JPH08302190A - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物

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JPH08302190A
JPH08302190A JP12897995A JP12897995A JPH08302190A JP H08302190 A JPH08302190 A JP H08302190A JP 12897995 A JP12897995 A JP 12897995A JP 12897995 A JP12897995 A JP 12897995A JP H08302190 A JPH08302190 A JP H08302190A
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JP
Japan
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polyarylene sulfide
resin composition
sulfide resin
filler
specific gravity
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JP12897995A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Osako
康浩 尾迫
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高強度・高弾性率を有するとともに、低比重
であり、かつ、成形性が良好で優れた寸法精度・寸法安
定性を得ることができるポリアリーレンスルフィド樹脂
組成物を提供する。 【構成】 下記(A)および(B)成分を主要成分とし
て含有することを特徴とするポリアリーレンスルフィド
樹脂組成物。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂 100重量部 (B):下記特性を有するウィスカー状充填材 200〜10重量部 比重:3.0以下 アスペクト比:3〜1,000

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアリーレンスルフ
ィド樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、光学式ピッ
クアップ等の精密電気・電子部品に特に好適に用いられ
るポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式ピックアップ等の精密電気・電子
部品は、その部品の寸法変化および歪みによる寸法精度
を数μm以内に抑える必要がある。この要請を満たす材
料として、従来からアルミ、亜鉛ダイキャスト品などが
使用されてきたが、重量が重いことや、部品の寸法精度
を得るための二次加工が必要であるため、コストが高く
なるという問題があった。このため、最近ではエンジニ
アリングプラスチックを使用し、コストを下げるという
試みがなされてきている。例えば、特開昭52−723
275号公報や特開昭63−28843号公報などに示
されるように、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポ
リマー(LCP)、ポリフェニレンスルフィド(PP
S)などにおいて、その寸法精度、剛性、線膨張係数な
どのバランスをとるためにさまざまな検討がなされてい
る。すなわち、精密電気・電子部品をこのような樹脂で
樹脂化する場合に、組成物の弾性率を高くし、また異方
性を低減させるために、繊維状充填剤と粒子状充填剤を
併用する方法が用いられている。これは、ガラスファイ
バー(GF)やカーボンファイバー(CF)などの繊維
状充填剤だけを配合した組成物では、弾性率を上げる効
果は大きいものの、成形収縮時の異方性が大きいため、
このような精密部品等に要求される寸法精度が確保でき
ないからである。また、繊維状充填材そのものとして
は、GFやCFなどと、ウィスカー状充填材の併用系が
多く用いられている。一方、精密電気・電子部品の中で
も、たとえば、光学式ピックアップの部品の場合には、
バリやヒケなどの無い良好な成形性に加えて高い共振周
波数および優れた振動減衰性をも備えたものでなければ
ならない。特に共振周波数については、光学式ピックア
ップのサーボ帯域である1〜3kHzより高くする必要
があった。この共振周波数を高くするためには、単に高
い弾性率を有するということだけではなく、比弾性率
(弾性率/比重)を高くしなければならず、従って、弾
性率を高くし、かつ比重をできるだけ低く抑える必要が
あった。さらに、寸法安定性については、環境変化時
(−25〜60℃)における光軸ズレを生じないように
しなければならず、従って、材料の異方性をできるだけ
低く抑える必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常用いられ
るウィスカー状充填材の多くは、チタン酸カリウムウィ
スカー(比重=3.3)、酸化亜鉛(5.78)など、
比重が3.0以上のものが多く、成形物の比重が増大す
ることを避けることができなかった。また、高比重の充
填材は、分散不良を起しやすく、寸法安定性にバラツキ
を生じることがあった。本発明は、上述の問題に鑑みな
されたものであり、高強度・高弾性率を有するととも
に、低比重であり、かつ、成形性が良好で、優れた寸法
精度を得ることができるポリアリーレンスルフィド樹脂
組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、下記(A)および(B)成分を主
要成分として含有することを特徴とするポリアリーレン
スルフィド樹脂組成物が提供される。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂 100重量部 (B):下記特性を有するウィスカー状充填材 200〜10重量部 比重:3.0以下 アスペクト比:3〜1,000
【0005】また、その好ましい態様として、前記ウィ
スカー状充填材(B)が、炭酸カルシウムウィスカーで
あることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組
成物が提供される。
【0006】また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂
(A)100重量部およびウィスカー状充填材(B)2
00〜10重量部に加えて、さらに他の充填材(C)を
250〜30重量部配合してなることを特徴とするポリ
アリーレンスルフィド樹脂組成物が提供される。
【0007】さらには、上記記載のポリアリーレンスル
フィド樹脂組成物を成形加工してなる光学式ピックアッ
プ部品が提供される。
【0008】以下、本発明のポリアリーレンスルフィド
樹脂組成物を具体的に説明する。 1.組成成分 (1)ポリアリーレンスルフィド(A) 本発明に用いられるポリアリーレンスルフィド(PA
S)(A)は、構造式−Ar−S−(ただしArはアリ
ーレン基)で示される繰り返し単位を70モル%以上含
有する重合体で、その代表的物質は、下記構造式(I)
【0009】
【化1】
【0010】(式中、R1は炭素数6以下のアルキル
基、アルコキシ基、フェニル基、カルボン酸/金属塩、
シアノ基、アミノ基、ニトロ基、フッ素,塩素,臭素等
のハロゲン原子から選ばれる置換基であり、mは0〜4
の整数である。また、nは平均重合度を示し1.3〜3
0の範囲である)で示される繰り返し単位を70モル%
以上有するポリフェニレンスルフィドである。中でもα
−クロロナフタレン溶液(濃度0.4g/dl)、20
6℃における対数粘度が0.1〜0.5(dl/g)、
好ましくは0.13〜0.4(dl/g)、さらに好ま
しくは0.15〜0.35(dl/g)の範囲にあるも
のが適当である。
【0011】本発明の組成物では、分子量については、
前記対数粘度の範囲内で、好ましくは溶融粘度(η
app )が50〜10,000(ポイズ)、好ましくは8
0〜5,00ポイズの範囲内で、極端に機械的強度に悪
影響を与えるものでなければ、低分子量のものが用いら
れる。ここで、ηapp とは、細管粘度計で測定した樹脂
温度300℃、剪断速度200sec-1の見かけ粘度を
いう。
【0012】PASは一般にその製造法により実質上線
状で分岐、架橋構造を有しない分子構造のものと、分岐
や架橋構造を有する構造のものが知られているが本発明
においてはその何れのタイプのものについても有効であ
る。本発明に用いるのに好ましいPASは繰り返し単位
としてパラフェニレンスルフィド単位を70モル%以
上、さらに好ましくは80モル%以上含有するホモポリ
マーまたはコポリマーである(以下PPSと略称)。こ
の繰り返し単位が70モル%未満だと結晶性ポリマーと
しての特徴である本来の結晶性が低くなり充分な機械的
物性が得られなくなる傾向があり好ましくない。共重合
構成単位としては、例えばメタフェニレンスルフィド単
位、オルソフェニレンスルフィド単位、p,p’−ジフ
ェニレンケトンスルフィド単位、p,p’−ジフェニレ
ンスルホンスルフィド単位、p,p’−ビフェニレンス
ルフィド単位、p,p’−ジフェニレンエーテルスルフ
ィド単位、p,p’−ジフェニレンメチレンスルフィド
単位、p,p’−ジフェニレンクメニルスルフィド単
位、ナフチルスルフィド単位などが挙げられる。また、
本発明のポリアリーレンスルフィドとしては、前記の実
質上線状ポリマーの他に、モノマーの一部分として3個
以上の官能基を有するモノマーを少量混合使用して重合
した分岐または架橋ポリアリーレンスルフィドも用いる
ことができ、また、これを前記の線状ポリマーにブレン
ドした配合ポリマーも用いることがで好適である。さら
にまた、本発明に使用する(A)成分としてのPAS
は、比較的低分子量の線状ポリマーを酸化架橋または熱
架橋により溶融粘度を上昇させ、成形加工性を改良した
ポリマーも使用できる。前記PAS樹脂は、例えばジハ
ロ芳香族化合物と、硫黄源とを有機極性溶媒中でそれ自
体公知の方法により重縮合反応させることにより得るこ
とができる。
【0013】前記ジハロ芳香族化合物としては、例えば
ジハロベンゼン類、アルキル置換ジハロベンゼン類また
は、シクロアルキル置換ジハロベンゼン類、アリール置
換ジハロベンゼン類、ジハロビフェニル類、ジハロナフ
タレン類などを挙げることができる。これらのジハロ芳
香族化合物における2個のハロゲン元素は、それぞれフ
ッ素,塩素,臭素またはヨウ素であり、それらは同一で
あっても、互いに異なっていてもよい。
【0014】前記硫黄源としては、硫化リチウム,硫化
ナトリウム等のアルカリ金属硫化物、硫化カルシウム,
硫化バリウム等のアルカリ土類金属硫化物などを挙げる
ことができる。また、前記アルカリ金属硫化物またはア
ルカリ土類金属硫化物は、水硫化リチウム,水硫化ナト
リウム等のアルカリ金属水硫化物、または、水硫化カル
シウム,水硫化バリウム等のアルカリ土類金属水硫化物
のそれぞれと、アルカリ金属水酸化物等の塩基との反応
によって得られるものであってもよい。
【0015】前記有機極性溶媒としては、例えばアミド
化合物,ラクタム化合物,尿素化合物,環式有機リン化
合物、スルホン系化合物等の有機溶媒を挙げることがで
きる。これらの好適例としては、N−アルキルラクタム
特にN−アルキルピロリドンおよびスルホランを挙げる
ことができる。
【0016】この発明においては、前記重縮合反応の際
に、活性水素含有ハロ芳香族化合物、1分子中に3個以
上のハロゲン原子を有するポリハロ芳香族化合物、ハロ
芳香族ニトロ化合物等の分岐剤、モノハロ芳香族化合物
等の分子量調整剤などを適宜反応系に添加することによ
り得られたPAS樹脂であってもよい。前記分岐剤、分
子量調整剤等の使用により、重縮合反応により生成する
PAS樹脂の分岐度を増加させたり、分子量をさらに増
加させたり、または残存含塩量を低下させるなど、PA
S樹脂の諸特性が改善される。
【0017】前記PAS樹脂の好適例としては、例えば
下記構造式(II)で示されるポリフェニレンスルフィド
(以下、PPSと称することがある。)樹脂を挙げるこ
とができる。
【0018】
【化2】
【0019】前記PPS樹脂は、米国フィリップスペト
ローリアム社より「ライトン」の商標で一般に市販され
ている。その製造方法は米国特許第3,354,129
号明細書およびそれに対応する特公昭45−3368号
公報に開示されており、N−メチルピロリドン溶媒中で
160〜250℃に加熱しながら、加圧条件下にパラジ
クロルベンゼンと硫化ナトリウム(Na2S・H2O)と
を反応させることにより製造することができる。また、
特公昭52−12240号公報、特公昭53−2558
8号公報および特公昭53−25589号公報に開示さ
れているように酢酸リチウムまたは塩化リチウム等の触
媒を併用すると更に高重合度化したPPS樹脂を製造す
ることもできる。
【0020】(2)ウィスカー状充填材(B) 本発明に用いられるウィスカー状充填材(B)として
は、比重が3.0以下で、アスペクト比が3〜1,00
0であれば特に制限はなく、たとえば、炭酸カルシウム
ウィスカーおよびワラストナイトを挙げることができ
る。比重が3.0を超えると成形物の比重が増大してく
るため好ましくない。また、アスペクト比が3未満、ま
たは1,000を超えると高弾性率が達成されない。
【0021】この充填材のうち、炭酸カルシウムウィス
カーが、成形物の比弾性率が高く、コスト的にも安価な
ものが得られるため好ましい。
【0022】このウィスカー状充填材(B)の組成割合
は、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100重量部
に対して、200〜10重量部とし、150〜30重量
部が好ましい。10重量部未満であると、寸法精度への
効果が充分寄与されず、200重量部を超えると、組成
物の混練が困難になり、成形時の流動性も悪くなる。
【0023】具体的に、炭酸カルシウムウィスカーとし
ては、アラゴナイト結晶が90%以上である分子式Ca
CO3で表わされる白色針状鉱物を挙げることができ
る。その比重は2.7〜3.0の範囲にあるものが好ま
しい。また、その形状は、平均繊維径5μm以下、平均
繊維長1〜200μm、アスペクト比(1/d;1:平
均繊維長、d:平均繊維径)が3〜1,000の範囲に
あるものが好ましい。また、平均繊維径0.1〜3μ
m、平均繊維長5〜100μm、アスペクト比が5〜5
00の範囲にあるものが好ましい。
【0024】なお、これらの上記充填材は、シランカッ
プリング剤などで表面処理してあった方が好ましく、ま
た導電性を上げるために、任意の表面処理を施したもの
であってもよい。
【0025】(3)他の充填材(C) 本発明に応じて用いられる他の充填材(C)としては、
特に制限はないが、たとえば、繊維状充填材と粒状充填
材または板状充填材との併用系が、弾性率、寸法精度、
およびコスト面のバランスをとり易いため好ましい。
【0026】繊維状充填材としては、具体的には、Eガ
ラスなどを主成分とするガラスファイバー(GF)、P
AN(ポリアクリロニトリル)系,ピッチ系,セルロー
ス系,その他芳香族系を原料としたカーボンファイバー
(CF)、ボロン,炭化珪素などの無機複合繊維、芳香
族アラミド繊維などの有機繊維、SUSなどのメタルフ
ァイバーなどを挙げることができる。GFおよびCFと
しては、平均繊維径30μm以下、平均繊維長10mm
以下のものが好ましく、平均繊維径5〜20μm、平均
繊維長6mm以下のものがさらに好ましい。
【0027】粒状充填材としては、炭酸カルシウム、タ
ルク、シリカ、ガラスビーズ、黒鉛、焼成カーボン、二
硫化モリブデン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシ
ウム、アルミナなどを挙げることができるが、必要以上
に比重を挙げないよう注意して用いる必要がある。粒状
充填材の大きさとしては、平均粒径30μm以下が好ま
しく10μm以下のものがさらに好ましい。
【0028】板状充填材としては、マイカ、カオリン、
ガラスフレークなどを挙げることができるが、必要以上
に比重を挙げないよう注意して用いる必要がある。板状
充填材の大きさとしては、平均粒径300μm以下が好
ましく150μm〜20μmのものがさらに好ましい。
【0029】他の充填材(C)の組成割合は、ポリアリ
ーレンスルフィド樹脂(A)100重量部に対して、2
50〜30重量部が好ましい。30重量部未満の場合、
必要な弾性率が得られない場合があり、また300重量
部を超えると、組成物の混練が困難になり、成形時の流
動性も悪くなる。
【0030】2.組成物の調製 本発明のPAS樹脂組成物の調製については、特に制限
はないが、たとえば、上記各成分を公知の方法で溶融混
練し、樹脂中に均一に分散・混合することを挙げること
ができる。この場合の混練においては、単軸混練機,二
軸混練機などを用いることができ、混練条件は通常PA
Sの調製の条件を用いることができる。従って、360
℃以上の高温や、極度の高速回転は好ましくない。ま
た、この樹脂組成物には、顔料,熱安定剤,酸化防止
剤,耐候剤,核剤,滑剤,可塑剤などを適量添加しても
よい。さらに他の熱可塑性樹脂を適量加えてもよい。こ
のようにして得られたペレット状の組成物を、熱可塑性
樹脂用の成形機、例えば、射出成形機,圧縮成形機,射
出圧縮成形機を用いて成形することによって、所望の形
状の成形品を得ることができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 [実施例1]ポリアリーレンスルフィド樹脂(出光石油
化学社製 ηapp =500ポイズ比重1.35)3,0
00g、および炭酸カルシウムウィスカー(丸尾カルシ
ウム社製 ウイスカルA 比重2.86、平均繊維径
0.5〜1.0μm、平均繊維長20〜30μm、アス
ペクト比20〜60)4,500gをドライブレンドし
た後、二軸混練機(東芝機械社製 TEM35)にて、
シリンダー温度300〜340℃に設定して溶融混練し
て樹脂組成物を得た。
【0032】[実施例2]実施例1において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を4,500gから3,00
0gに変え、かつグラスファイバー(GF)(旭ファイ
バーガラス社製JAFT591 比重2.57)を2,
580g配合したこと以外は実施例1と同様にした。
【0033】[実施例3]実施例2において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を3,000gから3,51
0gに、また、GFの配合量を2,580gから3,5
10gに変えたこと以外は実施例2と同様にした。
【0034】[実施例4]実施例2において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を3,000gから5,55
0gに、また、GFの配合量を2,580gから1,5
00gに変えたこと以外は実施例2と同様にした。
【0035】[実施例5]実施例3において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を3,510gから510g
に変え、かつ粒状の炭酸カルシウム(白石工業社製 P
−30 比重2.75)を3,000g配合したこと以
外は実施例3と同様にした。
【0036】[実施例6]実施例1において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を4,500gから3,42
0gに変え、かつカーボンファイバ(CF)(東邦レー
ヨン社製 HTA−C6−SRS 比重1.78)を
2,130g配合したこと以外は実施例1と同様にし
た。
【0037】[実施例7]実施例6において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を3,420gから4,29
0gに、かつ、CFの配合量を2,130gから1,2
90gに変えたこと以外は実施例6と同様にした。
【0038】[実施例8]実施例5において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を510gから2,010g
に、かつ、粒状の炭酸カルシウムの配合量を3,000
gから1,500gに変えたこと以外は実施例5と同様
にした。
【0039】[実施例9]実施例8において、粒状の炭
酸カルシウム1,500gの代わりに、タルク(浅田製
粉社製 FF−R 比重2.75)を1,500g配合
したこと以外は実施例8と同様にした。
【0040】[実施例10]実施例8において、粒状の
炭酸カルシウム1,500gの代わりに、マイカ(クラ
レ社製 200−D 比重2.85)を1,500g配
合したこと以外は実施例8と同様にした。
【0041】[比較例1]実施例2において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を3,000gから7,50
0gに、かつ、GFの配合量を2,580gから3,0
00gに変えたこと以外は実施例2と同様にした。
【0042】[比較例2]実施例5において、炭酸カル
シウムウィスカーの配合量を510gから1,200g
に、GFの配合量を3,510gから4,500gに、
かつ、炭酸カルシウムの配合量を3,000gから4,
500gに変えたこと以外は実施例5と同様にした。
【0043】[比較例3]実施例1において、炭酸カル
シウムの配合量を4,500gから6,000gに変
え、かつ、前記炭酸カルシウムを600g配合したこと
以外は実施例1と同様にした。
【0044】[比較例4]実施例2において、炭酸カル
シウムウィスカー3,000gの代わりに、沈降性硫酸
バリウム(バライト工業社製 比重4.50)を3,9
90g配合し、かつGFの配合量を2,580gから
3,000gに変えたこと以外は実施例2と同様にし
た。
【0045】[比較例5]実施例1において、炭酸カル
シウムウィスカーを4,500g配合する代わりに、前
記GFを2,010g配合したこと以外は実施例1と同
様にした。
【0046】[比較例6]実施例1において、炭酸カル
シウムウィスカーを4,500g配合する代わりに、前
記CFを1,290g配合したこと以外は実施例1と同
様にした。
【0047】得られた樹脂組成物の物性評価のため、収
縮異方性、一般力学的強度、成形性、共振性および動作
性を測定した。各成分の組成割合と得られた樹脂組成物
の物性評価の測定結果を表1および表2に示す。なお、
各評価項目の測定は、下記のように行った。
【0048】<収縮異方性測定>平板(80mm×80
mm×3mm)を射出成形機(日本製鋼所社製 J50
E−P)にて成形し、流動方向(MD)と、その垂直方
向(TD)との成形収縮率を測定し、TD/MDにより
その収縮異方性を算出した。なお、成形品の成形条件
は、樹脂温度320℃、金型温度135℃に設定した。
【0049】<一般力学的強度の測定>射出成形機(日
本製鋼所社製 J50E−P)にてテストピースを成形
し、ASTM D790に準拠して曲げ試験を行った。
なお、テストピースの成形条件は、樹脂温度320℃、
金型温度135℃に設定した。
【0050】<成形性,共振性,動作性の測定>射出成
形機(住友重機械工業社製 SG75)にて光学式ピッ
クアップのアクチュエーターを成形して以下のように測
定した。 成形性:成形不良(ショートショット及び離型不良の
生じる頻度 ○:0/100 ×:3/100以上 共振性:サーボ帯域(1〜3kHz)での共振点の有
無 ○:共振点無し ×:共振点有り 動作性:成形品実装評価の結果、制御機構のレスポン
スエラーの発生有無 ○:レスポンスエラー無し ×:レスポンスエラー有り 成形品実装評価の結果、環境変化による光軸ズレの発
生有無 ○:光軸ズレ無し ×:光軸ズレ有り
【0051】
【表1】
【0052】 [表2] ──────────────────────────────────── 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 比較例5 比較例6 ──────────────────────────────────── PAS 100 100 100 100 100 100 炭酸カルシウムウィスカー 250 40 200 沈降性硫酸ハ゛リウム 133 GF 100 150 100 67 CF 43 炭酸カルシウム(粒状) 150 20 ──────────────────────────────────── 収縮異方性(TD/MD) 1.4 1.4 1.2 1.5 1.8 2.3 ──────────────────────────────────── 曲弾性率(GPa) 20.1 22.5 13.1 19.8 17.8 23.6 曲げ強度(MPa) 159 166 181 172 265 294 比重 2.25 2.20 2.13 2.36 1.66 1.43 ──────────────────────────────────── 共振点(1〜3kHz) ○ ○ × ○ ○ ○ 成形性 × × ○ ○ ○ ○ 動作性 × × ○ × ○ ○ 光軸ズレ ○ ○ ○ × × × ────────────────────────────────────
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によって、高
密度、高弾性率を有するとともに低比重であり、かつ、
成形性が良好で優れた寸法精度・寸法安定性を得ること
ができるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供す
ることができる。従って、本発明のポリアリーレンスル
フィド樹脂組成物を成形することによって、共振の少な
いかつ寸法精度に優れた精密電気・電子部品(例えば光
学式ピックアップなど)を安価に提供することができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)および(B)成分を主要成分
    として含有することを特徴とするポリアリーレンスルフ
    ィド樹脂組成物。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂 100重量部 (B):下記特性を有するウィスカー状充填材 200〜10重量部 比重:3.0以下 アスペクト比:3〜1,000
  2. 【請求項2】 前記ウィスカー状充填材(B)が、炭酸
    カルシウムウィスカーであることを特徴とする請求項1
    記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記ポリアリーレンスルフィド樹脂
    (A)100重量部およびウィスカー状充填材(B)2
    00〜10重量部に加えて、さらに他の充填材(C)を
    250〜30重量部配合してなることを特徴とする請求
    項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、または3記載のポリアリ
    ーレンスルフィド樹脂組成物を成形加工してなる光学式
    ピックアップ部品。
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