JPH08292578A - 湿し水不要平版印刷用原版の現像装置 - Google Patents

湿し水不要平版印刷用原版の現像装置

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JPH08292578A
JPH08292578A JP9717995A JP9717995A JPH08292578A JP H08292578 A JPH08292578 A JP H08292578A JP 9717995 A JP9717995 A JP 9717995A JP 9717995 A JP9717995 A JP 9717995A JP H08292578 A JPH08292578 A JP H08292578A
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JP
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brush roller
plate
lithographic printing
developing
brush
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JP9717995A
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English (en)
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Ryoji Furuno
良治 古野
Hiroki Kusano
博希 草野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】湿し水不要平版印刷版用原版を搬送しながら画
線部のシリコーンゴム層をブラシローラにてブラッシン
グ除去する現像部、および染色部を少なくとも備えた湿
し水不要平版印刷版用原版の現像装置において、前記ブ
ラシローラを複数本配置せしめ、このうち、少なくとも
1本のブラシローラを湿し水不要平版印刷用原版の搬送
方向と反対方向に回転駆動させるブラシローラ回転駆動
手段と、前記湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向と反
対方向に回転しているブラシローラに搬送される湿し水
不要平版印刷用原版の搬送位置を検知する搬送位置検知
手段と、該搬送位置検知手段からの信号により、湿し水
不要平版印刷用原版の搬送方向先端部がブラシローラに
到達する時点において、ブラシローラの回転を低速回転
から高速回転に増速し得る回転数制御手段とを備えたこ
とを特徴とする湿し水不要平版印刷用原版の現像装置に
関する。 【効果】ブラシローラによる湿し水不要平版印刷用原版
の先端部及び後端部跳ね上げや損傷を防止するととも
に、先端部及び後端部まで速やかに安定して現像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿し水不要平版印刷用
原版の現像装置に関するものであり、さらに詳しくは、
基板上に、インキを受容しうる感光層、インキを反発し
うるシリコーンゴム層とをこの順に設けてなる湿し水不
要平版印刷用原版を、版搬送ローラにより搬送し、表面
側をブラシで擦りながら現像する湿し水不要平版印刷用
原版の現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、湿し水不要平版印刷用原版の現像
装置として、例えば特開平5−53325号公報には、
湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向先端がブラシロー
ラと受け部材に挿入されてからブラシローラの回転駆動
を開始し、また湿し水不要平版印刷用原版の後端がブラ
シローラに到達した時点で回転駆動を停止する装置が提
案されている。
【0003】また、特開平5−53328号公報には、
ブラシローラが湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向と
反対方向に一定速度で回転駆動しているときにブラシロ
ーラが湿し水不要平版印刷用原版と接触する直前に順方
向に回転を切り替え一定時間回転し、湿し水不要平版印
刷用原版がブラシローラと受け部材に挿入された後、再
び回転方向の切り替えを行い、またブラシローラが湿し
水不要平版印刷用原版の搬送方向と順方向に一定速度で
回転駆動しているときには、湿し水不要平版印刷用原版
がブラシローラと受け部材とから離れる直前に反対方向
に回転を切り替える装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例の場合には、次のような問題がある。
【0005】すなわち、前記特開平5−53325号公
報に記載された従来技術を用いて湿し水不要平版印刷用
原版を現像する場合、湿し水不要平版印刷用原版の先端
部が高速に回転しているブラシローラに接触して跳ね上
げられ、ブラシローラと受け部材間に挿入出来ない問題
や、後端部を跳ね上げ湿し水不要平版印刷用原版に損傷
を与えるなどの問題は解消できるものの、湿し水不要平
版印刷用原版の先端及び後端では、ブラシローラが回転
していないため湿し水不要平版印刷用原版の先端部及び
後端部が現像できないという問題がある。
【0006】また、特開平5−53328号公報には、
前記と同様に湿し水不要平版印刷用原版の先端部および
後端部の跳ね上げは解消し得るものの、回転方向を切り
替える瞬間にブラシローラが回転していない状態になり
現像できない部分が発生するという問題がある。
【0007】また、瞬時に回転方向を切り替えることに
よる振動や騒音、ブラシローラ回転駆動手段の耐久性な
どの問題もある。
【0008】本発明は、このような問題を解消したもの
であって、湿し水不要平版印刷用原版の先端部及び後端
部跳ね上げや損傷を防止し、先端部及び後端部まで現像
でき、しかも振動や騒音、ブラシローラ回転駆動手段の
耐久性を向上し速やかに安定して現像が行える湿し水不
要平版印刷用原版の現像装置を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。
【0010】(1)湿し水不要平版印刷版用原版を搬送
しながら画線部のシリコーンゴム層をブラシローラにて
ブラッシング除去する現像部、および染色部を少なくと
も備えた湿し水不要平版印刷版用原版の現像装置におい
て、前記ブラシローラを複数本配置せしめ、このうち、
少なくとも1本のブラシローラを湿し水不要平版印刷用
原版の搬送方向と反対方向に回転駆動させるブラシロー
ラ回転駆動手段と、前記湿し水不要平版印刷用原版の搬
送方向と反対方向に回転しているブラシローラに搬送さ
れる湿し水不要平版印刷用原版の搬送位置を検知する搬
送位置検知手段と、該搬送位置検知手段からの信号によ
り、湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向先端部がブラ
シローラに到達する時点において、ブラシローラの回転
を低速回転から高速回転に増速し得る回転数制御手段と
を備えたことを特徴とする湿し水不要平版印刷用原版の
現像装置。
【0011】(2)湿し水不要平版印刷版用原版を搬送
しながら画線部のシリコーンゴム層をブラシローラにて
ブラッシング除去する現像部、および染色部を少なくと
も備えた湿し水不要平版印刷版用原版の現像装置におい
て、前記ブラシローラを複数本配置せしめ、このうち、
少なくとも1本のブラシローラを湿し水不要平版印刷用
原版の搬送方向と順方向に回転駆動させるブラシローラ
駆動手段と、前記湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向
と順方向に回転しているブラシローラに搬送される湿し
水不要平版印刷用原版の搬送位置を検知する搬送位置検
知手段と、該搬送位置検知手段からの信号により、湿し
水不要平版印刷用原版の搬送方向後端部がブラシローラ
から離れる時点において、ブラシローラの回転を高速回
転から低速回転に減速し得る回転数制御手段とを備えた
ことを特徴とする湿し水不要平版印刷用原版の現像装
置。
【0012】(3)前記の現像装置において、現像部の
ブラシローラが湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向と
順方向に回転駆動され、染色部のブラシローラが湿し水
不要平版印刷用原版の搬送方向と反対方向に回転駆動さ
れてなることを特徴とする湿し水不要平版印刷用原版の
現像装置。
【0013】(4)前記の現像装置において、ブラシロ
ーラにてブラッシング除去された湿し水不要平版印刷用
原版の搬送位置を検知する手段、および該位置検知手段
からの信号により、前記ブラシローラの回転を停止する
回転数制御手段を備えたことを特徴とする湿し水不要平
版印刷用原版の現像装置。
【0014】(5)前記の現像装置において、現像部の
前に、湿し水不要平版印刷用原版の画線部の感光層の一
部を溶解または膨潤させる前処理部を設けたことを特徴
とする湿し水不要平版印刷用原版の現像装置。
【0015】(6)前記の現像装置において、染色部の
後ろに、湿し水不要平版印刷用原版の少なくとも表面を
洗浄する洗浄部を設けたことを特徴とする湿し水不要平
版印刷用原版の現像装置。
【0016】(7)前処理部、現像部、染色部、洗浄部
の少なくとも一つの部分に、処理液タンクと、該処理液
タンクより処理液をオーバーフロー排出するオーバーフ
ロー配管と、該オーバーフロー配管の途中に濾過手段と
を設けたことを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載
の湿し水不要平版印刷用原版の現像装置。
【0017】本発明にかかる現像装置が適用できる湿し
水不要平版印刷用原版(以下、単に版という)は、基板
上に感光層、およびシリコーンゴム層をこの順に設けた
版であり、公知のものを使用することができる。
【0018】
【作用】本発明の作用は次のとうりである。
【0019】本発明の版の現像装置では、版の搬送方向
と反対方向に回転駆動しているブラシローラを、版の搬
送方向先端部がブラシローラに到達する時点において、
ブラシローラの回転を低速回転から高速回転に増速し得
る回転数制御手段を設けたため、版の先端が、逆回転し
ているブラシローラと受け台との間に挿入されるときに
は低速回転となっているため、版先端の跳ね上げを防止
し、確実にブラシローラと受け台間に搬送できるととも
に、その後は高速回転に切替えられるため、高速処理が
可能である。
【0020】また、版の搬送方向と順方向に回転駆動し
ているブラシローラを、版の搬送方向後端部がブラシロ
ーラから離れるときにブラシローラの回転数を低速に制
御したため、版後端部の跳ね上げを防止し、版後端部の
損傷を防止することができる。
【0021】さらに、版の先端部から後端部までブラシ
ローラが回転しているので、版の先端から後端まで確実
に現像処理ができる。
【0022】さらにまた、一つのブラシローラの回転方
向は常に一方向であるため、ブラシローラ回転駆動手段
の耐久性が向上し、しかも振動や騒音を低減できる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されない。
【0024】図1には本発明が適用された版の現像装置
1の実施例が示されている。この現像装置1は前処理部
2、現像部3、染色部4、洗浄部5、除液部6とからな
り、版7を現像・染色処理した後に、洗浄し、さらに洗
浄液を除去することができる。
【0025】ここで使用される版7は、基板上に、プラ
イマー層、感光層、シリコーンゴム層、保護フィルムが
順次積層されたものが使用される。
【0026】また、前処理部2で使用される前処理液、
現像部3で使用される処理液、染色部4で使用される染
色液、洗浄部5で使用される洗浄液は公知の処理液が適
用できる。
【0027】本実施例における前処理部2の前処理槽2
1は、逆山形状で、底部に、上面を開口させた前処理タ
ンク22を有しているが、前処理槽21は逆山形状に限
らず、箱形でも他の形状でもよく、また、前処理槽21
と独立させて前処理タンク22を設けることも可能であ
る。前処理タンク22には前処理液8が収容される。前
処理槽21は保守・点検のために上部を開口させている
が、通常は上蓋23を載せて、前処理液8への塵埃の混
入を防止し、かつ前処理液8の放熱を抑えている。
【0028】前処理槽21の上部には、版7の入口側か
ら順に搬送ローラ対24,25が配置されている。搬送
ローラ対24,25は図示していない側板に支持され、
図示していない駆動手段の駆動力が伝達されて回転し、
版7を図1の矢印A方向へ所定速度で搬送するようにな
っている。搬送ローラ対24,25の表面にはゴムが巻
かれ、搬送する版7の表面を傷つけないように配慮され
ている。ゴムの材質としては、シリコーンゴム、ポリブ
タジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリクロロプ
レンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブ
チルゴム、フッ化炭化水素ゴム等が挙げられるが、これ
らに限定されない。ゴムの硬度は10〜100度が好ま
しく、より好ましくは20〜40度である。搬送ローラ
対24は、前処理槽21内の版7の搬送経路の最前部に
配置されて、版7の上に塗布された前処理液8をせき止
める役目を果たしている。また、搬送ローラ対25は、
前処理槽21内の版7の搬送経路の最後部に配置され
て、版7から前処理液を絞り取る役目を果たしている。
ここで、搬送性を向上させるため、搬送ローラ対24と
25との間に、搬送ローラ対を一対以上設けることは任
意である。また、本実施例では、搬送ローラとして上下
一対のローラを用いたが、これに限らず版面上のみロー
ラとし、裏面側はローラ以外の板状、網状のものなどで
あってもよい。さらに、上記した搬送ローラ対24,2
5の版7の挾持圧力は、例えば0.01〜20kg/c
2 (好ましくは0.03〜2.0kg/cm2 )に設
定することができる。
【0029】搬送ローラ対24と25との間には、搬送
ガイド26が配置されており、版7が、その自重と塗布
された前処理液8の重さにより垂れ下がって、搬送経路
から外れることを防止している。搬送ガイド26の材質
としては、前処理液8に侵されず、版7の表面を傷付け
ないようなものであれば何でもよいが、シリコーンゴ
ム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴ
ム、フッ化炭化水素ゴム等のゴム類、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル等の樹脂、鉄、アルミニウム、銅、ステン
レス、ニッケルチタン等の金属あるいは合金類、および
これらの複合材料等が用いられる。
【0030】搬送ローラ対24の上側ローラの上部に接
してローラ構造のスキージ部材27が設けられている。
スキージ部材27は搬送ローラ対24,25と同様に図
示していない側板によって支持され、搬送ローラ対24
の回転に従動して回転するように構成されている。スキ
ージ部材27によって搬送ローラ対24についた余分な
前処理液を絞り取ることができ、装置の外に前処理液が
流出するのを防ぐことができる。ここで、搬送ローラ対
25の上部にスキージ部材27と同様のスキージ部材を
設けることは任意である。スキージ部材27の形状とし
ては、ローラ構造に限定されず、例えば非回転式の板状
のスキージ部材であってもよい。スキージ部材27の材
質としては、前処理液8に侵されず、搬送ローラ対を傷
付けないようなものであれば何でもよいが、シリコーン
ゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ブチル
ゴム、フッ化炭化水素ゴム等のゴム類、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニル等の樹脂、鉄、アルミニウム、銅、ステ
ンレス、ニッケルチタン等の金属あるいは合金類、およ
びこれらの複合材料等が用いられる。
【0031】搬送ローラ対24の上方にはシャワーパイ
プ28が配置されている。このシャワーパイプ28に
は、搬送ローラ対24の上側のローラに対向して吐出口
28Aが、軸方向に沿って適当な間隔で設けられてい
る。このシャワーパイプ28は流量調節バルブ29を介
してシャワー配管30で後述する前処理液循環装置と連
通されている。これによって前処理液8がシャワーパイ
プ28へ送りこまれ、搬送ローラ対24の上側のローラ
へ吐出され、版7上へ塗布されるようになっている。搬
送性を向上させるため、搬送ローラ対24と25との間
に、さらに搬送ローラ対を設けた場合は、搬送ローラ対
24同様、その上方にシャワーパイプを配置する。
【0032】前処理液循環装置は、循環ポンプ31、圧
力計32、フィルタ交換用バルブ33と35、フィルタ
34、シャワー配管30、およびバイパス管36で構成
されている。
【0033】循環ポンプ31は市販の汎用ポンプが使用
でき、制御部37により、その動作が制御される。循環
ポンプ31の吸入口側は前処理タンク22の底部と連通
され、吐出口側はシャワー配管30に連通されている。
この循環ポンプ31の運転によって、前処理タンク22
の前処理液8がシャワー配管30を通ってシャワーパイ
プ28へ送られるようになっている。
【0034】シャワー配管30の途中にはフィルタ3
4、およびフィルタ交換用バルブ33、35が配置され
ている。このフィルタ34によって、シャワー配管30
内を通る前処理液中のゴミを濾過し、シャワーパイプの
吐出口28Aの目詰まりを防止している。フィルタ34
には、濾過精度が10〜1000μmのものが使用され
ている。また、フィルタ交換用バルブ33,35は、フ
ィルタ交換の際、これらのバルブを閉じることにより前
処理タンク22内の前処理液8が流れ出るのを防ぐため
に設けられている。
【0035】循環ポンプ31とフィルタ34との間には
圧力計32が設けられており、フィルタ34に入る前処
理液8の圧力が検出されるようになっている。圧力計3
2は制御部37と結線されており、圧力検出結果は制御
部37に伝達される。この圧力計32の代わりに流量計
を用いてもよい。フィルタ34に入る前処理液8の圧力
が所定値以上になった場合、制御部37に接続された表
示器38にフィルタ34の交換を促す表示がなされる。
【0036】バイパス管36を設けることにより、前処
理タンク内の前処理液8は循環攪拌され、前処理全体の
温度は均一になる。
【0037】また、前処理タンク22内には温度検出器
39、ヒータ40、およびフロートスイッチ41が配置
されている。温度検出器39は制御部37と結線されて
おり、温度検出結果が制御部37に伝達されるようにな
っている。ヒータ40は制御部37内の電源と接続され
ており、温度検出結果に基づいて電源が入切される。こ
れによって前処理液8の温度は10〜60℃、好ましく
は20〜50℃に制御される。また、フロートスイッチ
41は前処理液8の減少を検知するものであり、制御部
37と結線されている。前処理液8の減少を検知した場
合、ヒータ40の電源が切られ、循環ポンプ31が停止
するようになっている。これにより、ヒータ40の電熱
面が液面から露出した状態でヒータ40に電源が入るこ
と、および空気を噛み込んだ状態で循環ポンプ31が空
運転することを防いでいる。そして表示器38に前処理
液8の補充を促す表示がなされるようになっている。
【0038】次に現像部3について説明する。
【0039】本実施例における現像部3の現像槽51
は、逆山形状で、底部に、上面を開口させた現像タンク
52を有しているが、現像槽51は逆山形状に限らず、
箱形でも他の形状でもよく、また、現像槽51と独立さ
せて現像タンク52を設けることも可能である。現像タ
ンク52には現像水9が収容される。
【0040】現像槽51は保守・点検のため上部を開口
させているが、通常は上蓋53を載せて、現像水9への
塵埃の混入を防止し、かつ現像水9の放熱を抑えてい
る。
【0041】現像槽51の上部には、版7の入口側から
順に搬送ローラ対54,55が配置されている。搬送ロ
ーラ対54,55は図示していない側板に支持され、図
示していない駆動手段の駆動力が伝達されて回転し、版
7を矢印A方向へ所定速度で搬送するようになってい
る。搬送ローラ対54,55は、前記搬送ローラ対2
4,25と同様に表面にはゴムが巻かれ、搬送する版7
の表面を傷つけないように配慮されている。搬送ローラ
対54は、現像槽51内の版7の搬送経路の最前部に配
置されて、版7の上に塗布された現像水9をせき止める
役目を果たしている。本実施例ではブラシローラ57の
上流側に搬送ローラ対を一対配置しているが、二対以上
設けてもよい。搬送ローラ対55は、現像槽51内の版
7の搬送経路の最後部に配置されて、版7から現像水9
を絞り取る役目を果たしている。本実施例ではブラシロ
ーラ57の下流側に搬送ローラ対を一対配置している
が、版7の上に塗布された現像水9を絞り取るために、
二対以上設けてもよい。また、本実施例では、搬送ロー
ラとして上下一対のローラを用いたが、これに限らず版
面上のみローラとし、裏面側はローラ以外の板状、網状
ものなどであってもよい。さらに、上記した搬送ローラ
対54,55の版7の挾持圧力は、例えば0.01〜2
0kg/cm2 (好ましくは0.03〜2.0kg/c
2 )に設定することができる。
【0042】搬送ローラ対54の上側ローラの上部に接
してローラ構造のスキージ部材59が設けられている。
スキージ部材59は搬送ローラ対54,55と同様に図
示していない側板によって支持され、搬送ローラ対54
の回転に従動して回転するように構成されている。スキ
ージ部材59によって搬送ローラ対54についた余分な
現像水を絞り取ることができ、装置の外あるいは前処理
槽21側へ現像水9が流出するのを防ぐことができる。
ここで、搬送ローラ対55の上部にスキージ部材59を
設けることは任意である。
【0043】搬送ローラ対54と55との間にはブラシ
ローラ57が配置されている。このブラシローラ57
は、版7の表面を擦ることによって画線部に相当するシ
リコーンゴム層を掻き取るためのものである。ブラシロ
ーラ57は、後述のブラシローラ回転駆動手段によっ
て、搬送ローラ対54,55の回転方向と同じ方向の順
方向(B方向、以下「正回転」とする)に回転するよう
になっている。
【0044】ブラシローラ57としては、直径20〜5
00μmのブラシ素材を金属あるいはプラスチック等の
溝型材に列状に植え込んだものを芯に取り付けたものが
一般的だが、上記ブラシ素材を金属あるいはプラスチッ
ク等の芯に放射状に植え込んだものでもよく、上記ブラ
シ素材をプラスチックシートあるいは布等の基材に植え
込んだものを芯に巻いたものでもの等でもよい。
【0045】ブラシローラ57のブラシ材質をポリ塩化
ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、およびポリプロピレンの群
より選ばれる少なくとも1種とすることにより、ブラシ
により版面を傷付けることなく、またブラシの力不足に
より画線部のシリコーンゴムを除去できず、現像不良を
起こすのを防止できる。
【0046】ブラシローラ57は、図2に示すような、
ブラシローラ回転駆動手段によって駆動しており、ブラ
シローラ57には、回転軸160が挿通され、ブラシロ
ーラ57の軸方向両端部に設けられた締結金具161に
固定されており、回転軸160とブラシローラ57は一
体で回転する。回転軸160の一方の端部には、歯車1
62があり、無端の歯付ベルト163が巻掛けられてい
る。この歯付ベルト163は、モータ164の回転軸に
取付けられた歯車165にも巻掛けられており、モータ
164の回転駆動力をブラシローラ57に伝えることが
できる。
【0047】現像部3の入口には制御部37に接続され
た反射型光電センサー166が設けられており、版7の
有無を検出する。また、搬送ローラ対54にはローラ5
4の回転をエンコーダ167によって版7の搬送に応じ
た位置検出ができるようになっている。モータ164
は、回転数制御手段168に接続せれており、反射型光
電センサー166、エンコーダ167の信号に応じて制
御部37からの信号にて回転数制御手段168により低
速回転、高速回転、回転停止ができるようになってい
る。
【0048】ブラシローラ57の下部には、ブラシ受台
58が設けられている。版7が通過する際は、版7がた
わまないようにブラシ受台58によって版7を裏面から
支持し、ブラシローラ57によって表面を強く擦ること
により、画線部に相当するシリコーンゴム層を掻き取れ
るようになっている。
【0049】このブラシ受台58の材質は搬送をスムー
ズに行なえるものであればどのようなものでもよいが、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリアセタール等の樹脂類、
鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、チタン
等の金属あるいは合金類、およびこれらの複合材料等が
用いられる。このブラシ受台58に表面粗さ5〜200
0μm(好ましくは10〜200μm)の範囲の加工を
施すことにより、ブラシ受台58の表面に付着した現像
水の上を版7が搬送される際、現像水の粘性により版の
搬送と逆方向に力が働き、搬送不良を起こすのを防いで
いる。
【0050】搬送ローラ対54とブラシローラ57との
間には、シャワーパイプ60が配置されている。このシ
ャワーパイプ60には、ブラシローラ57に対向して吐
出口60Aが、軸方向に沿って適当な間隔で設けられて
いる。このシャワーパイプ60は流量調節バルブ61を
介してシャワー配管62で後述する現像水循環装置と連
通されている。これによって現像水9がシャワーパイプ
60へ送りこまれ、ブラシローラ57へ吐出され、版7
上へ塗布されるようになっている。
【0051】またシャワーパイプ63はブラシローラ5
7と搬送ローラ対55との間に配置されている。このシ
ャワーパイプ63には、搬送ローラ対55に対向して吐
出口63Aが、軸方向に沿って適当な間隔で設けられて
いる。このシャワーパイプ63は流量調節バルブ64を
介してシャワー配管62から分岐している管路で後述す
る現像水循環装置と連通されている。これによって現像
水9がシャワーパイプ63へ送りこまれ、搬送ローラ対
55へ吐出され、版7上へ塗布されるようになってい
る。
【0052】ブラシローラ57の上方には断面形状が略
コ字状のブラシカバー65が配置されている。このブラ
シカバー65はブラシローラ57による現像水9の他へ
の飛散を防止している。
【0053】現像水循環装置は、循環ポンプ66、圧力
計67、フィルタ交換用バルブ68と70、フィルタ6
9、シャワー配管62、およびバイパス管71で構成さ
れている。
【0054】循環ポンプ66は市販の汎用ポンプが使用
でき、制御部37により、その動作が制御される。循環
ポンプ66の吸入口側は現像タンク52の底部と連通さ
れ、吐出口側はシャワー配管62に連通されている。こ
の循環ポンプ66の運転によって、現像タンク52の現
像水9がシャワー配管62を通ってシャワーパイプ6
0,63へ送られるようになっている。
【0055】シャワー配管62の途中にはフィルタ6
9、およびフィルタ交換用バルブ68、70が配置され
ている。このフィルタ69によって、シャワー配管62
内を通る現像水中のかす(主に版7の表面から擦り取っ
た現像かす)を濾過し、シャワーパイプの吐出口60
A,63Aの目詰まりを防止している。フィルタ69に
は、濾過精度が10〜500μm、好ましくは10〜3
00μmのものが使用されている。また、フィルタ交換
用バルブ68,70は、フィルタ交換の際、これらのバ
ルブを閉じることにより現像タンク52内の現像水9が
流れ出るのを防ぐために設けられている。
【0056】バイパス管71を設けることにより、現像
タンク内の現像水9は循環攪拌され、現像水全体の温度
は均一になる。
【0057】循環ポンプ66とフィルタ69との間には
圧力計67が設けられており、フィルタ69に入る現像
水9の圧力が検出されるようになっている。圧力計67
は制御部37と結線されており、圧力検出結果は制御部
37に伝達される。また圧力計67の代わりに流量計を
用いてもよい。フィルタ69に入る現像水9の圧力が所
定値以上になった場合、制御部37に接続された表示器
38にフィルタ69の交換を促す表示がなされる。
【0058】現像タンク52内には、新現像水供給口7
2およびオーバーフロー口73が設けられている。新現
像水供給口72は電磁弁74、フィルタ75、バルブ7
6を介して新現像水供給管77で図示していない新現像
水供給装置と連通されている。これによって新しい現像
水が現像タンク52内へ供給される。電磁弁74は制御
部37内の電源と接続されており、処理枚数に応じて開
閉される。フィルタ75は新現像水供給管77内を通る
新しい現像水中の異物を濾過するために設けられてい
る。バルブ76は、新しい現像水の供給量の調節と、フ
ィルタ75の交換の際に新現像水が流れ出るのを防ぐた
めに設けられている。
【0059】オーバーフロー口73はオーバーフロー管
78で図示していない廃液処理装置に連通されている。
これによって、新しい現像水の供給による現像水9の余
剰分が廃液処理装置へ排出されるようになっている。
【0060】前処理部2において、前処理液8を搬送ロ
ーラ対25で絞り取っているが、完全には除去できない
ため現像部3に運ばれ、現像水9に混入する。現像水9
中の前処理液濃度が上昇すると、版7の非画線部のシリ
コーンゴム層に傷がつきやすい状態になり、ブラシロー
ラ57に擦られると傷がつくという問題が生じる。しか
し新現像水を供給しオーバーフローさせることにより、
現像水9中の前処理液濃度を一定値以下の抑えることが
できるため、非画線部のシリコーンゴム層に傷がつくこ
ともなく、また現像水交換作業も不必要となる。
【0061】現像タンク52内には温度検出器79、ヒ
ータ80、およびフロートスイッチ81が配置されてい
る。温度検出器79は制御部37と結線されており、温
度検出結果が制御部37に伝達されるようになってい
る。ヒータ80は制御部37内の電源と接続されてお
り、温度検出結果に基づいて電源が入切される。これに
よって現像水9の温度は10〜60℃、好ましくは20
〜50℃に制御される。また、フロートスイッチ81は
現像水9の減少を検知するものであり、制御部37と結
線されている。現像水9の減少を検知した場合、ヒータ
80の電源が切られ、循環ポンプ66が停止するように
なっている。これにより、ヒータ80の電熱面が液面か
ら露出した状態でヒータ80に電源が入ること、および
空気を噛み込んだ状態で循環ポンプ66が空運転するこ
とを防いでいる。そして表示器38に現像水9が異常に
減少しているという表示がなされるようになっている。
【0062】上記実施例においては、一つのブラシロー
ラ57の例を示したが、現像部3には複数本のブラシロ
ーラを配設することもできる。
【0063】次に、染色部4について説明する。
【0064】本実施例における染色部4の染色槽91
は、逆山形状で、底部に上面を開口させた染色タンク9
2を有しているが、染色槽91は逆山形状に限らず、箱
形でも他の形状でもよく、また、染色槽91と独立して
染色タンク92を設けることも可能である。染色タンク
92には染色液10が収容される。
【0065】染色槽91は保守・点検のため上部を開口
させているが、通常は上蓋93を載せて、染色液10へ
の塵埃の混入を防止し、かつ染色液10の放熱を抑えて
いる。
【0066】染色槽91の上部には版7の入口側から順
に搬送ローラ対94,95が配置されている。搬送ロー
ラ対94,95は、図示していない側板に支持され、図
示していない駆動手段の駆動力が伝達されて回転し、版
7を矢印A方向へ所定速度で搬送するようになってい
る。搬送ローラ対94,95は搬送ローラ24,25と
同様に表面にはゴムが巻かれ、搬送する版7の表面を傷
付けないように配慮されている。搬送ローラ対94は、
染色槽91内の版7の搬送経路の最前部に設置されて、
版7の上に塗布された染色液10をせき止める役目を果
たしている。本実施例ではブラシローラ96の上流側に
搬送ローラ対を一対配置しているが、二対以上設けても
よい。また、搬送ローラ対95は、染色槽91内の版7
の搬送経路の最後部に設置されて、版7から染色液10
を絞り取る役目を果たしている。本実施例ではブラシロ
ーラ96の下流側に搬送ローラ対を一対配置している
が、版7の上に塗布された染色液10を絞り取るため
に、二対以上設けてもよい。本実施例では搬送ローラと
して上下一対のローラを用いたが、これに限らず版面上
のみローラとし、裏面側はローラ以外の板状、網状のも
のなどであってもよい。
【0067】さらに、上記した搬送ローラ対94,95
の版7の挾持圧力は、例えば0.01〜20kg/cm
2 (好ましくは0.03〜2.0kg/cm2 )に設定
することができる。
【0068】搬送ローラ対94の上側ローラの上部に接
してローラ構造のスキージ部材97が設けられている。
また搬送ローラ対95の上部にスキージ部材を設けるこ
とは任意である。
【0069】搬送ローラ対94と95との間にはブラシ
ローラ96が配置されている。このブラシローラ96
は、版7の表面を擦ることによって、版7の表面に付着
した現像かすを除去し、染色液10による染色を均一に
行なうためのものである。ブラシローラ96も搬送ロー
ラ対94,95と同様に図示していない側板に支持さ
れ、図示していない駆動手段によって駆動力が伝達さ
れ、搬送ローラ対94,95の回転方向の逆方向、すな
わち版の搬送方向と反対方向(C方向、以下「逆回転」
とする)に回転するようになっている。
【0070】ブラシローラ96は、前述した現像部3の
ブラシローラ57と同一構成であるので同一符号を付し
て構成の説明を省略する。
【0071】ブラシローラ96の下部にはブラシ受台9
8が設けられている。版7が通過する際は、版7がたわ
まないようにブラシ受台98によって版7を裏面から支
持し、ブラシローラ96によって表面を強く擦ることに
より、均一に染色されるようになっている。
【0072】搬送ローラ対94とブラシローラ96との
間には、シャワーパイプ99が配置されている。このシ
ャワーパイプ99には、ブラシロール96に対向して吐
出口99Aが、軸方向に沿って適当な間隔で設けられて
いる。このシャワーパイプ99は流量調節バルブ100
を介してシャワー配管101で後述する染色液循環装置
と連通されている。これによって染色液10がシャワー
パイプ99に送りこまれ、ブラシローラ96へ吐出さ
れ、版7へ塗布されるようになっている。
【0073】またシャワーパイプ102はブラシローラ
96と搬送ローラ対95との間に配置されている。この
シャワーパイプ102には、搬送ローラ対95に対向し
て吐出口102Aが、軸方向に沿って適当な間隔で設け
られている。このシャワーパイプ102は流量調節バル
ブ103を介してシャワー配管101から分岐している
管路で後述する染色液循環装置と連通されている。これ
によって染色液10がシャワーパイプ102に送りこま
れ、搬送ローラ対95へ吐出され、版7へ塗布されるよ
うになっている。
【0074】ブラシローラ96の上方には断面形状が略
コ字状のブラシカバー104が配置されている。このブ
ラシカバー104はブラシローラ96による染色液10
の他への飛散を防止している。
【0075】染色液循環装置は循環ポンプ105と、圧
力計106、フィルタ交換用バルブ107および10
9、フィルタ108、シャワー配管101で構成されて
いる。循環ポンプ105は市販の汎用ポンプが使用で
き、制御部37により、その動作が制御される。循環ポ
ンプ105の吸入口側は、染色タンク92の底部と連通
され、吐出口側はシャワー配管101に連通されてい
る。この循環ポンプ105の運転によって、染色タンク
92内の染色液10がシャワー配管101を通ってシャ
ワーパイプ99,102へ送られるようになっている。
【0076】シャワー配管101の途中にはフィルタ1
08、およびフィルタ交換用バルブ107,109が配
置されている。このフィルタ108によって、シャワー
配管101内を通る染色液中のかす(主に版7の表面か
ら除去した現像かす)を濾過し、シャワーパイプの吐出
口99A,102Aの目詰まりを防止している。フィル
タ108には、濾過精度が10〜500μm、好ましく
は10〜300μmのものが使用されている。また、交
換バルブ107および109は、フィルタ交換の際、こ
れらのバルブを閉じることにより染色タンク92内の染
色液10が流れ出るのを防ぐために設けられている。
【0077】循環ポンプ105とフィルタ108の間に
は、圧力計106が設けられており、フィルタ108に
入る染色液10の圧力が検出されるようになっている。
圧力計106は制御部37と結線されており、圧力検出
結果は制御部37に伝達される。また圧力計106の代
わりに流量計を用いてもよい。フィルタ108に入る染
色液10の圧力が所定値以上になった場合、制御部37
に接続された表示器38にフィルタ108の交換を促す
表示がなされる。
【0078】フロートスイッチ110は染色液10の減
少を検知するものであり、制御部37と結線されてい
る。染色液10の減少を検知した場合、循環ポンプ10
5が停止するようになっている。これにより、空気を噛
み込んだ状態で循環ポンプ105が空運転することを防
いでいる。そして表示器38に染色液10の補充を促す
表示がなされるようになっている。
【0079】なお、本発明においては、ブラシローラ5
7、あるいはブラシローラ96および/または後述する
ブラシローラ126はその回転中にローラ軸方向に揺動
させることも可能であり、揺動手段はブラシローラ回転
駆動手段と独立して設けられる。このブラシローラを揺
動させることにより、現像処理むらをなくし、装置の耐
久性の低下を防ぐことができる。
【0080】次に、洗浄部5について説明する。
【0081】本実施例における洗浄部5の洗浄槽121
は、逆山形状で、底部に上面を開口させた洗浄タンク1
22を有しているが、洗浄槽121は逆山形状に限ら
ず、箱形でも他の形状でもよく、また、洗浄槽121と
独立して洗浄タンク122を設けることも可能である。
洗浄タンク122には洗浄液11が収容される。
【0082】洗浄槽121は保守・点検のため上部を開
口させているが、通常は上蓋123を載せて、洗浄液1
1への塵埃の混入を防止し、かつ洗浄液11の放熱を抑
えている。
【0083】洗浄槽121の上部には版7の入口側から
順に搬送ローラ対124,125が配置されている。搬
送ローラ対124,125は、図示していない側板に支
持され、図示していない駆動手段の駆動力が伝達されて
回転し、版7を矢印A方向へ所定速度で搬送するように
なっている。搬送ローラ対124,125は搬送ローラ
24,25と同様に表面にはゴムが巻かれ、搬送する版
7の表面を傷付けないように配慮されている。搬送ロー
ラ対124は、洗浄槽121内の版7の搬送経路の最前
部に配置されて、版7の上に塗布された洗浄液11をせ
き止める役目を果たしている。本実施例ではブラシロー
ラ126の上流側に搬送ローラ対を一対配置している
が、二対以上設けてもよい。また、搬送ローラ対125
は、洗浄槽121内の版7の搬送経路の最後部に設置さ
れて、版7から洗浄液を絞り取る役目を果たしている。
本実施例ではブラシローラ126の下流側に搬送ローラ
対を一対配置しているが、版7の上に塗布された洗浄液
11を絞り取るために、二対以上設けてもよいまた、本
実施例では搬送ローラとして上下一対のローラを用いた
が、これに限らず版面上のみローラとし、裏面側はロー
ラ以外のものであってもよい。
【0084】さらに、上記した搬送ローラ対124,1
25の版7の挾持圧力は、例えば0.01〜20kg/
cm2 (好ましくは0.03〜2.0kg/cm2 )に
設定することができる。
【0085】搬送ローラ対124の上側ローラの上部に
接してローラ構造のスキージ部材127が設けられてい
る。また、搬送ローラ対125の上部にスキージ部材を
設けることは任意である。搬送ローラ対124と125
との間で、版7の搬送経路の上方には、ブラシローラ1
26が配置されている。このブラシローラ126は搬送
ローラ対124,125と同様に図示していない側板に
支持され、図示していない駆動手段によって駆動力が伝
達され、搬送ローラ対124,125の回転方向の逆方
向(D方向、以下「逆回転」とする)に回転するように
なっている。
【0086】ブラシローラ126は、前述した現像部3
のブラシローラ57と同一構成であるので同一符号を付
して構成の説明を省略する。
【0087】ブラシローラ126の下部にはブラシ受台
155が設けられている。版7が通過する際は、版7が
たわまないようにブラシ受台155によって版7を裏面
から支持し、ブラシローラ126によって表面を強く擦
ることにより、均一に洗浄されるようになっている。
【0088】搬送ローラ124とブラシローラ126と
の間には、シャワーパイプ128が配置されている。こ
のシャワーパイプ128には、ブラシロール126に対
向して吐出口128Aが、軸方向に沿って適当な間隔で
設けられている。このシャワーパイプ128は流量調節
バルブ129を介してシャワー配管130で後述する洗
浄液循環装置と連通されている。これによって洗浄液1
1が、シャワーパイプ128に送りこまれ、ブラシロー
ラ126へ吐出され、さらに版7の表面に供給されるよ
うになっている。
【0089】またシャワーパイプ131はブラシローラ
126と搬送ローラ対125との間に配置されている。
このシャワーパイプ131には、搬送ローラ対125に
対向して吐出口131Aが、軸方向に沿って適当な間隔
で設けられている。このシャワーパイプ131は流量調
節バルブ132を介してシャワー配管130から分岐し
ている管路で後述する洗浄液循環装置と連通されてい
る。これによって洗浄液11が、シャワーパイプ131
に送りこまれ、搬送ローラ対125の上側のローラへ吐
出され、版7の表面に供給されるようになっている。
【0090】搬送ローラ対124とブラシ受け台155
との間で搬送経路よりも下側に、シャワーパイプ133
が配置されている。このシャワーパイプ133には吐出
口133Aが上向きに形成されている。このシャワーパ
イプ133は流量調節バルブ134を介してシャワー配
管130から分岐している管路で後述する洗浄液循環装
置と連通されている。これによって洗浄液11が、シャ
ワーパイプ133に送りこまれ、版7の裏面に供給され
るようになっている。
【0091】またシャワーパイプ135はブラシ受け台
155と搬送ローラ対125との間で搬送経路よりも下
側に配置されている。このシャワーパイプ135には吐
出口135Aが上向きに形成されている。このシャワー
パイプ135は流量調節バルブ136を介してシャワー
配管130から分岐している管路で後述する洗浄液循環
装置と連通されている。これによって洗浄液11が、シ
ャワーパイプ135に送りこまれ、版7の裏面に供給さ
れるようになっている。
【0092】ブラシローラ126の上方には断面形状が
略コ字状のブラシカバー137が配置されている。この
ブラシカバー137はブラシローラ126による洗浄液
11の他への飛散を防止している。
【0093】洗浄液循環装置は循環ポンプ138と、圧
力計139、フィルタ交換用バルブ140および14
2、フィルタ141、シャワー配管130で構成されて
いる。循環ポンプ138は市販の汎用ポンプが使用で
き、制御部37により、その動作が制御される。循環ポ
ンプ138の吸入口側は、洗浄タンク122の底部と連
通され、吐出口側はシャワー配管130に連通されてい
る。この循環ポンプ138の運転によって、洗浄タンク
122内の洗浄液11がシャワー配管130を通ってシ
ャワーパイプ128,131,133,135へ送られ
るようになっている。
【0094】シャワー配管130の途中にはフィルタ1
41、およびフィルタ交換用バルブ140,142が配
置されている。このフィルタ141によって、シャワー
配管130内を通る洗浄液中のかすを濾過し、シャワー
パイプの吐出口128A,131A,133A,135
Aの目詰まりを防止している。フィルタ141には、濾
過精度が10〜500μm、好ましくは10〜300μ
mのものが使用されている。また、交換バルブ140お
よび142は、フィルタ交換の際、これらのバルブを閉
じることにより洗浄タンク122内の洗浄液11が流れ
出るのを防ぐために設けられている。
【0095】循環ポンプ138とフィルタ141の間に
は、圧力計139が設けられており、フィルタ141に
入る洗浄液11の圧力が検出されるようになっている。
圧力計139は制御部37と結線されており、圧力検出
結果は制御部37に伝達される。また圧力計139の代
わりに流量計を用いてもよい。フィルタ141に入る洗
浄液11の圧力が所定値以上になった場合、制御部37
に接続された表示器38にフィルタ141の交換を促す
表示がなされる。
【0096】洗浄タンク122内には、新洗浄液供給口
143およびオーバーフロー口144が設けられてい
る。新洗浄液供給口143は電磁弁145、フィルタ1
46、バルブ147を介して新洗浄液供給管148で図
示していない新洗浄液供給装置と連通されている。これ
によって新しい洗浄液が洗浄タンク122内へ供給され
る。電磁弁145は制御部37内の電源と接続されてお
り、処理枚数に応じて開閉される。バルブ147は、新
しい洗浄液の供給量の調節と、フィルタ146の交換の
際に新洗浄液が流れ出るのを防ぐために設けられてい
る。
【0097】オーバーフロー口144はオーバーフロー
管149で図示していない廃液処理装置に連通されてい
る。これによって、新しい洗浄液の供給による洗浄液1
1の余剰分が廃液処理装置へ排出されるようになってい
る。
【0098】染色部4において、染色液10を搬送ロー
ラ対95で絞り取っているが、完全には除去できないた
め洗浄部5に運ばれ、洗浄液11に混入する。洗浄液1
1中の染色液濃度が上昇すると、版7を洗浄する洗浄力
が低下するという問題が生じる。しかし新洗浄液を供給
しオーバーフローさせることにより、洗浄液11中の染
色液濃度を一定値以下に抑えることができるため、洗浄
力が安定し、また洗浄液交換作業も不要となる。
【0099】洗浄タンク122内にはフロートスイッチ
150が配置されている。フロートスイッチ150は洗
浄液11の減少を検知するものであり、制御部37と結
線されている。洗浄液11の減少を検知した場合、循環
ポンプ138が停止するようになっている。これによ
り、空気を噛み込んだ状態で循環ポンプ138が空運転
することを防いでいる。そして表示器38に洗浄液11
が異常に減少しているという表示がなされるようになっ
ている。
【0100】現像部3、染色部4、洗浄部5において、
ブラシローラの下部にブラシ受台を設置した例を示した
が、ブラシ受台の代りに回転ローラ等を適用してもよ
い。
【0101】次に除液部6について説明する。
【0102】本実施例における除液部6の除液槽151
は、箱形で、底部を開口させてある。除液槽151の上
部には版7の入口側から順に搬送ローラ対152,15
3が配置されている。搬送ローラ対152,153は図
示していない側板に支持され、図示していない駆動手段
の駆動力が伝達されて回転し、版7を矢印A方向へ所定
速度で搬送するようになっている。搬送ローラ対15
2,153の表面には吸水性の高い布地152A,15
3Aが巻かれ、洗浄部5の搬送ローラ対125で絞り切
れずに残った版7上の洗浄液を吸い取るようになってい
る。布地152A,153Aとしては、吸水性の高いも
のであれば何でもよいが、例えば、印刷機の湿し水装置
に用いられる、綿のタオル状の材料(一般にモルトンと
呼ばれている)を使用することができる。本実施例では
布地を巻いた搬送ローラ対を二対配置しているが、一対
でもよく、洗浄液を確実に吸い取るために三対以上設け
てもよい。さらに、上記した搬送ローラ対152,15
3の版7の挾持圧力は、例えば0.01〜20kg/c
2 (好ましくは0.03〜2.0kg/cm2 )に設
定することができる。
【0103】除液槽151の上面にはファン154が設
けられている。ファン154によって除液槽151内に
外気が流入し、除液槽151底面の開口部から槽内の空
気が流出する。搬送ローラ対に巻かれた布地152A,
153Aは、洗浄部5で絞り切れなかった洗浄液を吸っ
て湿ってくるが、ファン154が作る空気の流れによっ
て乾燥が促進される。本実施例では除液槽151の上面
にファン154を取り付け、底面を開口させたが、除液
槽の前後左右上下いずれの面にファンを取り付けてもよ
く、また、いずれの面を開口させてもよい。開口面積が
大きければ、必ずしもファンを取り付けなくてもよい。
【0104】次に本実施例の作用について説明する。
【0105】前述の版7を、図示しない露光装置により
画像を露光し、露光後カバーフィルムを剥ぎとり、図1
に示された現像装置1の挿入台181の上にのせる。挿
入台181の上部に版7がのせられたことを入口センサ
182が感知すると現像装置1の搬送ロール24,2
5,54,55,94,95,124,125,15
2,153の搬送ロールが図示しない駆動モータで始
動、またポンプ31,66,105,138も始動開始
する、搬送ローラ対24によって版7は前処理部2内に
引き込まれる。ここで版7の露光部は硬化しており、未
露光部の感光層は前処理液8によって一部溶解あるいは
膨潤可能な状態となっている。
【0106】前処理部2に引き込まれた版7は、矢印A
方向へ所定速度で搬送されながら、所定温度にコントロ
ールされた前処理液8が塗布される。これによって版7
の未露光部(画線部)の感光層の一部が溶解または膨潤
してシリコーンゴム層が剥がれやすくなる。搬送ローラ
対25によって前処理液8が絞られた後、版7は現像部
3へ搬送される。
【0107】現像部3の入り口に取付けられた光電セン
サー166が版7の先端を検知すると、回転数制御手段
168によりブラシ駆動モータ164が高速で始動を開
始し、ブラシローラ57が高速回転する。
【0108】ここで、ブラシローラ57の高速時の回転
数は300から1000rpmに設定されている。搬送
ローラ対54によって現像部3に引き込まれた版7は、
ブラシローラ57とブラシ受台58との間に搬送され
る。このときブラシローラ57は正回転しているので、
高速回転であってもブラシローラ57とブラシ受け台5
8間に容易に挿入される。ブラシローラ57を介して、
所定温度にコントロールされた現像水9が塗布されなが
ら、正回転するブラシローラ57で擦られることによ
り、版7の未露光部(画線部)のシリコーンゴム層が除
去され、版7上にポジ画像が形成される。
【0109】版7の表面に塗布された現像水9は、擦り
取られた現像かすと共に、現像タンク52に回収され
る。
【0110】現像タンク52には、新現像水供給口72
から新現像水が供給され、余剰分はオーバーフロー口7
3から排出される。これによって、搬送ローラ対25で
絞り切れずに現像水に混入する前処理液の、現像水中に
おける濃度を一定値以下に抑え、非画線部のシリコーン
ゴム層が傷付きやすい状態になることを防止している。
【0111】さらに版7の搬送が進み、光電センサー1
66で版7の後端部を検出すると、搬送ローラ対54に
取付けて有るエンコーダ167が版7の搬送距離に応じ
てカウントを開始する。版7の後端部がブラシローラ5
7から離れる直前の位置の値を制御部37に予め設定し
ておき、エンコーダ167から信号と対比し一致したと
き、制御部37から回転数制御手段168に信号を送り
回転数制御手段168により、モータ164が高速回転
から低速回転に切り替わり、ブラシローラ57は低速で
回転する。
【0112】ここで、ブラシローラ57の低速回転時の
回転数は10から200rpmに設定されている。これ
により、版7の後端部がブラシローラ57から離れると
き、ブラシローラ57による版後端部の跳ね上げを防止
でき、また版後端部の損傷を受けることがなくなり、ま
たブラシローラ57が回転していることで版7の後端部
まで確実に擦ることができる。
【0113】搬送ローラ対55によって現像水9が絞ら
れた後、版7は染色部4へ搬送される。
【0114】ブラシローラ96は現像部3の入り口に取
付けられた光電センサー166が版7を検知した時点
で、回転数制御手段により低速で逆回転している。
【0115】これにより、搬送ローラ対94によって染
色部4に引き込まれた版7は、ブラシローラ96により
先端部を跳ね上げられることなく、容易にブラシローラ
96とブラシ受台98との間に搬送される。搬送ローラ
54のエンコーダ167の信号と版7の先端がブラシロ
ーラ96とブラシ受台98との間に搬送される位置の値
を予め、制御部37に入力しておきエンコーダ167の
信号と対比し一致したとき、ブラシローラ96の駆動モ
ータ164を回転数制御手段168により低速から高速
回転に切り替える。ここで、ブラシローラ96の低速お
よび高速の回転数は前記現像部3のブラシローラ57と
同様の回転数に設定されている。
【0116】ブラシローラ96を介して、染色液10が
塗布されながら、回転するブラシローラ96で擦られる
ことにより、版7の表面に付着した現像かすが除去さ
れ、さらに画線部の感光層が染色される。これによって
画線部と非画線部に明確な差がつき、検版を容易にする
ことができる。
【0117】ここで、版7の先端がブラシローラ96に
搬送される時点で、ブラシローラ96は回転しているの
で版7の先端部より確実に処理がおこなえる。
【0118】版7の表面に塗布された染色液10は、擦
り取られた現像かすと共に、染色タンク92に回収され
る。
【0119】搬送ローラ対95によって染色液10が絞
られた後、版7は洗浄部5へ搬送される。
【0120】洗浄部5の入り口部に取付けられた光電セ
ンサー166′で版7の後端部が検出されるとブラシロ
ーラ57,96は制御部37の信号から回転数制御手段
168に信号が出力されモータ164の回転を停止す
る。
【0121】また、洗浄部5入り口部に取付けられた光
電センサー166′が版7の先端部を検知すると、回転
数制御手段168によりブラシ駆動モータ164が低速
で始動を開始し、ブラシローラ126が低速で逆回転す
る。これにより搬送ローラ対124によって洗浄部5に
引き込まれた版7は、ブラシローラ126により版7の
先端部を跳ね上げることなく、ブラシローラ126とブ
ラシ受台155との間に容易に搬送される。搬送ローラ
124のエンコーダ167の信号と版7の先端がブラシ
ローラ126とブラシ受台155との間に搬送される位
置の値を予め、制御部37に入力しておきエンコーダ1
67の信号と対比し一致したとき、ブラシローラ126
の駆動モータ164を回転数制御手段168により低速
から高速回転に切り替える。ここで、ブラシローラ12
6の低速および高速の回転数は前記現像部3のブラシロ
ーラ57と同様の回転数に設定されている。
【0122】ブラシローラ126を介して、洗浄液11
が塗布されながら、回転するブラシローラ126で擦ら
れることにより、版7の表面が洗浄される。また、搬送
経路の下側に設けた、上向きのシャワーパイプ133,
135から洗浄液11が塗布され版7の裏面が洗浄され
る。
【0123】版7の表面に塗布された洗浄液11は、洗
い流された染色液と共に、洗浄タンク122に回収され
る。
【0124】洗浄タンク122には、新洗浄液供給口1
43から新洗浄液が供給され、余剰分はオーバーフロー
口144から排出される。これによって、洗浄液11に
混入する染色液の、洗浄液中における濃度を一定値以下
に抑え、洗浄効果を安定させている。
【0125】搬送ローラ対125によって洗浄液11が
絞られた後、版7は除液部6へ搬送される。搬送ローラ
対152によって版7は除液部6に引き込まれる。搬送
ローラ対125で絞り切れずに版7に残った洗浄液は、
搬送ローラ対152,153に巻かれた吸水性の高い布
地152A,153Aに吸い取られる。これによって版
7の表面と裏面に残った処理液はすべて除去される。
【0126】版7が完全に搬出されたことを出口センサ
183が検知すると、モータ164が停止しブラシロー
ラ126の回転が停止する、また現像装置1も同時に停
止する。
【0127】本発明においては、版の搬送方向先端部
が、版の搬送方向と反対方向に回転するブラシローラ9
6,126に到達する時点において、ブラシローラの回
転を低速回転から高速回転に増速させるものであるが、
版の搬送方向先端部がブラシローラに到達する時点と
は、版の搬送方向先端部がブラシローラに接触した時点
をいうが、本発明の目的を達成できる範囲において、版
の搬送方向先端部がブラシローラに接触する直前、また
は直後における場合であってもよい。
【0128】また、版の搬送方向と反対方向に回転する
ブラシローラ96,126の低速逆回転への切替えのた
めの版の搬送位置を検知する搬送位置検知手段の検知位
置はブラシローラに版の先端部が到達する前の段階であ
ればよい。
【0129】
【発明の効果】以上に説明したとうり、本発明による湿
し水不要平版印刷用原版の現像装置によると次の効果が
えられる。
【0130】イ)本発明の版の現像装置では、版の搬送
方向と反対方向に回転駆動しているブラシローラを、版
の搬送方向先端部がブラシローラに到達する時点におい
て、ブラシローラの回転を低速回転から高速回転に増速
し得る回転数制御手段を設けたため、版の先端が、逆回
転しているブラシローラと受け台との間に挿入されると
きには低速回転となっているため、版先端の跳ね上げを
防止し、版が曲ったり、本来の搬送経路から外れたりす
ることを防止し、確実にブラシローラと受け台間に搬送
できるとともに、その後は高速回転に切替えられるた
め、高速処理が可能である。
【0131】ロ)また、版の搬送方向と順方向に回転駆
動しているブラシローラを、版の搬送方向後端部がブラ
シローラから離れるときにブラシローラの回転数を低速
に制御したため、版後端部の跳ね上げを防止し、版後端
部の損傷を防止することができる。
【0132】ハ)さらに、版の先端部から後端部までブ
ラシローラが回転しているので、版の先端から後端まで
確実に現像処理ができる。
【0133】ニ)現像部のブラシローラが版の搬送方向
と順方向に回転駆動され、染色部のブラシローラが版の
搬送方向と反対方向に回転駆動されているため、すなわ
ち、ブラシローラが順方向に回転するだけでは未露光部
(画線部)の上流側縁部にシリコーンゴム層が残存する
が、本発明においては版の搬送方向と反対方向にもブラ
シローラを回転駆動させているため、上記残存するシリ
コーンゴム層をきれいに除去することができる。
【0134】ホ)ブラシローラの回転を停止する回転数
制御手段を設けたため、不必要な回転駆動に伴なう振動
や騒音を低減でき、装置の自動停止が可能となる。
【0135】ヘ)一つのブラシローラの回転方向は常に
一方向であるため、ブラシローラ回転駆動手段の耐久性
が向上し、しかも振動や騒音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる湿し水不要平版印刷用原版の現
像装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明にかかる湿し水不要平版印刷用原版の現
像装置のブラシローラ駆動手段の一例を示す要部概略図
である。
【符号の説明】
1 :現像装置 2 :前処理部 3 :現像部 4 :染色部 5 :洗浄部 6 :除液部 7 :湿し水不要平版印刷板 57 :ブラシローラ 96 :ブラシローラ 126 :ブラシローラ 164 :モータ 166 :光電センサー 166′:光電センサー 167 :エンコーダ 168 :回転数制御手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿し水不要平版印刷版用原版を搬送しなが
    ら画線部のシリコーンゴム層をブラシローラにてブラッ
    シング除去する現像部、および染色部を少なくとも備え
    た湿し水不要平版印刷版用原版の現像装置において、前
    記ブラシローラを複数本配置せしめ、このうち、少なく
    とも1本のブラシローラを湿し水不要平版印刷用原版の
    搬送方向と反対方向に回転駆動させるブラシローラ回転
    駆動手段と、前記湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向
    と反対方向に回転しているブラシローラに搬送される湿
    し水不要平版印刷用原版の搬送位置を検知する搬送位置
    検知手段と、該搬送位置検知手段からの信号により、湿
    し水不要平版印刷用原版の搬送方向先端部がブラシロー
    ラに到達する時点において、ブラシローラの回転を低速
    回転から高速回転に増速し得る回転数制御手段とを備え
    たことを特徴とする湿し水不要平版印刷用原版の現像装
    置。
  2. 【請求項2】湿し水不要平版印刷版用原版を搬送しなが
    ら画線部のシリコーンゴム層をブラシローラにてブラッ
    シング除去する現像部、および染色部を少なくとも備え
    た湿し水不要平版印刷版用原版の現像装置において、前
    記ブラシローラを複数本配置せしめ、このうち、少なく
    とも1本のブラシローラを湿し水不要平版印刷用原版の
    搬送方向と順方向に回転駆動させるブラシローラ駆動手
    段と、前記湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向と順方
    向に回転しているブラシローラに搬送される湿し水不要
    平版印刷用原版の搬送位置を検知する搬送位置検知手段
    と、該搬送位置検知手段からの信号により、湿し水不要
    平版印刷用原版の搬送方向後端部がブラシローラから離
    れる時点において、ブラシローラの回転を高速回転から
    低速回転に減速し得る回転数制御手段とを備えたことを
    特徴とする湿し水不要平版印刷用原版の現像装置。
  3. 【請求項3】現像部のブラシローラが湿し水不要平版印
    刷用原版の搬送方向と順方向に回転駆動され、染色部の
    ブラシローラが湿し水不要平版印刷用原版の搬送方向と
    反対方向に回転駆動されてなることを特徴とする請求項
    1または2に記載の湿し水不要平版印刷用原版の現像装
    置。
  4. 【請求項4】ブラシローラにてブラッシング除去された
    湿し水不要平版印刷用原版の搬送位置を検知する手段、
    および該位置検知手段からの信号により、前記ブラシロ
    ーラの回転を停止する回転数制御手段を備えたことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の湿し水不要平
    版印刷用原版の現像装置。
  5. 【請求項5】現像部の前に、湿し水不要平版印刷用原版
    の画線部の感光層の一部を溶解または膨潤させる前処理
    部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の湿し水不要平版印刷用原版の現像装置。
  6. 【請求項6】染色部の後ろに、湿し水不要平版印刷用原
    版の少なくとも表面を洗浄する洗浄部を設けたことを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の湿し水不要平
    版印刷用原版の現像装置。
  7. 【請求項7】前処理部、現像部、染色部、洗浄部の少な
    くとも一つの部分に、処理液タンクと、該処理液タンク
    より処理液をオーバーフロー排出するオーバーフロー配
    管と、該オーバーフロー配管の途中に濾過手段とを設け
    たことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の湿
    し水不要平版印刷用原版の現像装置。
JP9717995A 1995-04-21 1995-04-21 湿し水不要平版印刷用原版の現像装置 Pending JPH08292578A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009098685A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Toray Ind Inc シリコーンゴム層を有する平版の現像方法
JP2020046544A (ja) * 2018-09-19 2020-03-26 旭化成株式会社 現像装置及びその制御方法並びにプログラム
CN111897192A (zh) * 2020-08-25 2020-11-06 武汉市天胤机电设备有限公司 一种新型冲版机传动系统

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JP2020046544A (ja) * 2018-09-19 2020-03-26 旭化成株式会社 現像装置及びその制御方法並びにプログラム
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