧が発生する。そうすると、高速回転時に第1油圧室144内の圧力が上昇して、第1クラッチ100が自動的に連結状態となる場合がある。これを防止するために、第1付勢力発生機構140は、第1油圧キャンセル室147を設けて、第1ピストン部材141の両側で遠心力により油圧を発生させ互いに相殺するようにしている。これにより、この第1付勢力発生機構140は、遠心力による油圧の発生を考慮する必要がない。
第1油圧室144に油路からの油圧が作用している場合、第1ピストン部材141が軸方向トランスミッション2側へ移動し、第1弾性部材146bが軸方向に圧縮される。そして、第1油圧室144に油圧が作用しなくなると、第1弾性部材146bの軸方向エンジン側への弾性力により第1ピストン部材141はもとの位置(図3に示す位置)へ戻される。このように、第1付勢力発生機構140は、第1油圧室144の油圧を変化させることにより、第1摩擦連結部130への付勢力を発生及び解除することができる。
(4)第2クラッチ
第2クラッチ200は、第2入力部材210と、第2出力部材220と、第2摩擦連結部230と、第2付勢力発生機構240とから構成されている。
1)第2入力部材
第2入力部材210は、入力軸10の外周側に配置された環状の部材であり、内周側が入力軸10のフランジ部13に対してリベット400により固定されている。第2入力部材210は、外周側に設けられ軸方向トランスミッション2側へ延びる第2入力筒状部211と、第2入力筒状部211よりも外径が小さい第2中間筒状部212と、内周側に設けられる第2内周側筒状部213とを有している。第2入力筒状部211は、内周側へ延びる複数の第2内歯214を有しており、後述する第2摩擦連結部230と相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。また、第2入力筒状部211には、複数の第2入力連通部217が形成されている。第2入力連通部217は、第2摩擦連結部230周辺の作動油の流れをよくするためのものであり、軸方向及び円周方向に配置された孔である。第2中間筒状部212は、軸方向に延びる筒状の部分であり、第2入力筒状部211と第2内周側筒状部213との間に配置されている。第2内周側筒状部213は、軸方向トランスミッション2側へ延びる筒状の部分であり、第2中間筒状部212の内周側に配置されている。第2中間筒状部212と第2内周側筒状部213との間には、第2付勢力発生機構240が配置されている。また、第2内周側筒状部213と入力軸10との半径方向間には、後述する制御バルブ40の一部が収容される凹部215が形成されている。制御バルブ40と第2入力部材の内周部との軸方向間には、第2スラスト軸受52が配置されている。
2)第2出力部材
第2出力部材220は、外周側に軸方向エンジン側へ延びる第2出力筒状部221と、第2出力筒状部221が固定される第2固定部222とを有している。第2出力筒状部221は、第2入力筒状部211の内周側に配置されている。また、第2出力筒状部221は、外周側へ延びる複数の第2外歯224を有しており、後述する第2摩擦連結部230と相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。さらに、第2出力筒状部221には、複数の第1出力連通部227が形成されている。第1出力連通部227は、第2摩擦連結部230周辺の作動油の流れをよくするためのもので、軸方向に延びるスリットである。第2固定部222は、外周側に第2出力筒状部221が固定部材223により固定されている。また、第2固定部222は、内周側にスプライン溝226を有しており、第2出力軸30のスプライン溝30aとスプライン係合している。また、第2固定部222は、第2出力軸30の外周側に設けられたスナップリング31により軸方向トランスミッション2側への移動を規制されている。さらに、第2固定部222と第1出力部材120との軸方向間には、第1スラスト軸受51が配置されている。
3)第2摩擦連結部
第2摩擦連結部230は、第2入力部材210と第2出力部材220との間に配置されており、第2入力部材210に入力されるトルクを摩擦係合により第2出力部材220へ伝達するためのものである。第2摩擦連結部230は、第1摩擦連結部130の外周側に配置されている。第2摩擦連結部230は、4枚の第2ドライブプレート231、233と、3枚の第2ドリブンプレート235とから構成されている。
第2ドライブプレート231、233は、軸方向に配置された環状のプレートである。第2ドライブプレート233は、スナップリング216により軸方向トランスミッション2側への移動を規制されている。また、第2ドライブプレート233は、軸方向への付勢力に耐えられるよう、他の第2ドライブプレート231よりも厚く形成されている。第2ドライブプレート231、233は、外周側へ延びる複数の第2外歯232、234をそれぞれ有しており、第2入力部材210の第2内歯214とが噛み合うことにより、第2入力部材210に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。
第2ドリブンプレート235は、隣接する第2ドライブプレート231、233同士の間に配置されている。第2ドリブンプレート235は、内周側へ延びる複数の第2内歯236を有している。第2ドリブンプレート235は、第2内歯236と第2外歯224とが噛み合うことにより、第2出力部材220に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。
4)第2付勢力発生機構
第2付勢力発生機構240は、油圧により第2摩擦連結部230に対して付勢力を与えるための機構であり、第2入力部材210の第2中間筒状部212と第2内周側筒状部213と間に配置されている。第2付勢力発生機構240は、主に、第2ピストン部材241と、第2油圧室244と、第2弾性機構246と、第2油圧キャンセル室247とから構成されている。
第2ピストン部材241は、油圧により第2摩擦連結部230に対する軸方向の付勢力を与えるための部材であり、第2中間筒状部212の内周側に軸方向へ相対移動可能に配置されている。第2ピストン部材241は、外周側に軸方向トランスミッション2側へ延びる第2外周側突出部241aと、内周側に軸方向トランスミッション2側へ延びる第2内周側突出部241cとを有している。また、第2ピストン部材241は、第2外周側突出部241aと第2内周側突出部241cとの間に、第2中間突出部241bを有している。第2外周側突出部241aの端部は、第2摩擦連結部230を付勢する際に、第2ドライブプレート231に当接する。第2中間突出部241bの外周面は、第2中間筒状部212の内周面と当接している。また、第2内周側突出部241cの内周面は、第2内周側筒状部213の外周面と当接している。
第2油圧室244は、第2入力部材210と第2ピストン部材241との間に形成された環状の空間であり、作動油が充填されている。第2油圧室244は、第2ピストン部材241の第2中間及び内周側突出部241b、241cに設けられた環状のシール部材242、243により、油圧が逃げないようシールされている。そして、後述する第2油路72から供給される油圧により第2ピストン部材241が軸方向トランスミッション2側へ押圧される。これにより、第2付勢力発生機構240は、第2摩擦連結部230に対して軸方向の付勢力を与えることができる。
第2弾性機構246は、第2ピストン部材241からの第2摩擦連結部230に対する付勢力を解除するためのものであり、第2ピストン部材241の第2油圧室244と反対側に配置されている。第2弾性機構246は、第2環状部材246aと、複数の第2弾性部材246bと、第2油圧キャンセル室247とから構成されている。第2環状部材246aは、環状かつ板状の部材であり、一部が軸方向へプレス加工等により折り曲げられている。第2環状部材246aの外周側は、第2ピストン部材241の第2中間突出部241bの内周側にシールされた状態で固定されている。また、第2環状部材246aの一部は、第1クラッチ100の第1入力部材110により軸方向トランスミッション2側への移動を規制されている。第2弾性部材246bは、例えばコイルスプリング等であり、第2ピストン部材241と第2環状部材246aとの間に軸方向に弾性変形可能にかつ円周方向に配置されている。
第2油圧キャンセル室247は、第2環状部材246aと第2ピストン部材241との間に形成される環状の空間である。第2ピストン部材241及び第2弾性機構246は、第2クラッチ200の連結等に関係なく、第2入力部材210とともに高速回転している。したがって、第2油圧室244に油圧が作用していなくても、第2油圧室244内の作動油に遠心力が作用することで油圧が発生する。この結果、高速回転時に第2油圧室244内の圧力が上昇して、第2クラッチ200が自動的に連結状態となる場合がある。これを防止するために、第2付勢力発生機構240は、第2油圧キャンセル室247を設けて、第2ピストン部材241の両側で遠心力により油圧を発生させ互いに相殺するようにしている。これにより、この第2付勢力発生機構240は、遠心力による油圧の発生を考慮する必要がない。
第2油圧室244に油路からの油圧が作用している場合、第2ピストン部材241が軸方向トランスミッション2側へ移動し、第2弾性部材246bが軸方向に圧縮される。そして、第2油圧室244に油圧が作用しなくなると、第2弾性部材246bの軸方向エンジン側への弾性力により第2ピストン部材241はもとの位置(図3に示す位置)へ戻される。このように、第2付勢力発生機構240は、第2油圧室244の油圧を変化させることにより、第2摩擦連結部230への付勢力を発生及び解除することができる。
3.制御バルブの構造
図2に示すように、制御バルブ40は、第1及び第2クラッチ100、200に対して油圧を供給するためのもので、図示しないダンパー機構4と第2クラッチ200との間に配置された環状の部材である。制御バルブ40は、入力軸10に対して相対回転可能となっており、図示しないケーシングの内部に固定されている。制御バルブ40は、図示しないケーシングの内部を、複式クラッチ装置1側とエンジン側とに仕切っている。制御バルブ40は、主に、エンジン側の第1部材41と、トランスミッション2側の第2部材42と、第2部材42の内周側に配置された第3部材43とから構成されている。
第1部材41と第2部材42とは、軸方向に分割された部材であり、両部材41、42の合わせ面にそれぞれ複数の油室や油路が形成されている。第1部材41は、入力軸10の小径部11の外周側に配置されており、複数の油圧供給室41aが形成されている。また、第1部材41は、内周側にシール部材50を、外周側にシール部材41bを、それぞれ有している。第2部材42は、入力軸10の大径部12の外周側に配置されており、内部に複数の供給油路71z、72z及び73zが形成されている。各供給油路71z、72z、及び73zは、油圧供給室41aと後述する各油路とを連結するよう配置されている。また、各供給油路71z、72z、及び73zは、互いに干渉しないよう、円周方向の位置をずらした状態で配置されている。第2部材42は、内周側に軸方向トランスミッション2側へ筒状に突出した突出部42aを有している。第3部材43は、第2部材42の内周側、より具体的には突出部42aの内周側に挿嵌される環状の部材である。突出部42aと第3部材43とは、一体となって筒状突出部44を形成している。
図4に、制御バルブ40と第1及び第2クラッチ100、200とを軸方向に分解した図を示す。図4に示すように、第2内周側筒状部213と入力軸10の大径部12との軸方向間には、環状の空間である凹部215が形成されている。筒状突出部44は、第2内周側筒状部213の内周側及び大径部12の外周側に後述するシール部材47、17を介して挿嵌されている。すなわち、筒状突出部44は凹部215に収容されている。また、第3部材43と第2入力部材210の内周部との軸方向間には、第2スラスト軸受52が配置されている。第2部材42と第3部材43とは、内部に複数の油路が形成されている。
4.油路周辺の構造
図5に油路周辺の縦断面概略図を示す。制御バルブ40及び入力軸10の内部に形成された油路は、第1油路71と、第2油路72と、第3油路73とから構成されている。これらの油路は、それぞれが独立しており、別個に油圧を伝達することができる。
第1油路71は、第1クラッチ100の第1油圧室144に連結されており、第3部材43及び入力軸10内部に形成されている。具体的には、第1油路71は、第1溝部71aと、第1環状油路71cと、油路71b、71d、71e、71fとから構成されている。第1溝部71aは、第3部材の外周側に形成された軸方向に延びる溝と第2部材42の内周面とで形成されており、供給油路71zと油路71bとを連結している。第1環状油路71cは、大径部12の外周側に環状に設けられた溝と第3部材43の内周面とで形成されている。また、大径部12と第3部材43との摺動面の隙間は、シール部材17によりシールされている。油路71eは、入力軸10の大径部12の内部に軸方向へ延びるよう形成されている。油路71bは、第2部材42の内部に半径方向に延びるよう形成されており、第1溝部71aと第1環状油路71cとを連結している。油路71dは、大径部12の内部に半径方向へ延びるよう形成されており、第1環状油路71cと油路71eとを連結している。また、油路71fは、大径部12の内部に半径方向へ延びるよう形成されており、油路71eと第1油圧室144とを連結している。これらの構造により、第1油路71が、入力軸10及び第1クラッチ100が回転している状態においても、供給油路71zに供給された油圧を第1油圧室144に伝達可能としている。
第2油路72は、第2クラッチ200の第2油圧室244に連結されており、第3部材43の内部に形成されている。具体的には、第2油路72は、第2溝部72aと、第2環状油路72cと、油路72b、複数の72dとから構成されている。第2溝部72aは、第3部材の外周側に形成された軸方向に延びる溝と第2部材42の内周面とで形成されており、供給油路72zと油路72bとを連結している。第2溝部72aは、第1溝部71aと干渉しないよう、円周方向の位置をずらして配置されている。第2環状油路72cは、第2部材42の突出部42aの外周側に環状に設けられた溝と第2入力部材210の第2内周側筒状部213の内周面とで形成されている。突出部42aと第2内周側筒状部213との摺動面の隙間は、シール部材47によりシールされている。油路72bは、突出部42aの内部に半径方向に延びるよう形成されており、第2溝部72aと第2環状油路72cとを連結している。油路72dは、第2内周側筒状部213を半径方向へ貫通しており、円周方向に配置されている。油路72dは、第2環状油路72cと第2油圧室244とを連結している。これらの構造により、第2油路72は、入力軸10及び第2クラッチ200が回転している状態においても、供給油路72zに供給された油圧を第2油圧室244に伝達可能としている。
第3油路73は、第1及び第2クラッチ100、200の第1及び第2油圧室144、244以外の内部の空間に連結されており、第3部材43及び入力軸10内部に形成されている。具体的には、第3油路73は、第3溝部73aと、第3環状油路73cと、油路73b、73d、73e、73f、73g、73h、73iとから構成されている。第3溝部73aは、第3部材の外周側に形成された軸方向に延びる溝と第2部材42の内周面とで形成されており、供給油路73zと油路73bとを連結している。第3溝部73aは、第1及び第2溝部71a、72aと干渉しないよう、円周方向の位置をずらして配置されている。第3環状油路73cは、大径部12の外周側に環状に設けられた溝と第3部材43の内周面とで形成されている。大径部12と第3部材43との摺動面の隙間は、シール部材17によりシールされている。油路73eは、入力軸10の大径部12の内部に軸方向へ延びるよう形成されており、軸受25の配置されている空間と連通している。油路73bは、第2部材42の内部に半径方向に延びるよう形成されており、第3溝部73aと第3環状油路73cとを連結している。油路73dは、大径部12の内部に半径方向へ延びるよう形成されており、第3環状油路73cと油路73eとを連結している。また、油路73fは、大径部12の内部に半径方向へ延びるよう形成されており、油路73eと第2スラスト軸受52の配置されている空間52aとを連結している。油路73gは、大径部12の内部に半径方向へ延びるよう形成されており、油路73eと第1油圧キャンセル室147とを連結している。油路73hは、大径部12のトランスミッション2側先端に設けられた筒状部12bを半径方向に貫通しており、軸受25が配置されている空間25aと第1クラッチ100内部の空間とを連結している。また、油路73iは、第2油圧キャンセル室247と空間52aを連結するために、第2入力部材210の第2内周側筒状部213の内周側に設けられている。また、第1クラッチ100内部の空間150は、第1及び第2入力連通部117、217、及び第1及び第2出力連通部127、227を介して、第2クラッチ200内部の空間とそれぞれ連通している。これらの構造により、第3油路73は、入力軸10、第1及び第2クラッチ100、200が回転している状態で、供給油路73zに供給された油圧を各空間に伝達可能としている。また、第1及び第2ピストン部材141、241が軸方向に移動して第1及び第2クラッチ100、200の内部の容積が変化した場合でも、第3油路73から作動油の供給、排出が可能である。
以上に説明した油路の配置関係とその作用効果についてまとめる。図5に示すように、第1環状油路71cと第3環状油路73cとは、軸方向に並列して配置されている。また、第2環状油路72cは、第1環状油路71cの外周側に配置されている。また、第1溝部71a、72a、及び73aは、第1環状油路71cと第2環状油路72cとの半径方向間に配置されている。これらの構造により、この複式クラッチ装置1は、油路が形成されている部分の軸方向寸法が短縮でき、複式クラッチ装置1全体の軸方向寸法を短縮することができる。
また、第2内周側筒状部213の内周側には軸方向トランスミッション2側へ入り込んだ凹部215が形成されている。そして、制御バルブ40の突出部42aと第3部材43とは、凹部215に収容されている。これらの構造により、この複式クラッチ装置1は、第2クラッチ200の内周部周辺のスペースを有効利用することができるため、複式クラッチ装置1全体の軸方向寸法を短縮することができる。
さらに、環状油路71c、72c、73cは、凹部215に収容されている突出部42a及び第3部材43の内部に形成されている。これらの構造により、この複式クラッチ装置1は、油路が形成されている部分の軸方向寸法が短縮されるとともに、第2クラッチ200の内周部周辺のスペースを有効利用することができるため、複式クラッチ装置1全体の軸方向寸法をより確実に短縮することができる。
5.動作
(1)複式クラッチ装置の動作
以上に述べた複式クラッチ装置1の動作について図3を参照しながら説明する。第1クラッチ100を連結状態にする場合、第1油圧室144に第1油路71を介して油圧が供給される。油圧の供給は、例えば制御バルブ40内に設けられた図示しないソレノイドバルブを電子制御装置により操作することで行う。第1ピストン部材141は、油圧により発生した付勢力により、第1ドライブプレート131を軸方向へ付勢する。この結果、第1ドライブプレート131及び第1ドリブンプレート135は、第1ピストン部材141と第1ドライブプレート133との間に狭持される。そして、各プレート131、133、135同士の間に発生する摩擦力により、第1入力部材110、第1出力部材120、及び第1摩擦連結部130が一体となって回転する。これにより、入力軸10に入力されたトルクが、第1クラッチ100を介して第1出力軸20に伝達される。第1クラッチ100を連結解除状態にする場合、第1油圧室144への油圧の供給を停止する。この結果、第1ピストン部材141は、第1弾性機構146の作用により軸方向エンジン側に押圧される。これにより、第1摩擦連結部130の摩擦連結が解除されるため、第1出力軸20へのトルク伝達は遮断される。以上に述べたクラッチの連結及び解除の手順は、第2クラッチ200についても同様であるため、詳細な説明は省略する。
(2)トランスミッションの動作
トランスミッション2の動作について、図1を参照しながら説明する。第1速走行時においては、第1速歯車対330と副軸302とは、第1切換スリーブS1及び第1切換歯車371により連結されている。具体的には、第1切換スリーブS1は、軸方向へ移動することで第1切換歯車371及び歯車335と噛み合っている。このとき、第1クラッチ100は、連結状態となっている。そのため、第1出力軸20から主軸300に入力されたトルクは、第1速歯車対330により減速された後に、副軸302及び出力歯車対360を介して出力軸301から出力される。
第1速から第2速へ変速する場合は、第4切換スリーブS4をあらかじめ第4切換歯車374及び歯車315と噛み合わせておく。このとき、第2クラッチ200は連結されていないため、副軸302の回転は第2クラッチ200により阻害されない。第1油圧室144への油圧を解除することで、第1クラッチ100によるトルク伝達が遮断される。そして、第2クラッチ200を連結する。この結果、第2出力軸30、第2速歯車対310、副軸302、及び出力歯車対360を介して出力軸301へトルクが伝達される。これらの動作をほぼ同じタイミングで自動的に行うことで、いわゆるトルク切れのないスムーズかつ無駄のない自動変速が可能となる。
第2速から第3速へ変速する場合は、第3切換スリーブS3をあらかじめ第3切換歯車373及び第3速歯車対350の歯車355と噛み合わせておく。この結果、第3速歯車対350を介して副軸302から主軸300へトルクが伝達される。このとき、第1クラッチ100は連結されていないため、主軸300の回転は第1クラッチ100により阻害されない。この状態で、第2クラッチ200の連結を解除すると同時に第1クラッチ100を連結することにより、トルク切れのないスムーズかつ無駄のない自動変速が可能となる。
6.他の実施形態
本発明はかかる上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。以下に他の実施形態について説明する。
(1)環状油路
前述の実施形態では、環状油路71c、73cは、入力軸10側の環状の溝を利用しているが、この環状の溝は、制御バルブ40の第3部材43側に形成してもよい。
本発明の一実施形態としての複式クラッチ装置を搭載したAMTの構成図。 本発明の一実施形態としての複式クラッチ装置1の縦断面概略図。 第1及び第2クラッチ100、200周辺の縦断面概略図。 制御バルブ40と第1及び第2クラッチ100、200とを軸方向に分解した図。 油路周辺の縦断面概略図。 従来の複式クラッチ装置の縦断面概略図。
符号の説明
1 複式クラッチ装置
2 トランスミッション
3 フライホイール
4 ダンパー機構
10 入力軸
20 第1出力軸
30 第2出力軸
40 制御バルブ
41 第1部材
42 第2部材
42a 突出部
43 第3部材
44 筒状突出部
71 第1油路
71c 第1環状油路
72 第2油路
72c 第2環状油路
73 第3油路
73c 第3環状油路
100 第1クラッチ
110 第1入力部材
120 第1出力部材
130 第1ピストン部材
140 第1付勢力発生機構
200 第2クラッチ
210 第2入力部材
220 第2出力部材
230 第2ピストン部材
240 第2付勢力発生機構

Claims (13)

  1. エンジン側の部材から入力されるトルクをトランスミッション側へ出力するための複式クラッチ装置であって、
    軸状の本体部と、前記本体部から半径方向外側に突出する環状のフランジ部と、を有し、前記エンジン側の部材からトルクが入力される入力軸と、
    前記入力軸と同軸上に配置された第1出力軸と、
    前記第1出力軸の外周側に同軸上に配置された筒状の第2出力軸と、
    前記入力軸の外周側に配置され、前記入力軸に入力されるトルクを前記第1出力軸へ伝達及び遮断可能な第1クラッチと、
    前記第1クラッチの外周側に配置され、前記入力軸に入力されるトルクを前記第2出力軸へ伝達及び遮断可能な第2クラッチと、
    前記入力軸の外周側に配置され、前記第1及び第2クラッチに対して油圧を供給するための制御バルブとを備え、
    前記第1クラッチは、前記フランジ部に固定された内周部を有する第1入力部材を有しており、
    前記第2クラッチは、前記フランジ部に固定された内周部を有する第2入力部材を有しており、
    前記フランジ部は、前記第1入力部材の内周部および前記第2入力部材の内周部と軸方向に並んで配置されており、
    前記制御バルブは、内周部に軸方向前記トランスミッション側へ延びる筒状突出部を有し、
    前記筒状突出部は、前記第2クラッチの内周側に配置される、複式クラッチ装置。
  2. 前記筒状突出部と前記第2入力部材の内周部との軸方向間に配置されたスラストベアリングをさらに備えた、
    請求項1に記載の複式クラッチ装置。
  3. 前記第2クラッチは、内周部に軸方向前記トランスミッション側へ入り込んだ環状の凹部を有し、
    前記筒状突出部は、前記凹部に収容される、
    請求項1または2に記載の複式クラッチ装置。
  4. 前記入力軸及び制御バルブは、前記第1及び第2クラッチに対して油圧を伝達するための複数の油路を内部に有し、
    前記油路の少なくとも一部は、前記筒状突出部に形成される、
    請求項1から3のいずれかに記載の複式クラッチ装置。
  5. 前記油路は、前記入力軸と同軸上に環状に形成された複数の環状油路を含み、
    前記環状油路は、前記筒状突出部に形成される、
    請求項4に記載の複式クラッチ装置。
  6. 前記複数の環状油路のうち少なくともいずれか1つは、他の前記環状油路の外周側に配置される、
    請求項5に記載の複式クラッチ装置。
  7. 前記フランジ部は、前記第1入力部材の内周部と前記第2入力部材の内周部との軸方向間に配置されている、
    請求項1から6のいずれかに記載の複式クラッチ装置。
  8. 前記第2入力部材は、前記フランジ部に固定された環状の固定部と、前記固定部の外周部から前記エンジン側に延びる筒状部と、を有しており、
    前記筒状突出部は、前記トランスミッション側へ軸方向に延びており、前記筒状部と前記入力軸との半径方向間に挿入されている、
    請求項1から7のいずれかに記載の複式クラッチ装置。
  9. 前記固定部は、前記フランジ部と前記スラストベアリングとの軸方向間に配置されている、
    請求項8に記載の複式クラッチ装置。
  10. 前記第1クラッチは、前記第1出力軸に連結された第1出力部材と、前記第1入力部材に入力されるトルクを摩擦係合により前記第1出力部材へ伝達するための第1摩擦連結部と、前記第1摩擦連結部に付勢力を付与するための第1付勢力発生機構と、をさらに有しており、
    前記第2クラッチは、前記第2出力軸に連結された第2出力部材と、前記第2入力部材に入力されるトルクを摩擦係合により前記第2出力部材へ伝達するための第2摩擦連結部と、前記第2摩擦連結部に付勢力を付与するための第2付勢力発生機構と、をさらに有しており、
    前記第2摩擦連結部は、前記第1摩擦連結部の外周側に配置される、
    請求項1から9のいずれかに記載の複式クラッチ装置。
  11. 前記第1摩擦連結部は、
    軸方向に配置され、前記第1入力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する複数の環状の第1ドライブプレートと、
    隣接する前記第1ドライブプレート同士の間に配置され、前記第1出力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する環状の第1ドリブンプレートとを有し、
    前記第2摩擦連結部は、
    軸方向に配置され、前記第2入力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する複数の環状の第2ドライブプレートと、
    隣接する前記第2ドライブプレート同士の間に配置され、前記第2出力部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合する環状の第2ドリブンプレートとを有する、
    請求項10に記載の複式クラッチ装置。
  12. 前記第1付勢力発生機構は、
    前記第1入力部材の内周側に軸方向へ相対移動可能に配置され、前記第1摩擦連結部に対して油圧により軸方向の付勢力を与えるための第1ピストン部材と、
    前記第1入力部材と前記第1ピストン部材との間に形成され、前記油路が連結される第1油圧室と、
    前記第1ピストン部材の前記第1油圧室と反対側に配置され、前記第1摩擦連結部への付勢力を解除するための第1弾性機構とを有し、
    前記第2付勢力発生機構は、
    前記第2入力部材の内周側に軸方向へ相対移動可能に配置され、前記第2摩擦連結部に対して油圧により軸方向の付勢力を与えるための第2ピストン部材と、
    前記第2入力部材と前記第2ピストン部材との間に形成され、前記油路が連結される第2油圧室と、
    前記第2ピストン部材の前記第2油圧室と反対側に配置され、前記第2摩擦連結部への付勢力を解除するための第2弾性機構とを有する、
    請求項10または11に記載の複式クラッチ装置。
  13. 前記エンジンと前記入力軸との間に配置され、前記エンジン側の部材に対して回転方向に前記入力軸を弾性的に連結するダンパー機構をさらに備えた、
    請求項1から12のいずれかに記載の複式クラッチ装置。
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