JPH05134101A - プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法 - Google Patents

プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法

Info

Publication number
JPH05134101A
JPH05134101A JP15162191A JP15162191A JPH05134101A JP H05134101 A JPH05134101 A JP H05134101A JP 15162191 A JP15162191 A JP 15162191A JP 15162191 A JP15162191 A JP 15162191A JP H05134101 A JPH05134101 A JP H05134101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
weight
integer
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15162191A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Fukushima
洋 福島
Akira Motonaga
彰 元永
Eriko Suda
恵理子 須田
Mikito Nakajima
幹人 中島
Katsuyoshi Takeshita
克義 竹下
Yusuke Kutsukake
祐輔 沓掛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP15162191A priority Critical patent/JPH05134101A/ja
Publication of JPH05134101A publication Critical patent/JPH05134101A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A) 一般式(1)で示されるウレタン
(メタ)アクリレート 30〜80重量部、 (B) 特定のポリブチレングリコールジ(メタ)アク
リレート10〜60重量部、 (C) 芳香環を有する特定構造の単官能(メタ)アク
リレート化合物5〜60重量部、(D) 少なくとも一
つの重合性二重結合を有する化合物 0〜60重量部、
(E) 活性エネルギー線感応性重合開始剤
0.005〜5重量部、プラスチックレンズ用組成物、
および、この組成物を用いた屈折率1.55以上のプラ
スチックレンズの製造方法。 【効果】 耐熱性、耐衝撃性、低吸水率、成形性に優
れた、屈折率1.55以上のプラスチックレンズを容易
に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐衝撃性、低
吸水性、成形性に優れた、屈折率1.55以上の高屈折
率プラスチックレンズ用の組成物、および、その様な屈
折率1.55以上の高屈折率プラスチックレンズを製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、成形加工が容易
なこと、軽いことなどの特徴を生かして、光学製品に広
く用いられるようになっている。中でも、眼鏡レンズに
おいてはレンズは軽いことが望まれているので、近年、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(PPG
社製、商品名:CR−39)からなる樹脂が、プラスチ
ック眼鏡レンズの主流を成している。この様なプラスチ
ックレンズに要求される性能として重要なものには、屈
折率、成形性、耐熱性、耐衝撃性、低吸水性、成形品の
面精度、染色性等が挙げられる。そして近年、これらの
特性の更なる向上が要求されるようになってきており、
CR−39に代わる各種のモノマー、オリゴマーを用い
てプラスチックレンズを製造する方法が提案されてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CR−39からなる樹
脂は屈折率が1.499と低く、それ故に従来のプラス
チックレンズは無機ガラスレンズと比較して肉厚になら
ざるを得ないという欠点がある。この点に関し特公昭5
8−14449号公報には、ハロゲン置換芳香環がアル
キレングリコール基を介して(メタ)アクリロイルオキ
シ基と結合した化合物と芳香環を有する1官能性単量体
とから得られる高屈折率化樹脂が記載されている。ここ
に記載される様に高屈折率樹脂を得る目的で、樹脂構造
の中に芳香族環構造やハロゲン基(フッ素は除く)を導
入する方法は一般的なものである。しかし、この方法で
は得られる樹脂の耐衝撃性や一般の分散染料による染色
性に問題が有る。
【0004】一方、特開昭64−16813号公報に
は、レンズの耐衝撃性を向上させる成分として、分子内
にエーテル構造を有するポリアルキレングリコール類の
ジ(メタ)アクリレートが記載されている。また、これ
らのポリアルキレングリコール類のジ(メタ)アクリレ
ートは親水性が高いため、レンズの染色性も向上させ
る。また、ジ(メタ)アクリレートの代表的なものに
は、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートがあ
る。この様なジ(メタ)アクリレートを、前述のフッ素
以外のハロゲン基および芳香族環を有するモノマーやオ
リゴマーに添加して用いれば耐衝撃性や染色性は向上す
る。しかしながら、これを添加すればする程レンズの屈
折率が低下してしまい、更には耐熱性や吸水性の点で問
題が生じ、バランス良い性能を発現させるに至らない。
【0005】本発明者らは、上述の課題を解決すべく鋭
意検討した結果、高屈折率かつ耐衝撃性、染色性に優れ
た硬化物を与えうる特定のウレタン(メタ)アクリレー
トを見い出し、さらにこれを耐衝撃性、染色性、低吸水
性に優れた硬化物を与えうる特定のポリブチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートと共に、プラスチックレン
ズの製造用材料に応用したところ、高屈折率、耐衝撃
性、染色性、耐熱性に優れ、かつ低吸水性のプラスチッ
クレンズを製造できることを見い出した。さらにこの材
料に、芳香族炭化水素基もしくはハロゲン置換芳香族炭
化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートを組み合
わせることにより、レンズの面精度を向上できることも
見い出した。また同時に、該レンズ用の配合物はその官
能基を(メタ)アクリロイルオキシ基で構成することに
より、従来の熱重合による成形以外にも、活性エネルギ
ー線の照射により、短時間で硬化ムラなく成形すること
が可能であることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 (A) 下記一般式(1)で示されるウレタン(メタ)アクリレート 30〜80重量部、
【0007】
【化6】 (式中、R1、R2およびR4は各々独立して水素またはメチ
ル基を表わし、R3は芳香族炭化水素を表わし、j、k,
mおよびnは各々独立して1〜5の整数を表わし、X1
X2、X3およびX4は各々独立して水素、メチル基、臭素、
塩素またはヨウ素を表わし、Yは
【0008】
【化7】 を表わす。) (B) 下記一般式(2)で示されるポリブチレングリコールジ(メタ)アクリ レート 10〜60重量部、
【0009】
【化8】 (式中、R5は水素またはメチル基を表わし、pは5〜1
6の整数を表わす。) (C) 下記一般式(3)、(4)または(5)で示される単官能(メタ)アク リレート化合物 5〜60重量部、
【0010】
【化9】 (式中、R6は水素またはメチル基を表わし、R7
【0011】
【化10】 を表わし、X5は塩素、臭素またはヨウ素を表わし、qは
0〜3の整数を表わし、rは0〜5の整数を表わし、s
は0〜4の整数を表わし、tは0〜3の整数を表わ
す。) (D) 分子内に少なくとも一つの重合性二重結合を有する化合物 0〜60重量部、 および、 (E) ラジカル重合開始剤 0.005〜5重量部、 (ただし、(A)〜(D)成分の合計量を100重量部
とし、(E)成分は該合計量100重量部に対して0.
005〜5重量部とする。)を主成分としてなる屈折率
1.55以上のプラスチックレンズ用組成物、および、
上記本発明の組成物に活性エネルギー線を照射して重合
硬化させる工程を有する、屈折率1.55以上のプラス
チックレンズの製造方法である。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。
【0013】本発明の組成物の第一成分であるウレタン
(メタ)アクリレート(A)は、前記一般式(1)で表
わされる化合物であり、プラスチックレンズに高屈折率
等を付与する成分である。この(A)成分の合成法に関
しは、本発明では特に制限は無いが、以下の三種の化合
物(I)〜(III)を、望ましくはモル当量比(I)/(I
I)/(III)=2/N+1/N(Nは1〜5の整数)の範
囲内で反応させる事により得ることができる。すなわち
一般式(1)におけるkは、このモル当量比によって決
定され、また一般にはこのkの値の異なるものの混合物
が得られるので、ここでのkの値は中央値(主成分)を
意味する。 (I)下記一般式(i)で示される水酸基含有(メタ)
アクリレート化合物
【0014】
【化11】 (式中、R1、R2は水素またはメチル基を表わし、jは1
〜5の整数を表わす。) (II)下記一般式(ii)で示されるジイソシアネート化
合物
【0015】
【化12】 (式中、R3は芳香族炭化水素を表わす。) (III)下記一般式(iii)で示されるジオール化合物
【0016】
【化13】 (式中、R4は水素またはメチル基を表わし、mおよびn
は1〜5の整数を表わし、X1、X2、X3およびX4は水素、
メチル基、臭素、塩素またはヨウ素を表わし、Yは
【0017】
【化14】 を表わす。)前記一般式(i)で示される水酸基含有
(メタ)アクリレート化合物(I)の具体例としては、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール(繰り返し単位2〜5)のモノ(メタ)アクリ
ル酸エステル、ポリプロピレングリコール(繰り返し単
位2〜5)のモノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げ
られる。
【0018】前記一般式(ii)で示されるジイソシアネ
ート化合物(II)の具体例としては、分子内に芳香族環
を含有するものであって、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−キシ
リレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネ
ート、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアナート
メチル)ベンゼン、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ
ート、ビフェニルジイソシアネート、o−トリジンジイ
ソシアネート等が挙げられる。なお、芳香族環に直接2
つのイソシアネート基が結合した構造を有するものが、
屈折率やウレタン結合における反応性の点で好ましい。
【0019】一般式(iii) で示されるジオール化合物(I
II) としては、ビスフェノール類にエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイドを数モル付加したものを用い
ることができる。ビスフェノール類としては、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFおよび
その誘導体を使用することができる。これらのうち特
に、ビスフェノールA、ビスフェノールSおよびそれら
の誘導体が好ましい。ビスフェノールFおよびその誘導
体を使用した場合、ビスフェノールA、ビスフェノール
Sおよびそれら誘導体を使用した場合に比較して、得ら
れるプラスチックレンズのTg、表面硬度、弾性率が低
下する傾向がある。
【0020】上述の反応は、公知の方法、例えばジイソ
シアネート化合物(II)および触媒存在下に水酸基含有
(メタ)アクリレート化合物(I)、ジオール化合物(I
II)を50〜70℃の条件下で徐々に加え攪拌して反応
させる方法等により行なえばよい。この際の触媒として
は、例えばジラウリル酸ジ−n−ブチル錫が使用でき
る。特に好ましい方法は、ジイソシアネート化合物(I
I)およびジラウリン酸ジ−n−ブチル錫存在下に、ま
ず水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(I)を50
〜90℃の条件下で徐々に滴下して反応させ、ウレタン
結合を生成させて水酸基含有(メタ)アクリレート化合
物(I)の水酸基がほとんど消失した後、さらにジオー
ル化合物(III)を徐々に加えウレタン結合の生成を進行
させウレタン(メタ)アクリレートを得る方法を挙げる
ことができ、また、ジイソシアネート化合物(II)およ
びジラウリン酸ジ−n−ブチル錫存在下に、まずジオー
ル化合物(III) を50〜90℃の条件下で徐々に加えて
反応させ、ウレタン結合を生成させてジオール化合物(I
II) の水酸基がほとんど消失した後、さらに水酸基含有
(メタ)アクリレート化合物(I)を徐々に滴下してウ
レタン結合の生成を進行させウレタン(メタ)アクリレ
ートを得る方法を挙げることができる。なお、このウレ
タン(メタ)アクリレート(A)の合成に際して、ウレ
タン結合反応に直接関係の無い(C)成分や(D)成分
(本発明において用いる組成物の第三成分、第四成分)
を共存させてもよい。
【0021】本発明の組成物の第二成分であるポリブチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート(B)は、前記
一般式(2)で示される化合物であり、重合度5〜16
のポリブチレングリコールの両末端を二つの(メタ)ア
クリル酸で封止したものである。ここで、重合度は式:
-(CH2CH2CH2CH2O)n-で示される繰り返し単位数nを意味
する。この重合度nが5未満では十分な可撓性が得られ
ず、16を越えると吸水性が増すと共に架橋密度の低下
を招き、ポリマー硬度が低下して耐熱性も低下する。ま
た、モノマーの粘度も増加するめ注型作業性も低下す
る。好ましい重合度は7〜12である。ただし、ポリブ
チレングリコールジメタクリレートは、一般的には正規
分布的に重合度の異なるポリマー種の混合物なので、こ
こでの重合度nは中央値を意味する。
【0022】このポリブチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート(B)は、例えばテトラヒドロフランを開環
重合して得られるポリブチレングリコールとアクリル酸
またはメタクリル酸との縮合反応、あるいはポリブチレ
ングリコールとアクリル酸メチルまたはメタクリル酸メ
チルとのエステル交換反応によって容易に製造すること
ができるが、エステル交換反応による方法が、無色透明
なモノマーを与えるので好ましい。
【0023】本発明の組成物の第三成分である単官能
(メタ)アクリレート化合物(C)は、前記一般式
(3)、(4)または(5)で示される化合物であり、
第一成分、第二成分のみの使用では得られないレンズ成
形時の面精度を向上させる効果を発揮する成分である。
この単官能(メタ)アクリレート化合物(C)は、芳香
族炭化水素若しくはハロゲン置換芳香族炭化水素基を有
するモノアルコールと、または同モノアルコールにエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドもしくはテトラ
ヒドロフランを開環付加したモノアルコールと、(メ
タ)アクリル酸とを反応させて得ることができる。
【0024】単官能(メタ)アクリレート化合物(C)
の具体例としては、フェニル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メ
タ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、フェニル−ジ(オキシエ
チル)−(メタ)アクリレート、フェニル−トリ(オキ
シエチル)−(メタ)アクリレート、フェニル−ジ(2
−メチルオキシエチル)−(メタ)アクリレート、フェ
ニル−トリ(2−メチルオキシエチル)−(メタ)アク
リレート、フェノキシブチル(メタ)アクリレート、フ
ェニル−ジ(オキシブチル)−(メタ)アクリレート、
フェニル−トリ(オキシブチル)−(メタ)アクリレー
ト、2−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、4−
フェニルフェニル(メタ)アクリレート、2−フェニル
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニル
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェニル
フェニル−2−メチルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、4−フェニルフェニル−2−メチルオキシエチル
(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−
(4−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレ
ート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−ナフチ
ルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−ナフチルオ
キシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフチル−ジ
(オキシエチル)−(メタ)アクリレート、2−ナフチ
ル−ジ(オキシエチル)−(メタ)アクリレート、1−
ナフチル−2−メチルオキシエチル−(メタ)アクリレ
ート、2−ナフチル−2−メチルオキシエチル−(メタ
アクリレート)、3−(1−ナフチル)−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、3−(2−ナフチ
ル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ブロモフェニル(メタ)アクリレート、4−ブロモ
フェニル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモフェ
ニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフ
ェニル(メタ)アクリレート、2,3,4,5,6−ペ
ンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4−ジ
ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,
4,6−トリブロモフェニル−ジ(オキシエチル)−
(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニ
ル−2−メチルオキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ブロモベンジル(メタ)アクリレート、4−ブロモベ
ンジル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモベンジ
ル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモベン
ジル(メタ)アクリレート、2,3,4,5,6−ペン
タブロモベンジル(メタ)アクリレート、2−クロロフ
ェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メ
タ)アクリレート、2,4−ジクロロフェニル(メタ)
アクリレート、2,4,6−トリクロロフェニル(メ
タ)アクリレート、2,3,4,5,6−ペンタクロロ
フェニル(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェ
ニルオキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−
トリクロロフェニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2,4,6−トリクロロフェニル−ジ(オキシエチ
ル)−(メタ)アクリレート、2,4,6−トリクロロ
フェノキシ−2メチルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、3−(2,4,6−トリブロモフェニル)−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(2,
3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニル−4
−ブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−(4−ブ
ロモフェニル)−4,6−ジブロモフェニル(メタ)ア
クリレート、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ジ
クロロフェニル(メタ)アクリレート、2−フェニル−
4−ブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−(4−ブロモフェニル)−4,6−ジブロモフ
ェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2,
4,6−トリブロモフェニル)−4,6−ジブロモフェ
ニル(メタ)アクリレート、2−(2,4−ジブロモフ
ェニル)−4,6−ジブロモフェニルオキシエチル(メ
タ)アクリレート、1−(4−クロロナフチル)−オキ
シエチル−(メタ)アクリレート、2−(4−クロロナ
フチル)−オキシエチル−(メタ)アクリレート、1−
(4−ブロモナフチル)−オキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−(4−ブロモナフチル)−オキシエチル−
(メタ)アクリレート、3−[1−(2−ブロモナフチ
ル)]−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−[2−(2−ブロモナフチル)]−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0025】この単官能(メタ)アクリレート化合物
(C)は一種を単独であるいは二種以上を混合して用い
ることができるが、成形したレンズの面精度、無色透明
性の点から、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−フェニルフェニル(メタ)
アクリレート、4−フェニルフェニル(メタ)アクリレ
ート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、3−(4−フェニルフ
ェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、1−ナフチルオキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ナフチルオキシエチル(メタ)アクリレート、2,
4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、
2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アク
リレート、2,4,6−トリブロモフェニル−ジ(オキ
シエチル)−(メタ)アクリレートおよび2,4,6−
トリブロモベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0026】本発明の組成物の第四成分である分子内に
少なくとも一つの重合性二重結合を有する化合物(D)
は、耐熱性、表面硬度、低粘度化等を付与する成分であ
る。特に、本発明では比較的高粘性のウレタン(メタ)
アクリレート(A)を用いているので、注型作業性を向
上させるためには樹脂組成物の粘度は低い程好ましい。
したがって、重合性二重結合を有する化合物(D)とし
ては低粘度のエステルモノマーが特に好ましい。
【0027】この化合物(D)の具体例としては、例え
ば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)
アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ブ
トキシエチル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)ア
クリル酸メタリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、(メタ)アクリ
ル酸ジブロモプロピル、(メタ)アクリル酸N−ビニル
−2−ピロリドン、(メタ)アクリル酸ポリエチレング
リコールモノアルキルエーテル、(メタ)アクリル酸ポ
リプロピレングリコールモノアルキルエーテル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−
ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシ
ブチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、
(メタ)アクリル酸フォスフォエチル等のモノ(メタ)
アクリレート化合物;エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等
のポリ(又はモノ)エチレングリコールのジ(メタ)ア
クリレート;プロピレンレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート
等のポリ(又はモノ)プロピレングリコールのジ(メ
タ)アクリレート;1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカメチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン
酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロラ
クトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタ
ニルジ(メタ)アクリレート、2−(2−ヒドロキシ−
1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5
−エチル−1,3−ジオキサンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアヌレ
ート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシ
アヌレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイル
オキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)−プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジ
エトキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−
(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)
−プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイル
オキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)−プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジ
エトキシ−3,5−ジブロモフェニル)−プロパン、
2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタ
エトキシ−3,5−ジブロモフェニル)−プロパン、
2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シ−3,5−ジメチルフェニル)−プロパン、2,2−
ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−
フェニルフェニル)−プロパン、ビス(4−(メタ)ア
クリロイルオキシフェニル)−スルフォン、ビス(4−
(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)−スル
フォン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエト
キシフェニル)−スルフォン、ビス(4−(メタ)アク
リロイルオキシペンタエトキシフェニル)−スルフォ
ン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−
3−フェニルフェニル)−スルフォン、ビス(4−(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフ
ェニル)−スルフォン、ビス(4−(メタ)アクリロイ
ルオキシフェニル)−スルフィド、ビス(4−(メタ)
アクリロイルオキシエトキシフェニル)−スルフィド、
ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシ
フェニル)−スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロ
イルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル)−スルフ
ィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ
−3,5−ジメチルフェニル)−スルフィド、ジ((メ
タ)アクリロイルオキシエトキシ)フォスフェート、ト
リ((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フォスフェ
ート等の多官能(メタ)アクリル化合物;スチレン、ビ
ニルトルエン、クロルスチレン、ブロモスチレン、ジビ
ニルベンゼン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフ
タレン、N−ビニルピロリドン等のビニル化合物;ジエ
チレングリコールビスアリルカーボネート、トリメチロ
ールプロパンジアリル、ジアリルフタレ−ト、ジメタリ
ルフタレート等のアリル化合物;(メタ)アクリル酸と
バリウム、鉛、アンチモン、チタン、錫、亜鉛等の金属
塩が挙げられる。これらは一種もしくは二種以上の混合
系で使用できる。
【0028】本発明の組成物の第五成分であるラジカル
重合開始剤(E)としては、活性エネルギー線感応性重
合開始剤、熱感応性重合開始剤のいずれも単独でまたは
併用して用いることができる。ただし本発明の製造方法
においては、ラジカル重合開始剤(E)として活性エネ
ルギー線感応性重合開始剤を使用する必要があり、この
場合熱感応性重合開始剤を併用してもよい。
【0029】ラジカル重合開始剤(E)として用いる活
性エネルギー線感応性重合開始剤としては、例えば、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メ
チルフェニルグリオキシレート、アセトフェノン、ベン
ゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−フェニル−
1,2−プロパン−ジオン−2−(o−エトキシカルボ
ニル)オキシム、2−メチル−(4−(メチルチオ)フ
ェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ベンジ
ル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、2−クロロチオキサントン、イソプ
ロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾ
イルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキサイド、2−メチルベンゾイ
ルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジメ
トキシフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0030】また、ラジカル重合開始剤(E)として用
いる熱感応性重合開始剤としては、例えば、過酸化ベン
ゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物;
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化
合物が使用できる。
【0031】生産性良好なレンズ材料を得るという点か
らは、短時間かつ省エネルギーにて硬化できる光重合開
始剤(活性エネルギー線感応性重合開始剤)をラジカル
重合開始剤(E)として用い、活性エネルギー線を照射
して重合硬化させることが好ましい。その際、特に好ま
しいラジカル重合開始剤(E)としては、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニ
ルグリオキシレート、2,4,6−トリメチルベンゾイ
ルジフェニルフォスフィンオキサイド等を挙げることが
でき、これらを用いると黄着色のほとんど無い透明な硬
化物を得ることができ、また優れた深部硬化性を発現で
きる。
【0032】本発明の組成物における(A)〜(D)成
分の配合割合に関しては、(A)〜(D)成分の合計量
を100重量部としたとき、(A)30〜80重量部、
(B)10〜60重量部、(C)5〜60重量部、
(D)0〜60重量部である。また(E)成分の配合割
合に関しては、(A)〜(D)成分の合計量100重量
部に対して0.005〜5重量部である。(A)成分が
30重量部未満ではレンズに十分な耐熱性、表面硬度を
付与することができず、80重量部を超えると組成物の
粘度が高くなり、注型重合の作業性が低下する。好まし
い配合量は30〜60重量部である。また、(B)成分
が10重量部未満ではレンズに十分な耐衝撃性を付与す
ることができず、かつ染色性も付与できない。一方、6
0重量部を超えるとレンズの耐熱性および表面硬度の低
下を招き望ましくない。好ましい配合量は20〜50重
量部である。また、(C)成分が5重量部未満では成形
したレンズの面精度が悪くなり、60重量部を超えると
レンズの耐熱性、強靱性が低下し望ましくない。好まし
い配合量は10〜40重量部である。(D)成分は、必
須成分ではないが、レンズの耐熱性や表面硬度をより向
上させ、また組成物の粘度を低下させ注型作業性を向上
させるために用いる成分である。好ましい配合量は5〜
30重量部である。(E)成分が0.005重量部より
少ないと短時間で重合を行なうことができず、または重
合を完結することができない等の問題が生じる。5重量
部以上では充分なレンズ物性が得られないばかりか、レ
ンズ成形時にレンズが著しく黄変する問題が生じる。好
ましい配合量は0.01〜0.1重量部である。
【0033】また、本発明の組成物には、必要に応じ
て、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイ
ング剤、顔料等の各種の添加剤を本発明の効果を損なわ
ない範囲内で配合してもよい。
【0034】以上詳述した本発明の(A)〜(E)成分
を主成分としてなる組成物は、その調整法に特に限定は
無く、例えば(A)〜(E)成分を常法により混合攪拌
し、更に必要に応じて各種添加剤を配合して得ることが
できる。この組成物は、熱重合または活性エネルギー線
を照射し重合することによって、屈折率1.55以上の
硬化物(プラスチックレンズ)とすることができる。
【0035】本発明の製造方法は、上述した(A)〜
(E)成分を主成分としてなる組成物に活性エネルギー
線を照射して重合硬化させる工程を有することを特徴と
している。この重合硬化により、屈折率1.55以上の
良好なプラスチックレンズを得ることができる。この重
合硬化の際の各種具体的条件は、所望のプラスチックレ
ンズが得られるよう適宜設定すればよい。例えば、鏡面
研磨した二枚のガラス板製鋳型中に、ポリ塩化ビニル、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−1−ブテン
共重合体等からなるガスケットを介して上述の組成物を
注入し、その鋳型の片側もしくは両側から活性エネルギ
ー線を照射する態様がある。この活性エネルギー線照射
の際に加熱を施してもよいし、活性エネルギー線照射の
後さらに加熱して硬化を進行させてもよい。
【0036】ここで用いる活性エネルギー線としては、
電子線、紫外線、可視光線等の電磁波が使用できる。望
ましくは、低圧、高圧、超高圧の各種水銀ランプ、メタ
ルハライドランプ、無電極ランプ、キセノンランプ等を
光源とする活性エネルギー線を用いるとよい。また、こ
こで用いる鋳型は、例えば、ガラスとガラス、ガラスと
プラスチック板、ガラスと金属板、あるいはこれらの組
合わせの鋳型など各種のものが使用可能である。またガ
スケットとしては、上述のような熱可塑性樹脂の他、ポ
リエステル製の粘着テープ等を用いてもよい。
【0037】なお、上述の本発明の製造方法において
は、活性エネルギー線照射によって本発明の組成物を硬
化させるのであるが、本発明の組成物は活性エネルギー
線を用いずに加熱により重合硬化できることは先に述べ
た通りである。この熱重合の際に用いる鋳型としては、
活性エネルギー線照射による重合硬化に用いたものと同
じものが使用できる。
【0038】
【実施例】以下、実施例および比較例を用いて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0039】<合成例1(ウレタンメタクリレート(U
M1)の合成)>トリレンジイソシアネート(日本ポリ
ウレタン工業社製、商品名:コロネートT−100 、分子
量174.16、以後TDIと略する。)348.32
g、ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫0.64g、2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール 0.
64gをガラス容器に入れ、70℃に加温しながら攪拌
して均一溶液にした。次いで、この系の温度を70℃に
保ち攪拌しながらメタクリル酸2−ヒドロキシプロピル
(三菱レイヨン社製、商品名:アクリエステルHP、分
子量144.17、以後HPMAと略する)288.3
4gを5時間かけて徐々に滴下した。更に、この系の温
度を70℃に保ちIRスペクトル、イソシアネート当量
の測定より、HPMAのヒドロキシル基がTDIのイソ
シアネート基とウレタン結合をほぼ形成したことを確認
した。その後、この系を70℃に保ち攪拌を続けなが
ら、更に2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]プロパン(分子量63
2.0、以後TBA−2と略する。)632gを3時間
かけて徐々に加えた。その後、ベンジルメタクリレー
ト、あるいは、フェニルメタクリレート、あるいは、
1,6−ヘキサメチレングリコールジメタクリレートを
100〜300g加え、系の温度を70℃に保ちつつ攪
拌しながら14時間反応を続けウレタン結合反応を終了
させ、ウレタンメタクリレート(UM1)のモノマー溶
液を得た。なお、この反応の終点確認はIRスペクト
ル、イソシアネート当量の測定より行なった。
【0040】<合成例2(ウレタンメタクリレート(U
M2)の合成)>TDI348.32g、ジラウリン酸
ジ−n−ブチル錫0.64g、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール0.64gをガラス容器
に入れ、70℃に加温しながら攪拌して均一溶液にし
た。この系の温度を70℃に保ち攪拌しながらメタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル(三菱レイヨン社製、商品
名:アクリエステルHO、分子量130.15、以後H
EMAと略する)260.30gを5時間かけて徐々に
滴下した。更に、この系の温度を70℃に保ちIRスペ
クトル、イソシアネート当量の測定より、HEMAのヒ
ドロキシル基がTDIのイソシアネート基とウレタン結
合をほぼ形成したことを確認した。その後、この系を7
0℃に保ち攪拌を続けながら、更にTBA−2を632
g3時間かけて徐々に加えた。その後、ベンジルメタク
リレート100〜300g加え、この系の温度を70℃
に保ちつつ攪拌しながら14時間反応を続けてウレタン
結合反応を終了させ、ウレタンメタクリレート(UM
2)のベンジルメタクリレート溶液を得た。なお、この
反応の終点確認はIRスペクトル、イソシアネート当量
の測定より行なった。
【0041】<合成例3(ウレタンメタクリレート(U
M3)の合成)>TDI348.32g、ジラウリン酸
ジ−n−ブチル錫0.64g、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール0.64gをガラス容器
に入れ、70℃に加温しながら攪拌して均一溶液にし
た。この系の温度を70℃に保ち攪拌しながらHEMA
260.30gを5時間かけて徐々に滴下した。更
に、この系の温度を70℃に保ちIRスペクトル、イソ
シアネート当量の測定より、HEMAのヒドロキシル基
がTDIのイソシアネート基とウレタン結合をほぼ形成
したことを確認した。その後、この系を70℃に保ち攪
拌を続けながら、更に2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)フェニル]プロパン(分子量316.
4、以後BA−2と略する。)316.4gを3時間か
けて徐々に加えた。その後ベンジルメタクリレート10
0〜300g加え、この系の温度を70℃に保ちつつ攪
拌しながら14時間反応を続けウレタン結合反応を終了
させ、ウレタンメタクリレート(UM3)のベンジルメ
タクリレート溶液を得た。なお、反応の終点確認はIR
スペクトル、イソシアネート当量の測定より行なった。
【0042】<合成例4(ウレタンメタクリレート(U
M4)の合成)>TDI348.32g、ジラウリン酸
ジ−n−ブチル錫0.64g、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール0.64gをガラス容器
に入れ、70℃に加温しながら攪拌して均一溶液にし
た。この系の温度を70℃に保ち攪拌しながらHEMA
260.30gを5時間かけて徐々に滴下した。更
に、この系の温度を70℃に保ちIRスペクトル、イソ
シアネート当量の測定より、HEMAのヒドロキシル基
がTDIのイソシアネート基とウレタン結合をほぼ形成
したことを確認した。その後、この系を70℃に保ち攪
拌を続けながら、更にビス[3,5−ジブロモ−4(2
−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン(分子量6
54.0、以後TBS−2と略する。)316.4gを
3時間かけて徐々に加えた。その後、フェニルメタクリ
レート100〜300g加え、この系の温度を70℃に
保ちつつ攪拌しながら14時間反応を続けウレタン結合
反応を終了させ、ウレタンメタクリレート(UM4)の
フェニルメタクリレート溶液を得た。なお、反応の終点
確認はIRスペクトル、イソシアネート当量の測定より
行なった。
【0043】<合成例5(ウレタンメタクリレート(U
M5)の合成)>イソホロジイソシアネート(ダイセル
ヒュルス社製、分子量218.3、以後IPDIと略す
る。)218.3g、ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫
0.64g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチ
ルフェノール0.64gをガラス容器に入れ、70℃に
加温しながら攪拌して均一溶液にした。この系の温度を
70℃に保ち攪拌しながらHEMA 260.30gを
5時間かけて徐々に滴下した。更に、この系の温度を7
0℃に保ちIRスペクトル、イソシアネート当量の測定
より、HEMAのヒドロキシル基がTDIのイソシアネ
ート基とほぼウレタン結合を形成したことを確認した。
【0044】<合成例6(エステル交換法によるノナブ
チレングリコールジメタクリレート(9BGDM)の合
成)>5リットルの4つ口フラスコに、ノナブチレング
リコール(平均分子量:680、保土ヶ谷化学社製、商
品名:PTG−650SN)2.0kg、MMA2.0
kgおよびハイドロキノンモノメチルエーテル0.5g
を投入し、触媒としてチタンテトラ−n−ブトキシド5
0gを用い、100〜120℃で攪拌を行ないつつ生成
したメタノールをMMAと共沸除去し、3時間反応させ
た。反応後、過剰のMMAを減圧留去し、残渣にトルエ
ン1kgを加え、アルカリ水で洗浄後トルエンを減圧留去
して9BGDMを得た。得られた9BGDMは無色透明
であり、臭素付加による純度分析では100%であっ
た。
【0045】<実施例1>UM1を50g、9BGDM
を25g、フェニルメタクリレート(以後PhMAと略
す)を25g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフ
ェニルフォスフィンオキサイドを0.03g、t−ブチ
ルパーオキシイソブチレートを0.1g、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノンを0.05g用いて室
温で良く攪拌した後、50mmHgに減圧して10分間
脱気した。この組成物を、鏡面仕上げした外径80m
m、曲率386mmのガラスと外径80mm、曲率65
mmのガラスとを、中心の厚みを2.0mmの凹レンズ
が得られるよう組み合せ、周囲をポリ塩化ビニル製ガス
ケットで囲んだ鋳型中に注入した。
【0046】次いで、鋳型の両面から20cmの距離を
おいて、120W/cmの高圧水銀ランプより紫外線を
5分間照射し、重合硬化した。その後、型よりレンズを
脱型し、120℃で1時間加熱してアニール処理した。
このようにして製造したレンズを評価し、その結果を表
1に示した。なお、面精度、落球試験以外の評価項目
は、厚み2mmまたは5mm、外径75mmの円盤状平
板をレンズと同処方で作製したものを用いて測定した。
【0047】<実施例2〜8>表1に示した割合で各成
分(A)〜(E)を用いた以外は、実施例1と同様にし
てレンズを製造し評価した。結果を表1に併せて示し
た。
【0048】<実施例9〜10>表1に示した各成分
(A)〜(E)をよく混合した後、実施例1と同様の方
法で脱気した。その後、実施例1で用いたのと同じ鋳型
中に注入し、40℃で1時間、50℃で1時間、60℃
で1時間、70℃で1時間、80℃で1時間、90℃で
1時間、100℃で1時間、110℃で1時間保持して
加熱重合硬化させた。型よりレンズを脱型し、120℃
で1時間加熱してアニール処理した。このようにして製
造したレンズおよび平板について実施例1と同様に評価
し、その結果を表1に示した。
【0049】<比較例1>ジエチレングリコールビスア
リルカーボネート(PPG社製、商品名:CR−39)
を100g、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート
を3g用いて混合し、よく攪拌した後、実施例1で用い
たのと同じ鋳型中に注入し、45℃で10時間、60℃
で3時間、80℃で3時間、95℃で6時間保持して成
形した。型よりレンズを脱型し、120℃で1時間加熱
してアニール処理した。このようにして製造したレンズ
および平板について実施例1と同様に評価し、その結果
を表1に示した。
【0050】<比較例2〜6>表2に示した割合で各成
分(A)〜(E)を用いた以外は、実施例1と同様にし
てレンズおよび平板を製造し評価した。結果を表2に併
せて示した。
【0051】<評価方法>実施例および比較例において
行なった評価の方法を以下に示す。 可視光線透過率(%): ASTM D 1003-61に従って測定
した。 屈折率: アツベ屈折計により、 589.3nmのD線にて測
定した。 飽和吸水率(重量%): 厚み 5mmの円盤状平板を用
い、70℃で 100%の飽和水蒸気槽中に3日間放置して重
量増加率を測定した。 落球試験: 厚み 2.0mmのレンズをFDA規格に従って
試験した。ただし、鋼球を 127cmの高さから落下させた
際の鋼球の最大重量で示した。 ロックウェル硬度: JIS K7202 に従って測定した。 耐熱性: TMA測定機により、荷重10gでのTgを測
定した。 面精度: レンズ中心部の湾曲状態を肉眼により観察
し、下記ランクに分類した。
【0052】A:全く湾曲がない。(設計時の曲率と成
形レンズの曲率の差が0〜1%) B:やや湾曲している。 (差が1〜3%) C:若干湾曲している。 (差が3〜5%) D:湾曲している。 (差が5〜10%) E:著しく湾曲している。(差が10〜20%) F:使用できない。 (差が20%以上) 染色性: 染色剤(服部セイコー社製、商品名:セイコ
ープラックスダイヤコート)2gを1リットルの水に分
散させた液を用いて90℃で3分染色し、可視光線透過率
の数値を測定した。
【0053】<表中の略号> UDM1〜5: 合成例1〜5で得たウレタンメタクリ
レート 9BGDM: ノナブチレングリコールジメタクリレー
ト PhMA: フェニルメタクリレート BzMA: ベンジルメタクリレート BiPhMA: ビフェニルメタクリレート HDDM: 1,6−ヘキサメチレングリコールジメタ
クリレート 9EGDM: ノナエチレングリコールジメタクリレー
ト APO: 2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニ
ルフォスフィンオキサイド HCP: ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン HPG: メチルフェニルグリオキシレート IPP: ジイソプロピルパーオキシジカーボネート TBP: t−ブチルパーオキシイソブチレート
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明を用いれば、耐熱性、耐衝撃性、
低吸水率、成形性に優れた、屈折率1.55以上のプラ
スチックレンズを容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02C 7/02 (72)発明者 須田 恵理子 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 中島 幹人 長野県諏訪市大和3丁目3−5 セイコー エプソン株式会社内 (72)発明者 竹下 克義 長野県諏訪市大和3丁目3−5 セイコー エプソン株式会社内 (72)発明者 沓掛 祐輔 長野県諏訪市大和3丁目3−5 セイコー エプソン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 下記一般式(1)で示されるウ
    レタン(メタ)アクリレート
    30〜80重量部、 【化1】 (式中、R1、R2およびR4は各々独立して水素またはメチ
    ル基を表わし、R3は芳香族炭化水素を表わし、j、k,
    mおよびnは各々独立して1〜5の整数を表わし、X1
    X2、X3およびX4は各々独立して水素、メチル基、臭素、
    塩素またはヨウ素を表わし、Yは 【化2】 を表わす。) (B) 下記一般式(2)で示されるポリブチレングリコールジ(メタ)アクリ レート 10〜60重量部、 【化3】 (式中、R5は水素またはメチル基を表わし、pは5〜1
    6の整数を表わす。) (C) 下記一般式(3)、(4)または(5)で示される単官能(メタ)アク リレート化合物 5〜60重量部、 【化4】 (式中、R6は水素またはメチル基を表わし、R7は 【化5】 を表わし、X5は塩素、臭素またはヨウ素を表わし、qは
    0〜3の整数を表わし、rは0〜5の整数を表わし、s
    は0〜4の整数を表わし、tは0〜3の整数を表わ
    す。) (D) 分子内に少なくとも一つの重合性二重結合を有する化合物 0〜60重量部、 および、 (E) ラジカル重合開始剤 0.005〜5重量部、 (ただし、(A)〜(D)成分の合計量を100重量部
    とし、(E)成分は該合計量100重量部に対して0.
    005〜5重量部とする。)を主成分としてなる屈折率
    1.55以上のプラスチックレンズ用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物に活性エネルギー
    線を照射して重合硬化させる工程を有する、屈折率1.
    55以上のプラスチックレンズの製造方法。
JP15162191A 1991-06-24 1991-06-24 プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法 Pending JPH05134101A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15162191A JPH05134101A (ja) 1991-06-24 1991-06-24 プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15162191A JPH05134101A (ja) 1991-06-24 1991-06-24 プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05134101A true JPH05134101A (ja) 1993-05-28

Family

ID=15522548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15162191A Pending JPH05134101A (ja) 1991-06-24 1991-06-24 プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05134101A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08271703A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Konica Corp 樹脂レンズ
WO2006075712A1 (ja) * 2005-01-14 2006-07-20 Kaneka Corporation 活性エネルギー線硬化型硬化性組成物および該硬化物
JP2018135512A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 三洋化成工業株式会社 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08271703A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Konica Corp 樹脂レンズ
WO2006075712A1 (ja) * 2005-01-14 2006-07-20 Kaneka Corporation 活性エネルギー線硬化型硬化性組成物および該硬化物
JP5394608B2 (ja) * 2005-01-14 2014-01-22 株式会社カネカ 活性エネルギー線硬化型硬化性組成物および該硬化物
JP2018135512A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 三洋化成工業株式会社 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0180745B1 (ko) 플라스틱 렌즈용 조성물
KR930003464B1 (ko) 주형중합용 활성 광선 경화성 조성물 및 주형중합 성형물
JPH0525240A (ja) プラスチツクレンズ用組成物
JPH05194616A (ja) プラスチックレンズのブルーイング方法
JP3556332B2 (ja) プラスチックレンズ成形用組成物及びそれを用いたプラスチックレンズ
JP3362987B2 (ja) プラスチックレンズ用組成物
JP2726325B2 (ja) プラスチックレンズ用組成物
JPH04202308A (ja) プラスチックレンズ用組成物
JP3363080B2 (ja) プラスチックレンズ用組成物
JP2760624B2 (ja) プラスチックレンズ用組成物
JPH05134101A (ja) プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法
JP2003506500A (ja) 透明ポリマー基板製造用重合性組成物、これにより得られる透明ポリマー基板およびそのレンズへの使用
JPH0532735A (ja) プラスチツクレンズ用組成物およびプラスチツクレンズの製造方法
JPH08258172A (ja) プラスチックレンズの製造方法
JP3324854B2 (ja) 重合性組成物
JPH08258171A (ja) プラスチックレンズの製造方法
JPS63207805A (ja) プラスチツクレンズ材料の製造方法
JPH08208776A (ja) 樹脂組成物、レンズ用組成物及びその硬化物
JPH03255117A (ja) プラスチックレンズ用組成物
JPS63199210A (ja) プラスチツクレンズ材料の製造方法
JP2849173B2 (ja) プラスチックレンズ用組成物
JPH04202309A (ja) プラスチックレンズ用組成物
JPH1114802A (ja) 光学用樹脂組成物及び光学用樹脂
JP2003506499A (ja) 透明ポリマー基質の製造用の重合可能な組成物、得られる透明ポリマー基質およびその光学的利用
JPH01309001A (ja) プラスチックレンズ材料