JPH05117447A - 導電性樹脂組成物および電子部品収納容器 - Google Patents

導電性樹脂組成物および電子部品収納容器

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JPH05117447A
JPH05117447A JP31327991A JP31327991A JPH05117447A JP H05117447 A JPH05117447 A JP H05117447A JP 31327991 A JP31327991 A JP 31327991A JP 31327991 A JP31327991 A JP 31327991A JP H05117447 A JPH05117447 A JP H05117447A
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resin
zinc oxide
conductive
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conductive resin
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Sunao Imai
直 今井
Kojiro Matsuo
光二郎 松尾
Hiroshi Tanimura
浩 谷村
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子部品収納容器に使用する導電性樹脂組成
物に関するものであり、電子部品収納容器の導電特性,
寸法精度等の課題解決を目的とする。 【構成】 少なくとも5〜50重量%の酸化亜鉛ウイス
カと、3〜30重量%の導電性フィラーと、0〜30重
量%の板状の無機質フィラーとを樹脂に配合し成形する
という技術的手段により、導電性,機械的特性,寸法精
度に優れた電子部品収納容器が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はICプリベーク用および
IC搬送用のトレイの射出成形用として特に好適な導電
性樹脂組成物およびこの導電性樹脂組成物を成形してな
るIC用トレイ等の電子部品収納容器に関する。
【従来の技術】近年各種IC,LSI技術の急激な進展
および種類が急増する中で各種IC,LSIの静電気の
放電による破壊を防ぐため、IC,LSIおよびIC,
LSIを組み込んだ回路基板のプリベーク用や搬送用の
トレイ,コンテナ等の電子部品収納容器には導電性樹脂
が使用されている。導電性樹脂としてはカーボンブラッ
クを高充填した樹脂が主流でありその他SUS,Al,
Ni等の金属フィラーを混入した樹脂が使用されてい
る。
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電子部
品収納容器用の導電性樹脂は次に述べる課題があった。
すなわち、カーボンブラックを充填した導電性樹脂は表
面抵抗率が一般に101〜103Ω/□程度であり、IC
やLSIの静電気による破壊防止には抵抗値として低す
ぎて最適な導電性(表面抵抗率104〜108Ω/□)で
ないこと、そしてカーボンブラックの樹脂への添加に対
して表面抵抗率が急激に変化しても104〜108Ω/□
で全く安定しない等の課題があった。またカーボンブラ
ックの比表面積は通常1000m2/g以上と大きく、樹
脂に混入した時、体積比で高充填している関係で例えば
熱環境におけるブリードアウト、自動化ラインでの物理
的摩擦、その他取り扱い上のカーボンブラック粒子の飛
散があり、ICの破壊原因につながる等の課題があっ
た。またクリーンな環境への悪影響も含め改良が求めら
れている。さらにカーボンブラックを樹脂にエクストル
ーダ等で混練する時の環境の問題や黒色のみの電子部品
収納容器しかできないという課題を有していた。これに
対しては金属フィラーを充填材として混入した彩色可能
な導電性樹脂が開発され、IC等の電子部品収納容器に
使用されているが、金属フィラーの樹脂中への不均一な
分散や金属フィラー同志の接触不安定性による導電性能
のばらつき、樹脂の機械的強度の劣化および比重が大き
くなるという課題があった。本発明は上記従来の問題点
を解決するもので、導電性,機械的特性,寸法精度,着
色性等に優れた電子部品収納容器およびその素材である
導電性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の導電性樹脂組成物および電子部品収納容器
は、樹脂に、単純針状形状の、または核部とこの核部か
ら異なる4軸方向に伸びた針状結晶部とを有し、この針
状結晶部の基部から先端までの長さが3〜200μmで
あるテトラポット形状の酸化亜鉛ウイスカ5〜50重量
%と、炭素繊維等の導電性フィラー3〜30重量%と、
粒子形が板状のマイカ等の無機質フィラー0〜30重量
%とを配合してなるものである。
【作用】この技術的手段による作用は次の通りである。
すなわち、100〜101Ω・cmの半導体性の酸化亜鉛ウ
イスカと10-3Ω・cmの導電性を有する炭素繊維フィラ
ーを組みあわせ樹脂に混入することにより、IC・LS
I等を静電気の破壊から防ぐのに最適な表面抵抗率10
4〜108Ω/□を安定して得ることができる。それと同
時に無機質フィラーとして粒子形が板状のマイカをさら
に併用することによりテトラポット形状の酸化亜鉛ウイ
スカとの併用効果で異方性が小さくかつ機械的特性、特
に剛性の高い導電性樹脂組成物が得られる。この導電性
樹脂組成物を成形することにより静電気を安定して除去
できる導電性能を有し、かつ曲げ強度,曲げ弾性率に優
れ、寸法精度や回路基板のプリベーク等の熱処理におけ
るソリ・変形に関しても全く問題のないICトレイ等の
電子部品収納容器が容易に得ることができる。また、上
記酸化亜鉛ウイスカは白色であり、炭素繊維との併用に
おいても着色剤の添加で電子部品収納容器のカラー化も
極めて容易にできる。
【実施例】以下本発明の一実施例について具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。本発明において用いる酸化亜鉛ウイスカは図1の電
子顕微鏡写真に示す通り、核部から異なる4軸方向に伸
びた針状結晶部を有するテトラポット形状のものであ
り、製造的には表面に酸化皮膜を有する金属亜鉛粉末を
酸素を含む雰囲気下で加熱処理して生成させる。得られ
る酸化亜鉛ウイスカは、みかけの嵩比重が0.02〜
0.1であり70wt%以上の高収率で極めて量産性に富
んでいる。この酸化亜鉛ウイスカのX線回折図をとる
と、すべての回折パターンは酸化亜鉛に対応し、一方、
電子線回折の結果も転移格子欠陥の少ない単結晶性を示
した。また不純物含有量も少なく、原子吸光分析の結
果、酸化亜鉛が99.98%であることが判明した。と
ころで、本発明の導電性樹脂組成物および電子部品収納
容器に使用する酸化亜鉛ウイスカの大きさは、針状結晶
部の基部から先端までの長さが3〜200μmの範囲の
ものを適用でき、特に5〜50μmのものが好ましい。
3μmより短かいとテトラポット形状の効果があらわれ
ず粒状品との差がなくなるので好ましくない。また20
0μmより長くなると針状結晶やテトラポット形状が分
解しやすくなり、導電性を付与し難くなるとともに酸化
亜鉛ウイスカの量産性が低下するので好ましくない。基
部の径は0.1〜10μmφが好ましく特に0.3〜3
μmφが望ましい。アスペクト比(針状結晶部の長さ/
基部の径)は3〜1000の範囲であり、時に5〜50
の範囲が好ましい。また、酸化亜鉛ウイスカの形状につ
いては、テトラポット形状および単純針状形状のどちら
も使用可能であるが、量産性および複合材料特性(例え
ば導電性の安定性、充填材の均一分散性、寸法精度)の
面でテトラポット形状の酸化亜鉛ウイスカが望ましい。
ただし、複合材料の樹脂の種類,製造方法にもよるが複
合材料内部ではテトラポット形状が折損して3軸、ある
いは2軸、さらには単純針状形状に変化する場合が多い
ことが確認されている。さらに本発明においては、カッ
プリング剤や界面活性剤等で表面処理した酸化亜鉛ウイ
スカを用いることにより分散性,樹脂との密着性を向上
させ、導電特性や機械的特性を向上させることができ
る。本発明で使用可能なカップリング剤には、シラン
系,クロム剤あるいはチタン系の各種カップリング剤が
あり、界面活性剤にはシリルパーオキサイド系,有機リ
ン酸系あるいはその他の各種界面活性剤(例えばステア
リン酸カルシウム等の高級脂肪酸の金属石けん等で分散
剤や界面活性剤として用いるもの)が使用できるが、シ
ランカップリング剤が特に有効な場合が多い。 シランカップリング剤としては、γ−グリシドオキシプ
ロピルトリメトキシシラン(ユニカ(株)製A−18
7),γ−メタクリルオキシプロピルトリメトオキシシ
ラン(同(株)製A−174),ビニルートリス(ベー
タメトキシエトキシ)シラン(同(株)製A−172)
等を用いることができ、特にA−187系が有効であ
る。クロム系カップリング剤としては、メタクリレート
クロミッククロライド(MCC:Volan;Du P
ont社製品名)等を用いることができる。またチタン
カップリング剤としては、テトライソプロピルチタネー
ト,テトラブチルチタネート,テトラステアリルチタネ
ート,チタニウムラクテート等が使用できる。カップリ
ング剤による表面処理の方法は、一般的な粉体の表面方
法が適用できる。例えばシランカップリング剤を例にと
ると、 (1)シランカップリング剤を水(少量のHClを含
む)か溶剤(少量の酢酸を含む)に溶解する。 (2)100℃以下に加熱する(カップリング剤分子が
加水分解する)。 (3)この溶液中に処理しようとする酸化亜鉛ウイスカ
を入れよく分散したスラリーを作る(粉体表面にカップ
リング剤分子の反応層が形成される)。 (4)酸化亜鉛ウイスカを処理液から分離,乾燥後、1
50℃以下に加熱処理する。 以上の工程により表面処理が完了する。その他酸化亜鉛
ウイスカを攪拌しながら表面処理剤を含んだ溶液をスプ
レーして表面処理する方法等であっても良い。カップリ
ング剤を酸化亜鉛ウイスカに対して、0.005wt%〜
10wt%処理することにより効果が現われ、特に0.0
1wt%〜5wt%の範囲において効果が大きい。次に、本
発明で用いる炭素繊維について述べる。プリカーサ(前
駆体)としてポリアクリロニトリル(PAN),レーヨ
ン,ピッチがあり、1500℃以上の温度で縮合芳香族
環が生成し、黒鉛構造が発達し導電性能を有した炭素繊
維が得られる。PANを前駆体とした炭素繊維の体積抵
抗率が10-3〜10-4Ω・cm,ピッチを前駆体とした炭
素繊維の体積抵抗率が10-2〜10-3Ω・cmであり、P
AN系,ピッチ系の炭素繊維を使用する。樹脂に混入す
る場合の炭素繊維の形態としては、フィラメント系を切
断して短繊維にしたチョップドファイバかチップドファ
イバ、またはフィラメント系をすりつぶして作ったミル
ドファイバが良好である。チョップドファイバの場合、
繊維径8〜15μmφで5000本〜7000本をエポ
キシ樹脂やナイロン等のサイジング剤で収束させて5〜
10mmの長さの繊維束で使用するのが主流であり、樹脂
に低配合混入で導電性が得られるという特長がある。ま
た、ミルドファイバの場合は繊維径8〜15μmφで繊
維長140〜300μmであり、導電性を得るには比較
的高配合が必要であるが、樹脂との混入の際混練方法に
よる導電性への依存度が少なくどのような方法でも安定
して導電性が得られるという特長がある。いずれの場合
も、上記テトラポット形状の酸化亜鉛ウイスカと併用す
ることにより樹脂への分散性,導電安定性,帯電減衰特
性が向上し、優れた導電性樹脂を得ることができる。
(表1)にポリフェニレンサルファイド樹脂に炭素繊維
のみ、および炭素繊維と酸化亜鉛ウイスカを併用した場
合の導電性樹脂組成物の帯電減衰特性を示す。
【表1】 無機質フィラーとしては粒子形状が板状好ましくは薄片
状の無機質粉末が使用でき、例えばアルミナ,カオリン
クレー,炭酸カルシウム,水酸化アルミニウム,タル
ク,二硫化モリブデン,マイカ等が挙げられ、特にマイ
カが好ましい。ここで用いるマイカは、重量平均粒子径
が10〜1000μm、重量平均アスペクト比が10以
上のもので、なかでも重量平均粒子形が100〜500
μm、重量平均アスペクト比が20〜70のものが好ま
しい。さらにマイカを上記のようなシランカップリング
剤等で表面処理するとマイカ混入の効果が向上する。本
発明で用いる樹脂としては、融点が150℃以上好まし
くは160〜400℃で、熱変形温度が95℃以上好ま
しくは100〜270℃の樹脂が好適である。例えばポ
リプロピレン系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリエステル
系樹脂,ポリフェニレンサルファイド系樹脂等の熱可塑
性樹脂や、フェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げら
れる。ポリプロピレン系樹脂としては、例えばプロピレ
ンのホモポリマー,ランダムコポリマー,ブロックコポ
リマー、および酸変性ポリマーやシラン変性ポリマー等
の極性化ポリマーが使用でき、なかでもホモポリマーと
ブロックコポリマーと併用すると好ましい。なお、ポリ
プロピレン系樹脂またはその混合樹脂においては、樹脂
の流動性を表わすメルトインデックスが、230℃,
2.16kgの荷重下で2〜70g/10min、好ましく
は5〜40g/10minのものが良好である。ポリアミ
ド系樹脂としては、6,6−ナイロン、4,6−ナイロ
ン、6−ナイロン、芳香族ナイロン(MXD−6ナイロ
ン)等が挙げられるが、なかでも6,6−ナイロンおよ
び芳香族ナイロンは吸湿しにくく、かつ例えば少なくと
も1辺の長さが260mm以上という大型のトレイであっ
ても熱処理(例えば130℃24時間)後のソリ,変
形,収縮等が生じにくい点で好ましい。ポリエステル系
樹脂としては、例えばポリブチレンテレフタレート(P
BT),ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げ
られ、なかでもPBTが好ましい。またメルトインデッ
クス(230℃ 5kg)は5〜40g/10minが良
い。上記樹脂に酸化亜鉛ウイスカ,炭素繊維,マイカを
混入した導電性樹脂組成物は各種着色剤を混入すること
により各種の色(赤,紺,緑,茶,灰等)に着色するこ
とができ、従来にない電子部品収納容器を得ることがで
きる。本発明の導電性樹脂組成物は、上記樹脂に所定量
の酸化亜鉛ウイスカ,炭素繊維,マイカ等の板状の無機
質フィラーおよび着色剤を所定量配合し、ドラムブレン
ダー,ヘンシェルミキサー等で混合した後、単軸または
2軸押出機,インテンシブミキサー,加熱ニーダー等に
より溶融混練し、ペレット化して得ることができ、ペレ
ットを射出成形,押出成形,圧縮成形,インフレーショ
ン成形等により成形して電子部品収納容器を得るのであ
る。
【表2】 (表2)に、ポリプロピレン樹脂に酸化亜鉛ウイスカと
炭素繊維とマイカを配合した導電性樹脂組成物の各種物
性を示す。各原料の所定量をドラムブレンダーに仕込
み、混合した後、200℃の2軸押出機(30〜100
mmφ,L/D25〜28)にて溶融押出し、ペレット化
して導電性樹脂組成物を得た。次にこの導電性樹脂組成
物を100℃で3時間乾燥した後、型締圧300トンの
射出成形機により、220℃の成形温度,40℃の金型
温度で射出成形して300mm×160mm×2mmのICの
プリベークおよび搬送用トレイを得、このトレイのソリ
導電性,発塵性を評価した。また各種試験片を成形して
各種物性を測定した。
【表3】 (表3)に、ポリブチレンテレフタレート樹脂に酸化亜
鉛ウイスカと炭素繊維とマイカを配合した導電性樹脂組
成物の各種物性を示す。各原料の所定量をドラムブレン
ダーに仕込み、混合した後、250℃の2軸押出機にて
溶融押出し、ペレット化して導電性樹脂組成物を得、1
20℃で4時間乾燥した後、上記成形機により250℃
の成形温度で上記トレイと各種試験片を成形し同様の評
価を行った。
【表4】 (表4)に、ポリフェニレンサルファイド樹脂に酸化亜
鉛ウイスカと炭素繊維とマイカを配合した導電性樹脂組
成物の各種物性を示す。各原料の所定量をドラムブレン
ダーに仕込み、混合した後、300℃の2軸押出機にて
溶融押出し、ペレット化して導電性樹脂組成物を得、1
20℃で4時間乾燥した後、上記成形機により290℃
の成形温度で上記トレイと各種試験片を成形し、同様の
評価を行った。
【表5】 (表5)は比較例を示したものであり、上記実施例で使
用した各種樹脂(ベースレジン)に、酸化亜鉛ウイスカ
は添加せず、炭素繊維の代りにカーボンブラックまたは
金属(SUS)繊維を、そしてマイカとガラス繊維をそ
れぞれ所定量配合した導電性樹脂組成物および上記トレ
イを形成した。これら組成物およびトレイは、(表5)
のベースレジンの欄に示した樹脂を用いた上記実施例と
同一の条件でそれぞれ形成した。この(表5)と上記
(表2),(表3),(表4)との比較から、酸化亜鉛
ウイスカを導電性樹脂組成物の一成分として配合するこ
とにより、IC等をプリベークしたり搬送したりするト
レイのような電子部品収納容器に必要な導電性,機械的
強度,耐熱性,成形品のソリや発塵性等の諸特性が極め
て改善されることが明瞭に理解できる。なお、(表2)
から(表5)に示す各種物性は次に示す方法により求め
た。表面抵抗値……ASTM D257による方法で測
定した。帯電圧……JIS L1094による10kV印
加時の30秒後の帯電圧を測定した。曲げ強度および曲
げ弾性率……ASTM D790による方法で測定し
た。熱変形温度……ASTM D648による方法で測
定した(4.6kg/cm2)。ICトレイの評価は次に示
す方法により求めた。トレイのソリ……成形品を熱処理
(135℃,6時間)後23℃,24時間放冷したトレ
イを定板上に置き、シックネスゲージでソリの大きさを
測定した。 評価基準 評価 測定値≦1.0mm →○ 1.0mm<測定値≦2.0mm →△ 測定値>2.0mm →× 導電性……トレイを15分割して導電性のバラツキを評
価した。 測定値≦101Ω/□ →○ 101Ω/□<測定値≦102Ω/□→△ 測定値>102Ω/□ →× 発塵性……ICトレイを白紙の上にこすりつけて白紙の
汚れを見た。 汚れ無→○,汚れ有り→× 実施例材料の種類 ((表2),(表3)および(表
4)の配合材料) ポリプロピレン 住友化学(株)製 AZ564 MI=30g/10min ポリブチレンテレフタレート 大日本インキ工業(株)
製 BT−1000 ポリフェニレンサルファイド 出光石油化学(株)製 炭素繊維 東邦レーヨン(株)製 HTA-C6-NRS(チョップドファイバー) (株)ドナック製 S−242(ミルドファイバー) マイカ クラレ(株)製 クラライトマイカ 80C なお、本発明の材料は上記材料のみでなく同等性能の材
料であれば他社製,他品種の材料であっても全く問題は
ない。
【発明の効果】以上のようにして得られる本発明の導電
性樹脂組成物は、IC等をプリベークしたり搬送したり
するトレイ等の電子部品収納容器に必要な諸性質,諸性
能を十分有している。すなわち、本発明の導電性樹脂組
成物は導電性,機械的強度,剛性等の機械的性質,耐熱
性,成形品の形状,寸法精度,ソリ等に優れている。そ
して上記樹脂を射出成形等に成形して上記特性に優れた
電子部品収納容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に含まれる酸化亜鉛ウイスカの
結晶構造を示す電子顕微鏡写真
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 H01B 1/20 7244−5G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂に少なくとも5〜50重量%の酸化亜
    鉛ウイスカと、導電性フィラー3〜30重量%と、粒子
    形が板状の無機質フィラー0〜30重量%とが配合され
    ており、かつ前記酸化亜鉛ウイスカはその針状結晶部の
    基部から先端までの長さが3〜200μmであることを
    特徴とする導電性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記酸化亜鉛ウイスカが核部とこの核部か
    ら異なる4軸方向に伸びた針状結晶部からなるテトラポ
    ット形状である請求項1記載の導電性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記導電性フィラーが炭素繊維であり、前
    記無機質フィラーがマイカである請求項1記載の導電性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記樹脂がポリプロピレン系樹脂,ポリス
    チレン系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリエステル系樹
    脂,ポリフェニレンサルファイド系樹脂,フェノール系
    樹脂のいずれか少なくとも1種である請求項1記載の導
    電性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】樹脂に少なくとも5〜50重量%の酸化亜
    鉛ウイスカと、導電性フィラー3〜30重量%と、粒子
    形が板状の無機質フィラー0〜30重量%とが配合され
    ており、かつ前記酸化亜鉛ウイスカはその針状結晶部の
    基部から先端までの長さが3〜200μmである導電性
    樹脂組成物を成形してなることを特徴とする電子部品収
    納容器。
  6. 【請求項6】前記酸化亜鉛ウイスカが核部とこの核部か
    ら異なる4軸方向に伸びた針状結晶部からなるテトラポ
    ット形状である請求項5記載の電子部品収納容器。
  7. 【請求項7】前記導電性フィラーが炭素繊維であり、前
    記無機質フィラーがマイカである請求項5記載の電子部
    品収納容器。
  8. 【請求項8】前記樹脂がポリプロピレン系樹脂,ポリス
    チレン系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリエステル系樹
    脂,ポリフェニレンサルファイド系樹脂,フェノール系
    樹脂のいずれか少なくとも1種である請求項5記載の電
    子部品収納容器。
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