JPH10265671A - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物

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JPH10265671A
JPH10265671A JP9075147A JP7514797A JPH10265671A JP H10265671 A JPH10265671 A JP H10265671A JP 9075147 A JP9075147 A JP 9075147A JP 7514797 A JP7514797 A JP 7514797A JP H10265671 A JPH10265671 A JP H10265671A
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JP
Japan
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filler
weight
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polyarylene sulfide
whisker
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JP9075147A
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Wataru Kosaka
亘 小坂
Tomoyoshi Murakami
友良 村上
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度とタッピッグ強度という相反する要
求特性を満たしつつ、かつ良好な機械的特性,導電性を
も兼ね備えた、電子部品用材料として好適なポリアリー
レンスルフィド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 次の各成分を主要成分として含有するこ
とを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂; 100重量部 (B):板状充填材 ; 200〜10重量部 (C):ウィスカー状無機充填材; 200〜10重量部 (D):繊維状充填材 ; 150〜10重量部 (E):導電性カーボンブラック; 40〜0.1重量部 好ましくは、板状充填材(B)が、マイカ,黒鉛、およ
びガラスフレークから選ばれる少なくとも1種、ウィス
カー状無機充填材(C)が、酸化亜鉛ウィスカー、チタ
ン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、
およびワラストナイトから選ばれる少なくとも1種、繊
維状充填材(D)が、ガラスファイバーである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアリーレンスルフィ
ド樹脂(以下PASということがある)組成物に関す
る。さらに詳しくは寸法精度とタッピッグ強度という相
反する要求特性を満たしつつ、かつ良好な機械的特性,
さらに必要に応じて導電性をも兼ね備えた、電子部品用
材料として好適に用いられるPAS組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンスルフィド樹脂は、耐熱
性や難燃性,電気特性及び種々の機械的物性に優れたエ
ンジニアリングプラスチックであることから、電子部
品,電気部品等の用途に供されている。そして、この場
合、主としてVTRのシリンダー等に用いられることか
ら、安定した導電性及び高度な寸法精度が特に要求され
る特性であった。かかる目的のために、従来種々の技術
が提案されており、相応の満足のいくものであった。
【0003】しかるに、近年、ポリアリーレンスルフィ
ド樹脂の用途の拡がりに伴って、従来、アルミニウムな
どの金属が用いられてきた部分、例えば、フロッピーデ
ィスクドライブ等にも用いられるようになってきた。か
かる用途においては、金属部品との結合のためのネジ止
めが施されることもあり、そのため、従来、要求されて
きた導電性,機械的強度及び寸法精度に加えて、さら
に、ネジ切りに耐えられる特性、即ち、タッピッグ強度
が要求されるようになってきた。しかるに、従来技術、
例えば、特開平08−151519号においては、PA
S樹脂にウィスカー状無機充填材,カーボンファィバー
及び導電性カーボンブラックを配合した樹脂組成物が開
示されているが、この樹脂組成物においては、機械的特
性,導電性及び寸法精度においては、極めて良好な性能
を有するものの、タッピッグ強度はほとんど発現しな
い。また、無機系フィラーを添加すると、寸法精度は獲
得できるものの、これらを添加すればするほど、素材と
して脆くなり、ネジを切った時に切り口が崩れてしまう
という、相反する結果になる。即ち、PAS組成物にお
いては、寸法精度とタッピッグ強度は相反する要求特性
であり、従来の技術においては、双方を満足するものは
得られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑みなされたものである。即ち、繊維状充填材を配合
することによる機械的強度の向上は維持しながらも、線
膨張係数の低異方性を達成し、しかも、ミクロ補強性を
付与することによりタッピング強度をも向上させたもの
であり、さらに必要に応じて導電性をも兼ね備えた、電
子部品用材料として好適なポリアリーレンスルフィド樹
脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこのような
状況下で鋭意研究を行った結果、ポリアリーレンスルフ
ィド樹脂に特定の充填材を配合することにより、繊維強
化材料の強度を維持しつつ、繊維強化材料が持つ特有の
異方性による反りや変形を著しく抑え、上記目的を達成
できることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて
なされたものである。
【0006】即ち、以下のポリアリーレンスルフィド樹
脂を提供するものである。 (1)下記(A),(B),(C)および(D)成分を
主要成分として含有することを特徴とするポリアリーレ
ンスルフィド樹脂組成物。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂; 100重量部 (B):板状充填材 ; 200〜10重量部 (C):ウィスカー状無機充填材; 200〜10重量部 (D):繊維状充填材 ; 150〜10重量部 (2)下記(A),(B),(C),(D)成分および
(E)成分を主要成分として含有することを特徴とする
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂; 100重量部 (B):板状充填材 ; 200〜30重量部 (C):ウィスカー状無機充填材; 200〜10重量部 (D):繊維状充填材 ; 150〜10重量部 (E):導電性カーボンブラック; 40〜0.1重量部 さらに、上記(1)及び(2)において、好ましくは、
板状充填材(B)が、マイカ,黒鉛、およびガラスフレ
ークから選ばれる少なくとも1種であり、ウィスカー状
無機充填材(C)が、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カ
リウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、および
ワラストナイトから選ばれる少なくとも1種であり、繊
維状充填材(D)が、ガラスファイバーである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポリアリーレンス
ルフィド樹脂組成物を各成分ごとに具体的に説明する。 1.ポリアリーレンスルフィド樹脂(A) 本発明に用いられるポリアリーレンスルフィド(PA
S)(A−1)は、構造式−Ar−S−(ただしArは
アリーレン基)で示される繰り返し単位を70モル%以
上含有する重合体で、その代表的物質は、下記構造式
(I)
【0008】
【化1】
【0009】(式中、R1は炭素数6以下のアルキル
基、アルコキシ基、フェニル基、カルボン酸/金属塩、
アミノ基、ニトロ基、フッ素,塩素,臭素等のハロゲン
原子から選ばれる置換基であり、mは0〜4の整数であ
る。また、nは平均重合度を示し1.3〜30の範囲で
ある)で示される繰り返し単位を70モル%以上有する
ポリフェニレンスルフィドである。中でもα−クロロナ
フタレン溶液(濃度0.4g/dl)、206℃におけ
る対数粘度が0.1〜0.4(dl/g)、好ましくは
0.13〜0.3(dl/g)、さらに好ましくは0.
15〜0.25(dl/g)の範囲にあるものが適当で
ある。PASは一般にその製造法により実質上線状で分
岐、架橋構造を有しない分子構造のものと、分岐や架橋
構造を有する構造のものが知られているが本発明におい
てはその何れのタイプのものについても有効である。本
発明に用いるのに好ましいPASは繰り返し単位として
パラフェニレンスルフィド単位を70モル%以上、さら
に好ましくは80モル%以上含有するホモポリマーまた
はコポリマーである(以下PPSと略称)。この繰り返
し単位が70モル%未満だと結晶性ポリマーとしての特
徴である本来の結晶性が低くなり充分な耐熱性及び/又
は機械的物性が得られなくなる傾向があり好ましくな
い。共重合構成単位としては、例えばメタフェニレンス
ルフィド単位、オルソフェニレンスルフィド単位、p,
p’−ジフェニレンケトンスルフィド単位、p,p’−
ジフェニレンスルホンスルフィド単位、p,p’−ビフ
ェニレンスルフィド単位、p,p’−ジフェニレンエー
テルスルフィド単位、p,p’−ジフェニレンメチレン
スルフィド単位、p,p’−ジフェニレンクメニルスル
フィド単位、ナフチルスルフィド単位などが挙げられ
る。また、本発明のポリアリーレンスルフィドとして
は、前記の実質上線状ポリマーの他に、モノマーの一部
分として3個以上の官能基を有するモノマーを少量混合
使用して重合した分岐または架橋ポリアリーレンスルフ
ィドも用いることができ、また、これを前記の線状ポリ
マーにブレンドした配合ポリマーも用いることができ
る。さらにまた、本発明に使用する(A−1)成分とし
てのPASは、比較的低分子量の線状ポリマーを酸化架
橋または熱架橋により溶融粘度を上昇させ、成形加工性
を改良したポリマーも使用できる。前記PAS樹脂は、
例えばジハロ芳香族化合物と、硫黄源とを有機極性溶媒
中でそれ自体公知の方法により重縮合反応させることに
より得ることができる。 前記PAS樹脂の好適例とし
ては、例えば下記構造式(II)で示されるポリフェニレ
ンスルフィド(以下、PPSと称することがある。)樹
脂を挙げることができる。
【0010】
【化2】
【0011】2.板状充填材 板状充填材としては、特に制限はないが、好ましくはマ
イカ、黒鉛、ガラスフレーク、カオリンなどを挙げるこ
とができる。特にマイカと黒鉛の併用が好適である。板
状充填材の大きさとしては、平均粒径300μm以下が
好ましく150μm〜20μmのものがさらに好まし
い。
【0012】マイカとしては、特に制限はないが、たと
えば、一般的にプラスチック用充填材として用いられ
る、マスコバイト系マイカK2Al(AlSi3102
(OH)4(白マイカ)、フロゴバイト系マイカK2Mg
AlSi3102(OH)4(金マイカ)などを挙げる
ことができる。中でも、マスコバイト系マイカ(白マイ
カ)を用いることが好ましい。これを用いると高強度・
高剛性のものが得られるため、離型時の変形が抑制さ
れ、成形品の寸法精度がさらに向上する。
【0013】本発明に用いられるマイカの形状として
は、特に制限はないが、平均粒径が30〜300μm、
平均アスペクト比が20〜80の範囲にあるものがさら
に好ましい。さらに、平均粒径が80〜250μm、平
均アスペクト比が40〜70の範囲にあるものが好まし
い。平均粒径が小さいと機械強度及び寸法精度の効果が
充分寄与されず、大きすぎると超えると組成物の混練が
困難になる。また、平均アスペクト比が小さいと機械強
度への効果が充分寄与されず、大きすぎると組成物の混
練が困難になる。
【0014】また本発明に用いられるマイカは、シラン
カップリング剤などで表面処理してあった方が好まし。
さらには、シランカップリング剤を添加(インテグラル
ブレンド)した後、コンパウンドしても良い。また、導
電性を上げるために任意の処方を施したものであっても
よい。 3.ウィスカー状無機充填材(C) ウィスカー状無機充填材(C)としては、特に制限はな
いが、たとえば、酸化亜鉛ウィスカー,チタン酸カリウ
ムウィスカー,炭酸カルシウムウィスカーおよびワラス
トナイトから選ばれる少なくとも1種以上を挙げること
ができる。
【0015】この充填材のうち、テトラポット型形状を
した酸化亜鉛ウィスカーと他の微細な繊維状のウィスカ
ーとを組み合わせたものが好ましい。中でも、テトラポ
ット型形状をした酸化亜鉛ウィスカーと、微細な繊維状
のチタン酸カリウムウィスカーとを組み合わせたものが
さらに好ましい。具体的に、酸化亜鉛ウィスカーとして
は、形状がテトラポット型で、針状部の長さが、3〜2
00μm、基部の径が0.1〜10μm、アスペクト比
(l/d,l:平均繊維長,d:平均繊維径)が3〜
1,000の範囲にあるものが好ましい。
【0016】チタン酸カリウムウィスカーとしては、一
般式K2 O・n(TiO2 )又K2O・n(TiO2
・1/2H2 O(式中nは2〜8の整数)で示され晶繊
維を挙げることができる。具体的には、4−チタン酸カ
リウム繊維、6−チタン酸カリウム繊維、8−チタン酸
カリウム繊維などの単一組成物、またはこれらの混合物
で、平均繊維径が5μm以下、平均繊維長が5〜200
μm、アスペクト比(l/d,l:平均繊維長,d:平
均繊維径)が3〜1,000の範囲にあるものが好まし
い。
【0017】炭酸カルシウムウィスカーとしては、アラ
ゴナイト結晶が90%以上の繊維を挙げることができ
る。中でも平均繊維径5μm以下、平均繊維長が5〜2
00μm、アスペクト比が3〜1,000の範囲にある
ものが好ましい。ワラストナイトとしては、CaSiO
3 で示される白色針状鉱物を挙げるこができる。中でも
平均繊維径が0.1〜20μm、平均繊維長が1〜10
0μm、アスペクト比が3〜100の範囲にあるものが
好ましい。
【0018】なお、これらの上記充填材は、シランカッ
プリング剤などで表面処理してあった方が好ましく、ま
た導電性を上げるために、Niなどの金属や黒鉛などの
炭素で表面処理を施したものであってもよい。 4.繊維状充填材(D) 繊維状充填材(D)としては、具体的には、Eガラスな
どを主成分とするガラスファイバー(GF)、PAN
(ポリアクリロニトリル)系,ピッチ系,セルロース
系,その他芳香族系を原料としたカーボンファイバー
(CF)、ボロン,炭化珪素などの無機複合繊維、芳香
族アラミド繊維などの有機繊維、SUSなどのメタルフ
ァイバーなどを挙げることができるが、ガラスファイバ
ーが特に好ましく用いられる。GFおよびCFとして
は、平均繊維径30μm以下、平均繊維長10mm以下
のものが好ましく、平均繊維径5〜20μm、平均繊維
長6mm以下のものがさらに好ましい。 5.導電性カーボンブラック(E) 本発明に用いる導電性カーボンブラック(E)として
は、特に制限はないが、たとえばアセチレンブラックや
オイルファーネスブラックなどの高ストラクチャーカー
ボンブラックの粒子を挙げることができる。中でも、粒
度(d50)が100nm以下、窒素比表面積が10〜
5,000m2 /g、DBP吸油量が50m 3 /100
g以上、950℃での加熱脱着ガスが2%以下のものが
好ましい6.各成分の配合割合各成分は次のような割合
で配合される。 (A):PAS樹脂 ; 100重量部 (B):板状充填材 ; 200〜10重量
部好ましくは、150〜30重量部さらに好ましくは、
120〜50重量部 10重量部未満であると、寸法精度への効果が充分寄与
されず、200重量部を超えると、組成物の混練が困難
になり、成形時の流動性も悪くなる。 (C):ウィスカー状無機充填材; 200〜10重量
部好ましくは、150〜30重量部さらに好ましくは、
120〜60重量部 10重量部未満であると、タッピング強度が不十分にな
り、200重量部を超えると、組成物の混練が困難にな
り、成形時の流動性も悪くなる。 (D):繊維状充填材 ; 150〜10重量
部好ましくは、120〜20重量部さらに好ましくは、
110〜30重量部 10重量部未満であると、機械的強度が不十分になり、
200重量部を超えると、異方性が発現し、寸法精度が
低下する。 (E):導電性カーボンブラック; 40〜0.1重量部
好ましくは、30〜0.4重量部さらに好ましくは、25
〜0.6重量部 0.1重量部未満であると、導電性への効果が充分寄与さ
れず、また40重量部を超えると、組成物の混練が困難
になり、成形時の流動性も悪くなる。 7.組成物の調製 本発明のPAS樹脂組成物の調製については、特に制限
はないが、たとえば、上記各成分を公知の方法で溶融混
練し、樹脂中に均一に分散・混合することを挙げること
ができる。この場合の混練においては、単軸混練機,二
軸混練機などを用いることができ、混練条件は通常PA
Sの調製の条件を用いることができる。従って、360
℃以上の高温や、極度の高速回転は好ましくない。ま
た、この樹脂組成物には、シラン系やチタネート系等の
カップリング剤,顔料,熱安定剤,酸化防止剤,耐候
剤,核剤,滑剤,可塑剤などを適量添加してもよい。さ
らに他の熱可塑性樹脂を適量加えてもよい。このように
して得られたペレット状の組成物を、熱可塑性樹脂用の
成形機、例えば、射出成形機,圧縮成形機,射出圧縮成
形機を用いて成形することによって、所望の形状の成形
品を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。用いた各成分は次のとおりである。 (A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(出光石油化学社
製,商品名 IPC−1、線状タイプPPS,対数粘度
=0.16) (B)板状充填材 マイカ(クラレ社製,商品名 200D) 黒鉛 (日本黒鉛工業社製,商品名 ACP−100
0) (C)ウィスカー状無機充填材 チタン酸カリウムウィスカー(大塚化学社製 商品名
ティスモ D101) メタ珪酸カルシウムウィスカー(米国NYCO社製
商品グレード NYGLOS )(平均繊維径 5μm以下,平
均アスペクト比10以上) 酸化亜鉛ウィスカー(松下アムテック社製,商品名
パナテトラ) (D)繊維状充填材 GF: グラスファイバー(旭ファイバーグラス社
製,商品名 JAFT591) CF: チョップドカーボンファイバー(東邦レーヨ
ン社製,商品名 HTA−C6−SRS) (E)導電性カーボンブラック ケッチェンブラック(ライオン社製,商品名 EC-600J
D) <物性評価方法>射出成形機(日本製鋼所社製 J50
E−P)にてテストピースを成形し、ASTM D79
0に準拠して曲げ試験を行った。なお、テストピースの
成形条件は、樹脂温度320℃、金型温度135℃に設
定した。
【0020】 ・SFL: 樹脂温度320℃,金型温度135℃にお
いて、厚み0.5 mm の金型を用いて、射出圧力 1000
kg/cm2 で射出成形した際のスパイラル流動長さ
(mm)を示す。 ・線膨張係数: 樹脂温度/型温度=320/135℃
にて成形して得た平板成形品(80ミリ角×3ミリ厚
さ)より、テストピースを切削した。それを用いて、T
MA法により、室温〜70℃の範囲の線膨張係数を求め
た。
【0021】 ・成形収縮率: 同上の平板成形品にて測定した。 ・引張強度,引張弾性率: いずれもASTM−D63
8に準拠。 ・タッピング強度:上記の平板成形品にドリルで1.6ミ
リφの下穴を加工し、この穴にM2ネジ(Pタイト)を
ねじ込む際のねじ込みトルクの最大値を「ねじ込みトル
ク」とした。また、ネジ山が破壊する際のトルクを「破
壊トルク」とした。
【0022】 ・導電性: ULバー試験片を長さ方向50ミリに切削
し、両端面間の抵抗値を直流電流計により求めた。 [実施例1〜5,比較例1]表1に示すように、各成分
をドライブレンドした後、二軸混練機(東芝機械社製
TEM35)にて、シリンダー温度300〜330℃に
設定して溶融混練して樹脂組成物を得た。
【0023】結果を表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
寸法精度とタッピッグ強度という相反する要求特性を満
たしつつ、かつ良好な機械的特性や導電性をも兼ね備え
た、電子部品用材料として好適なポリアリーレンスルフ
ィド樹脂を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 7/14 C08K 7/14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A),(B),(C)および
    (D)成分を主要成分として含有することを特徴とする
    ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂; 100重量部 (B):板状充填材 ; 200〜10重量部 (C):ウィスカー状無機充填材; 200〜10重量部 (D):繊維状充填材 ; 150〜10重量部
  2. 【請求項2】 下記(A),(B),(C),(D)成
    分および(E)成分を主要成分として含有することを特
    徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 (A):ポリアリーレンスルフィド樹脂; 100重量部 (B):板状充填材 ; 200〜10重量部 (C):ウィスカー状無機充填材; 200〜10重量部 (D):繊維状充填材 ; 150〜10重量部 (E):導電性カーボンブラック; 40〜0.1重量部
  3. 【請求項3】 前記板状充填材(B)が、マイカ,黒
    鉛、およびガラスフレークから選ばれる少なくとも1種
    である請求項1又は2に記載のポリアリーレンスルフィ
    ド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記ウィスカー状無機充填材(C)が、
    酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー、炭
    酸カルシウムウィスカー、およびワラストナイトから選
    ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに
    記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記繊維状充填材(D)が、ガラスファ
    イバーである請求項1〜4のいずれかに記載のポリアリ
    ーレンスルフィド樹脂組成物。
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