JP2003085808A - 光学素子、光ピックアップ装置及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子、光ピックアップ装置及び光学素子の製造方法

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JP2003085808A JP2001276431A JP2001276431A JP2003085808A JP 2003085808 A JP2003085808 A JP 2003085808A JP 2001276431 A JP2001276431 A JP 2001276431A JP 2001276431 A JP2001276431 A JP 2001276431A JP 2003085808 A JP2003085808 A JP 2003085808A
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浩 名古屋
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    • G11B2007/13725Catadioptric lenses, i.e. having at least one internal reflective surface

Abstract

(57)【要約】 【課題】 近接場光を利用することで記録密度を飛躍的
に向上させることのできる光学素子及びこの光学素子を
用いた光ピックアップ装置を提供する。この光学素子を
良好に製造可能な方法を提供する。 【解決手段】 この光学素子は、光情報記録媒体の情報
の記録および/または再生用の光学素子であって、光源
6等の外部から入射した光を光学素子内で複数回反射さ
せることにより、入射した面と反対側の面に集光させ、
光束が入射する面は屈折面でありかつ光源側に凸である
とともに光軸を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの如き
光学記録媒体に対して情報信号の記録および/または再
生する際に使用される光学素子、光ピックアップ装置及
び光学素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】従来、映像情報、音声情報または、コン
ピューター用プログラムなどのデータを保存するための
記録媒体として、いわゆる再生専用光ディスク、相変化
型光ディスク、光磁気ディスク、または、光カードなど
の如き光情報記録媒体が提案されている。そして、近
年、これらの光情報記録媒体に対する記録密度の向上及
び大容量化の要求が強くなってきている。
【0003】このような光情報記録媒体の記録密度を上
げる手段としては、情報信号の書き込み及び読み出しを
行う光ピックアップ装置において、集光光学素子の開口
数(NA)を大きくすること、あるいは、光源の波長を
短くすることにより、該集光光学素子によって集光され
る光のスポット径を小径化することが有効である。
【0004】近年提案されている近接場光を利用した光
記録では、光の波長以下の微小開口を有するプローブや
SIL(Solid Immersion Lens、固浸レンズ)を用いて光
の波長以下のサイズの微小なスポットを形成し、光ヘッ
ドと記録媒体との間隔を光源の波長以下にまで接近させ
て記録または再生を行うことで、光の回折限界を超えて
200nm以下の微小なマークを信号として書き込み、
読み出しが可能となる。
【0005】ここで、近接場光およびこれを利用した近
接場光記録について図1を用いて説明する。光学素子の
媒質中(屈折率:n)から光軸に対し所定の角度θで空
気層(屈折率:1)へ出射し、情報記録面上へ集光され
る集光光学系を考えたとき、このθが全反射臨界角θ1
を超えると光線は境界面で全反射を起こし、空気層へ伝
播することがないことは一般的に知られている。このと
き、集光光学系の像側開口数NAは空気層においてn=
1であるので、NA=nsinθ<1.0となり、スポ
ット径はλ/NAなので波長以下に絞ることは不可能と
されてきた。
【0006】しかし、この現象を電磁波論的観点から見
ると全反射している光線も一旦、空気層領域へ漏れ出し
ており、この光が近接場光またはエバネッセント光と呼
ばれている。近接場光は空気層に存在しながらも波長が
λ/nに短くなる性質をもつ。光学素子と情報記録面と
の空気層間隔を、使用する光源の波長以下に設定するこ
とで、この近接場光を集光に寄与させることができ、情
報の記録または再生を行うことができる。このとき、集
光光学系の像側開口数NAは光学素子の媒質でn>1で
あるので、NA=nsinθ>1.0となる。つまりス
ポット径を波長以下に小さく絞れ、高密度での記録が可
能となる。また、近接場光の中心スポットの光強度は図
7に示すように漏れ出す距離に対し、指数関数的に減衰
する。このため、正確な情報の読み書きを行うために、
光学素子の最終面と記録媒体との距離を光源の波長程度
に接近させる必要があることが知られている。
【0007】
【従来の技術】ところで、前記近接場光記録技術とし
て、中心部に光透過部を有する平面状の反射面と、前記
光透過部に光を集光させる回転楕円面からなる反射面
と、前記反射面の中心部に位置する光を透過させる凹形
状の屈折面とを備えた、いわゆるカタディオプトリック
系のSIM(Solid Immersion Mirror、固浸ミラー)が提
案されている。(特開2001−43550公報)
【0008】しかし、このタイプの光学素子を、加熱軟
化したガラス材料を上型、下型によりプレス成形して光
学面形状を創成する、いわゆるガラスモールド法により
大量に生産しようとする場合には以下のような問題が発
生する。図2に示すように、成形時に略球形状の一次加
工品であるプリフォーム1(光学素子の材料)が金型光
学面の凹形状の屈折面を成形する突状部分2Bにより、
下金型2Aの中心からずれた位置にセットされてしま
う。この状態で成形された光学素子1’は、上下型から
はみ出したフランジ部が自由形状となるはみ出し成形法
において、図3に示すようにフランジ部の最外径が光軸
に対して偏心してしまう。この部分はピックアップ装置
の鏡枠への位置決めに使うため、光学面を光軸に対して
シフトさせるので、光学性能へ悪影響を及ぼす。また、
成形時のプレス圧力分布が光軸に対して不均一になるこ
とによって、前述のはみ出し成形法、または、フランジ
部に成形面を有する充填成形法においても、成形された
光学素子が冷却固化する際に、光学面の圧力が低い部分
に収縮が集中してヒケを生じ、コマ収差や非点収差の発
生を招き、光学性能に影響を与える。この対策として、
上型と下型の光学面を図2の場合と逆にして、下型で平
面状の第二反射面を成形する配置とすることが考えられ
るが、平面であるためにプリフォームのセット位置が定
まらず、容易に転がるため、同様の問題が生じる。
【0009】先述したように、近接場光記録では光学素
子と記録媒体との間隔が波長程度もしくはそれ以下で位
置決めされる必要があり、これを可能にさせる技術とし
て、現在、ハードディスクドライブなどに用いられてい
る、フライングヘッド(浮上ヘッド)が提案されてい
る。フライングヘッドとは、ディスク回転時にディスク
と光学素子、または光学素子が搭載されるスライダとの
隙間に空気が押し込まれることによって浮力が発生し、
この浮力と光学素子、またはスライダを支持するアーム
によってディスク面へ押さえる荷重とが、釣り合った隙
間間隔で浮上量を安定させるものである。
【0010】現在、CD(コンパクト・ディスク)やD
VD(デジタル・バーサタイル・ディスク)などリムー
バブルディスクは表面にゴミや傷などから記録層を守る
ための保護層を設けることが一般的である。ここで、近
接場光記録のようにNAが1を超えるような光学系に対
して記録媒体に保護層を用いる場合は、その保護層の厚
み誤差による球面収差の発生量が非常に大きくなる。ま
た、高NAゆえ焦点深度が非常に浅く、わずかな焦点位
置の変動に対して光のスポット径が劣化し、これらによ
って情報の記録/再生が正確に行えなくなる。そのた
め、集光光学素子の厚みや記録媒体に設ける保護層の厚
みのばらつき等に対して、集光光学系を変位させてフォ
ーカシングを行う必要がある。しかし、近接場光記録で
は光を記録層へ集光するための光学素子とメディアとの
間隔が波長程度かそれ以下に確保され固定されるため、
集光光学素子にフォーカシングのためのストロークが得
られないという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、近接場光を
利用することで、従来の光情報記録に対し記録密度を飛
躍的に向上させることのできる光学素子及びこの光学素
子を用いた光ピックアップ装置を提供することを目的と
する。
【0012】また、前述した課題に鑑み、ガラスモール
ド法における光学素子成形時のプリフォームのセッティ
ング位置を良好にし、成形光学素子の良好な光学性能を
確保することを可能にする光学素子の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0013】また、光学素子の軸上厚誤差や記録媒体の
保護層厚み誤差などの光学系製作誤差に起因する焦点位
置の変動、および球面収差を良好に補正する光学素子お
よび光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による光学素子は、光情報記録媒体の情報の
記録および/または再生用の光学素子であって、外部か
ら入射した光を該光学素子内で複数回反射させることに
より、入射した面と反対側の面に集光させる光学素子に
おいて、光束が入射する面は屈折面であり、かつ光源側
に凸であるとともに光軸を含んでいることを特徴とす
る。
【0015】請求項1に記載の光学素子は、光情報記録
媒体について情報の記録および再生の少なくとも一方を
行うものである。外部から入射した光を該光学素子内で
複数回反射させることにより、入射した面と反対側の面
に集光させる。また、光束が入射する面は屈折面であ
り、かつ光源側に凸であるとともに光軸を含んでいるこ
とを特徴とする光学素子である。入射した光線を光学素
子内で複数回反射させることにより、色収差を発生させ
ずにNAを大きくすることができる。このため、高密度
記録・再生に対応できる光学素子を実現できる。上記光
情報記録媒体は相変化型記録媒体や磁気記録媒体などが
あるが、これらには限定されない。
【0016】請求光2に記載の前記光学素子は、情報の
記録/再生を行う際、不要な光を制限する絞りを有する
ことを特徴とする。本発明の光学素子は非常に高NAで
用いられるため、所定のNA以外の光を取り込むと非常
に大きな球面収差を発生させ、集光スポットが大きくな
ったり、コントラストが低下する問題を招く。すると、
S/N比の低下を引き起こし、正確な情報の記録/再生
を行うことができなくなる。そこで、本発明の光学素子
に所定の光束に制限する絞りを設置することにより、不
要な光を除外することで上記の問題を解決することがで
きるのである。
【0017】請求項3に記載されるように前記光学素子
は、外部からの光が入射する光源側に凸面状の光軸上に
所定の領域を有する第一屈折面と、前記第一屈折面から
の光を反射する第二反射面と、前記第二反射面からの光
を再び反射する第三反射面とを有し、前記第二反射面は
光軸まわりの中心部に光を出射する光透過部が設けられ
る光学素子において、 0<R1<R3<R2 ただし、 R1:第一屈折面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
率半径) R2:第二反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
率半径) R3:第三反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
率半径) を満たすように光学面のパワー構成をとると、入射面へ
入射した光線は一度光学素子の中で集光し、第二反射面
で反射し、さらに第三反射面で反射し、第二反射面の中
心部に形成される光透過部を透過して、記録媒体の記録
層へ集光する。一般に、光学系への入射光束径と焦点距
離、像側開口数との関係は以下のように記述できる。
【0018】D/2 ∝ f・NA ただし、 D:入射光束径 f:焦点距離 NA:像側開口数
【0019】上式のように、高NA化するには入射光束
径を大きくするか焦点距離を小さくすればよいが、前者
を選択すると光学系自体が大きなものとなり重量増加や
収差の増大を招く。また、後者を選択すると光学素子の
厚みの確保が困難になる。これに対し、本発明の光学素
子においては、光線経路がいわゆるレトロフォーカスタ
イプであり、入射光束径を大きくせずに高NA化を図る
ことができる。
【0020】現在、光記録用途の光源として主流になっ
ている半導体レーザは、使用環境下の温度変化や記録/
再生切り替え時の出力変化により、発振する波長が±1
nmの範囲で変動する。これにより、縦色収差が発生し
記録面上で光のスポットの劣化を招き、記録/再生の動
作へ悪影響を与えることがある。この問題に対し本光学
系は、レトロフォーカスタイプであるので焦点距離が小
さく、屈折面での入射光線高が小さいため、前述のよう
な波長変動時に発生する縦色収差を著しく軽減すること
ができる。こうして本発明の光学素子では、光源の波長
が1nm変動したときでも正確な記録/再生を行うこと
ができる。
【0021】また、本発明の光学素子では、前記第三反
射面の中心に位置する前記第一屈折面を光源側へ凸状、
つまりR>0(R:第一屈折面の曲率半径、非球面の場
合は近軸曲率半径)とすることで、図4に示すように金
型(下型)3Aの形状は前記第三反射面よりも凹の形状
の凹状部3Eとなる。これにより、ガラスモールド法な
どで成形する際に略球形状の一次加工品であるプリフォ
ーム1(光学素子の材料)を中心へセットする際にプリ
フォーム1が凹状部3Eで位置が決められるので、プリ
フォーム1のセットが簡単にできる。このような状態で
成形すれば、図5に示すように、光学素子3Bの光軸と
金型3Aの中心軸をほぼ一致させることができる。その
ためフランジ部の最外径は光軸から偏ることがなく、ピ
ックアップなどの鏡枠へ設置した場合にも光学性能への
影響をなくすことができる。また、成形時にかかるプリ
フォームへのプレス圧力分布も均一になり、均一に型に
押しつけられて光学面が転写される。それゆえ、冷却固
化の際にも光学面全体が均一に収縮し、ヒケによる非点
収差やコマ収差の発生などをなくし、高い光学性能を維
持することができる。
【0022】光記録における記録密度の向上を図るに
は、前述したとおり情報の記録や再生に使用する光のス
ポット径を小径化すればよい。これを行うには、使用す
る光源を短波長化することと集光光学素子のNAを大き
くするという方法が挙げられる。光源の短波長化につい
ては現在DVDで波長650nmの赤色レーザが使用さ
れているのに対し、例えば青紫色レーザ(波長405n
m)の実用化が進められている。高NA化については、
集光光学素子の屈折パワーを大きくする必要があるが、
それとともに光学面の最大法線角も大きくなり金型の光
学面加工が難しくなる傾向がある。そのため、製作難度
の増大をおさえるには光学素子材料に高屈折率なものを
適用することが望まれる。現在、DVDの記録密度は
4.32Mb/mmとされているが、これを飛躍的に
向上させるため、例えば10倍程度に向上させるには、
本発明の光学素子では材料としてnd≧1.55(n
d:光学素子を形成する材料のd線における屈折率)を
選定すると、従来とほぼ同等の光学面の最大法線角が確
保でき、製作難度を増大させることなく高NAが得ら
れ、大量生産時にもコストダウン、工数低減が見込め
る。特に高密度の記録/再生を実現するには、光学素子
材料にnd≧1.8(nd:光学素子を形成する材料の
d線における屈折率)のいわゆる高屈折率ガラスを用い
ると、本発明の光学素子ではNAを非常に大きくでき
る。高屈折率ガラスは一般に、高い屈折率を有するのと
同時に大きな色分散を持ち、従来の屈折系対物レンズに
用いると前述した光源の波長変動による大きな色収差を
発生して実用できなかった。しかし、本発明では大半の
集光力を反射面が負っているため、前述したように縦色
収差が著しく小さく、高屈折率ガラスを使用することが
できるのである。
【0023】また、先述のガラスモールド法のような上
型と下型により成形する方法を適用する際、成形する光
学素子の高い光学性能を維持するためには、これら上型
と下型の偏心を非常に厳しく規制する必要がある。この
場合成形光学面を有する部品に要求される機械精度が高
くなり、製作コストの増加や篏合部の公差が小さいため
に生じるカジリ等の作動不良を発生したりする。これに
対し、請求項4のように前記光学素子の第二反射面を平
面形状とすれば、これを製作する際、図5の上型3Cの
ようにその金型面3Dは平面形状であればよいので、上
型と下型の中心軸に対するシフト偏心を考慮する必要が
なくなる。つまり、金型の光学面加工や成形部品公差の
緩和など製作難度を著しく低減でき、機械作動の信頼性
の向上やコストダウンを図ることができる。また、先述
したようなフライングヘッドを適用する際ディスクとの
対向面が平面形状であると、動圧による浮力がディスク
側の面で均一に働き、光学素子、またはこれが搭載され
るスライダが安定しやすいので具合がよい。
【0024】請求項5のように、前記光学素子は、前記
第二反射面上の光軸上中心部に前記光情報記録媒体側に
凸である突起を設けたことを特徴とする。即ち、図6の
前記光学素子の光出射部へ突起4を設けることにより、
磁界変調用の薄膜コイル5を設置することが可能とな
る。これにより、所定方向へ磁界を印加しつつ、光変調
回路によって記録信号に応じて強度変化させたレーザを
照射することで、記録信号に応じた磁化パターンを記録
面へ形成することが可能となる。また、このヘッドを記
録媒体の両側へ配置することにより、両面への情報の記
録が可能となり記録容量を倍増化することができる。
【0025】請求項6の前記光学素子は、該光学素子の
最終面と前記光情報記録媒体との間隔が、使用する光の
波長以下に設置されることを特徴とし、記録媒体との間
隔を使用する光源の波長以下に保たれる。図7には、前
記間隔を変化させたときの光強度のプロファイルを示
す。この図からわかるように、光学素子と記録媒体との
間隔を光源の波長以下に保てば、近接場光が記録媒体へ
到達するまでの光強度の減少が抑えられ、S/N比の良
い、正確な情報の記録および/または再生を行うことが
可能となる。
【0026】また、請求項7のように前記光学素子は、
光源からの発散光を前記光情報記録媒体の記録面上に集
光する、いわゆる有限共役型とすることによって、図8
に示すように、光源6からの発散光を略平行に変換する
カップリングレンズが不要となるので、光ピックアップ
装置の小型化、コストダウン化が図れる。
【0027】請求項8のように前記光学素子は、前記光
学素子を入射する平行光束を前記光情報記録媒体の情報
記録面上に集光する、図9に示すような、いわゆる無限
共役型とすることによって、光源の光軸に対するシフト
偏心公差を緩くすることができる。これによって光学系
部品の外径精度の緩和や光学系組み立て時の工数削減な
どを図ることができる。
【0028】また、前記光情報記録媒体は、情報記録面
上に保護層が設けられたことを特徴とする。本発明の光
学素子は、記録媒体の表面に情報を記録したり、または
記録媒体の表面に記録された情報を再生したりする際、
該光学素子の記録媒体側の最終面と記録面との間で光学
的に結合するように、近接場領域の間隔を保持する。一
方、請求項9に示すように記録媒体に保護層がある場合
は、同じく該光学素子の記録媒体側の最終面と保護層表
面が光学的に結合するようにその間隔を保持すればよ
い。この原理としては、図10に示すように、光学素子
内を通常の光6Aとして伝播し、最終面から空気層へ出
射する際に全反射条件を満たす光は近接場光6Bとして
わずかに漏れ出る。ここへ保護層を有する記録媒体6C
を光学素子から波長以下の距離まで接近させると、近接
場光として保護層へ入射した光は再び通常の光6Dとな
って記録面へ到達することができるのである。従って、
本発明の光学素子により近接場光を用いて情報の記録/
再生を行う際には、記録媒体に保護層が無いか、もしく
は厚さが50nmに満たない非常に薄い保護層を有する
表面記録方式であっても良いし、厚さが50nm以上の
厚い保護層を有する記録方式であっても良い。ただし、
前者の表面記録方式の場合は、記録媒体に傷やほこりが
つくと、直接記録面に対して損傷を与えたり、集光光束
の影となったりして容易に記録/再生の信頼性が低下す
るため、記録媒体と本発明の光学素子を密閉構造とし
て、外部からの傷や汚れ、ほこりに対して隔離したピッ
クアップシステムとすることが重要である。しかし、後
者の比較的厚い保護層を有する記録方式の場合は、記録
面に集光する光束は保護層表面では大きな光束断面積と
なるので、保護層表面にある少々の傷やほこり、指紋な
どの汚れに対しても、光量低下や散乱が全光量に対して
あまり大きくならないので、記録/再生の信頼性が低下
し難い。そのため、記録媒体を傷や汚れなどから守るた
めに密閉構造とする必要がなくシステムとして使い勝手
が良く、また、記録媒体を安価な形態にできる。従っ
て、後者の方がリムーバブルディスク用途ではメリット
が大きいが、本発明の範囲は後者の方式に限定されるも
のではない。
【0029】上記のように記録媒体上に保護層を設けた
場合、保護層の厚みやその厚み誤差に起因して、以下の
ように収差が発生することが知られている。 ΔSA ∝ NA・Δt ΔCOMA ∝ NA・t ただし、 ΔSA:保護層厚変化により発生する球面収差 NA:像側開口数 Δt:保護層厚変化量 ΔCOMA:光学素子と記録媒体の傾きにより発生する
コマ収差 t:保護層厚
【0030】これに対し、請求項10のように記録面上
へ設けた保護層の厚みを50nm以上1mm以下とする
ことで、保護層の製作上で発生する厚み変化や厚みに比
例して発生する球面収差、コマ収差などの光学性能の劣
化を軽減することができる。このとき、保護層の厚みが
50nmを下回ると保護層上のゴミなどに対して効果が
ほとんど期待できなくなる。逆に1mmを超えると、保
護層厚み誤差の制御が難しくなり球面収差の劣化を招く
ことと軸外光に対するコマ収差の発生が顕著になる。
【0031】請求項11に記載の光学素子は、光学ガラ
スを材料とすることを特徴とする。前述のように、漏れ
出した近接場光は波長がλ/n(λ:光源の波長,n:
光学素子材料の屈折率)になるので集光スポット径も1
/nに縮小される。よって、近接場光記録を行う本発明
の光学素子においてndが2.0を超える高屈折率ガラ
スを有する光学ガラスを材料とすることは高密度記録を
行う上で非常に有効である。また、光学ガラスは熱膨張
性が低く、屈折率の温度依存性も低いため、広い範囲で
の環境下で使用することができる。
【0032】請求項12に記載の光学素子は、光学プラ
スチックを材料とすることを特徴とする。光学プラスチ
ックで形成された光学素子は重量が軽いため、前述のフ
ライングヘッドへ搭載する際、その追従性を高めること
ができる。また成形加工が容易であり、射出成形加工法
などにより安価に大量生産することができる。
【0033】請求項13に記載の光ピックアップ装置
は、光情報記録媒体について情報の記録および再生の少
なくとも一方を行うものであり、光源と、該光源からの
光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光する光学素子
と、前記記録媒体からの光を検出する光検出器と、を備
える。この光学素子は、外部から入射した光を該光学素
子内で複数回反射させることにより入射した面と反対側
の面に集光させ、また、光束が入射する面は屈折面であ
りかつ光源側に凸であるとともに光軸を含んでいること
を特徴とする光学素子である。入射した光線を光学素子
内で複数回反射させることにより、色収差を発生させず
にNAを大きくすることができる。このため、高密度記
録・再生に対応できる光ピックアップ装置を実現でき
る。上記光情報記録媒体は相変化型記録媒体や磁気記録
媒体などがあるが、これらには限定されない。
【0034】請求項14に記載のように、前記光ピック
アップ装置は、情報の記録/再生を行う際、不要な光を
制限する絞りを有することが好ましい。この光学素子は
非常に高NAで用いられるため、所定のNA以外の光を
取り込むと非常に大きな球面収差を発生させ、集光スポ
ットが大きくなったり、コントラストが低下する問題を
招く。すると、S/N比の低下を引き起こし、正確な情
報の記録/再生を行うことができなくなる。そこで、光
ピックアップ装置に所定の光束に制限する絞りを設置す
ることにより、不要な光を除外することで上記の問題を
解決することができるのである。
【0035】請求項15は、前記光ピックアップ装置に
おける好ましい光学素子に関する。即ち、前記光学素子
は、外部からの光が入射する光源側に凸面状の第一屈折
面と、前記第一屈折面からの光を反射する第二反射面
と、前記第二反射面からの光を再び反射する第三反射面
とを有し、前記第二反射面は中心部に光を出射する光透
過部が設けられ、下記の条件を満たすことを特徴とす
る。 0<R1<R3<R2 ただし、 R1:第一屈折面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
率半径) R2:第二反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
率半径) R3:第三反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
率半径) を満たすように光学面のパワー構成をとると、入射面へ
入射した光線は一度光学素子の中で集光し、第二反射面
で反射し、さらに第三反射面で反射し、第二反射面の光
軸まわりの中心部に形成される光透過部を透過して、記
録媒体の記録層へ集光する。一般に、光学系への入射光
束径と焦点距離、像側開口数との関係は以下のように記
述できる。 D/2 ∝ f・NA ただし、 D:入射光束径 f:焦点距離 NA:像側開口数
【0036】上式のように、高NA化するには入射光束
径を大きくするか焦点距離を小さくすればよいが、前者
を選択すると光学系自体が大きなものとなり重量増加や
収差の増大を招く。また、後者を選択すると光学素子の
厚みの確保が困難になる。これに対し、上述の光学素子
においては、光線経路がいわゆるレトロフォーカスタイ
プであり、入射光束径を大きくせずに高NA化を図るこ
とができる。
【0037】現在、光記録用途の光源として主流になっ
ている半導体レーザは、使用環境下の温度変化や記録/
再生切り替え時の出力変化により、発振する波長が±1
nmの範囲で変動する。これにより、縦色収差が発生し
記録面上で光のスポットの劣化を招き、記録/再生の動
作へ悪影響を与えることがある。この問題に対し本光学
系は、レトロフォーカスタイプであるので焦点距離が小
さく、屈折面での入射光線高が小さいため、前述のよう
な波長変動時に発生する縦色収差を著しく軽減すること
ができる。こうして本発明の光ピックアップ装置では、
光源の波長が±1nm変動したときでも、色収差を補正
するための光学素子などを特別に設けることなく正確な
記録/再生を行うことができるため、簡素かつ安価な構
成とすることができる。
【0038】また本発明の光ピックアップ装置が有する
光学素子は、前記第三反射面の中心に位置する前記第一
屈折面を光源側へ凸状、つまりR>0(R:第一屈折面
の曲率半径、非球面の場合は近軸曲率半径)とすること
で、図4に示すように金型3Aの形状は前記第三反射面
よりも凹の形状となる。これにより、ガラスモールド法
などで成形する際に略球形状の一次加工品であるプリフ
ォーム1(光学素子の材料)を中心へセットすることが
可能となる。このような状態で成形すれば、図5に示す
ように、光学素子3Bの光軸と金型3Aの中心軸をほぼ
一致させることができる。そのためフランジ部の最外径
は光軸から偏ることがなく、ピックアップなどの鏡枠へ
設置した場合にも光学性能への影響をなくすことができ
る。また、成形時にかかるプリフォームへのプレス圧力
分布も均一になり、均一に型に押しつけられて光学面が
転写される。それゆえ、冷却固化の際にも光学面全体が
均一に収縮し、ヒケによる非点収差やコマ収差の発生な
どをなくし、本光学素子を有する光ピックアップ装置は
情報の記録/再生に対して高い性能を維持することがで
きる。
【0039】光記録における記録密度の向上を図るに
は、前述したとおり情報の記録や再生に使用する光のス
ポット径を小径化すればよい。これを行うには、使用す
る光源を短波長化することと集光光学素子のNAを大き
くするという方法が挙げられる。光源の短波長化につい
ては現在DVDで波長650nmの赤色レーザが使用さ
れているのに対し、例えば青紫色レーザ(波長405n
m)の実用化が進められている。高NA化については、
集光光学素子の屈折パワーを大きくする必要があるが、
それとともに光学面の最大法線角も大きくなり金型の光
学面加工が難しくなる傾向がある。そのため、製作難度
の増大をおさえるには光学素子材料に高屈折率なものを
適用することが望まれる。現在、DVDの記録密度は
4.32Mb/mmとされているが、これを飛躍的に
向上させるため、例えば10倍程度に向上させるには、
本発明の光ピックアップ装置が有する光学素子の材料と
してnd≧1.55(nd:光学素子を形成する材料の
d線における屈折率)を選定すると、従来とほぼ同等の
光学面の最大法線角が確保でき、それほど製作難度を増
大させることなく高NAが得られ、大量生産時にもコス
トダウン、工数低減が見込める。特に本発明の光ピック
アップ装置において、高密度の記録/再生を実現するに
は、光学素子材料にnd≧1.8(nd:光学素子を形
成する材料のd線における屈折率)のいわゆる高屈折率
ガラスを用いると、NAを非常に大きくできる。高屈折
率ガラスは一般に、高い屈折率を有するのと同時に大き
な色分散を持ち、従来の屈折系対物レンズに用いると前
述した光源の波長変動による大きな色収差を発生して実
用できなかった。しかし、本発明では大半の集光力を反
射面が負っているため、前述したように縦色収差が著し
く小さく、高屈折率ガラスを使用することができるので
ある。
【0040】また、本発明の光ピックアップ装置が有す
る光学素子を製作する方法として、先述のガラスモール
ド法のような上型と下型により成形する方法を適用する
際、成形する光学素子の高い光学性能を維持するために
は、これら上型と下型の偏心を非常に厳しく規制する必
要がある。この場合成形光学面を有する部品に要求され
る機械精度が高くなり、製作コストの増加や篏合部の公
差が小さいために生じるカジリ等の作動不良を発生した
りする。これに対し、請求項16のように前記光学素子
の第二反射面を平面形状とすれば、これを製作する際、
図5の上型3Cのようにその金型面3Dは平面形状であ
ればよいので、上型と下型の光軸に対するシフト偏心を
考慮する必要がなくなる。つまり、金型の光学面加工や
成形部品公差の緩和など製作難度を著しく低減でき、機
械作動の信頼性の向上やコストダウンを図ることがで
き、ピックアップ装置のコストダウン化にもつながる。
また、先述したようなフライングヘッドを適用する際、
ディスクとの対向面が平面形状であると、動圧による浮
力がディスク側の面で均一に働き、光学素子またはこれ
が搭載されるスライダが安定しやすいので本光学素子を
有するピックアップ装置は、例えば多少の揺れがあった
りしても正確な記録/再生を行うことができるのであ
る。
【0041】また、請求項17のように、前記光学素子
は、第二反射面上の光軸上中心部に前記光情報記録媒体
側に凸である突起を設けたことを特徴とする。即ち、図
6の前記光学素子の光出射部へ突起4を設けることによ
り、光ピックアップ装置において磁界変調用の薄膜コイ
ル5を設置することが可能となる。これにより、所定方
向へ磁界を印加しつつ、光変調回路によって記録信号に
応じて強度変化させたレーザを照射することで、記録信
号に応じた磁化パターンを記録面へ形成することが可能
となる。また、このヘッドを記録媒体の両側へ配置する
ことにより、両面への情報の記録が可能となり記録容量
を倍増化することができる。
【0042】請求項18のように、前記光ピックアップ
装置では、前記光学素子の最終面と前記光情報記録媒体
との間隔が、使用する光の波長以下に設置されることを
特徴とする。即ち、前記光学素子と記録媒体との間隔を
使用する光源の波長以下に保つことにより、図7に示す
ように、近接場光が記録媒体へ到達するまでの光強度の
減少が抑えられ、光ピックアップ装置においてS/N比
の良い、正確な情報の記録および/または再生を行うこ
とが可能となる。
【0043】請求項19のように光源からの発散光を前
記光情報記録媒体の記録面上に集光する、いわゆる有限
共役型とすることによって、図8に示すように、光ピッ
クアップ装置において光源6からの発散光を略平行に変
換するカップリングレンズが不要となるので、光ピック
アップ装置の小型化、コストダウン化が図れる。
【0044】請求項20のように、前記光学素子を前記
光源からの平行光束を前記光情報記録媒体の情報記録面
上に集光する無限共役型とすることが好ましい。即ち、
入射する平行光を前記光情報記録媒体の記録面上に集光
する、図9に示すような、いわゆる無限共役型とするこ
とによって、光ピックアップ装置において光源の光軸に
対するシフト偏心公差を緩くすることができる。これに
よって光ピックアップ装置の生産時に、光学系部品の外
径精度の緩和や光学系組み立て時の工数削減などを図る
ことができる。
【0045】上述の光ピックアップ装置において、光学
素子は、記録媒体の表面に情報を記録したり、または記
録媒体の表面に記録された情報を再生したりする際、該
光学素子の記録媒体側の最終面と記録面との間で光学的
に結合するように、近接場領域の間隔を保持する。一
方、請求項21に示すように記録媒体に保護層がある場
合は、同じく該光学素子の記録媒体側の最終面と保護層
表面が光学的に結合するようにその間隔を保持すればよ
い。この原理としては、図10に示すように、光学素子
内を通常の光6Aとして伝播し、最終面から空気層へ出
射する際に全反射条件を満たす光は近接場光6Bとして
わずかに漏れ出る。ここへ保護層を有する記録媒体6C
を光学素子から波長以下の距離まで接近させると、近接
場光として保護層へ入射した光は再び通常の光6Dとな
って記録面へ到達することができるのである。従って、
本発明の光ピックアップ装置で光学素子により近接場光
を用いて情報の記録/再生を行う際には、記録媒体に保
護層が無いか、もしくは厚さが50nmに満たない非常
に薄い保護層を有する表面記録方式であっても良いし、
厚さが50nm以上の厚い保護層を有する記録方式であ
っても良い。ただし、前者の表面記録方式の場合は、記
録媒体に傷やほこりがつくと、直接記録面に対して損傷
を与えたり、集光光束の影となったりして容易に記録/
再生の信頼性が低下するため、記録媒体と本発明の光学
素子を密閉構造として、外部からの傷や汚れ、ほこりに
対して隔離した光ピックアップシステムとすることが重
要である。しかし、後者の比較的厚い保護層を有する記
録方式の場合は、記録面に集光する光束は保護層表面で
は大きな光束断面積となるので、保護層表面にある少々
の傷やほこり、指紋などの汚れに対しても、光量低下や
散乱が全光量に対してあまり大きくならないので、記録
/再生の信頼性が低下しにくい。そのため、記録媒体を
傷や汚れなどから守るために密閉構造とする必要がなく
システムとして使い勝手が良く、また、記録媒体を安価
な形態にできる。従って、後者の方がリムーバブルディ
スク用途ではメリットが大きいが、本発明の範囲は後者
の方式に限定されるものではない。
【0046】上記のように記録媒体上に保護層を設けた
場合、保護層の厚みやその厚み誤差に起因して、以下の
ような収差が発生することが知られている。 ΔSA ∝ NA・Δt ΔCOMA ∝ NA・t ただし、 ΔSA:保護層厚変化により発生する球面収差 NA:像側開口数 Δt:保護層厚変化量 ΔCOMA:光学素子と記録媒体の傾きにより発生する
コマ収差 t:保護層厚
【0047】これに対し、請求項22のように記録面上
へ設けた保護層の厚みを50nm以上1mm以下とする
ことで、光ピックアップ装置において保護層の製作上で
発生する厚み変化や厚みに比例して発生する球面収差、
コマ収差などの光学性能の劣化を軽減することができ
る。このとき、保護層の厚みが50nmを下回ると保護
層上のゴミなどに対して効果がほとんど期待できなくな
る。逆に1mmを超えると、保護層厚み誤差の制御が難
しくなり球面収差の劣化を招くことと軸外光に対するコ
マ収差の劣化が顕著になる。
【0048】請求項23に記載の光学素子は、光学ガラ
スを材料とすることを特徴とする。前述のように、漏れ
出した近接場光は波長がλ/n(λ:光源の波長,n:
光学素子材料の屈折率)になるので集光スポット径も1
/nに縮小される。よって、近接場光記録を行う本発明
の光ピックアップ装置においてndが2.0を超える高
屈折率ガラスを有する光学ガラスを光学素子の材料とす
ることは高密度記録を行う上で非常に有効である。ま
た、光学ガラスは熱膨張性が低く、屈折率の温度依存性
も低いため、広い範囲での環境下で使用することができ
る。
【0049】請求項24に記載の光学素子は、光学プラ
スチックを材料とすることを特徴とする。光学プラスチ
ックで形成された光学素子は重量が軽いため、光ピック
アップ装置において光学素子を前述のフライングヘッド
へ搭載する際、その追従性を高めることができる。また
成形加工が容易であり、射出成形加工法などにより安価
に大量生産することができる。
【0050】光学素子を製作する上で光学素子の厚みが
設計値に対し誤差を生じた場合、焦点の位置が理想焦点
位置からずれてしまったり、球面収差が発生してしまっ
たりする。また、記録媒体に保護層を施した場合、この
厚みが変化したときも同様の問題が発生する。このた
め、通常は集光光学系をフォーカシングさせて記録層へ
最適な光のスポットを形成しているが、近接場光記録を
行う際にはこれが困難になることは前に述べた。これを
解決する方法について図11を用いて説明する。即ち、
請求項25に示すように光ピックアップ装置において、
光源と前記光情報記録媒体の間に、一つ以上の光学素子
で構成される補正手段7を配置する。このとき、前記補
正手段7のうち少なくとも一つの光学素子に対して、例
えば一軸の電磁アクチュエータ8が備えられ、光軸方向
に変位することを可能にする。この光学素子を光軸に沿
って変位させることにより、最終光学素子に入射する光
線の入射角度を変化させ、前記光学素子の厚み変化や保
護層の厚み変化、光学系を組み立てる際の誤差などに起
因して発生する焦点位置の変動および/または球面収差
を補正することが可能となる。
【0051】請求項26のように、前記可動要素は、光
学プラスチック材料から形成されていることが好まし
い。前記可動要素を光学プラスチック材料で形成すれば
軽量化することができ、光ピックアップ装置において、
前述のフォーカシングを行う際、アクチュエータへの負
担を軽減したり、さらに高速な動作が可能になったり、
消費電力を節約することができる。また、射出成形法な
どにより安価に大量生産を行うことができる。
【0052】また、本発明による光学素子の製造方法
は、面の一部に光軸を含んで形成された凸状部を有する
光学素子を成形する際に、前記凸状部に対応する凹状部
を形成した下型と、上型と、を使用して前記光学素子を
成形することを特徴とする。
【0053】この製造方法によれば、例えば略球形状の
ガラス材料を前記下型にセットし成形を行うときに、下
型内における材料の位置決めが簡単になるので、成形さ
れた光学素子は最外径で光軸から偏ることがなく、成形
時にかかる材料へのプレス圧力分布も均一になり、均一
に型に押しつけられて光学面が転写されので、高い光学
性能を有する光学素子を製造できる。
【0054】また、前記光学素子は前記面と反対側の面
が平面形状であり、前記上型は成形時に前記平面形状の
面を形成することにより、上型と下型の中心軸に対する
シフト偏心を考慮する必要がなくなるので、金型の光学
面加工や成形部品公差の緩和など製作難度を著しく低減
でき、機械作動の信頼性の向上やコストダウンを図るこ
とができる。
【0055】本発明による製造方法は、上述した本発明
による光学素子の製造に用いて好適であるが、かかる光
学素子の製造に限定されるものではない。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明による光学素子及び
光学素子を含む光学系の具体例を実施例として説明し、
次に、本発明の実施の形態による光ピックアップ装置に
ついて説明する。
【0057】
【実施例】実施例1、2、3、4について、添付図面を
参照して説明する。各実施例の光学素子における非球面
は、光軸をx軸として次の式で表す。ただし、本発明の
非球面式はこれに限るものではない。
【0058】 x=(h/R)/{1+√(1-(1+k)(h/R))} + A4h + A6h + ・・・ ただし、 A4,A6,・・・:非球面係数 k:円錐係数 R:近軸曲率半径 h:光軸からの距離
【0059】(実施例1)図12に本実施例1の光学素
子の断面図および光路図を示す。この光学素子は、光軸
を含んだ所定の領域を有効径とし光源側に凸状の非球面
からなる第一屈折面8Aと、光軸まわりの中心部が光透
過可能な平面形状の第二反射面8Bと、光源側に凸状の
非球面からなる第三反射面8Cとから構成される。記録
媒体と光学素子との近接場領域8Dは80nmの間隔に
設定されており、近接場光を取り込み記録または再生を
行う。尚、図面では近接場領域を誇張して描画してい
る。本実施例の主な設計データを以下に示す。この設計
データ及び図面において、10のべき乗数(例えば2.
5×10−3)を、Eまたはe(例えば2.5×E−
3)を用いて表す場合がある。
【0060】NA1.5,λ=660nm,入射瞳径φ0.177mm 光学素子材料:テルライトガラス nd=2.07425,νd=19.
7 記録媒体保護層材料:ポリカーボネート nd=1.58300,
νd=30.0,t=0.03mm
【0061】光学素子の曲率半径および非球面係数: R1=0.10975mm,K=-0.927142,A4=0.662330E+02,A6=0.3882
50E+04, A8=-0.157555E+06,A10=0.307742E+08
【0062】R2=∞
【0063】R3=1.06504mm,K=-0.084692,A4=0.412300E-
04,A6=-0.402342E-04 A8=-0.105614E-02
【0064】実施例1では、第一屈折面8Aの最大法線
角は49.8°で、これはNA0.6のDVD対物レン
ズより小さく、金型光学面の形状精度を52nmで加工
製作することができた。また、第二反射面8Bは平面な
ので、金型光学面の形状精度は30nm以下に加工でき
た。この型を用いてガラスモールドにより本光学素子を
成形したところ、プリフォームを正確に型の中心へ設置
することができ、フランジ部を自由形状とするはみ出し
成形においても外径が光軸からシフトすることはなく、
鏡枠へ設置したときも高い光学性能を保つことができ
た。
【0065】図12においてハッチングで図示したよう
に、中心部の半径0.05mmの円状部分(光透過部)
を除いた第二反射面8Bと、第三反射面8Cとには、反
射増強のためアルミニウム膜を成膜しており、さらにア
ルミニウム膜の表面保護と酸化防止のためSiO2層を
重ねて成膜している。第二反射面8Bの光軸まわりの中
心部に設けられる光透過部は、情報の記録/再生に必要
な光線がけられないような開口径にするのが望ましい。
本実施例で製作された光学素子の情報の記録/再生に寄
与する集光スポット径を評価した結果、0.36μmで
あり、ほぼ理想に近い光学性能を得ることができた。こ
れを光ピックアップ装置へ適用した際に、想定できる記
録密度は約26.4Mb/mmであり、DVDの約6
倍に向上させることができる。また、光記録媒体記録面
上には厚さ30μmの保護層8Eが設けられ、ほこりや
指紋の付着、傷などによる再生信号の劣化を防ぎ、光デ
ィスクを装置の中から取り出して扱うことができる。
【0066】図13に本実施例の光学素子で発生する球
面収差図を示す。第一屈折面8Aと第三反射面8Cに非
球面を用いているため球面収差はほぼゼロに補正でき
る。また、±10nmの波長変動に対する縦色収差もほ
ぼ発生していないので、光源の波長が温度変化などによ
って±1nm程度変動しても情報の記録/再生の動作へ
はほとんど影響しないことが分かる。
【0067】(実施例2)
【0068】図14に実施例2として本発明による光学
素子に補正光学系を設けた光学系の断面図および光路図
を示す。本実施例2の記録媒体に前置される最終光学素
子は、光源側に凸状の非球面からなる第一屈折面9A
と、中心部が光透過可能な平面形状の第二反射面と、光
源側に凸状の非球面からなる第三反射面9Cとから構成
される。記録媒体との近接場領域9Dは80nmの間隔
に設定されており、近接場光を取り込み記録/再生を行
う。尚、図面では近接場領域を誇張して描画している。
【0069】また、図14の光学系には負と正のパワー
の2枚の光学素子10A、10Bで構成される補正光学
系9を設け、このうちの光源側に位置する補正光学素子
10Aを変位させ、最終光学素子に入射する入射角を変
化させて、光学系の製作誤差に起因する焦点位置の変動
および球面収差の劣化を補正する。本実施例の主な設計
データを以下に示す。
【0070】NA1.5,λ=660nm,入射瞳径φ0.177mm 補正光学素子材料:プラスチック(可動素子10A)、ガ
ラス(固定素子10B) 光学素子材料:テルライトガラス nd=2.07425,νd=19.
7 記録媒体保護層材料:ポリカーボネート nd=1.58300,
νd=30.0,t=0.03mm
【0071】光学素子の曲率半径および非球面係数: R1=0.12054mm,k=-0.113808,A4=0.691710E+02,A6=-0.223
000E+05 A8=0.250305E+07,A10=-0.665664E+08
【0072】R2=∞
【0073】R3=1.06447mm,k=0.250611,A4=-0.412509E-
01,A6=0.804737E-02 A8=-0.116780E+00
【0074】ただし、補正光学系の構成数、パワー構成
などはこれに限らない。また、光記録媒体記録面上には
厚さ30μmの保護層9Eが設けられ、ほこりや指紋の
付着、傷などによる再生信号の劣化を防ぎ、ディスクを
装置の中から取り出して扱うことができる。
【0075】図15に、図14における最終光学素子の
軸上厚が1μm増加し、補正を行わない場合の球面収差
図を示す。焦点位置(最良像面)が約1.5μm変位
し、この状態では適切な再生信号を読み取ることはでき
ない。これに対し、光源側に位置する、例えば、一軸電
磁アクチュエータを備えた補正光学素子10Aを変位さ
せ、記録面上へ最適なスポットを形成させたときの球面
収差図を図16に示す。このときの補正光学素子10A
の移動量は約0.06mmである。著しく変化した焦点
位置および球面収差の劣化を、最終光学素子を移動させ
ずに記録面上へ補正することが可能となっている。
【0076】図17に、図14における保護層9Eの厚
さが1μm増加し、補正を行わない場合の球面収差図を
示す。焦点位置(最良像面)が約1.0μm変位し、こ
の状態では適切な再生信号を読み取ることはできない。
これに対し、光源側に位置する、例えば、一軸電磁アク
チュエータを備えた補正光学素子10Aを変移させ、記
録面上へ適切なスポットを形成させたときの球面収差図
を図18に示す。このときの補正光学素子10Aの移動
量は約0.09mmである。著しく変化した焦点位置お
よび球面収差の劣化を、最終光学素子を移動させずに記
録面上へ補正することが可能となっている。
【0077】(実施例3)
【0078】図19に実施例3として本発明による光学
素子に補正光学系を設けた光学系の断面図および光路図
を示す。本実施例において記録媒体に前置される最終光
学素子は、光源側に凸状の非球面からなる第一屈折面1
2Aと、中心部が光透過可能な平面形状の第二反射面1
2Bと、光源側に凸状の非球面からなる第三反射面12
Cとから構成される。記録媒体と光学素子との近接場領
域12Dは80nmの間隔に設定されており、近接場光
を取り込み記録/再生を行う。尚、図面では近接場領域
を誇張して描画している。この光学素子によれば、NA
を1.8まで向上させ、この場合、約37.8Mb/m
の記録密度が見込める。
【0079】図19の光学系には、負と正のパワーの2
枚の光学素子11A、11Bで構成される補正光学系1
2を設け、このうちの光源側に位置する補正光学素子1
1Aを変位させ、最終光学素子に入射する入射角を変化
させて、光学系の製作誤差に起因する焦点位置の変動お
よび球面収差の劣化を補正する。本実施例の主な設計デ
ータを以下に示す。
【0080】NA1.8,λ=660nm,入射瞳径φ0.177mm 補正光学素子材料:プラスチック(可動素子11A)、ガ
ラス(固定素子11B) 光学素子材料:テルライトガラス nd=2.07425,νd=19.
7 記録媒体保護層材料:ポリカーボネート nd=1.58300,
νd=30.0,t=0.03mm
【0081】光学素子の曲率半径および非球面係数: R1=0.14021mm,k=-0.894548,A4=-0.202392E+02,A6=0.357
172E+04 A8=-0.125173E+06,A10=0.416737E+07
【0082】R2=∞
【0083】R3=1.05456mm,k=-0.070577,A4=0.149562E-
01,A6=-0.220887E-01 A8=0.132893E-01
【0084】ただし、補正光学系の構成数、パワー構成
などはこれに限らない。また、光記録媒体記録面上には
厚さ30μmの保護層12Eが設けられ、ほこりや指紋
の付着、傷などによる再生信号の劣化を防ぎ、ディスク
を装置の中から取り出して扱うことができる。
【0085】図20に、図19の最終光学素子の軸上厚
が1μm増加し、補正を行わない場合の球面収差図を示
す。焦点位置(最良像面)が約0.8μm変位し、この
状態では適切な再生信号を読み取ることはできない。こ
れに対し、光源側に位置する、例えば、一軸電磁アクチ
ュエータを備えた補正光学素子11Aを変位させ、記録
面上へ最適なスポットを形成させたときの球面収差図を
図21に示す。このときの補正光学素子11Aの移動量
は約0.1mmである。著しく変化した焦点位置および
球面収差の劣化を、最終光学素子を移動させずに記録面
上へ補正することが可能となっている。
【0086】図22に、図19の保護層12Eの厚さが
1μm増加し、補正を行わない場合の球面収差図を示
す。焦点位置(最良像面)が約1μm変位し、この状態
では適切な再生信号を読み取ることはできない。これに
対し、光源側に位置する、例えば、一軸電磁アクチュエ
ータを備えた補正光学素子11Aを変位させ、記録面上
へ適切なスポットを形成させたときの球面収差図を図2
3に示す。このときの補正光学素子11Aの移動量は約
0.13mmである。著しく変化した焦点位置および球
面収差の劣化を、最終光学素子を移動させずに記録面上
へ補正することが可能となっている。
【0087】(実施例4)
【0088】図24に実施例4として本発明による光学
素子に補正光学系を設けた光学系の断面図および光路図
を示す。本実施例において記録媒体に前置される最終光
学素子は、光源側に凸状の非球面からなる第一屈折面1
3Cと、光軸まわりの中心部が光透過可能な平面形状の
第二反射面13Dと、光源側に凸状の非球面からなる第
三反射面13Eとから構成される。記録媒体と光学素子
との近接場領域13Fは80nmの間隔に設定されてお
り、近接場光を取り込み記録/再生を行う。尚、図にお
いては近接場領域を誇張して描画している。NAを1.
8まで向上させ、光源には波長405nmの青紫色レー
ザを使用しており、この場合、記録密度を約100.3
Mb/mmにまで高めることが可能となり、これはD
VDの約23倍もの数値となる。
【0089】図24では、負と正のパワーの2枚の光学
素子13A、13Bで構成される補正光学系13を設
け、このうちの光源側に位置する補正光学素子13Aを
変位させ、最終光学素子に入射する入射角を変化させ
て、光学系の製作誤差に起因する焦点位置の変動および
球面収差の劣化を補正する。本実施例の主な設計データ
を以下に示す。
【0090】NA1.8,λ=405nm,入射瞳径φ0.177mm 補正光学素子材料:プラスチック(可動素子13A)、ガ
ラス(固定素子13B) 光学素子材料:テルライトガラス nd=2.07425,νd=19.
7 記録媒体保護層材料:ポリカーボネート nd=1.58300,
νd=30.0,t=0.03mm
【0091】光学素子の曲率半径および非球面係数: R1=0.15474mm,k=-0.891062,A4=-0.179563E+02,A6=0.237
689E+04 A8=-0.698208E+05,A10=0.176427E+07
【0092】R2=∞
【0093】R3=1.05004mm,k=-0.068481,A4=0.176602E-
01,A6=-0.251841E-01 A8=0.160646E-01
【0094】ただし、補正光学系の構成数、パワー構成
などはこれに限らない。また、記録媒体記録面上には厚
さ30μmの保護層13Gが設けられ、ほこりや指紋の
付着、傷などによる再生信号の劣化を防ぎ、ディスクを
装置の中から取り出して扱うことができる。
【0095】図25に、図24の最終光学素子の軸上厚
が1μm増加し、補正を行わない場合の球面収差図を示
す。焦点位置(最良像面)が約2.0μm変位し、この
状態では適切な再生信号を読み取ることはできない。こ
れに対し、光源側に位置する、例えば、一軸電磁アクチ
ュエータを備えた補正光学素子13Aを変位させ、記録
面上へ最適なスポットを形成させたときの球面収差図を
図26に示す。このときの補正光学素子13Aの移動量
は約0.06mmである。著しく変化した焦点位置およ
び球面収差の劣化を、最終光学素子を移動させずに記録
面上へ補正することが可能となっている。
【0096】また、本実施例では波長405nmの短波
長光源を用いており、通常のNA0.85クラスの屈折
対物レンズでは別途色収差の補正手段を必要とするのが
一般的である。例として、NA0.85/λ=405n
mの単玉の対物レンズの球面収差図を図29に示す。±
10nmの波長変動で大きい軸上色収差が発生してお
り、使用環境下の温度変化などによる光源の波長変動に
影響を受け、正確な情報の記録/再生を行うことができ
ない。しかし、本実施例においてはNA1.8を達成し
ているにもかかわらず、図25〜図28の各球面収差図
に示されるとおり±10nmに対する縦色収差も著しい
劣化はせず、温度変化や出力切り替え時の±1nm程度
の波長変動があっても正確な情報の記録/再生を行うこ
とができるのである。
【0097】図27に図24の保護層13Gの厚さが1
μm増加し、補正を行わない場合の球面収差図を示す。
焦点位置(最良像面)が約1μm変位し、この状態では
適切な再生信号を読み取ることはできない。これに対
し、光源側に位置する、例えば、一軸電磁アクチュエー
タを備えた補正光学素子13Aを変位させ、記録面上へ
適切なスポットを形成させたときの球面収差図を図28
に示す。このときの補正光学素子13Aの移動量は約
0.08mmである。著しく変化した焦点位置および球
面収差の劣化を、最終光学素子を移動させずに記録面上
へ補正することが可能となっている。
【0098】次に、本発明の実施の形態による光ピック
アップ装置を図30を参照して説明する。
【0099】図30に示すように、光ピックアップ装置
は、光源としてのレーザダイオード30と、レーザダイ
オード30からの光が通過するコリメータ33及び回折
格子34と、レーザダイオード30からの光を反射する
ビームスプリッタ35と、補正光学系37と、絞り38
と、光情報記録媒体42の保護層40を介して情報記録
面41に集光する光学素子39と、情報記録面41から
の反射光がビームスプリッタ35及びコリメータ32を
通過してから入射する光検出器31とを備え、光情報記
録媒体について情報の記録及び再生を行うことができる
ようになっている。
【0100】図30の光学素子39は、絞り38を通過
した光が光軸回りに形成された凸状の第一屈折面39a
で屈折して入射し、この光が第二反射面39bで反射
し、次に光源側の凸状の第三反射面39cで反射し、こ
の反射光が第二反射面39bの中心部の光透過部39d
から出射するようになっており、例えば実施例1〜4で
説明した光学素子であってよい。
【0101】また、補正光学系37は、ブームスプリッ
タ35と絞り38との間に配置され、光源側に配置され
た負パワーの光学可動素子37aと、正パワーの光学固
定素子37bとを備える。
【0102】また、1軸アクチュエータ36が補正光学
系37の光学可動素子37aを光軸方向に変位させるこ
とで光学可動素子37aからの発散光の発散角度を変化
させて光学素子39の第一屈折面39aに入射する入射
角を変えることができ、これにより、光学素子39の軸
上厚誤差や光情報記録媒体42の保護層40の厚み誤差
などの光学系の製作誤差に起因する焦点位置の変動およ
び球面収差の劣化を補正できる。なお、光学固定素子3
7bを同様に光軸方向に変位させるようにしてもよい。
【0103】光学素子39の第二反射面39bと光情報
記録媒体42との間には近接場領域43が光源波長以下
の距離で形成されており、光学素子39の光透過部39
dから光が近接場領域43に近接場光として漏れ出る。
【0104】図30の光ピックアップ装置の情報再生時
の動作について説明する。レーザダイオード30からの
光が、コリメータ33、回折格子34、ビームスプリッ
タ35、補正光学系37、及び絞り38を通過してか
ら、光学素子39の第一屈折面39aに入射し、第二反
射面39b及び第三反射面39cで反射してから、第二
反射面39bの光透過部39dから近接場領域43に図
10で説明したように近接場光として漏れ出て、この近
接場光が光情報記録媒体42の保護層40で通常の光と
なって情報記録面41へ到達する。この光が情報記録面
41で反射する際に情報記録面41に記録済の情報によ
り変調され、上述と同じ経路を逆にたどってビームスプ
リッタ35及びコリメータ32を通過して光検出器31
に入射することで情報記録面に記録された情報の読み取
りを行うことができる。また、情報記録も上述の再生時
と同様にして行うことができる。
【0105】以上のように、図30の光ピックアップ装
置によれば、本発明による光学素子を光情報記録媒体に
前置し近接場光を利用することで高NAを達成できるの
で、高記録密度の記録・再生を実現できる。また、補正
光学系を設けることで光学系の製作誤差に起因する焦点
位置の変動および球面収差の劣化を補正できるので、高
精度に情報の記録・再生ができる。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、近接場光を利用するこ
とで、従来の光情報記録に対し記録密度を飛躍的に向上
させることのできる光学素子及びこの光学素子を用いた
光ピックアップ装置を提供できる。
【0107】また、ガラスモールド法等における光学素
子成形時のプリフォーム等の成形材料のセッティング位
置を良好にし、成形光学素子の良好な光学性能を確保す
ることを可能にする光学素子の製造方法を提供できる。
【0108】また、光学素子の軸上厚誤差や記録媒体の
保護層厚み誤差などの光学系製作誤差に起因する焦点位
置の変動、および球面収差を良好に補正できる光学素子
および光ピックアップ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において利用する近接場光の原理につい
て説明する図である。
【図2】従来の光学素子をガラスモールドにより成形す
る直前のプリフォームと下型の位置関係を示す図であ
る。
【図3】従来の光学素子を図2のようなガラスモールド
で成形した後の光学素子の形状でを示す図である。
【図4】本発明の光学素子を本発明による製造方法によ
りガラスモールドで成形する直前のプリフォームと下型
の位置関係を示す図である。
【図5】図4で光学素子を成形した後の光学素子の形状
及び上型、下型を示す図である。
【図6】本発明による光学素子を光磁気記録へ応用した
ときの模式図である。
【図7】近接場光の漏れ出し距離ごとに比較した光強度
プロファイルである。
【図8】本発明の光学素子を有限共役タイプで使用した
ときの模式図である。
【図9】本発明の光学素子を無限共役タイプで使用した
ときの模式図である。
【図10】近接場光が記録媒体の保護層を伝播できるこ
とを説明する図である。
【図11】本発明の光学素子に補正光学系を配置した集
光光学系の模式図である。
【図12】実施例1の光学素子の断面図および光路図で
ある。
【図13】実施例1の光学素子の球面収差図である。
【図14】実施例2の補正光学系及び光学素子の断面図
および光路図である。
【図15】実施例2において、光学素子の軸上厚みが1
μm増加したとき、補正を行わない場合の球面収差図で
ある。
【図16】実施例2において、光学素子の軸上厚みが1
μm増加したとき、補正を行った場合の球面収差図であ
る。
【図17】実施例2において、記録媒体の保護層厚みが
1μm増加したとき、補正を行わない場合の球面収差図
である。
【図18】実施例2において、記録媒体の保護層厚みが
1μm増加したとき、補正を行った場合の球面収差図で
ある。
【図19】実施例3の補正光学系及び光学素子の断面図
および光路図である。
【図20】実施例3において、光学素子の軸上厚みが1
μm増加したとき、補正を行わない場合の球面収差図で
ある。
【図21】実施例3において、光学素子の軸上厚みが1
μm増加したとき、補正を行った場合の球面収差図であ
る。
【図22】実施例3において、記録媒体の保護層厚みが
1μm増加したとき、補正を行わない場合の球面収差図
である。
【図23】実施例3において、記録媒体の保護層厚みが
1μm増加したとき、補正を行った場合の球面収差図で
ある。
【図24】実施例4の補正光学系及び光学素子の断面図
および光路図である。
【図25】実施例4において、光学素子の軸上厚みが1
μm増加したとき、補正を行わない場合の球面収差図で
ある。
【図26】実施例4において、光学素子の軸上厚みが1
μm増加したとき、補正を行った場合の球面収差図であ
る。
【図27】実施例4において、記録媒体の保護層厚みが
1μm増加したとき、補正を行わない場合の球面収差図
である。
【図28】実施例4において、記録媒体の保護層厚みが
1μm増加したとき、補正を行った場合の球面収差図で
ある。
【図29】従来の通常の屈折対物レンズにおける球面収
差図である。
【図30】本発明の実施の形態による光ピックアップ装
置の概略的構成を示す図である。
【符号の説明】
3A 上型 3C 下型 3E 凹状部 3D 上型の金型面 4 突起 5 薄膜コイル5 6 光源 7,9,12,13,37 補正光学系 8A,9A,12A,13C 第一屈折面 8B,9B,12B,13D 第二反射面 8C,9C,12C,13E 第三反射面 8D,9D,12D,13F 近接場領域 8E,9E,12E,13G 保護層 30 レーザダイオード 31 光検出器 36 1軸アクチュエータ 39 光学素子 39d 光透過部 40 保護層 41 情報記録面 42 光情報記録媒体 43 近接場領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 535 G11B 7/24 535G Fターム(参考) 2H087 KA13 LA01 TA01 TA03 5D029 LB07 5D119 AA22 BA01 JA34 JA58 JB06 NA05 5D789 AA22 BA01 CA21 CA22 CA23 JA34 JA58 JA66 JB06 NA05

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光情報記録媒体の情報の記録および/ま
    たは再生用の光学素子であって、外部から入射した光を
    該光学素子内で複数回反射させることにより、入射した
    面と反対側の面に集光させる光学素子において、 光束が入射する面は屈折面であり、かつ光源側に凸であ
    るとともに光軸を含んでいることを特徴とする光学素
    子。
  2. 【請求項2】 前記光学素子は、情報の記録および/ま
    たは再生に不要な光を制限する絞りを有することを特徴
    とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 前記光学素子は、外部からの光が入射す
    る光源側に凸面状の光軸上に所定の領域を有する第一屈
    折面と、前記第一屈折面からの光を反射する第二反射面
    と、前記第二反射面からの光を再び反射する第三反射面
    とを有し、 前記第二反射面は光軸まわりの中心部に光を出射する光
    透過部が設けられ、下記の条件を満たすことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の光学素子。 0<R1<R3<R2 nd≧1.55 ただし、 R1:第一屈折面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
    率半径) R2:第二反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
    率半径) R3:第三反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
    率半径) nd:光学素子を形成する材料のd線における屈折率
  4. 【請求項4】 前記第二反射面が平面状の反射面である
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学素子。
  5. 【請求項5】 前記第二反射面上の光軸上中心部に前記
    光情報記録媒体側に凸である突起を設けたことを特徴と
    する請求項3又は4に記載の光学素子。
  6. 【請求項6】 前記光学素子は、該光学素子の最終面と
    前記光情報記録媒体との間隔が、使用する光の波長以下
    に設置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か1項に記載の光学素子。
  7. 【請求項7】 前記光学素子は、光源からの発散光束を
    前記光情報記録媒体の情報記録面上に集光する有限共役
    型であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1
    項に記載の光学素子。
  8. 【請求項8】 前記光学素子は、光源からの平行光束を
    前記光情報記録媒体の情報記録面上に集光する無限共役
    型であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1
    項に記載の光学素子。
  9. 【請求項9】 前記光情報記録媒体は、情報記録面上に
    保護層が設けられたことを特徴とする請求項1乃至8の
    いずれか1項に記載の光学素子。
  10. 【請求項10】 前記保護層の厚みが、50nm以上1
    mm以下に設定されたことを特徴とする請求項9に記載
    の光学素子。
  11. 【請求項11】 前記光学素子は、光学ガラスを材料と
    することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項
    に記載の光学素子。
  12. 【請求項12】 前記光学素子は、光学プラスチックを
    材料とすることを特徴とする請求項1乃至10のいずれ
    か1項に記載の光学素子。
  13. 【請求項13】 光源と、該光源からの光束を光情報記
    録媒体の情報記録面に集光する光学素子と、前記記録媒
    体からの光を検出する光検出器と、を備えた光ピックア
    ップ装置において、前記光学素子は、外部から入射した
    光を該光学素子内で複数回反射させることにより、入射
    した面と反対側の面に集光させ、光束が入射する面は屈
    折面であり、かつ光源側に凸であるとともに光軸を含ん
    でいることを特徴とする光ピックアップ装置。
  14. 【請求項14】 前記光ピックアップ装置は、情報の記
    録および/または再生に不要な光を制限する絞りを有す
    ることを特徴とする請求項13に記載の光ピックアップ
    装置。
  15. 【請求項15】 前記光学素子は、外部からの光が入射
    する光源側に凸面状の第一屈折面と、前記第一屈折面か
    らの光を反射する第二反射面と、前記第二反射面からの
    光を再び反射する第三反射面とを有し、前記第二反射面
    は中心部に光を出射する光透過部が設けられ、下記の条
    件を満たすことを特徴とする請求項13又は14に記載
    の光ピックアップ装置。 0<R1<R3<R2 nd≧1.55 ただし、 R1:第一屈折面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
    率半径) R2:第二反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
    率半径) R3:第三反射面の曲率半径(非球面の場合は、近軸曲
    率半径) nd:光学素子を形成する材料のd線における屈折率
  16. 【請求項16】 前記光学素子は、第二反射面が平面状
    の反射面であることを特徴とする請求項15に記載の光
    ピックアップ装置。
  17. 【請求項17】 前記光学素子は、第二反射面上の光軸
    上中心部に前記光情報記録媒体側に凸である突起を設け
    たことを特徴とする請求項15又は16に記載の光ピッ
    クアップ装置。
  18. 【請求項18】 前記光学素子は、該光学素子の最終面
    と前記光情報記録媒体との間隔が、使用する光の波長以
    下に設置されることを特徴とする請求項13乃至17の
    いずれか1項に記載の光ピックアップ装置。
  19. 【請求項19】 前記光源からの発散光束を前記光情報
    記録媒体の情報記録面上に集光する有限共役型であるこ
    とを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1項に記
    載の光ピックアップ装置。
  20. 【請求項20】 前記光源からの平行光束を前記光情報
    記録媒体の情報記録面上に集光する無限共役型であるこ
    とを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1項に記
    載の光ピッアップ装置。
  21. 【請求項21】 前記光情報記録媒体の情報記録面上に
    保護層を設けたことを特徴とする請求項13乃至20の
    いずれか1項に記載の光ピックアップ装置。
  22. 【請求項22】 前記保護層の厚みが50nm以上1m
    m以下の設定されたことを特徴とする請求項21に記載
    の光ピックアップ装置。
  23. 【請求項23】 前記光学素子は、光学ガラスを材料と
    することを特徴とする請求項13乃至22のいずれか1
    項に記載の光ピックアップ装置。
  24. 【請求項24】 前記光学素子は、光学プラスチックを
    材料とすることを特徴とする請求項13乃至22のいず
    れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  25. 【請求項25】 前記光源と前記光情報記録媒体との間
    に配置され、一つ以上の光学素子で構成され、そのうち
    少なくとも一つが可動要素であり、光源と前記光情報記
    録媒体の間を光軸に沿って変位させることによって焦点
    合わせ及び球面収差補正を行うことができる補正光学系
    を備えたことを特徴とする請求項13乃至24のいずれ
    か1項に記載の光ピックアップ装置。
  26. 【請求項26】 前記可動要素は、光学プラスチック材
    料から形成されていることを特徴とする請求項25に記
    載の光ピックアップ装置。
  27. 【請求項27】 面の一部に光軸を含んで形成された凸
    状部を有する光学素子を成形する製造方法であって、前
    記凸状部に対応する凹状部を形成した下型と、上型と、
    を使用して前記光学素子を成形することを特徴とする光
    学素子の製造方法。
  28. 【請求項28】 略球形状のガラス材料を前記下型にセ
    ットし成形を行うことを特徴とする請求項27に記載の
    光学素子の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記光学素子は前記面と反対側の面が
    平面形状であり、前記上型は前記平面形状の面を形成す
    ることを特徴とする請求項27または28に記載の光学
    素子の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記光学素子は、光情報記録媒体の情
    報の記録および/または再生用の光学素子であり、外部
    から入射した光を該光学素子内で複数回反射させること
    により入射した面と反対側の面に集光させ、光束が入射
    する面は屈折面でありかつ光源側に凸であるとともに光
    軸を含んでいることを特徴とする請求項27,28また
    は29に記載の光学素子の製造方法。
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