JPH08271703A - 樹脂レンズ - Google Patents

樹脂レンズ

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JPH08271703A
JPH08271703A JP7071570A JP7157095A JPH08271703A JP H08271703 A JPH08271703 A JP H08271703A JP 7071570 A JP7071570 A JP 7071570A JP 7157095 A JP7157095 A JP 7157095A JP H08271703 A JPH08271703 A JP H08271703A
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lens
resin
resin lens
acrylic resin
less
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JP7071570A
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Yasuyuki Natsuno
靖幸 夏野
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Konica Minolta Inc
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    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1372Lenses
    • G11B7/1374Objective lenses
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    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G11B11/10Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価なアクリル系樹脂を用いて、光ディスク
のレーザ光学系に使用する高性能な樹脂レンズを安価に
提供する。 【構成】 光ディスクのレーザ光学系に使用する樹脂レ
ンズであって、下記の性能を有するアクリル系樹脂を使
用し、下記式を満たす形状を有する。 屈折率(n):n≧1.5、吸水率(W):0≦W≦
1.5%、熱変形温度(T):T≧110℃ 【数4】 但しd:軸上厚(mm)、R1:S1面の軸上の曲率半
径(mm)(球面、非球面何れも可)、R2:S2面の
軸上の曲率半径(mm)(球面、非球面何れも可)、
h:有効径(mm)(入射側の有効直径)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂レンズに係わり、
特に光ディスクのレーザ光学系に使用する樹脂レンズに
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、光ディスク用レンズの大半は、樹
脂レンズが使用されている。しかし樹脂レンズは、環境
の相対湿度が変化すると光学性能が一時的に変化すると
いう特徴があり、耐熱性についてはガラスレンズより劣
る。そのために、用途により光ディスクレンズの材料を
変えたり、一部では高価なガラスレンズなどが使用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、光ディスクの使
用用途は多岐にわたり、CD(コンパクトディスク)、
VD(光学式ビデオディスク)、MO(光磁気ディス
ク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオ
ディスク)と広がっている。これらは、機構的な差はあ
るものの、何れもディスクにレーザ光を集光し、その反
射光より信号を読み取っている。レーザの集光方法は対
物レンズにより行い、その時のスポット径は約1μm程
度にしなければならず、非常に高精度なレンズを必要と
する。
【0004】CD開発の当初は、ガラスレンズを数枚使
用し非常に高価であったが、近年は樹脂レンズ1枚から
2枚、又はガラスレンズと樹脂レンズそれぞれ1枚を組
み合わせて使用しているために、ガラスレンズ数枚を組
み合わせた場合と比べて安価となっている。
【0005】光ディスク用樹脂レンズの大半は安価なア
クリル系樹脂、例えば、三菱レイヨン株式会社のTE−
301や日立化成株式会社のOZ−1000などを使用
している。しかし、アクリル系樹脂を用いた光ディスク
用樹脂レンズは、ガラスレンズと比べ耐熱温度が低く、
複屈折量が多く、環境の湿度変化による光学性能の変化
(以下、湿度特性とする)がある。そのために使用でき
る範囲が限定されてしまうので、使用用途により材料を
変えるという対策を行っている。
【0006】例えば、車載用の光ディスク用樹脂レンズ
の場合、使用環境が夏場などは非常に高温になるため
に、約85℃の耐熱温度が必要となる。そのために、ア
クリル系樹脂の中でも耐熱性を向上させた樹脂を使用し
ているが、複屈折が大きく、吸水率が大きいために、湿
度特性も非常に悪く、使用範囲が限定されてしまう。
【0007】又、MOやMDなどはディスクからの信号
を、ディスクからの反射光の偏光方向により識別してい
るために、複屈折量が性能に大きく影響する。そのため
に、複屈折量の小さい樹脂が必要となるが、従来の樹脂
ではこれを解消しようとすると、耐熱温度が低くなるの
で、使用範囲が限定されてしまう。
【0008】非アクリル系樹脂で耐熱性と湿度特性を向
上させた樹脂、例えば、日本ゼオン株式会社のゼオネク
ス480などがあるが、アクリル系樹脂と比べて材料費
が高く、複屈折量が大きいために特殊な成形を行わなけ
ればならず、そのために生産性に欠け非常に高価となっ
てしまう。
【0009】すなわち、従来のアクリル系、非アクリル
系樹脂の問題点をまとめると、アクリル系樹脂の場合、
高耐熱性樹脂では、複屈折が大きく、かつ湿度特性が悪
く、耐湿樹脂では耐熱性が悪い。非アクリル系樹脂の場
合、高耐熱、低吸水性は達成されるが、複屈折が非常に
大きく、生産性が悪いために、高コストという問題があ
る。
【0010】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものである。すなわち、安価なアクリル系樹脂を用
いて、光ディスクのレーザ光学系に使用する高性能な樹
脂レンズを安価に提供することを目的としたものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的は、光ディスク
のレーザ光学系に使用する樹脂レンズであって、下記の
性能を有するアクリル系樹脂を使用し、下記1式を満た
す形状を有することを特徴とする樹脂レンズによって達
成されるものである。
【0012】屈折率(n) :n≧1.5 吸水率(W) :0≦W≦1.5% 熱変形温度(T):T≧110℃
【0013】
【数2】
【0014】但しd:軸上厚(mm) R1:S1面の軸上の曲率半径(mm)(球面、非球面
何れも可) R2:S2面の軸上の曲率半径(mm)(球面、非球面
何れも可) h:有効径(mm)(入射側の有効直径)
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を図1乃至図12により
説明する。
【0016】図1は、本発明に基づく光ディスクのレー
ザ光学系に使用する樹脂レンズの図で、(A)は一実施
例の図、(B)は他の実施例の図である。図1の寸法線
に付けられた記号は、1式に使用する記号である。
【0017】光ディスク用レンズの使用環境は、例えば
車載用CDなど高温になるもので約85℃となる。その
ために、ガラスレンズやアクリル系の高耐熱性樹脂や、
高耐熱・低吸水率の非アクリル系樹脂が使用されてい
る。高耐熱性のアクリル系樹脂は、複屈折量が大きく、
飽和吸水率が高いため、使用範囲が限られてしまう。高
耐熱・低吸水率の非アクリル系樹脂、例えば、日本ゼオ
ン株式会社のゼオネクス480などは、材料が高価な上
複屈折が大きいため、特殊な成形を行わねばならずその
ために生産性が悪く製造コストも非常に高価となる。
又、ガラスレンズも非常に高価である。
【0018】複屈折率が小さく、吸水率の低い樹脂、例
えば、日立化成株式会社のOZ−1000などがある
が、これでは耐熱温度が満たせないために、車載用など
耐熱の必要なものには使用出来ない。そのために、従来
技術では使用用途により材料を変更し対応している。
【0019】ここで、湿度特性、耐熱性について説明す
る。
【0020】湿度特性 光ディスク用樹脂レンズは、レンズ周辺の相対湿度が変
化するとレンズ表面より徐々に水分が吸水、または脱水
し、一時的に内部の屈折率が不均質になる。そのため
に、例えば、光学性能の球面収差が変化する。この変化
を図2に示す。
【0021】図2に示すように、吸湿の場合も脱湿の場
合もほぼ同じであるが、ある時間経過すれば光学性能変
化(球面収差)は元の状態に近づく。しかしこの状態に
戻る迄には通常大体2週間から1ヶ月位かかる。従って
季節の変動による湿度変化には問題は無いとしても、急
激な湿度変化や場所の移動等による急激な環境の変化に
は、正に図2に示すような光学性能変化(球面収差)が
現れる。
【0022】この、吸脱水時の光学性能の最大変化量
(X)は、変化した相対湿度の水蒸気圧(以下、水蒸気
圧差とする)に依存し、ある値以上になると光学性能の
変化量は一定となる事を本発明者は見出した。
【0023】この水蒸気圧差(hPa)の求め方は、例
えば60℃90%が25℃50%に変化すると、水蒸気
圧差(hPa)は12.67hPaとなる。図3に水蒸
気圧差と、光学性能変化量(球面収差)のグラフを示
す。図3に示すように、水蒸気圧差(hPa)はある値
以上になると光学性能変化量(球面収差)は一定値に近
づくことが分かる。この光学性能の変化量は、素材の吸
水率と形状によりほぼ決定する。
【0024】湿度変化時の最大性能変化量(X)は、同
―形状の場合、材料の吸水率により決まり、X=B×W
で表される。ここでWは吸水率、Bは定数であるのでW
とXは比例関係にある。
【0025】また同―材料の場合、レンズの形状により
決まる。吸脱水により起こるレンズ内部の不均質分布
で、光軸方向の分布は光学性能に与える影響は小さいこ
とが検討により解明されている。即ち、同―素材の場合
の光学性能変化量は、レンズが薄くなるほど、曲率半径
が大きくなるほど少なくなり、(d×h/|R1×R
2|)を小さくすることにより光学性能の変化量を小さ
くすることが出来ることを本発明者は見出した。
【0026】レンズの形状は、同一スペックの場合下記
2式によりほぼ決まる。
【0027】
【数3】
【0028】即ち、レンズの形状は素材の屈折率n、レ
ンズ面の曲率半径R1,R2、レンズの厚みdによって決
まる。従って、光ディスク用樹脂レンズの湿度特性はレ
ンズの形状と使用する樹脂の吸水率により決まる。この
結果、請求項1で示す材料条件の材料を使用し、1式で
示す数式を満たすレンズ形状にすれば良い結果が得られ
ることを本発明者は導いた。
【0029】即ち、ASTM D−542(Amerl
can Society forTesting an
d Material(アメリカ材料試験協会)にて制
定発行されているマニュアルブック。以下ASTMとす
る)にて測定したときの屈折率を1.5以上、飽和吸水
率を1.5%以下の樹脂を用い、1式を満たすことによ
り、光軸方向でのレンズ面の厚みの差をある程度押さえ
れば、良好な湿度特性の光ディスク用樹脂レンズを得る
ことが出来ることを本発明者は見出した。
【0030】図4に1式の値と吸脱水時の光学性能変化
量(球面収差)を示す。図4に示すように、1式の値が
2以下において、光学性能変化量の球面収差は約0.0
7λ以下で回折限界を下回り、回折現象は生じないでレ
ーザを集光することが出来る。
【0031】又図5により、吸脱水時の従来レンズ(耐
熱グレード樹脂使用)と本発明によるレンズの湿度特性
を示す。図5に示すように、本発明によるレンズは従来
レンズに比べて湿度による影響を非常に小さくすること
が出来た。
【0032】耐熱性 光ディスク用樹脂レンズはガラスレンズなどと比べ、耐
熱温度が低い。これは、材料の熱変形温度に差があるた
めである。
【0033】樹脂レンズの熱による変形は、レンズ周辺
の温度が上昇するにつれ、樹脂が軟化し内部歪が解放さ
れ変形する事により起こる。樹脂レンズは通常射出成形
により成形されるので、レンズ内部の歪量は、成形法や
成形条件により変化する。しかし、光ディスク用樹脂レ
ンズといった超精密成形で、安定成形を行うためには、
ある限定された条件で、さらに成形条件が変化しないよ
うに対策しなければならない。この安定した特定の条件
下では、個々のレンズ内部の歪量は、ほぼ一定と見做す
ことができる。
【0034】レンズ内部の歪量が一定であれば、レンズ
の耐熱性(Y)は材料の熱変形温度(T)に依存し、Y
=C×Tで表せる。ここでCは定数でありYとTは比例
関係にある。
【0035】そこで、樹脂レンズの耐熱温度を85℃と
するには、材料の熱変形温度をASTM D−648に
て110℃以上の樹脂を使用すれば良い。図6に樹脂の
熱変形温度と樹脂レンズの耐熱温度を示す。図6に示す
ように樹脂材料の熱変形温度を、110℃以上のものを
使用すればこの樹脂材料で作られたレンズの耐熱温度は
85℃であることが分かる。又図7により、従来レンズ
(耐湿グレード樹脂使用)と本発明によるレンズの耐熱
試験グラフ(85℃保存)を示す。図7に示すように、
従来レンズに比べて本発明のレンズは光学性能変化が小
さく安定していることが分かる。
【0036】このように、特に安価なアクリル系樹脂を
用いた光ディスク用樹脂レンズで、問題となっていた湿
度特性と耐熱性を改善し、良好な湿度特性と85℃の耐
熱温度を得ることが出来るようになった。
【0037】次にレンズの開口数について説明する。
【0038】光ディスク用樹脂対物レンズの出射側開口
数(以下、出射側NAとする)は、波長λ=780nm
ではCD用で約0.45、VD用で約0.5、MO,M
D用では0.55〜0.6程度必要である。又近年では
短波長レーザが開発され、波長λ=630nm程度のも
のが作られている。その場合の必要な開口数はCDで
0.36、VDで0.4、MDで0.44〜0.48、
DVDでは、0.49程度となる。
【0039】光ディスク用樹脂対物レンズは、NAが大
きくなるほど1式の値は大きくなり、湿度特性は悪くな
る。しかし仮に出射側NAが0.3未満であれば、請求
項1を満たしていなくても、湿度特性は実用上問題とな
らないレベルとなる。図8にNAが0.1のレンズと本
発明によるレンズの湿度特性を示すが両者に差は殆どな
い。しかし、実際必要な出射側NAは0.3〜0.7程
度なので、この範囲で、請求項1を満たすことが非常に
重要となる。NAを0.3〜0.7の範囲にして請求項
1を満たすことにより、レンズの湿度特性の向上がより
顕著で安価なものとすることが出来た。
【0040】次にレンズの耐熱性について説明する。
【0041】光ディスク用対物レンズの耐熱温度を85
℃以上とするには、材料の熱変形温度をASTM D−
648にて110℃以上とすれば良いと前述した。しか
し、材料の熱変形温度が高すぎると、金型温度や成形機
のシリンダ温度を高くしなければならず、金型の寿命が
短くなったり、成形効率が悪くなったりする。そのため
に生産コストが高くなり、レンズが高価になってしま
う。材料の熱変形温度がASTM D−648にて12
5℃以下であれば通常と同様の成形方法にて生産出来る
事を本発明者は見出した。
【0042】そこで、熱変形温度がASTM D−64
8にて110℃以上125℃以下の樹脂を用いることに
より、レンズの耐熱温度を85℃以上とし、かつ安価に
提供出来ることとなった。
【0043】表1に材料の熱変形温度と成形性、レンズ
の耐熱性、生産コストを示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1に示すように、熱変形温度が110℃
以上125℃以下のアクリル系樹脂を用いることによ
り、成形性、レンズの耐熱性向上がより顕著で安価なも
のとすることが出来たことが分かる。
【0046】次にレンズの複屈折量について説明する。
【0047】MOやMDなど光磁気ディスクからの信号
の読みとりは、ディスクから反射したレーザの偏光方向
により行うために、対物レンズに複屈折が多いと、レー
ザの偏光方向の識別を誤り、例えばジッタ等の特性が悪
くなったりする。そのため、これらMOやMD用対物レ
ンズには、高価なガラスレンズや、低複屈折材料を用い
た樹脂レンズなどが用いられている。しかし、低複屈折
材料を用いた樹脂レンズは、耐熱性が低い事により、使
用機種が限定されている。
【0048】光ディスク用樹脂レンズのセナルモン法に
おける複屈折量は材料の光弾性定数とレンズ内部の歪量
によりほぼ決まる。
【0049】レンズの複屈折量(Z)は、Z=D×C×
Sで表せる。ここで、Dは定数、Cは材料の光弾性定
数、Sはレンズ内部の歪量である。図9に樹脂材料の光
弾性定数が6×10-13cm2/dyn以下の材料を用い
た本発明のレンズと、光弾性定数が大きな樹脂材料を用
いたレンズのセナルモン法による複屈折量を示す。図9
に示すように、本発明のものは複屈折量は小さく使用可
能であるが、光弾性定数の大のものは全く使用出来な
い。
【0050】レンズ内部の歪量はほぼ一定と前述した
が、ゲート断面積を変える事で、レンズの耐熱温度を変
えるほどではないが、レンズ内部の歪量を変化させられ
る。そこで、材料の光弾性定数が6×10-13cm2/d
yne以下の材料を用い、更に、ゲート断面積を3.1
mm2以下とする事により複屈折量を小さくし、MOや
MD用レンズとして良好な特性が得られる光ディスク用
樹脂レンズが得られることが分かった。図10にそのよ
うなレンズのゲート断面積と複屈折量の関係を示す。図
10に示すように、ゲート断面積が3.1mm2を越え
た付近から急速に複屈折量が大きくなっているのが分か
る。
【0051】このように、材料の光弾性定数を6×10
-13cm2/dyne以下の材料を用いて光ディスク用樹
脂レンズの複屈折量を小さくすることが出来、更にゲー
ト断面積を3.1mm2以下とする事により内部歪が小
さく、そのために複屈折を非常に小さくすることが出来
た。
【0052】MOやMDなどの、光磁気ディスク用樹脂
対物レンズとして、光弾性定数が6×10-13cm2/d
yne以下の材料を用い、ゲート寸法を3.1mm2
下とする事により、良好な特性が得られる事を前述し
た。しかし、その中において、さらにゲート断面積を、
レンズ体積により変化させる事により、複屈折量をさら
に減少させられることを本発明者は見出した。ここで、
レンズ体積(Vmm3)はV=(R32×π×Lと定義
する。R3はレンズ外形(半径:mm)、πは円周率、
Lはレンズ光軸方向の最小厚さ(mm)である。R3
Lを図11に示す。
【0053】これにより、(ゲート断面積/レンズ体
積)が0.06mm-1以下とすることにより複屈折量を
非常に小さく出来る。(ゲート断面積/レンズ体積)と
複屈折量の関係を図12に示す。図12に示すように、
(ゲート断面積/レンズ体積)が0.06mm-1を越え
た付近から急速に複屈折量が大きくなっているのが分か
る。また、光磁気ディスク用対物レンズとして、レンズ
の複屈折量は小さいほど、例えば、ジッタ等の特性は良
好となる。
【0054】このように、(ゲート断面積/レンズ体
積)が0.06mm-1以下とすることにより、レンズの
内部歪が非常に小さく前述の効果がより顕著に現れ、複
屈折を非常に小さくすることが出来た。
【0055】次に樹脂材料のメルトフローレイトについ
て説明する。
【0056】光ディスク用樹脂レンズは非常に高精度で
あり、しかも、ガラスレンズと比べ安価でなければなら
ない。そのために、各種成形条件に対策を行い、さらに
周囲の環境の制御も行うことにより、非常にばらつきの
少ない成形を行っている。
【0057】この条件で、良好な光学性能が得られ、さ
らに、光学性能の成形ばらつきを少なくするには、メル
トフローレイトがASTM D−1238にて測定した
ときに、4(g/10分)以上、11(g/10分)以
下の材料を用いれば良い。このメルトフローレイトが4
未満であると材料の金型内での流動性が悪くなり、例え
ば、材料が金型全体にまで行き渡らなかったりする。メ
ルトフローレイトが11以上であると、例えば、ジェッ
ティングなどが起こり、レンズ面に傷の様なものがはい
る。また、これらの問題を、成形条件により対策を行う
と、レンズとしての光学性能が満足出来なかったり、成
形ばらつきが大きくなったりする。そのためにメルトフ
ローレイトが4以上、11以下の材料を使用する必要が
ある。
【0058】このように、メルトフローレイトが4以
上、11以下の材料を使用することにより、高精度で品質
が安定したレンズを生産することが出来る。
【0059】
【発明の効果】請求項1による発明の効果は、光ディス
ク用樹脂レンズ、特に安価なアクリル系樹脂を用いた光
ディスク用樹脂レンズで、問題となっていた湿度特性と
耐熱性を改善し、良好な湿度特性と85℃の耐熱温度を
得ることができるようになった。
【0060】請求項2,3による発明の効果は、請求項
1による発明の効果をより顕著なものとすることができ
た。
【0061】請求項4による発明の効果は、光ディスク
用樹脂レンズの複屈折量を小さくすることが出来た。
【0062】請求項5,6による発明の効果は、光ディ
スク用樹脂レンズの内部歪を小さくし、そのために複屈
折量を非常に小さくすることが出来た。
【0063】請求項7による発明の効果は、高精度で品
質が安定したレンズを生産することが出来た。
【0064】このように、本発明により安価なアクリル
系樹脂を用いて光ディスクのレーザ光学系に使用する高
性能な樹脂レンズを安価に提供出来ることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく樹脂レンズの図。
【図2】湿度変化時の光学性能変化量の図。
【図3】水蒸気圧差と光学性能変化量の図。
【図4】1式の値と光学性能変化量の図。
【図5】湿度特性の図。
【図6】材料の熱変形温度と耐熱性の図。
【図7】耐熱試験の図。
【図8】開口数による湿度特性の図。
【図9】光弾性定数によるセナルモン法での複屈折量。
【図10】ゲート断面積と複屈折量の図。
【図11】R3,Lの寸法説明の図。
【図12】(ゲート断面積/レンズ体積)と複屈折量の
図。
【符号の説明】
d レンズの軸上厚 h レンズの有効径 L レンズの光軸方向の最小厚さ R1 S1面の軸上の曲率半径 R2 S2面の軸上の曲率半径 R3 レンズ外形の半径

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクのレーザ光学系に使用する樹
    脂レンズであって、下記の性能を有するアクリル系樹脂
    を使用し、下記1式を満たす形状を有することを特徴と
    する樹脂レンズ。 屈折率(n) :n≧1.5 吸水率(W) :0≦W≦1.5% 熱変形温度(T):T≧110℃ 【数1】 但しd:軸上厚(mm) R1:S1面の軸上の曲率半径(mm)(球面、非球面
    何れも可) R2:S2面の軸上の曲率半径(mm)(球面、非球面
    何れも可) h:有効径(mm)(入射側の有効直径)
  2. 【請求項2】 前記光ディスク側の開口数(NA)が、
    0.3以上、0.7以下であることを特徴とする請求項
    1記載の樹脂レンズ。
  3. 【請求項3】 前記アクリル系樹脂の熱変形温度(T)
    が、125℃以下であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の樹脂レンズ。
  4. 【請求項4】 前記アクリル系樹脂の光弾性定数が、6
    ×10-13cm2/dyne以下であることを特徴とする
    請求項1,2又は3記載の樹脂レンズ。
  5. 【請求項5】 前記樹脂レンズのゲート断面積が、3.
    1mm2以下であることを特徴とする請求項1,2,3
    又は4記載の樹脂レンズ。
  6. 【請求項6】 ゲート断面積(mm2)/レンズ体積
    (mm3)が、0.06(mm-1)以下であることを特
    徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の樹脂レン
    ズ。
  7. 【請求項7】 前記アクリル系樹脂のメルトフローレイ
    トが、4(g/10分)以上、11(g/10分)以下
    であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は
    6記載の樹脂レンズ。
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