JPH0833658B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0833658B2
JPH0833658B2 JP61210912A JP21091286A JPH0833658B2 JP H0833658 B2 JPH0833658 B2 JP H0833658B2 JP 61210912 A JP61210912 A JP 61210912A JP 21091286 A JP21091286 A JP 21091286A JP H0833658 B2 JPH0833658 B2 JP H0833658B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体に関するものであり、詳しく
は特定のバインダー樹脂を用いた耐久性に秀れた電子写
真感光体に関するものである。
〔従来の技術〕
電子写真技術は即時性、高品質の画像が得られること
などから、近年では複写機の分野にとどまらず、各種プ
リンター分野等でも広く使われ応用されてきている。
電子写真技術の中核となる感光体については、その光
導電性材料として、従来からのセレニウム、ヒ素−セレ
ニウム合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛といつた無機系
導電体から、最近では軽量、成膜が容易、製造が容易で
ある等の利点を有する。有機系の光導電材料を使用した
感光体が開発されている。
有機系の感光体としては、光導電性微粉末をバインダ
ー樹脂中に分散させたいわゆる分散型感光体、導電支持
体上に電荷発生層及び電荷移動層を設けた積層型感光体
等が知られているが、後者のタイプが高感度、高耐刷性
ということで実用に供せられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、従来の有機系積層型感光体は、感度、帯電性
といつた電気的性能においては、十分な特性を持ち耐久
性を持つものが開発されているが、物理的な特性におい
て、即ちトナーによる現像、紙との摩擦、方法によつて
負荷は異なるが、クリーニング部材による摩擦などの実
用上の負荷によつて摩耗や表面傷を生じてしまうなどの
欠点を有しているため、実用上は限られた耐刷性能にと
どまつているのが現状である。
従来、電荷移動層のバインダー樹脂としては、ポリカ
ーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂や、
種々の硬化性樹脂等が用いられてきているが、通常電荷
移動層はバインダー樹脂と電荷移動剤の固溶体からなつ
ており、この電荷移動剤のドープ量が相当多いため十分
な表面強度を持たせるに至つていない。そのため通常の
ブレードクリーニング方法をとつたプロセスで使用した
場合、数千〜1万枚程度のコピーで表面の摩耗、傷など
で画質が損なわれ感光体は交換せざるを得なくなる。
これらのバインダー樹脂の中では、ポリカーボネート
樹脂が比較的優れた機械性能を有しているため、耐刷力
にも優れている。
しかし、通常用いられている市販のポリカーボネート
樹脂は、結晶性であるために溶液安定性に乏しく、初期
段階においては均一な溶液が得られるが、徐々に結晶化
が進行しゲル分が増加してゆく。このような液を用いて
塗布を行なうと、均一な塗膜が得られにくく、塗布収率
が低下する大きな要因となつている。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、感光層のバインダー樹脂につい
て、詳細に検討した結果、特定の変性ポリカーボネート
樹脂が十分な溶液安定性を有し、しかも機械性能に非常
に優れていることを見い出し、本発明に至つた。
即ち、本発明の要旨は、導電性支持体上に、感光層を
設けて成る電子写真感光体において、該感光層のバイン
ダー樹脂として、下記一般式(I)及び下記一般式(I
I)で示される繰り返し構造単位を含有比95/5乃至1/99
で有し、かつ粘度平均分子量が9000〜50000の範囲にあ
る変性ポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とす
る電子写真感光体に存する。
(上記式中で、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立し
て水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、またはハ
ロゲン原子を表わす。) (上記式中で、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原
子、炭素原子数1〜3のアルキル基またはフエニル基を
表わす。R7、R8、R9およびR10はそれぞれ独立して水素
原子、炭素原子数1〜3のアルキル基またはハロゲン原
子を表わす。) 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光体は導電性支持体上に設けられる。導電
性支持体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、
ニツケルなどの金属材料、表面にアルミニウム、銅、パ
ラジウム、酸化スズ、酸化インジウム等導電性層を設け
たポリエステルフイルム、紙などの絶縁性支持体が使用
される。
かかる導電性支持体上に、分散型、積層型等の感光層
が設けられるが、この間に通常使用されるような公知の
バリアー層が設けられていてもよい。
バリアー層としては、例えば酸化アルミニウムなどの
金属酸化物、ポリアミド、ポリウレタン、セルロース、
カゼイン、などの樹脂層が使用できる。
本発明の感光層は、分散型及び積層型のいずれであつ
てもよい。分散型感光体の場合の光導電材料としては、
セレニウム及びその合金、硫化カドミニウム、その他の
無機系光導電体、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、キナ
クリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノ
ン顔料、ベンズイミダゾール系顔料等の有機顔料が使用
でき、これらの微粒子及び後述の電荷移動材料を、本発
明のバインダー樹脂で結着した形で使用される。この場
合の使用割合はバインダー樹脂100重量部に対して、光
導電性微粒子は1〜50重量部、電荷移動材料は30〜150
重量部の範囲より使用されるのが好ましい。また膜厚は
通常5〜50μm好ましくは10〜30μmが好適である。
積層型感光体の場合、その電荷発生層としては、上記
の各種光導電材料が使用でき、これらの微粒子を本発明
の変性ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、フエノ
キシ樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテル、
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の各種バインダー樹脂で
結着した形で使用される。この場合の使用割合はバイン
ダー樹脂10重量部に対して、光導電性微粒子は3〜50重
量部の範囲より使用され、この層の膜厚は通常0.1μm
〜1μm好ましくは0.15μm〜0.6μmが好適である。
また電荷移動層の電荷移動材料としては、2,4,7−ト
リニトロフルオレノン、テトラシアノキノジメタン等の
電子吸引性物質、カルバゾール、インドール、イミダゾ
ール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、
ピラゾール、ピラゾリン、チアジアゾール等の複素環化
合物、アニリンの誘導体、ヒドラジン誘導体、ヒドラゾ
ンあるいはこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側
鎖に有する重合体等の電子供与性物質が挙げられる。
これらのうちで、特に下記一般式(III) (上記式中で、R11はアルキル基、置換アルキル基、ま
たはアラルキル基を表わし、R12はアルキル基、アリル
基、置換アルキル基、フエニル基、ナフチル基またはア
ラルキル基を表わし、Z1は水素原子、アルキル基、アル
コキシ基またはハロゲン原子を表わす。)で表わされる
ヒドラゾン化合物(特開昭54−150128号公報参照)若し
くは下記一般式(IV) (上記式中で、X1、Y1およびZ2は水素原子、低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、フェノキシ基またはアリール
アルコキシ基を表わし、R13は水素原子、低級アルキル
基、アリル基、フェニル基またはアラルキル基を表わ
し、mおよびlは1または2を表わし、pは0または1
を表わす。) で表わされるヒドラゾン化合物を単独もしくは混合して
使用するのが好ましい。
これらの電荷移動材料が、前述の各種バインダー、好
ましくは本発明の変性ポリカーボネート樹脂に結着した
形で電荷移動層が形成される。この場合の使用割合はバ
インダー樹脂100重量部に対して電荷移動材料は20〜150
重量部、好ましくは50〜110重量部の範囲より使用され
る。また膜厚は5〜50μm、好ましくは10〜30μmが好
適である。
更に本発明の電荷移動層には、成膜性、可とう性、機
械的強度を向上させるために、周知の可塑剤を、また残
留電位の蓄積を抑制するために添加剤など、周知の添加
剤を含有していてもよい。
本発明の変性ポリカーボネート樹脂は、前記一般式
(I)で示される繰り返し構造単位を有するものであ
る。通常分子量は粘度平均分子量で9,000〜50,000、好
ましくは12,000〜35,000の範囲である。本発明の変性ポ
リカーボネート樹脂は、感光層が積層型の場合、電荷発
生層及び電荷移動層のいずれのバインダーとして使用し
ても良いが、電荷移動層のバインダーとして使用するの
が好ましい。
本発明の変性ポリカーボネート樹脂は、下記一般式
(V)及び(VI)から選ばれるビスフエノール系化合物
を用いて、常法に従い容易に合成することができる。
(上記式中で、R1、R2、R3およびR4は上記一般式(I)
におけると同じ意義を有する。) (上記式中でR5〜R10は上記一般式(II)におけると同
じ意義を有する。) 上記一般式(V)のビルフエノール系化合物及び一般
式(VI)のビスフエノール系化合物からなる変性ポリカ
ーボネート樹脂の場合の使用量の比は95対5乃至1対9
9、好ましくは70対30乃至5対95の範囲から選ばれる。
ここで上記一般式(V)で表わされるビスフエノール
系化合物の具体例は1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2,−ビス(4−ヒドロキシ−
3−メチルフエニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
フエニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロ−5−メチル
フエニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−
2,2−ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−プロピル)フ
エニル〕−プロパン等である。
上記一般式(IV)で表わされるビスフエノール系化合
物の具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3
−メチルフエニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルフエニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−クロロ−5−メチルフエニル)
プロパン、2,2−ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−プ
ロピル)フエニル〕−プロパン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフエニル)エタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフエニル)エタン、ビス
(4−ヒドロキシフエニル)メタン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフエニル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒド
ロキシフエニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフエニル)ブタン、1−フエニル−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフエニル)エタン等が挙げられる。
本発明の変性ポリカーボネート樹脂を製造する方法に
おいて、具体的には塩化メチレン、1,2−ジクロロエタ
ン等の不活性溶媒存在下、前記ビスフエノール系化合物
に酸受容体として、アルカリ水溶液あるいはピリジン等
を入れ、ホスゲンを導入しながら反応させる。
酸受容体としてアルカリ水溶液を使う時は、触媒とし
てトリメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミ
ン、あるいはテトラブチルアンモニウムクロリド、ベン
ジルトリブチルアンモニウムブロミド等の第4級のアン
モニウム化合物を用いると反応速度が増大する。
また必要に応じて、分子量調節剤としてフエノール、
p−タ−シヤリーブチルフエノール等の一価フエノール
を共存させてもよい。触媒は最初から入れても良いし、
オリゴマーを合成した後に入れて高分子量化する等、任
意の方法がとれる。
尚、本発明において、二種以上のビスフエノール系化
合物に用いて共重合する方法としては (イ)二種以上のビスフエノール系化合物を、同時にホ
スゲンと反応させて共重合する方法 (ロ)一方をまずホスゲンと反応させ、ある程度反応を
行なつた後、他方を入れて重合する方法 (ハ)別々にホスゲンと反応させてオリゴマーを造り、
それらを反応させて重合する方法 等の任意の方法がとれる。
かくして得られる本発明の変性ポリカーボネート樹脂
は、有機溶剤に対する溶解性が優れており、酢酸エチ
ル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどの非ハ
ロゲン系溶剤に対しても高い溶解性を示し、これらの溶
媒を用いて塗布液の調製ができるため、安全衛生上の問
題も少ない。
〔発明の効果〕
本発明の変性ポリカーボネート樹脂を用いた感光体
は、繰り返し使用した場合、感度、帯電性の変動が少な
く、従つて耐久性が極めて良好である。
更に本発明の感光体は電子写真複写機の他、レーザ
ー、LED、LCD、ブラウン管(CRT)等を光源とするプリ
ンタの感光体など電子写真の応用分野にも広く用いるこ
とができる。
〔実施例〕
次に本発明を製造例及び実施例により、更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
なお製造例及び実施例中「部」は「重量部」を示す。
製造例〔1〕 (イ)ポリカーボネートオリゴマーの製造 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフエニル)プロパン …100部 水酸化ナトリウム … 50部 水 …870部 塩化メチレン …530部 p−ターシヤリーブチルフエノール … 2部 上記混合物を撹拌機付反応器に仕込み、800rpmで撹拌
した。これにホスゲン70部を2時間の間に吹き込み界面
重合を行なつた。反応終了後ポリカーボネートオリゴマ
ーを含有する塩化メチレン溶液のみを捕集した。得られ
たオリゴマーの塩化メチレン溶液の分析結果は下記の通
りであつた。
オリゴマー濃度(注1) 24.0重量% 末端クロロホーメート基濃度(注2) 0.56規定 末端フエノール性水酸基濃度(注3) 0.13規定 注1)蒸発乾固させて測定 2)アニリンと反応させて得られるアニリン塩酸塩を0.
2規定水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定 3)四塩化チタン、酢酸溶液に溶解させたときの発色を
546nmで比色定量 以上の方法で得られたオリゴマー溶液を、以下オリゴ
マー溶液−Aと略称する。
(ロ)ポリカーボネートオリゴマーの製造 水酸化ナトリウム水溶液にビスフエノールAを溶解し
て調整したビスフエノールAナトリウム塩の16.6%水溶
液 … 100部 p−ターシヤリーブチルフエノール …0.23部 塩化メチレン … 40部 ホスゲン … 7部 上記組成の混合物を定量的にパイプリアクターへ供給
し、界面重合を行なつた。
反応混合液を分液し、ポリカーボネートオリゴマーを
含有する塩化メチレン溶液のみを捕集した。
得られたオリゴマーの塩化メチレン溶液の分析結果は
下記のとおりであつた。
オリゴマー濃度 24.5重量% 末端クロロホーメート基濃度 1.3規定 末端フエノール性水酸基濃度 0.3規定 以上の方法で得られたオリゴマー溶液を以下オリゴマ
ー溶液−Bに略称する。
(ハ)共重合ポリカーボネートの製造 オリゴマー溶液−A 80部 オリゴマー溶液−B 180部 塩化メチレン 100部 p−ターシヤリーブチルフエノール 0.3部 を攪拌機付反応器に仕込み、550rpmで攪拌した。更に下
記組成の水溶液を仕込み、5時間界面重合を行なつた。
水酸化ナトリウム 14部 トリエチルアミン 0.07部 水 80部 引き続き、反応混合物を分液し、ポリカーボネート樹
脂を含む塩化メチレン溶液を水、塩酸水溶液、水を用い
て洗浄し、最後に塩化メチレンを蒸発させて樹脂をとり
出した。
この樹脂を平均分子量は24,900であつた。またNMR
の分析結果から共重合されているビスフエノールAの量
は71重量%であつた。
* ここで言う平均分子量とはポリマー6.0g/lの塩化メ
チレン溶液を用い、20℃で測定されるηspから下記の式
−(1)及び式−(2)より求められる値である。
ηsp/C=〔η〕(1+K′ηsp) …(1) 〔η〕=KMα …(2) 式中C ポリマー濃度g/l 〔η〕 極限粘度 K′=0.28 K=1.23×10-5 α=0.83 M 平均分子量 上記のようにして得られた樹脂を樹脂Aと称する。同
様にして、実施例1の表−1に示す樹脂B〜Gを得た。
実施例1 表−1に示される変性ポリカーボネート及び市販のポ
リカーボネートについて、それらの溶液安定性を比較す
るため、それぞれテトラヒドロフランの10%溶液を調整
し、常温で放置し溶液粘度を測定した。その結果、市販
のポリカーボネート(三菱化成工業(株)製ノバレツク
ス7025A)が10日間で完全に白濁しゲル化してしまつた
のに対し、本発明の変性ポリカーボネートは、いずれも
1ケ月を経過しても白濁、ゲル化は起こらず、まつたく
粘度変化は見られなかつた。
実施例2 下記構造を有するビスアゾ化合物10部とフエノキシ樹
脂(ユニオンカーバイド社製PKHH)5部、ポリビニルブ
チラール樹脂(積水化学工業社製BH−3)5部に、4−
メトキシ−4−メチルペンタノン−2,100部を加え、サ
ンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行なつた。得ら
れた分散液を厚さ100μmのポリエステルフイルムに蒸
着したアルミニウム蒸着層の上に、フイルムアプリケー
ターで乾燥膜厚が0.4g/m2となる様に塗布した後乾燥し
た。
この様にして得られた電荷発生層上にN−メチカルバ
ゾール−3−カルボキシアルデヒドジフエニルヒドラゾ
ン90部、及び実施例1の中の表−1中に示される変性ポ
リカーボネート樹脂A100部、下記構造のシアノ化合物4
部を 1,4−ジオキサン900部を溶解した溶液を乾燥膜厚が17μ
mとなるように塗布して電荷移動層を形成させ、積層型
の感光体2−Aを作成した。
この様にして得られた感光体の特性を次の様にして測
定した。まず暗所で感光体に流れ込むコロナ電流が22μ
Aとなるようにコロナ放電を行ない、一定速度(150mm/
sec)で感光体を通過して帯電させ、その帯電圧を測定
し、初期帯電圧V0を求めた。次に51uxの照度の白色光で
露光し、感光体の表面電位が初期帯電圧より半減するた
めに要する露光量(E1/2)を求めた。その結果を表−2
に示す。
実施例3〜8 実施例2で用いた変性ポリカーボネート樹脂の代わり
に、実施例1の表−1中の変性ポリカーボネート樹脂
B、C、D、E、F、Gを用いた他は、実施例2と同様
にして、それぞれ感光体3−B、4−C、5−D、6−
E、7−F、8−Gを作成し、実施例2と同様にその特
性を測定した。その結果を表−2に示す。
比較例1 実施例2で用いた変性ポリカーボネート樹脂の代わり
に市販のポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学(株)製
ユーピロンE−1000)を用いた他は、実施例2と同様に
して感光体1−Hを作成した。この感光体の特性を実施
例2と同様に測定した。その結果を表−2に示す。
表−2からわかるように、本発明の感光体は、市販の
ポリカーボネートを用いた感光体と比較し、いずれも電
気性能的に優れていることがわかる。
実施例9 実施例2で用いた顔料分散液に表面鏡面仕上げしたア
ルミニウムシリンダーを浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が0.
4μmとなる様に電荷発生層を設けた。
次にこのアルミニウムシリンダーを実施例2で用いた
電荷移動剤、変性ポリカーボネートの1,4−ジオキサン
溶液に浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が21μmとなる様に電
荷移動層を設けた。
この様にして作成したドラム状感光体を9−Iとす
る。この感光体を評価するため、ブレードクリーニング
方式の市販の複写機(シャープ(株)製SF−8200)に、
この感光体を取り付けコピーテストを行なつた。
その結果8万枚のコピーにおいても、感光体表面には
深い傷は見あたらず、コピー画像上にも傷に起因すると
思われる黒い筋はほとんど現われず、良好なコピー画像
が得られた。
また電位特性も表−3に示すとおりで極めて安定して
おり十分な耐久性を有していると判断できる。
以上の結果から明らかなように、本発明の変性ポリカ
ーボネート樹脂は、電子写真感光体のバインダー樹脂と
して優れた性能を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦部 宏 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 抜井 正博 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−215959(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に、感光層を設けて成る電
    子写真感光体において、該感光層のバインダー樹脂とし
    て、下記一般式(I)及び下記一般式(II)で示される
    繰り返し構造単位を含有比95/5乃至1/99で有し、かつ粘
    度平均分子量が9000〜50000の範囲にある変性ポリカー
    ボネート樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光
    体。 (上記式中で、R1,R2,R3およびR4は、それぞれ独立し
    て水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基またはハロ
    ゲン原子を表わす。) (上記式中で、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原
    子、炭素原子数1〜3のアルキル基、またはフェニル基
    を表わす。R7,R8,R9およびR10はそれぞれ独立して水
    素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基またはハロゲン
    原子を表わす。)
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