JPH08324969A - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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Publication number
JPH08324969A
JPH08324969A JP19991395A JP19991395A JPH08324969A JP H08324969 A JPH08324969 A JP H08324969A JP 19991395 A JP19991395 A JP 19991395A JP 19991395 A JP19991395 A JP 19991395A JP H08324969 A JPH08324969 A JP H08324969A
Authority
JP
Japan
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drum
drums
belt
winding
handling mechanism
Prior art date
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Pending
Application number
JP19991395A
Other languages
English (en)
Inventor
Fuminori Fukai
文憲 深井
Hiroshi Takada
浩志 高田
Kazuaki Mori
一明 森
Satoru Ishikawa
哲 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP19991395A priority Critical patent/JPH08324969A/ja
Publication of JPH08324969A publication Critical patent/JPH08324969A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドリング機構を昇降させるための一対の
巻き上げ機構を重量バランスやコンパクト化等の面で有
利なレイアウトとし、かつ、伝動機構の簡略化及び騒音
低減を図る。 【解決手段】 第1及び第2の巻き上げ機構21A,2
1Bの各ドラム22A,22Bが互いに同方向に同期回
転するように連動されるとともに、上記各ドラム22
A,22Bの外側方にそれぞれガイドローラ24A,2
4Bが配置され、かつ、第1の巻き上げ機構21Aにお
いてはベルト23Aがドラム22Aの上側から導出され
た状態でガイドローラ24Aに掛けられ、第2の巻き上
げ機構21Bにおいてはベルト23Bがドラム24Bの
下側から導出された状態でガイドローラ24Bに掛けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高架の走行軌道に
沿って走行する走行台車と、この走行台車に昇降機構を
介して吊持されたハンドリング機構とを備えた搬送装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、高架のモノレールに沿って走
行する走行台車を備えるとともに、この走行台車に昇降
機構を介して吊持されたハンドリング機構を具備し、こ
のハンドリング機構により荷物を保持して搬送するよう
にした搬送装置が知られている(例えば特開平6−28
603号公報参照)。上記昇降機構は、通常、所定間隔
をおいて配置された第1及び第2の巻き上げ機構を備
え、これらの巻き上げ機構のドラムがモータの駆動に応
じて同期回転するように連動されるとともに、これらの
ドラムからそれぞれ導出されたベルトの各先端部がハン
ドリング機構に連結されることにより、ハンドリング機
構が吊持されて、各巻き上げドラムの回転に伴いハンド
リング機構が昇降されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように一対の巻
き上げ機構でハンドリング機構の吊持、昇降を行う場
合、図14(a)に示すように、両巻き上げ機構121
A,121Bのドラム122A,122Bを搬送装置の
中心線Rに対して対称位置に配置するとともに、これら
のドラム122A,122Bから導出されるベルト12
3A,123Bの配置も対称とし、例えば両ドラム12
2A,122Bの各外側部からベルト123A,123
Bを導出させ、このようにドラム122A,122B及
びベルト123A,123Bを対称配置とした状態で、
両ドラム122A,122Bを互いに逆向き(例えば巻
上げ時には同図中の矢印方向)に同期回転させることに
より、ハンドリング機構4を両側で同等に昇降させるよ
うにしたものが一般的である。
【0004】しかし、このような構造では、モータの駆
動に応じて上記両ドラム122A,122Bを同期回転
させるための伝動機構中に回転方向を変えるためのギヤ
を組み込む必要があって、伝動機構が複雑になるととも
に、ギヤの噛合騒音が生じる等の問題がある。
【0005】そこで、図14(b)に示すように、例え
ば両ドラム122A,122Bの各右側(一方のドラム
122Aの内側方部と他方のドラム122Bの外側方
部)からベルト123A,123Bを導出させることに
より、両ドラム122A,122Bの同方向(例えば巻
上げ時には同図中の矢印方向)の回転によってハンドリ
ング機構4の昇降を行わせるようにすることが考えられ
る。
【0006】このような構造によると、両ドラム122
A,122Bをベルト等で連動させるようにすればよ
く、伝動機構が簡単になるとともに、騒音低減等にも有
利となる。しかし、ドラム122A,122Bに対する
ベルト123A,123Bの配置が左右非対称となるた
め、ハンドリング装置4を安定よく支持すべく両ベルト
123A,123Bの導出位置を中心線Rに対して対称
(中心線Rから等距離)にしようとすると、ドラム12
2A,122Bを対称位置から片側(同図では左側)に
オフセットして配置しなければならず、重量バランスや
コンパクト化等を阻害するといった問題がある。
【0007】本発明は、上記のような事情に鑑み、ハン
ドリング機構を昇降させるための一対の巻き上げ機構を
重量バランスやコンパクト化等の面で有利なレイアウト
とし、かつ、伝動機構の簡略化及び騒音低減を図ること
ができる高架式モノレール式搬送装置を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
高架の走行軌道を走行する走行台車と、この走行台車に
昇降機構を介して懸吊支持されたハンドリング機構とを
備え、上記昇降機構が所定間隔をおいて配置された第1
および第2の巻き上げ機構で構成され、これらの巻き上
げ機構の各ドラムから導出されたベルトがそれぞれ下方
に延びてその先端部がハンドリング機構に連結されてい
る搬送装置であって、上記両巻き上げ機構の各ドラムが
互いに同方向に同期回転するように連動されるととも
に、上記各ドラムの外側方にそれぞれガイドローラが配
置され、かつ、第1の巻き上げ機構においてはベルトが
ドラムの上側から導出された状態でガイドローラに掛け
られ、第2の巻き上げ機構においてはベルトがドラムの
下側から導出された状態でガイドローラに掛けられてい
るものである。
【0009】この発明によれば、一対の巻き上げ機構の
ドラムの位置とガイドローラを経たベルトの位置との水
平方向の位置関係が、対称配置にしたものと略同等とな
り、しかも、第1の巻き上げ機構においてはベルトがド
ラムの上側から導出された状態でガイドローラに掛けら
れ、第2の巻き上げ機構においてはベルトがドラムの下
側から導出された状態でガイドローラに掛けられている
ことにより、両ドラムの同方向の回転によってハンドリ
ング機構の昇降が行われることとなる。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1記載の搬
送装置において、上記各ドラムと上記各ガイドローラと
の水平方向の距離が両巻き上げ機構で等しくされ、か
つ、ドラムの回転に伴うベルト先端部の上下方向移動量
が両巻き上げ機構で略同等となるように上記各ガイドロ
ーラの高さ位置が設定されているものである。
【0011】この発明によれば、上記作用に加え、昇降
時にハンドリング機構の傾きが生じることが防止され
る。つまり、上記のようにドラムからのベルトの導出位
置が両巻き上げ機構で上下逆になっていると、後に詳述
するように、各巻き上げ機構のドラムの回転に伴う各ベ
ルトの先端部の上下方向移動量が必ずしも完全に均等に
なるとは限らず、不均等になると昇降に伴ってハンドリ
ング機構の傾きが生じることになるが、各ガイドローラ
の高さ位置を工夫することでこのような事態を抑制する
ことが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。
【0013】図1は、搬送装置の全体を概略的に示して
おり、図2及び図3は、当該搬送装置における走行台車
の具体的な構造を示している。これらの図に示すよう
に、搬送装置は、高架軌道としてのレール(モノレー
ル)1に沿って走行する走行台車3を備えている。
【0014】上記レール1は、鉛直に延びるレール構成
壁1aの上下端部に両側方に突出する水平なレール部1
b,1cを有する断面I形に形成されており、支持アー
ム2を介して工場の組立てラインの天井に取付けられて
いる。上記レール構成壁1aには、駆動電力供給用のト
ロリー線1dが取付けられており、走行台車3に設けら
れる集電子がこのトロリー線1dに摺接することで、走
行台車3に駆動電力が供給されるようになっている。
【0015】上記走行台車3は、自動制御、あるいは遠
隔操作により上記レール1に沿って走行するようになっ
ている。この走行台車3には昇降機構を介してハンドリ
ング機構4が懸吊支持されている。このハンドリング機
構4は、詳しく図示していないが、荷物の保持及び移載
等が可能な構造となっており、後述の巻き上げ機構21
A,21Bからなる昇降機構により昇降させられ、これ
により荷物の積降し等の作業が行われるようになってい
る。
【0016】上記走行台車3には、走行用の駆動源とハ
ンドリング機構昇降用の駆動源とを兼ねるモータ6が搭
載されるとともに、このモータ6により駆動されてレー
ル1を転動する駆動輪7が設けられている。この駆動輪
7は、上記レール1のレール構成壁1aを挾んで上記ト
ロリー線1dの配設側と異なる側(図2では右側)のレ
ール部1b,1c間に突入され、下側のレール部1c上
を転動するようになっている。また、走行台車3には、
複数の支持ローラ8,9が具備されており、これらが下
側及び両側から上記レール1に当接するようになってい
る。すなわち、走行台車3は、これらの支持ローラ8,
9により上記レール1に支持されつつ、上記駆動輪7の
回転駆動力により走行するようになっている。さらに、
走行台車3には、駆動系を制御する制御ユニット10が
具備されている。
【0017】上記走行台車3において、上記駆動輪7
は、上記レール1の側方(図2では右側)に向かって突
出する駆動軸11を有しており、この駆動軸11が走行
台車3のフレーム5に回転自在に支持されるとともに、
この駆動軸11上にタイミングプーリ12と、電磁ブレ
ーキからなる走行ブレーキ13が配置されている。
【0018】一方、上記モータ6は、上記駆動軸11の
下方部分においてフレーム5に取付けられている。モー
タ6からは出力軸14が突出しており、この出力軸14
上にタイミングプーリ15が回転自在に支持されるとと
もに、このタイミングプーリ15と上記駆動軸11のタ
イミングプーリ12とに亘ってタイミングベルト16が
装着されている。また、上記出力軸14上には、上記タ
イミングプーリ15の側方(図2では左側)に、電磁ク
ラッチからなる走行クラッチ17と、同じく電磁クラッ
チからなる昇降クラッチ18と、電磁ブレーキからなる
昇降ブレーキ19とが配置されるとともに、上記昇降ク
ラッチ18と昇降ブレーキ19との間に、後述の巻き上
げ機構21A,21Bに対する伝動のためのタイミング
プーリ20が回転自在に支持されている。
【0019】そして、上記走行台車3においては、上記
走行クラッチ17がON、走行ブレーキ13がOFFの
状態で、上記モータ6の動力がタイミングプーリ15,
タイミングベルト16、タイミングプーリ12及び駆動
軸11を介して駆動輪7に伝達され、また上記昇降クラ
ッチ18がON、昇降ブレーキ19がOFFの状態で、
上記モータ6の動力がタイミングプーリ20に伝達され
るようになっている。
【0020】上記走行台車3において、上記モータ6及
び出力軸14が配置されている部分の両側方(図3では
左右両側)には、それぞれ、上記モータ6から伝達され
る動力で駆動される巻き上げ機構21A,21Bが設け
られ、これらの巻き上げ機構21A,21Bで昇降機構
が構成されている。
【0021】図3で出力軸14の左側に位置する第1の
巻き上げ機構21Aは、ドラム22Aと、このドラム2
2Aから導出されるベルト23Aと、ガイドローラ24
Aとを一対ずつ有し、ドラム22Aがドラム支持軸25
Aの両端部に固着されるとともに、ガイドローラ24A
がガイド支持軸26Aの両端に固着されている。同図で
出力軸14の右側に位置する第2の巻き上げ機構21B
も、ドラム22B、ベルト23B及びガイドローラ24
Bを一対ずつ有し、ドラム22Bがドラム支持軸25B
の両端部に取り付けられるとともに、ガイドローラ24
Bがガイド支持軸26Bの両端に取り付けられている。
そして、上記各ドラム22A,22Bから導出されたベ
ルト23A,23Bがガイドローラ24A,24Bを経
て下方に延びた状態で、その先端部が上記ハンドリング
機構4のフレームに連結されている(図1参照)。
【0022】上記各ドラム支持軸25A,25B及びガ
イド支持軸26A,26Bは、上記出力軸14と平行に
配置された状態で、フレーム5に回転自在に支持されて
いる。また、上記各ドラム支持軸25A,25Bの一端
近傍部にタイミングプーリ28A,28Bが装着される
とともに、上記出力軸14の先端近傍部の両側には上記
フレーム5に回転自在に支持されたテンションプーリ2
7A,27Bが配設されている。そして、図4に示すよ
うに、上記各ドラム支持軸25A,25Bのタイミング
プーリ28A,28Bと、テンションプーリ27A,2
7Bと、上記出力軸14に装着されたタイミングプーリ
20とに亘ってタイミングベルト29が装着されてい
る。このようなベルト式伝動手段により、モータ6の動
力が各ドラム22A,22Bに伝えられ、かつ、各ドラ
ム22A,22Bが同方向に同期回転するように連動さ
れている。
【0023】上記両巻き上げ機構21A,21Bのドラ
ム22A,22B、ガイドローラ24A,24B及びベ
ルト23A,23Bの配置構成は次のようになってい
る。
【0024】すなわち、図1及び図3に示すとともに図
5、図6に模式的に示すように、両巻き上げ機構21
A,21Bのドラム22A,22Bは、走行台車(及び
ハンドリング機構)の中心線Rに対して対称位置に配置
されており、これらのドラム22A,22Bの各外側方
にガイドローラ24A,24Bが配置されている。
【0025】上記第1の巻き上げ機構21Aにおいて
は、ベルト23Aがドラム22Aの上側から導出された
状態でガイドローラ24Aに掛けられて、ガイドローラ
24Bから下方に延びている。一方、第2の巻き上げ機
構21Bにおいては、ベルト23Bがドラム22Bの下
側から導出された状態でガイドローラ24Bに掛けられ
て、ガイドローラ24Bから下方に延びている。
【0026】また、上記各巻き上げ機構21A,21B
のドラム22A,22Bの中心からガイドローラ24
A,24Bの中心までの水平方向の距離b1,b2が等
しくなるように設定されている。さらに、後に詳述する
ように、ドラムの回転に伴うベルト先端部の上下方向移
動量が両巻き上げ機構21A,21Bで略同等となるよ
うに、上記各ガイドローラ24A,24Bの高さ位置が
設定されている。
【0027】以上のような構造の搬送装置によると、荷
物の積降し作業等のためにハンドリング機構の昇降が行
われるときには、走行クラッチ17がOFF、走行ブレ
ーキ13がONにされることにより走行台車3の走行が
停止されるとともに、昇降クラッチ18がON、昇降ブ
レーキ19がOFFとされることにより、上記モータ6
の動力が各巻き上げ機構21A,21Bに伝えられる。
【0028】この場合に、モータ6の出力軸の回転がベ
ルト式伝動機構を介して各ドラム支持軸に伝えられるこ
とにより、各巻き上げ機構21A,21Bのドラム22
A,22Bが同方向に同期回転し、例えばハンドリング
機構4を下降させるときは各ドラム22A,21Bが図
5中に実線矢印で示す反時計回り方向に回転し、ハンド
リング機構を上昇させるときは各ドラム22A,22B
が図5中に二点鎖線矢印で示す時計回り方向に回転す
る。このように、各ドラム22A,22Bが同方向に同
期回転するようになっているため、各ドラムを逆向きに
回転させる場合(図14(a)に示す従来技術)のよう
に伝動機構にギヤを組み込む必要がなく、伝動機構の構
造が簡単になるとともに、ギヤの噛合騒音を生じること
がない。
【0029】また、上記各ドラム22A,22Bが中心
線Rに対して対称配置とされるとともに、これらのドラ
ム22A,21Bの各外側にガイドローラ24A,24
Bが配置され、各ドラム22A,21Bから各ガイドロ
ーラ24A,24Bまでの水平方向距離が等しくされて
いることにより、各ガイドローラ24A,24Bを経た
ベルト23A,23Bの位置も中心線Rに対して対称と
なる。従って、前述の図14(b)に示す従来技術の配
置と比べて重量バランスが良く、かつ、ドラム22A,
22Bが片側にオフセットしないためコンパクト化が可
能となる。
【0030】そして、第1の巻き上げ機構21Aにおい
てはベルト23Aがドラム22Aの上側から導出された
状態でガイドローラ24Aに掛けられ、第2の巻き上げ
機構21Bにおいてはベルト23Bがドラム22Bの下
側から導出された状態でガイドローラ24Bに掛けられ
ていることにより、上記のような対称的配置によりなが
らも、各ドラム22A,22Bの同方向の回転によって
ハンドリング機構4の昇降が達成される。
【0031】ところで、上記のようなベルトの導出の仕
方によると、図5に示すように、ドラム22A,22B
からベルト23A,23Bが繰り出されることに伴うの
ベルト導出点B1,B2の位置の変化が両巻き上げ機構
21A,21Bで上下逆に変化するので、ドラム22
A,22Bの回転に伴うハンドリング機構4の上下移動
量は必ずしも左右同等になるとは限らない。
【0032】つまり、ハンドリング機構4が上昇位置に
ある時はドラム22A,22Bにベルト23A,23B
が多く巻かれているので同図に実線で示すようにドラム
有効半径(ベルト巻回部分を含めた半径)が大きく、一
方、ハンドリング機構4が上昇位置にある時はドラム2
2A,22Bからベルト23A,23Bが導出されるこ
とで同図に二点鎖線で示すようにドラム有効半径が小さ
くなるが、このようにベルト23A,23Bの導出につ
れてドラム有効半径が小さくなると、第1の巻き上げ機
構21Aではベルト導出点B1が下がり、第2の巻き上
げ機構21Bではベルト導出点B2が上がる。このよう
なベルト導出点の位置の変化は、ベルト先端部の位置に
影響を及ぼすので、両巻き上げ機構21A,21Bのド
ラム22A,22Bの回転量が同じであっても、ベルト
先端部の上下移動量(つまりハンドリング機構の上下移
動量)に左右で多少の差が生じる可能性がある。
【0033】そして、左右でベルト先端部の上下移動量
の差が生じると、昇降に伴ってハンドリング機構4が傾
くという問題が生じる。
【0034】そこで当実施例では、巻き上げ機構21
A,21Bの配置の設定に際してガイドローラの高さ位
置を調整することにより、上記ベルト先端部の上下移動
量の差を極力小さくするようにしている。
【0035】このような設定の仕方を、図6によって説
明する。同図中、A1,A2はドラム22A,22Bの
周面上の規準点(ドラムの水平方向中心線上のドラム内
側部側の点)、B1,B2はドラム22A,22Bのベ
ルト導出点、C1,C2及びD1,D2はガイドローラ
24A,24Bの周面にベルト23A,23Bが接する
範囲の始点及び終点、E1,E2はベルト23A,23
Bの先端部(ハンドリング機構4への連結部)である。
また、a1,a2はドラム22A,22Bの中心とガイ
ドローラ24A,24Bの中心との垂直方向距離、b
1,b2はドラム22A,22Bの中心とガイドローラ
24A,24Bの中心との水平方向距離、rD はドラム
22A,22Bの有効半径、rG はガイドローラ24
A,24Bの半径、θ1,θ2はドラム22A,22B
のベルト導出点B1,B2を通る法線と垂直方向中心線
とのなす角度、Y1,Y2はドラム22A,22Bの中
心とベルト23A,23Bの先端部との垂直方向距離で
ある。
【0036】第1の巻き上げ機構21Aにおいて、点A
1から点B1までの円弧長さをL11、点B1から点C1
までの距離をL12、点C1から点D1までの円弧長さを
13、点D1から点E1までの距離をL14とすると、上
記規準点A1からベルト先端部E1までのベルト長さL
1は
【0037】
【数1】L1=L11+L12+L13+L14 であり、
【0038】
【数2】L11=(π/2+θ1)rD12=√{(a12+b12)−(rD−rG)2} L13=(π/2−θ1)rG14=Y1−a1 であるので、
【0039】
【数3】L1=(π/2+θ1)rD+√{(a12+b12)−
(rD−rG)2}+(π/2−θ1)rG+Y1−a1 となる。
【0040】一方、第2の巻き上げ機構22Aにおい
て、点A2から点B2までの円弧長さをL21、点B2か
ら点C2までの距離をL22、点C2から点D2までの円
弧長さをL23、点D2から点E2までの距離をL24とす
ると、上記規準点A2からベルト先端部E2までのベル
ト長さL2は
【0041】
【数4】L2=L21+L22+L23+L24であり、
【0042】
【数5】L21=(π/2+θ2)rD22=√{(a22+b22)−(rD+rG)2} L23=(π/2+θ2)rG24=Y2−a2 であるので、
【0043】
【数6】L2=(π/2+θ2)rD+√{(a22+b22)−(r
D+rG)2}+(π/2+θ2)rG+Y2−a2 となる。
【0044】これらの式において、ハンドリング機構が
上昇位置にあるときと下降位置にあるときとではrD
θ1,θ2が変わり、またY1,Y2の値も当然変わ
る。
【0045】ところで、ハンドリング機構が下降位置に
あるときのL1,L2の値L1dw ,L2dw と上昇位置に
あるとき上記L1,L2の値L1up,L2upとの差をΔ
L1,ΔL2とし、つまり、
【0046】
【数7】ΔL1=L1dw−L1up ΔL2=L2dw−L2up とすると、両巻き上げ機構21A,21Bでのベルト先
端部の上下移動量の差を小さくするためには、上記のY
1とY2とが等しいと仮定して、上記のΔL1とΔL2
との差を小さくすればよい。
【0047】また、左右のドラムの互換性を持たせる等
のため、上記のL1upとL2upとの差も極力小さくするこ
とが望ましい。
【0048】従って、ドラム22A,22Bに対するガ
イドローラ24A,24Bの位置の設定に当っては、上
記のΔL1とΔL2との差が小さく、かつ上記のL1up
とL2upとの差が極小となるようなa1,a2及びb
1,b2の値(但しb1=b2)を求め、これらの値に
よってガイドローラの位置を定める。
【0049】具体的には、例えばコンピュータ等により
上記a1,a2及びb1,b2の値を種々変えて上記各
式によりΔL1,ΔL2等を演算し、その演算結果に基
づいてΔL1とΔL2との差が小さく、上記のL1upと
L2upとの差が極小となるような値を求めるようにすれ
ばよい。
【0050】このようにガイドローラの位置を設定する
ことで、ドラムの回転に伴うベルト先端部の上下移動量
を略左右同等とし、昇降に伴ってハンドリング機構が傾
くことを充分に抑制することができる。
【0051】なお、上記各巻き上げ機構におけるドラム
22A,22Bは、図8に示すように形成することが好
ましい。すなわち、この図に示すドラム22A,22B
は、ドラム本体31に対して両端のフランジ32が、所
謂塑性流動を利用した加工部分32で結合されている。
【0052】この結合の手法を図8及び図9によって説
明する。上記ドラム本体31は、予め、比較的塑性変形
が容易な金属材料等で中空円柱形状に形成し、かつ、そ
の両端部に、突出量が上記フランジ32の厚さより若干
大きい円形の突出部34を設けておく。一方、上記フラ
ンジ32には、予め、上記突出部34に対応する丸穴3
5を設けるとともに、この丸穴35の周辺にテーパー部
36を形成しておく。そして、上記ドラム本体31の突
出部34を上記フランジ32の丸穴35に嵌合させた状
態で、図8に示すように上記突出部の端面に第1治具3
7を対応させるとともに、ドラム本体31の中空部に第
2治具38を挿入する。次いで、図9に示すように、プ
レス機により上記第1治具37にプレス圧力を加える。
これにより、上記突出部34の周辺部が塑性変形して外
方に拡がりつつ上記テーパー部36に圧着し、この部分
33でドラム本体31とフランジ32とが結合される。
【0053】このようにすれば、ドラム本体31とフラ
ンジ32とを確固と結合することができ、ボルトによっ
て結合する場合と比べ、部品点数を節減し得るととも
に、ドラム端面からボルト頭部が突出することがない等
の点で有利である。
【0054】さらに、上述のようにベルト23A,23
Bによりハンドリング機構4を懸吊支持する搬送装置で
は、昇降動作時にハンドリング機構4に振れが生じ易い
ため、例えば、図10及び図11に示すようなガイド機
構を設けて昇降時のハンドリング機構4の振れを阻止す
るようにするのが望ましい。
【0055】すなわち、ハンドリング機構4の前後(走
行方向前後)2箇所にそれぞれV溝を有するローラ41
を回転自在に軸支したガイド部材40を設ける一方、荷
物積降し用のステーションにおける所定の走行台車停止
位置の下方に、断面V字状の一対のガイドレール54を
立設するようにする。各ガイドレール54は、折曲部分
の頂部が互いに対向し、かつ各ガイド部材40の各ロー
ラ41に対応するように走行方向に所定の間隔で配置す
る。なお、各ガイドレール45は、同図に示すように各
上端部45aが上方に向かって徐々に離間する(開く)
ように形成しておく。
【0056】このガイド機構によれば、ハンドリング機
構4の昇降時には、図11に示すように、ハンドリング
機構4が各ガイドレール45の間に介在され、各ガイド
部材40のローラ41が各ガイドレール45に沿って回
転することによりハンドリング機構4がガイドレール4
5に沿って昇降する。この際、各ローラ41のV溝に各
ガイドレール45が走行方向外側から嵌まり合うため、
走行方向や、水平面上で走行方向に直交する方向への振
れはもとより、これらの中間方向等へのハンドリング機
構4の振れが効果的に阻止されながら昇降が行われる。
そのため、荷積み、あるいは荷降しの際のステーション
でのハンドリング機構4の位置決め精度が高められると
ともに、昇降時のハンドリング機構4と他の部材との衝
突が未然に防止される。
【0057】なお、ハンドリング機構4の下降時には、
上述のように各ガイドレール45の上端部45aが互い
に開いているので、各ガイド部材40におけるローラ4
1の各ガイドレール45への位置付けがスムーズに行わ
れ、これによりハンドリング機構4の円滑な昇降動作が
確保される。
【0058】ところで、上記図10及び図11に示した
ガイド機構は、ガイド部材40がハンドリング機構4の
前後に設けられた例であるが、例えば、図12に示すよ
うに、ハンドリング機構4の側方部に設けるようにして
もよい。また、図13に示すように、一つのガイド部4
0に対して一対のガイドレールを45を設け、ハンドリ
ング機構4の昇降時には、これらのガイドレール間にロ
ーラ41を介在させてガイドするようにしても構わな
い。この構成によれば、より確実に昇降時のハンドリン
グ機構4の振れを阻止することが可能となる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の搬送装置
によると、ハンドリング機構を昇降させるための昇降機
構を構成する第1及び第2の巻き上げ機構の各ドラムが
互いに同方向に同期回転するように連動されているの
で、各ドラムを同期回転させるための伝動機構を簡略化
することができるとともに、ギヤによる騒音を避けるこ
とができる。しかも、上記各ドラムの外側方にそれぞれ
ガイドローラが配置され、かつ、第1の巻き上げ機構に
おいてはベルトがドラムの上側から導出された状態でガ
イドローラに掛けられ、第2の巻き上げ機構においては
ベルトがドラムの下側から導出された状態でガイドロー
ラに掛けられているため、重量バランスやコンパクト化
等の面で有利なレイアウトとすることができる。
【0060】また、この装置において、上記各ドラムと
上記各ガイドローラとの水平方向の距離を等しくし、か
つ、ドラムの回転に伴うベルト先端部の上下方向移動量
が両巻き上げ機構で略同等となるように上記各ガイドロ
ーラの高さ位置が設定されていると、上記のようにドラ
ムからのベルトの導出の仕方が変えられている上記両巻
き上げ機構で上下方向移動量に差が生じることが極力防
止され、ハンドリング機構の傾きを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る搬送装置の一実施例の全体を示す
側面略図である。
【図2】本発明に係る搬送装置における図1のII−II断
面図である。
【図3】本発明に係る搬送装置の走行台車を示す平断面
図である。
【図4】巻き上げ機構に対する伝動機構を示す図であ
る。
【図5】第1及び第2の巻き上げ機構の構成を示す説明
図である。
【図6】巻き上げ機構のガイドローラの位置の設定の仕
方に関する説明図である。
【図7】巻き上げ機構のドラムの構造の一例を示す断面
図である。
【図8】上記ドラムのドラム本体及びフランジの結合前
の状態を示す断面図である。
【図9】上記ドラムのドラム本体及びフランジの結合段
階を示す断面図である。
【図10】ハンドリング機構昇降時の振れを防止する機
構の一例を示す側面略図である。
【図11】図10におけるXI−XI断面図である。
【図12】ハンドリング機構昇降時の振れを防止する機
構の一例を示す図11に対応する断面図である。
【図13】ハンドリング機構昇降時の振れを防止する機
構の一例を示す図11に対応する断面図である。
【図14】(a)従来技術の一例を、また(b)従来技
術の他の例をそれぞれ示す説明図である。
【符号の説明】
1 レール 3 走行台車 4 ハンドリング機構 6 モータ 21A,21B 巻き上げ機構 22A,22B ドラム 23A,23B ベルト 24A,24B ガイドローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 哲 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高架の走行軌道を走行する走行台車と、
    この走行台車に昇降機構を介して懸吊支持されたハンド
    リング機構とを備え、上記昇降機構が所定間隔をおいて
    配置された第1および第2の巻き上げ機構で構成され、
    これらの巻き上げ機構の各ドラムから導出されたベルト
    がそれぞれ下方に延びてその先端部がハンドリング機構
    に連結されている搬送装置であって、上記両巻き上げ機
    構の各ドラムが互いに同方向に同期回転するように連動
    されるとともに、上記各ドラムの外側方にそれぞれガイ
    ドローラが配置され、かつ、第1の巻き上げ機構におい
    てはベルトがドラムの上側から導出された状態でガイド
    ローラに掛けられ、第2の巻き上げ機構においてはベル
    トがドラムの下側から導出された状態でガイドローラに
    掛けられていることを特徴とする搬送装置。
  2. 【請求項2】 上記各ドラムと上記各ガイドローラとの
    水平方向の距離が両巻き上げ機構で等しくされ、かつ、
    ドラムの回転に伴うベルト先端部の上下方向移動量が両
    巻き上げ機構で略同等となるように上記各ガイドローラ
    の高さ位置が設定されていることを特徴とする請求項1
    記載の搬送装置。
JP19991395A 1995-03-24 1995-08-04 搬送装置 Pending JPH08324969A (ja)

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Cited By (4)

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