JP2864907B2 - 湿し水不要平版印刷用原版の現像装置 - Google Patents

湿し水不要平版印刷用原版の現像装置

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JP2864907B2 JP31013192A JP31013192A JP2864907B2 JP 2864907 B2 JP2864907 B2 JP 2864907B2 JP 31013192 A JP31013192 A JP 31013192A JP 31013192 A JP31013192 A JP 31013192A JP 2864907 B2 JP2864907 B2 JP 2864907B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿し水不要平版印刷用原
版の現像装置に関するものであり、さらに詳しくは、基
板上に、インキを受容しうる感光層、インキを反発しう
るシリコーンゴム層とをこの順に設けてなる湿し水不要
平版印刷用原版を、版搬送ローラにより搬送し、表面側
をブラシで擦りながら現像する湿し水不要平版印刷用原
版の現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、シリコーンゴム層をインキ反
発層とする湿し水不要平版印刷用原版が知られている。
特公昭44−23042号、特公昭46−16044
号、特公昭54−26923号、特公昭55−2278
1号、特公昭61−54219号、特公昭61−542
22号公報などには、基板上に感光層、およびシリコー
ンゴム層をこの順に設けた湿し水不要平版印刷用原版が
開示されている。これらの湿し水不要平版印刷用原版は
特開昭60−59351号、特開昭63−163357
号公報などにおいて開示された現像方法により現像され
る。
【0003】しかしながら、これらの現像方法を用いた
現像装置を使用した場合、現像後の検版を容易にするた
め染料等により画線部の後染め作業を行わなければなら
なかった。これを解決するため、特開平2−22005
5号、特開平3−154063号公報のように、単純に
現像部の後方に染色部を設けたものでは、版搬送の際、
現像液が現像部の外に流出したり、染色液が染色部の外
に流出したり、時として現像液と染色液が混ざり合った
り、現像装置の周辺を汚したりする等の問題点があっ
た。
【0004】また、ブラシの回転により版が撥ね上げら
れ、版が曲がったり、版が本来の搬送経路から外れると
いう問題点もあり、特開平3−154063号公報に
は、これを解決するために、ブラシローラの下方に回転
ローラを設ける技術が開示されているが、十分なもので
はなく、また別の駆動手段を必要とするため、装置が大
がかりなものとなるなどの欠点があった。
【0005】さらに、ブラシと版の接触部において、版
の裏面側に空間が存在すると、版がたわんでブラシと版
の接触圧力が弱くなり、現像ができないという問題点が
あった。これを解決するため、特開平2−220055
号公報のように、単純に版の裏面側に版支持台を設けた
だけでは、版支持台の表面に付着した処理液の上を版が
搬送される際、処理液の粘性により版の搬送と逆方向に
力が働き、搬送不良を起こすという問題点があった。ま
た、ブラシの材質が硬すぎると版に傷がつき、軟らかす
ぎると画線部のシリコーンゴムが除去されず、現像不良
になるという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点の解決を図るもので、すなわち、現像装置の外
に、現像液および染色液が流出するのを確実に防ぎ、か
つ版の搬送をよりスムーズに行うことができ、確実に現
像を行うことが可能な湿し水不要平版印刷用原版の現像
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成を採ることにより達成される。
【0008】(1)湿し水不要平版印刷版を現像部で現
像処理した後に染色部で染色処理する湿し水不要平版印
刷版の現像装置であって、前記現像部および染色部はそ
れぞれ、少なくとも2対以上の版搬送ローラと、該版搬
送ローラ間の所定位置に設けられた版支持台と、該版支
持台に対応して設けられたブラシローラと、該ブラシロ
ーラの上流側及び下流側であって、印刷用原版の搬送経
路の上方に設けられた跳ね上げ防止板と、入り口側の各
搬送ローラに接して設けられたスキージ部材とを含むこ
とを特徴とする湿し水不要平版印刷版原版の現像装置。 (2)跳ね上げ防止板の断面形状がL字状であることを
特徴とする前記(1)記載の湿し水不要平版印刷版原版
の現像装置。
【0009】(3)湿し水不要平版印刷版を現像部で現
像処理した後に染色部で染色処理する湿し水不要平版印
刷版の現像装置であって、前記現像部および染色部はそ
れぞれ、少なくとも2対以上の版搬送ローラと、該版搬
送ローラ間の所定位置に設けられた版支持台と、該版支
持台に対応して設けられたブラシローラと、該ブラシロ
ーラの上流側及び/または下流側であって、印刷用原版
の搬送経路の上方に設けられた跳ね上げ防止板と、入り
口側の各搬送ローラに接して設けられたスキージ部材と
を含み、該跳ね上げ防止板の断面形状がL字状であるこ
とを特徴とする湿し水不要平版印刷版原版の現像装置。 (4)版支持台の表面が表面粗さ5〜2000μmの表
面粗さを有することを特徴とする請求項1〜3いずれか
に記載の湿し水不要平版印刷版原版の現像装置 。(5)湿し水不要平版印刷版を現像部で現像処理した
後に染色部で染色処理する湿し水不要平版印刷版の現像
装置であって、前記現像部および染色部はそれぞれ、少
なくとも2対以上の版搬送ローラと、該版搬送ローラ間
の所定位置に設けられた版支持台と、該版支持台に対応
して設けられたブラシローラと、該ブラシローラの上流
側及び/または下流側であって、印刷用原版の搬送経路
の上方に設けられた跳ね上げ防止板と、入り口側の各搬
送ローラに接して設けられたスキージ部材とを含み、該
版支持台の表面が表面粗さ5〜2000μmの表面粗さ
を有することを特徴とする湿し水不要平版印刷版原版の
現像装置。
【0010】本発明にかかる現像装置が適用できる湿し
水不要平版印刷用原版は、基板上に感光層、およびシリ
コーンゴム層をこの順に設けた湿し水不要平版印刷用原
版であり、公知のものを使用することができる。
【0011】本発明の現像装置の現像部に用いられる現
像液としては、上記に示した公知の湿し水不要平版印刷
用原版を現像できるものであればどのようなものでもよ
く、公知のものが適宜使用できる。
【0012】また本発明の現像装置の染色部に用いられ
る染色液としては、現像後の版の画線部を染色するもの
であればどのようなものでもよく、公知のものが適宜使
用できる。
【0013】
【実施例】次に、本発明の詳細を添付図面を参照して説
明する。
【0014】図1は、本発明にかかる現像装置の一例を
示すもので、この現像装置1は現像部2と染色部3とか
らなり、湿し水不要平版印刷用原版7を現像処理した後
に、検版を容易にするための染色を行うことができる。
湿し水不要平版印刷用原版7としては、以下の方法によ
り作製されたものを用いた。
【0015】厚さ0.3mmのアルミ板上に下記の感光
液を塗布し、110℃、2分で加熱乾燥し、厚さ6μm
の塗膜を形成した。
【0016】 (a)N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−メタクロイルオ キシプロピル)−m−キシリレンジアミン(グリシジルメタクリレートとm−キ シリレンジアミンの4:1モル比反応物) 100重量部 (b)“パンテックス”T−5201(大日本インキ化学工業(株)製ポリウレ タン樹脂) 150重量部 (c)N−メチルアクリドン 5重量部 (d)4,4´−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 5重量部 (e)クリスタルバイオレットと4−トルエンスルホン酸ナトリウム塩との反応 生成物 0.5重量部 (f)ジメチルホルムアミド 800重量部 この感光層の上に、次の組成を有するシリコーン溶液を
塗布、90℃、2分で加熱乾燥し、厚さ3μmのシリコ
ーンゴム層を設けた。
【0017】 (a)両末端シラノール基のポリジメチルシロキサン(平均分子量35000) 100重量部 (b)エチルトリアセトキシシラン 12重量部 (c)ジブチルスズジアセテート 0.2重量部 (d)n−ヘプタン 120重量部 このようにして設けたシリコーンゴム層の表面に厚さ1
2μmのポリエチレンテレフタレートフィルム“ルミラ
ー”(東レ(株)製)をカレンダーローラでラミネート
し、湿し水不要平版印刷用原版7とした。この印刷用原
版にポジフィルムを真空密着させて、3kWの高圧水銀
灯を用いて1mの距離から90秒露光した。露光後、カ
バーフィルムを剥離した後、本発明の現像装置にて現像
を行なった。
【0018】現像部2で使用される現像液5は、以下の
組成を有する液を用いた。
【0019】 (a)ポリプロピレングリコール(平均分子量400) 7重量部 (b)“アイソパー”H(エッソ(株)製) 93重量部 また、染色部3で使用される染色液6は、以下の組成を
有する液を用いた。
【0020】 (a)Brilliant Basic Cyanine 6GH(保土谷化学 工業(株)製の塩基性染料) 0.2重量部 (b)“ハイテノール”12(第一工業製薬(株)乳化剤) 0.2重量部 (c)ブチルカルビトール 5重量部 (d)水 84.6重量部 本実施例における現像部2の現像槽30は、逆山形状
で、底部に、上面を開口させた現像タンク34を有して
いるが、現像槽30は逆山形状に限らず、箱形など他の
形状でもよく、また、現像槽30と独立させて現像タン
ク34を設けることも可能である。現像槽30内の現像
タンク34には現像液5が収容される。
【0021】現像槽30の上部には、湿し水不要平版印
刷用原版7の入口側から順に版搬送ローラ対10、1
1、12が配置されている。版搬送ローラ対10、1
1、12は図示していない側板に支持され、図示してい
ない駆動手段の駆動力が伝達されて回転し、版7を図1
の矢印A方向へ所定速度で搬送するようになっている。
版搬送ローラ対10、11、12の表面にはゴムが巻か
れ、矢印A方向へ搬送される版7の表面を傷つけないよ
うに配慮されている。ゴムの材質としては、シリコーン
ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、
ポリクロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジ
エンゴム、ブチルゴム、フッ化炭化水素ゴム等が挙げら
れるが、これらに限定されない。ゴムの硬度は10〜1
00度が良く、好ましくは20〜40度がよい。版搬送
ローラ対10は、現像槽30内の版7の搬送経路の最前
部に配置されて、版7の上に塗布された現像液5が現像
槽30から流出するのを防ぐ役目を果たしている。本実
施例ではブラシローラ13の上流側に版搬送ローラ対を
二対配置しているが、一対でも二対以上設けてもよい。
また、版搬送ローラ対12は、現像槽30内の版7の搬
送経路の最後部に配置されて版7から現像液を絞り取る
役目を果たしている。本実施例ではブラシローラ13の
下流側に版搬送ローラ対を一対配置しているが、版7の
表面上の現像液を確実に絞り取るために、二対以上設け
てもよい。また、本実施例では、版搬送ローラとして上
下一対のローラを用いたが、これに限らず版面上のみロ
ーラとし、裏面側は板状のもの、網状のものなどローラ
以外のものでもよく、版の全幅を支持するものであって
もよいし、一部を支持するものであってもよい。
【0022】さらに、上記した版搬送ローラ対10、1
1、12の版7の挾持圧力は、例えば、0.01〜20
kg/cm2 (好ましくは0.03〜2.0kg/cm
2 )に設定することができる。
【0023】入口側の版搬送ローラ対10の上方側のロ
ーラの上部に接してローラ構造のスキージ部材26が設
けられている。スキージ部材26は、版搬送ローラ対1
0、11、12と同様に図示していない側板によって支
持され、版搬送ローラ対10の回転に従動して回転する
ように構成されている。スキージ部材26は、版搬送ロ
ーラ対10の全長にわたって現像液を絞り取ることが好
ましいので、スキージ部材26の長さとしては、版搬送
ローラ対10の全長と等しいか、あるいはそれよりも長
いほうが好ましい。ここで、版搬送ローラ対11および
12の上方側のローラの上部に接して、同様のスキージ
部材を設けることは任意である。
【0024】図2は、スキージ部材の他の例を示すもの
で、非回転式の板状のスキージ部材28で構成したもの
であり、ローラ構造のスキージ部材の場合と同様の作用
効果を有する。すなわち、スキージ部材が版搬送ローラ
対10の上方側ローラの上部に接しているので、版搬送
ローラ対10に付着して矢印E方向に上昇してくる余分
な現像液を確実に絞り取ることができ、矢印D方向に現
像液が流出して、装置の外に流出するのをより確実に防
ぐことができる。
【0025】スキージ部材26の材質としては、現像液
に侵されず、版搬送ローラを傷付けないようなものであ
れば何でもよく、シリコーンゴム、ポリブタジエンゴ
ム、エチレンプロピレンゴム、ポリクロロプレンゴム、
ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、
フッ化炭化水素ゴム等のゴム類、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリプロピレ
ン、ポリアセタール等の樹脂、鉄、アルミニウム、銅、
ステンレス、ニッケル、チタン等の金属あるいは合金
類、およびこれらの複合材料等が用いられる。
【0026】スキージ部材として、回転しないスキージ
部材28を用いる場合、図2に示すように版搬送ローラ
対10に直接接する板状部分28Bと、該板状部分28
Bを固定状に支持し、かつ両端部を図示していない側板
に支持された支持部材28Aとで構成することが可能で
ある。この場合、28Aと28Bとで異なった材質のも
のを使用することも好ましく、28Aに用いられる材質
としては、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケ
ル、チタン等の金属あるいは合金類、およびこれらの複
合材料が、28Bに用いられる材質としては、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピ
レン等の樹脂またはフィルム類が好ましい。
【0027】版搬送ローラ対11と版搬送ローラ対12
との間にはブラシローラ13が配置されている。このブ
ラシローラ13は、搬送される版7の版面上を擦ること
によって版面上の画線部に相当するシリコーンゴム層を
掻き取るためのものである。ブラシローラ13も版搬送
ローラ対10、11、12と同様に図示していない側板
によって支持され、図示していない駆動手段の駆動力が
伝達されて、版搬送ローラ対10、11、12の回転方
向と同じ方向(反時計方向(B方向))に回転するよう
になっている。また、場合によっては、版搬送ローラ対
10、11、12の回転方向の逆方向へ回転してもよ
い。
【0028】ブラシローラ13としては、直径20〜5
00μmのブラシ素材を金属あるいはプラスチック等の
芯に放射状に植え込んだものが一般的だが、上記ブラシ
素材をプラスチックシートあるいは布等の基材に植え込
んだものを芯に巻いたものでもよく、更には上記ブラシ
素材を金属あるいはプラスチックの溝型材に列状に植え
込んだものを芯に取り付けたもの等でもよい。
【0029】ブラシローラ13のブラシ材質をポリ塩化
ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、およびポリプロピレンの群
より選ばれる少なくとも1種とすることにより、ブラシ
により版面を傷付けることなく、またブラシの力不足に
より画線部のシリコーンゴムを除去できず、現像不良を
起こすのを防止できる。このブラシローラ13の回転数
は10〜1000rpm(好ましくは200〜600r
pm)に設定されている。
【0030】またブラシローラ13を、回転すると共に
軸方向へ往復移動させる構造とすることができ、この場
合、版7の版面上のシリコーンゴム層を掻き取る効果が
向上する。
【0031】ブラシローラ13の下流側であって、印刷
用原版の搬送経路の上方には、撥ね上げ防止板15が設
けられている。撥ね上げ防止板15を取り付ける位置と
しては、版の搬送を妨げず、版の撥ね上がりを効果的に
防止可能な位置であれば良いが、版の正常な搬送経路の
上方1〜100mmにあることが好ましく、より好まし
くは3〜50mmである。ブラシの外周面からの距離と
しては、0〜50mmの範囲にあることが好ましい。近
すぎるとブラシローラ13の作用を妨げることとなり、
遠すぎると版の撥ね上がりを防止できにくくなる。撥ね
上げ防止板15は、図示していない側板に取り付けるた
めの取り付け部を両端にそなえ、これに続く中央部は断
面がL字状となっている。形状はL字状に限定されない
が、剛性を上げ、撓まないようにするには板状でないほ
うが好ましい。また、ローラ状にした場合、撓まないよ
うにするためにはある程度の太さが必要となり、ブラシ
に近付きにくくなるので好ましくない。撥ね上げ防止板
のL字状部分の長さとしては、搬送される印刷用原版の
幅よりも長いことが好ましい。
【0032】図3は、ブラシローラ13の下流側に撥ね
上げ防止板15A、上流側に撥ね上げ防止板15Bを設
けた例を示すもので、ブラシローラ13が反時計方向
(B方向)に回転する場合、版の末端がブラシローラ1
3の下流側で撥ね上げられ版が曲がるのを撥ね上げ防止
板15Aによって防止することができる。一方、ブラシ
ローラ13が時計方向(C方向)に回転する場合、版の
先端がブラシローラ13の上流側で撥ね上げられ、版が
本来の搬送経路から外れるのを撥ね上げ防止板15Bに
よって防止することができる。
【0033】撥ね上げ防止板15の材質としては、版を
傷付けず、搬送をスムーズに行えるものであればどのよ
うなものでもよく、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロ
ン、ポリアミド、ポリブチエンテレフタレート、ポリア
セタール等のポリマ類、鉄、アルミニウム、銅、ステン
レス、ニッケル、チタン等の金属あるいは合金類、およ
びこれらの複合材料等が用いられる。
【0034】ブラシローラ13の下部には版支持台14
が設けられている。版7が通過する際は、版7がたわま
ないように版支持台14によって版7を裏面から支持
し、ブラシローラ13によって表面を強く擦ることによ
り、画線部に相当するシリコーンゴム層を確実に掻き取
るようになっている。
【0035】この版支持台14の材質は搬送をスムーズ
に行なえるものであればどのようなものでもよく、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリアセタール等のポリマ類、
鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、チタン
等の金属あるいは合金類、およびこれらの複合材料等が
用いられる。この版支持台14の表面は表面粗さ5〜2
000μm(好ましくは10〜200μm)の範囲の粗
面加工が施されたものであることが好ましく、これによ
り版支持台14の表面に付着した処理液の上を版7が搬
送される際、処理液の粘性により版の搬送と逆方向に力
が働き、搬送不良を起こすのを防止することができる。
【0036】版搬送ローラ対10の上方にはシャワーパ
イプ20が設置されている。このシャワーパイプ20に
は、版搬送ローラ対10の上側のローラに対向して吐出
口20Aが軸方向に沿って適当な間隔で設けられてい
る。このシャワーパイプ20はバルブ23を介してシャ
ワー配管45で後述する現像液供給装置と連通されてい
る。これによってシャワーパイプ20へは現像液5が送
りこまれ、版搬送ローラ対10の上側のローラへ現像液
5を吐出して、版7上へ現像液5が塗布されるようにな
っている。
【0037】また、版搬送ローラ対11と版搬送ローラ
対12との間にもシャワーパイプ21、22が配置され
ている。シャワーパイプ21はブラシローラ13と版搬
送ローラ対11との間に配置されており、前記シャワー
パイプ20と同様に吐出口21Aが形成されている。こ
の吐出口21Aはブラシローラ13に対向して設けられ
ている。このシャワーパイプ21もシャワーパイプ20
と同様にバルブ24を介してシャワー配管45から分岐
している管路で後述する現像液供給装置と連通されてい
る。これによってシャワーパイプ21に現像液5が送り
こまれ、ブラシローラ13へ現像液5を吐出し、供給す
るようになっている。
【0038】またシャワーパイプ22はブラシローラ1
3と版搬送ローラ対12との間に配置されており、前記
シャワーパイプ20と同様に吐出口22Aが形成されて
いる。この吐出口22Aは版搬送ローラ対12の上側の
ローラに対向して設けられている。このシャワーパイプ
22もシャワーパイプ20と同様にバルブ25を介して
シャワー配管45から分岐している管路で後述する現像
液供給装置と連通されている。これによってシャワーパ
イプ22に現像液5が送りこまれ、版搬送ローラ対10
の上側のローラへ現像液5を吐出するようになってい
る。
【0039】版搬送ローラ対11からブラシローラ13
の上部にかけて、断面形状が略コ字状のカバー27が配
置されている。このカバー27はブラシローラ13によ
る現像液5の他への飛散を防止している。
【0040】現像液供給装置は循環ポンプ40と、圧力
計41、フィルタ交換用バルブ42および44、フィル
タ43、シャワー配管45、そしてバイパス管46で構
成されている。
【0041】循環ポンプ40は流量可変型のポンプでも
流量一定型のポンプでもよく、制御部32と接続され
て、その吐出量が制御される。循環ポンプ40の吸入口
側は、現像タンク34の底部と連通されている。また、
循環ポンプ40の吐出口側へ配管45が連通されてい
る。この循環ポンプ40の作動によって、現像タンク3
4内の現像液5がシャワー配管45を通ってシャワーパ
イプ20、21、22へ送られるようになっている。
【0042】配管45の途中には、圧力計41が配設さ
れており、配管45内を通過する現像液5の圧力を検出
するようになっている。この圧力計41は制御部32と
接続されており、現像液5の圧力検出結果を伝達するよ
うになっている。この圧力計41の代わりに流量計を用
いてもよい。
【0043】配管45の途中にはフィルタ43、および
フィルタ交換用バルブ42、44が配設されている。こ
のフィルタ43によって、配管45内を通る現像液中の
かす(主に湿し水不要平版印刷用原版7の表面から擦り
取った現像かす)をろ過するようになっている。また、
交換バルブ42および44は、フィルタ43の交換の
際、これらのバルブを閉じることにより現像タンク34
内の現像液5が流れ出るのを防ぐために設けられてい
る。
【0044】制御部32には表示器50が接続されてお
り、配管45を通過する現像液5の圧力が所定値以上に
なるとフィルタ43の交換時期を告知するようになって
いる。これによってフィルタ43の交換がなされる。こ
のフィルタ43の網目は10〜500μm、好ましくは
10〜300μmのものが使用されている。
【0045】バイパス管46を設けることにより、現像
タンク34内の現像液5は循環攪拌され、現像液全体の
温度は均一になる。
【0046】また、現像タンク34内にはヒータ33、
温度検出器31、およびフロートスイッチ51が配置さ
れている。温度検出器31は制御部32と接続されてお
り、現像液5の温度検出結果を伝達するようになってい
る。ヒータ33は制御部32内の電源と接続されて、温
度検出結果に基づいて電源が入切される。これによって
現像液の温度は10〜60℃、好ましくは20〜50℃
に制御される。またフロートスイッチ51は現像液5の
減少を検知するものであり、制御部32と接続されてい
る。現像液5の減少を検知した場合、ヒータ33の電源
が切られ、ポンプ40が停止するようになっている。こ
れにより、ヒータ33の電熱面が液面から露出した状態
でヒータ33に電源が入ること、および空気を噛み込ん
だ状態でポンプ40が空運転することを防いでいる。ま
た、この現像液5の減少を検知した場合、表示器50に
も告知されるようになっている。
【0047】次に、染色部3について説明する。
【0048】本実施例における染色部3の染色槽80
は、現像槽30と同様に逆山形状で、底部に上面を開口
させた染色タンク83を有しているが、染色槽80は逆
山形状に限らず、箱形でも他の形状でもよく、また、染
色槽80と独立して染色タンク83を設けることも可能
である。染色槽80内の染色タンク83には染色液6が
収容される。
【0049】染色槽80の上部には湿し水不要平版印刷
用原版7の搬送方向に沿って、版7の染色槽80への入
口側から順に版搬送ローラ対60、61が配置されてい
る。版搬送ローラ対60、61は、図示していない側板
に支持され、図示していない駆動手段の駆動力が伝達さ
れて回転し、版7を矢印A方向へ搬送するようになって
いる。版搬送ローラ対60、61の表面にはゴムが巻か
れ、矢印A方向へ搬送される版7の表面を傷付けないよ
うに配慮されている。ゴムの材質としては、シリコーン
ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、
ポリクロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジ
エンゴム、ブチルゴム、フッ化炭化水素ゴム等が挙げら
れるが、これらに限定されない。ゴムの硬度は10〜1
00度が良く、好ましくは20〜40度がよい。版搬送
ローラ対60は、染色槽80内の版7の搬送経路の最前
部に設置されて版7の上に塗布された染色液6が染色槽
80から流出するのを防ぐ役目を果たしている。本実施
例ではブラシローラ63の上流側に版搬送ローラ対を一
対配置しているが、二対以上設けてもよい。また、版搬
送ローラ対61は、染色槽80内の版7の搬送経路の最
後部に設置されて版7から染色液を絞り取る役目を果た
している。本実施例ではブラシローラ63の下流側に版
搬送ローラ対を一対配置しているが、版7の表面上の染
色液を確実に絞り取るために、二対以上設けてもよい。
また、本実施例では版搬送ローラとして上下一対のロー
ラを用いたが、これに限らず版面上のみローラとし、裏
面側は板状のもの、網状のものなどローラ以外のもので
もよく、版の全幅を支持するものであってもよいし、一
部を支持するものであってもよい。
【0050】さらに染色槽80の、版7の搬送方向下流
側には版搬送ローラ対62が配置され、染色液の絞り性
が向上されている。版搬送ローラ対62の表面にはゴム
が巻かれ、矢印A方向へ搬送される版7の表面を傷付け
ないように配慮されている。ゴムの材質としてはシリコ
ーンゴム、ポリブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、ポリクロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンブ
タジエンゴム、ブチルゴム、フッ化炭化水素ゴム等のゴ
ム類が挙げられるがこれらに限定されない。この版搬送
ローラ対62の硬度は10〜100度が良く、好ましく
は20〜40度がよい。
【0051】また、本実施例では染色槽80の下流側に
版搬送ローラ対62を一対設けたが、これに限らず二対
以上設けてもよい。また本実施例では、版搬送ローラと
して上下一対のローラを用いたが、これに限らず版面上
のみローラとし、裏面側は板状のもの、網状のものなど
ローラ以外のものでもよく、版の全幅を支持するもので
あってもよいし、一部を支持するものであってもよい。
【0052】さらに、上記した版搬送ローラ対60、6
1、62の版7の挾持圧力は、例えば、0.01〜20
kg/cm2 (好ましくは0.03〜2.0kg/cm
2 )に設定することができる。
【0053】入口側の版搬送ローラ対60の上方側のロ
ーラの上部に接してローラ構造のスキージ部材74が設
けられている。スキージ部材74は、版搬送ローラ対6
0、61、62と同様に図示していない側板によって支
持され、版搬送ローラ対60の回転に従動して回転する
ように構成されている。スキージ部材74は、版搬送ロ
ーラ60の全長にわたって現像液を絞り取ることが好ま
しいので、スキージ部材74の長さとしては、版搬送ロ
ーラ対60の全長よりも長いほうが好ましい。ここで、
版搬送ローラ対61および62の上方側のローラの上部
に接して、同様のスキージ部材を設けることにより、本
願発明の効果をさらに高めることができる。
【0054】スキージ部材74の形状としては、ローラ
構造に限定されず、非回転式の板状のスキージ部材であ
ってもよい。
【0055】スキージ部材74は、スキージ部材26と
同様の作用効果を有する。すなわち、スキージ部材74
が版搬送ローラ対60の上方側ローラの上部に接してい
るので、版搬送ローラ対60に付いて上昇してくる余分
な染色液を確実に絞り取ることができ、染色液が装置の
外に流出するのをより確実に防ぐことができる。
【0056】スキージ部材74の材質としては、染色液
に侵されず、版搬送ローラを傷付けないようなものであ
れば何でもよく、シリコーンゴム、ポリブタジエンゴ
ム、エチレンプロピレンゴム、ポリクロロプレンゴム、
ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、
フッ化炭化水素ゴム等のゴム類、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリプロピレ
ン、ポリアセタール等の樹脂、鉄、アルミニウム、銅、
ステンレス、ニッケル、チタン等の金属あるいは合金
類、およびこれらの複合材料等が用いられる。
【0057】スキージ部材74として、回転しないスキ
ージ部材を用いる場合、版搬送ローラ対60に直接接す
る板状部分と、該板状部分を固定状に支持し、かつ両端
部を図示していない側板に支持された支持部材とで構成
することが可能である。この場合、それぞれに異なった
材質のものを使用することも好ましく、版搬送ローラ対
60に直接接しない部分に用いられる材質としては、
鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、チタン
等の金属あるいは合金類、およびこれらの複合材料が、
版搬送ローラ対60に直接接する部分に用いられる材質
としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン等の樹脂またはフィルム類が
好ましい。
【0058】版搬送ローラ対60と版搬送ローラ対61
との間にはブラシローラ63が配置されている。このブ
ラシローラ63は、搬送される版7の版面上を擦ること
によって、現像部2で取り残した画線部のシリコーンゴ
ム層を除去し、さらに染色液6による染色を均一に行な
うためのものである。ブラシローラ63も版搬送ローラ
対60、61と同様に図示していない側板に支持され、
図示していない駆動手段によって駆動力が伝達され、版
搬送ローラ対60、61の回転方向の逆方向(第1図時
計方向)に回転するようになっている。また、場合によ
っては、版搬送ローラ対60、61の回転方向の順方向
へ回転してもよい。
【0059】ブラシローラ63としては、直径20〜5
00μmのブラシ素材を金属あるいはプラスチック等の
芯に放射状に植え込んだものが一般的だが、上記ブラシ
素材をプラスチックシートあるいは布等の基材に植え込
んだものを芯に巻いたものでもよく、更には上記ブラシ
素材を金属あるいはプラスチックの溝型材に列状に植え
込んだものを芯に取り付けたもの等でもよい。
【0060】ブラシローラ63のブラシ材質をポリ塩化
ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、およびポリプロピレンの群
より選ばれる少なくとも1種とすることにより、ブラシ
により版面を傷付けることなく、またブラシの力不足に
より画線部のシリコーンゴムを取り残し、現像不良を起
こすのを防止でき、かつ確実に染色することができる。
このブラシローラの回転数は10〜1000rpm(好
ましくは100〜500rpm)に設定されている。
【0061】また、ブラシローラ63は、回転すると共
に軸方向へ往復運動させる構造とすることにより、版7
の版面上のシリコーンゴム層を除去する効果および染色
液による染色効果が向上する。
【0062】ブラシローラ63の上流側であって、印刷
用原版の搬送経路の上方には、撥ね上げ防止板65が設
けられている。撥ね上げ防止板65を取り付ける位置と
しては、版の搬送を妨げず、版の撥ね上がりを効果的に
防止可能な位置であれば良いが、版の正常な搬送経路の
上方1〜100mmにあることが好ましく、より好まし
くは3〜50mmである。ブラシの外周面からの距離と
しては、0〜50mmの範囲にあることが好ましい。近
すぎるとブラシローラ63の作用を妨げることとなり、
遠すぎると版の撥ね上がりを防止できにくくなる。撥ね
上げ防止板65は、図示していない側板に取り付けるた
めの取り付け部を両端にそなえ、これに続く中央部は断
面がL字状となっている。形状はL字状に限定されない
が、剛性を上げ、撓まないようにするには板状でないほ
うが好ましい。また、ローラ状にした場合、撓まないよ
うにするためにはある程度の太さが必要となり、ブラシ
に近付きにくくなるので好ましくない。撥ね上げ防止板
のL字状部分の長さとしては、搬送される印刷用原版の
幅よりも長いことが好ましい。
【0063】撥ね上げ防止板65の作用については、撥
ね上げ防止板15と同様であり、ブラシローラ63が反
時計方向に回転する場合、版の末端がブラシローラ63
の下流側で撥ね上げられ版が曲がるのを防止することが
できる。ブラシローラ65が時計方向に回転する場合、
版の先端がブラシローラ63の上流側で撥ね上げられ、
版が本来の搬送経路から外れるのを防止することができ
る。
【0064】撥ね上げ防止板65の材質としては、版を
傷付けず、搬送をスムーズに行えるものであればどのよ
うなものでもよく、撥ね上げ防止板15と同様のものが
使用できる。
【0065】ブラシローラ63の下部には版支持台64
が設けられている。版7が通過する際は、版7がたわま
ないように版支持台64によって版7を裏面から支持
し、ブラシローラ63によって表面を強く擦ることによ
り、現像部2で取り残した画線部のシリコーンゴム層を
除去し、かつ均一に染色するようになっている。
【0066】この版支持台64の材質は搬送をスムーズ
に行なえるものであればどのようなものでもよいが、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレヒフレート、ナイロン、ポリアミド、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリアセタール等のポリマ類、
鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、チタン
等の金属あるいは合金類、およびこれらの複合材料等が
用いられる。この版支持台64の表面は表面粗さ5〜2
000μm(好ましくは10〜200μm)の範囲の粗
面加工が施されたものとすることが好ましく、これによ
り版支持台64の表面に付着した染色液の上を版7が搬
送される際、染色液の粘性により版の搬送と逆方向に力
が働き、搬送不良を起こすのを防止することができる。
【0067】ブラシローラ63の上方には、シャワーパ
イプ70が設置されている。このシャワーパイプ70に
は、吐出口70Aがブラシローラ63に対向して設けら
れている。このシャワーパイプ70はバルブ72を介し
てシャワー配管95で後述する染色液供給装置と連通さ
れている。これによってシャワーパイプ70に染色液6
が送りこまれ、ブラシローラ63へ染色液6を吐出し、
供給するようになっている。
【0068】またシャワーパイプ71はブラシローラ6
3と版搬送ローラ対61との間に配置されており、前記
シャワーパイプ70と同様に吐出口71Aが形成されて
いる。この吐出口71Aは版搬送ローラ対61に対向し
て設けられている。このシャワーパイプ71もシャワー
パイプ70と同様にバルブ73を介してシャワー配管9
5から分岐している管路で後述する染色液供給装置と連
通されている。これによってシャワーパイプ71に染色
液6が送りこまれ、版搬送ローラ対61の上側のローラ
へ染色液6を吐出して、版7上へ染色液6が塗布される
ようになっている。
【0069】ブラシローラ63の上方には断面形状が略
コ字状のカバー75が配置されている。このカバー75
はブラシローラ63による染色液6の他への飛散を防止
している。
【0070】染色液供給装置は循環ポンプ90と、圧力
計91、フィルタ交換用バルブ92および94、フィル
タ93、シャワー配管95、およびバイパス管96で構
成されている。
【0071】循環ポンプ90は流量可変型のポンプでも
流量一定型のポンプでもよく、制御部32と接続され
て、その吐出量が制御される。循環ポンプ90の吸入口
側は、染色タンク83の底部と連通されている。また、
循環ポンプ90の吐出口側へ配管95が連通されてい
る。この循環ポンプ90の作動によって、染色タンク8
3内の染色液6がシャワー配管95を通ってシャワーパ
イプ70、71へ送られるようになっている。
【0072】配管95の途中には、圧力計91が配設さ
れており、配管95内を通過する染色液6の圧力を検出
するようになっている。この圧力計91は制御部32と
接続されており、染色液6の圧力検出結果を伝達するよ
うになっている。この圧力計91の代わりに流量計を用
いてもよい。
【0073】配管95の途中にはフィルタ93、および
フィルタ交換用バルブ92、94が配設されている。こ
のフィルタ93によって、配管95内を通る染色液中の
かす(主に湿し水不要平版印刷用原版7の表面から擦り
取った現像かす)をろ過するようになっている。また、
交換バルブ92および94は、フィルタ93交換の際、
これらのバルブを閉じることにより染色タンク83内の
染色液6が流れ出るのを防ぐために設けられている。
【0074】制御部32には表示器50が接続されてお
り、配管95を通過する染色液6の圧力が所定値以上に
なるとフィルタ93の交換時期を告知するようになって
いる。これによってフィルタ95の交換がなされる。こ
のフィルタ93の網目は10〜500μm、好ましくは
10〜300μmのものが使用される。
【0075】バイパス管96を設けることにより、染色
槽80内の染色液6は循環攪拌させ、染色液全体の温度
は均一になる。
【0076】また、染色タンク83内の底部にはヒータ
82、温度検出器81、およびフロートスイッチ97が
配置されている。温度検出器81は制御部32と接続さ
れており、染色液6の温度検出結果を伝達するようにな
っている。ヒータ82は制御部32内の電源と接続され
て、温度検出結果に基づいて電源が入切される。これに
よって染色液の温度は5〜80℃、好ましくは5〜50
℃に制御される。またフロートスイッチ97は染色液6
の減少を検知するものであり、制御部32と接続されて
いる。染色液6の減少を検知した場合、ヒータ82の電
源が切られ、ポンプ90が停止するようになっている。
これにより、ヒータ82の電熱面が液面から露出した状
態でヒータ82に電源が入ること、および空気を噛み込
んだ状態でポンプ90が空運転することを防いでいる。
また、この染色液6の減少を検知した場合、表示器50
にも告知されるようになっている。
【0077】次に本実施例の作用について説明する。
【0078】上記に示した湿し水不要平版印刷用原版
を、図示していない露光装置により画像を露光し、露光
後カバーフィルムを剥ぎとり、図1に示された現像装置
1の挿入台100の上部にのせる。挿入台100の上部
に版7がのせられたことを入口センサ101が感知する
と現像装置1は始動し、版7は現像部2内に挿入され
る。ここで挿入される湿し水不要平版印刷用原版7の露
光部は硬化しており、未露光部のシリコーンゴム層は現
像液5によって膨潤可能な状態となっている。
【0079】現像部2に挿入された版7は、現像部2内
の版搬送ローラ対10によって搬送されながら現像液5
が表面へ塗布される。これによって版7の未露光部(画
線部)のシリコーンゴム層は膨潤して感光層から剥がれ
やすくなる。
【0080】さらに版7は版搬送ローラ対11によって
搬送され、ブラシローラ13と版支持台14との間に挿
入される。ブラシローラ13は、版搬送ローラ対11の
回転方向の順方向(第1図反時計方向)へ回転し、版支
持台14によって支持された版7の表面側を擦る。また
場合によっては、ブラシローラ13は版搬送ローラ対1
1の回転方向の逆方向に回転してもよい。このブラシロ
ーラ13にも現像液5が供給されており、版7は現像液
5を塗布されながら、ブラシローラ13によって表面側
が擦られ、現像液5によって膨潤したシリコーンゴム層
が掻き取られる。これによって版7には露光部(非画線
部)に相当するシリコーンゴム層が残り、ポジ画像が形
成される。
【0081】版7の表面に塗布された現像液5の現像後
の余剰の現像液5は、掻き取られた現像かすと共に、現
像槽30内の現像タンク34に回収される。
【0082】画像形成された版7は、版搬送ローラ対1
2によって搬送されると共に、現像液5が絞り取られ
る。この状態で版7は次に染色部3へと搬送され、染色
部3の版搬送ローラ対60間へ挿入される。この版搬送
ローラ対60による搬送によって、版7はブラシローラ
63と版支持台64の間に挿入される。このブラシロー
ラ63は版搬送ローラ対60の回転方向の逆方向(第1
図時計方向)へ回転し、ブラシローラ63に供給されて
いる染色液6を版7の表面上に塗布する。このブラシロ
ーラ63は場合によっては版搬送ローラ対60の回転方
向の順方向に回転してもよい。これによって未露光部
(画線部)に染色液6が供給され、未露光部(画線部)
を染色する。
【0083】さらに版7は版搬送ローラ対61間に挿入
され、染色液6が絞り取られる。
【0084】これらの工程によって、染色された未露光
部(画線部)と染色されない露光部(非画線部)とに明
確な差をつけることができ、検版工程を容易にすること
ができる。
【0085】未露光部(画線部)が染色された版7は染
色部3から送り出された後に、版搬送ローラ対62間へ
挿入され、表面に残っている染色液6が絞り取られる。
この版搬送ローラ対62によって染色液6の絞り性が向
上する。
【0086】版搬送ローラ対62から出た版7は、搬出
台98に沿って搬出される。また、出口センサ102に
より、版7が染色部3より搬出されると、自動的に現像
装置が停止するようになっている。
【0087】(循環)第1図に示されるように、現像タ
ンク34内の現像液5は、循環ポンプ40の作動によっ
てシャワーパイプ20、21、22へ送られ、現像部2
を搬送される版7の表面に塗布される。版7の塗布後の
余剰の現像液5は再び現像タンク34に回収される。現
像タンク34に回収された現像液中には版7の表面から
剥離したシリコーンゴム層のかす等の現像かすが混ざっ
ており、これらのかすは比重が現像液より軽いので、現
像タンク34内で表層部に浮遊している。
【0088】また、染色タンク83内の染色液6も、現
像タンク34内の現像液5と同様に、循環ポンプ90の
作動によってシャワーパイプ70、71へ送られ、染色
部3を搬送される版7の表面に塗布される。版7の塗布
後の余剰の染色液6は再び染色タンク83に回収され
る。染色タンク83に回収された染色液中には、版7の
表面から剥離したシリコーンゴム層のかす等の現像かす
が混ざっており、これらのかすは比重が染色液より軽い
ので、染色タンク83内で表層部に浮遊している。
【0089】(かす取り)現像タンク34内の現像液5
は循環ポンプ40の作動によって、フィルタ43へ案内
され、フィルタ43を通過する。この際、現像液5中の
現像かすは取り除かれる。現像かすを除去された現像液
5はシャワーパイプ20、21、22へと送られる。
【0090】フィルタ43が現像かすによって目詰まり
を生じると、配管45を通過する現像液5の圧力が上昇
する。この圧力上昇を圧力計41が感知し、これが制御
部32へ伝達され、表示器50に表示される。これによ
って操作員はフィルタを新規のものと交換することがで
きる。
【0091】また、染色タンク83内の染色液6も現像
タンク34内の現像液5と同様に、循環ポンプ90の作
動によって、フィルタ93へ案内され、フィルタ93を
通過する。この際、染色液6中の現像かすは取り除かれ
る。現像かすを除去された染色液6はシャワーパイプ7
0、71へと送られる。
【0092】フィルタ93が現像かすによって目詰まり
を生じると、配管95を通過する染色液6の圧力が上昇
する。この圧力上昇を圧力計91が感知し、これが制御
部32へ伝達され、表示器50に表示される。これによ
って操作員はフィルタを新規のものと交換することがで
きる。
【0093】なお、本実施例においては、露光された部
分が硬化して非画線部となるポジ型の湿し水不要平版印
刷用原版の現像について述べたが、本発明の現像装置は
露光された部分が分解して画線部となるネガ型の湿し水
不要平版印刷用原版の現像にも用いることができる。
【0094】
【発明の効果】本発明にかかる湿し水不要平版印刷用原
版の現像装置では、版搬送ローラの上部にスキージ部材
を設けることにより、版搬送ローラに付着した余分な現
像液および染色液を絞り取ることができ、版搬送ローラ
の回転により現像液および染色液がそれぞれの槽の外に
流出するのを確実に防ぐことができる。また、ブラシロ
ーラの上流側および/または下流側に撥ね上げ防止板を
設けることにより、版が曲がることや、版が本来の搬送
経路からはずれることを防止することができるので、版
の搬送をスムーズに行うことができる。
【0095】さらに、ブラシの下面側に版支持台を設
け、該版支持台の表面に表面粗さ5〜2000μmの範
囲の粗面加工を施すことにより、版がたわんでブラシと
版の接触圧力が弱くなるのを防ぎ、かつ版支持台の表面
に付着した処理液の上を版が搬送される際、処理液の粘
性により版の搬送と逆方向に力が働き、搬送不良を起こ
すという問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる湿し水不要平版印刷用原版の現
像装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明にかかる湿し水不要平版印刷用原版の現
像装置の他の例を示す要部拡大断面図である。
【図3】本発明にかかる湿し水不要平版印刷用原版の現
像装置のさらに他の例を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1:現像装置 2:現像部 3:染色部 5:現像液 6:染色液 7:湿し水不要平版印刷用原版 10:版搬送ローラ対 11:版搬送ローラ対 12:版搬送ローラ対 13:ブラシローラ 14:版支持台 15:撥ね上げ防止板 15A:撥ね上げ防止板 15B:撥ね上げ防止板 20:シャワーパイプ 20A:シャワー吐出口 21:シャワーパイプ 21A:シャワー吐出口 22:シャワーパイプ 22A:シャワー吐出口 23:流量調節バルブ 24:流量調節バルブ 25:流量調節バルブ 26:スキージ部材 27:ブラシカバー 28:スキージ部材 28A:スキージ部材(版搬送ローラに接しない部分) 28B:スキージ部材(版搬送ローラに接する部分) 30:現像槽 31:温度検出器 32:制御部 33:ヒータ 34:現像タンク 40:循環ポンプ 41:圧力計 42:フィルタ交換用バルブ 43:フィルタ 44:フィルタ交換用バルブ 45:シャワー配管 46:バイパス管 50:表示器 51:フロートスイッチ 60:版搬送ローラ対 61:版搬送ローラ対 62:版搬送ローラ対 63:ブラシローラ 64:版支持台 65:撥ね上げ防止板 70:シャワーパイプ 70A:シャワー吐出口 71:シャワーパイプ 71A:シャワー吐出口 72:流量調節バルブ 73:流量調節バルブ 74:スキージ部材 75:ブラシカバー 80:染色槽 81:温度検出器 82:ヒータ 83:染色タンク 90:循環ポンプ 91:圧力計 92:フィルタ交換用バルブ 93:フィルタ 94:フィルタ交換用バルブ 95:シャワー配管 96:バイパス管 97:フロートスイッチ 98:搬出台 100:挿入台 101:入口センサ 102:出口センサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−220059(JP,A) 特開 平2−264957(JP,A) 特開 平4−251855(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿し水不要平版印刷版を現像部で現像処理
    した後に染色部で染色処理する湿し水不要平版印刷版の
    現像装置であって、前記現像部および染色部はそれぞ
    れ、少なくとも2対以上の版搬送ローラと、該版搬送ロ
    ーラ間の所定位置に設けられた版支持台と、該版支持台
    に対応して設けられたブラシローラと、該ブラシローラ
    の上流側及び下流側であって、印刷用原版の搬送経路の
    上方に設けられた跳ね上げ防止板と、入り口側の各搬送
    ローラに接して設けられたスキージ部材とを含むことを
    特徴とする湿し水不要平版印刷版原版の現像装置。
  2. 【請求項2】跳ね上げ防止板の断面形状がL字状である
    ことを特徴とする請求項1記載の湿し水不要平版印刷版
    原版の現像装置。
  3. 【請求項3】湿し水不要平版印刷版を現像部で現像処理
    した後に染色部で染色処理する湿し水不要平版印刷版の
    現像装置であって、前記現像部および染色部はそれぞ
    れ、少なくとも2対以上の版搬送ローラと、該版搬送ロ
    ーラ間の所定位置に設けられた版支持台と、該版支持台
    に対応して設けられたブラシローラと、該ブラシローラ
    の上流側及び/または下流側であって、印刷用原版の搬
    送経路の上方に設けられた跳ね上げ防止板と、入り口側
    の各搬送ローラに接して設けられたスキージ部材とを含
    み、該跳ね上げ防止板の断面形状がL字状であることを
    特徴とする湿し水不要平版印刷版原版の現像装置。
  4. 【請求項4】版支持台の表面が表面粗さ5〜2000μ
    mの表面粗さを有することを特徴とする請求項1〜3い
    ずれかに記載の湿し水不要平版印刷版原版の現像装置。
  5. 【請求項5】湿し水不要平版印刷版を現像部で現像処理
    した後に染色部で染色処理する湿し水不要平版印刷版の
    現像装置であって、前記現像部および染色部はそれぞ
    れ、少なくとも2対以上の版搬送ローラと、該版搬送ロ
    ーラ間の所定位置に設けられた版支持台と、該版支持台
    に対応して設けられたブラシローラと、該ブラシローラ
    の上流側及び/または下流側であって、印刷用原版の搬
    送経路の上方に設けられた跳ね上げ防止板と、入り口側
    の各搬送ローラに接して設けられたスキージ部材とを含
    み、該版支持台の表面が表面粗さ5〜2000μmの表
    面粗さを有することを特徴とする湿し水不要平版印刷版
    原版の現像装置。
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