JPH08307906A - 立体カメラ用レンズ制御装置 - Google Patents

立体カメラ用レンズ制御装置

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JPH08307906A
JPH08307906A JP7129796A JP12979695A JPH08307906A JP H08307906 A JPH08307906 A JP H08307906A JP 7129796 A JP7129796 A JP 7129796A JP 12979695 A JP12979695 A JP 12979695A JP H08307906 A JPH08307906 A JP H08307906A
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正 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実際の撮影時に、予め設定されている補正デ
ータを無効にして、連係駆動のための新たな補正駆動が
できるようにする。 【構成】 2台の立体カメラのそれぞれのレンズ部1
1,12に設けられたフォーカス又はズーム駆動機構
で、ズーム調整ツマミ30、フォーカス調整ツマミ35
等の補正設定手段により、例えば右側カメラの作動状態
を作動方向毎に補正する。この補正データは、CPU4
0内のメモリ39へ記憶され、この補正データにより2
台のレンズ部間の作動ずれが解消される。一方、上記調
整ツマミ30,35を一度に所定量だけ大きく操作する
ことにより、補正割込みモードに切り替えられるように
し、このモードでは上記補正データを無効として、調整
ツマミ30,35により駆動機構の作動状態を直接的に
補正制御できるようにする。これにより、予め行う補正
設定が不十分であっても、上記作動ずれが確実になくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体映像を撮影するた
めの立体カメラに適用され、連係駆動される2個のレン
ズ部の駆動機構の補正制御に関する。
【0002】
【従来の技術】図6には、立体カメラを用いた撮影の様
子が示されており、図示されるように、被撮像体1を撮
影するために左右2台のカメラ2,3が用いられ、これ
らのカメラ2,3は被撮像体1を立体視する左右位置に
配置される。このカメラ2,3には、フォーカスレンズ
駆動機構、ズームレンズ駆動機構等が配置されたレンズ
部4,5が取り付けられており、これらのレンズ部4,
5内の上記駆動機構はレンズコントローラ6によって直
接的に又は遠隔場所から制御される。
【0003】即ち、このレンズコントローラ6には、フ
ォーカス操作部7及びズーム操作部8が配置されてお
り、このフォーカス操作部7の回転操作によりレンズ部
4,5内のフォーカスレンズが駆動され、これによって
近距離から遠距離までの被撮像体1にピントが合せられ
る。また、ズーム操作部8の回転操作によりレンズ部
4,5内のズームレンズが駆動され、これによって広角
(ワイド)側から望遠(テレ)側までの被撮像体1に焦
点及び画角が合せられる。このようにして得られた2つ
の映像は、例えば映像ミキサ等により合成処理された後
にモニタへ表示され、このモニタ画像を専用の眼鏡を介
して見ることにより、立体映像が観察できることにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記立体カ
メラ用レンズ制御装置では、2台のカメラ2,3で被撮
像体1を立体視することから、フォーカス動作、ズーム
動作においては、左右のレンズ部4,5内の各レンズが
一定の関係で駆動されなければならない。しかしなが
ら、レンズ部4,5の種類によって、例えば右側用であ
るか、左側用であるかの相違、或いはズーム機能の有無
等によって、2台のレンズ部4,5が互いに一定の関係
で作動しない場合があるという問題がある。
【0005】このように、左右のレンズ部4,5の駆動
機構の作動状態にずれがある場合は、そのずれを予め補
正することが考えられ、従来では、例えば特開平5−1
30646号公報に示されるように、ズーム機能におい
て左右カメラの補正ズーム値を記憶させ、この補正ズー
ム値を用いることによって倍率誤差をなくすことが行わ
れている。
【0006】しかしながら、上記のような補正を予め行
った場合でも、実際の撮影時に左右のレンズ部4,5を
駆動してみると、補正が十分でないため、作動状態にず
れが生じる場合があるという問題があった。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、2台のカメラのレンズ部による実
際の撮影時に、予め設定されている補正データを無効に
して、連係駆動のための新たな補正を可能とし、良好な
立体映像を形成することができる立体カメラ用レンズ制
御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1請求項記載の発明に係る立体カメラ用レンズ制
御装置は、2台のカメラのレンズ部に設けられた駆動機
構を制御する立体カメラ用レンズ制御装置であって、上
記各レンズ部の駆動機構の作動状態を補正するための補
正データを記憶する記憶手段と、上記各レンズ部の駆動
機構を補正駆動するための補正操作手段と、上記記憶手
段の補正データに基づいて上記駆動機構の作動状態を補
正制御する一方、補正割込みモードに切り替えられたと
きは、上記補正データを用いず、上記補正操作手段の操
作に基づいて上記駆動機構の作動状態を補正制御する補
正制御手段と、を設けたことを特徴とする。第2請求項
記載の発明は、上記補正割込みモードを、補正操作手段
として設けられた調整ツマミが一度で所定量だけ操作さ
れたときに有効となるようにしたことを特徴とする。第
3請求項記載の発明は、上記補正割込みモードを、上記
駆動機構が上記調整ツマミの不操作時(補正駆動が行わ
れなくなった時)の位置から所定量だけ駆動されたとき
無効となるようにしたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記の構成によれば、上記レンズ部の駆動機構
としては、例えばフォーカス駆動機構、ズーム駆動機構
等があるが、これらの駆動機構を左右レンズ部の作動範
囲において一つの操作部で実際に動かしながら、例えば
設定スイッチ、調整(ボリューム)ツマミ等により、そ
の作動量(状態)が補正される。そして、この補正デー
タはメモリに書き込まれる。従って、本番の立体撮影時
には上記補正データがメモリから読み出され、駆動機構
は操作部の操作値(量)と上記補正データに基づいて動
かされる。
【0010】一方、上記の補正データの読出し再生時
に、例えば調整ツマミが一度、その全ストロークの50
%以上操作されたとき、補正割込みモードに移行され、
上記補正データの読出しを停止して、調整ツマミの値が
有効とされる。従って、この場合の駆動機構は、操作部
の操作値と調整ツマミの操作値に基づいて動かされる。
そうして、上記調整ツマミが操作されなくなったとき
は、そのときの駆動機構の位置から、操作部により例え
ば駆動機構の全ストロークの10%以上が駆動されたと
き、上記補正割込みモードは無効とされ自動的に終了す
ることになる。
【0011】
【実施例】図1には、実施例に係る立体カメラ用レンズ
制御装置の構成が示されており、図2には当該装置の回
路構成が示されている。図1において、左右2台のカメ
ラにレンズ部(例えば左側カメラ)11とレンズ(右側
カメラ)12が別個に配置されており、このレンズ部1
1には、フォーカスレンズ群13及びズームレンズ群1
4が設けられ、またこれらのレンズ群13,14を駆動
するフォーカス駆動部15及びズーム駆動部16が設け
られる。一方のレンズ部12にも、同様にフォーカスレ
ンズ群17、ズームレンズ群18、フォーカス駆動部1
9、ズーム駆動部20が設けられる。
【0012】そして、これらの駆動部15,16,1
9,20に接続して、レンズコントローラ22が配置さ
れており、このレンズコントローラ22には、フォーカ
ス操作部(回転操作部)23とズーム操作部(回転操作
部)24が設けられている。従って、上記フォーカス操
作部23によれば、上記駆動部15,19を介してフォ
ーカスレンズ群13,17を同時に近距離から遠距離ま
での作動範囲において駆動することができ、ズーム操作
部24によれば、上記駆動部16,20を介してズーム
レンズ群14,18を同時に広角位置から望遠位置まで
の作動範囲において駆動することができる。
【0013】また、このレンズコントローラ22には、
補正設定・記憶のためのスイッチとして、ズーム機能に
ついては、望遠(T)側から広角(W)側への作動方向
の設定スイッチ26とそのクリア(C)スイッチ27、
広角(W)側から望遠(T)側への作動方向の設定スイ
ッチ28とそのクリアスイッチ29が設けられる。本実
施例では、フォーカス、ズームの作動ずれを作動方向毎
に別個に補正している。即ち、レンズ部11,12の駆
動機構では、バックラッシュ量の違い、摩擦負荷の相違
等によって、作動方向でずれ量が異なるという問題があ
る。例えば、フォーカス駆動機構では、近距離側から遠
距離側へ作動させる方向か、遠距離側から近距離側へ作
動させる方向かによって、ズーム駆動機構では、広角側
から望遠側へ作動させる方向か、望遠側から広角側へ作
動させる方向かによって、ずれ量が異なり、正確な駆動
が行えない場合があった。そこで、実施例では、作動方
向毎に補正データを設定・記憶している。
【0014】更に、右側カメラのレンズ部12のズーム
作動位置を微調整するためにズーム調整(ボリューム)
ツマミ30が設けられており、このズーム調整ツマミ3
0は全ストロークで360度回転するようになってい
る。実施例では、左側のレンズ部11の作動状態を基準
として右側のレンズ部12の作動状態を補正するように
しているため、右側カメラのみのズーム機構及びフォー
カス機構の位置を微調整するようになっている。もちろ
ん、右側レンズ部12を基準として左側レンズ部11の
作動状態を補正するようにしてもよい。
【0015】即ち、ズーム操作部24を操作し、補正の
必要がある場合は、ズーム調整ツマミ30を操作して、
右側レンズ部12のズームレンズ群18の作動位置を動
かすことにより、事前の調整が行われる。上述のように
実施例では、作動ずれを作動方向毎に補正しており、上
記の調整が終わった後に、その動きが望遠側から広角側
への作動方向であれば、設定スイッチ26を押し、広角
側から望遠側への作動方向であれば、設定スイッチ28
を押すようになっている。なお、クリアスイッチ27,
29は現在の作動位置の補正を解除するものであり、補
正データがない状態(0値)に設定される。
【0016】一方、フォーカス機能については、遠距離
(∞)から近距離(N)への作動方向の設定スイッチ3
1とそのクリアスイッチ32、近距離(N)から遠距離
(∞)への作動方向の設定スイッチ33とそのクリアス
イッチ34、そして右側カメラのレンズ部11のフォー
カス動作位置を調整するフォーカス調整(ボリューム)
ツマミ35が設けられており、このフォーカス調整ツマ
ミ35も360度回転するようになっている。従って、
この場合も、フォーカス操作部23を操作し、補正の必
要がある場合は、フォーカス調整ツマミ35を操作して
フォーカスレンズ群17の作動位置を動かして調整す
る。この調整が終わった後、その作動が遠距離側から近
距離側への作動方向であれば、設定スイッチ31を押
し、近距離側から遠距離側への作動方向であれば、設定
スイッチ33を押すことにより、補正設定が前以て行わ
れる。また、クリアスイッチ32,34により補正デー
タがない状態(0値)に設定される。
【0017】なお、レンズコントローラ22には、レン
ズ部11,12の複数の組合せに対応し、複数の各種組
合せの補正を設定及び実行するための選択スイッチ36
が設けられ、補正データの記憶・設定(MEMO)と読出し
・実行(READ)を切り替える切替えスイッチ37が設け
られている。
【0018】図2に示されるように、上記レンズコント
ローラ22内には、制御を統轄し、かつメモリ39が一
体形成されたワンチップのCPU40が設けられ、この
CPU40には上記設定スイッチ26,28,31,3
3、クリアスイッチ27,29,32,34、選択スイ
ッチ36、切替えスイッチ37の制御信号が入力され、
フォーカス操作部23、ズーム操作部24、調整ツマミ
30,35の制御信号がA/D変換器41を介して入力
される。一方、CPU40からは制御信号がD/A変換
器42を介して、フォーカス駆動部15,19、ズーム
駆動部16,20へ供給されており、これによって左右
レンズ部11,12のフォーカスレンズ群13,17の
制御、ズームレンズ群14,18の制御が行われる。
【0019】上記のメモリ39内には、上述した補正デ
ータが記憶されることになるが、例えば上記選択スイッ
チ36が番号1にあるときは、アドレス100〜199
に、ズーム機能における望遠(T)側から広角(W)側
への作動方向の補正データを書き込み、アドレス200
〜299に、ズーム機能における広角(W)側から望遠
(T)側への作動方向の補正データを書き込み、アドレ
ス300〜399に、フォーカス機能の遠距離(∞)側
から近距離(N)側への作動方向の補正データを格納
し、アドレス400〜499に、近距離(N)側から遠
距離(∞)側への作動方向の補正データを格納する。ま
た、この選択スイッチ36の番号2では、アドレス50
0〜899に、番号3ではアドレス900〜1299に
というように、所定のアドレスに各駆動機構の補正デー
タが格納される。
【0020】また、上記補正データは操作量に対応した
ビット構成の0〜256の範囲の値とされ、これが上記
アドレスに記憶されることになり、実施例では中間値の
128が補正値なし、1が負の最大補正値、256が正
の最大補正値となり、0は補正データなしの状態とな
る。
【0021】更に、上記CPU40では、上記調整ツマ
ミ30,35の操作量を常に監視しており、実施例では
全ストロークの50%である180度以上が一度の操作
で回転したか否かを検出し、この回転が検出されたと
き、補正割込みモードに移行するようになっている。こ
の補正割込みモードでは、上記メモリ39に格納された
補正データの読出しを停止し、この補正データの代りに
上記調整ツマミ30,35の操作値を用いる制御が行わ
れる。なお、上記補正割込みモード移行への判定基準
は、必ず50%である必要はなく、全ストローク量が大
きい場合は、50%より小さくし、全ストローク量が小
さい場合は50%よりも大きくすることが好ましい。
【0022】また、この補正割込みモードの終了は、フ
ォーカス又はズームの駆動機構において上記フォーカス
操作部23、ズーム操作部24により駆動された量が、
調整ツマミ30,35の不操作時(補正駆動されなくな
った時)の位置から、全ストロークの10%(10%以
外の量でもよい)以上となったときに実行しており、こ
の判定は駆動機構の実際の駆動量を検出して行ってもよ
いし、又は上記操作部23,24の操作量自体を検出し
て行うこともできる。
【0023】実施例は以上の構成からなり、上記CPU
40の動作フローチャートを示した図3〜図5を参照し
ながら、その作用を説明する。まず、立体撮影に用いる
左右のレンズ部11,12の組合せに応じて、選択スイ
ッチ36の各番号を選択し、作動補正の設定・記憶をす
る場合は切替えスイッチ37を記憶(MEMO)側へ倒すこ
とになる。図3において、ステップ101では、上記選
択スイッチ36により選択された番号を判定し、メモリ
39における先頭アドレスを決定する。即ち、上述のよ
うに、番号1が選択されているときはアドレス100、
番号2が選択されているときはアドレス500を決定
し、次のステップ102へ移行する。
【0024】このステップ102では、切替えスイッチ
37がMEMO側に切り替えられているか否かの判定が行わ
れ、MEMO側(Y)のときは、ステップ103によりフォ
ーカス操作部23、ズーム操作部24、ズーム調整ツマ
ミ30及びフォーカス調整ツマミ35の操作値をA/D
変換器41を介して検出する。次のステップ104で
は、上記操作値に対応した駆動制御信号をD/A変換器
42を介して、各駆動部15,16,19,20へ出力
しており、これによって左右カメラ11,12のフォー
カスレンズ群13,17、ズームレンズ群14,18が
操作された位置まで動かされる。
【0025】次のステップ105では、設定スイッチ2
6,28,31,33が押されたか否かが検出され、い
ずれかの設定スイッチが押されている(Y)ときは、ス
テップ106にてメモリ39内の該当するアドレスに補
正データを書き込む。即ち、左右2台のカメラで相関的
に一定動作が行われていない場合は、ズーム調整ツマミ
30とフォーカス調整ツマミ35により、右側カメラの
レンズ部12のズーム位置、フォーカス位置の調整が行
われる。そして、例えばズームの望遠(T)側から広角
(W)側への作動方向で調整をした場合は、設定スイッ
チ26を押すことにより、ズーム調整ツマミ30で設定
された補正データが記憶される。例えば、現在のズーム
作動位置のアドレス198に、補正データとして118
が格納される。
【0026】このステップ105にて、”N”のときは
ステップ107にて、クリアスイッチ27,29,3
2,34が押されたか否かを判定しており、いずれかの
クリアスイッチが押された場合はステップ108により
該当アドレスの補正データがクリアされ、0値が書き込
まれる。即ち、上記設定スイッチ26,28,31,3
3で設定された補正データを0値にすることができ、上
記クリアスイッチ27,29,32,34を押したま
ま、フォーカス操作部23やズーム操作部24を操作す
れば、ある範囲が一度でクリアされる。
【0027】次に、上記ステップ102にて、切替えス
イッチ37がREADへ切り替えられている(N)ときは、
「A」を介して図4のステップ201へ移行する。この
ステップ201では、上記フォーカス操作部23、ズー
ム操作部24の操作値がA/D変換器41を介して読み
出される。そして、ステップ202では、上記ズーム調
整ツマミ30、フォーカス調整ツマミ35が180度
(全ストロークの50%)以上回転したか否かを判定し
ており、いずれかの調整ツマミ30,35が一度で18
0度以上大きく操作された場合は、ステップ203へ移
行し、動かされた調整ツマミ30,35のイネーブルフ
ラグをオンし、補正割込みモードへ移行することにな
る。
【0028】また、上記ステップ202で”N”のとき
は、ステップ204へ移行し、ズーム調整ツマミ30の
イネーブルフラグがオンか否かを判定しており、ズーム
調整ツマミ30が180度以上回された場合は、上記ス
テップ203にてイネーブルフラグが立てられているの
で、ステップ205へ移行する。このステップ205で
は、ズーム調整ツマミ30において180度回された後
の操作値が、上記ズーム操作部24の操作値に加えられ
て補正される形で、D/A変換器42へ出力される。な
お、この操作値は右側レンズ部12の操作値として出力
される。一方、上記ステップ204にて”N”のとき
は、補正割込みモードへ移行していない状態であるの
で、ステップ206へ移行し、予め設定されている補正
データに基づいた駆動制御が行われる。即ち、ズーム操
作部24の操作値の示すアドレスと作動方向から、メモ
リ39に格納されている補正データが読み出され、次の
ステップ207では、上記補正データと共に、ズーム操
作部24の操作値がD/A変換器42へ出力される(右
側レンズ部12の操作値として)。
【0029】次のステップ208では、フォーカス調整
ツマミ35のイネーブルフラグがオンか否かを判定して
おり、直前にフォーカス調整ツマミ35が180度以上
回された場合は、上記ステップ203にてイネーブルフ
ラグが立てられ、補正割込みモードであるステップ20
9へ移行する。このステップ209では、フォーカス調
整ツマミ35で180度回された後の操作値が上記フォ
ーカス操作部23の操作値と共に、右側レンズ部12の
操作値としてD/A変換器42へ出力される。一方、上
記ステップ208にて”N”のときは、補正割込みモー
ドへ移行していない状態であるので、ステップ210で
は、フォーカス操作部35の操作値の示すアドレスと作
動方向から、メモリ39に格納されている補正データが
読み出され、次のステップ211では、上記補正データ
と共に、フォーカス操作部23の操作値がD/A変換器
42へ出力され(右側レンズ部12の操作値として)、
図5のステップ212へ移行する。
【0030】図5のステップ212では、フォーカス操
作部23とズーム操作部24の操作値が左側レンズ部1
1の操作値として、D/A変換器42へ出力される。こ
のようにして、補正割込みモードへ移行した場合は、右
側レンズ部12のフォーカスレンズ群17及びズームレ
ンズ群18が調整ツマミ30,35の値と操作部23,
24の操作値により、左側レンズ部11の各レンズ群1
3,14が操作部23,24の操作値により駆動され、
また補正割込みモードへ移行しない場合は、右側のレン
ズ部12の各レンズ群17,18が予め設定されている
補正データと上記操作部23,24の操作値に基づい
て、左側のレンズ部11の各レンズ群17,18が操作
部23,24の操作値に基づいて動かされる。従って、
予め設定した補正が不十分な場合でも、調整ツマミ3
0,35の操作によって、2台のカメラのズーム駆動機
構、フォーカス駆動機構は、確実に一定の関係で(誤差
なく)作動させられ、立体視が可能な良好な映像を得る
ことができる。
【0031】更に、図5において、ステップ213で
は、上記ズーム調整ツマミ30の不操作時(補正駆動さ
れなくなった時)の位置から、駆動量が全ストローク
(望遠位置から広角位置までのストローク)の10%以
上変化したか否が判定され、10%以上動いたときは、
ステップ214にて、ズーム調整ツマミ30のイネーブ
ルフラグがオフされる。一方、ステップ215では、上
記フォーカス調整ツマミ35の不操作時の位置から、駆
動量が全ストローク(近距離から遠距離までのストロー
ク)の10%以上変化したか否が判定され、10%以上
動いたときは、ステップ216にて、フォーカス調整ツ
マミ35のイネーブルフラグがオフされる。従って、実
施例では、調整ツマミ30,35の操作終了後、各駆動
機構が一定量だけ動かされたときは、それぞれの補正割
込みモードが自動的に終了することになる。
【0032】上記実施例では、調整ツマミ30,35と
して、回転ボリューム(絶対値)ツマミを用いたが、こ
の調整ツマミには、スライド操作するもの、ロータリー
エンコーダを用いたもの等、その他の操作部材を用いる
ことができる。また、実施例では、調整ツマミ30,3
5により、補正割込みモードへ切り替えるようにした
が、この切替えは、補正操作手段以外の他の切替えスイ
ッチ等により実行するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、第1請求項記載の
発明によれば、2台のカメラのレンズ部の駆動機構にお
いて、予めメモリに記憶させた補正データに基づいて作
動状態を補正制御する一方、実際の撮影時に補正割込み
モードに切り替えられたときは、補正データを無効と
し、補正操作手段の操作により上記駆動機構の作動状態
を補正制御できるようにしたので、メモリに格納する補
正設定が不十分であっても、再生時の修正が可能とな
り、左右カメラのレンズ部間の作動ずれを確実になくす
ことができ、良好な立体映像を形成することが可能とな
る。
【0034】第2請求項記載の発明によれば、補正操作
手段である調整ツマミが一度、所定量だけ大きく操作さ
れたときに補正割込みモードへ切り替えられるようにし
たので、補正割込みモードへの切替えや補正操作がスム
ーズに実行でき、操作性が向上するという利点がある。
また、第3請求項記載の発明によれば、上記駆動機構が
上記調整ツマミの不操作時の位置から所定量だけ駆動さ
れたとき、補正割込みモードを無効としたので、補正割
込みモードを自動的に終了させることができ、使い勝手
のよい装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る立体カメラ用レンズ制御
装置の構成を示す図である。
【図2】図1のレンズ制御装置における回路構成を示す
図である。
【図3】実施例のCPUにおける動作を示すフローチャ
ートである。
【図4】実施例のCPUにおける動作を示し、図3の
「A」と「C」の間の動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】実施例のCPUにおける動作を示し、図4の
「B」に続く動作を示すフローチャートである。
【図6】従来における立体カメラを用いた撮影状態を示
す図である。
【符号の説明】
2,3 … カメラ、 4,5,11,12 … レンズ部、 6,22 … レンズコントローラ、 7,23 … フォーカス操作部、 8,24 … ズーム操作部、 26,28,31,33 … 設定スイッチ、 27,29,32,34 … クリアスイッチ、 30 … ズーム調整ツマミ、 35 … フォーカス調整ツマミ、 39 … メモリ、 40 … CPU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 3/00 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2台のカメラのレンズ部に設けられた駆
    動機構を制御する立体カメラ用レンズ制御装置であっ
    て、上記各レンズ部の駆動機構の作動状態を補正するた
    めの補正データを記憶する記憶手段と、上記各レンズ部
    の駆動機構を補正駆動するための補正操作手段と、上記
    記憶手段の補正データに基づいて上記駆動機構の作動状
    態を補正制御する一方、補正割込みモードに切り替えら
    れたときは、上記補正データを用いず、上記補正操作手
    段の操作に基づいて上記駆動機構の作動状態を補正制御
    する補正制御手段と、を設けた立体カメラ用レンズ制御
    装置。
  2. 【請求項2】 上記補正割込みモードは、補正操作手段
    として設けられた調整ツマミが一度で所定量だけ操作さ
    れたときに有効となるようにしたことを特徴とする上記
    第1請求項記載の立体カメラ用レンズ制御装置。
  3. 【請求項3】 上記補正割込みモードは、上記駆動機構
    が上記調整ツマミの不操作時の位置から所定量だけ駆動
    されたとき無効となるようにしたことを特徴とする上記
    第2請求項記載の立体カメラ用レンズ制御装置。
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